JP2005081311A - 有機板状粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細で粒子同士の凝集がなく、滑り性、感触等に優れた有機板状粒子を製造することができる、人体にとって有害な有機溶媒を用いることのない、有機板状粒子の製造方法を提供すること。
【解決手段】板状結晶構造をとりうる有機化合物を超臨界状態の二酸化炭素に溶解させた後、液相が発生しない条件下に減圧し、有機化合物を析出させる有機板状粒子の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機板状粒子の製造方法に関する。更に詳しくは、化粧品をはじめ、シャンプーやリンス、石鹸等の日用品、更に塗料やインクの原料として好適に用いられる有機板状粒子の製造方法に関する。
板状粒子はその粒径や厚さを変えることにより様々な色や光沢を発現するため、化粧品をはじめ、シャンプーやリンス、石鹸などの日用品、さらに塗料やインクの原料としても使用される。また、球状粒子や不定形粒子に比べて滑り性が向上することから、化粧品などに配合すると皮膚などに塗布した場合の感触、即ち使用感が改善されるなどの利点がある。
有機板状粒子を製造する方法として、有機物をヘキサン等の溶剤に溶解し、冷却することで結晶を得る方法(いわゆる晶析)、有機物を有機溶剤に溶解した後、水などの貧溶媒を添加して結晶を析出させる方法(例えば、特許文献1参照)等が知られている。
しかしながら、溶媒を使用する方法では、溶媒除去のために乾燥工程が必要であり、その際に粒子同士が凝集・癒着し、滑り感が損なわれるという欠点がある。
これらに対し、有機溶媒を使用しない方法として、超臨界流体に有機化合物を溶解し、結晶化させる方法が知られている(例えば、特許文献2及び3参照)。
特許文献2では、超臨界流体として水を使用し、微粒子を製造する方法が記載されている。しかしながら、得られる粒子の形状は、球状、ひげ状、固まり状と記載されており、形状を制御する方法、あるいは板状結晶を得る方法については記載がない。
特許文献3では、超臨界流体として二酸化炭素を使用し、4−イソプロピル−5−メチルフェノールの晶析を行う方法が記載されている。しかしながら、本方法で得られる結晶は針状であり、また、本方法は結晶の精製を目的とした操作であり、前記のような用途に使用することを目的とした板状粒子を得ることについての開示はない。
特開平6−79168号公報 特許第2774349号明細書 特許第3270562号明細書
本発明は、微細で粒子同士の凝集がなく、滑り性、感触等に優れた有機板状粒子を製造することができる、人体にとって有害な有機溶媒を用いることのない、有機板状粒子の製造方法を提供することを課題とする。
すなわち、本発明の要旨は、
〔1〕 板状結晶構造をとりうる有機化合物を超臨界状態の二酸化炭素に溶解させた後、液相が発生しない条件下に減圧し、有機化合物を析出させる有機板状粒子の製造方法、
に関する。
本発明の有機板状粒子の製造方法によれば、有害な有機溶媒を用いることなく、化粧品をはじめ、シャンプーやリンス、石鹸等の日用品、更に塗料やインクの原料として好適に用いられる、滑り性、感触等に優れる乾燥した有機板状粒子を効率的に製造することができる。
本発明の有機板状粒子の製造方法においては、板状結晶構造をとりうる有機化合物を超臨界状態の二酸化炭素に溶解させた後、液相が発生しない条件下に減圧し、有機化合物を析出させることにより、所望の有機板状粒子を製造する。
なお、本明細書において、臨界温度、臨界圧力等をいう場合、二酸化炭素についてのものをいう。
本発明の「板状結晶構造をとりうる有機化合物」とは、有機溶剤を用いた晶析により板状結晶を生成しうる有機化合物をいう。当該化合物としては、特に限定はないが、例えば、1−オクタデカノール等のアルコール類、ジステアリルエーテルなどのエーテル類、エチレングリコールジステアレート等のエステル類等の両親媒性の化合物が挙げられる。これらの化合物は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。なお、当該化合物を原料として使用する際の、その形状としては、特に限定はなく、例えば、塊状、粒状、液状等であってもよい。
本発明では、前記のような有機化合物を溶解し、また、析出させるための溶媒として、超臨界状態の二酸化炭素を用いる。
一般に、ある物質が超臨界状態にあるとは、当該物質が、密閉系において、その臨界温度以上かつ臨界圧力以上の状態にあることをいう。本発明で使用する二酸化炭素の臨界温度は室温に近い304.2Kであり、臨界圧力は7.2MPaである。よって、二酸化炭素が超臨界状態にあるか否かは、二酸化炭素を含む密閉系の温度及び圧力が、それぞれ二酸化炭素の臨界温度及び臨界圧力以上であることを確認することにより判断することができる。
