JP2005083438A - 管継部に夾雑物等が堆積するのを防止するスリーブ - Google Patents

管継部に夾雑物等が堆積するのを防止するスリーブ Download PDF

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政和 山本
Yasuhiro Sakai
康宏 酒井
Shinji Konmon
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Abstract

【課題】 NS形やSII形の水道用ダクタイル鋳鉄管において、耐震性能を落さず、継ぎ輪などの管継部に、夾雑物が落ち込んで堆積するのを防止する。
【解決手段】 接続管1を介して配水管2同士を接続するために、接続管1の左右開口部にそれぞれ配水管2が、パッキン3を介して水密状態に且つ進退可能に挿入される。筒状のスリーブ4を備え、このスリーブ4は、左右両端部を配水管2にそれぞれ進退可能に差し込まれる。スリーブ4の外周面には、配水管2同士の隙間に配置される部分に対応して、径方向外側へのストッパー5が設けられている。スリーブ4は、上下位置を保持可能に重量調整されて設けられる。配水管2又はスリーブ4の外周面と接続管1の内周面との間の水が循環するように、スリーブ4には、配水管2同士の隙間に配置される周側面に開口部6が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、配水管同士の接続部(管継部)、特に継ぎ手や継ぎ輪による配水管同士の接続部に、夾雑物・ゴミ・サビなどの異物が溜まるのを防止するための管継構造に関する。そして特に、その管継構造に用いられるスリーブに関するものである。
水道管は一般的に、一本が4〜6mの長さの鋳鉄管を長手方向に順次つないで構成される。この際、阪神淡路大震災以後、耐震型の構造が通常採用されている。代表的には、「NS形」或いは「SII形」のダクタイル鋳鉄管が採用される。
具体的には、第一の例として、4〜6mの長さの鋳鉄管の一端部に、拡径部を設けられたタイプのものがある。この場合、ある管の一端部の拡径部に、他の管の他端部を挿入して、順次接続することができる(図9(A)参照)。或いは第二の例として、継ぎ輪と呼ばれる比較的長さの短い接続管を介して、4〜6mの長さの鋳鉄管同士を接続するタイプのものがある(図9(B)参照)。継ぎ輪Aの場合、図11に示すように、その左右両端部に、それぞれ鋳鉄管B,Bを挿入するのである。
上記第一及び第二、いずれの場合も、前記拡径部又は継ぎ輪端部の内周面と、接続対象の鋳鉄管の外周面の間に、ゴム輪などのパッキン(図11において符号C)が介されることで、鋳鉄管は外部に対して水密状態に接続される。NS形やSII形のダクタイル鋳鉄管によれば、接続部の水密性が高く、かつ伸縮性及び可撓性があるため、耐震性に優れる。
なお、ゴム輪を用いた接合方式には、「K形」、「T形」、「U形」があるが、代表的なK形とT形について念のため説明しておく。K形の接合は、図12(A)に示すように、例えば継ぎ輪Aの両端開口部をテーパ穴Dに形成しておき、そのテーパ穴にゴム輪Cをはめ込み、そのゴム輪Cを介して管Bと継ぎ輪Aが水密状態を維持する。その際、継ぎ輪Aの両端部に設けたフランジEの外側に押輪Fを配置し、ボルトGで押し輪FをフランジE側へ締め付けることで、ゴム輪Cは確実に保持される。一方、T形の接合は、図12(B)に示すように、例えば継ぎ輪Aの両端部の内面にゴム輪Cを装着し、単に管Bを挿入するものである。その際、管Bの端部をテーパ状にしておけば、容易かつ迅速に作業がなされる。
NS形やSII形の鋳鉄管の場合、上述したように、管路の伸縮性や可撓性を持たせるために、接続部に隙間(図11において符号H)を設けている。特に、継ぎ輪による接続の場合、継ぎ輪の両端部からそれぞれ挿入される管同士の突合せ部は、互いに離間されており、しかも、継ぎ輪の内周面と鋳鉄管の外周面の間にも隙間を持たせている。従って、前記管同士の突合せ部間の下部において、継ぎ輪に夾雑物などの異物が落ち込むことになる(図11において符号I)。そして、それは、錆こぶや水質悪化の原因となるものであった。
