JP2009014011A - 伸縮管継手 - Google Patents

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達也 坂上
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Abstract

【課題】配管の伸縮による応力を吸収すると共に、配管施工時に発生する配管の端面間の隙間や角度のずれを調整することができ、コンパクトで組み立てしやすく施工しやすい伸縮管継手を提供する。
【解決手段】開口部6を有する本体1と、内部に流路7を有し、本体1の内周に密封状態で摺動可能に嵌合された鍔状のスライド部8と、スライド部8の外径より小さい外径を有しスライド部8の摺動により本体1の開口部6から突出可能に設定された管接続部9が設けられた管部10とを有するスライド用短管2と、本体1の開口部6の端部に配置され、管部10に嵌合されたストッパ部3とを具備する伸縮管継手において、本体1の配管接続部4に球状の外周面を有する挿口部11を設け、挿口部11に水密状態で球面摺動可能に外嵌された受口部12と管接続部13を有する管体14を、本体1と屈曲自在に接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、化学工場、上下水道、農・水産業、食品分野などの各種産業の配管ラインに使用される、主としてプラスチック製の伸縮管継手に関するものであり、さらに詳しくは、配管の伸縮による応力を吸収すると共に、配管施工時に発生する配管の端面間の隙間や角度のずれを調整することのできる伸縮管継手に関するものである。
従来、配管の管路の伸縮による応力を吸収させる継手として、図6に示すような伸縮継手が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。その構成は、継手本体111の一方の端部から接続スリーブ112が挿入され、接続スリーブ112の端部外周面には継手本体111の内面に摺動可能な外面を有する接収部113がやや拡径して形成され、接収部113に装着されるシールリング114によって、接続スリーブ112と継手本体111とがシールされており、継手本体111の一方端部には継手本体111から接続スリーブ112が抜けるのを防止する袋ナット115が螺合され、継手本体111の他方端部には袋ナット116によって受口117が挟持され、継手本体111の端面に装着されるシールリング118によって継手本体111と受口管117とがシールされているものであり、かつ、継手本体111および接続スリーブ112の互いに摺接する部分が金属で形成されたものであった。その効果は、クリープの発生を防止でき摺動性の低下を防止できるものであった。また、このような伸縮継手は一定間隔を隔てて互いに向き合う2つの配管の端部同士を接続するときにも用いられており、2つの配管の端面に合わせて伸縮を行うことで接続されるものであった。
しかしながら、前記伸縮継手を用いて互いに向き合う2つの配管の端部同士を接続する際に、互いに向き合う2つの配管同士の角度がずれ、軸心が合ってないような場合には、前記伸縮継手では配管の角度のずれを調整することはできず、単体で対応することはできなかった。このような角度のずれた配管同士の軸心を合わせるためには、角度のずれが大きい場合には、一部配管の施工のやり直しや複数の継手を用いて角度調整が行われるが、配管施工される各配管部材の点数が増えるため施工作業に時間がかかり、施工コストが増加するという問題があった。また、角度のずれが小さい場合には、配管自体の可撓性などを利用して、配管の端部同士を強制的に軸心が合うように撓ませて角度のずれを調整し配管施工されるが、配管を撓ませることにより発生した応力が伸縮継手に集中して継手本体111と接続スリーブ112の軸心がずれる方向に力が加わることにより継手本体111内周面と接続スリーブの接収部が偏った状態で負荷がかかったまま摺動されることになる。その結果、作動不良や破損が起こる恐れや、シールリングが局部的に継手本体内周面に押圧されて流体漏れが発生する恐れがあるという問題があった。
