JP2005080337A - ノイズフィルタ、電気装置及び空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 単一の制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として用いる場合のノイズ低減機能を保持するノイズフイルタ、これを用いた電気装置及び空気調和機を提供する。
【解決手段】 ノイズフィルタ5Aは、電力負荷21の受電経路に接続され、往路電流を流す第1のコイル51及び復路電流を流す第2のコイル52が単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、制御信号を伝送するための単一の制御信号線4の制御信号電流を還流させるための通信線路として、第1のコイルを含む受電経路及び第2コイルを含む受電経路の少なくとも一方を用いるとき、制御信号線の制御信号電流及び通信に供される受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、制御信号線を接続することが可能な第3のコイル53をトロイダルコアに巻装する。電気装置及び空気調和機はこのノイズフィルタ5Aを用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ノイズフィルタ5Aは、電力負荷21の受電経路に接続され、往路電流を流す第1のコイル51及び復路電流を流す第2のコイル52が単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、制御信号を伝送するための単一の制御信号線4の制御信号電流を還流させるための通信線路として、第1のコイルを含む受電経路及び第2コイルを含む受電経路の少なくとも一方を用いるとき、制御信号線の制御信号電流及び通信に供される受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、制御信号線を接続することが可能な第3のコイル53をトロイダルコアに巻装する。電気装置及び空気調和機はこのノイズフィルタ5Aを用いる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、同一の受電端に接続される2つの機器がそれぞれ制御回路を有し、これらの制御回路が一方向又は相互方向に制御情報を通信するのに好適なノイズフィルタ、このノイズフィルタを用いる電気装置及び空気調和機に関する。
同一の受電端に接続される2つの機器がそれぞれ制御回路を有し、これらの制御回路が一方向又は相互方向に制御情報を通信するために、単一の制御信号線を介してシリアル制御信号を授受する電気装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図4はこの従来の電気装置にノイズフイルタを付加した装置の構成を部分的にブロックで示した回路図である。同図において、受電端としてのプラグ1が結合された電源母線2,3に電気機器10と電気機器20とが接続されている。電気機器10は制御回路12を含み、この制御回路12の制御信号によって励磁、非励磁の制御が行われるリレーコイル11によって電源母線2に接続されたリレー接点11aをオン、オフ制御する構成になっている。一方、電気機器20は交流を直流に変換し、さらに、直流を可変電圧、可変周波数の交流に変換して電動機等を駆動する電力負荷21と、制御回路22とを含んでいる。
この場合、電力負荷21の受電経路には、トロイダルコアに第1のコイル51と第2のコイル52とが巻装されたノイズフィルタ5が設けられている。そして、第1のコイル51を経由するように電源母線2を接続し、第2のコイル52を経由するように電源母線3を接続することによって、往路電流と復路電流によりそれぞれ発生する磁束が相殺されるようにして交流電源側にノイズが漏れないようにしている。なお、制御回路12及び制御回路22はそれぞれ電源母線2,3から動作電力を受給するが、その電力経路は図面の簡単化のために省略してある。
一方、制御回路12と制御回路22とで制御信号を授受するために、制御回路12は発光素子13と受光素子18aとを備えている。そして、発光素子13の出射光に応動してオン状態になるサイリスタ13aのアノードが、リレー接点11aの負荷側における電源母線2に接続され、このサイリスタ13aのカソードにダイオード14のアノードが接続されている。ダイオード14のカソードには抵抗15,16を介してダイオード17のカソードが接続されている。ダイオード17のアノードには発光素子18のカソードが接続され、そのアノードが電源母線3に接続されて、その出射光を受光素子18aが受光するようになっている。
また、制御回路22は発光素子23と受光素子28aとを備えている。そして、発光素子23の出射光に応動してオン状態になるサイリスタ23aのカソードが、ノイズフィルタ5の負荷側における電源母線2に接続され、このサイリスタ23aのアノードにダイオード24のカソードが接続されている。ダイオード24のアノードには抵抗25,26を介してダイオード27のアノードが接続されている。ダイオード27のカソードには発光素子28のアノードが接続され、そのカソードが電源母線3に接続されて、その出射光を受光素子28aが受光するようになっている。
さらに、電気機器10が制御信号を授受する系統の抵抗15と抵抗16の相互接続点に制御信号線4の一端が接続され、電気機器20が制御信号を授受する系統の抵抗15と抵抗26の相互接続点に制御信号線4の他端が接続されている。
