JP2005079479A - レジスト直描用レジストインク - Google Patents

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Abstract

【課題】 レジストパターンの形成工程が少なく、レジストパターンの耐エッチング性が十分で、導体パターンの製造歩留まりや製造所要時間が満足のいく、レジスト直描方式を用いたレジストパターン形成用レジストインクを提供し、それを用いたレジストパターン、導体パターン、プリント配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】 レジスト直描方式によるレジストパターン形成に用いられるレジストインクにおいて、基材表面の金属原子と接触することにより硬化する事を特徴とするレジストインクを用いる。
【選択図】 選択図なし

Description

本発明は、レジストパターンの作成に用いられるレジストインク、ならびに、レジストパターン、導体パターン、プリント配線板、およびそれらの作成方法に関する。
従来、プリント配線板を製造する方法の具体例としては、フォトリソグラフィ法が用いられている。このフォトリソグラフィ法は、例えば、絶縁層と銅箔とからなる銅張積層板の上にドライフィルムレジストなどからなるフォトレジスト層を形成する。ついで、このフォトレジスト層の表面にフォトマスクを介して紫外線を照射し、ドライフィルムレジストを光硬化させる。 こののち、有機溶剤、アルカリ水溶液などの現像液を用い、未硬化部分のドライフィルムレジストを溶解除去してレジストパターンを形成する。ついで、レジストパターンに覆われていない部分の銅箔をエッチングにより除去した後、レジストパターンを除去して導体パターンを形成するとプリント配線板が得られる。
しかしながら、このようなプリント配線板の製造方法は、フォトマスクの作製に非常に長時間を要するため、プリント配線板の作製所要時間が長くなってしまうという欠点があった。また、有機溶剤、アルカリ水 溶液などを用いて現像を行うため、プリント配線板の作 製所要時間が長くなるとともに廃液処理の問題があった。
この問題を解決するため、インクジェット方式を用いてレジスト材料を基板上に直接吹き付け、導体パターンとなるレジストパターンを形成する方法が開示されている(特許文献1)。
しかし、この方法では、レジストパターンの硬化工程を別途設けなければならない。また感光性レジストインクによる硬化では、レジストインク表面のみの硬化が進行し、銅箔とレジストパターンとの界面との硬化が不十分となることがある。これらの理由から、レジストパターンの耐エッチング性、導体パターンの製造歩留まりや製造所要時間が満足のいくものではなかった。
特開平06−237063号公報
レジストパターンの形成工数が少なく、レジストパターンの耐エッチング性が十分で、導体パターンの製造歩留まりや製造所要時間が満足のいくレジスト直描方式を用いたレジストパターン形成用レジストインクを提供し、それを用いたレジストパターン、導体パターン、プリント配線板の製造方法を提供する。
本発明者は鋭意研究の結果、基材表面の金属原子と作用することにより硬化する化合物をレジストインクに含有することにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明をなすに至った。
(1) レジスト直描方式によるレジストパターン形成に用いられるレジストインクにおいて、基材表面の金属原子と接触することにより硬化する事を特徴とするレジストインク。
(2) 硬化反応が付加重合機構または開環重合機構により進行することを特徴とする(1)記載のレジストインク。
(3) 硬化反応が重付加機構により進行することを特徴とする(1)記載のレジストインク。
(4) (1)〜(3)記載のレジストインクを用いたレジスト直描方式によるレジストパターンの形成方法。
(5) (4)記載の方法を用いた導体パターンの形成方法。
(6) (5)記載の方法を用いたプリント配線板の製造方法。
本発明によれば、凹凸のある基材上においても基材とレジストパターンとの間に空隙を設けることなく均一にレジストパターンを形成することが出来る。パターンマスク作成の必要も無い。現像廃液処理の問題がなく、現像工程におけるレジストパターンの劣化等の心配も無い。レジストインクの硬化工程も別段必要としない。レジストインクと基材表面との界面から硬化が進行するため、耐エッチング性が高く、断線欠けの少ない導体パターンを歩留まり良く作成することが出来る。フォトリソグラフィ法に比べて導体パターンの作成時間を大幅に短縮することができる。
本発明によれば以上の効果をすべて同時に満足できる。