二酸化炭素は、前記の通りの臨界温度及び臨界圧力を有するので、比較的に取扱いが容易である。また、無毒で危険性がなく、かつ安価であるので、製造コストを削減できるという利点がある。
二酸化炭素は、その圧力及び/又は温度を高めた場合、特に超臨界状態では、わずかな圧力変化により、その密度が急変するという性質を有する。このため、超臨界状態にある二酸化炭素の圧力及び/又は温度を高め、系内の圧力を増加させると、二酸化炭素の密度が急増し、有機化合物の溶解度が急激に増加する。逆に、二酸化炭素の圧力及び/又は温度を低下させ、系内の圧力を低減させると、有機化合物の溶解度が急激に低下する。従って、圧力及び/又は温度の操作のみで、二酸化炭素への有機化合物の溶解、有機化合物の析出による粒子化、並びに有機化合物と二酸化炭素との分離が可能となる。従って、本発明の方法によれば、溶剤を実質的に含まない、乾燥した有機板状粒子を容易に得ることができる。
本発明の方法による有機板状粒子の製造においては、減圧操作のための排気機構(例えば、排気ライン等)を備え、かつ密閉系としうる容器内で該粒子の製造が行なわれる。当該容器としては、使用する温度及び圧力に耐えうる材質のものであれば特に制限はない。また、該容器としては、内容物の攪拌機構を有するものが好適である。
まず、容器に有機化合物を導入し、次いで二酸化炭素を導入する。その後、容器内を超臨界状態にし、有機化合物を二酸化炭素に溶解させる。容器へ仕込む際の二酸化炭素と有機化合物の合計重量における有機化合物の重量の割合としては、通常、0.01〜90重量%が好ましく、0.1〜30重量%がより好ましい。
溶解の際の温度は、有機化合物の融点以下であってもよいが、溶解を促進する観点から、融点以上の温度であってもよい。また、有機化合物の二酸化炭素への均一な溶解を図る観点から、溶解に際し攪拌を行なうのが好ましい。
また、有機化合物の溶解性の向上を目的として、助溶媒を用いることができる。助溶媒は、例えば、有機化合物を容器内に導入する際に同時に導入すればよい。助溶媒としては、極性溶媒が好ましい。極性溶媒の中では、人体にほとんど無害であるアルコール及び水が好ましい。アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等が好ましく、エタノールがより好ましい。水としては、特に限定はなく、水道水、イオン交換水、蒸留水等が用いられる。これらの助溶媒はそれぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。助溶媒の使用量としては、系内で液相を形成しない量、具体的には、本発明で使用する有機化合物のモル量の0.1倍以下の量であるのが好ましい。
有機化合物を二酸化炭素に溶解させるための時間は、使用する有機化合物の性質に応じて適宜決定すればよい。有機化合物の二酸化炭素への溶解は、観察窓付き高圧セルを用いた溶解性試験により確認することができる。当該時間としては、通常、1〜60分間程度である。
有機化合物の二酸化炭素への溶解を確認後、次いで、容器内を液相が発生しない条件下に減圧することで、有機板状粒子を析出させる。
減圧は、超臨界状態での圧力から大気圧まで直線的に行なってもよいが、例えば、減圧の初期は比較的速やかに減圧し、その後、緩慢に大気圧まで減圧する二段階の減圧操作や、その他多段階の減圧操作により行なってもよい。
減圧開始時の圧力は、有機化合物の二酸化炭素への溶解条件に依存するが、超臨界状態での圧力を効率的に大気圧まで減圧する観点から、7.2〜50MPaが好ましく、10〜40MPaがより好ましい。
液相が発生しない条件下に減圧して有機化合物を析出させる観点から、減圧時には、容器内の温度を、有機化合物の融点以下であり、かつ液化二酸化炭素が発生しないように調整する。その際、容器内圧力が臨界圧力以上の場合には臨界温度以上を保つ。また、容器内圧力が臨界圧力未満の場合には、臨界温度未満でも構わないが、液化二酸化炭素が発生しない温度に調整する。温度調整は、二酸化炭素の相図(温度−圧力曲線)を参照して行えばよい(例えば、「熱計算ハンドブック」(日本能率協会)第Db14頁の表22参照)。なお、減圧の際の温度低下の補償は、例えば、容器内を保温又は加熱することにより行うことができる。
