JP2005082556A - アミノ置換フタロシアニン化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 置換反応を異なる温度で低い温度から多段階に行ったり、あるいは置換反応を反応液中の水分量を5質量%以下に維持しながら行う。
【選択図】 なし
Description
(1) 一般式(1):
(2) 置換反応を二段階で行い、第一段反応を80〜165℃の範囲の温度で、また第二段反応を150〜220℃の範囲の温度で行う上記(1)のアミノ置換フタロシアニン化合物の製造方法。
(3) 置換反応をフッ化水素捕捉剤の存在下に行い、かつ反応液中の水分量を5質量%以下に維持しながら置換反応を行う上記(1)または(2)のアミノ置換フタロシアニン化合物の製造方法。
(4) 上記一般式(1)で表される含フッ素フタロシアニン化合物と上記一般式(2)で表されるアミノ化合物とをフッ化水素捕捉剤の存在下に置換反応させて上記一般式(3)で表されるアミノ置換フタロシアニン化合物を製造するにあたり、該置換反応を反応液中の水分量を5質量%以下に維持しながら行うことを特徴とするアミノ置換フタロシアニン化合物の製造方法。
(5) フッ化水素捕捉剤が炭酸カルシウムである上記(3)または(4)のアミノ置換フタロシアニン化合物の製造方法。
CaCO3 + 2HF → CaF2 + H2O + CO2
炭酸ガスは反応時にガスとして反応器外に除去されるが、水は水分離管などの装置によって除去しない限り反応器内部に滞留することになる。そして、本発明者らの研究によれば、水が反応器内に滞留すると反応液の発泡が起こりやすくなって、反応を安定して実施することができなくなるが、このような反応液の発泡現象は反応液中の水分量を5質量%以下に調整することにより効果的に抑制できることがわかった。
本発明の目的物である一般式(3)で表されるアミノ置換フタロシアニン化合物のうちMが水素原子である化合物の代表例としては、ドデカフルオロテトラキス(アニリノ)フタロシアニン、ドデカフルオロテトラキス(トルイジノ)フタロシアニン、ドデカフルオロテトラキス(メトキシアニリノ)フタロシアニン、ドデカフルオロテトラキス(メチルアミノ)フタロシアニン、ドデカフルオロテトラキス(エチルアミノ)フタロシアニン、ドデカフルオロテトラキス(ブチルアミノ)フタロシアニン、オクタフルオロオクタキス(アニリノ)フタロシアニン、オクタフルオロオクタキス(トルイジノ)フタロシアニン、オクタフルオロテトラキス(メトキシアニリノ)フタロシアニン、オクタフルオロテトラキス(メチルアミノ)フタロシアニン、オクタフルオロテトラキス(エチルアミノ)フタロシアニン、オクタフルオロテトラキス(ブチルアミノ)フタロシアニン、ペンタデカフルオロモノアニリノフタロシアニン、ペンタデカフルオロモノ(トルイジノ)フタロシアニン、ペンタデカフルオロモノ(メトキシアニリノ)フタロシアニン、ペンタデカフルオロモノ(メチルアミノ)フタロシアニン、ペンタデカフルオロモノ(エチルアミノ)フタロシアニン、ペンタデカフルオロモノ(ブチルアミノ)フタロシアニン、テトラフルオロオクタキス(アニリノ)フタロシアニン、テトラフルオロオクタキス(トルイジノ)フタロシアニン、テトラフルオロテトラキス(メトキシアニリノ)フタロシアニン、テトラフルオロテトラキス(ブチルアミノ)フタロシアニン、テトラアニリノフタロシアニンなどが挙げられる。
攪拌機、温度計、水分離管および冷却管を備えた300mlのガラス製セパラブルフラスコにヘキサデカフルオロバナジルフタロシアニン(以下、VOPcF16と記す。)30g(0.0346モル)、アニリン112g(1.204モル)および炭酸カルシウム18g(0.18モル)を仕込み、攪拌下、150℃に昇温して2時間反応させた(第一段反応)。アミノ置換反応によって発生する炭酸ガスは冷却管上部からガス流量測定装置に導入して炭酸ガス発生量を測定し、この炭酸ガス発生量に基づいて第一段反応におけるVOPcF16の転化率を求めたところ35%であった。第一段反応終了後の反応液中の水分量は1.2質量%であった。
実施例2
実施例1において、第一段反応の反応時間を4時間、第二段反応の反応時間を8時間とした以外は実施例1と同様の方法で反応を行った。第一段反応におけるVOPcF16の転化率は45%であり、反応液中の水分量は1.0質量%であった。第二段反応終了後のVOPcF16の全転化率は99%であり、反応液中の水分量は0.4質量%であった。上記第一および第二段反応において、反応温度は問題なく制御でき、また発泡現象は全く認められなかった。
実施例3
