JP2006233269A - 強度−捻れ特性バランスに優れた鋼部品およびその製造方法と該鋼部品用鋼材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 成分組成、臨界直径DI値およびAc3点が規定範囲を満たしており、下記条件で焼入れ焼戻したときに、硬さ:Hv110〜350を示すと共に、下記捻れ特性を示すことを特徴とする鋼材。
<焼入れ焼戻し条件>
試験片形状:直径10.9mm×長さ150mm
焼入条件:875℃で15分間保持後に水冷
焼戻条件:600℃で120分間保持後に放冷
<捻れ特性>
捻り試験:標点間距離=50mm
捻り速度=1rpm
測定項目;捻れ回数(回)、破断トルク(N・m)
捻れ破断応力=(12×破断トルク)/[π×(直径)3]=360N/mm2以上
捻回値(100D換算)=捻れ回数×(直径/標点間距離)×100=130回以上
Description
以上のことから、強度と捻れ特性のバランスに優れた鋼部品の実現が望まれている。
C :0.03〜0.12%(化学成分の場合は質量%の意味、以下同じ)、
Si:0.5%以下(0%を含まない)、
Mn:0.25〜2%、
P :0.02%以下(0%を含まない)、
S :0.02%以下(0%を含まない)、
Ni:1.5%以下(0%を含まない)、
Cr:1%以下(0%を含まない)、
Mo:1%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜0.06%、
N :0.01%以下(0%を含まない)、
Ti:0.005〜0.08%、
B :0.0008〜0.003%
を満たし、残部鉄および不可避不純物からなり、
下記式(1)で表される臨界直径DI値が20〜40であり、
下記式(2)で表されるAc3点が825〜925℃であり、且つ
下記条件で焼入れ焼戻したときに、硬さ:Hv110〜350を示すと共に、下記捻れ特性を示すところに特徴を有している。本発明の鋼材は、更にNb:0.01〜0.04%、及び/又はV:0.04〜0.25%を含んでいてもよい。
DI値=15.07×exp (-0.08×γGS) ×(0.7Si+1)×(2.19Cr+1)×(3.5Mn+1)
×(2.9Mo+1)×(0.9Ni+1)×[1.5(0.9−C)+1]×√C …(1)
[式(1)中、C、Si、Cr、Mn、Mo、Niは、各成分の含有量(質量%)を示
し、γGS=9である]
Ac3点(℃)=908−2.237C×100+0.4385P×1000 +0.3049Si×100
−0.3443Mn×100−0.23Ni×100 …(2)
[式(2)中、C、P、Si、Mn、Niは、各成分の含有量(質量%)を示す]
試験片形状:直径10.9mm×長さ150mm
焼入条件:875℃で15分間保持後に水冷
焼戻条件:600℃で120分間保持後に放冷
<捻れ特性>
捻り試験:標点間距離=50mm
捻り速度=1rpm
測定項目;捻れ回数(回)、破断トルク(N・m)
捻れ破断応力=(12×破断トルク)/[π×(直径)3]=360N/mm2以上
捻回値(100D換算)=捻れ回数×(直径/標点間距離)×100=130回以上
<捻れ特性>
捻り試験:標点間距離=50mm
捻り速度=1rpm
測定項目;捻れ回数(回)、破断トルク(N・m)
捻れ破断応力=(12×破断トルク)/[π×(直径)3]=360N/mm2以上
捻回値(100D換算)=捻れ回数×(直径/標点間距離)×100=130回以上
焼入温度:Ac3点〜950℃
焼戻条件:200〜690℃の温度で30〜120分間保持
(a)鋼部品の製造に供する鋼材のC量を、
・捻れ特性に大きな影響を与える焼入れ焼戻し後の延性を確保するという観点、及び
・焼きが入る最低限のC量を確保する
という観点から規定する、
(b)鋼部品の製造に供する鋼材の上記C以外の化学成分量を、焼入れ焼戻しで十分に強度を確保でき且つ捻れ特性に悪影響を与えない範囲内に調整する、