本発明におけるレジスト直描方式とは、パターンマスクを介した露光工程と現像工程を経ず、レジストパターンを直接基材上に形成する方式である。レジスト直描方式によりレジストパターンおよび導体パターンを作成する工程は、レジストパターン形成工程と、導体パターン形成工程と、レジストパターン剥離工程よりなる。レジストパターン形成工程は、描画工程と必要により設けられる硬化工程よりなる。
描画工程とは、ノズルからレジストインクを吐出させることにより、基材上にレジストインクを塗布し、レジストインクを所望の配線形状にあわせて付着させる工程である。ノズルからレジストインクを吐出させレジストパターンを描画する方法には、インクジェット方式による吹き付け、プロッター、ディスペンサーなどによる描画などが含まれる。
硬化工程は、本発明において特に必要ではないが、より対エッチング性を高めるために設けることは好ましい。具体的には加熱工程などを設けることが出来る。
導体パターン形成工程では、レジストパターンが形成された基材を、エッチングまたはめっきすることにより、導体パターンが形成される。エッチング、めっき工程は通常プリント配線板の製造において用いる装置、工程をそのまま利用することも出来る。
レジストパターン剥離工程とは、不必要になったレジストパターンを除去する工程を意味し、これにより導体パターンが完成する。剥離の方法は、強アルカリ等を用いる膨潤剥離方法または溶解剥離方法でもよいし、熱水による膨潤剥離方法でも良いし、サンドブラストや剥離テープなどによる物理的な剥離方法でもよい。
例としてインクジェット方式によりレジストインクを基材上に吹き付けて、直接レジストパターンを形成する直描方法ならびに、本発明における導体パターンおよびプリント配線板の製造方法を示す。
まず、図1(a)に示すような、銅張積層板1とインク5を用意する。この銅張積層板1は、ガラス/エポキシ樹脂積層板、紙/フェノール樹脂積層板、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルムなどの絶縁層2の表面に銅箔3が積層されたものである。銅箔3の厚さは、配線板の用途に応じて選択される。
インク5は、インクジェットのノズル4から吐出される。例えば有機溶剤、水などからなる液媒体にワックスや熱可塑性樹脂を溶解あるいは分散させたものなどが用いられ、必要に応じて粘度調製剤、表面張力調製剤、湿潤剤、pH調製剤、架橋剤、密着性向上剤、各種安定剤、着色剤等が添加される。なお、インク5は、ノズル4から吐出される時点で液状であればよく、従って液媒体を含まず、常温では固体であって、加熱により液状となる組成物でもよい。特にカルボキシル基を有する熱可塑性重合体を含有するレジストインクは、アルカリ溶液で硬化膜を剥離することができるので好ましい。
ついで、インクジェットノズル4からインク5を上記銅張積層板1の銅箔3上に吹き付け、図1(b)に示すように、導体パターンを形成する部分を覆うようにインクパターン6を形成する。インクパターン6は、紫外線や可視光線以外のエネルギー、たとえば電子線等の活性エネルギー線などを照射してより硬化を促進させてもよい。ついで、インクパターン6が形成された銅張積層板1を図1(c)に示すように、上記インクパターン6に覆われていない部分の銅箔3をエッチングにより除去する。エッチング液は、塩化銅系、塩化鉄系、アンモニア系のものなどが用いられる。
最後に、上記インクパターン6を上記銅箔3から剥離し、図1(d)に示すような導体パターン7を形成すると、目的とするプリント配線板が得られる。剥離液には、用いたインク5に応じて、例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ水溶液や塩化メチレン、メチルエチルケトン(MEK)等の有機溶剤が用いられる。
この例においては、インク5を、インクジェットを用いて銅張積層板1の銅箔3上にインクパターン6を形成し、ついで、このインクパターン6に覆われていない部分の銅箔3をエッチングにより除去した後、上記インクパターン6をこのインクパターン6で覆われている部分の銅箔3から剥離し導体パターン7を形成するので、フォトマスクが不要であるとともにアルカリ水溶液や有機溶剤などを用いる現像工程もないので、現像廃液処理の問題がなく、プリント配線板の作製所要時間を大幅に短縮することが可能であるという利点がある。また、この例においては絶縁層2の片面に銅箔3が積層されている例について説明したが、絶縁層2の両面に銅箔が積層されている場合にも同様になし得る。
以下にレジスト直描方式によるレジストパターンの形成に好適な、基材表面の金属原子と接触することにより硬化するレジストインクについて説明する。