本発明の主たる目的は、継ぎ手や継ぎ輪に夾雑物が落ち込んで堆積するのを防止し、管自体の劣化と、水質の悪化を防止することにある。しかも、NS形やSII形などが有する耐震性能を落さないで実現することにある。
本発明は、配水管同士が進退可能に接続された管継部において、配水管同士の隙間に夾雑物等が溜まるのを防止するために、配水管同士を進退可能に、配水管間に設けられる筒状体を備えたスリーブである。
本発明は、上記基本構成に加えて、接続管を介して配水管同士を接続するために、接続管の左右開口部にそれぞれ配水管が、パッキンを介して水密状態に、且つ接続管に対し配水管が進退可能に挿入される管継部に適用され、配水管同士の隙間を介して接続管に夾雑物等が溜まるのを防止するために、左右両端部が左右の各配水管に設けられることを特徴とするスリーブである。
本発明は、前記基本構成に加えて、各配水管の一端部に拡径部が設けられており、一の配水管の拡径部に他の配水管の他端部が、パッキンを介して水密状態に、且つ一の配水管に対し他の配水管が進退可能に挿入される管継部に適用され、配水管同士の隙間を介して配水管の前記拡径部に夾雑物等が溜まるのを防止するために、左右両端部が左右の各配水管に設けられることを特徴とするスリーブである。
本発明は、上記いずれかに記載の構成に加えて、前記筒状体の外周面には、配水管同士の隙間に配置される部分に対応して、径方向外側へ突出してストッパーが設けられていることを特徴とするスリーブである。
本発明は、上記構成に加えて、前記筒状体には、周方向に離間して複数の穴が形成されており、前記筒状体の外周面から突出するように、筒状体の外周面又は内周面から前記穴に前記ストッパーがはめ込まれることを特徴とするスリーブである。
本発明は、上記いずれかに記載の構成に加えて、筒状の第一サヤ管と第二サヤ管の一端部同士が、互いに進退可能にはめ込まれてなり、各サヤ管の他端部は、配水管へのはめ込み部とされたことを特徴とするスリーブである。
本発明は、上記いずれかに記載の構成に加えて、筒状の第一サヤ管と第二サヤ管の一端部同士が、弾性材料からなる筒体を介して接続されており、各サヤ管の他端部は、配水管へのはめ込み部とされたことを特徴とするスリーブである。
本発明は、上記いずれかに記載の構成に加えて、配水管同士の隙間と対応して配置される部分は、屈曲及び伸縮が可能に蛇腹状に形成されていることを特徴とするスリーブである。
本発明は、上記いずれかに記載の構成に加えて、縮径した状態に弾性変形可能に、周方向の一部において切り欠かれていることを特徴とするスリーブである。
本発明は、上記いずれかに記載の構成に加えて、前記スリーブは、上下位置を保持可能に重量調整されて配水管に取付可能とされ、スリーブ外周部の水が循環するように、スリーブには、配水管同士の隙間に配置される周側面に開口部が形成されており、この開口部は、周側面下部側には全くないか小さな領域とされる一方、周側面上部側には大きな領域で形成されていることを特徴とするスリーブである。
本発明は、上記構成に加えて、前記重量調整は、前記ストッパーの大きさによりなされることを特徴とするスリーブである。
本発明によれば、耐震性能をあまり落さないで、継ぎ手や継ぎ輪などの管継部に、夾雑物が落ち込んで堆積するのを防止することができる。よって、管の劣化と、水質の悪化を防止することができる。
以下、本発明のスリーブと、このスリーブによる管継部の夾雑物堆積防止構造について、実施例に基づき更に詳細に説明する。
本発明の管継部の夾雑物堆積防止構造は、上述したように、主としてNS形やSII形などの耐震形管路に適用される。特に、継ぎ輪などの接続管を用いて配水管同士を接続して構成される上水道水道管に適用できる。そこで、以下の実施例においては、継ぎ輪によってNS形鋳鉄管同士を接続する例について説明するが、本発明の構造は、これに限らずその他の接続部にも適用可能である。なお、図面においては、T形の接合が示されているが、K形の接合部などにも対応可能なことは言うまでもない。
図1は、本発明のスリーブの第1実施例の使用状態を示す断面図である。
