JP2005082610A - 多相液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (a)特定のエチレンオキサイド平均付加モル数分布を有する非イオン界面活性剤混合物の1種以上、(b)特定の水溶性無機塩、及び(c)水を、それぞれ特定比率で含有する多相液体洗浄剤組成物。
【選択図】 なし
Description
<非イオン界面活性剤混合物(I)>
下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤の混合物であって、式(I)中のnが2〜15である化合物の合計が50質量%以上の混合物
R1-O-(CH2CH2O)nH (I)
〔式中、R1は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、nは1以上の整数を示す。〕
<非イオン界面活性剤混合物(II)>
下記一般式(II)で表される非イオン界面活性剤の混合物であって、式(II)中のmが2〜15である化合物の合計が50質量%以上の混合物
R2-CO-(OCH2CH2)m-OR3 (II)
〔式中、R2は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、R3は炭素数1〜20のアルキル基又はアルケニル基、mは1以上の整数を示す。〕
<非イオン界面活性剤混合物(III)>
下記一般式(III)で表される非イオン界面活性剤の混合物であって、式(III)中のpが2〜15である化合物の合計が50質量%以上の混合物
R4-O-(CH2CH2O)p(R5O)qH (III)
〔式中、R4は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、R5は炭素数3〜5のアルキレン基、pは1以上の整数、qは1以上の整数を示す。〕
本発明の多相液体洗浄剤組成物は、(a)成分として、下記一般式(I)〜(III)で表される非イオン界面活性剤1〜60質量%を含有する。洗浄性能、安定性、溶解性の点で、5〜55質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましく、15〜45質量%が更に好ましい。中でも(I)または(II)で表される非イオン界面活性剤を含有することが好ましく、特に(I)で表される非イオン界面活性剤を含有することが好ましい。
R1-O-(CH2CH2O)nH (I)
〔式中、R1は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、nは1以上の整数を示す。ここで、式(I)で表される非イオン界面活性剤混合物中、nが2〜15(洗浄性能、溶解性の点で好ましくは4〜12、より好ましくは6〜10)であるものの合計が50質量%以上(洗浄性能、溶解性の点で好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上)である。〕
R2-CO-(OCH2CH2)m-OR3 (II)
〔式中、R2は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、R3は炭素数1〜20のアルキル基又はアルケニル基、mは1以上の整数を示す。ここで、式(II)で表される非イオン界面活性剤混合物中、mが2〜15(洗浄性能、溶解性の点で好ましくは4〜12、より好ましくは6〜10)であるものの合計が50質量%以上(洗浄性能、溶解性の点で好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上)である。〕
R4-O-(CH2CH2O)p(R5O)qH (III)
〔式中、R4は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、R5は炭素数3〜5のアルキレン基、pは1以上の整数、qは1以上の整数を示す。ここで、式(III)で表される非イオン界面活性剤混合物中、pが2〜15(洗浄性能、溶解性の点で好ましくは4〜12、より好ましくは6〜10)であるものの合計が50質量%以上(洗浄性能、溶解性の点で好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上)である。〕
本発明の多相液体洗浄剤組成物は、(b)成分として、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ金属の炭酸塩、及びアンモニウムもしくはアルキルアンモニウムの塩化物もしくは臭化物から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機塩を含有する。なお、(b)成分について、水溶性とは、25℃のイオン交換水に10g/L以上溶解することをいう。
本発明の多相液体洗浄剤組成物は、(c)成分として、水を15〜85質量%含有する。洗浄性能、安定性、溶解性の点で、15〜70質量%が好ましく、20〜60質量%がより好ましく、30〜50質量%が更に好ましい。
本発明において、多相とは、界面活性剤が塩析して複数の相が存在する状態をいう。
本発明の多相液体洗浄剤組成物は、安定性の点で、更に(d)水溶性高分子化合物を0.1〜10質量%含有することが好ましい。安定性、溶解性の点で、0.2〜8質量%が好ましく、0.3〜7質量%がより好ましく、0.5〜5質量%が更に好ましい。
セグメント(イ)は、ポリマー鎖であることが好ましく、セグメント(ロ)は、ポリマー鎖又は有機基であることが好ましい。
セグメント(イ)は、アニオン性基又はその塩を構成単位中に有するポリマー鎖であることが好ましく、カルボキシ基又はその塩を構成単位中に有するポリマー鎖であることが更に好ましく、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基又はこれらの塩が含まれていても良い。
リン酸基もしくはホスホン酸基又はその塩を有する部位には、リン酸基又はその塩を有するビニルモノマーの(共)重合体が好ましい。
セグメント(ロ)は、(ロ1)非イオン性のポリマー鎖、(ロ2)有機基が挙げられる。
