JP2005081211A - ドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造 - Google Patents

ドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造 Download PDF

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Abstract

【課題】
コンプレッサ等から排出されるドレンを気液分離及び油水分離して清水化を行うドレン清水化用装置内に一時的に多量のドレンが導入された場合に、油水と油分とを分離した状態でオーバフローが円滑に行われ、装置の安定化,正常化を図る簡便構造のドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造を提供する。
【解決手段】
コンプレッサ29等から放出されるドレンは第1のタンク13内に導入され通常はレベル位置Cとレベル位置B間に保持される。多量なドレンが導入されて油水3のレベルが上昇すると第1の排出部1により油水分離済の油水3の一部が油水タンク6側にオーバフローがされる。また、更に高いレベル位置Aまで第1のタンク13内のレベルが上ると、上端側に溜っている油分は第2の排出部2から油用タンク7側にオーバフローされる。これにより円滑なオーバフローができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンプレッサ等から排出されるドレンを清水化するドレン清水化用装置の最上流側にある第1のタンクから円滑に油水又は油分を分離してオーバフローさせるドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造に関する。
コンプレッサ等から排出されるドレンをそのまま大気側に排出することは環境保全の面から禁止されており、このために従来よりドレンを清水化するための各種の清水化用装置が採用されている。図2は同一出願人により発明されたドレン清水化用装置の概要構造を示すものである。即ち、このドレン清水化用装置は、第1のタンク13と、その下流側に配置される第2のタンク14と、更にその下流側に配置される第3のタンク15等からなる。第1のタンク13は気液分離を行うエアブリーザ16が入口側に設けられ、その内部において重力油水分離を可能とする適宜容積の細長なタンクからなる。また、第1のタンク13と管路17により給水バルブ18を介して連結される第2のタンク14は内部に油吸収用フィルタ19が複数層充填されている。また、第2のタンク14には排出用バルブ20が連結され、排出用バルブ20は管路27を介してポンプ21と連結され、ポンプ21は管路28により第2のタンク14の底面側に連通される。また、第2のタンク14にはオーバフローパイプ32が連結される。以上の構造により、第1のタンク13から管路17及び給水バルブ18を介して第2のタンク14内に導入された油水はポンプ21の作動により第2のタンク14内を循環し油水分離され、排出用バルブ20の切替により管路25及び逆止弁22を介して第3のタンク15の底面側に送られ第3のタンク15内で更に油水分離され、その上部から清水となって使用側に送られる。
図2に示すドレン清水化用装置において、コンプレッサ29等からのドレンは導入管30等により第1のタンク13内にまず導入され、エアブリーザ16により気液分離され、かつタンク内において重力油水分離された後第2のタンク14内に導入される。通常の状態では第1のタンク13の油水3のレベルは図2に示す位置にあり、前記のように第2のタンク14側に送られるが、朝一番におけるコンプレッサ29側からのドレンの導入は通常多量である。また、何等かの原因でドレン清水化用装置の作動が停止する場合が生ずる。これ等の場合には第1のタンク13内の油水3のレベルが上昇する。第1のタンク13にはオーバフローパイプ31が設けられているが、前記の場合にはこのオーバフローパイプ31のみによる排出だけでは不十分となり、第1のタンク13から油水が溢れ出て周辺に流出する問題点が生ずる。このため第1のタンク13の容積を大きくすることが考えられるが、その分コスト高となり、コンパクト化が特徴であるドレン清水化用装置の価値を低下させることになる。よって、第1のタンク13の容積をそのままにした状態で、第1のタンク13から円滑にオーバフローさせて周辺の汚染等を防止する手段が要請される。
本発明は、以上の要請に鑑みて発明されたものであり、ドレン清水化用装置全体の構造を変更することなく、これに付設される形態の構造とし、前記のような多量なドレンの導入におけるタンクからのオーバフローを油水と油とを分離させた状態で円滑にオーバフローさせ、装置全体の安定化,正常化を図るようにしたドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造を提供することを目的とする。
本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、コンプレッサのような油水の排出を行う装置から排出されるドレン又は場合により空気を含むドレンを気液分離すると共に油水分離及び浮遊物除去して清水化する装置に設けられる複数のタンクの内、気液分離及び重力油水分離を行うべく前記装置は最上流側に配置される第1のタンクから油水又は油分をオーバフローさせるオーバフロー構造であって、該構造は、前記第1のタンクに付設される第1の排出部及び第2の排出部とを有するものからなり、前記第1の排出部は、前記第1のタンク内の油水の通常のレベル位置よりもh1だけ高い位置に配置される第1の排出具とこれに一端側を連通し他端側を前記第1のタンクの底面側に連通するチューブと前記第1の排出具に一端側を連通し他端側を油水タンクの入口部に臨ませるチューブとからなり、前記第2の排出部は、前記第1の排出具のあるレベルh1よりも更にh2だけ高い位置において第1のタンク内に連通して配置される第2の排出具とこれに一端側を連通し他端側を油用タンクの入口部に臨ませるチューブとからなることを特徴とする。以上の構造により、第1のタンク内に多量のドレン等が導入されると第1の排出部より第1のタンク内のドレンの一部が油水タンク側に排出される。また、更に第1のタンク内におけるレベル位置が一時的に高くなると上面に溜っている主に油分が第2の排出部から油用タンクに排出される。これにより多量に導入されたドレンは処理され装置の安定化,正常化が確保される。なお、本構造により第1のタンク内の比較的綺麗な油水と油分やスラッジ等とが別々の場所に分離オーバフローされる効果が上げられる。
また、請求項2の発明は、前記第1の排出部と前記第2の排出部とは連結管により連結され、かつ前記連結管には空気抜き部が設けられることを特徴とする。第1の排出部と第2の排出部とが連結管により連結されることにより、第1の排出部側からの上方向きの空気流により空気圧が発生し、この空気圧により第2の排出部から第1の排出部への油の流れが防止される。また、この空気流は空気抜き部により適宜大気側に放出され、空気圧の異常上昇が防止される。
また、請求項3の発明は、前記油水タンクは移動可能の形態のものからなることを特徴とする。油水タンク内には第1のタンク内で重力油水分離済の油水が導入されるため、油水タンクを移動可能のものとし、油水タンク内の油水は適宜第2のタンク内に手動等により導入されることができる。