(c)鋼部品の製造工程において、部品形状に成形加工後、焼入れ(焼戻しなし)または焼入れ焼戻しを行うことを必須とし、該焼入れの条件を制御(焼戻しを行う場合は焼戻し条件も制御)することで、焼入時にCを全て溶かし込み、焼戻しを行なう場合にはパーライトでなくセメンタイトを析出させることで延性の低下を抑える、
といった点に重点をおいて、成分設計および製造方法を規定すればよいことを見出した。
Cは、焼入処理で十分に焼きを入れるために必須であり、少なくとも0.03%必要である。好ましくは0.04%以上、より好ましくは0.05%以上である。一方、C量が多すぎると、焼戻した場合にセメンタイトが過剰に析出して捻れ特性に悪影響を及ぼすので好ましくない。また鋼材の強度が必要以上に高まり、冷間加工性等が低下して良好に加工することが難しくなる。よってC量は0.12%以下に抑える。好ましくは0.08%以下、より好ましくは0.07%以下である。
Siを添加して脱酸を行う場合には、鋼中Si量が0.01%以上となる。Siは焼入性の向上に有効な元素であり、また、焼戻し軟化抵抗性の向上にも有効であるので、これらの観点から積極的に添加してもよいが、Si量が過剰になると、フェライトの硬度が高くなり、冷間加工に使用する金型の寿命が短くなる等の不具合が生じるため0.5%以下に抑える。好ましくは0.35%以下、より好ましくは0.20%以下である。
Mnは、焼入性の向上に有効な元素であり、特に靭性を保ちながら強度を向上させるのに有効な元素である。上記の通りC量を比較的低量に抑えると、オーステナイト化温度(Ac3点)が上がるが、焼入れ時にCを全て溶かし込むべく900℃以上に高めた場合、焼戻したときに結晶粒の粗大化が生じ易く捻れ特性が低下する。Mnは、この様なC量の抑えられた鋼材のAc3点を下げて、比較的低温での焼入れを可能にする有効な元素である。更にMnは、S(硫黄)をMnSとして捕捉し無害化する役割も有しており、本発明では、これらの効果を十分に発揮させるべく0.25%以上含有させる。好ましくは0.35%以上であり、より好ましくは0.45%以上である。
Cr:1%以下(0%を含まない)
Mo:1%以下(0%を含まない)>
これらの元素も焼入性を向上させるのに有用な元素であり、上記Mnとこれらの元素を組み合わせて焼入性を調整すればよい。焼入性を発現させるには、Niの場合0.01%以上、Crの場合0.01%以上、Moの場合0.01%以上を含有させるのがよい。
Pが過剰に含まれていると、粒界偏析が生じて靭性を劣化させる。よってP量は0.02%以下に抑える。好ましくは0.012%以下である。
Sは、MnSを形成して冷間加工時の変形能を劣化させる原因となるので0.02%以下に抑える。好ましくは0.012%以下である。
Alは脱酸を行うのに有効な元素であり、またN(窒素)とAlNを形成して結晶粒の微細化に寄与し、靭性を向上させるのに効果的である。この様な効果を得るには、Alを0.01%以上(好ましくは0.02%以上)含有させる必要がある。一方、Alが過剰に含まれていると、AlNが粗大となり靭性に悪影響を及ぼす。よってAl量は0.06%以下(好ましくは0.05%以下)に抑える。
Nは不可避的に含まれる元素であり、過剰に含まれていると、Bとの窒化物形成が促進され固溶Bによる焼入性向上効果を十分に図ることができない。よってN量は0.01%以下に抑える。好ましくは0.005%以下である。
Tiは、NとTiNを形成させて、NとBとの窒化物形成を抑制し、Bによる焼入性の向上効果を高めるのに有効な元素である。また前記TiNによる結晶粒の粗大化抑制効果も有する。この様な効果を十分に発揮させるには、Ti量を0.005%以上(好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.015%以上)とする。一方、Ti量が過剰になると、TiCによる析出強化作用が大きくなり冷間加工性が劣化するので好ましくない。よってTi量は0.08%以下(好ましくは0.07%以下、より好ましくは0.06%以下)に抑える。