上記の問題を解決するためには、図7に示すような伸縮可撓継手を用いる方法があった(例えば、特許文献2参照)。その構成は、対設された両管体221、222端部にそれぞれ形成した空洞状球形部223、224を内外側に嵌合させ、管体221、222を相互に屈曲し得るように連結したものであって、外側に嵌合された空洞状球形部223、224の開口端224aと内側に嵌合された空洞状球形部223の外面との間にパッキン225を添装し、パッキン225に外側嵌合空洞状球形部224の開口端224aに取り付けられた保持部材226を接合させ、管体221bは外周面に環状凹部227を有し、環状凹部227に管体221aの内周面に摺動可能な外面を有するパッキン228を有し、管体221a内に挿入されて形成されるものであった。その効果は、伸縮方向やたわみ方向に外力が加わる条件下においても安定したシール状態を維持するものであった。このような伸縮可撓継手の本来の目的とは異なるが、互いに向き合う2つの配管の角度がずれて軸心が合わない場合には、角度のずれた配管同士の角度に合わせて管体221、222を相互に屈曲させると共に2つの配管の端面間に合わせて伸縮を行うことで角度のずれた配管同士が接続可能となるものであった。
実開平5−59084号公報 特開平10−61853号公報
しかしながら、図7に示される従来の伸縮可撓継手は、通常は主に地震や不同沈下等に起因する圧縮力や引張力、あるいは、せん断力や曲げモーメントなどの外力を伸縮可撓継手部において吸収し、配管系の脆弱部での破損を抑制するのに用いられるため、伸縮部分の両端側に可撓部分が設けられることが必須となる。これより屈曲部分の空洞状球形部223、224が伸縮部分の両端側に設けられているため、伸縮管可撓継手の面間は長くなり、屈曲部分では空洞状球形部223、224と保持部材226のフランジ部などが配管径方向に延設されているため、外径方向に大きくなっている。そのため、伸縮管可撓継手を配管施工するには長い面間と大きな外径を収容できる作業スペースが必要となり、また継手の重量も大きくなるため、狭隘な空間や高所では配管施工の作業性が困難となり、施工時間や安全対策に多大な労力とコストがかかるという問題があった。また、屈曲部分が2点あることにより、配管の角度のずれの吸収が2点の屈曲部分に分散され、伸縮部分が配管と軸線がずれることがあり、配管の膨張・収縮による伸縮を伸縮可撓継手で充分吸収できなくなり、応力が集中して破損の原因になる恐れがあるという問題があった。
また、部品点数が多いため、組み立てが面倒で時間がかかり、部品在庫の管理にも多大な労力と時間を必要とする問題があった。さらに、空洞状球形部223、224と保持部材226との連結などにはボルトナットを多用しているため、組み立て時に作業者によるボルトの締め付け具合に差が生じる場合があり、シール性能にばらつきが生じやすいという問題やボルトナットの緩みによるリークを未然に防ぐために定期的な増し締めが必要になることがあり、また、消耗品であるパッキンを交換する際もボルトナットの脱着が必要となるため、メンテナンスに手間や時間がかかるという問題があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、配管の伸縮による応力を吸収すると共に、配管施工時に発生する配管の端面間の隙間や角度のずれを調整することができ、コンパクトで組み立てしやすく施工しやすい伸縮管継手を提供することを目的とする。
本発明の構成を、図を参照して説明すると、一方に配管接続部4が設けられ、内部に流路5を有し、他方に開口部6を有する本体1と、内部に流路7を有し、本体1の内周に密封状態で摺動可能に嵌合された鍔状のスライド部8と、スライド部8の外径より小さい外径を有し、スライド部8の摺動により本体1の開口部6から突出可能に設定された管接続部9が設けられた管部10とを有するスライド用短管2と、本体1の開口部6の端部に配置され、スライド部8の外径より小さく管部10外径より大きい内径を有し、管部10に嵌合されたストッパ部3を具備する伸縮管継手において、本体1の前記配管接続部4に球状の外周面を有する挿口部11が設けられ、挿口部11に水密状態で球面摺動可能に外嵌された受口部12と管接続部13を有する管体14が、本体1と屈曲自在に接続されてなることを第一の特徴とする。
前記本体1に螺着されるキャップナット15を有し、前記ストッパ部3がキャップナット15により本体1の開口部6の端面に固定されていることを第二の特徴とする。
一方に配管接続部26が設けられ、内部に流路5を有し、他方に開口部6を有する本体25と、内部に流路7を有し、本体25の内周に密封状態で摺動可能に嵌合された鍔状のスライド部8と、スライド部8の外径より小さい外径を有し、スライド部8の摺動により本体25の開口部6から突出可能に設定された管接続部9が設けられた管部10とを有するスライド用短管2と、本体25の開口部6の端部に配置され、スライド部8外径より小さく管部10外径より大きい内径を有し、管部10に嵌合されたストッパ部3とを具備する伸縮管継手において、一端に球状の外周面を有する挿口部16が設けられ、他端に接続部17を有する連結体18が本体25の前記配管接続部26に接続され、かつ、挿口部16に水密状態で球面摺動可能に外嵌された受口部19と管接続部20を有する管体21が連結体18と屈曲自在に接続されてなることを第三の特徴とする。
