JP2005082820A - 疲労強度改善鋼とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 引張強度を一定に保ちつつ疲労強度を向上させた鋼を提供する。
【解決手段】 107回で定義する普通鋼に対しては、疲労限度(σW)が引張強度(σB
に対して、σW>0.6σB、またはビッカース硬さHVに対してσW>1.8HVの物性を示し、ま
た1010回で定義する引張強度が1200MPa以上の高強度鋼に対しては、疲労限度(σW)が引張強度(σB)に対してσW>0.5σB、またはビッカース硬さHVに対してσW>1.6HVの物性を示す疲労強度が改善された鋼とする。
【選択図】図5

Description

この出願の発明は疲労強度を改善した鋼とその製造方法に関するものである。
高品質の鋼材が数多く使用されている新幹線や自動車の車体であっても、現状では、繰返し数が1010回を超える部品は使用されていない。たとえば、自動車レース用の車体においては繰返し数が106回に達しない部品が多数使用されている。また、内部破壊が問題と
なる高強度鋼でもギガサイクル域(109)までの繰返し数に達しないものも使用されてい
る。
そのため、航空機、自動車、鉄道のさらなる高速化や発電設備の高度化等に対応できる厳しい条件が求められている現在、これら有限寿命域の疲労強度を改善することのできる技術が実現されるのであれば、その波及効果は決して小さくはない。
疲労強度を劣化させることなく保持する方法や疲労強度を改善する方法については従来より様々な提案でなされている。たとえば、疲労強度を劣化させない方法として、鋼にバナジウムを添加する方法が知られている(非特許文献1)。
また、内部破壊の疲労特性を改善する方法として、鋼をA3点プラス100℃以内の温度範囲で減面率30〜50%程度の圧延を行った直後に焼入れする、一般的に改良オースフォーム(ausform)と呼ばれる方法等が知られている(特許文献1)。
非特許文献1:栗田真人、他1名、「フェライト−パーライト熱延鋼板の疲労特性に及ぼす強化機構の影響」、鉄と鋼、社団法人日本鉄鋼協会、平成5年1月、80巻1号、p.66-71。 特許文献1: 特開2002−48693号公報
鋼材の疲労強度を測定するための指標としては、一般的に107回までの繰り返し数で決
定される疲労限(σW)が用いられているが、この疲労限(σW)と引張り強度(σB)お
よびビッカース硬さ(HV)には、次式(1)のような関係があることがよく知られている。
σW=0.5σB、またはσW=1.6HV (1)
図1は108で定義した高強度鋼の疲労限を表したものであり、種々の鋼材(S35C、S45C
、S55C、SMn438、SMn443、SCM435、SCM440、SCr440、SNC631、SNCM439、SNCM447、Al2O3
)を用いて表面破壊(+)と内部破壊(◇)をプロットしたものである。
この図1からも引張り強度が1200(MPa)以下においてσW=0.5σBの関係があることが裏付けられている。この式(1)の関係は近似値を示すものであり、実際には疲労限と引張り強度の関係をプロットするとある程度の幅がある。たとえば、S45C鋼を焼準したようなフェライト/パーライト鋼では、σW=0.4σBであり式(1)より特性が低下する。
前記のバナジウムを添加する方法は、この劣化した疲労特性を回復させる目的でバナジウム(V)炭化物および窒化物の析出による強化を図るものである。しかし、この場合には、疲労き裂が発生するフェライト粒をV炭化物で強化する目的で使われているため、疲労限は本来の強度である式(1)を超えることはない。すなわち、従来のV炭化物の析出
強化だけではσW>0.6σBとなる疲労限は実現できない。
また、引張強度が1200Mpa以上の高強度鋼の場合には、式(1)の疲労限以下の応力)
で内部破壊が生じることにより疲労限は低下する。内部破壊は、107回以上の繰返し数で
疲労破壊するため107回では疲労限が確定できないという特徴がある。ただし、この場合
にも(1)式以上の応力では通常の表面破壊型の疲労破壊が生じるため、107回で疲労限
を定義するとほぼ式(1)に対応した関係が得られる。内部破壊の場合の疲労特性に関しては、前記のとおりのオーステナイト域での加工熱処理の1種である改良オースフォームで改善されることが知られている。しかし、改良オースフォームを使用する場合でも通常の表面破壊型の疲労特性に対する改善効果が小さいため、改良オースフォームを使用しても107回で定義する疲労限がσW>0.6σBとなることはない。
このような従来の知見ではあるが、式(1)から判断すると、鋼の疲労強度を改善するためには引張り強度を増加すればよいことが明らかであるが、引張り強度を大きくすると靭性が劣化するという別の問題が発生する。