有機基としては、好ましくは炭素数8〜30、更に好ましくは炭素数12〜22の炭化水素基であり、特に好ましくはこれら炭素数を有する直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である。このような炭化水素基は、当該炭化水素基を有するモノマーにより導入される。かかるモノマーとしては以下のものが挙げられる。
ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステルとカルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーとの共重合体が更に好ましく、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体が特に好ましい。例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体、ポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体等が、好ましく挙げられる。
反応性不飽和基を有するポリアルキレングリコールエーテルと(メタ)アクリル酸又はその塩及び/又はマレイン酸系モノマーとの共重合体が好ましい。例えば、ポリエチレングリコールアリルエーテルとマレイン酸(又はその塩)との共重合体が挙げられる。
例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)中でアクリル酸とマレイン酸又はそれらの塩とをラジカル重合して得られるグラフトポリマーが好ましく挙げられる。
好ましくは(メタ)アクリル酸又はその塩をラジカル重合して得られるブロックポリマーが挙げられる。
好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸又はその塩と、末端に水酸基を有するポリエチレングリコールを脱水反応によって連結して得られるグラフトポリマーが挙げられる。
(メタ)アクリル酸又はその塩と炭素数8〜30のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が、好ましく挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、洗浄性能の点で、(e)成分として、カルシウム捕捉量200〜600CaCO3mg/g且つカルシウム安定度定数2〜10である分子量1000以下のキレート剤を含有することが好ましく、1〜40質量%がより好ましく、5〜30質量%が更に好ましく、10〜25質量%が特に好ましい。
緩衝液として0.1mol/リットルのNH4Cl-NH4OH (pH10.0)溶液を調製する。この緩衝液を用いて全ての試料溶液を調製する。Ca2+濃度の測定にはオリオン(株)製のイオンメーター920AとCa2+イオン電極を用いる。先ず、塩化カルシウム濃度と電極の電位の関係を求め、検量線を作成する。塩化カルシウムの5.36ラ10-2mol/リットル溶液、キレート剤試料の5.36ラ10-4mol/リットル溶液を調製する。キレート剤試料溶液100mlに塩化カルシウム溶液を1ml加え、5分間撹拌する。残存しているCa2+濃度を、Ca2+イオン電極を用いて測定する。キレート剤はCa2+と1:1でキレート錯体を形成すると仮定して下記の式からカルシウム安定度定数(Ca安定度定数)を求める。
溶液は全て以下の緩衝液を用いて調製する。また、適宜カルシウムイオン電極を用いた。
緩衝液:0.1M-NH4Cl-NH4OH buffer (pH10.0)
(1)検量線の作成
標準カルシウムイオン溶液を作製し、図1の如きカルシウムイオン濃度の対数と電位の関係を示す検量線を作成する。
(2)カルシウムイオンの捕捉量の測定
100mlメスフラスコに約0.1gのサンプル(キレート剤)を秤量し、上記の緩衝液でメスアップする。これに、20000ppm(CaCO3換算)に相当するCaCl2水溶液(pH10.0)をビュレットから滴下する(ブランクも測定する)。
滴下は、CaCl2水溶液を0.1〜0.2mlずつ加えて行い、その時の電位を読み取り、図1の検量線よりカルシウムイオン濃度を求める。図2中のサンプルの滴下量Aにおけるカルシウムイオン濃度がサンプルのカルシウムイオン捕捉量となる。
本発明の多相液体洗浄剤組成物は、任意成分として、パラトルエンスルホン酸、安息香酸塩(防腐剤としての効果もある)などの可溶化剤;ポリビニルピロリドンなどの色移り防止剤;塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ギ酸、ホウ酸(ホウ素化合物)などの酵素安定化剤;チノパールCBS−X(チバスペシャリティケミカルス社製)などの蛍光染料;柔軟性付与を目的としたシリコーン;消泡剤としのてシリカ、シリコーン;ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾールなどの酸化防止剤;そのほか蛍光染料;青味付け剤;香料;抗菌防腐剤;酵素;着色剤などを含有することができる。
R6−(OR7)xGy (IV)
〔式中、R6は直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル基もしくはアルケニル基、又はアルキルフェニル基、R7は炭素数2〜4のアルキレン基、Gは炭素数5又は6の還元糖に由来する残基、xは平均値であり0〜6の数、yは平均値であり1〜10の数を示す。〕
(イ)平均炭素数10〜20のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩。
(ロ)平均炭素数10〜20の直鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコール由来のアルキル基又は分岐アルコール由来のアルキル基を有し、1分子内に平均0.5〜6モルのエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)を付加したアルキルエーテル硫酸エステル塩。
(ハ)平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩。
(ニ)平均炭素数8〜20の脂肪酸塩。
(1)多相液体洗浄剤組成物の製造
全量で300gになるように、500ccビーカー(内径90mm)中に表1の全成分を測り取り、20℃水浴中で、ホモミキサー(TKロボミックスfモデル、TKホモミクサー MARKII 2.5型撹拌部、特殊機化製)にて、9000r/min、10分撹拌を行い、多相液体洗浄剤組成物を調製した。
