JP2005081497A - 観測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工物を工作機械から取外すことなく加工物の微細な加工形状を観測することができる、観測装置を提供する。
【解決手段】観測装置10は、NCフライスマシン等の工作機械の加工部に着脱自在に装着され、光電変換装置28を有し、工作機械で加工される加工物を観測する光学系観測機構26と、工作機械の加工基準軸と光学系観測機構の光学系観測基準軸とを一致させる調整手段56とを含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、観測装置に関し、特にたとえば、工作機械で加工された被加工物の加工状態を観測して、被加工物が所望の加工形状に加工されているかどうかを適宜監視することができる、観測装置に関する。
本願発明の背景となる従来の加工部の監視装置には、たとえばNC工作機械の主軸頭又は主軸頭の移動に追従する部位に位置調整可能に取付けられたカメラと、カメラの映像およびNC工作機械内の情報を一画面内に分割表示するCRTとを含むものがあった(特許文献1参照。)。
この監視装置では、NC工作機械のCRT画面に加工部の映像を表示するようにし、NC映像と加工映像とを分割して表示するので、両映像の重ね合わせによる見づらさを避けることができ、安全に加工部を監視することができる。そのため、この監視装置では、工具長補正、原点補正等の誤差操作による危険が少なく、切削中の予期せぬ異状を早期に発見して事故を未然に防止することができる。
特開平1−127255号公報(第2−3頁、図1、図2、図3)
しかしながら、このような従来の加工部の監視装置では、加工された被加工物の加工状態を細部にわたって観測するために、一旦、被加工物を工作機械から取外し、該被加工物細部の加工形状をたとえば金属顕微鏡で目視して観測していた。そして、被加工物細部の加工形状を観測した後、再度、工作機械に被加工物を取付けて加工作業を行なうものであった。この場合、観測した被加工物を工作機械の元の加工位置に正確に取付けて、引き続き加工できる状態に復元することは非常に困難性を有するものであった。このような従来の加工部の監視装置は、とりわけ加工誤差の許容範囲が非常に小さい微細加工を行なう場合には、適切な対応がとれず採用することができないものであった。
すなわち、従来の監視装置では、加工物を取外すことなく加工物の微細な加工形状を観測することができず、別途、金属顕微鏡等を用いて加工物を観測した場合には、工作機械の加工位置と加工物の加工形状を観測する観測位置との対応関係をとることが非常に困難となるため、極めて作業性の悪いものであった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、加工物を工作機械から取外すことなく加工物の微細な加工形状を観測することができる、観測装置を提供することである。
請求項1にかかる本願発明は、工作機械の加工部に着脱自在に装着され、光電変換装置を有し、工作機械で加工される加工物を観測する光学系観測機構と、工作機械の加工基準軸と光学系観測機構の光学系観測基準軸とを一致させる調整手段とを含むことを特徴とする、観測装置である。
請求項1にかかる発明の観測装置は、上記構成を有するので、調整手段により、工作機械の加工基準軸と光学系観測機構の光学系観測基準軸とを一致させることが可能となる。そのため、工作機械の加工位置と、加工物(観測対象物)の加工状態を観測する観測位置との対応関係が、容易にとれる。したがって、従来の装置と比べて、工作機械の加工部から加工物を取外すことなく加工物の微細な加工形状も観測することが可能となる。また、光学系観測機構は、光電変換装置を有するので、光学的に得られた加工物の加工形状の情報が光電変換装置により電気的信号に変換される。そのため、光電変換装置は、たとえば画像処理装置やNC制御装置等のコンピュータを利用した機器と接続して、該情報とのリンクが容易となる。
請求項2にかかる本願発明は、請求項1にかかる発明に従属する発明であって、光学系観測機構は、密閉構造を有するハウジング内に配設されるとともに、弾性体からなる支持部材により支持され、調整手段は、ハウジングの外部から調整可能に配設されることを特徴とする、観測装置である。