このため、引張強度を一定に保ちつゝ疲労強度を向上させることのできる技術が求められている。すなわち、疲労限が引張強度の0.6倍以上あるいはビッカース硬さの1.8倍以上となるような鋼とこれを製造するための方法が求められている。
この出願の発明は、上記の課題を解決するための手段として、第1には、107回で定義
する疲労限度(σW)が引張強度(σB)に対してσW>0.6σB、またはビッカース硬さHV
に対してσW>1.8HVである疲労強度改善鋼を提供する。
第2には、1010回で定義する疲労限度(σW)が引張強度(σB)に対してσW>0.5σB
またはビッカース硬さHVに対してσW>1.6HVである引張強度が1200MPa以上の疲労強度改
善鋼を提供する。
第3には、化学組成において、炭素(C)0.1〜1.0%、窒素(N)0.01%以下であって、バナジウム(V)1.0%以下の範囲で含有されている鋼であることを特徴とする上記の
疲労強度改善鋼を提供し、第4には、化学組成において、マンガン(Mn)0.3〜1.6%、シリコン(Si)0〜1.5%、クロム(Cr)0〜2%、モリブデン(Mo)0〜1.0%、ニッケル(Ni)0〜2%が含有されている鋼であることを特徴とする疲労強度改善鋼を提供する。
また、この出願の発明は、第5には、オーステナイト域で圧延した直後に焼入れする加工熱処理を行った後に、500〜650℃の温度範囲で焼戻しを行うことを特徴とする上記第1ないし第4のいずれかの発明の疲労強度改善鋼の製造方法を提供する。
さらにこの出願の発明は、第6には、オーステナイト域で圧延した直後に焼入れする加工熱処理を行うことを特徴とする上記第2ないし第4のいずれかの発明の疲労強度改善鋼の製造方法を提供する。
以上のとおりのこの出願の発明は、バナジウムが添加された鋼を改良オースフォームにより直後に焼入れして、これを500〜600℃の温度範囲で焼き戻しすると、ビッカース硬度(HV)が再び上昇するという知見に基づくものである。すなわち、バナジウムが添加された鋼を特定の温度範囲で焼き戻しするとビッカース硬さ(HV)が再び上昇するということは、バナジウム炭化物の析出強化物を利用する方法と改良オースフォームを組み合わせることにより、疲労強度改善鋼を製造することが可能であることを意味するものである。
一般的に焼き戻し温度の高温側で硬さのピークが生じる現象は2次硬化と呼ばれて知ら
れていることであるが、バナジウムが添加された鋼でもこのような現象が生じる。上述するように、鋼の疲労強度の劣化を防ぐためにバナジウムを添加することは従来から行なわれていたが、従来から知られている方法は鋼にバナジウムを添加する目的は、疲労き裂が発生するフェライト粒を、バナジウム炭化物で強化するものであり、この出願の発明とは使用目的が全く異なっている。
この出願の発明は式(1)の関係を打破するものであって、学術的に大きな意味を持つだけでなく、技術的ブレークスルーが期待できる。しかも、狭い範囲での温度制御が要求される厳密な改良オースフォームに限らず、多少の再結晶を許容することができることから、部品化プロセスが容易で実用性は高く将来性が期待される。
この出願の上記第1の発明の鋼は、107回で定義する疲労限度(σW)が引張強度(σB
)に対してσW>0.6σB、またはビッカース硬さHVに対してσW>1.8HVの特性を示すもの
であり、疲労強度が改善された高機能鋼としての用途に使用することができる。
また、第2の発明の鋼は、1010回で定義する疲労限度σWが、引張強度σBに対してσW>0.5σB、またはビッカース硬さHVに対してσW>1.6HVの特性を示すものであり、疲労
強度が改善された引張強度が1200MPa以上の高強度鋼としての用途に使用することができ
る。
第3の発明においては、特有のC、NおよびVの含有量の鋼として以上のとおりの疲労強度改善鋼が実現され、さらに、第4の発明によれば一般的な低合金鋼やばね鋼、あるいはこれに近似する組成の鋼において疲労強度を改善することが可能になる。
第5の発明によれば、V(バナジウム)の炭化物、窒化物の析出と加工熱処理によって疲労強度の改善が図られる。
そして第6の発明によれば、前記第2の発明に係わる1010回疲労限に関しては加工熱処理のみでも実現されることになる。
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
この出願の第1の発明の疲労強度改善鋼は、前記のとおり、107回で定義する疲労限度
(σW)が引張強度(σB)に対してσW>0.6σB、またはビッカース硬さHVに対してσW>1.8HVの特性を示すものであり、また、第2の発明の疲労強度改善鋼は、1010回で定義す
る疲労限度σWが引張強度σBに対してσW>0.5σB、またはビッカース硬さHVに対してσW>1.6HVの特性を示すものであるが、このものについては、たとえば、この出願の第5の
