JP2005081217A - スイングロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】バケットが遠心中に水平回動したときに試料容器の軸長が短くてハブの上面に当接しない寸法関係にあり、特にバケットと試料容器の総重量が重い場合には、バケットとロータの重心位置をロータ下部に設定することができ、ロータの回転安定性を確保することができるスイングロータの提供。
【解決手段】 ロータ10のアーム12Aはハブ11から放射状に延び、アームは2本1組となって試料容器21、31を保持するバケット20又は30を回動可能に保持する。アームの先端は上方に屈曲するフック部12Cを有し、フック部には高い位置で第1バケット20の第1保持ピン23を支持する第1ピン受部13と、低い位置で第2バケット30の第2保持ピン33を支持する第2ピン受部14が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明はスイングロータに関し、特に遠心機用スイングロータに関する。
スイングロータは、遠心機の遠心室内に突出する駆動軸と同軸に延びるハブと、ハブから放射状に半径方向外方に延びる複数のアーム部が設けられる。アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの一対のアームが試料容器を保持するバケットを回動可能に支持する。具体的には、バケットには断面円形の一対の保持ピンが互いに反対方向に同一直線上に突設され、それぞれの一対のアームには、保持ピンを回転可能に支持し内径が一対の保持ピンの外径と略等しいか僅かに大きく上部が開口しているピン受部が形成されている。
スイングロータが回転すると、遠心室内において、アームに支承されたバケットが一対の保持ピンを中心に水平方向に回動し、試料容器内の試料の遠心分離が行われる。ここで遠心分離を行うためには、アーム部の位置や長さ、バケットの保持ピンを受ける各アームにおけるピン受部の位置、バケット自体の長さ、バケットに保持された試料容器の長さが、遠心室内の内径と高さとの関係で、寸法上の制約を受ける。
例えば、アーム部の長さと、ピン受部の位置は、バケットが水平方向に回動したとき、最大の遠心半径を確保するように可能な限り半径方向外方に設定するのがよいが、バケット底部が遠心室の内周面に当接しないことが条件である。また、アーム部の高さは、ロータの回転を安定させる目的から、ロータの重心を可能な限り下方に設定できるように可能な限り下方とするのがよいが、遠心前は、鉛直状態にあるバケットの底部や試料容器の上端が、それぞれ遠心室の底面や遠心室を閉鎖する蓋に当接しないことが条件である。更に、試料容器自体の長さが長すぎると、遠心作業中にバケットや試料容器が水平に回動したとき、試料容器の先端がロータのハブの上面と当接干渉して、試料容器を破損する恐れがあるので、これを避ける必要がある。
以上の問題を解決するため、特に、遠心中に試料容器の先端がハブの上面に干渉することを避けるための構成が特許文献1に記載されている。ここでは、各アームの自由端側を上方に突出させると共に、この突出部にピン受部が形成されている。そしてピン受部の直径方向の中心位置は、ハブの上面よりも高く設定されている。よってバケットが一対のアームの間で水平方向に回動したとき、バケットに収容された試料容器の先端側はハブの上面に配置可能となり、ハブとの干渉が避けられる。
特表昭61−502314号公報
しかし、従来のスイングロータでは、ピン受部の位置が高くなり、ロータ全体の重心位置がロータ上部に上がるので、回転時の安定性が悪くなるという問題が発生する。特に、試料容器が短く、遠心作業中に試料容器が水平に回動したとき、試料容器の先端がロータのハブの上面と干渉するおそれがない場合であっても、バケットを高い位置で水平回転させることになり、むしろピン受部の位置を高くしたことが、性能低下を来す。この欠点はロータ全体の重心位置が高くなったときに顕在化する。