前記接続部17の他端に鍔部22を有し、内周が鍔部22の外周より大径に設けられた前記本体25に螺着される固定キャップナット23と、内周が鍔部22の外周より小径に設けられ、外周が固定キャップナット23の内周より大径に設けられ、鍔部22と固定キャップナット23とで挟持される連結体固定用リング24とをさらに具備し、連結体18が固定キャップナット23により本体1の配管接続部26の端面に固定されていることを特徴とすることを第四の特徴とする。
前記本体25と前記連結体18とが接着または融着により一体的に接続されてなることを第五の特徴とする。
前記本体25と前記連結体18とがネジ結合により着脱可能に接続されてなることを第六の特徴とする。
前記本体25に螺着されるキャップナット15を有し、前記ストッパ部3がキャップナット15により本体25の開口部6の端面に固定されていることを第七の特徴とする。
本発明において、スライド用短管、管体の各管接続部9、13、20と配管との接続はソケット接続、ねじ接続、フランジ接続、突合せ接続またはキャップナット接続のいずれでも良く、特に限定されない。
また、スライド用短管2の管接続部9の端部外周に、鍔部、凸部、凹部のいずれかを一体的に形成しても良い(図示せず)。これは、施工時にスライド用短管2を伸縮させる時に鍔部、凸部、凹部を手がかりにして手がすべることなく容易に伸縮させることができると共に、スライド用短管2が本体1内に完全に収納されるのを防ぐことができるため好適である。
また、本発明における伸縮管継手の本体の形状は、継手の伸縮動作と屈曲動作の妨げにならなければ、チーズ、多方継手、エルボ、ベンド、またはソケットのいずれかのタイプにしても良い。
また、本発明において、本体1、25、スライド用短管2、鍔付短管3、管体14、21、キャップナット15、固定キャップナット23、連結体固定用リング24、連結体18の材質は金属のほか、必要物性を満たしていれば、ポリ塩化ビニル樹脂(以下、PVCと記す)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などの合成樹脂が好適なものとして挙げられ、特に限定されない。
本発明は以上のような構造をしており、以下の優れた効果が得られる。
(1)互いに向き合った2つの配管の角度や面間の隙間がずれて正確に合わせることのできない状態でも、配管の端面間の角度や隙間のずれを調整することができる。
(2)屈曲部分が伸縮部分の一端側のみに設けられ、また、屈曲部分が挿口部と受口部を圧入することによって形成されており、形状がシンプルでコンパクトであるため、作業の困難な施工現場でも設置が容易である。
(3)部品点数が少ないため組み立てが容易であり、組み立てにボルトナットを使用していないため、ボルトトナットの締め付け具合の心配も不要で、品質のバラツキのない製品を生産することができる。
(4)定期的に増し締めを必要とするシール部がないため、増し締めが不要となりメンテナンスが容易である。
(5)連結体と本体を別体で成形することができるため、継手の伸縮部分と屈曲部分を別々に製造することができ、通常の伸縮管継手と部品を共有化することができ、部品管理および在庫管理が容易になる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明が本実施形態に限定されないことは言うまでもない。
図1は本願第一発明の実施形態である伸縮管継手を示す縦断面図、図2は図1の伸縮管継手の使用状態を示す縦断面図、図3は本願第二発明の第一の実施形態である伸縮管継手を示す縦断面図、図4は同第二の実施形態である伸縮管継手を示す縦断面図、図5は同第三の実施形態である伸縮管継手を示す縦断面図である。
以下、図1、2に基づいて本願第一発明の実施形態である伸縮管継手について説明する。1はPVC製の中空円筒状の本体であり、内部に流路5が形成されている。本体1の一端部には球状の外周面を有し、内部に流路5と連通する挿口部11が形成された配管接続部4が設けられている。配管接続部4の球状の外周面には後記管体14が屈曲自在に外嵌され、該外周面に設けられた環状溝に装着されたシール部材により両者間の水密が保たれる。一方、本体1の他端部は開口部6となっており、後記スライド用短管2がここから挿嵌される。