本発明のレジストインクは、レジスト直描方式により基材表面に描画され、基材表面の金属原子と接触することにより硬化することを要件とする。基材表面の金属原子と接触することによりレジストインクが硬化するには、付加重合機構または開環重合機構により硬化反応が進行する場合と、重付加機構により硬化反応が進行する場合が挙げられる。本発明における付加重合機構または開環重合機構とは、基材表面の金属原子が、レジストインク中の化合物と反応し、反応生成物がレジストインク中の不飽和結合を持つ化合物に対する付加反応または環構造をもつ化合物の開環反応を開始する事を意味し、重付加機構とはレジストインク中の化合物がレジストインク中の不飽和結合を持つ化合物に付加する反応を、基材の金属原子が触媒する場合を意味する。
基材表面の金属原子とは、基材表面を構成する金属原子のことを指し、合金である場合はそのそれぞれを指す。基材は全体が金属であってもよいし、絶縁樹脂に積層し結果表面が金属であってもよいし、スパッタ、無電解メッキにより表面を金属層により被覆した基材であってもよい。基材表面を構成する金属原子としては例えば、Cu、Al、Ag、Cu−Ni−Si合金、Cu−Cr−Zr合金、Cu−Sn合金、Cu−Cr合金などが挙げられる。
次に、付加重合機構または開環重合機構により硬化反応が進行する場合のレジストインクについて説明する。
基材表面の金属原子が、レジストインク中の化合物と反応し、反応生成物がレジストインク中の不飽和結合を持つ化合物に対する付加反応または環構造をもつ化合物の開環反応を開始し、レジストインクが硬化するには、以下のような反応を経由することが望ましい。
(1)基材表面の金属原子がレジストインク中の化合物と反応することにより重合開始性のカチオンまたはラジカルまたはアニオンを生成し、生成した重合開始性のカチオンまたはラジカルまたはアニオンがレジストインク中の付加重合性モノマーまたは開環重合性モノマーを重合し、レジストインクが硬化する。
(2)基材表面の金属原子が、基材表面を構成する状態よりも高い酸化数をもつ状態になった後、レジストインク中の化合物と反応することにより重合開始性のカチオンまたはラジカルまたはアニオンを生成し、生成した重合開始性のカチオンまたはラジカルまたはアニオンがレジストインク中の付加重合性モノマーまたは開環重合性モノマーを重合し、レジストインクが硬化する。上記(1)(2)の反応では付加重合性モノマーおよび開環重合性モノマーはそれぞれ不飽和結合を有する化合物および環構造を有する化合物の1例ということが出来る。
まず、(1)基材表面の金属原子と反応することにより、重合開始性のカチオンまたはラジカルを生成する例について説明する。基材表面を構成する金属原子をM、重合開始性の基質をR−Xとする。ここでRは実際に重合を開始できるような化学種になりうる残基を表し、水素や炭化水素基、ヘテロ原子を含む化合物など適宜選ぶことが出来る。R自身がMと電子の授受を行い重合を開始することも可能である。XはMと結合を構成したり、配意することが出来る化学種の残基を示している。Mが基材を構成している状態での酸化数を仮にnとする。MおよびR−Xは下記一般式(I)〜(III)を満たすような組み合わせが選ばれる。
M(n) + R−X → M(n+2)−X + R ・・・(I)
M(n) + R−X → M(n+1)−X + R・ ・・・(II)
M(n) + R → M(n+1)+ R・
R・ + Y → R + Y・
2Y・ → Y 2− ・・・(III)
(I)、(III)式の反応により生成した活性種R,Yはレジストインク中の付加重合性、開環重合性モノマーと反応し重合反応を開始する。(II)式の反応により生成した活性種R・はレジストインク中の付加重合性モノマーと反応し重合反応を開始する。
それぞれの付加重合性もしくは開環重合性のモノマーは、生成するR,R・,Yにより重合が開始するが、R−XもしくはRとは反応しないものを適宜選ぶことが出来る。そしてここで言うモノマーは、付加重合性および開環重合性のモノマーを総称したものであり、その一分子中に重合性官能基を複数持っていてもよく、硬化性の観点から複数もつことがこのましい。さらに、複数の重合性官能基をつなぐ構造は、硬化レジストの可とう性や強度に応じて適宜選ぶことが出来る。それらモノマーの具体例は後述する。また、M原子は上記(I)〜(III)式の過程において酸化されるが、これを容易にするべく、レジストインク中に電子供与性の高い配位子を適宜含有することが出来る。この様な配位子としてはピリジン、アミン等の単座もしくは多座の窒素配位子や、フォスフィン等の単座もしくは多座の燐配位子をあげることが出来る。また、予め基材を予熱し反応を促進することも出来る。
