JP2005083494A - スタッドボルト用クランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、クランプの保持力を維持させたまま挿入時のヒンジ部位の変形を容易とすることでスタッドボルトの挿入荷重を減らすことにある。
【解決手段】取付部品に装着され、被取付部位に立設されたスタッドボルトに嵌合挿入されることにより取付部品を被取付部位に取付けるスタッドボルト用クランプであって、スタッドボルトの少なくとも軸対称の両側位置に挿入方向且つ外方方向に撓み得ることができる形状のヒンジ部位40が設けられており、該ヒンジ部位40の先端はスタッドボルト2を弾発支持する係止片42と成っており、該係止片42にはスタッドボルト2の溝形状に対応した複数の係合突起43が形成されてスタッドボルト2の溝と係合されるようになっており、少なくとも挿入方向の最初の係合突起43aの最初の係合面45aの角度が対応するスタッドボルトの溝形状角度より大きく形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図14

Description

本発明は、スタッドボルト用クランプに関する。例えば自動車等の車両に配置される電線ケーブル用プロテクタを被取付部位に設けられたスタッドボルトを用いて車体に装着するスタッドボルト用クランプに関する。
自動車等の車体に配置される電線ケーブル用プロテクタ(以下、プロテクタという。)は所定のクランプによって車体に取付けられる。つまり、そのクランプの本体内の嵌合手段と被取付部位に設けられたスタットボルトとが嵌合することでプロテクタが車体に取付けられた状態となる。例えば、動力源としてエンジンと電気モータとを併用するハイブリット・カーの車体には高圧電線用のプロテクタが配索されている。そのプロテクタにはクランプが装着されている。そして、クランプ本体内の嵌合手段と車体の被取付面に設けられたスタッドボルトとが嵌合挿入することでプロテクタが車体に取付けられた状態となる。
この種のクランプ本体内の一般的構造としては、本体内軸対称両側にヒンジ部位が設けられており、このヒンジ部位の先端にスタッドボルト外周溝と係合する係合突起を設けるものがある(特許文献1参照)。このクランプによれば本体内のヒンジ部位の撓み変形によりスタッドボルトの挿入ができるようになっている。しかし逆に、クランプ本体からはスタッドボルトが容易に抜けないようになっている。これは係合突起とスタッドボルト外周溝とが係合状態にあることによる。また、引き抜き時の荷重がヒンジ部位の弾性変形によって吸収されるためである。
この種クランプでは、クランプがスタットボルトから容易に抜けないようにすること、すなわち保持力は大きい方が確実な組付け状態を長く維持する観点から望ましい。上記構造のクランプでは当該係合突起部分をスタットボルトの外周溝に対応させて形成することで、その保持力を高めている。つまり、係合突起をスタッドボルト外周溝の形状に対応させて同程度か若干大きく形成する。これにより係合突起とスタッドボルト外周溝との係合が確実に行われ、強く維持される。そのためこの係合状態を解除してスタッドボルトからクランプが抜き出るためには大きな荷重が必要となる。このように上記クランプによればその本体内部に特別な構造、要素を付加することなく、保持力を向上させることができる。
特開平11−173320号公報
しかし、上記構成はスタッドボルトがクランプ本体へ挿入される際の挿入荷重も大きくなるという問題がある。上記構造におけるヒンジ部位先端の係合突起はスタットボルトの外周溝に対応して形成される。つまり、スタッドボルト挿入方向の最初に配置された係合突起の係合面角度は対応するスタッドボルト溝形状角度と略同角度に形成されており、普通には挿入方向に対して若干下向きの角度は付与されているが略垂直に近い角度として形成されている。このため挿入時にはスタットボルトの先端が先ずこの垂直に近い係合面と接触することになり、その接触状態において、係合突起を有するヒンジ部位を外方に弾性変形させて広げて挿入することが必要となる。この際のヒンジ部位を弾性変形させる挿入荷重は、最初の係合突起の係合面の形成角度が挿入方向に対して垂直に近い角度となっていることから、大きな荷重を必要とする。その結果として上記クランプを用いたプロテクタの取付作業にも労力が要することになり、作業性が悪くなるという問題を生じる。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、クランプの保持力を維持させたまま挿入時のヒンジ部位の変形を容易とすることでスタッドボルトの挿入荷重を減らすことにある。