この図に示すように、比較的短い筒状の継ぎ輪1には、左右方向に貫通して開口が形成されている。この開口の左右両端部から、比較的長い筒状の配水管2,2がそれぞれ差し込まれている。左右の配水管2,2は、その先端部同士が互いに離間して配置される。継ぎ輪1の左右両端部において、配水管2の外周面と継ぎ輪1の内周面の間には、環状のゴム輪3が配置されており、外部に対して水密状態を維持する。このようにして、左右の配水管2,2同士を継ぎ輪1にて接続することで、左右の配水管2,2は、継ぎ輪1に対して進退可能であると共に、ある程度の角度だけ傾くことも可能とされる。
左右の配水管2,2同士は、筒状のスリーブ4にて接続される。本実施例のスリーブ4は、継ぎ輪1よりもやや長く形成され、その長手方向中央部を継ぎ輪1の長手方向中央部(左右の配水管2,2同士の隙間中央部)に配置される。そして、スリーブ4は、一端部が一方の配水管2の開口部にはめ込まれ、他端部が他方の配水管2の開口部にはめ込まれる。その際、スリーブ4と配水管2は、相対的な進退が可能に設けられる。なお、スリーブ4の長手方向中央部の外周面には、径方向外側へ突出したストッパー(例えばフランジ)5が形成されている。このストッパー5に配水管2の端部が当たることで、配水管2とスリーブ4の必要以上の移動が阻止され、スリーブ4から配水管2が脱落するのが防止される。
ところで、このようなスリーブ4を設けると、配水管2やスリーブ4の外周面と、継ぎ輪1の内周面との間の水が循環せず、いわゆる死水となり好ましくない。そこで、本実施例のスリーブ4では、配水管2,2間の隙間に配置される部分に、周側壁の内外を貫通する開口部6を形成している。この際、下側に大きな開口部を設けたのでは、継ぎ輪1に夾雑物が落ち込むので、スリーブ4を設けた意味が薄れる。そこで、周側壁の上部側に大きな開口部6を設けている。図示例では、メッシュ状に形成している。但し、前記死水部となる部分の水を循環させるために、周側壁の下側にも小さな開口部を設けるのがよい。
図示例の場合、配水管2は、継ぎ輪1に対して進退及び回転が制限されておらず、またスリーブ4も、配水管2に対して進退及び回転が完全に制限されている訳ではない。そのため、スリーブ4の回転により、上下位置が変わってしまったのでは、上述した開口部6の大きさを上下で変化させた意味が薄れる。そこで、本実施例では、スリーブ4は、上下位置を保持可能に重量調整されている。具体的には、例えば前記ストッパー5の大きさを変えるなどにより、周側壁の下側に重量物5Aを配置し、スリーブ4の上下位置が保たれるよう構成している。
左右の各配水管2は継ぎ輪1に対して、ある程度角度をもって傾斜可能とされているが、そのような配水管2,2同士をスリーブ4で接続することで、そのような可撓性がなくなるおそれがある。そこで、それを防止するために、例えばスリーブ4の長手方向中央部をやや薄肉に形成することが考えられる。なお、スリーブ4の材質は、金属でもよいが、樹脂やゴムにより形成すれば、可撓性を出しやすい。
本実施例の構造によれば、継ぎ輪1の内部において、配水管2,2同士をスリーブ4で接続した。従って、配水管2,2同士の隙間を介して、夾雑物が継ぎ輪1に落ち込んで堆積することが防止される。また、スリーブ4上部の周側壁に開口部6を形成することで、配水管2やスリーブ4と、継ぎ輪1の間の水が、滞留して死水となることが防止される。この際、スリーブ4の下方に重量物を配置することで、上下の位置決めがなされる。また、スリーブ4は、可撓性や伸縮性を有するので、NS形やSII形などの耐震形管路の耐震性を損なうことはない。
図2は、本発明のスリーブの第2実施例を示す断面図である。本実施例も基本的には、前記第1実施例と同様であるから、以下では異なる点を中心に説明する。
この第2実施例では、スリーブ4は、筒状の第一サヤ管41と第二サヤ管42の二つの部材から構成される。これら各サヤ管41,42は、その一端部同士が、互いに進退可能にはめ込まれている。そして、各サヤ管41,42の他端部は、配水管2,2にそれぞれはめ込まれる。これにより、各サヤ管41,42同士の重なり具合が調整可能で、継ぎ輪1に対する配水管2の進退が調整される。本実施例においても、サヤ管41,42の外周面に開口部を設けることで、継ぎ輪1の内部に水が滞留することが防止される。