また従来のスイングロータでは、バケットを支持する箇所が1カ所に限定されていたため、バケットの重量、形状、サイズによっては、バケットをアーム部に支持するのが不可能である場合があった。
そこで本発明は、重量、形状、サイズが異なるバケットであっても、アーム部に支持可能であるスイングロータを提供することを目的とする。特に、バケットが遠心中に水平回動したときに試料容器の軸長が短くてハブの上面に当接しない寸法関係にある場合は、そしてとりわけバケットと試料容器の総重量が重い場合には、バケットとロータの重心位置をロータ下部に設定することができ、ロータの回転安定性を確保することができるスイングロータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、遠心機の駆動軸と同軸に延びるハブと、該ハブから延びるアーム部とを備え、該アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの該一対のアームには、複数のバケットを回動可能に保持するためのバケット保持部が複数設けられているスイングロータを提供している。
また本発明は、遠心機の駆動軸と同軸に延びるハブと、該ハブから延びるアーム部とを備え、該アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの一対のアームが試料容器を保持するバケットの保持ピンを回動可能に支持するスイングロータであって、それぞれの一対のアームには、該保持ピンを回転可能に支持し上部が開口している第1ピン受部が形成され、該第1ピン受部の直径方向の中心位置が該ハブの上面よりも高く設定されて、該バケットが該一対のアームの間で水平方向に回動したとき該バケットに収容された第1試料容器が該ハブ又はアームの上面に配置可能なスイングロータにおいて、それぞれの該一対のアームの対向する面には、直径方向の中心が該ハブの上面と同じ高さかそれよりも低い位置にある第2ピン受部が形成され、該第1ピン受部にセットされるバケットとは異なるサイズ又は形状のバケットのピンのみが該第2ピン受部にセット可能であるスイングロータを提供している。
更に本発明は、遠心機の駆動軸と同軸に延びるハブと、該ハブから延びるアーム部とを備え、該アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの一対のアームが試料容器を保持するバケットを回動可能に支持するスイングロータであって、該バケットには断面円形の一対の保持ピンが互いに反対方向に同一直線上に突設され、それぞれの一対のアームには、該保持ピンを回転可能に支持し内径が該一対の保持ピンの外径と略等しいか僅かに大きく上部が開口している第1ピン受部が形成され、該第1ピン受部の直径方向の中心位置が該ハブの上面よりも高く設定されて、該バケットが該一対のアームの間で水平方向に回動したとき該バケットに収容された試料容器が該ハブ又はアームの上面に配置可能なスイングロータにおいて、該バケットは、該保持ピンが第1の直径と第1の突出長を備えた第1バケットと、該保持ピンが第1直径と異なる第2直径と第1突出長より短い第2突出長を備えた第2バケットの2種用意され、それぞれの該一対のアームの対向する面には、内径が第2直径と略等しいか僅かに大きく上部が開口する2ピン受部が形成され、該第2ピン受部の直径方向の中心は該ハブの上面と同じ高さかそれよりも低い位置にあり、また該第2ピン受部には縦壁部が設けられて該アームの回転方向において該第2ピン受部の有底部が規定され、該第1ピン受部は該第1直径と略等しいか僅かに大きい内径を有し、該一対のアームにおける一対の第2ピン受部の互いに対向する縦壁間の距離は、該第1バケットの該保持ピンの自由端間の距離よりも短く、該第2バケットの該保持ピンの自由端間の距離は、該一対のアームにおける一対の第2ピン受部の互いに対向する縦壁間の距離と等しいか僅かに短いスイングロータを提供している。
ここで、該第2直径は該第1直径よりも大きい。また、該アームの半径方向において、該第2ピン受部は該第1ピン受部と少なくとも部分的に重なった位置にあるのが好ましい。更に、該第2ピン受部の縦壁部の頂面の少なくとも一部は、第1保持ピンの外形に倣う円弧形状をなして第1保持ピンを該頂面の少なくとも一部で支持する構成である。