上記のように構成された電気装置の概略動作について以下に説明する。図示省略のリモコン装置等から電気機器10に運転指令が与えられると、制御回路12は制御動作を開始すると共に、リレーコイル11を励磁してリレー接点11aをオン状態にする。これによって、制御回路22も制御動作を開始し、電力負荷21に制御電力が供給される。電力負荷21に流れる電流は比較的大きいが、ほとんどの電流は往路と復路で相殺され、ノイズフィルタ5は回路素子として作用しない。電力負荷21がインバータを含むとすれば、高周波スイッチングにより負荷の浮遊容量を通して回路の外にスイッチングに応じた高周波電流が流れる。この電流はノイズフィルタにおいて相殺されず、コアに高周波の磁束を発生させ、ノイズフィルタ5はこの電流を減衰させるフィルタとして作用する。
ここで、電気機器10が電気機器20に対して制御に必要な信号を送信する場合、制御回路12は電源母線2の電圧波形が正になる期間に、シリアル信号に対応するように発光素子13を発光又は消光させ、サイリスタ13aをオン、オフ制御する。このオン、オフに対応する電流が電源母線2→サイリスタ13a→ダイオード14→抵抗15→制御信号線4→抵抗26→ダイオード27→発光素子28→電源母線3の経路に流れ、発光素子28の発光又は消光に対応して受光素子28aからシリアル信号が制御回路22に加えられる。これとは反対に、電気機器20が電気機器10に対して制御に必要な信号を送信する場合、制御回路22は電源母線3の電圧波形が正になる期間に、シリアル信号に対応するように発光素子23を発光又は消光させ、サイリスタ23aをオン、オフ制御する。このオン、オフに対応する電流が電源母線3→発光素子18→ダイオード17→抵抗16→制御信号線4→抵抗25→ダイオード24→サイリスタ23a→電源母線2の経路に流れ、発光素子18の発光又は消光に対応して受光素子18aからシリアル信号が制御回路12に加えられる。
これにより、単一の制御信号線4と電力負荷21に対する受電経路、すなわち、電源母線2,3を用いて制御回路12と制御回路22とが互いに制御に必要な信号を授受することができる。
図4に示した電気装置はノイズフィルタ5を電気機器20の電源入力端に接続した場合を示しているが、このノイズフィルタ5を図5に示すように制御信号を授受する回路の後段に設けることもできる。
特公平1−57264号公報
上述した電気装置を構成するノイズフィルタ5のコアには、通常、トロイダルコアが用いられる。このトロイダルコアはギャップが存在しないため透磁率が高く、少ない巻数で大きなインダクタンスが得られる反面、僅かな電流でも磁束飽和を起こしやすかった。従って、図4を用いて説明したように、電気機器10と電気機器20との間で制御信号線4を介して制御信号を授受した場合、制御信号線4の還流電流によって第1のコイル51と第2のコイル52とで電流の不平衡が生じ、その不平衡電流により磁束飽和が発生し、ノイズによるコモンモード電流に対してノイズフィルタ5の機能が損なわれてしまうという問題があった。
また、図5に示した電気装置は、電気機器10と電気機器20との間で制御信号線4を介して制御信号を授受した場合の帰路電流の影響を受けない部位にノイズフィルタ5が接続されているので、第1のコイル51と第2のコイル52とで電流の不平衡が発生し難い構成になっているが、制御信号の還流電流に伴うノイズ対策を施すことができないという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、単一のトロイダルコアに巻装されたコイルを含む2つの受電経路の少なくとも一方を、単一の制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として用いる場合でもノイズ低減機能を保持することのできるノイズフイルタを提供することにある。
本発明の他の目的は、このノイズフィルタを用いることによって、制御信号電流に起因するノイズを確実に低減することのできる電気装置を提供することにある。
本発明のもう1つ他の目的は、このノイズフィルタを用いることによって、制御信号電流に起因するノイズを確実に低減することのできる空気調和機を提供することにある。
請求項1に係る発明は、
電力負荷の受電経路に接続され、電力負荷の往路電流を流す第1のコイル及び復路電流を流す第2のコイルが単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、制御信号を伝送するための単一の制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として、第1のコイルを含む受電経路及び第2コイルを含む受電経路の少なくとも一方を用いるノイズフィルタにおいて、
制御信号線の制御信号電流及び通信に供される受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、制御信号線を接続することが可能な第3のコイルをトロイダルコアに巻装した、ことを特徴とするものである。
電力負荷の受電経路に接続され、電力負荷の往路電流を流す第1のコイル及び復路電流を流す第2のコイルが単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、制御信号を伝送するための単一の制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として、第1のコイルを含む受電経路及び第2コイルを含む受電経路の少なくとも一方を用いるノイズフィルタにおいて、