なお、各サヤ管41,42同士の抜け止めのために、外側の第一サヤ管41にスリット41aを設け、そのスリット41aを介して第二サヤ管42へネジをねじ込むなどして突部42aを設けるのがよい。スリット41a内で突部42aを移動可能とすることで、サヤ管41,42同士の進退や相対回転をある程度許容することができる。
図3は、本発明のスリーブの第3実施例を示す図であり、(A)は使用状態を示す断面図、(B)はスリーブ自体の側面図である。
この図に示すように、本実施例のスリーブは、筒状の第一サヤ管41と第二サヤ管42の二つの同一形状の部材を備える。この実施例の場合、各サヤ管41,42の一端部同士は、ゴムなどの弾性部材からなる筒状体43を介して互いに連結される。
各サヤ管41,42の一端部41b,42bは、段付き状に外径がやや小さく形成されている。従って、その部分に、ゴム製筒状体43の長手方向両端部が外嵌される。その状態では、ゴム製筒状体43の内外面は、各サヤ管41,42の内外面と連続的に配置される。しかも、各サヤ管41,42の一端面同士が、ゴム製筒状体43の長手方向中央部の厚肉部43aを挟んだ状態で、左右のサヤ管41,42が配置される。そして、その状態を保持するために、ゴム製筒状体43の長手方向両端部の外周面には、それぞれ筒状カバー44が被せられ、そのカバー44やゴム製筒状体43を介してサヤ管41,42にネジ45がねじ込まれる。なお、このカバー44は、ゴム製筒状体43の前記厚肉部43aより左右方向外側で、ゴム製筒状体43の両端部よりやや外側に延出して配置される。
各サヤ管41,42の他端部は、本実施例では、それぞれ配水管2の外周部にはめ込まれて固定される。また、各サヤ管41,42には、配水管2とカバー44との間に対応した部分に、周側壁の内外を連通して複数個の開口部6が形成されている。図示例では、周側壁の上半分の領域に、周方向に沿って所定間隔で、且つ軸方向にも所定間隔で複数個形成されている。
本実施例の場合、サヤ管41,42同士がゴム製筒状体43を介して接続されているので、ゴム製筒状体43の厚肉部43aが弾性変形することで、継ぎ輪1に対する配水管2の移動が許容される。継ぎ輪1に対する配水管2の進退だけでなく、屈曲にも耐えられる。そして、継ぎ輪1内において、配水管2,2同士はスリーブ(41〜43)を介して連結されるので、配水管2,2同士の隙間を介して継ぎ輪1に夾雑物等が落ち込むことがない。
図4は、本発明のスリーブの第4実施例を示す図であり、(A)は使用状態を示す断面図、(B)はそのU−U断面図である。
本実施例のスリーブ4も、基本的には、上述した第1実施例のスリーブと同様の構成である。本実施例のスリーブ4は、図4(B)に示すように、周方向の一部において切欠き46が形成されている。この切欠き46は、軸方向に沿って形成されている。切欠き46が形成されることで、同図(B)において二点鎖線で示すように、切欠き46の幅を狭めるように、スリーブ4を弾性変形させて、その直径を狭めた状態とすることができる。よって、そのように弾性変性させつつ、配水管2に差し込んで管継部の適正位置に配置することが容易となる。
本実施例においても、スリーブ4の外周部には、径方向外側へ突出してストッパー5が設けられる。図示例では、周方向三箇所に形成されており、切欠き46と反対側に配置されるスリーブ4下部のストッパー5Aは重量物とされており、スリーブの上下位置を保持する。
図5は、本発明のスリーブの第5実施例を示す概略断面図であり、(A)は取付時の状態を示しており、(B)は取付完了後の状態を示している。
この第5実施例は、前記第4実施例のスリーブ4の変形例である。この実施例の場合、スリーブ4を構成する筒状体に形成される切欠き46は、図5(B)に示すようにスリット状とされており、取付完了時には切欠き両端部同士が当接して配置可能とされている。使用に際しては、スリーブ4の直径を狭める際には、同図(A)に示すように、その切り欠かれた両端部同士を重ね合わせるように小さく丸めればよい。よって、そのように弾性変性させつつ、配水管2に差し込んで管継部の適正位置に配置することが可能となる。