請求項2にかかる発明の観測装置は、上記構成を有するので、ハウジングの密閉構造により、ハウジング外部からの異物の侵入を防止することが可能となる。したがって、たとえば工作機械の作業者が誤って切削液等を観測装置に付着させた場合でも、切削液等がハウジング内に侵入することがないので、光電変換装置を含む光学系観測機構に悪影響を及ぼす心配もない。さらに、光学系観測機構は、ハウジング内に支持部材で支持されるので、外部からの衝撃に対してもその弾性により衝撃力を緩和することが可能となる。
また、調整手段がハウジングの外部より調整可能となるため、工作機械の加工部に観測装置を取付けた状態のままで、工作機械の加工基準軸と光学系観測機構の光学系観測基準軸とを一致させるように調整することが可能となる。
請求項3にかかる本願発明は、請求項1または請求項2にかかる発明に従属する発明であって、光学系観測機構は、同軸落射照明装置と、複数の光源を有するリング状の外部照明装置とを含み、同軸落射照明装置および/または外部照明装置の光源は、調光制御手段により制御されることを特徴とする、観測装置である。
請求項3にかかる発明の観測装置は、上記構成を有するので、加工物(観測対象物)に対応して、調光制御手段により同軸落射照明装置および/または外部照明装置の光源を適宜制御することによって、最適で且つ多様な解像度(分解能)が得られる。
請求項4にかかる本願発明は、請求項1または請求項2にかかる発明に従属する発明であって、光学系観測機構は、複数の光源が配列された同軸落射照明装置を含み、複数の光源は、調光制御手段により制御されることを特徴とする、観測装置である。
請求項4にかかる発明の観測装置は、上記構成を有するので、加工物(観測対象物)に対応して、調光制御手段で同軸落射照明装置の複数の光源を適宜制御することによって、最適で且つ多様な解像度(分解能)が得られる。
この発明によれば、加工物を工作機械から取外すことなく加工物の微細な加工形状を観測することができる、観測装置が得られる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
図1は、この発明にかかる観測装置の一例を示す断面図解図である。観測装置10は、密閉構造を有するハウジング12を含む。ハウジング12は、たとえば円筒状のハウジング本体14を含む。ハウジング本体14の軸方向の一端側には、ハウジング本体14をNC工作機械等の工具取付部(図示せず)に着脱自在に装着するための装着部16が配設される。装着部16は、たとえば円板状の底部18を含む。底部18は、ハウジング本体14の軸方向の一端側の開放部を閉塞するように、該開放部の周縁端に配設される。底部18の中心には、底部18に対して垂直な軸部20が配設される。底部18および軸部20は、金属材料等で一体的に形成される。装着部16の軸部20が、NC工作機械等の工具取付部(図示せず)に着脱自在に装着される。この場合、ハウジング本体14の軸中心および装着部16の軸部20の軸中心は、工作機械の加工基準軸と同軸上に配置されるように構成される。
また、ハウジング本体14の周面には、たとえば3つの円環状の保護部材22a,22b,22cが配設される。保護部材22a,22b,22cは、ゴム等の弾性体で構成され、ハウジング本体14の軸方向に所定の間隔を隔てて配設される。
さらに、ハウジング本体14の軸方向の他端側には、透明な防塵窓部24が配設される。防塵窓部24は、ハウジング本体14の軸方向の他端側の開放部を閉塞するように配設される。防塵窓部24は、たとえばガラスや合成樹脂材料で形成される。
ハウジング本体14の中には、工作機械で加工される加工物を観測する光学系観測機構26が配設される。光学系観測機構26は、撮影手段として、CCDカメラ等の光電変換装置28を含む。光電変換装置28の光軸上には、たとえば2つのレンズ30a,30bで構成される対物レンズ32が配置される。光電変換装置28と対物レンズ32との間には、同軸落射照明装置34が配設される。同軸落射照明装置34は、光源36、反射ミラー38、照明用レンズ40およびハーフミラー42を有する。同軸落射照明装置34の光源36としては、たとえば電球が用いられる。光源としては、電球以外にも、LEDランプ、光ファイバーおよびEL等が用いられてもよい。
光電変換装置28、対物レンズ32および同軸落射照明装置34は、たとえば筒状の保持部材44により保持される。この場合、光電変換装置28は、保持部材44の軸方向の一端側に保持され、対物レンズ32は、保持部材44の軸方向の他端側に収容・保持される。同軸落射照明装置34は、保持部材44の軸方向の中間部に保持される。