(I)式を満たすようなMとR−Xとモノマーの組み合わせとしては、次のような条件を満足する組み合わせが挙げられる。すなわち、R−Xとモノマーはレジストインク中で反応せず、基材の金属原子MとXが反応することによって生成するRがモノマーの開始能を持つ組み合わせが挙げられる。例えば、CuとHCl等とビニルエーテルやイソブテンなどの組み合わせが考えられる。HIなどにくらべ、HClなどは極性の低い有機溶媒中での酸性が弱く、カチオン重合を開始できないが、Cuなどの金属原子にその対アニオンを配位させることによりそのカチオン性を増すことが出来る。単純なプロトン酸としては、p−トルエンスルホン酸など適度な酸性で、常温で液体で、有機溶媒への溶解性が良いものなどが有効であると考えられる。単純なプロトン酸以外にも、炭素−X結合がイオン的に開裂しやすいハロゲン化アルキルなども同様の効果が期待できる。これらの反応において基材表面は基材金属原子とXとの塩になることが想像されるが、これはレジストを剥離する過程もしくは剥離後にアルカリで加水分解することができる。R−Xとモノマーとの反応性を考慮すれば、エポキシ化合物、オキセタン化合物等の比較的開環しやすい環状エーテルや、トリオキサン、テトラオキサン、1,3−ジオキソランなどの環状ホルマールなどもモノマーとして適用することが出来る。
(II)式を満たすようなMとR−Xとモノマーの組み合わせとしては、次のような組み合わせが挙げられる。すなわち、R−Xとモノマーはレジストインク中で反応せず、基材の金属原子MとXが反応することによって生成するR・がモノマーの開始能を持つ組み合わせが挙げられる。Cuとポリハロアルカン等とラジカル重合性モノマーなどがあげられる。R−Xとしては例えば、CCl4,CBr4,CI4などのポリハロメタン、トリクロロアセトンなどのポリハロケトン、トリクロロ酢酸エステルなどのポリハロエステル、ベンジルクロリド、トリフェニルメチルクロリド、などのアリールアルキルハライド、ベンゼンスルフォニルクロリドなどのアリールスルフォニルハライド、トリブロモメチルフェニルスルフォンなどのポリハロアルキルアリールスルフォン、アリールチオール、ヒドロチオトリアゾール、ヒドロチオテトラゾール、ジアリールスルフィド、ジチオカルバメートなどを用いることが出来る。モノマーは分子内に(メタ)アクリロイル基やスチリル基、共役ジエン基をもった種々のラジカル重合性モノマーを組み合わせることが出来る。
(III)式を満たすようなMとRとモノマーの組み合わせとしては、次のような組み合わせが挙げられる。すなわち、Rとモノマーはレジストインク中で反応せず、基材の金属原子MとRが反応することによって生成するY2−がモノマーの開始能を持つ組み合わせが挙げられる。ここでRはMから1電子を貰い受けラジカルアニオンを生成するような化合物であればよい。Yは基材原子Mから1電子をもらい生じたラジカルアニオンR・から、ラジカルアニオンを移動できる化合物であり、モノマーでも良い。例えばナフタレンはMより1電子を奪いラジカルアニオンを生成することが出来る。基材としてはCuなどが考えられるが、この場合はCu原子を励起させるよう、レジストインクの描画と同時に紫外線等を照射することもできる。生じたラジカルアニオンはレジストインク中の適当な化合物Y(モノマーでも良い)へと移動し、Yが2量化し、ジアニオンが生成し、重合を開始する。Yはスチリル基を持つ化合物が好ましい。モノマーは、スチリル基や(メタ)アクリロイル基、共役ジエン基などのアニオン重合性の官能基を分子内に持つ。ベンゾフェノンなどのアリールケトンもこの様な反応をすることが期待されるが、その場合も、ラジカルアニオンが移動できるようなモノマーを適宜選ぶことが必要である。
次に(2)基材表面の金属原子が、基材表面を構成する状態よりも高い酸化数をもつ状態になった後、レジストインク中の化合物と反応し、反応生成物がレジストインク中の不飽和結合を持つ化合物に対する付加反応または環構造をもつ化合物の開環反応を開始する例について説明する。一般にCuなどの基材表面を構成する金属は基底状態であるため反応性が低い。そこで高酸化状態にある金属原子と反応させると、両金属原子は中間の酸化状態をとるので、基材の金属原子の反応性が高くなる。もちろん高酸化状態の金属原子はレジストインク中の基質と反応しないものが選ばれる。たとえば、この様な条件を満たす、基材とレジストインクの組み合わせとしては、Cu基材と上記(1)の(II)式に適用されるR−XとCuCl2とラジカル重合性モノマーとの組み合わせ、もしくはCu基材と上記(1)の(III)式に適用されるRとCuCl2とアニオン重合性モノマーとの組み合わせなどがあげられる。Cuは+II以上の酸化数をとることは比較的困難であるので、CuCl2はレジストインク中ではR−XもしくはRとは反応しない。