本発明は更に、遠心機の駆動軸と同軸に延びるハブと、該ハブから延びるアーム部とを備え、該アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの一対のアームが第1試料容器を保持する第1バケットを回動可能に支持するスイングロータであって、該第1バケットには断面円形の一対の第1保持ピンが互いに反対方向に同一直線上に突設され、それぞれの一対のアームには、該第1保持ピンを回転可能に支持し上部が開口している第1ピン受部が形成され、該第1ピン受部の直径方向の中心位置が該ハブの上面よりも高く設定されて、該第1バケットが該一対のアームの間で水平方向に回動したとき該第1バケットに収容された第1試料容器が該ハブ又はアームの上面に配置可能なスイングロータにおいて、直径と突出長が第1保持ピンとは異なる第2保持ピンを有し、第1試料容器よりも質量が大きく該一対のアーム間で水平回動可能な第2試料容器を保持する第2バケットが設けられ、それぞれの該一対のアームの対向する面には、直径方向の中心が該ハブの上面と同じ高さかそれよりも低い位置にありかつ第2保持ピンのみがセット可能な第2ピン受部が形成され、該第1保持ピンは該第2ピン受部にセット不能に設けられているスイングロータを提供している。
請求項1記載のスイングロータによれば、遠心機の駆動軸と同軸に延びるハブと、ハブから延びるアーム部とを備え、アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの一対のアームには、複数のバケットを回動可能に保持するためのバケット保持部が複数設けられているので、バケットのサイズや種類に応じて、アームの最適なバケット保持部に所望のバケットを保持することができる。
請求項2記載のスイングロータによれば、それぞれの一対のアームの対向する面には、直径方向の中心がハブの上面と同じ高さかそれよりも低い位置にある第2ピン受部が形成され、第1ピン受部にセットされるバケットとは異なるサイズ又は形状のバケットのピンのみが第2ピン受部にセット可能であるので、例えば質量の大きいバケットは第2ピン受部にセットすることで、バケットとロータの重心位置をロータ下部に設定することができ、ロータの回転安定性を確保することができる。
請求項3記載のスイングロータによれば、第2ピン受部の内径が第2バケットの第2直径と略等しいか僅かに大きくかつ上部が開口しており、第2バケットの保持ピンの自由端間の距離は、一対のアームにおける一対の第2ピン受部の互いに対向する縦壁間の距離と等しいか僅かに短いので、第2バケットの保持ピンは一対の第2ピン受部間に保持させることができる。従って、第2バケットが遠心中に水平回動したときに試料容器の軸長が短くてハブの上面に当接しない寸法関係にある場合は、そして特にバケットと試料容器の総重量が重い場合には、バケットとロータの重心位置をロータ下部に設定することができ、ロータの回転安定性を確保することができる。このとき第2バケット及び試料容器は、一対のアーム内で水平方向に回動する。
請求項4記載のスイングロータによれば、第2バケットの第2直径は第1バケットの第1直径よりも大きいので、第1直径と略同じ内径を備えた第1ピン受部に第2バケットの保持ピンを誤って装着することを防止できる。従って、第2バケットは確実に第2ピン受部に装着できる。第2バケットが遠心中に水平回動したときに試料容器の軸長が短くてハブ又はアームの上面に当接しない寸法関係にある場合は、そして特にバケットと試料容器の総重量が重い場合には、バケットとロータの重心位置をロータ下部に設定することができ、ロータの回転安定性を確保することができる。