制御信号線の制御信号電流及び通信に供される受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、制御信号線を接続することが可能な第3のコイルをトロイダルコアに巻装した、ことを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のノイズフィルタにおいて、ノイズフィルタを収納すると共に、第1、第2、第3のコイルを外部接続するための各接続端子及びそれ自体を接地する接地端子を備えたシールドケースと、シールドケースに収納され、第1及び第2のコイルの端部間、並びに第1、第2、第3のコイルの各端部及びシールドケース間にそれぞれ接続されたキャパシタとを備えた、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、
第1の制御回路を有する第1の電気機器と、電力負荷及び第2の制御回路を有し、第1の電気機器と同一の受電端に接続された第2の電気機器と、第1及び第2の制御回路が通信するための単一の制御信号線と、電力負荷の受電経路に接続され、電力負荷の往路電流を流す第1のコイル及び復路電流を流す第2のコイルが単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として、第1のコイルを含む受電経路及び第2コイルを含む受電経路の少なくとも一方を用いるノイズフィルタとを備えた電気装置において、
ノイズフィルタは、制御信号線の制御信号電流及び通信に供される受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、制御信号線を接続する第3のコイルをトロイダルコアに巻装したものである、ことを特徴とする。
第1の制御回路を有する第1の電気機器と、電力負荷及び第2の制御回路を有し、第1の電気機器と同一の受電端に接続された第2の電気機器と、第1及び第2の制御回路が通信するための単一の制御信号線と、電力負荷の受電経路に接続され、電力負荷の往路電流を流す第1のコイル及び復路電流を流す第2のコイルが単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として、第1のコイルを含む受電経路及び第2コイルを含む受電経路の少なくとも一方を用いるノイズフィルタとを備えた電気装置において、
ノイズフィルタは、制御信号線の制御信号電流及び通信に供される受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、制御信号線を接続する第3のコイルをトロイダルコアに巻装したものである、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、
室内制御回路を有する室内機と、電力変換器及び室外制御回路を有し、室内機と同一の受電端に接続された室外機と、室内制御回路及び室外制御回路が通信するための単一の制御信号線と、電力変換器の受電経路に接続され、電力変換器の往路電流を流す第1のコイル及び復路電流を流す第2のコイルが単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として、第1のコイルを含む受電経路及び第2コイルを含む受電経路の少なくとも一方を用いるノイズフィルタとを備えた空気調和機において、
ノイズフィルタは、制御信号線の制御信号電流及び通信に供される受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、制御信号線を接続する第3のコイルをトロイダルコアに巻装したものである、ことを特徴とする。
室内制御回路を有する室内機と、電力変換器及び室外制御回路を有し、室内機と同一の受電端に接続された室外機と、室内制御回路及び室外制御回路が通信するための単一の制御信号線と、電力変換器の受電経路に接続され、電力変換器の往路電流を流す第1のコイル及び復路電流を流す第2のコイルが単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として、第1のコイルを含む受電経路及び第2コイルを含む受電経路の少なくとも一方を用いるノイズフィルタとを備えた空気調和機において、
ノイズフィルタは、制御信号線の制御信号電流及び通信に供される受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、制御信号線を接続する第3のコイルをトロイダルコアに巻装したものである、ことを特徴とする。
本発明のノイズフィルタによれば、単一のトロイダルコアに巻装されたコイルを含む2つの受電経路の少なくとも一方を、単一の制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として用いる場合でもノイズ低減機能を保持することができる。
また、本発明の電気装置によれば、単一のトロイダルコアに巻装されたコイルを含む2つの受電経路の少なくとも一方を、単一の制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として用いる場合でも、制御信号電流に起因するノイズを確実に低減することができる。
さらに、本発明の空気調和機によれば、単一のトロイダルコアに巻装されたコイルを含む2つの受電経路の少なくとも一方を、単一の制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として用いる場合でも、制御信号電流に起因するノイズを確実に低減することができる。