しかし、CuCl2が基材のCu原子と反応しCuClになると、CuClは1電子を供与しやすくなる。そして、CuClが上記(II)式もしくは(III)式のMに対応する形で、上記(II)式もしくは(III)式に従ってR−XもしくはRと反応し、重合を開始すると考えられる。この場合も、レジストインク中に電子供与性の高い配位子を適宜含有し、基材の金属原子もしくはレジストインク中の金属原子に配位させ、上記(1)の(II)式や(III)式に記載の反応を容易にすることが出来る。この様な配位子としてはピリジン、アミン等の単座もしくは多座の窒素配位子や、フォスフィン等の単座もしくは多座の燐配位子をあげることが出来る。予めこれらの配位子をレジストインク中の金属原子に導入しておいてもかまわない。また、予め基材を予熱し、反応を促進することも出来る。
次に、重付加機構により硬化反応が進行する場合について説明する。
例えば、フェノールとホルムアルデヒドの付加反応(フェノール樹脂を生成する一般的な反応)では、金属原子が付加反応を触媒することができる。本発明においてはホルムアルデヒドとフェノール、キシレン、ナフタレン、クレゾール、ビスフェノール、ポリフェノール、メシチレンなどの芳香族化合物とを混合し、Cu基材などに描画することにより、Cu基材上で硬化せしめることが出来る。ついで加熱すれば3次元架橋が進行し、対エッチング性の高いレジストパターンが生成する。レジストパターンはアルカリ水溶液で剥離されることが好ましいので、フェノール性水酸基をもった芳香族化合物を用いることが好ましい。レジストインクの状態で反応することは好ましくないので、Cu等の金属原子の触媒作用で反応するよう、芳香族化合物は反応性を元に適宜えらばれる。また、予め基材を加熱して反応を促進させても良い。
また、例えばイソシアネート基とアルコールもしくはアミンとの付加反応(前者はウレタン結合、後者は尿素結合を形成する)では、Cuなどの金属原子は付加反応を触媒する事が出来る。本発明においては、分子内に2個以上のイソシアネート基を持つ化合物と、分子内に2個以上のアルコールもしくはアミノ基を有する化合物とを混合し、基材表面の金属上に描画することにより、レジストパターンを形成することが出来る。しかし、この種の付加反応は触媒等のない状態でもわずかに進行するので、本発明に用いる場合には、イソシアネート基のみを含む組成物と、アルコールもしくはアミノ基のみを含む組成物を2種類用意し、混合後直ぐに描画するか、もしくは一方の組成物をあらかじめ描画し、他方の組成物を上から描画する方法が好ましい。インクジェット方式ならば、インクジェットノズルを操作方向に並べて、順に吹き付けても良いし、プロッター方式で描画するなら、別々のインクタンクを用意してペン先で2組成物を混合できればよい。
このように、不飽和結合に付加できる官能基を分子内に2個以上有する化合物と不飽和結合を含む官能基を分子内に2個以上有する化合物、もしくは、不飽和結合に付加できる官能基と不飽和結合を含む官能基とをそれぞれ分子内に少なくとも1つ以上有する化合物、をレジストインク中に含有するとき、該レジストインクを基材表面の金属上にレジスト直描方式により描画することによりレジストパターンを形成することが出来る。ただし、レジストインク中に含有される重付加反応を行う化合物の官能基の組み合わせは、その反応性と基材表面の金属が触媒することにより反応を加速できる程度に応じ、適宜選択される。
本発明のレジストインクの硬化は基材とレジストインクの界面で進行する。描画するレジストインクの厚みはエッチングレジストとして用いる場合は、エッチファクターの観点からレジストインクがエッチングに耐えられれば薄いほど好ましい。硬化性の観点からも薄いほうが好ましい。
さらに、本発明のレジストインクはアルカリ水溶液での剥離を容易にするため、カルボキシル基含有カルボキシル基を有する(A)バインダーポリマーを含有することが出来る。しかし、レジストインクの硬化反応機構を該(A)成分阻害するような場合は敢えて用いずとも良い。バインダーポリマーは、酸当量が200〜500が好ましく、より好ましくは200〜400である。ここで酸当量とは、その中に1当量のカルボン酸を有するポリマーの重量をいう。酸当量の測定は、0.1N水酸化ナトリウムで電位差滴定法により行われる。塗工溶媒またはモノマーとの相溶性の観点から酸当量が200以上が好ましく、剥離性の観点から500以下が好ましい。
該バインダーポリマーの重量平均分子量は、5万〜40万が好ましく、より好ましくは10万〜40万である。分子量の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレンの検量線を用いて行われる。硬化性の観点から40万以下が好ましく、レジストパターンの厚みと可とう性を維持する観点から5万以上が好ましい。