なお、図4及び図5の実施例においては、スリーブ4を構成する筒状体を切欠き46と反対側の下部において屈曲させることになる。従って、この屈曲を容易に行わせるために、図6に示すように、スリーブ本体4の周側面の内外に、それぞれ周側面を貫通しないスリット47,47…を形成するのがよい。
図7は、本発明のスリーブの第6実施例を示す概略断面図であり、(A)は取付時の状態を示しており、(B)はそのV−V断面図である。なお、この図では、接続管(継ぎ輪)1を省略して示している。
この実施例のスリーブ4では、配水管2,2同士の隙間に配置される部分48cが、蛇腹状の凹凸に形成されている。図示例では、スリーブ4の長手方向両端部と中央部48a,48bとは円筒状に形成される一方、それらの間に蛇腹状部48cが形成されている。この実施例のスリーブ4にも、図5の第5実施例と同様に、上端部に軸方向に沿って切欠き(スリット)46が形成されており、管継部への取り付けを容易にしている。
また、本実施例のストッパー5は、スリーブ4の外周面にストッパー材51をはめ込んで取り付けられる。図示例では、スリーブ4の長手方向中央部に形成された円筒状部48bに、ストッパー材51が取り付けられる。すなわち本実施例では、この円筒状部48bには、約120度おきの等間隔に、周側壁を貫通して取付穴が形成されている。そして、一の取付穴を下方へ配置すると共に、他の二つの取付穴を斜め上方へ向けて配置する。そして、各取付穴にストッパー材51が装着される。
本実施例のストッパー材51は、略短円柱状の頭部52を有し、その頭部52の一端面に取付穴への係合部53が一体形成されている。従って、各取付穴に係合部53をはめ込んで係合することで、スリーブ4の長手方向中央部の外周部にストッパー5を設けることができる。
本実施例の構成によれば、配水管2同士の隙間に配置される部分に、スリーブ4には蛇腹状部48cを設けたので、その蛇腹状部48cが変形することで、配水管2の動きを制約しない。また、スリーブ4の下側へ配置されるストッパー材51の頭部52を大きくするなど、各ストッパー材51の頭部52の大きさを調整することで、ストッパー材51の上下位置を保持することができる。なお、本実施例においても、前記第1実施例と同様に、スリーブ4の外周部の水が流通するような開口部6(図1)を形成可能である。
図8は、本発明のスリーブの第7実施例を示す概略断面図であり、(A)は取付時の状態を示しており、(B)はそのW−W断面図である。
本実施例のスリーブ4は、前記第6実施例のスリーブの変形例である。この第7実施例のスリーブ4は、ストッパー5の取付方法において、前記第6実施例と異なる。すなわち、この第7実施例のストッパー5の場合、ストッパー5は、スリーブ本体4の内側から装着される。具体的には、ストッパー材54は、短円筒状のリングからなり、その外周面には径方向外側へ突出してストッパー5が形成されている。
本実施例では、前記第6実施例と同様に、周方向3箇所にストッパー5が設けられる。そして、それに伴いスリーブ4にも、前記第6実施例と同様に取付穴が形成されている。そこで、スリーブ4の内側へストッパー材54を配置して、ストッパー材54の各ストッパー5をスリーブ4の取付穴へはめ込めばよい。これにより、ストッパー材54の各ストッパー5が、スリーブ4の外周面から突出して配置されることになる。ストッパー5の大きさを調整することで、スリーブ4の上下位置を保持可能となる。なお、本実施例では、スリーブ4の外径を調整することで、切欠き46を設けなくても、配水管2の管継部へ取付可能とされている。
ところで、上記各実施例のスリーブは、図示した使用方法に限らず、各種の管継部に適用可能なことは前述したとおりである。図9は、本発明のスリーブが適用される管継部の一例を示す断面図であり、(A)はNS形継ぎ手部、(B)は継ぎ輪部を示している。
図9(A)に示す例では、各配水管2は、長手方向一端部に、拡径部2aが設けられている。この配水管2は、一の配水管2Xの一端部の拡径部2aに、他の配水管2Yの他端部2bが挿入されて順次接続される。この挿入部2bの外周部と前記拡径部2aの内周部との間には、ゴム輪などのパッキン3が設けられており、配水管2の外部に対して水密状態を維持する。
