JP2005079243A - 積層電子部品用の積層体ユニットの製造方法 - Google Patents

積層電子部品用の積層体ユニットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】誘電体層と電極層とが積層された積層電子部品の積層体ユニットの製造方法であって、電極ペーストの誘電体層中への染み込み、および、誘電体層および電極層の変形が防止され、製造に必要な接着剤層用シート等の背面転写の問題もなくロール体の形態で使用でき、しかも、積層ユニットシートが接着剤層を備え且つ背面転写の問題もなくロール体の形態で得られる様に改良された上記の積層体ユニットの製造方法を提供する。
【解決手段】特定の層構成のグリーンシートロール体(1)、接着剤層用ロール体(2)、電極層用ロール体(3)を使用し、転写処理工程(第1〜第3工程)及び接着処理工程(第4工程)を順次に行なうことにより、第1支持シート/離型処理層/印刷補助層/電極・スペーサー層/接着剤層/誘電体層/[接着剤層/離型処理層/第2支持シート/背面転写防止層]の層構成から成る積層ユニットシート(40)のロール体(4)を製造する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、積層電子部品用の積層体ユニットの製造方法に関し、詳しくは、誘電体層と電極層とが積層された積層電子部品の積層体ユニットの製造方法であって、電極ペーストの誘電体層中への染み込み、および、誘電体層および電極層の変形が防止された積層体ユニットの改良された製造方法に関する。
積層セラミックコンデンサによって代表される積層セラミック電子部品の概略の製造方法は次の通りである。
先ず、支持シート上面に、セラミック粉末、バインダ、可塑剤、有機溶媒を混合分散して調製した誘電体ペーストを塗布した後に乾燥させ、セラミックグリーンシートを作製する。次いで、セラミックグリーンシートの誘電体層の上面に所定のパターンで電極ペーストを印刷した後に乾燥させ、電極層を形成する。次いで、支持シートを剥離し、誘電体層と電極層を含む積層体ユニットを形成し、所望の数の積層体ユニットを積層して加圧し、得られた積層体をチップ状に切断してグリーンチップを作製する。最後に、グリーンチップからバインダを除去し、グリーンチップを焼成し、外部電極を形成することにより、積層セラミックコンデンサ等の積層セラミック電子部品が製造される。
近年、各種電子機器の小型化に伴って、電子機器に実装される電子部品の小型化および高性能化が要求されるようになっており、積層セラミックコンデンサ等の積層セラミック電子部品においても、積層数の増加、積層単位の薄層化が強く要求されている。現在では、積層セラミックコンデンサの層間厚さを決定する誘電体層の厚さは3μm以下が要求され、また、積層体ユニットの積層数は300以上が要求されている。
しかしながら、極めて薄い誘電体層の上面に電極ペーストを印刷して電極層を形成する場合、電極ペースト中の溶剤により誘電体層のバインダ成分が溶解または膨潤し、電極ペーストが誘電体層中に染み込み、短絡不良の原因になるという問題がある。
そこで、別の支持シートに電極ペーストを印刷した後に乾燥して電極層を形成し、誘電体層の表面に熱転写する方法が提案されていが、この方法では、誘電体層の表面に転写された電極層から支持シートを剥離することが難しいという問題がある。また、誘電体層の表面に乾燥した電極層を熱転写して接着するためには、高温下で高い圧力を加える必要があり、そのため、誘電体層および電極層が変形し、場合によっては、誘電体層が部分的に破壊するという問題がある。
特開昭63−51616号公報 特開平3−250612号公報
本出願人は、上記の問題を解決した積層電子部品用の積層体ユニットの製造方法として、セラミックグリーンシートの誘電体層の上面に接着剤層を介して所定のパターンで電極層を形成することを骨子とした製造方法を提案した(特願2003−097128号公報)
ところで、上記の製造方法の工業的に有利な実施においては、必要とされるセラミックグリーンシート、接着剤層用シート、電極シートは、ロール体の形態で使用されるが、ロール体とした際、シートの層構成によって背面転写という問題が生じる。