該バインダーポリマーは、第1の単量体として分子中に炭素−炭素二重結合等の重合性不飽和基を1個有するカルボン酸を含む。第1の単量体の例としては、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸半エステル等が挙げられる。
該バインダーポリマーは、第2の単量体として分子中に炭素−炭素二重結合等の重合性不飽和基を有する非酸性単量体を含む。該非酸性単量体は、エッチングおよびめっき工程での耐性、レジストパターンの可とう性等の種々の特性を保持されるように選ばれる。第2の単量体の例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルキル類、(メタ)アクリル酸ベンジル、酢酸ビニル等のビニルアルコールのエステル類、スチレンまたは重合可能なスチレン誘導体および(メタ)アクリロニトリル等がある。最も適しているのは、メタクリル酸メチルおよびスチレンである。ここで(メタ)アクリルとはメタクリルおよび/またはアクリルを表す。
該バインダーポリマーは、1種または2種以上の混合も可能である。
(A)カルボキシル基を有するバインダーポリマーはレジストインクの総量100質量部に対して、(A)成分が10〜90質量部の範囲が好ましく、より好ましくは30〜70質量%である。レジストパターンの脆さや剥離性の観点から10質量%以上が好ましい。硬化性の観点から90質量%以下が好ましい。
該バインダーポリマーは、単量体の混合物を、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノール、エタノール等の溶剤で希釈した溶液に、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を適量添加し、加熱撹拌することにより合成することが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成する場合もある。また、反応終了後さらに溶剤を加えて、所望の濃度に調製する場合もある。溶液重合以外にも、塊状重合、懸濁重合および乳化重合でも合成可能である。
また、上記(1)の(II),(III)式、および(2)に記載の反応に適用できるモノマーとしては、これらを(B)成分として、耐エッチング性等の観点から以下の化合物をあげることが出来る。例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキン)フェニル)プロパン等のビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させで得られる化合物、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー、ノニルフェニルジオキシレン(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられるが、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物又はウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸等が拳げられる。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられ、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−500(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業(株)製、製品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
上記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシジプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン、ビスフェノールAの両端にそれぞれ平均2モルのプロピレンオキサイドと平均15モルのエチレンオキサイドを付加したポリアルキレングリコールのジメタクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
上記グリシジル基含有化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル等が拳げられる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、EOはエチレンオキサイドを示し、EO変性された化合物はエチレンオキサイド基のブロック構造を有する。また、POはプロピレンオキサイドを示し、PO変性された化合物はプロピレンオキサイド基のブロック構造を有する。
EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業(株)製、製品名UA−11等が挙げられる。また、EO,PO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業(株)製、製品名UA−13等が挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(B)としては、下記のようなポリウレタンプレポリマーを用いることもできる。ポリウレタンプレポリマーは、末端に水酸基を有するポリマーまたはモノマーとポリイソシアネートから誘導されたポリウレタンの末端イソシアネート基に対して、活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有する化合物を反応させることによって得られる。
末端に水酸基を有するポリマーとしては、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオールなどのポリオールや、末端水酸基を有する1、4−ポリブタジエン、水添または非水添1、2−ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、末端に水酸基を有するモノマーとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのグリコール類や、ジメチロールプロピオン酸等の分子内にカルボキシル基を有するジオール等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、O−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、α、α’−ジメチル−O−キシリレンジイソシアネート、α、α’−ジメチル−m−キシリレンジイソシアネート、α、α’−ジメチル−p−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’−トリメチル−O−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’−トリメチル−m−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’−トリメチル−p−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’、α’−テトラメチル−O−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’、α’−テトラメチル−m−キシリレンジイソシアネート、α、α、α’、α’−テトラメチル−p−キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。
活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有する化合物としては、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
さらに、本発明のレジストインクには、必要に応じて、熱安定性や保存安定性を向上させる為のラジカル重合禁止剤、可塑剤、発色剤、密着性付与剤等の添加剤を添加することができる。しかし、これらの添加剤は基材の表面金属とレジストインクの作用を阻害しない限りにおいて、必要に応じてレジストインク中に含有することが出来る。
上記ラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロールナフチルアミン塩化第一銅、ペンタエリスリチルテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(日本チバガイギー社製 IRGANOX(登録商標)1010)、トリエチレングリコール−ビス(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(日本チバガイギー社製 IRGANOX(登録商標)245)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(日本チバガイギー社製 IRGANOX(登録商標)1076)などが挙げられる。