例えば、有機化合物の融点が臨界温度未満にある場合には、温度が融点以下に達するまでは液化二酸化炭素が発生しない温度になるように調整し、温度が融点以下に達した時点でその温度に固定して減圧を継続すればよい。一方、有機化合物の融点が二酸化炭素の臨界温度以上にある場合には、二酸化炭素の臨界温度、又は二酸化炭素の臨界温度を超え該化合物の融点以下で温度を固定して減圧を継続すればよい。このように、温度を固定して減圧を行えば、減圧操作の容易化を図ることができるが、液相が発生しない条件下に減圧して有機化合物を析出させることができれば、温度を固定することは必ずしも必要ではない。
容器内に液相が発生した場合、生成した有機板状粒子が毛管凝縮作用により互いに凝集し、大粒径の粒子や厚さの大きい粒子が生成しやすい。この場合、得られる有機板状粒子の滑り性が悪化するおそれがあり、本発明の所望の効果を得る観点から望ましくない。
減圧時には、容器内の内容物を攪拌するのが好ましい。攪拌を行うことで、得られる有機板状粒子の大きさを小さくでき、均一な粒度分布の粒子を得ることが可能になる。攪拌羽根の形状、回転数などは、使用する容器等に応じて適宜決定することが可能である。
容器内の圧力を大気圧まで減圧するのに要する時間(減圧時間)は、原料として使用した有機化合物の性質にも依存するため一概には決定できないが、通常、2秒間〜600分間が好ましく、2秒間〜90分間がより好ましく、5秒間〜60分間がさらに好ましく、5秒間〜30分間が特に好ましい。減圧時間を変化させることにより、有機板状粒子の粒径を制御することができる。一般に、減圧時間を短縮することで粒径(長径及び短径)が小さい有機板状粒子を得ることができる。
大気圧まで減圧した後、容器を開放し、有機板状粒子を得る。粒子が緩く凝集している場合は、適宜解砕を行ってもよい。
かくして、滑り性、感触等に優れ、乾燥した有機板状粒子が得られる。当該粒子としては、長径が0.01μm〜3mmであり、短径に対する厚さの比(厚さ/短径)が0.5以下である形状を有するものが好ましい。本発明の有機板状粒子の長径としては、より好ましくは0.01μm〜500μm、さらに好ましくは0.01μm〜100μm、特に好ましくは0.01μm〜50μmである。一方、短径に対する厚さの比(厚さ/短径)としては、より好ましくは0.1以下、さらに好ましくは0.01以下である。有機板状粒子の長径等は、例えば、減圧時間を調節することで適宜調整することができる。また、かかる長径等は、後述の実施例に記載する方法により測定することができる。
以下の実施例1〜3において使用した装置の一例を図1に示す。該装置は、ボンベ1、フィルター2、コンデンサー3、昇圧ポンプ4、クーラー5、圧力計6a・6b、安全弁7a・7b、予熱器8、攪拌翼9、オートクレーブ10、温度計11、カートリッジヒーター12、温度調節器13、排気ライン15、バグフィルター16、ヒーター17、保圧弁V−1、バルブV−2・V−3、並びに排気バルブV−4を備えてなる。該装置の各構成単位は、図1に示されるような位置関係で配設されており、それぞれ配管を介して連結されている。
実施例1
以下のようにして、所望の有機板状粒子の製造を行った。
〔溶解工程〕
オートクレーブ10〔材質:SUS316、内容量:100mL、耐圧硝子工業(株)製〕内に、1−オクタデカノール(顆粒状、融点:58℃、平均粒径:約1mm)〔シグマアルドリッチジャパン(株)製〕0.5gを充填した。
充填後、ボンベ1よりフィルター2を介して二酸化炭素ガスを供給し、クーラー5から−5℃に制御された冷媒が通液されているコンデンサー3で二酸化炭素を凝縮し、その後ポンプヘッドが冷却された昇圧ポンプ4で昇圧した。昇圧時の圧力は、圧力計6aにより測定した。なお、安全性を確保するために、圧力計6aの下部には、安全弁7aを配設した。圧力の調整は保圧弁V−1で行った。
攪拌翼9(傾斜パドル型4枚羽根、翼長:3cm)による600rpmの攪拌下、バルブV−2を開放し、二酸化炭素を予熱器8を通して所定の温度まで予熱して送り、バルブV−3を介して安全弁7bが付属するオートクレーブ10内に導入した。カートリッジヒーター12を使用し、温度調節器13によりオートクレーブ10内の温度調節を行い、温度計11及び圧力計6bにより、オートクレーブ10内の温度及び圧力をそれぞれ318K及び圧力15MPaにそれぞれ調整し、超臨界状態の二酸化炭素を得た。導入した二酸化炭素は74gであった。1−オクタデカノールの二酸化炭素への溶解には、超臨界状態の二酸化炭素を得た後、10分間を要した。
〔粒子化工程〕
攪拌下、排気バルブV−4を徐々に開放し、排気ライン15(内径:2.5mm)より排気し、20分間で減圧を行った。この時の断熱膨張作用により容器内温度が低下するが、容器内温度は313K以上を保ちながら減圧を行った。排気ライン15の凍結を防ぐために、ヒーター17により加熱した。また、排気ライン15から若干漏出してくる微粒子に関しては、バグフィルター16で捕捉した。