2はPVC製のスライド用短管であり、本体1の開口部6から突出可能に設けられた管部10と、管部10の一端部に設けられた外周が本体1の流路5と略同径となる鍔状のスライド部8を有している。スライド部8の外周面には環状溝が設けられ、環状溝にはシールリングが装着され、本体1の流路5の内周面に対しスライド部8が密封状態で摺動可能に設けられている。この構成により本体1の流路5の内周面と管部10との間に形成される空隙に流体の侵入が防止されるため、流体が本体開口部6から流出することが防止される。管部10の他端部には、他の配管が接続される管接続部9が設けられており、また、スライド用短管2の内部には前記本体1の流路5と連通する流路7が設けられている。
15はPVC製のキャップナットであり、一方の端部内周に本体1の開口部側の端部外周に設けられた雄ねじ部に螺着される雌ねじ部が設けられており、もう一方の端部には内周側方向へ突出する内鍔部が設けられている。
3はPVC製の鍔付短管形状のストッパ部であり、スライド用短管2が本体1から抜け出るのを防止するものである。その内周はスライド用短管2のスライド部8の外径より小さく、管部10の外径より大きく形成され、本体1の開口部6の外周に螺着されるキャップナット15により、ストッパ部3の鍔部が本体1の開口部6の端面に挟持固定されている。なお、本実施形態ではストッパ部3は鍔付短管形状となっているが、スライド用短管2が本体1から抜け出るのを防止できる形状であれば特に限定されず、半割となった鍔付短管形状でも良く、円環形状でも良い。また、部品点数を減らすためにキャップナット15と一体的に設けても良い。
14はPVC製の管体であり、内部に本体1の流路5に連通する流路が形成されている。管体14には他の配管が接続される管接続部13と、管接続部13の内径より大きく拡径され、本体1の配管接続部4の外周面と球面摺動可能に外嵌される受口部12が設けられ、本体1の配管接続部4の外周面に受口部12を圧入することによって、本体1と管体14が水密状態で屈曲自在に接続される。なお、本実施形態では、配管接続部4と受口部12を水密状態にするシール部材としてO−リングが使用されているが、ゴムパッキンなど他のシール部材でも良く、特に限定されない。また、シール部材が配管接続部4の外径が最大となる位置に装着されているが、屈曲時に水密状態が保たれれば装着位置は特に限定されず、また、受口部12にシール部材を装着しても良く、シール部材の信頼性を高めるために複数箇所にシール部材を装着しても良い。
次に、本実施形態の配管接続方法について説明する。
図2に示したように、一定の間隔を隔て、配管の角度がずれた状態で施工されている互いに向き合う2つの配管27、28を接続する場合、まず管体14の管接続部13と一方の配管27を接続した後、管体14と本体1を球面摺動させることで屈曲させ、他方の配管28と本体1の軸心が一致するように角度の調整を行い、スライド用短管2を本体1に対し軸方向に伸びるようにスライドさせて、管接続部9に他方の配管28を接続する。
このとき、管体14と本体1とを相対的に屈曲させることによって伸縮管継手の角度を調節することが可能であるので、双方の配管27、28の軸線の角度に対して伸縮管継手の角度を合わせることができる。また、本体1とスライド用短管2とを相対的にスライドさせることによって伸縮管継手の長さを調節することができるので、双方の配管27、28の端部間距離に対して伸縮管継手の長さを合わせることができる。従って、例えば異なる2つの方向から伸びて互いに向き合った配管の角度がずれた状態で接続する場合や、あらかじめ所定の長さや形状に加工された所謂プレハブ加工配管を施工現場で組み立てるときに、加工時の寸法誤差などにより互いに向き合った2つの配管の角度や面間の隙間がずれて正確に合わせることのできない状態で接続する場合に、他の複数の継手を使ったり、一部配管をやり直したり、配管を無理に曲げたりする必要はなく、本発明の伸縮管継手のみで配管の端面間の角度や隙間のずれを調整することができる。