また、積層ユニットシートは、上記の各シートの転写処理によって得られ、所望の数だけ積層して加圧され積層体となる。従って、積層ユニットシートには、積層時の便宜の観点から、予め、接着剤層が形成されていることが望ましいが、その場合には、前記と同様に背面転写の問題を解決しなければ、ロール体の形態で使用できない不都合がある。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、誘電体層と電極層とが積層された積層電子部品の積層体ユニットの製造方法であって、電極ペーストの誘電体層中への染み込み、および、誘電体層および電極層の変形が防止され、製造に必要な接着剤層用シート等の背面転写の問題もなくロール体の形態で使用でき、しかも、積層ユニットシートが接着剤層を備え且つ背面転写の問題もなくロール体の形態で得られる様に改良された上記の積層体ユニットの製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明の第1要旨は、セラミックグリーンシートの誘電体層の上面に接着剤層を介して所定のパターンで電極層とその相補的パターンでスペーサー層とを形成して成る積層電子部品用の積層ユニットの製造方法であって、以下の(I)〜(III)に定義する電極層用ロール体(1)、接着剤層用ロール体(2)、グリーンシートロール体(3)を使用し、以下(A)〜(D)に定義する第1〜第4工程を順次に行なうことを特徴とする層電子部品用の積層ユニットの製造方法に存する。
(I):電極層用ロール体(1)は、第1支持シート(11)/電極・スペーサー層(14)の層構成を有する電極シート(10)を巻回して成る。
(I I):接着剤層用ロール体(2)は、背面転写防止層(21)/第2支持シート(22)/接着剤層(24)の層構成を有する接着剤層用シート(20)を巻回して成る。
(III):グリーンシートロール体(3)は、第3支持シート(31)/誘電体層(33)の層構成を有するセラミックグリーンシート(30)を巻回して成る。
(A):第1工程は、電極層用ロール体(1)から電極シート(10)を繰出しつつ、その電極・スペーサー層(14)の上面に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)のみを転写する。
(B)第2工程は、上記の第1転写工程から送出された電極シート(10)の上面の接着剤層(24)に対し、グリーンシートロール体(3)から繰出されたセラミックグリーンシート(30)の誘電体層(33)のみを転写する。
(C)第3工程は、上記の第2転写工程から送出された電極シート(10)の上面の誘電体層(33)に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)をその接着剤層(24)で接着し、積層ユニットシート(40)を形成する。
(D)第4工程は、第3工程から送出された積層ユニットシート(40)を巻回して積層ユニットシートロール体(4)を形成する。
そして、本発明の第2の要旨は、セラミックグリーンシートの誘電体層の上面に接着剤層を介して所定のパターンで電極層とその相補的パターンでスペーサー層とを形成して成る積層電子部品用の積層ユニットの製造方法であって、以下の(I)〜(III)に定義するグリーンシートロール体(3)、接着剤層用ロール体(2)、電極層用ロール体(1)を使用し、以下(A)〜(D)に定義する第1〜第4工程を順次に行なうことを特徴とする層電子部品用の積層ユニットの製造方法に存する。
(I):グリーンシートロール体(3)は、第3支持シート(31)/誘電体層(33)の層構成を有するセラミックグリーンシート(30)を巻回して成る。
(I I):接着剤層用ロール体(2)は、背面転写防止層(21)/第2支持シート(22)/接着剤層(24)の層構成を有する接着剤層用シート(20)を巻回して成る。
(III):電極層用ロール体(1)は、第1支持シート(11)/電極・スペーサー層(14)の層構成を有する電極シート(10)を巻回して成る。
(A):第1工程は、グリーンシートロール体(3)からセラミックグリーンシート(30)を繰出しつつ、その誘電体層(33)の上面に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)のみを転写する。