Bは、焼入れ性を確保するのに極めて有効な元素であり、本発明では0.0008%以上含有させる。好ましくは0.0010%以上、より好ましくは0.0015%以上である。一方、B量が過剰になると靭性が劣化するため0.003%以下に抑える。好ましくは0.0025%以下、より好ましくは0.0020%以下である。
Nbは、炭化物や窒化物を形成し結晶粒を微細化して、靭性を向上させるのに有効である。この様な効果を十分に発揮させるには、Nbを0.01%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.015%以上である。一方、Nbが過剰に含まれていると、析出強化作用が大きくなり冷間加工性が劣化するので、0.04%以下(より好ましくは0.035%以下)に抑えることが好ましい。
Vも、Nbと同様に炭化物や窒化物を形成し、結晶粒を微細化して靭性を向上させるのに有効である。また遅れ破壊の抑制にも寄与する元素である。この様な効果を十分に発揮させるには、Vを0.04%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.08%以上である。一方、V量が過剰であると、析出強化作用が大きくなり優れた冷間加工性を確保できなくなるので、0.25%以下(より好ましくは0.2%以下)に抑えることが好ましい。
DI値=15.07×exp (-0.08×γGS) ×(0.7Si+1)×(2.19Cr+1)×(3.5Mn+1)
×(2.9Mo+1)×(0.9Ni+1)×[1.5(0.9−C)+1]×√C …(1)
[式(1)中、C、Si、Cr、Mn、Mo、Niは、各成分の含有量(質量%)を示
し、γGS=9である]
Ac3点(℃)=908−2.237C×100+0.4385P×1000 +0.3049Si×100
−0.3443Mn×100−0.23Ni×100 …(2)
[式(2)中、C、P、Si、Mn、Niは、各成分の含有量(質量%)を示す]
<焼入れ焼戻し条件>
試験片形状:直径10.9mm×長さ150mm
焼入条件:875℃で15分間保持後に水冷
焼戻条件:600℃で120分間保持後に放冷
<捻れ特性>
捻り試験:標点間距離=50mm
捻り速度=1rpm
測定項目;捻れ回数(回)、破断トルク(N・m)
捻れ破断応力=(12×破断トルク)/[π×(直径)3]=360N/mm2以上
捻回値(100D換算)=捻れ回数×(直径/標点間距離)×100=130回以上
焼入処理では、まずオーステナイト化温度まで高める。該温度が低すぎると、冷却時に十分に焼きが入らないからである。十分に焼き入れるには870℃以上にまで高めることが好ましい。一方、該温度が高すぎると、結晶粒の粗大化が起こり易くなるので950℃以下に抑える。好ましくは930℃以下である。
焼戻しは所望の強度レベルに応じて行えばよいが、焼戻しを行う場合には、少なくとも200℃まで加熱して延性を高めるのがよい。該温度を高めるほど延性が高まり優れた捻れ特性を達成させることができるが、焼戻温度は、変態が生じる限界温度:690℃を上回らないようにする。また焼戻温度を高めると、捻れ特性の向上に反比例して強度が低下するので、下記の通り、所望の強度に応じて焼戻温度を決定することが好ましい。尚、焼戻し時間は30〜120分間の間で強度を調整すればよい。また、加熱保持後は放冷等の方法で冷却すればよい。
引張強度:800〜1000N/mm2の鋼部品を得る場合
焼戻しなし、または200〜250℃で焼戻し
引張強度:550〜800N/mm2の鋼部品を得る場合
焼戻しなし、または400〜620℃で焼戻し
引張強度:360〜550N/mm2の鋼部品を得る場合
焼戻しなし、または620〜690℃で焼戻し
上記成分組成を満たす鋼線材または棒鋼を用いて、脱スケール(酸洗またはメカニカルデスケーリング)→潤滑処理(石灰またはりん酸酸亜鉛皮膜等)→伸線加工→冷間加工(冷間鍛造、冷間圧造)→上記条件で焼入れ(焼戻しなし)または焼入れ焼戻し
<工程例2>