上記課題を解決するために、本発明の各発明は次の手段をとる。
先ず、第1の発明に係るスタッドボルト用クランプは、次の手段をとる。すなわち、取付部品に装着され、被取付部位に立設されたスタッドボルトに嵌合挿入されることにより取付部品を被取付部位に取付けるスタッドボルト用クランプであって、スタッドボルトの少なくとも軸対称の両側位置に挿入方向且つ外方方向に撓み得ることができる形状のヒンジ部位が設けられており、該ヒンジ部位の先端はスタッドボルトを弾発支持する係止片と成っており、該係止片にはスタッドボルトの溝形状に対応した複数の係合突起が形成されてスタッドボルトの溝と係合されるようになっており、少なくとも挿入方向の最初の係合突起の最初の係合面の角度が対応するスタッドボルトの溝形状角度より大きく形成されていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、スタッドボルトの少なくとも軸対称の両側位置に挿入方向且つ外方方向に撓み得ることができる形状のヒンジ部位が設けられており、該ヒンジ部位の先端はスタッドボルトを弾発支持する係止片と成っており、該係止片にはスタッドボルトの溝形状に対応した複数の係合突起が形成されてスタッドボルトの溝と係合されるようになっている。また、該係止片にはスタッドボルトの溝形状に対応した複数の係合突起が形成されてスタッドボルトの溝と係合されるようになっていることでクランプのスタッドボルトに対する保持力の維持が図られている。さらに少なくとも挿入方向の最初の係合突起の最初の係合面の角度が対応するスタッドボルトの溝形状角度より大きく形成されている、すなわち挿入方向に大きく傾斜した角度に形成されていることで、挿入時におけるヒンジ部位の外方への変形が容易となっている。つまり、スタッドボルトの挿入荷重の殆んどの荷重を最初の係合突起の係合面に対し外方に変形させる作用力として作用させることができるため、その結果としてヒンジ部位全体を外方向に弾性変形させて押し広げることができる。これによりスタッドボルトに対するクランプの挿入荷重を低減させることができる。
次に、第2の発明に係るスタッドボルト用クランプは、次の手段をとる。すなわち、第1の発明に記載のスタッドボルト用クランプであって、前記先端を係止片としたヒンジ部位がスタッドボルト挿入方向に沿って複数組設けられていることを特徴とする。
この第2の発明によれば、先端を係止片としたヒンジ部位がスタッドボルト挿入方向に沿って複数組設けられているためクランプの保持力をより一層向上させることができる。
次に、第3の発明に係るスタッドボルト用クランプは、次の手段をとる。すなわち、第1の発明又は第2の発明に記載のスタッドボルト用クランプであって、前記ヒンジ部位は樹脂製であることを特徴とする。
この第3の発明によれば、前記ヒンジ部位は樹脂製であるためクランプの軽量化が図られると共に、ヒンジ部位の形成を容易とする。また、挿入時におけるヒンジ部位の弾性変形を容易に行わせることができる。
上述した本発明によれば、次の効果を得ることができる。
先ず、第1の発明によれば、スタッドボルトに対する所定の保持力を維持しつつ、挿入時における挿入荷重の低減を図ることができる。
次に、第2の発明によれば、クランプの保持力をより一層向上させることができる。
次に、第3の発明によれば、クランプの軽量化が図られると共に、ヒンジ部位の形成を容易とする。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。以下に説明する各実施例は図1に示す位置で電線ケーブル用プロテクタ1(以下、プロテクタ1という)を車体床下面Aに取付けるスタッドボルト用クランプ10(以下、クランプ10という)に関する。つまり、図2に示す通りプロテクタ1に穿たれた孔1aにクランプ10のクリップ20部分を挿入する。続いてクランプ10上部面に設けられた挿入孔14にスタッドボルト2を挿入する。このようにして図12に示されるようにプロテクタ1が車体床下面Aに固定されることとなるものである。このときクランプ10のクリップ20部分と把持部材30とでプロテクタ1が挟まれた状態となりプロテクタ1がクランプ10に固定される。そして、クランプ10内部のヒンジ部位40とスタッドボルト2の溝とが嵌合した状態となりスタッドボルト2とクランプ10とが止着される。
なお、スタッドボルト2は車体床下面Aに立設して設けられる。そして、普通にはスタッドボルト2は車体下部の車体床下面Aに一体的に取付けられている。
以下、クランプ10について詳述する。