以下、本発明を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るノイズフィルタ及びこれを用いた電気装置の一実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図であり、図中、従来装置を示した図4と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は、図4に示したノイズフィルタ5の代わりに、単一のトロイダルコアに第1のコイル51、第2のコイル52及び第3のコイル53を巻装したノイズフィルタ5Aを用い、電源母線2が第1のコイル51を経由し、電源母線3が第2のコイル52を経由するように接続すると共に、制御信号線4が第3のコイル53を経由するように接続した点が図4に示した従来装置と構成を異にし、これ以外は図4と同一に構成されている。
ノイズフィルタ5Aを構成する第1のコイル51及び第2のコイル52は、それぞれ電力負荷21に対する往路電流及び復路電流を流すもので、線径は比較的大きく、また、両者の磁束が互いに相殺されるように巻方向(又は端子接続)が同じにされて同一の巻数でなっている。第3のコイル53は制御回路12と制御回路22とが制御信号を送信するための制御信号電流が流れるだけであるため、第1のコイル51及び第2のコイル52と比較して線径の小さいものが用いられ、その巻方向は、第1、第2のコイル51、52と同じ方向で、その巻数は第1のコイル51及び第2のコイル52と等しくされる。
ここで、電気機器10が電気機器20に制御に必要な信号を送信する場合、制御回路12は電源母線2の電圧波形が正になる期間に、サイリスタ13aをオン、オフ制御することによって、電源母線2→サイリスタ13a→ダイオード14→抵抗15→制御信号線4→第3のコイル53→制御信号線4→抵抗26→ダイオード27→発光素子28→電源母線3→第2のコイル52→電源母線3の経路で制御信号電流が流れるから、第3のコイル53と第2のコイル52が同一方向で、かつ同一回数だけ巻かれているとともに、両方のコイルを流れる制御信号電流は、逆方向であることから、第3のコイル53と第2のコイル52において制御信号電流に基づきトロイダルコアに生じる磁束は同じ大きさで互いに逆方向となり、相殺される。なお、電気機器10が電気機器20に制御信号を送信する場合、サイリスタ23aがオフ状態を維持するように制御回路22は動作する。一方、電気機器20が電気機器10に対して制御に必要な信号を送信する場合、制御回路22は電源母線3の電圧波形が正になる期間にサイリスタ23aをオン、オフ制御することによって、電源母線3→発光素子18→ダイオード17→抵抗16→制御信号線4→第3のコイル53→制御信号線4→抵抗25→ダイオード24→サイリスタ23a→電源母線2→第1のコイル51→電源母線2の経路に制御信号電流が流れ、上述の場合と同様に第3のコイル53の磁束と第1のコイル51の磁束とが互いに相殺することとなる。なお、この場合、サイリスタ13aがオフ状態を維持するように制御回路12は動作する。
この結果、制御信号線4の制御信号電流を還流させるための通信線路として第1のコイル51又は第2のコイル52を用いた場合でも、制御信号電流に起因する電流の不平衡が生じることはなく、通常運転時のトロイダルコア内に発生する磁束はゼロとなり、磁束飽和も発生しない。
かくして、電気装置の一実施形態と併せて説明したノイズフィルタ5Aによれば、単一のトロイダルコアに巻装されたコイルを含む2つの受電経路の少なくとも一方を、単一の制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として用いる場合でもノイズ低減機能を保持することができる。また、この実施形態に係る電気装置によれば、制御回路12と制御回路22との間で制御信号を送受信する場合の制御信号電流に起因するノイズを確実に低減することができる。
なお、上記実施形態では制御回路12と制御回路22とが相互に制御信号を授受する場合について説明したが、制御回路12から制御回路22に対してのみ通信する電気装置、あるいは、制御回路22から制御回路12に対してのみ通信する電気装置にもノイズフィルタ5Aを適用することができる。
図2は本発明に係るノイズフィルタの他の実施形態の構成を示す回路図である。ここに示したノイズフィルタ5Bは第1のコイル51〜53を収納するシールドケース50を備えている。そして、このシールドケース50には第1のコイル51及び第2のコイル52の各一端を外部接続する1対の電源入出力端子55、第1のコイル51及び第2のコイル52の各他端を外部接続する1対の電源出入力端子56、第3のコイル53の一端を外部接続する信号入出力端子57、第3のコイル53の他端を外部接続する信号出入力端子58及びシールドケース50自体を接地するためのシールド端子59を備えている。また、シールドケース50の内部には、第1のコイル51及び第2のコイル52の一端部を相互に接続すると共に、シールドケース50に接続する3個のキャパシタ54と、その他端部を相互に接続すると共に、シールドケース50に接続する3個のキャパシタ54と、第3のコイル53の一端及び他端をそれぞれシールドケース50に接続する2個のキャパシタ54とが設けられている。
このように、トロイダルコイルに第1のコイル51、第2のコイル52及び第3のコイル53を巻装したものをシールドケース50に収納し、各端子間及び各端子とシールドケース50間にキャパシタ54を接続することによってノイズ除去性能が高められ、かつ、分解、改造を不要化することのできるノイズフィルタが得られる。この場合、第3のコイル53を用いない従来の電気装置のノイズフィルタ5として用いても、信号入出力端子57及び信号出入力端子58を開放したままにしておけば、第3のコイル53に電流が流れることはなく、機能的に悪影響を及ぼすことはない。