さらに、保持部材44は、たとえば環状の3つの支持部材46,48および50によって、ハウジング本体14内に収容・支持される。支持部材46は、保持部材44の軸方向の一方側を支持し、支持部材48は、保持部材44の軸方向の他方側を支持し、支持部材50は、保持部材44の軸方向の中間部を支持するものである。
支持部材46および48は、それぞれ、たとえば円環状の調整部46aおよび48aを含む。調整部46aおよび48aの一方主面側には、それぞれ、その外周端部がハウジング本体14の内周面に押圧支持される支持フランジ部46bおよび48bが設けられる。調整部46aと支持フランジ部46bとは、ゴム等の弾性体で一体的に形成される。同様に、調整部48aと支持フランジ部48bとが一体的に形成される。
支持部材50は、たとえば円環状に形成され、たとえば、ハウジング本体14の内周面に配設された断面L字形環状の係止部材52と、保持部材44の外周面に配設された断面L字形環状の係止部材54との間に押圧挟持されるようにして配設される。
この観測装置10は、工作機械の加工基準軸と光学系観測機構26の光学系観測基準軸とを一致させる調整手段56をさらに含み、調整手段56は、ハウジング12の外部から、直接、調整可能に配設される。
すなわち、本実施例では、調整手段56が、ハウジング本体14の軸方向に間隔を隔てた部位で、且つ、その部位の円周方向に間隔を隔てて配設される2つのねじ孔群58および60を含む。2つのねじ孔群58および60は、それぞれ、たとえばハウジング本体14の円周方向を4等分する位置に配列された4つのねじ孔58aおよび60aを有する。本実施例では、一方のねじ孔群58の4つのねじ孔58aが、上述した支持部材46の調整部46aと対向するハウジング本体14の円周面に配列され、他方のねじ孔群60の4つのねじ孔60aが、上述した支持部材48の調整部48aと対向するハウジング本体14の円周面に配列される。4つのねじ孔58aおよび4つの60aは、それぞれ、ハウジング本体14の外周面から内周面にかけて貫通するものである。
2つのねじ孔群58および60のねじ孔58aおよび60aには、それぞれ、たとえばすり割り部を有する調整ねじ62aおよび64aが螺合される。したがって、ハウジング本体14の外部から調整ねじ62aおよび64aの締付け力を調整することによって、支持部材46の調整部46aおよび支持部材48の調整部48aの部位を押圧する押圧力を調整することができる。つまり、本実施例では、ハウジング12の外部から工作機械の加工基準軸と光学系観測機構26の光学系観測基準軸とを一致させるための調整が直接簡単に行なえるものとなる。
さらに、この観測装置10の光学系観測機構26は、リング状の外部照明装置66を含む。外部照明装置66は、たとえば図1に示すように、保持部材44の軸方向の他端側の外周部近傍に配設される。また、この外部照明装置66は、図3に示すように、たとえば8つの光源68を有する。8つの光源68としては、それぞれ、たとえば電球が用いられる。光源としては、電球以外にも、LEDランプ、光ファイバーおよびEL等が用いられてもよい。
次に、図1の観測装置を用いた観測システムの一例について、図2,図4,図5,図6および図7等を参照しながら説明する。本実施例では、たとえばNCフライスマシンで加工物を加工する加工作業を一例にして説明する。
先ず、加工物Wは、図4に示すように、X,Y平面に固定され、Z軸を中心とするNCフライスマシンの加工部の主軸回転軸(図示せず)に取付けられた切削工具(図示せず)により切削加工される。次に、NCフライスマシンから加工物Wを取外すことなく、切削加工された後の加工物Wの表面の状態が観測装置10により適宜観測される。この場合、NCフライスマシンの加工部の工具取付け部から切削工具(図示せず)が取外され、図1に示す観測装置10が着脱自在に装着される。そして、加工後の加工物Wの表面のたとえば突起部W1およびW2の形状が観測される。
すなわち、観測装置10のCCDカメラで得られた映像信号は、画像処理装置70に入力される。画像処理装置70では、入力された映像信号に基いて、突起部W1,W2の三次元形状を推定する等の演算処理が行なわれる。モニタ72は、観測装置10で得られた映像信号を直接表示したり、あるいは、画像処理装置70で演算処理された結果を表示するものである。調光制御装置74は、同軸落射照明装置34の光源36および/または外部照明装置66の8つの光源68をそれぞれ個別に調光する機能を有する。