実施例1は図3乃至図14に示されている。図3は実施例1のクランプ10の斜視図、図4は実施例1のクランプ10の平面図、図9は実施例1のクランプ10の正面図、図5〜8は実施例1のクランプ10の各断面図である。
図3に示す通り実施例1に係るクランプ10は平面形状が略四角形状をした本体11とその本体11に一体的に設けられたクリップ20とその本体11下部の周囲に亘って拡がる把持部材30とからなる。
先ず本体11について説明する。本体11は収納部12とその収納部12に一体的に設けられた支持部15とからなる。
先ず収納部12について説明する。収納部12は、図4に示す通りその平面形状が略正方形状をした中空形状の筒体である。収納部12の内部にある収納中空部13は後述のとおりスタッドボルト2の受け入れ部となっている。また、図9の収納部12正面には窓部3が左右対称に設けられている。図10の収納部12側部は密閉されている。
そして、図4の収納部12の上部面には略長方形状の挿入孔14が設けられている。挿入孔14は図4及び図5で見て正面及び背面部分がすり鉢状となっている。そして、すり鉢状部分の下部と連結して溝部4が設けられている。溝部4は収納部12内部の底部まで通じている。この溝部4に沿うことでスタッドボルト2が収納中空部13へと誘導されることとなる。なお、収納中空部13内部の詳細構造については後述する。
上記の挿入孔14及び窓部3を除き収納部12は密閉されている。
次に支持部15から説明する。支持部15は、図6及び図8で見て収納部12の下部に位置する中空形状の筒体である。支持部15上部は、収納部12と同一形状で且つ収納部12と一体的に連結している。そして支持部15下部は収納部12に比べて幅広に形成されている。また図6及び図8で見て支持中空部16中央には支柱部材17、18が直立している。つまり支柱部材17は、支持部15正面から背面へと横断して直立している。同様に支柱部材18は左側面から右側面へと横断して直立している。そして支持部15中央部で支柱部材17、18が直交する構造をとる。このため図5で見て収納部12の下部に位置する部分は支柱部が直交した構造で支持されることとなる。図11で表される支持部15の底は密閉されている。
なお、内部が中空形状であるのはクランプ10の軽量化を図ったものである。そして支持中空部16に支柱部材17、18を設けることで所定の強度を支持部15に持たせることとしている。
次にクリップ20について説明する。実施例1においては図3及び図4に示す通り、収納部12上面の四つ角に四つのクリップ20が設けられている。そして図7及び図9に示す通り、クリップ20と収納部12上面とは一体的に形成されている。そしてその収納部12上面から支持部15に向かって緩やかなカーブを描いて側部方向に張り出す恰好でクリップ20が形成されている。
そして、収納部12を挟んでそれぞれ対接するクリップ20同士が互いに接近する方向に撓み変形する。つまり、クリップ20同士の間隔が縮まるように収納部12方向に弾性変形するものである。
これによりクランプ10とプロテクタ1とがクリップ嵌合する。このクリップ嵌合によればワンタッチでプロテクタ1にクランプ10を装着することができる。つまり作業性がよい。
次に把持部材30について説明する。実施例1においては図4及び図11で示される通り、支持部15下部の周囲に亘って拡がって形成されている。また、図6及び図8で見て断面構造には所定の厚みがある。
上記構成をとることでクリップ嵌合されたプロテクタ1を確実に支持することができる。つまり、プロテクタ1を支持する位置にある把持部材30は所定の断面積が確保されている。このためプロテクタ1の重みにより把持部材30が抜け落ちることがない。
次に収納中空部13の内部構造について説明する。
収納部12収納中空部13にはヒンジ部位40が設けられている。実施例1においては図5及び図13で見て四つのヒンジ部位40が形成されている。ヒンジ部位40は二つが一組となって配置される。つまり、二つのヒンジ部位40はスタッドボルト挿入軸線を基準として軸対称となるよう収納部12内部に配置されている。実施例1においてはスタッドボルト2の軸対称の両側位置に設けられたヒンジ部位40がスタッドボルト挿入方向に沿って二組設けられていることとなる。
なお、ヒンジ部位40はスタッドボルト挿入方向に沿って三組以上設けられていてもよい。スタッドボルト保持力が向上するためである。また、逆に一組であってもよい。要求される保持力に応じてヒンジ部位40の数を設定することができる。
ヒンジ部位40はアーム部41と係止片42と係合突起43とからなる。