(B)第2工程は、上記の第1転写工程から送出されたセラミックグリーンシート(30)の上面の接着剤層(24)に対し、電極層用ロール体(1)から繰出された電極シート(10)の電極・スペーサー層(14)のみを転写する。
(C)第3工程は、上記の第2転写工程から送出されたセラミックグリーンシート(30)の上面の電極・スペーサー層(14)に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)をその接着剤層(24)で接着し、積層ユニットシート(40)を形成する。
(D)第4工程は、第3工程から送出された積層ユニットシート(40)を巻回して積層ユニットシートロール体(4)を形成する。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、第1の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す概略工程説明図であり、図2〜図4は、第1の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す要部説明図、図5は、第2の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す概略の工程説明図であり、図6〜図8は、第2の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す要部説明図である。また、以下の説明において、電極層用ロール体の電極シートは電極・スペーサー層が外側に位置する様に巻回され、接着剤層用ロール体の接着剤層用シートは接着剤層が内側に位置する様に巻回され、グリーシートロール体のセラミックグリーンシートは誘電体層が内側に位置する様に巻回されているが、これらの巻回態様は上記の逆態様であってもよい。
本発明は、セラミックグリーンシートの誘電体層の上面に接着剤層を介して所定のパターンで電極層とその相補的パターンでスペーサー層とを形成して成る積層電子部品用の積層ユニットの製造方法であり、3種類のロール体を使用し、4つの工程から成る。そして、本発明は2つの発明から成り、各発明で使用するロール体は同一である。
[第1の要旨に係る発明(図1〜図4)]
先ず、本発明で使用する3種類のロール体:電極層用ロール体(1)、接着剤層用ロール体(2)、グリーンシートロール体(3)について説明する。説明の便宜上、初めに、グリーンシートロール体(3)について説明する。
<グリーンシートロール体(3)>
グリーンシートロール体(3)は、第3支持シート(31)/誘電体層(33)の層構成を有するセラミックグリーンシート(30)にて形成される。本発明の好ましい態様において、セラミックグリーンシート(30)は、第3支持シート(31)/離型処理層(32)/誘電体層(33)の層構成を有する。
上記の様なセラミックグリーンシート(30)は、第3支持シート(31)の上面に剥離剤を塗布した後に乾燥して離型処理層(12)を形成し、次いで、離型処理層(12)の上面に誘電体ペーストを塗布した後に乾燥して誘電体層(33)を形成する。
第3支持シート(31)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)等が使用され、その厚さは通常5〜100μmである。斯かる材料および厚さは、後述の他の支持シートについても同様である。
離型剤溶液は、離型剤と有機溶媒を混合して調製され、離型剤としては、例えば、アルキド樹脂、シリコーン樹脂など(好ましくはシリコーン樹脂)が使用され、有機溶媒としては、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン等が使用される。離型剤溶液中の離型剤の割合は通常0.01〜5重量%である。
離型剤溶液の塗布は、例えば、バーコータ、エクストルージョンコータ、リバースコータ、ディップコーター、キスコーター等によって行われ、乾燥は、室温(25℃)乃至150℃の温度で約1〜5分に亘って行われる。乾燥後における離型処理層(32)の厚さは、通常0.02〜0.3μm、好ましくは0.02〜0.1μmである。また、離型処理層(32)の剥離力は通常2〜30mN/cmがよい。
誘電体ペーストは、通常、誘電体原料と、有機溶剤中にバインダを溶解させた有機ビヒクルを混練して調製される。