次に本実施形態の作用について説明する。伸縮管継手に接続されている配管27、28が、流体の温度や気温の上昇などによって、軸方向に膨張した時、スライド用短管2のスライド部8の外周面が本体1の流路5の内周面と密封状態で摺動しながら、配管27、28の熱膨張分だけ相対的に内部側に移動して伸縮管継手を短くさせる。これにより配管27、28の熱膨張による応力を伸縮管継手で吸収することができる。また、配管27、28が温度の低下により収縮した時には、熱膨張の時とは反対に作用してスライド用短管2が収縮分だけ相対的に外側に移動して伸縮管継手を長くさせ、配管の収縮による応力を吸収することができる。また、配管27、28の角度がずれている場合、配管の熱膨張により角度が変化することがあるが、配管接続部4と受口部12とが球面摺動して角度を調整して、角度変化による応力を吸収することができる。なお、伸縮管継手の伸縮するストロークはスライド用短管2のスライド部8端面が本体1の流路5の端面に当接する位置が最短となり、スライド部8の管部側端面がストッパ部3に当接する位置が最長となる。
本発明によって構成される伸縮管継手は、屈曲部分が伸縮部分の一端側のみに設けられているため伸縮管継手の面間は短くなり、屈曲部分にはフランジ部を延設することなく配管接続部4と受口部12とを圧入することによって嵌合させているため、形状がシンプルで外径方向に大きくならずにコンパクトであり、継手の重量も軽量となる。そのため、狭隘な空間や高所などの作業の困難な施工現場でも設置が容易であり、施工時間を短縮でき施工における労力やコストを低減することができる。また、部品点数が少なく、組立が容易で短時間に行うことができ、部品管理が容易になるため管理に必要な労力を削減することができる。また、ボルトナットを使用していないため、製造時のボルトナットの締め付け具合の心配もいらず、品質のバラツキのない製品を生産することができ、シール性を保つためにボルトナットを定期的に増し締めする必要もないため、メンテナンス性に優れている。また、伸縮管継手の全ての部品を金属を用いることなく合成樹脂でも製造できるため、耐腐食性に優れており、酸気や潮気を帯びるような厳しい環境条件でも使用できる。
次に、図3に基づいて本願第二発明の第一の実施形態である伸縮管継手について説明する。本実施形態では前記第一発明の実施形態と同じ構成要素については同一符号を付して示す。
25はPVC製の中空円筒状の本体であり、本体25の内部に流路5が形成されている。本体25の一端部には後記連結体18が接続される配管接続部26が設けられている。配管接続部26の外周には後記固定キャップナット23が螺着される雄ねじ部が形成され、その端面にはシール部材を装着するための環状溝が設けられている。
18はPVC製の連結体であり、内部に本体25の流路5に連通する流路が形成されている。連結体18は球状の外周面を有する挿口部16と挿口部16より縮径された中空円筒状の接続部17とから形成されている。接続部17の外周には後記連結体固定用リング24を装着するための環状溝43が設けられ、接続部17の端部には環状溝43と連続して後記固定キャップナット23の内鍔部内周より小径の鍔部22が設けられている。すなわち鍔部22の外径は接続部17の外径よりやや大きくなっている。
24は段違いに形成されたPVDF製の連結体固定用リングであり、その内周側は接続部17の環状溝に嵌合される。連結体固定用リング24の一端部外周には鍔部41(段違い部)が形成され、鍔部41の外径は後記固定キャップナット23の内鍔部内周より大径に設けられており、他端部(内周側)の外径は後記固定キャップナット23の内鍔部に嵌合可能に設けられている。また、鍔部41側の内周には連結体18の接続部17の鍔部22に嵌合される段差部42が形成されている。また、連結体固定用リング24には円周を断絶する切欠部が設けられ、装着する際はC形止め輪のように拡径してから連結体18の接続部17の環状溝43に装着される。なお、連結体固定リング24は半割となっていてもよく形状は特に限定されない。
23はPVC製の固定キャップナットであり、一端部の内周には配管接続部26の端部外周に設けられた雄ねじ部に螺着される雌ねじ部が形成されており、他端部には内周方向へ突出する内鍔部が設けられている。
21はPVC製の管体であり、連結体18の挿口部16と球面摺動可能に外嵌される受口部19と受口部19より縮径された管接続部20とから形成されている。管体21の他の構成とスライド用短管2、ストッパ部3、キャップナット15の構成は前記第一発明の実施形態と同様なので説明を省略する。
次に本第一の実施形態の連結体18を本体25へ接続する手順について説明する。