収納部の内部壁面19とはアーム部41で連結されている。実施例1においては図13に示す通り、アーム部41は収納部の内部壁面19と一体的に設けられている。そして、スタッドボルト挿入方向にやや傾斜が与えられている。この傾斜に沿ってスタッドボルト2が挿入される。
また、アーム部41は撓み変形が可能である。つまりスタッドボルト挿入軸線を挟んで対接するアーム部41同士が近づく方向又は離れる方向に変形することができる。
なお、実施例1においてアーム部41は樹脂製であり撓み変形可能である。
アーム部41の先端には係止片42が設けられている。図13及び図14で見て、本実施の形態においてはアーム部41の先端に係止片42が位置する。係止片42は断面略長方形状に形成されている。そして、収納中空部13側に係止片42の長尺面が向くように配置される。このため実施例1においては図13に表される通りヒンジ部位一組毎に係止片42の長尺面同士が向かい合う状態となっている。なお、係止片42も樹脂製である。
係止片42の収納中空部13側の長尺面には係合突起43が設けられる。そして二つの係合突起43はスタッドボルト挿入方向に連接して設けられている。図13に示すとおり実施例1においては係止片42の収納中空部13側の長尺面にそれぞれ二つの係合突起43が設けられている。つまり、図14で見て係止片42上部に第一係合突起43aが設けられ、それに連接するように係止片42下部に第二係合突起43bが設けらている。
そして、第二係合突起43bの形状はスタッドボルト2の溝形状に対応して形成されている。すなわち、図14〜図17に示す通りスタッドボルト2の山部位2aと各係合突起43a、43b間の谷部位44bとが対応して形成される。同様にスタッドボルト2の谷部位2bと第二係合突起43bの山部位44aとが対応して形成される。そしてスタッドボルト2の山の頂と谷底とを連絡する面(フランク面2c)と第二係合突起43bの係合面45とが対応して形成されることとなる。
上記の対応した状態では第二係合突起43bの最初の係合面45c角度は対応するスタッドボルト溝形状角度と略同角度に形成されることとなる。普通には挿入方向に対して若干下向きの角度が付与されているが、図16に示す通り略垂直に近い角度として形成されることとなる。
一方、実施例1においては第一係合突起43aの最初の係合面45aの角度はスタッドボルト2の溝形状角度より大きく形成されている。つまり、図16に表されるように第一係合突起43aの最初の係合面45aの角度はスタッドボルト2のフランク面2cの角度よりも大きく形成されている。すなわち、第一係合突起43aの最初の係合面45a角度はスタッドボルト挿入方向に大きく傾斜した角度として形成されているものである。
なお、第―係合突起43aのその他の面及び部位についてはスタッドボルト2の溝形状と実質的に対応して形成されるものである。ここで、実質的に対応しているとは、少なくとも第一係合突起43aの次の係合面45bとそれに対応するスタッドボルト溝形状とが対応していれば良いことをいう。
なお、各係合突起43a、43bは樹脂製である。ここでアーム部41と係止片42と各係合突起43a、43bとからなる実施例1のヒンジ部位40はすべて樹脂製で一体成形されるものである。
次に上記の実施例1に係るクランプ10の作用及び効果について説明する。
先ずスタッドボルト挿入時における挿入荷重について説明する。上述のとおり、第一係合突起43aの最初の係合面45a角度はスタッドボルト挿入方向に大きく傾斜した角度として形成されている。このため挿入時におけるヒンジ部位40の外方への変形が容易となっている。これにより、スタッドボルト2の挿入荷重の殆んどの荷重を最初の第一係合突起43aの最初の係合面45aに対し外方に変形させる作用力として作用させることができることとなる。つまり、スタッドボルト2を挿入する際に生じる挿入方向の力を第一係合突起43aの最初の係合面45aで受け取る。そして、その力の向きをヒンジ部位40が拡がりつつ開く(拡開する)方向、すなわち外方方向へと効率よく変化させるものである。その結果としてヒンジ部位40全体を拡開する方向に弾性変形させて押し広げることができる。これによりスタッドボルト2に対するクランプ10の挿入荷重を低減させることができる。このため作業性がよくなるものである。また、スタッドボルト2を強引に挿入する必要もない。
また、実施例1においては第二係合突起43bについてもその挿入荷重が低減されている。つまり、先ずスタッドボルト2と第一係合突起43aとが接触することによりヒンジ部位40全体が拡開する。これに伴い、第二係合突起43bの位置が拡開方向へと移動する。そのため、第二係合突起43bの最初の係合面45cはスタッドボルト挿入方向に大きく傾斜した角度となるのである。これによりスタッドボルト2の挿入荷重の殆んどの荷重を第二係合突起43bの最初の係合面45cに対し外方に変形させる作用力として作用させることができる。つまり、第二係合突起43bの最初の係合面45cについては特にその角度を傾斜させて形成する必要はないのである。