(襟あか布の調製)
JIS K3362:1998 記載の襟あか布を調製する。
(洗浄条件及び評価方法)
JIS K 3362:1998記載の衣料用合成洗剤の洗浄力評価方法に準じ、表1の液体洗浄剤組成物と洗浄力判定用指標洗剤の洗浄力を比較し、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。表1の液体洗浄剤組成物の使用濃度を1.33g/Lとした。予め洗剤溶液を作らずに、5℃の使用水に襟あか布を投入し、その後洗剤を投入し、1分間静置した後、攪拌を開始した。
◎:指標洗剤より勝る
○:指標洗剤と同等
×:指標洗剤より劣る
・非イオン界面活性剤(1):炭素数10〜14の1級アルコールにEOを平均10モル、プロピレンオキサイドを平均1モルの順にブロック付加させたものであり、かつEOの付加モルが2〜15であるものの合計が55質量%のもの
・非イオン界面活性剤(2):炭素数12〜14の2級アルコールにEOを平均7モル付加させたものであり、かつEO付加モル数が2〜15であるものの合計が55質量%
・非イオン界面活性剤(3):炭素数10〜14の1級アルコールにEOを平均8モル付加させたものであり、かつEO付加モル数が2〜15であるものの合計が55質量%
・非イオン界面活性剤(4):炭素数10〜14のカルボン酸のメチルエステルにEOを平均8モル付加させたものであり、かつEO付加モル数が2〜15であるものの合計が55質量%
・非イオン界面活性剤(5):炭素数10〜14の1級アルコールにEOを平均10モル、POを平均1モルの順にブロック付加させたものであり、かつEOの付加モルが2〜15であるものの合計が45質量%
・非イオン界面活性剤(6):炭素数10〜14のカルボン酸のメチルエステルにEOを平均8モル付加させたものであり、かつEO付加モル数が2〜15であるものの合計が45質量%
・陰イオン界面活性剤(1):ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(炭素数10〜14の直鎖アルキル、EO平均付加モル数3、ナトリウム塩)
・陰イオン界面活性剤(2):炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
・陰イオン界面活性剤(3):脂肪酸、ルナックL−55(花王株式会社製)
・ゼオライト:トヨビルダー(東洋曹達株式会社製)
・POEモノフェニルエーテル:ポリオキシエチレンモノフェニルエーテル(EO平均3モル付加)
・ポリマー(1):ポリエチレングリコール(EO平均付加モル数90)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸=50/50(質量比)共重合体(重量平均分子量5万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
・ポリマー(2):ポリアクリル酸(重量平均分子量1.5万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
・ポリマー(3):特開平10-60476号公報の4頁段落0020の合成例1の方法で合成した高分子化合物(重量平均分子量10000;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
・ポリマー(4):ポリエチレングリコール(重量平均分子量10000)
・酵素:エバラーゼ16.0L−EX(プロテアーゼ、ノボザイム社)
・蛍光染料:チノパールCBS−X(チバスペシャリティケミカルズ製)
Claims (3)
- (a)下記(I)〜(III)から選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤混合物1〜60質量%、(b)アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ金属の炭酸塩、及びアンモニウムもしくはアルキルアンモニウムの塩化物もしくは臭化物から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機塩、並びに(c)水15〜85質量%を含有し、(b)と(c)の質量比が(b)/(c)で10/90〜60/40である多相液体洗浄剤組成物。
<非イオン界面活性剤混合物(I)>
下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤の混合物であって、式(I)中のnが2〜15である化合物の合計が50質量%以上の混合物
R1-O-(CH2CH2O)nH (I)
〔式中、R1は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、nは1以上の整数を示す。〕
<非イオン界面活性剤混合物(II)>
下記一般式(II)で表される非イオン界面活性剤の混合物であって、式(II)中のmが2〜15である化合物の合計が50質量%以上の混合物
R2-CO-(OCH2CH2)m-OR3 (II)
〔式中、R2は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、R3は炭素数1〜20のアルキル基又はアルケニル基、mは1以上の整数を示す。〕
<非イオン界面活性剤混合物(III)>
下記一般式(III)で表される非イオン界面活性剤の混合物であって、式(III)中のpが2〜15である化合物の合計が50質量%以上の混合物
R4-O-(CH2CH2O)p(R5O)qH (III)
〔式中、R4は炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、R5は炭素数3〜5のアルキレン基、pは1以上の整数、qは1以上の整数を示す。〕 - 更に(d)水溶性高分子化合物を0.1〜10質量%含有する請求項1記載の多相液体洗浄剤組成物。
- 更に(e)カルシウム捕捉量200〜600CaCO3mg/g且つカルシウム安定度定数2〜10である分子量1000以下のキレート剤を含有する請求項1又は2何れか記載の多相液体洗浄剤組成物。
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