連結体18の接続部17を固定キャップナット23の内鍔部側から挿入した状態で、連結体固定用リング24をその切欠部を広げて接続部17の環状溝に装着し、段差部42を接続部17の鍔部22に嵌合させる。次に接続部17の端面を本体25の配管接続部26の端面に当接させ、固定キャップナット23を配管接続部26の外周に螺着させることにより、連結体固定用リング24の鍔部41を介して接続部17の鍔部22を固定キャップナット23と配管接続部26とで挟持固定することによって連結体18を本体25に接続する。本第一の実施形態の作用については前記第一発明の実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態は連結体18と本体25が別体で形成されているため、継手の伸縮部分(本体25とスライド用短管2で形成される部分)と屈曲部分(連結体18と管体21で形成される部分)を別々に製造することができ、伸縮機能のみを有する部分の各部品(本体25、スライド用短管2、ストッパ部3、キャップナット15、固定キャップナット23)は通常の伸縮管継手の部品と共有化することができる。このため、約7割の部品が共有でき、共有化できない各部品も嵩張らないため製造が容易であり、工場での部品管理および在庫管理が容易になる。また、固定キャップナット23の着脱により継手の伸縮部分と屈曲部分を容易に分解できるため、状況に応じて本発明の伸縮管継手を伸縮のみを行う継手に切り替えたり、伸縮のみを行う継手を本発明の継手に切り替えたりできるので、配管施工現場における急な改造や設計変更にも柔軟に対応することができる。また、継手の伸縮部分と屈曲部分を分解して別々に配管施工した後に接続することができるため、口径の大きな伸縮管継手の施工や狭隘な施工空間などの特に作業性の低い配管施工現場でも、容易に施工することができる。本第一の実施形態の効果は第一発明の実施形態と同様であるので説明を省略する。
次に、図4に基づいて本願第二発明の第二の実施形態である伸縮管継手について説明する。
図において、29はPVC製の中空円筒状の本体であり、一端部には後記連結体33が接続される配管接続部30が設けられている。
33はPVC製の連結体であり、中空円筒状の接続受口34を有する接続部32と球面状の外周面を有する挿口部31とから形成されている。接続部32の外径は挿口部31の最大外径と略同じ寸法になっている。接続部32の接続受口34は本体29の配管接続部30に融着機を用いて加熱融着により嵌合接続される。なお、本実施形態では該両者は融着で接続されているが接着によって接続されても良い。本体29と連結体33のその他の構成と他の部品の構成、および本第二の実施形態の作用については第一の実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態の伸縮管継手は、継手の伸縮部分(本体29とスライド用短管2で形成される部分)と屈曲部分(連結体33と管体21で形成される部分)が別体で成形できるため本体29が大きな部品にならないので、特に口径の大きな伸縮管継手を射出成形する場合、成形品が大きいことによるヒケや空隙の発生などの成形不良を抑えることができる。
次に、図5に基づいて本願第二発明の第三の実施形態である伸縮管継手について説明する。
図において、35はPVC製の中空円筒状の本体であり、一端部には後記連結体39が接続される配管接続部36が設けられている。配管接続部36の外周には後記連結体39が螺合される雄ねじ部44が形成され、端面にはシール部材が装着される環状溝が設けられている。
39はPVC製の連結体であり、一端部には中空円筒状の接続部38が形成され、接続部38の内周面には配管接続部36の外周面に形成された雄ねじ部44に螺合される雌ねじ部40が形成されている。連結体39と本体35は、接続部38の雌ねじ部40を配管接続部36の雄ねじ部44に螺合することによって接続される。本体35と連結体39のその他の構成と、他の部品の構成、および本第三の実施形態の作用は第二の実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態の伸縮管継手も、継手の伸縮部分(本体35とスライド用短管2で形成される部分)と屈曲部分(連結体39と管体21で形成される部分)が別体で成形できるため本体35が大きな部品にならないので、特に口径の大きな伸縮管継手を射出成形する場合、成形品が大きいことによるヒケや空隙の発生などの成形不良を抑えることができる。
本願第一発明の実施形態である伸縮管継手を示す縦断面図である。 図1の伸縮管継手の使用状態を示す縦断面図である。 本願第二発明の第一の実施形態である伸縮管継手を示す縦断面図である。 同第二の実施形態である伸縮管継手を示す縦断面図である。 同第三の実施形態である伸縮管継手を示す縦断面図である。 従来の伸縮継手を示す縦断面図である。 従来の伸縮可撓継手を示す縦断面図である。
符号の説明
1・・・本体
2・・・スライド用短管
3・・・ストッパ部
4・・・配管接続部