実施例1において、第一段反応の反応温度を130℃、反応時間を6時間、第二段反応の反応時間を8時間とした以外は実施例1と同様の方法で反応を行った。第一段反応におけるVOPcF16の転化率は40%であり、反応液中の水分量は2.1質量%であった。第二段反応終了後のVOPcF16の全転化率は99%であり、反応液中の水分量は0.6質量%であった。上記第一および第二段反応において、反応温度は問題なく制御でき、また発泡現象は全く認められなかった。
実施例4
攪拌機、温度計、水分離管および冷却管を備えた300mlのガラス製セパラブルフラスコにVOPcF16 30g(0.0346モル)、アニリン50g(0.537モル)および炭酸カルシウム18g(0.18モル)を仕込み、攪拌下、130℃に昇温して5時間反応させた(第一段反応)。第一段反応におけるVOPcF16の転化率を求めたところ36%であった。第一段反応終了後の反応液中の水分量は2.0質量%であった。
実施例5
攪拌機、温度計および冷却管を備えた300mlのガラス製セパラブルフラスコにVOPcF16 30g(0.0346モル)、アニリン50g(0.537モル)および炭酸カルシウム18g(0.18モル)を仕込み、攪拌下、150℃に昇温して18時間反応させて、一段階反応でアミノ置換反応を完了させた。反応終了後のVOPcF16の全転化率は90%であった。反応終了後の反応液中の水分量は4.6質量%であった。
比較例1
攪拌機、温度計および冷却管を備えた300mlのガラス製セパラブルフラスコにVOPcF16 30g(0.0346モル)、アニリン50g(0.538モル)および炭酸カルシウム18g(0.18モル)を仕込み、攪拌下、170℃に昇温して反応させた。反応を開始してから30分後、反応によって発生したと考えられる水分が白煙状となって反応器内部に滞留していた。さらに、反応を5時間継続したところ、反応液表面が発泡状態となって冷却管部分に噴出してきたため反応を停止した。反応液中の水分量を測定したところ5.8質量%であった。
Claims (5)
- 一般式(1):
- 置換反応を二段階で行い、第一段反応を80〜165℃の範囲の温度で、また第二段反応を150〜220℃の範囲の温度で行う請求項1記載のアミノ置換フタロシアニン化合物の製造方法。
- 置換反応をフッ化水素捕捉剤の存在下に行い、かつ反応液中の水分量を5質量%以下に維持しながら置換反応を行う請求項1または2記載のアミノ置換フタロシアニン化合物の製造方法。
- 一般式(1):
- フッ化水素捕捉剤が炭酸カルシウムである請求項3または4記載のアミノ置換フタロシアニン化合物の製造方法。
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JP2003318611A JP2005082556A (ja) | 2003-09-10 | 2003-09-10 | アミノ置換フタロシアニン化合物の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011046671A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 2−(2−〔4−(ジベンゾ〔b,f〕〔1,4〕チアゼピン−11−イル)−1−ピペラジニル〕エトキシ)エタノールの製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11293135A (ja) * | 1998-04-14 | 1999-10-26 | Nippon Shokubai Co Ltd | アミノ置換芳香族化合物の製造方法 |
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2003
- 2003-09-10 JP JP2003318611A patent/JP2005082556A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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Cited By (1)
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JP2011046671A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 2−(2−〔4−(ジベンゾ〔b,f〕〔1,4〕チアゼピン−11−イル)−1−ピペラジニル〕エトキシ)エタノールの製造方法 |
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