この場合、光源36および/または8つの光源68の輝度を調節したり、あるいは、外部照明装置66の8つの光源68を順次点灯させたり、該8つの光源68を同時に点灯させたりする等の機能を有する。そのため、加工物W表面の種々の形状、たとえば突起部W1およびW2の形状が正確に判別される。なお、本実施例では、同軸落射照明装置34の光源36およびリング状の外部照明装置66の光源68に電球が用いられているため、該電球に供給されるたとえば電圧、電流を個別に制御することにより調光を可能とすることができる。
すなわち、リング状の外部照明装置66の複数の区画に分割配置された光源68に対して、個別に独立した調光を行ない、複数の影の形状を観察することにより、Z軸方向からの観測だけではわからない形状の観測を可能にする。
本実施例では、たとえば図4に示すように、加工物Wの表面形状、たとえば2種類の突起部W1およびW2を判別する場合、図5に示すように、外部照明装置66の8つの光源68の内、たとえば4つの光源68が順次点灯され、突起部W1およびW2の影が観察される。この場合、突起部W1ではたとえば図6に示すような影の合成データが得られ、突起部W2ではたとえば図7に示すような影の合成データが得られる。そのため、それにより、Z軸方向からの観測だけでは同一に見える突起であって形状の違いが判別されない突起部W1,W2のプロフィール形状が推定・判別される。
この場合、リング状の外部照明装置66の光源68の照射角度がXY平面と平行に近づくことによって、突起部W1,W2のエッジ部分からの乱反射により、突起部W1,W2の存在を確認する方法は、XY平面が鏡面状態であれば突起部W1,W2の確認が可能である。ところが、多くの場合、XY平面に微小な凹凸が存在しており、該凹凸に対しても乱反射をおこして突起部W1,W2の確認を困難にする恐れがある。そこで、本実施例では、同軸落射照明装置34により、たとえばNAが低い同軸落射光を外部照明装置66と同時に照射することによって、該凹凸の乱反射を軽減することができる。
この場合、調光制御装置74により、外部照明装置66の光源68および同軸落射照明装置34の光源36が調光されるので、明暗差を適切な状態に調整することができる。そのため、光電変換装置28の能力に合わせた画像が得られる。したがって、画像処理装置70で画像処理を行なう場合に適切な画像が得られ、観測対象物の形状の特徴を容易に特定することができ、高速処理も可能となる。
なお、対物レンズ32のNAがたとえば約5.0以上の場合、突起部W1,W2等の観測対象物に対し45度の角度から照明することができ、それによってできる観測対象物の影の長さが観測対象物の高さと一致し、高さの計測が可能となる。
本実施例では、光電変換装置28の光軸がZ軸と同一に調整されるので、切削工具と観測装置10とを交換することによって、加工物の加工されていた部位を探す操作をすることなく加工物Wの表面加工状態を観測することができる。この交換操作を繰返し行なって誤差が発生した場合、観測装置10は、切削工具と同様に極めて簡単に着脱できるので、切削工具どうしの交換においても同様の現象が発生していると考えられる。そのため、加工物Wの不良を未然に防止することができ、品質管理面でも貢献できるものである。
さらに、観測装置10の使用中に、加工物WをX軸方向またはY軸方向に移動させることがない場合、観測装置10と切削工具とを交換するだけで、加工物Wの加工を再開することができる。その結果、加工物Wを別途検査装置に移動させることなく随時検査できるので、加工初期段階における致命的な不良を発見した場合、その後の余計な加工を施す必要がなくなり、加工時間の大幅な節約が可能となる。
その上、観測装置10と切削工具とを交換する場合に、作業者が誤って切削液等を観測装置10に付着させたとしても、ハウジング12が密閉構造を有するため、清掃の際に光学系観測基準軸を狂わせることがない。さらに、観測装置10を着脱するときに、作業者が誤って観測装置10に衝撃を与えた場合でも、ハウジング本体14の周囲に配設された保護部材22a,22b,22cの弾性により、その衝撃が緩和される。そのため、光学系観測基準軸を狂わせることがない。したがって、光学系の不良を軽減させ光学系機能を維持するための保守を容易にし、保守費用の低減にも役立つ上、作業者の精神的な負担も軽減される。