該可塑剤としては、例えば、ジエチルフタレート、ジフェニルフタレート等のフタル酸エステル系化合物、p−トルエンスルホンアミド等のスルホンアミド系化合物、石油樹脂、ロジン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(東亜合成化学工業(株)製 カルボジオール(登録商標)D−2000)、エチレングリコール−プロピレングリコールブロック共重合体、、ビスフェノールAの両端にエチレンオキシド、もしくはプロピレンオキシドを付加した化合物アデカノール(登録商標)SDX−1569、アデカノール(登録商標)SDX−1570、アデカノール(登録商標)SDX−1571、アデカノール(登録商標)SDX−479(以上旭電化(株)製)、ニューポール(登録商標)BP−23P、ニューポール(登録商標)BP−3P、ニューポール(登録商標)BP−5P、ニューポール(登録商標)BPE−20T、ニューポール(登録商標)BPE−60、ニューポール(登録商標)BPE−100、ニューポール(登録商標)BPE−180(以上三洋化成(株)製)、ユニオール(登録商標)DB−400、ユニオール(登録商標)DAB−800、ユニオール(登録商標)DA−350F、ユニオール(登録商標)DA−400、ユニオール(登録商標)DA−700(以上日本油脂(株)製)、BA−P4Uグリコール、BA−P8グリコール(以上日本乳化剤(株)製)等が挙げられる。
該発色剤して例えば、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジエチルアミノ2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリーン]などが挙げられる。
該密着性付与剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、N(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N(N,N−ジ−2−ヒドロシキエチル)アミノメチレンベンゾトリアゾール、N(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノエチレンカルボキシベンゾトリアゾール、1−N−ジエチルアミノメチルカルボキシベンゾトリアゾール、1−N−ジプロピルアミノメチルカルボキシベンゾトリアゾール、1−N−ジブチルアミノメチルカルボキシベンゾトリアゾール等が挙げられる。
また、本発明のレジストインクは適当な溶剤により希釈して適正な粘度を有するインクとして使用される。
次に本発明の実施例を、図1を用いて説明する。インク5は表1および表2に記載の樹脂組成物をメチルエチルケトン溶剤に溶解したものを使用する。
厚さ25μmのポリイミドフィルムの片面に厚さ18μmの銅箔3が積層されたフレキシブル銅張積層板1を用意する。ついで、インク5を銅張積層板1の銅箔3上にノズル4から吹き付け、導体パターンを形成する部分を覆うようにインクパターン6を形成する。ここで使用したインク5は、下記組成物をメチルエチルケトン溶剤に溶解したものを使用する。
次にこのインクパターン6に覆われていない部分の銅箔3を塩化銅系エッチング液を用いて除去する。最後に、上記インクパターン6を銅箔3から剥離液(3%NaOH水溶液)を用いて剥離し導体パターン7を形成すると、プリント配線板が得られる。この実施例においては、プリント配線板の作製所要時間は20分になる。
いずれのインク組成においても、レジストインクは速やかに硬化する。
いずれのインク組成においても、導体パターンに断線・欠けは見られない。
Figure 2005079479
Figure 2005079479
本発明は、導体パターンの製造に利用でき、プリント配線板の製造に好適に利用することができる。マスクパターンを必要とせず、現像工程も必要としないため導体パターンの作成時間を大幅に短縮でき、現像廃液処理による環境負荷をなくすことが可能であり、産業上有用である。
本発明の導体パターン等の作成方法を示した図である。
符号の説明
1 銅張積層板
2 絶縁層
3 銅箔
4 ノズル
5 レジストインク
6 レジストパターン
7 導体パターン

Claims (6)

  1. レジスト直描方式によるレジストパターン形成に用いられるレジストインクにおいて、基材表面の金属原子と接触することにより硬化する事を特徴とするレジストインク。
  2. 硬化反応が付加重合機構または開環重合機構により進行することを特徴とする請求項1記載のレジストインク。
  3. 硬化反応が重付加機構により進行することを特徴とする請求項1記載のレジストインク。
  4. 請求項1〜3記載のレジストインクを用いたレジスト直描方式によるレジストパターンの形成方法。
  5. 請求項4記載の方法を用いた導体パターンの形成方法。
  6. 請求項5記載の方法を用いたプリント配線板の製造方法。
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