1)本発明の請求項1のドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造によれば、朝一番の時期や本装置の作動が停止している場合等において、第1のタンクに多量のドレンが導入されても第1の排出部により第1のタンク内の油水の一部が油水タンク側に排出され、更に第1のタンクの上方側に溜った油分が第2の排出部を介して油用タンク側に排出される。これにより油水と油分を分離した円滑なオーバフローが行われ、装置の安定化,正常化を確保することができる。
2)本発明の請求項2のドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造によれば、連結管を設けることにより第2の排出部側から第1の排出部側への油分の導入が防止され、分離されてレベルの上昇した油分を確実に油用タンク側に導入して蓄溜することになる。
3)本発明の請求項3のドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造によれば、油水分離されて第1の排出部から油水タンク内に導入された油水は油水タンクを持ち運ぶことにより第2のタンク内に導入することができる。これにより重力分離処理済の油水を無駄にすることなく有効に使用することができる。
以下、本発明のドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造の実施の形態を図面を参照して詳述する。図1はオーバフロー構造の全体構成を示す構成図である。第1のタンク13内に導入されてエアブリーザ16により気液分離された油水3は通常状態ではレベル位置Cとこれよりh1だけ高いレベル位置Bとの間に保持される。この保持は給水バルブ18(図2)のタイムリーの開閉動作により行われる。
図1に示すように、第1のタンク13の側面には第1の排出部1と第2の排出部2とが設けられている。第1の排出部1はレベル位置Cよりも高さh1だけ高い位置に配設される第1の排出具8と第1のフレキシブルチューブ9と第2のフレキシブルチューブ10及び油水タンク6等とからなる。第1のフレキシブルチューブ9は第1の排出具8と第1のタンク13の底面側との間に連結される。一方、第2のフレキシブルチューブ10は第1の排出具に一端側を連結し油水タンク6に入口部に臨んで配置される。また、油水タンク6は手動等により持ち運び可能な適宜容積,構造のものからなる。
一方、第2の排出部2はレベル位置Bより更にh2だけ高いレベル位置Aの場所に配置される第2の排出具11とパイプ12及び油用タンク7等とからなる。なお、第2の排出具11は第1のタンク13内に連通し、パイプ12は第2の排出具11にその上端側を連通すると共に下端側を油用タンク7の入口部に臨ませて配置される。
また、第1の排出部1の第1の排出具8と第2の排出部2の第2の排出具11とは連結管4により連結され導通状態に保持される。また、連結管4の上端側には空気抜き部5が設けられている。
一方、第1のタンク13内のレベル位置は変動し、レベル位置Cとこれよりh1だけ高いレベル位置Bとの間に保持されるように給水バルブ18が作用する。即ち、給水バルブ18のタイムリーのオンオフ動作により第1のタンク13内のレベル位置がレベル位置Cとレベル位置Bの間に保持され、第1のタンク13から第2のタンク14への排水が行われる。
次に、以上の構造のオーバフロー構造における作用を説明する。通常時にはコンプレッサ29等よりのドレンは導入管30を介して第1のタンク13の上部から導入されエアブリーザ16により気液分離される。分離された空気は第1のタンク13の上方から大気側に放出され、油水分は第1のタンク13内で重力油水分離により分離され油水3となって第1のタンク13は蓄溜されながら管路17を介して第2のタンク14側に送られる。この場合、前記のように油水3のレベル位置はレベル位置Cとレベル位置Bとの間に保持され、油水3の上方側には油分が浮上し下方側は重力により油水分離された油水3が溜る。
前記したように、朝一番にコンプレッサ29側から放出されるドレンの量は一般に多量である。また、何等かの原因でドレン清水化用装置側が作動停止している場合にコンプレッサ29側からドレンが導入されてくる場合がある。この場合は、第1のタンク13内に多量のドレンが一時的に導入されるため通常のレベルを保持することができない。オーバフローし、導入量によっては第1のタンク13まわりに油分やスラッジ等が排出され周辺を汚す。
レベル位置がCの位置より高さh1だけ上ったレベル位置Bよりも油水3のレベルが上ると、第1のタンク13内の油水3は第1のフレキシブルチューブ9を介して第1の排出具8の位置まで上昇し、第2のフレキシブルチューブ10側に流水し、油水タンク6内に導入されて溜る。前記のように第1のタンク13内の下方側に蓄溜している油水3は重力により分離処置されたものであり、油水タンク6内に導入される油水は分離された油水3の内比較的よく分離されたものからなる。よって、この油水タンク6内に蓄溜されている油水を第1のタンク13内に再び導入するより第2のタンク14側に導入した方が効率的である。このため、油水タンク6は持ち運び可能のものからなる。
第1のタンク13内に導入されるドレンが更に一次的に多量に導入されレベル位置Bよりも更に上昇し、レベルがレベル位置Aまで上ると第2の排出部2に第1のタンク13内のドレンが排出される。なお、第2の排出部2は第1のタンク13の上端側に連結されているため第2の排出部2側に導入されるドレンは主に油分(スラッジを含む)のみとなる。即ち、油分は第2の排出具11内に導入され、パイプ12から油用タンク7内に導入されて溜る。なお、この油分にはスラッジ等も混入し廃棄処理されることが望ましい。以上により、第1のタンク13から円滑のオーバフローが行われ、比較的綺麗な油水とスラッジを含む油分とに分離されてオーバフローさせることができる。また、当然ながら周辺の汚れも発生しない。
また、図1に示すように、第1の排出部1の第1の排出具8と第2の排出部2の第2の排出具11との間は連結管4により連結されている。また、この連結管4の上端には大気側に連通する空気抜き部5が設けられている。この連結管4は必須のものではないが、排出具8を排出具11に安定保持することができる。空気抜き部5を設けることにより第2のフレキシブルチューブ10やパイプ12が油水タンク6や油用タンク7内にその排出端を挿入して配置されていても空気抜きが行われ円滑な排出が可能になる。
本発明は、コンプレッサからのドレンに限らず、ドレン処理を行う必要のある装置にすべて適用の可能である。
本発明のオーバフロー防止装置の全体構成を示す構成図。 本発明のオーバフロー防止装置の付設される従来のドレン清水化用装置の全体構成図。
符号の説明
1 第1の排出部
2 第2の排出部
3 油水
4 連結管
5 空気抜き部
6 油水タンク
7 油用タンク
8 第1の排出具
9 第1のフレキシブルチューブ
10 第2のフレキシブルチューブ
11 第2の排出具
12 パイプ
13 第1のタンク
14 第2のタンク
15 第3のタンク
16 エアブリーザ
17 管路
18 給水バルブ
19 油吸収用フィルタ
20 排水用バルブ
21 ポンプ
22 逆止弁
23 圧力ゲージ
24 レベルゲージ
25 管路
26 油吸収フィルタ
27 管路
28 管路
29 コンプレッサ
30 導入管
31 オーバフローパイプ
32 オーバフローパイプ