次にスタッドボルト2に対するヒンジ部位40の保持力について説明する。上述の通りヒンジ部位40の先には係止片42が設けられている。そしてこの係止片42がスタッドボルト2を弾発支持する。つまり係止片42に外方方向へ開くように外圧が加わった場合、先ずアーム部41が外方へ撓み変形することでその外圧を吸収する。そして、ある程度外方へと広がったアーム部41には元に戻ろうとする弾性力が発生する。この力が係止片42へと伝わる。そして係止片42がスタッドボルト2を弾性的に押出す力が生まれることとなる。このように弾性力を用いて押出す力を弾発力という。上述のとおり係止片42はスタッドボルト2をその両側から把持している。その結果、係止片42はスタッドボルト2の両側から弾発力を持って支持することとなる。この様に弾発力をもって支持することを弾発支持という。これにより強い保持力が生まれることとなるのである。この様にしてスタッドボルト2の保持力が維持される。
次にスタッドボルト2に対する係合突起43の保持力について説明する。第二係合突起43bはスタッドボルト2の溝形状に対応して形成されている。また、第一係合突起43aの最初の係合面45a以外の部分もスタッドボルト2の溝形状に実質的に対応している。このため、上記係合突起43とスタッドボルト2外周溝とが確実に係合することとなる。これにより強い保持力が生まれることとなる。
また、この構造をとることで収納部12に特別な構造や要素を負荷する必要がない。このため構造が簡単となり製造が容易となる。
上記のことから実施例1におけるクランプ10はスタッドボルト2に対する保持力を維持しつつ、スタッドボルト挿入荷重を低減するものである。
また、上述の通り実施例1のヒンジ部位40はすべて樹脂製で一体成形されるものである。このため、ヒンジ部位40の軽量化が図られる。また、挿入時におけるヒンジ部位40の弾性変形を容易に行わせることができる。
クランプ10の材質は、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、スチレンとアクリロニトリルを主成分として共重合した合成樹脂 (AS樹脂)、スチレンとアクリロニトリルとブタジエンを主成分として共重合した合成樹脂 (ABS樹脂)等のような樹脂であるのが好ましい。上記の樹脂は市場によく出回っている。そのため、低廉で且つ品質の良い原材料を入手できるからである。なお、クリップ20としての機能を果たす限り、紙、木、金属等であってもよい。
[その他の実施例]
以上本発明の主要な実施について説明したが、本発明を実施するための形態としては、上記実施例に限定されるものではなく、その他各種の実施の形態として実施できるものである。
先ず、上述の第一係合突起43aの最初の係合面45a角度と同一の角度を第二係合突起43bの最初の係合面45cに付与することができる。これにより更にクランプ10の挿入荷重を低減させることができる。つまり、挿入時の作業性がより向上するものである。特に、より作業性が重視される仮止め作業など上記クランプ10を用いることができる。なお、本実施例においては実施例1と比較してやや保持力が低下するものの、所望の保持力は確保されるものである。
次に、上述の係合突起43を二つ以上設けることができる。これにより更に保持力が向上するためである。このとき、実施例1と同様に第一係合突起43aの最初の係合面45a角度はスタッドボルト挿入方向に大きく傾斜した角度として形成する。そして第一係合突起43a以外の係合突起43はスタッドボルト2の溝形状角度に対応して形成することが望ましい。保持力が向上すると共に挿入荷重自体は低く抑えることができるからである。つまり、上述した通り、先ず第一係合突起43aによりヒンジ部位40が拡開する。これに伴い、第二係合突起43bの位置が拡開方向へと移動する。そのため、第二係合突起43bの最初の係合面45cはスタッドボルト挿入方向に大きく傾斜した角度となる。この様に順次係合突起43の最初の係合面45nには角度がついていくため、挿入荷重が低減されるのである。