また、観測装置10の使用中に、加工物WをX軸方向またはY軸方向に移動させた場合、その移動量をNCフライスマシンより検出可能なため、加工物Wに接触することなく、移動長さの測定が可能となる。この場合の測定基準は、NCフライスマシンに依存しており、他の測定手段や測定機器との誤差が発生した場合、観測装置10は固定状態で加工物Wに接触することなく測定を行っているため、不良原因の調査をするための項目を削減することができ、調査時間や調査費用の削減が図られる。また、この場合の結像光学系は、観測対象基準(測定対象基準)を観察するためにだけ用いられ、光学的な測定に関しては一切関与せず、該移動量はNCフライスマシンの測長機構から得られる情報に頼ることになる。NCフライスマシンから得られる情報は、電気的に表現される情報であるので、他の電気的な制御機器と容易に情報の受け渡しが可能である。
さらに、観測装置10は、光電変換装置28により光学的に得られる情報を電気的信号に変換しているため、画像処理装置70やNC制御装置等のコンピュータを利用した機器との接続が容易であり、コンピュータのもつ利点を最大限に利用することができる。なお、光電変換装置28として、本実施例ではCCDカメラが用いられたが、CCDカメラに変えて例えば、ラインセンサカメラが用いられてもよく、その場合、NCフライスマシンの変位機構に応じて変位するように構成すればよい。
図8は、図1の観測装置に用いられる光学系観測機構の他の例を示す図解図である。本実施例では、上述の実施例と比べて、特に、同軸落射照明装置34が、1つの低NA照明部0とたとえば8つの方位に区画された面状の8つの高NA照明部1〜8とを含み、低NA照明部0および高NA照明部1〜8は、たとえば同心円状に配列される。また、低NA照明部0および高NA照明部1〜8の光源には、たとえば面状のELが用いられる。同様に、リング状の外部照明装置66も、たとえば8つの方位に区画された面状の発光面R1〜R8を含み、該発光面R1〜R8の光源には、面状のELが用いられる。発光面R1〜R8は、高NA照明部1〜8よりもさらに高NAの照明部に構成される。
なお、ここでいう、照明系のNAとは、加工物Wの突起部W1,W2等の観測対象物に照射される照射角の大きさをいい、詳しくは、観測対象物の境界面に対して垂直の線(法線)に対する光の照射角の大きさをいう。この場合、該照射角が大きい場合を高NAといい、該照射角が小さい場合を低NAという。
同軸落射照明の解像度は、照明側のNAに左右されるがことが一般的に知られているが、従来の同軸落射照明では、光源が単一であるので、絞りを用いて照明のNAを調整したとしても、単一のNAしか得ることができなかったが、高NAでの観測の場合に不要な微細構造まで観測することになり、観測対象物の特徴点のみの高解像度での観測はできなかった。それに対して、本実施例では、高NA照明部1〜8を主たる照明部とし、特徴点以外の部分には低NA照明部0を補助的に照射するため、特徴点以外の微細構造を判別できなくすることができ、観測対象物の特徴点のみの高解像度での観測が可能となる。
さらに、本実施例では、高NA照明部1〜8よりもさらに高NAのリング状の外部照明装置66の発光面R1〜R8を主たる照明部とした場合、特徴点以外の部分には高NA照明部1〜8および低NA照明部0を段階的に補助的に照射することができ、より一層、観測対象物のさらに微細な表面形状をも判別することができる。
すなわち、高い照明側のNAが必要な高分解能を必要とする観測対象物を光電変換装置28を用いて観測する場合には、明暗差が大きいと適切な観測が行なえない場合があるが、本実施例では、低い照明側のNAに寄与する光源を補助光として用いるので、適切な明暗差を得ることができる。そのため、従来の安価なTVカメラ等でも適宜な観測を行なうことが可能となる。
同軸落射照明の分解能は、照明側のNAによって決定するので、たとえば有害なバリの大きさを限定し、適切な照明側のNAおよび方位を適宜設定することによって、該バリの発生を特徴的に観測することができる。切削工具の摩耗に伴いバリの発生が増大することが加工現場ではよく知られているが、本実施例では、バリの発生や大きさを選択的に観測・判別することができるため、通常は切削時間等で管理している切削工具の管理を的確に無駄なく行うことが可能となる。
なお、上述の各実施例において、光学系観測機構の同軸落射照明装置に用いられる光源の配列方法としては、たとえば図9(A),図9(B)に示すように、複数個の光源を同心円状に複数のリング状に配列したものでもよく、また、図10に示すように、行列状に配列したものであってもよく、その配列は適宜変更可能である。