発明のように、オーステナイト域で圧延した直後に焼入れする加工熱処理を行った後に、500〜650℃の温度範囲で焼戻しを行うことにより製造することができる。加工熱処理の条件としては、A3点プラス100℃以内の温度範囲で減面率30〜50%の圧延を行うことが好適に考慮される。そしてその際の加工対象とする鋼の化学組成(質量%)については、炭素(C)0.1〜1.0%、窒素(N)0.01%以下であって、バナジウム(V)1.0%以下の範囲
で含有されている鋼であることが好適な例として示される。ここで、バナジウム(V)については、微細な炭化物を生成するために欠かせない成分である。ただ、1.0%を超える量での含有は、この出願の発明の目的、効果を実現することを難しくする。そして、炭素(C)含有量についても、上記範囲とすることが、発明の目的、効果の点で好ましい。
また、上記成分以外については、各種のものであってよいが、好適には、化学組成(重
量%)において、マンガン(Mn)0.3〜1.6%、シリコン(Si)0〜1.5%、クロム(Cr)
0〜2%、モリブデン(Mo)0〜1.0%、ニッケル(Ni)0〜2%が例示される。
もちろん、不可避的な不純物の混入は許容される。
たとえば後述の実施例においても説明するが、図2は、下記表1の0.3%の炭素(C)
に対して、0.35%のバナジウム(V)が添加されている化学成分からなる供試材を、最初に920℃で45分保持した後、油冷で焼入れした試料を複数準備して各温度で90分保持する
焼戻しを行い、ビッカース硬さ(HV)を測定した結果を例示したものである。この図2からは、500℃までは焼戻し温度を上げるとビッカース硬さ(HV)は連続して低下していく
が、500℃より高温では再び硬度が上昇して600℃でピークが生じている。これは、600℃
近辺で焼戻した場合には固溶していたバナジウム(V)が微細な炭化物となり析出するめであると考えられる。
図3は市販されている熱力学解析ソフト「サーモカルク」を使用して計算した、各温度に対応するバナジウム(V)の固溶量を示したものである。原理的には、焼入れ時に固溶していたバナジウム(V)が、焼戻し時に微細炭化物となり析出強化を発揮する。上記例示の供試材の場合には、焼入れ時に920℃で保持しているため、バナジウム(V)の固溶
量は約0.2%程度である。
従って、0.2%程度のバナジウム(V)が析出強化に寄与し、残りの0.15%のバナジウ
ム(V)は焼入れ時に既に粗大な炭化物となっていることから析出強化には寄与しないと考えられる。
図3からは、炭素(C)が0.2%程度の場合、1050℃程度でオーステナイト化するとバ
ナジウム(V)を1.0%程度まで析出強化に利用することが可能で、逆に炭素(C)を1.0%程度まで高めても0.1%程度のバナジウム(V)は析出強化に利用できることがわかる
当然のことながら、微細析出するバナジウム(V)の炭化物の量が増えると析出強化はその分大きくなる。そして、このことは従来、σW=0.5σBの関係を打破することは困難
であると考えられてきたが、この出願の発明によりσW>0.6σB、またはσW>1.8HVの関
係を満足する疲労強度に優れた鋼を製造することが可能であることを示すものである。
また、従来の内部破壊が生じる鋼の場合には1010回疲労限は前記の式(1)の関係を下回るが、内部破壊が抑制されるこの出願の発明による鋼は1010回疲労限が式(1)を上回ることが確認されている。
そして、この出願の第2の発明の、1010回で定義する疲労限度(σW)が引張強度(
σB)に対してσW=0.5σB、またはビッカース硬さHVに対してσW>1.6HVである引張り強度1200MPa以上の疲労強度改善鋼の場合には、オーステナイト域で圧延した直後に焼入れ
する加工熱処理を行うことで製造することもできる。この加工熱処理の条件としては前記のものが例示される。
そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん以下の例によって発明が限定されることはない。
前記の表1のとおりの、0.3%の炭素(C)に対して、0.35%のバナジウム(V)が添
加されている化学組成の供試材について、焼入れ条件として、改良オースフォームと通常の油焼入れの2条件を採用し、焼戻し条件として微細なバナジウム(V)の炭化物を析出させる600℃と微細なバナジウム(V)の炭化物の析出なしで同程度の硬さが得られる400℃の2条件を採用して処理した。
改良オースフォームの条件は、920℃でオーステナイト化した後、溝ロール圧延により830℃で30%の加工を加えた直後に水冷した。油焼入れの条件は、920℃で45分保持した後
、油冷した。焼戻しは各温度で90分保持した後に水冷した。
以上の区分で合計4種の供試材を作製した。すなわち、改良オースフォームで600℃焼