この構成の場合、一の配水管2Xの拡径部2aの基端部2cと、他の配水管2Yの他端部2bの端縁2dとの間に隙間ができ、一の配水管2Xの拡径部2aに夾雑物などが落ち込むことになる。そこで、この配水管同士の隙間Hに上述したスリーブを配置するのがよい。ところで図示例ではNS形継ぎ手部を示しているが、SII形継ぎ手部などにも同様に適用可能である。
なお、配水管の内径よりも小さなゴムを、予め配水管の内側へセッティングしておき、スリーブが押し込まれることで、そのゴムが開かれて密着する構成とすることができる。この場合、管内部へ押し込まれるスリーブの硬度は、それに十分に耐えられるもの、例えば4フッ化樹脂系などが使用される。
また、図9(B)に示す例では、図1と同様に、継ぎ輪1を介して配水管2,2同士が接続されている。そして、図1の説明で述べたように、この配水管2,2同士の隙間Hを架け渡すようにスリーブを設けて、継ぎ輪1に夾雑物などが落ち込むのを防止することができる。
ところで、上記各実施例では、継ぎ輪1の内側下部に夾雑物が落ち込まないように、配水管2,2同士をスリーブ4で接続した例について説明したが、スリーブ4を設ける代わりに(或いはスリーブを設けることに加えて)、継ぎ輪1などの接続管1自体に工夫をこらしてもよい。図10は、そのような接続管の一例を示す断面図である。
すなわち、図10の継ぎ輪1では、少なくとも使用時に下部側に配置される内周部であって、配水管2,2同士の隙間に配置される部分(継ぎ輪1の長手方向中央部)に、径方向内側への膨出部1Aを設けている。従って、この膨出部1Aにて、配水管2の外周面と接続管1の内周面との間の隙間が埋められることになり、夾雑物の堆積が防止される。なお、配水管2の端部と膨出部1Aの間に、隙間をあけておくことで、配管の伸縮性や可撓性を損なうことはない。
本発明のスリーブは、配水管施設工事の際に設置することができる。また、スリーブの中央部に蛇腹のような曲り・伸縮を吸収すると共に、夾雑物等が引っ掛からない程度の凹凸で製作してもよいことは上述したとおりである。その際、長手方向中央部の外周面に突起物をつけて、スリーブが継ぎ手位置から外れないようにするのがよい。なお、スリーブは、例えば樹脂系、金属系、ゴム系、木材系、布系など、適宜の材料にて製作可能である。
また、径方向外側へ突出してストッパーをスリーブに設ける場合には、スリーブは、ストッパーをより確実でより強固に取り付け可能に成形、若しくはスプリングでスリーブの外方(つまり本管落ち込み部)へ突出、又はスリーブや配水管の内側よりネジ止めして設ける構成とすることができる。
本発明のスリーブの第1実施例の使用状態を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)はそのX−X断面図である。 本発明のスリーブの第2実施例を示す断面図である。 本発明のスリーブの第3実施例を示す図であり、(A)は使用状態を示す断面図、(B)はスリーブ自体の側面図である。 本発明のスリーブの第4実施例を示す図であり、(A)は使用状態を示す断面図、(B)はそのU−U断面図である。 本発明のスリーブの第5実施例を示す概略断面図であり、(A)は取付時の状態を示しており、(B)は取付完了後の状態を示している。 図4及び図5のスリーブの変形例を示す図であり、一部を省略して示している。 本発明のスリーブの第6実施例を示す概略断面図であり、(A)は取付時の状態を示しており、(B)はそのV−V断面図である。 本発明のスリーブの第7実施例を示す概略断面図であり、(A)は取付時の状態を示しており、(B)はそのW−W断面図である。 本発明のスリーブが適用される管継部の一例を示す断面図であり、(A)はNS形継ぎ手部、(B)は継ぎ輪部を示している。 本発明のスリーブに代えて継ぎ輪を変形した例を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)はそのY−Y断面図である。 本発明が適用される水道用ダクタイル鋳鉄管の接続部を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)はそのZ−Z断面図である。 本発明が適用される水道用ダクタイル鋳鉄管の代表的接合形式を示す断面図であり、(a)はK形、(b)はT形を示している。