Claims (3)

  1. コンプレッサのような油水の排出を行う装置から排出されるドレン又は場合により空気を含むドレンを気液分離すると共に油水分離及び浮遊物除去して清水化する装置に設けられる複数のタンクの内、気液分離及び重力油水分離を行うべく前記装置は最上流側に配置される第1のタンクから油水又は油分をオーバフローさせるオーバフロー構造であって、該構造は、前記第1のタンクに付設される第1の排出部及び第2の排出部とを有するものからなり、前記第1の排出部は、前記第1のタンク内の油水の通常のレベル位置よりもh1だけ高い位置に配置される第1の排出具とこれに一端側を連通し他端側を前記第1のタンクの底面側に連通するチューブと前記第1の排出具に一端側を連通し他端側を油水タンクの入口部に臨ませるチューブとからなり、前記第2の排出部は、前記第1の排出具のあるレベルh1よりも更にh2だけ高い位置において第1のタンク内に連通して配置される第2の排出具とこれに一端側を連通し他端側を油用タンクの入口部に臨ませるチューブとからなることを特徴とするドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造。
  2. 前記第1の排出部と前記第2の排出部とは連結管により連結され、かつ前記連結管には空気抜き部が設けられることを特徴とする請求項1に記載のドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造。
  3. 前記油水タンクは移動可能の形態のものからなることを特徴とする請求項1に記載のドレン清水化用装置における油水分離式オーバフロー構造。
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