上記成分組成を満たす鋼線材または棒鋼を用いて、脱スケール(酸洗またはメカニカルデスケーリング)→軟化熱処理→脱スケール(酸洗またはメカニカルデスケーリング)→潤滑処理(石灰またはりん酸酸亜鉛皮膜等)→伸線加工→冷間加工(冷間鍛造、冷間圧造)→上記条件で焼入れ(焼戻しなし)または焼入れ焼戻し
<捻れ特性>
捻り試験:標点間距離=50mm
捻り速度=1rpm
測定項目;捻れ回数(回)、破断トルク(N・m)
捻れ破断応力=(12×破断トルク)/[π×(直径)3]=360N/mm2以上
捻回値(100D換算)=捻れ回数×(直径/標点間距離)×100=130回以上
・オーステナイト結晶粒度番号:7〜12番
・部品形状が軸状であれば、
引張強度(TS):360〜1000N/mm2
絞り(RA):70〜95%
捻回値:130回以上(100D換算)
捻れ破断応力:360〜660N/mm2
・焼戻しマルテンサイト単相であり、残部として製造工程で不可避的に形成されるフェライト等が3体積%以下(0体積%含む)である場合、または
・焼戻しマルテンサイトと第2相である5体積%以下の残留オーステナイトを含み、残部として製造工程で不可避的に形成されるフェライト等が3体積%以下(0体積%含む)である場合をいう。
<焼入れ焼戻し条件(A)>
試験片形状:直径10.9mm×長さ150mm
焼入条件:875℃で15分間保持後に水冷
焼戻条件:600℃で120分間保持後に放冷
<捻れ特性>
捻り試験(B):標点間距離=50mm
捻り速度=1rpm
測定項目;捻れ回数(回)、破断トルク(N・m)
捻れ破断応力=(12×破断トルク)/[π×(直径)3]
捻回値(100D換算)=捻れ回数×(直径/標点間距離)×100
それから、上記圧延材を直径約13.0mmにまで伸線加工して得られた伸線材に、図1および表2の条件で焼入れ焼戻しを施した。
捻回値(100D換算)=捻れ回数×(直径/標点間距離)×100
捻れ破断応力=(12×破断トルク)/[π×(直径)3]
Claims (6)
- C :0.03〜0.12%(化学成分の場合は質量%の意味、以下同じ)、
Si:0.5%以下(0%を含まない)、
Mn:0.25〜2%、
P :0.02%以下(0%を含まない)、
S :0.02%以下(0%を含まない)、
Ni:1.5%以下(0%を含まない)、
Cr:1%以下(0%を含まない)、
Mo:1%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜0.06%、
N :0.01%以下(0%を含まない)、
Ti:0.005〜0.08%、
B :0.0008〜0.003%
を満たし、残部鉄および不可避不純物からなり、
下記式(1)で表される臨界直径DI値が20〜40であり、
下記式(2)で表されるAc3点が825〜925℃であり、且つ
下記条件で焼入れ焼戻したときに、硬さ:Hv110〜350を示すと共に、下記捻れ特性を示すことを特徴とする鋼材。
DI値=15.07×exp (-0.08×γGS) ×(0.7Si+1)×(2.19Cr+1)×(3.5Mn+1)
×(2.9Mo+1)×(0.9Ni+1)×[1.5(0.9−C)+1]×√C …(1)
[式(1)中、C、Si、Cr、Mn、Mo、Niは、各成分の含有量(質量%)を示
し、γGS=9である]
Ac3点(℃)=908−2.237C×100+0.4385P×1000 +0.3049Si×100
−0.3443Mn×100−0.23Ni×100 …(2)
[式(2)中、C、P、Si、Mn、Niは、各成分の含有量(質量%)を示す]
<焼入れ焼戻し条件>
試験片形状:直径10.9mm×長さ150mm
焼入条件:875℃で15分間保持後に水冷
焼戻条件:600℃で120分間保持後に放冷
<捻れ特性>
捻り試験:標点間距離=50mm
捻り速度=1rpm
測定項目;捻れ回数(回)、破断トルク(N・m)
捻れ破断応力=(12×破断トルク)/[π×(直径)3]=360N/mm2以上
捻回値(100D換算)=捻れ回数×(直径/標点間距離)×100=130回以上 - 更に、
Nb:0.01〜0.04%、及び/又は
V :0.04〜0.25%