この発明にかかる観測装置は、たとえば種々のNC工作機械の工具取付け部に装着され、微細な金属加工等に用いたり、あるいは、金属加工品等のキズ,エッジ,凸物等の検査装置に用いて好適なものでる。
この発明にかかる観測装置の一例を示す断面図解図である。 図1の観測装置を用いた観測システムの一例を示すシステム構成図である。 図1の観測装置の左側面側から見た外部照明装置の一例を示す側面図解図である。 図1の観測装置で観測される加工物の表面状態の一例を示す斜視図解図である。 図1の観測装置に用いられる外部照明装置の使用状態の一例を示す図解図である。 図1の観測装置に用いられる外部照明装置の複数の光源を順次点灯させたときの加工物W1の影の合成イメージを示す図解図である。 図1の観測装置に用いられる外部照明装置の複数の光源を順次点灯させたときの加工物W2の影の合成イメージを示す図解図である。 図1の観測装置に用いられる光学系観測機構の他の例を示す図解図である。 図9(A)は、図8の光学系観測機構の同軸落射照明装置に用いられる他の例を示す図解図であり、図9(B)は、図9(A)に示す光源の配列の一例を示す図解図である。 図9(A)の同軸落射照明装置に用いられる光源の配列の他の例を示す図解図である。
符号の説明
10 観測装置
12 ハウジング
14 ハウジング本体
16 装着部
18 底部
20 軸部
22a,22b,22c 保護部材
24 防塵窓部
26 光学系観測機構
28 光電変換装置
30a,30b レンズ
32 対物レンズ
34 同軸落射照明装置
36 同軸落射照明装置の光源
38 反射ミラー
40 照明用レンズ
42 ハーフミラー
44 保持部材
46,48,50 支持部材
46a,48a 調整部
46b,48b 支持フランジ部
52,54 係止部材
56 調整手段
58,60 ねじ孔群
58a,60a ねじ孔
62a,64a 調整ねじ
66 外部照明装置
68 外部照明装置の光源
70 画像処理装置
72 モニタ
74 調光制御装置
W 加工物(観測対象物)
W1,W2 突起部

Claims (4)

  1. 工作機械の加工部に着脱自在に装着され、光電変換装置を有し、前記工作機械で加工される加工物を観測する光学系観測機構、
    前記工作機械の加工基準軸と前記光学系観測機構の光学系観測基準軸とを一致させる調整手段を含むことを特徴とする、観測装置。
  2. 前記光学系観測機構は、密閉構造を有するハウジング内に配設されるとともに、弾性体からなる支持部材により支持され、前記調整手段は、前記ハウジングの外部から調整可能に配設されることを特徴とする、請求項1に記載の観測装置。
  3. 前記光学系観測機構は、同軸落射照明装置および複数の光源を有するリング状の外部照明装置を含み、
    前記同軸落射照明装置および/または前記外部照明装置の光源は、調光制御手段により制御されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の観測装置。
  4. 前記光学系観測機構は、複数の光源が配列された同軸落射照明装置を含み、前記複数の光源は、調光制御手段により制御されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の観測装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007040993A (ja) * 2005-07-29 2007-02-15 Mitsutoyo Corp ストロボ照明制御システムおよびその方法
JP2007058199A (ja) * 2005-07-28 2007-03-08 Kazunori Senta 観察装置
JP2010172988A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Nikon Corp 研磨装置の押圧力検出装置
JP2013063490A (ja) * 2011-09-16 2013-04-11 Apic Yamada Corp 切削装置および切削方法
JP2018072054A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 川崎重工業株式会社 穿設装置

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