請求項5記載のスイングロータによれば、第2ピン受部は第1ピン受部と少なくとも部分的に重なった位置にあるので、第2バケットが第2ピン受部に保持された場合でも、遠心機の遠心室内で最大の遠心半径を確保できる。また、請求項1に記載のように、第1ピン受部は上部が開口しているので、遠心作業中に第1ピン受部の内径が遠心力によりロータ半径方向外方に拡張する方向に第1ピン受部が付勢されても、第2ピン受部は第1ピン受部と部分的に重なった位置にあるので、第2ピン受部の縦壁部が第1ピン受部のロータ半径方向外方への変形を阻止することができる。よって、遠心中も第1ピン受部は第1バケットを確実に保持することができる。
請求項6記載のスイングロータによれば、第2ピン受部の縦壁部の頂面の少なくとも一部は、第1ピンの外形に倣う円弧形状をなして第1ピンを頂面で支持する構成であるので、第2ピン受部の縦壁部を、第1ピン受部の一部として利用することができる。従って、第1バケットを第1ピン受部に保持した場合や、第2バケットを第2ピン受部に保持した場合のいずれの場合にも、遠心機の遠心室内で最大の遠心半径を確保できる。
請求項7記載のスイングロータによれば、第2ピン受部の直径方向の中心がハブの上面と同じ高さかそれよりも低い位置にあり、第2ピン受部には第2保持ピンのみがセット可能であり、第1保持ピンは第2ピン受部にセット不能であるので、質量の大きい第2試料容器を第1ピン受部より低い位置にある第2ピン受部にのみ確実にセットすることができ、バケットとロータの重心位置をロータ下部に設定することができ、ロータの回転安定性を確保することができる。
本発明の実施の形態によるスイングロータについて図1乃至図7に基づき説明する。図1は遠心機1の遠心室3に本実施の形態によるスイングロータ10と、該ロータ10に回動可能に支持された第1バケット20及び第2バケット30が装着された状態を示す縦断面説明図である。また図2はロータ10に第1バケット20、第2バケット30が取付けられた状態を示す平面図である。なおこれらの図において、説明の便宜のため、異種のバケット20、30がロータ1に装着された状態が示されているが、実際の遠心動作においては、ロータ10には同径のバケットが支持される。
ロータ10は、遠心機の駆動軸2と同軸に延び、駆動軸2と共に回転するハブ11と、ハブ11から放射状に半径方向外方に延びるアーム部12とを備え、アーム部12はそれぞれ互いに対向する一対のアーム12A、12Bが一組となって複数組(4組)設けられている。それぞれの一対のアーム12A、12Bは、後述するように、試料容器21、31をそれぞれ保持する第1バケット20、又は第2バケット30を回動可能に且つ着脱可能に支持している。
図3、図4に示されるように、第1バケット20、第2バケット30には、試料容器21、31をそれぞれ収容する円筒形の第1バケット本体22、第2バケット本体32と、これら本体22、32の直径方向に互いに反対方向に突出している断面円形の一対の第1保持ピン23、第2保持ピン33とを有する。第1保持ピン23の自由端面間の距離L1は、第2保持ピン33の自由端面間の距離L2よりも長く、第1保持ピン23の直径D1は、第2保持ピン33の直径D2よりも小さい。ここで試料容器21の重量は、試料容器31の重量よりも小さい。また、試料容器21の軸長は、第1バケット20や試料容器21が水平に回動したとき、試料容器21の先端が、ハブ11又はアーム12の上面に位置する長さである。一方、試料容器31の軸長は、第2バケット30や試料容器31が水平に回動したとき、試料容器31が、ハブ11の上面に至らず、一組のアーム12A、12B間に配置できる長さである。
一組のアーム12A、12Bは、互いに対向しかつアーム12A、12Bの先端から上方に屈曲するフック部12C、12Dが一体に設けられている。そしてフック部12C、12Dにおいて、第1保持ピン23と係合可能な第1ピン受部13と、第2保持ピン33と係合可能な第2ピン受部14が形成されている。第1ピン受部13の内径は、第1保持ピン23が収容可能なように第1保持ピン23の外径と略等しいか僅かに大きい。また第1ピン受部13の上部は開口しており、図6の矢印に示されるように、上方から開口を通じて第1保持ピン23は第1ピン受部13に装着可能である。更に、第1ピン受部13は、ロータ10の回転方向において、フック部12Cを貫通している。ここで、第1ピン受部13の直径方向の中心位置は、ハブ11の上面よりも高く設定されており、第1バケット20や試料容器21が一対のアーム12A、12Bの間で水平方向に回動したとき、第1バケット20に収容された試料容器21の先端が、ハブ11の上面に配置可能である。よって試料容器21はアーム12やハブ11と干渉することなく、遠心室3内で遠心回転が可能である。なお当然ながら、第1保持ピン23の自由端面間の距離L1は、一組のアーム12A、12Bの対向する第1ピン受部13、13間で支持し得る長さである。