誘電体原料としては、通常、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複合酸化物の粉末(平均粒子径0.1〜3.0μmの粉末)が使用される。誘電体原料の粒径は、セラミックグリーンシート(30)の厚さより小さいことが好ましい。
有機ビヒクルに使用するバインダとしては、例えば、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂などが挙げられる。セラミックグリーンシートの薄層化のためには、ポリビニルブチラール等のブチラール系樹脂が好適に使用される。有機ビヒクルに使用する有機溶剤としては、例えば、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン等が挙げられる。
本発明において、誘電体ペーストは、誘電体原料と、水中に水溶性バインダを溶解させたビヒクルを混練して調製することも出来る。水溶性バインダとしては、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、水溶性アクリル樹脂、エマルジョン等が使用される。
誘電体ペースト中には、必要に応じ、各種分散剤、可塑剤、誘電体、副成分化合物、ガラスフリット、絶縁体などから選択される添加物が含有されていてもよい。
誘電体ペーストにおける上記の各成分の配合割合は次の通りである。すなわち、誘電体原料は通常20〜60重量%、バインダは通常2〜10重量%、有機溶剤は通常50〜70重量%、上記の添加物は通常1〜10重量である。
バインダ樹脂として、ブチラール系樹脂を使用する場合は、可塑剤の含有量は、バインダ樹脂100重量部に対し、25〜100重量部の範囲から選択するのが好ましい。可塑剤が少なすぎる場合は、生成されたセラミックグリーンシートが脆くなる傾向があり、多すぎる場合は、可塑剤が滲み出して取り扱いが困難になる。可塑剤としては、フタル酸エステル類、グリコール類、アジピン酸、燐酸エステル類などが使用される。有機溶媒としては、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン等が使用される。
誘電体ペーストの塗布は、エクストルージョンコーター、ワイヤーバーコーター等によって行われ、乾燥は、約50〜100℃の温度で約1〜20分に亘って行われる。乾燥後における誘電体層(33)の厚さは、通常0.02〜3μm、好ましくは0.02〜1.5μmである。
上記の様にして得られたセラミックグリーンシート(30)は、誘電体層(33)が外側に位置する様に巻回されてグリーンシートロール体(3)として使用される。
<接着剤層用ロール体(2)>
接着剤層用ロール体(2)は、背面転写防止層(21)/第2支持シート(22)/接着剤層(24)の層構成を有する接着剤層用シート(20)にて形成される。本発明の好ましい態様において、接着剤層用シート(20)は、背面転写防止層(21)/第2支持シート(22)/離型処理層(23)/接着剤層(24)の層構成を有する。
上記の様な接着剤層用シート(20)は、第2支持シート(22)の一方の側の上面に剥離剤溶液を塗布した後に乾燥して背面転写防止層(21)を形成し、次いで、第2支持シート(22)の他方の側の上面に剥離剤溶液を塗布した後に乾燥して離型処理層(23)を形成し、離型処理層(23)の上面に接着剤溶液を塗布した後に乾燥して接着剤層(24)を形成する。
背面転写防止層(21)及び離型処理層(23)の形成に使用される剥離剤溶液は、何れも、セラミックグリーンシート(30)の場合と同様の剥離剤溶液が使用される。本発明の好ましい態様においては、第2支持シート(22)の両面にシリコーン樹脂層が形成され、それぞれ、背面転写防止層(21)及び離型処理層(23)として使用される。
接着剤溶液は、バインダと有機溶媒とから調製され、任意成分として、セラミックグリーンシート(30)に含有されている誘電体粒子と同一組成の誘電体粒子、可塑剤、離型剤、帯電防止剤を含有させることが出来る。特に、接着剤層(24)が帯電防止剤を含有する場合、第2支持シート(22)と接着剤層(24)との剥離が容易となり好ましい。