オートクレーブ10内の圧力を大気圧まで減圧した後、オートクレーブ10内から微粒子から成る有機板状粒子14を得た。オートクレーブ10内は該粒子のみであり、原料投入時の1−オクタデカノール粒子は残存していなかった。
得られた有機板状粒子をカラーレーザー顕微鏡(キーエンス社製)で観察し、視野中で最も大きいもののカラーレーザー顕微鏡写真(倍率:400倍)を図2に示す。図2に示された写真から、得られた有機板状粒子の大きさは、長径400μm、短径290μm、厚さ20μm、厚さ/短径比=0.07であることが分かる。かかる有機板状粒子は乾燥しており、滑り性、感触に優れたものであった。
実施例2
実施例1の粒子化工程において減圧を5分間で行った以外は実施例1と同様にして有機板状粒子14を得た。
オートクレーブ10内の圧力を大気圧まで減圧した後、オートクレーブ10内から有機板状粒子14を得た。オートクレーブ10内は該粒子のみであり、原料投入時の1−オクタデカノール粒子は残存していなかった。
得られた有機板状粒子をカラーレーザー顕微鏡で観察し、視野中で最も大きいもののカラーレーザー顕微鏡写真(倍率:400倍)を図3に示す。図3に示された写真から、得られた有機板状粒子の大きさは、長径200μm、短径90μm、厚さ2μm、厚さ/短径比=0.02であることが分かる。実施例1よりも短時間で減圧を行った結果、得られた有機板状粒子の粒径は実施例1よりも小さく、凝集の程度も実施例1より小さかった。
実施例3
実施例1の粒子化工程において攪拌を行わずに減圧を92分間で行った以外は実施例1と同様にして有機板状粒子14を得た。
オートクレーブ10内の圧力を大気圧まで減圧した後、オートクレーブ10内から有機板状粒子14を得た。オートクレーブ10内は該粒子のみであり、原料投入時の1−オクタデカノール粒子は残存していなかった。
得られた有機板状粒子中で最も大きな粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)(リアルサーフェスビュー顕微鏡、キーエンス社製)写真(倍率:20倍)を図4に示す。図4に示された写真から、得られた有機板状粒子の大きさは、長径5000μm、短径2000μm、厚さ100μm、厚さ/短径比=0.05であることが分かる。
比較例1
100cmのガラス容器に1−オクタデカノール(粉体)〔シグマアルドリッチジャパン(株)製〕5.0gとヘキサン50gを充填した。マグネチックスターラーで攪拌下、60℃の恒温水槽中で1−オクタデカノールを溶解した。その後、ガラス容器を恒温水槽から取り出し、攪拌下、20℃まで冷却した。
その結果、ヘキサン中で1−オクタデカノールの粒子が析出したスラリー溶液を得た。次いで、そのスラリー溶液を真空濾過した後、濾材に残ったケークを室温で12時間真空乾燥したところ、塊状となり、適宜解砕しても滑り性、感触のよい粒子は得られなかった。
本発明によれば、微細で粒子同士の凝集がなく、滑り性、感触等に優れ、化粧品等の用途に好適に使用される有機板状粒子を製造することができる。本発明では、有害な有機溶媒を用いることなく有機板状粒子を製造することができるため、該粒子の安全面からの使用制限はない。また、操作が容易であり、溶媒除去のための乾燥工程が必要でなく、有機板状粒子の生産効率を向上させることができる。
本発明において使用されうる装置の一例を示す概略説明図である。 実施例1において得られた有機板状粒子のカラーレーザー顕微鏡写真(倍率:400倍)である。 実施例2において得られた有機板状粒子のカラーレーザー顕微鏡写真(倍率:400倍)である。 実施例3において得られた有機板状粒子のSEM写真(倍率:20倍)である。
符号の説明
1 ボンベ
2 フィルター
3 コンデンサー
4 昇圧ポンプ
5 クーラー
6a 圧力計
6b 圧力計
7a 安全弁
7b 安全弁
8 予熱器
9 攪拌翼
10 オートクレーブ
11 温度計
12 カートリッジヒーター
13 温度調節器
14 有機板状粒子
15 排気ライン
16 バグフィルター
17 ヒーター
V−1 保圧弁
V−2 バルブ
V−3 バルブ
V−4 排気バルブ

Claims (3)

  1. 板状結晶構造をとりうる有機化合物を超臨界状態の二酸化炭素に溶解させた後、液相が発生しない条件下に減圧し、有機化合物を析出させる有機板状粒子の製造方法。
  2. 有機板状粒子が、長径が0.01μm〜3mmであり、短径に対する厚さの比(厚さ/短径)が0.5以下である形状を有するものである、請求項1記載の有機板状粒子の製造方法。
  3. 減圧を攪拌下に行う請求項1又は2記載の有機板状粒子の製造方法。
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