第2ピン受部14は、アーム13の半径方向において、第1ピン受部13と部分的に重なった位置にあり、第2保持ピン33が収容可能なように、内径が第2保持ピン33の外径と略等しいか僅かに大きく、また上部が開口している。また第2ピン受部14の直径方向の中心は、ハブ11の上面と同じ高さかそれよりも低い位置にある。更に、第2ピン受部14には縦壁部15が設けられて、アーム12の回転方向において第2ピン受部14の有底部が規定される。また、一対のアーム12A、12Bにおける互いに対向する一対の第2ピン受部14、14の互いに対向する縦壁15、15の内面間の距離は、第1バケット20の第1保持ピン23の自由端間の距離L1よりも短く、従って、第1保持ピン23を第2ピン受部14、14間に装着することが阻止される。一方、第2バケット30の第2保持ピン33の自由端間の距離L2は、一対のアーム12A、12Bにおける一対の第2ピン受部14、14の互いに対向する縦壁15、15の内面間の距離と等しいか僅かに短く、図7の矢印に示されるように、第2保持ピン33の上部開口を通じて、第2保持ピン33を第2ピン受部14内に装着可能である。そして上述した第2ピン受部14の縦壁部15の頂面15Aの少なくとも一部は、第1保持ピン23の外形に倣う円弧形状をなしており、第1保持ピン23を頂面の少なくとも一部で支持可能としている。
以上の構成において、質量が大きい試料容器31内の試料を遠心分離の対象とするとき、上述した第1、第2ピン受部13、14の内径と第2保持ピン33の直径との関係から、図7に示されるように第2バケット30は第2ピン受部14にのみに保持され、第1ピン受部13には装着できない。そしてロータ10の回転により、試料容器31を装填した第2バケット30は、図1の鉛直位置から水平位置に回動する。
このとき第2ピン受部14の直径方向の中心はハブ11の上面と同じ高さかそれよりも低い位置にあるので、第2バケット30や試料容器31やロータ10等により構成される回転体全体の重心位置をロータ10の下部に設定することができ、ロータ10の回転安定性を確保することができる。またこのとき試料容器31はハブ11の上面に当接しない寸法関係にあるので、第2バケット30及び試料容器31は、一対のアーム12A、12B間の空間内で水平方向に回動する。また、第2ピン受部14は第1ピン受部13と部分的に重なった位置にあるので、第2バケット30が第2ピン受部14に保持された場合でも、遠心機の遠心室3内で最大の遠心半径を確保できる。
一方質量が小さい試料容器21内の試料を遠心分離の対象とするときは、上述したように、一対の第2ピン受部14、14の互いに対向する縦壁15、15の内面間の距離は、第1バケット20の第1保持ピン23の自由端間の距離L1よりも短いので、第1保持ピン23は第2ピン受部14、14間に装着することはできない。よって、第1保持ピン23は確実に第1ピン受部13、13間にのみ装着できる。
そして遠心時に試料容器21が図1に示される鉛直位置から水平位置に回動したとき、第1ピン受部13の直径方向の中心位置がハブ11の上面よりも高く設定されているので、試料容器21の先端はアーム12又はハブ11の上面に位置することができ、試料容器21がロータ10に衝接して破損することを防止できる。