図3は本発明に係るノイズフィルタを用いた空気調和機の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図であり、図中、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は図1中の制御回路12を室内制御回路32に置き換えて電気機器10の代わりに室内機30を構成し、さらに、図1中の電力負荷21を整流回路及びインバータを含む電力変換器41とし、図1中の制御回路22を室外制御回路42に置き換えて電気機器20の代わりに室外機40を構成したものであり、これ以外は図1と同様に構成されている。
この構成により、室内制御回路32と室外制御回路42とが制御に必要な情報を相互に通信することができ、また、ノイズフィルタ5Aを備えているので、制御信号電流に起因するノイズを確実に低減することのできる空気調和機が提供される。
なお、図3に示したノイズフィルタ5Aの代わりに、図2に示したノイズフィルタ5Bを用いることによって、ノイズ除去性能がより一層高められ、かつ、分解、改造を不要化することができるという効果も得られる。
なおまた、図3では室内制御回路32及び室外制御回路42が相互に制御信号を授受するものについて説明したが、室内制御回路32から室外制御回路42に対してのみ通信する空気調和機、あるいは、室外制御回路42から室内制御回路32に対してのみ通信する空気調和機にもノイズフィルタ5A又は5Bを適用することができる。
2,3 電源母線
4 制御信号線
5A,5B ノイズフィルタ
10,20 電気機器
21 電力負荷
30 室内機
32 室内制御回路
40 室外機
41 電力変換器
42 室外制御回路
50 シールドケース
51 第1のコイル
52 第2のコイル
53 第3のコイル
54 キャパシタ
4 制御信号線
5A,5B ノイズフィルタ
10,20 電気機器
21 電力負荷
30 室内機
32 室内制御回路
40 室外機
41 電力変換器
42 室外制御回路
50 シールドケース
51 第1のコイル
52 第2のコイル
53 第3のコイル
54 キャパシタ
Claims (4)
- 電力負荷の受電経路に接続され、前記電力負荷の往路電流を流す第1のコイル及び復路電流を流す第2のコイルが単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、制御信号を伝送するための単一の制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として、前記第1のコイルを含む前記受電経路及び前記第2コイルを含む前記受電経路の少なくとも一方を用いるノイズフィルタにおいて、
前記制御信号線の制御信号電流及び通信に供される前記受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、前記制御信号線を接続することが可能な第3のコイルを前記トロイダルコアに巻装した、ことを特徴とするノイズフィルタ。 - 前記ノイズフィルタを収納すると共に、前記第1、第2、第3のコイルを外部接続するための各接続端子及びそれ自体を接地する接地端子を備えたシールドケースと、前記シールドケースに収納され、前記第1及び第2のコイルの端部間、並びに前記第1、第2、第3のコイルの各端部及びシールドケース間にそれぞれ接続されたキャパシタとを備えた、ことを特徴とする請求項1に記載のノイズフィルタ。
- 第1の制御回路を有する第1の電気機器と、電力負荷及び第2の制御回路を有し、前記第1の電気機器と同一の受電端に接続された第2の電気機器と、前記第1及び第2の制御回路が通信するための単一の制御信号線と、前記電力負荷の受電経路に接続され、前記電力負荷の往路電流を流す第1のコイル及び復路電流を流す第2のコイルが単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、前記制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として、前記第1のコイルを含む前記受電経路及び前記第2コイルを含む前記受電経路の少なくとも一方を用いるノイズフィルタとを備えた電気装置において、
前記ノイズフィルタは、前記制御信号線の制御信号電流及び通信に供される前記受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、前記制御信号線を接続する第3のコイルを前記トロイダルコアに巻装したものである、ことを特徴とする電気装置。 - 室内制御回路を有する室内機と、電力変換器及び室外制御回路を有し、前記室内機と同一の受電端に接続された室外機と、前記室内制御回路及び室外制御回路が通信するための単一の制御信号線と、前記電力変換器の受電経路に接続され、前記電力変換器の往路電流を流す第1のコイル及び復路電流を流す第2のコイルが単一のトロイダルコアに巻装され、かつ、前記制御信号線の制御信号電流を還流させるための通信線路として、前記第1のコイルを含む前記受電経路及び前記第2コイルを含む前記受電経路の少なくとも一方を用いるノイズフィルタとを備えた空気調和機において、
前記ノイズフィルタは、前記制御信号線の制御信号電流及び通信に供される前記受電経路の制御信号電流によってそれぞれ発生する磁束が相殺するように、前記制御信号線を接続する第3のコイルを前記トロイダルコアに巻装したものである、ことを特徴とする空気調和機。
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- 2003-08-28 JP JP2003304934A patent/JP2005080337A/ja active Pending
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