戻し材をAF600、400℃焼戻し材をAF400とした。また、通常の油焼入れで600℃焼戻し材をQT600、400℃焼戻し材をQT400とした。
疲労試験は、油圧サーボ疲労試験機(50Hz)、クラウゼ型回転曲げ疲労試験機(120Hz
)、超音波疲労試験(20kHz)を使用して、5.0×109回を目標におこなった。疲労試験片
形状は各材料で共通とし、試験条件は、室温大気中での完全両振り試験(R=−1)である。
疲労試験結果を図4および図5に示す。5.0×109回で定義した疲労限は油焼入れを行った材料(QT400とQT600)で600MPa程度、改良オースフォームを行った材料(AF400とAF600)で800MPa程度となった。したがって、内部破壊特性に関しては、微細析出したバナジウム(V)炭化物の影響より、改良オースフォームによる改善効果のほうが大きいことがわかる。また、AF600において107回以上の長寿命域で内部破壊が生じている点とその際の破面にはODA(Optically Dark Area)が観察された点から、改良オースフォームの際に一部で再結晶が生じていたと考えられる。すなわち、厳密には改良オースフォームではなく、通常のオーステナイト域で加工した加工熱処理に近かったと考えられる。
一方で、有限寿命域での疲労強度に着目すると、AF600の疲労特性が格段に優れている
。しかも、AF400の場合には破断した試験片のほとんどが表面破壊型であるが、AF600の場合には大半が内部破壊型である。従って、AF600では表面破壊特性も大幅に改善されてい
た。
各材料の107回で定義した疲労限と引張強度及びビッカース硬さの関係を表2に示す。
この結果をみると、改良オースフォームのみ、もしくは微細なバナジウム(V)炭化物の析出強化のみでは、大幅な107回疲労限の上昇はみられないが、AF600ではそれらの相乗効果によりσW>0.6σBまたはσW>1.8HVを実現している。
次に、1010回で定義した疲労限と引張強度及びビッカース硬さの関係を表3に示す。今回の試験は5×109回で打ち切ったが、図4および4の傾向から1010回まで延長した場合でも疲労限の低下は僅かであると考えられるため、1010回疲労限とみなした。
表3からはAF600に関しては請求項2で限定したσW>0.5σBおよびσW>1.6HVを実現している。また、AF400に関しては、厳密にはσW>0.5σBの関係を僅かに満たしていないものの、4捨5入すると関係を満たし得る程度の差であり、課題とする疲労強度が改善された鋼が製造されていることが確認された。
もちろん、この出願の発明は以上の実施形態および実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能である。
以上詳しく説明した通り、この出願の発明によって、航空機、自動車、鉄道、発電設備等の厳しい条件に適応できる有限寿命域の疲労強度が大きい鋼が提供される。
一般的な高強度鋼の108回で定義した疲労限を示した図である。 焼入れ後、各温度で焼戻した場合の供試材の硬さを示した図である。 熱力学的計算により求めたVの固溶量示した図である。 400℃焼戻し材の疲労試験結果を例示した図である。 600℃焼戻し材の疲労試験結果を例示した図である。

Claims (6)

107回で定義する疲労限度(σW)が引張強度(σB)に対してσW>0.6σB、またはビッカース硬さHVに対してσW>1.8HVであることを特徴とする疲労強度改善鋼。
1010回で定義する疲労限度(σW)が引張強度(σB)に対してσW>0.5σB、またはビ
ッカース硬さHVに対してσW>1.6HVであることを特徴とする引張強度が1200MPa以上の疲
労強度改善鋼。
化学組成において、炭素(C)0.1〜1.0%、窒素(N)0.01%以下であって、バナジウム(V)1.0%以下の範囲で含有されている鋼であることを特徴とする請求項1または2
の疲労強度改善鋼。
化学組成において、マンガン(Mn)0.3〜1.6%、シリコン(Si)0〜1.5%、クロム(Cr)0〜2%、モリブデン(Mo)0〜1.0%、ニッケル(Ni)0〜2%が含有されている鋼であることを特徴とする請求項3の疲労強度改善鋼。
オーステナイト域で圧延した直後に焼入れする加工熱処理を行った後に、500〜650℃の温度範囲で焼戻しを行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの疲労強度改善鋼の製造方法。
オーステナイト域で圧延した直後に焼入れする加工熱処理を行うことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかの疲労強度改善鋼の製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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