このとき、第1ピン受部13は上部が開口しているので、遠心作業中に第1ピン受部13の内径が遠心力によりロータ10の半径方向外方に拡張する方向に第1ピン受部13が付勢されるのであるが、第2ピン受部14は第1ピン受部13と部分的に重なった位置にあるので、第2ピン受部14の縦壁部15が第1ピン受部13のロータ半径方向外方への変形を阻止することができる。よって、遠心中も第1ピン受部13は第1バケット20を確実に保持することができる。加えて、第2ピン受部14の縦壁部15の頂面15Aの少なくとも一部は、第1保持ピン23の外形に倣う円弧形状をなして第1保持ピン23を支持する構成であるので、第2ピン受部14の縦壁部15を、第1ピン受部13の一部として利用することができる。従って、第1バケット20を第1ピン受部13に保持した場合や、第2バケット30を第2ピン受部14に保持した場合のいずれの場合にも、遠心機の遠心室内で最大の遠心半径を確保できる。
本発明によるスイングロータは上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、第1ピン受部13にも第2ピン受部14の縦壁部15に相当するような縦壁部を設けてもよい。また、第1ピン受部13と、第2ピン受部14とをロータの半径方向において重ならない位置に設けてもよい。
また、上述した実施の形態によるロータは、アーム部12がハブ11から放射状に半径方向外方に延びる形状であるが、ロータ全体の形状をH状とし、H形状の2本の腕を繋いでいる水平部分の中心をハブとし、H形状のうち、2本の腕の上半分を一対のアームとしてバケットを支持し、H形状の2本の腕の下半分を他の一対のアームとしてバケットを支持するようにしてもよい。
本発明のスイングロータは、医学、薬学、農学分野等において、様々な試料の分離、分析に用いられる。
本発明の実施の形態によるスイングロータとバケットと遠心室の関係を示す説明図。 本発明の実施の形態によるスイングロータとバケットの平面図。 本発明の実施の形態によるスイングロータに装着される第1バケットの要部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図。 本発明の実施の形態によるスイングロータに装着される第2バケットの要部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図。 本発明の実施の形態によるスイングロータのアーム部先端を示し、バケットが装着されていない状態を示す部分斜視図。 本発明の実施の形態によるスイングロータのアーム部先端を示し、第1バケットが第1ピン受部に装着された状態を示す部分斜視図。 本発明の実施の形態によるスイングロータのアーム部先端を示し、第2バケットが第2ピン受部に装着された状態を示す部分斜視図。
符号の説明
1:遠心機、 2:駆動軸、 3:遠心室、 10:スイングロータ、11:ハブ、12:アーム部、12A、12B:一対のアーム、12C、12D:フック部、 13:第1ピン受部、 14:第2ピン受部、15:縦壁部、 15A:縦壁部の頂面、20:第1バケット、21、31:試料容器、 22:第1バケット本体、 23:第1保持ピン、 30:第2バケット、32:第2バケット本体、 33:第2保持ピン

Claims (7)

  1. 遠心機の駆動軸と同軸に延びるハブと、該ハブから延びるアーム部とを備え、該アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの該一対のアームには、複数のバケットを回動可能に保持するためのバケット保持部が複数設けられていることを特徴とするスイングロータ。
  2. 遠心機の駆動軸と同軸に延びるハブと、該ハブから延びるアーム部とを備え、該アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの一対のアームが試料容器を保持するバケットの保持ピンを回動可能に支持するスイングロータであって、
    それぞれの一対のアームには、該保持ピンを回転可能に支持し上部が開口している第1ピン受部が形成され、該第1ピン受部の直径方向の中心位置が該ハブの上面よりも高く設定されて、該バケットが該一対のアームの間で水平方向に回動したとき該バケットに収容された第1試料容器が該ハブ又はアームの上面に配置可能なスイングロータにおいて、