を含む請求項1に記載の鋼材。 - C :0.03〜0.12%、
Si:0.5%以下(0%を含まない)、
Mn:0.25〜2%、
P :0.02%以下(0%を含まない)、
S :0.02%以下(0%を含まない)、
Ni:1.5%以下(0%を含まない)、
Cr:1%以下(0%を含まない)、
Mo:1%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜0.06%、
N :0.01%以下(0%を含まない)、
Ti:0.005〜0.08%、
B :0.0008〜0.003%
を満たし、残部鉄および不可避不純物からなり、
下記式(1)で表される臨界直径DI値が20〜40であり、
下記式(2)で表されるAc3点が825〜925℃であり、且つ
金属組織が焼戻マルテンサイト主体で、硬さがHv110〜350であることを特徴とする強度−捻れ特性バランスに優れた鋼部品。
DI値=15.07×exp (-0.08×γGS) ×(0.7Si+1)×(2.19Cr+1)×(3.5Mn+1)
×(2.9Mo+1)×(0.9Ni+1)×[1.5(0.9−C)+1]×√C …(1)
[式(1)中、C、Si、Cr、Mn、Mo、Niは、各成分の含有量(質量%)を示
し、γGS=9である]
Ac3点(℃)=908−2.237C×100+0.4385P×1000 +0.3049Si×100
−0.3443Mn×100−0.23Ni×100 …(2)
[式(2)中、C、P、Si、Mn、Niは、各成分の含有量(質量%)を示す] - C :0.03〜0.12%、
Si:0.5%以下(0%を含まない)、
Mn:0.25〜2%、
P :0.02%以下(0%を含まない)、
S :0.02%以下(0%を含まない)、
Ni:1.5%以下(0%を含まない)、
Cr:1%以下(0%を含まない)、
Mo:1%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜0.06%、
N :0.01%以下(0%を含まない)、
Ti:0.005〜0.08%、
B :0.0008〜0.003%
を満たし、残部鉄および不可避不純物からなり、
下記式(1)で表される臨界直径DI値が20〜40であり、
下記式(2)で表されるAc3点が825〜925℃であり、且つ
硬さがHv110〜350であると共に、下記捻れ特性を示すことを特徴とする強度−捻れ特性バランスに優れた鋼部品。
DI値=15.07×exp (-0.08×γGS) ×(0.7Si+1)×(2.19Cr+1)×(3.5Mn+1)
×(2.9Mo+1)×(0.9Ni+1)×[1.5(0.9−C)+1]×√C …(1)
[式(1)中、C、Si、Cr、Mn、Mo、Niは、各成分の含有量(質量%)を示
し、γGS=9である]
Ac3点(℃)=908−2.237C×100+0.4385P×1000 +0.3049Si×100
−0.3443Mn×100−0.23Ni×100 …(2)
[式(2)中、C、P、Si、Mn、Niは、各成分の含有量(質量%)を示す]
<捻れ特性>
捻り試験:標点間距離=50mm
捻り速度=1rpm
測定項目;捻れ回数(回)、破断トルク(N・m)
捻れ破断応力=(12×破断トルク)/[π×(直径)3]=360N/mm2以上
捻回値(100D換算)=捻れ回数×(直径/標点間距離)×100=130回以上 - 更に、
Nb:0.01〜0.04%、及び/又は
V :0.04〜0.25%
を含む請求項3または4に記載の鋼部品。 - 前記請求項3〜5のいずれかに記載の鋼部品を製造する方法であって、前記請求項1又は2に記載の鋼材を用いて伸線加工し、次いで冷間加工を施して部品形状とした後、下記条件で焼入れ(焼戻しなし)または焼入れ焼戻しを行うことを特徴とする鋼部品の製造方法。
焼入温度:Ac3点〜950℃
焼戻条件:200〜690℃の温度で30〜120分間保持
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