次に、上記実施例においてはクリップ20が用いられているが、ベルト部とベルト部を挿通させるための挿通路を有するバックル部とで構成されるベルトを有することもできる。この構成によればプロテクタ1にベルト部を巻きつける。そしてバックル部でベルトの先端を固定することができる。このため、プロテクタ1にクランプ10を装着するための孔を設ける必要がない。また、プロテクタ1中央部に孔を設けないため、その分だけより多くの電線ケーブル1bを収納したプロテクタ1を自動車に装着することができる。なお、ベルト部によっても脱着が可能である。
また、クランプ10とプロテクタ1とを接着材で固定してもよい。これによりプロテクタ1に孔を穿つ必要がなく作業効率が向上する。
次に、上記実施例1においてはクランプ10とプロテクタ1とが別体となっているが、クランプ10とプロテクタ1とを一体として形成してもよい。これにより部品点数が少なくなる。つまり、クランプ10とプロテクタ1とを別々に管理する必要が無いため作業効率が向上する。
次に、収納部12内部の奥行きと挿入されるスタッドボルト2の長さとを対応して形成することができる。これにより挿入完了時にはスタッドボルト2と収納部12底面とがぶつかることとなる。したがって、挿入完了を体感として知ることができるため更に作業性が向上する。
次に、クランプ10は本体11とクリップ20とを一体成形することができる。これによりクランプ10の形成が容易となる。
次に、上記クランプ10の窓部3に蓋を設けることもできる。これにより外部から泥水や石などが入り込まない。特に車体外部に取付けられるクランプ10に有効である。また挿入孔14に蓋を設けることもできる。これにより搬送時に外部から泥水や石などが入り込むことはない。
なお、上記の実施例においては電線ケーブル用プロテクタ1のスタッドボルト用クランプ10を例示したが、スタッドボルト2を利用して取付品を取付けるスタッドボルト用クランプ10に広く適用可能なものである。
本発明のスタッドボルト用クランプは、自動車等の車体にプロテクタ等の部材を取付ける作業に適用できる。
プロテクタの配置図である。 スタッドボルトとプロテクタとクランプとの関係図である。 実施例1のクランプの斜視図である。 実施例1のクランプの平面図である。 図4のA−A断面図である。 図4のB−B断面図である。 図4のC−C断面図である。 図4のD−D断面図である。 実施例1のクランプの正面図である。 実施例1のクランプの側面図である。 実施例1のクランプの底面図である。 実施例1のクランプの取付状態時の断面図である。 図5の拡大図である。 実施例1のクランプの係合突起の拡大図である。 実施例1のクランプとスタッドボルトとの取付開始時の断面図である。 実施例1のクランプとスタッドボルトとの取付状態時の断面図である。 スタッドボルトの拡大図である。
符号の説明
1 電線ケーブル用プロテクタ
1a プロテクタ上の孔
1b 電線ケーブル
2 スタッドボルト
2a 山部位
2b 谷部位
2c フランク面
3 窓部
4 溝部
10 スタッドボルト用クランプ
11 本体
12 収納部
13 収納中空部
14 挿入孔
15 支持部
16 支持中空部
17、18 支柱部材
19 内部壁面
20 クリップ
30 把持部材
40 ヒンジ部位
41 アーム部
42 係止片
43 係合突起
43a 第一係合突起
43b 第一係合突起
44a 山部位
44b 谷部位
45 係合面
45a、45c、45n 最初の係合面
45b 次の係合面
A 車体床下面

Claims (3)

  1. 取付部品に装着され、被取付部位に立設されたスタッドボルトに嵌合挿入されることにより取付部品を被取付部位に取付けるスタッドボルト用クランプであって、
    スタッドボルトの少なくとも軸対称の両側位置に挿入方向且つ外方方向に撓み得ることができる形状のヒンジ部位が設けられており、該ヒンジ部位の先端はスタッドボルトを弾発支持する係止片と成っており、該係止片にはスタッドボルトの溝形状に対応した複数の係合突起が形成されてスタッドボルトの溝と係合されるようになっており、少なくとも挿入方向の最初の係合突起の最初の係合面の角度が対応するスタッドボルトの溝形状角度より大きく形成されていることを特徴とするスタッドボルト用クランプ。
  2. 請求項1に記載のスタッドボルト用クランプであって、
    前記先端を係止片としたヒンジ部位がスタッドボルト挿入方向に沿って複数組設けられていることを特徴とするスタッドボルト用クランプ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスタッドボルト用クランプであって、
    前記ヒンジ部位は樹脂製であることを特徴とするスタッドボルト用クランプ。

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