符号の説明
1 接続管(継ぎ輪)
2 配水管
3 パッキン(ゴム輪)
4 スリーブ
5 ストッパー(フランジ)
6 開口部
41 第一サヤ管
42 第二サヤ管
1A 膨出部

Claims (11)

  1. 配水管同士が進退可能に接続された管継部において、配水管同士の隙間に夾雑物等が溜まるのを防止するために、配水管同士を進退可能に、配水管間に設けられる筒状体を備えたスリーブ。
  2. 接続管を介して配水管同士を接続するために、接続管の左右開口部にそれぞれ配水管が、パッキンを介して水密状態に、且つ接続管に対し配水管が進退可能に挿入される管継部に適用され、
    配水管同士の隙間を介して接続管に夾雑物等が溜まるのを防止するために、左右両端部が左右の各配水管に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載のスリーブ。
  3. 各配水管の一端部に拡径部が設けられており、一の配水管の拡径部に他の配水管の他端部が、パッキンを介して水密状態に、且つ一の配水管に対し他の配水管が進退可能に挿入される管継部に適用され、
    配水管同士の隙間を介して配水管の前記拡径部に夾雑物等が溜まるのを防止するために、左右両端部が左右の各配水管に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載のスリーブ。
  4. 前記筒状体の外周面には、配水管同士の隙間に配置される部分に対応して、径方向外側へ突出してストッパーが設けられている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のスリーブ。
  5. 前記筒状体には、周方向に離間して複数の穴が形成されており、
    前記筒状体の外周面から突出するように、筒状体の外周面又は内周面から前記穴に前記ストッパーがはめ込まれる
    ことを特徴とする請求項4に記載のスリーブ。
  6. 筒状の第一サヤ管と第二サヤ管の一端部同士が、互いに進退可能にはめ込まれてなり、
    各サヤ管の他端部は、配水管へのはめ込み部とされた
    ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のスリーブ。
  7. 筒状の第一サヤ管と第二サヤ管の一端部同士が、弾性材料からなる筒体を介して接続されており、
    各サヤ管の他端部は、配水管へのはめ込み部とされた
    ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のスリーブ。
  8. 配水管同士の隙間と対応して配置される部分は、屈曲及び伸縮が可能に蛇腹状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のスリーブ。
  9. 縮径した状態に弾性変形可能に、周方向の一部において切り欠かれている
    ことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかに記載のスリーブ。
  10. 前記スリーブは、上下位置を保持可能に重量調整されて配水管に取付可能とされ、
    スリーブ外周部の水が循環するように、スリーブには、配水管同士の隙間に配置される周側面に開口部が形成されており、
    この開口部は、周側面下部側には全くないか小さな領域とされる一方、周側面上部側には大きな領域で形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれかに記載のスリーブ。
  11. 前記重量調整は、前記ストッパーの大きさによりなされる
    ことを特徴とする請求項10に記載のスリーブ。
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