    それぞれの該一対のアームの対向する面には、直径方向の中心が該ハブの上面と同じ高さかそれよりも低い位置にある第2ピン受部が形成され、該第1ピン受部にセットされるバケットとは異なるサイズ又は形状のバケットのピンのみが該第2ピン受部にセット可能であることを特徴とするスイングロータ。
  3. 遠心機の駆動軸と同軸に延びるハブと、該ハブから延びるアーム部とを備え、該アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの一対のアームが試料容器を保持するバケットを回動可能に支持するスイングロータであって、該バケットには断面円形の一対の保持ピンが互いに反対方向に同一直線上に突設され、それぞれの一対のアームには、該保持ピンを回転可能に支持し内径が該一対の保持ピンの外径と略等しいか僅かに大きく上部が開口している第1ピン受部が形成され、該第1ピン受部の直径方向の中心位置が該ハブの上面よりも高く設定されて、該バケットが該一対のアームの間で水平方向に回動したとき該バケットに収容された試料容器が該ハブ又はアームの上面に配置可能なスイングロータにおいて、
    該バケットは、該保持ピンが第1の直径と第1の突出長を備えた第1バケットと、該保持ピンが第1直径と異なる第2直径と第1突出長より短い第2突出長を備えた第2バケットの2種用意され、
    それぞれの該一対のアームの対向する面には、内径が第2直径と略等しいか僅かに大きく上部が開口する2ピン受部が形成され、該第2ピン受部の直径方向の中心は該ハブの上面と同じ高さかそれよりも低い位置にあり、また該第2ピン受部には縦壁部が設けられて該アームの回転方向において該第2ピン受部の有底部が規定され、該第1ピン受部は該第1直径と略等しいか僅かに大きい内径を有し、
    該一対のアームにおける一対の第2ピン受部の互いに対向する縦壁間の距離は、該第1バケットの該保持ピンの自由端間の距離よりも短く、
    該第2バケットの該保持ピンの自由端間の距離は、該一対のアームにおける一対の第2ピン受部の互いに対向する縦壁間の距離と等しいか僅かに短いことを特徴とするスイングロータ。
  4. 該第2直径は該第1直径よりも大きいことを特徴とする請求項3記載のスイングロータ。
  5. 該アームの半径方向において、該第2ピン受部は該第1ピン受部と少なくとも部分的に重なった位置にあることを特徴とする請求項3記載のスイングロータ。
  6. 該第2ピン受部の縦壁部の頂面の少なくとも一部は、第1保持ピンの外形に倣う円弧形状をなして第1保持ピンを該頂面の少なくとも一部で支持することを特徴とする請求項5記載のスイングロータ。
  7. 遠心機の駆動軸と同軸に延びるハブと、該ハブから延びるアーム部とを備え、該アーム部はそれぞれ互いに対向する一対のアームが一組となって複数組設けられ、それぞれの一対のアームが第1試料容器を保持する第1バケットを回動可能に支持するスイングロータであって、該第1バケットには断面円形の一対の第1保持ピンが互いに反対方向に同一直線上に突設され、それぞれの一対のアームには、該第1保持ピンを回転可能に支持し上部が開口している第1ピン受部が形成され、該第1ピン受部の直径方向の中心位置が該ハブの上面よりも高く設定されて、該第1バケットが該一対のアームの間で水平方向に回動したとき該第1バケットに収容された第1試料容器が該ハブ又はアームの上面に配置可能なスイングロータにおいて、
    直径と突出長が第1保持ピンとは異なる第2保持ピンを有し、第1試料容器よりも質量が大きく該一対のアーム間で水平回動可能な第2試料容器を保持する第2バケットが設けられ、それぞれの該一対のアームの対向する面には、直径方向の中心が該ハブの上面と同じ高さかそれよりも低い位置にありかつ第2保持ピンのみがセット可能な第2ピン受部が形成され、該第1保持ピンは該第2ピン受部にセット不能に設けられていることを特徴とするスイングロータ。
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