5・・・流路
6・・・開口部
7・・・流路
8・・・スライド部
9・・・管接続部
10・・・管部
11・・・挿口部
12・・・受口部
13・・・管接続部
14・・・管体
15・・・キャップナット
16・・・挿口部
17・・・接続部
18・・・連結体
19・・・受口部
20・・・管接続部
21・・・管体
22・・・鍔部
23・・・固定キャップナット
24・・・連結体固定用リング
25・・・本体
26・・・配管接続部
27・・・配管
28・・・配管
29・・・本体
30・・・配管接続部
31・・・挿口部
32・・・接続部
33・・・連結体
34・・・接続受口
35・・・本体
36・・・配管接続部
37・・・挿口部
38・・・接続部
39・・・連結体
40・・・雌ねじ部
41・・・鍔部
42・・・段差部
43・・・環状溝
44・・・雄ねじ部

Claims (7)

  1. 一方に配管接続部(4)が設けられ、内部に流路(5)を有し、他方に開口部(6)を有する本体(1)と、内部に流路(7)を有し、本体(1)の内周に密封状態で摺動可能に嵌合された鍔状のスライド部(8)と、スライド部(8)の外径より小さい外径を有しスライド部(8)の摺動により本体(1)の開口部(6)から突出可能に設定された管接続部(9)が設けられた管部(10)とを有するスライド用短管(2)と、本体(1)の開口部(6)の端部に配置され、スライド部(8)の外径より小さく管部(10)の外径より大きい内径を有し、管部(10)に嵌合されたストッパ部(3)とを具備する伸縮管継手において、本体(1)の前記配管接続部(4)に球状の外周面を有する挿口部(11)が設けられ、挿口部(11)に水密状態で球面摺動可能に外嵌された受口部(12)と管接続部(13)を有する管体(14)が、本体(1)と屈曲自在に接続されてなることを特徴とする伸縮管継手。
  2. 前記本体(1)に螺着されるキャップナット(15)を有し、前記ストッパ部(3)がキャップナット(15)により本体(1)の開口部(6)の端面に固定されていることを特徴とする請求項1記載の伸縮管継手。
  3. 一方に配管接続部(26)が設けられ、内部に流路(5)を有し、他方に開口部(6)を有する本体(25)と、内部に流路(7)を有し、本体(25)の内周に密封状態で摺動可能に嵌合された鍔状のスライド部(8)と、スライド部(8)の外径より小さい外径を有し、スライド部(8)の摺動により本体(25)の開口部(6)から突出可能に設定された管接続部(9)が設けられた管部(10)とを有するスライド用短管(2)と、本体(25)の開口部(6)の端部に配置され、スライド部(8)外径より小さく管部(10)外径より大きい内径を有し、管部(10)に嵌合されたストッパ部(3)とを具備する伸縮管継手において、一端に球状の外周面を有する挿口部(16)が設けられ、他端に接続部(17)を有する連結体(18)が本体(25)の前記配管接続部(26)に接続され、かつ、挿口部(16)に水密状態で球面摺動可能に外嵌された受口部(19)と管接続部(20)を有する管体(21)が連結体(18)と屈曲自在に接続されてなることを特徴とする伸縮管継手。
  4. 前記接続部(17)の他端に鍔部(22)を有し、内周が鍔部(22)の外周より大径に設けられた前記本体(25)に螺着される固定キャップナット(23)と、内周が鍔部(22)の外周より小径に設けられ、外周が固定キャップナット(23)の内周より大径に設けられ、鍔部(22)と固定キャップナット(23)とで挟持される連結体固定用リング(24)とをさらに具備し、連結体(18)が固定キャップナット(23)により本体(25)の配管接続部(26)の端面に固定されていることを特徴とする請求項3記載の伸縮管継手。
  5. 前記本体(25)と前記連結体(18)とが接着または融着により一体的に接続されてなることを特徴とする請求項3記載の伸縮管継手。
  6. 前記本体(25)と前記連結体(18)とがネジ結合により着脱可能に接続されてなることを特徴とする請求項3記載の伸縮管継手。
  7. 前記本体(25)に螺着されるキャップナット(15)を有し、前記ストッパ部(3)がキャップナット(15)により本体(25)の開口部(6)の端面に固定されていることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の伸縮管継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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