上記のバインダ、有機溶媒、可塑剤、離型剤としては、セラミックグリーンシート(30)の場合と同様のものが使用される。帯電防止剤としては、例えば、エチレングリコール;ポリエチレングリコール;2−3ブタンジオール;グリセリン;イミダゾリン系界面活性剤、ポリアルキレングリコール誘導体系界面活性剤、カルボン酸アミジン塩系界面活性剤などの両性界面活性剤などが挙げれる。これらの中では、両性界面活性剤が好ましく、イミダゾリン系界面活性剤が特に好ましい。
接着剤溶液における前記の各成分の割合は次の通りである。すなわち、バインダの割合は通常1〜10重量%、有機溶媒の割合は通常90〜99重量%、誘電体粒子の割合は通常90〜99重量%、離型剤の割合は通常0.1〜20重量%、帯電防止剤の割合は通常0.01〜5重量%、可塑剤の割合はバインダに対し通常10〜100重量%である。
離型剤溶液および接着剤溶液の塗布および乾燥は、セラミックグリーンシート(30)の場合と同様に行われる。乾燥後における離型剤層(背面転写防止層(21)及び離型処理層(23))及び接着剤層(24)の各厚さは、通常0.02〜0.3μm、好ましくは0.02〜0.1μmである。接着剤層(24)の厚さが0.02μm未満の場合は接着力が低下し、0.3μmを超える場合は欠陥(隙間)の発生原因となる。また、離型処理層(23)の剥離力は通常2〜30mN/cmがよい。
上記の様にして得られた接着剤層用シート(20)は、誘接着剤層(24)が内側に位置する様に巻回されて接着剤層用ロール体(2)として使用される。
<電極層用ロール体(1)>
電極層用ロール体(1)は、第1支持シート(11)/電極・スペーサー層(14)の層構成を有する電極シート(10)にて形成される。本発明の好ましい態様において、電極シート(10)は、第1支持シート(11)/離型処理層(12)/電極・スペーサー層(14)の層構成を有する。更に、本発明の好ましい態様において、電極シート(10)は、第1支持シート(11)/離型処理層(12)/印刷補助層(13)/電極・スペーサー層(14)の層構成を有する。印刷補助層(13)は電極・スペーサー層(14)の形成を容易にする。
上記の様な電極シート(10)は、第1支持シート(11)の一方側の上面に、離型剤溶液を塗布した後に乾燥して離型処理層(12)を形成し、次いで、離型処理層(12)の上面に誘電体ペーストを塗布した後に乾燥して印刷補助層(13)を形成し、次いで、印刷補助層(13)の上面に電極ペーストと誘電体ペースト(スペーサー層形成用ペースト)を任意の異なる順序で塗布した後に乾燥して電極・スペーサー層(14)を形成する。
離型剤溶液としてはセラミックグリーンシート(30)の場合と同様の剥離剤溶液が使用され、好ましい離型剤はシリコン樹脂である。誘電体ペーストは、セラミックグリーンシート(30)の場合と同様に調製される。
電極ペーストは、通常、各種導電性金属や合金から成る導電体材料と、有機溶剤中にバインダを溶解させた有機ビヒクルとを混練して調製される。任意成分として可塑剤を含有させることが出来る。可塑剤は、電極ペーストの接着性を改善する効果を有する。
導電体材料としては、Ni及び/又はNi合金が好適に使用され、その平均粒径は、通常0.1〜2μm、好ましくは0.2〜1μmである。バインダとしては、エチルセルロース、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリスチレン、これらの共重合体などが使用され、特にポリビニルブチラール等のブチラール系バインダが好適に使用される。溶剤としては、例えば、テルピネオール、ブチルカルビトール、ケロシン等が使用される。可塑剤としては、例えば、フタル酸ベンジルブチル(BBP)等のフタル酸エステル、アジピン酸、燐酸エステル、グリコール類などが使用される。
電極ペーストにおける各成分の割合は次の通りである。すなわち、導電体材料は通常40〜50重量%、有機溶剤は通常20〜60重量%、バインダは通常 1〜40重量%、可塑剤はバインダに対し通常0.2〜10重量%である。
離型剤溶液の塗布および乾燥は、セラミックグリーンシート(30)の場合と同様に行われる。乾燥後における離型処理層(12)の厚さは、通常0.02〜0.3μm、好ましくは0.02〜0.1μmである。電極ペーストの印刷および乾燥は、セラミックグリーンシート(30)の場合と同様に行われる。乾燥後における印刷補助層(13)の厚さは、通常0.01〜1μm、好ましくは0.05〜0.5μmである。また、離型処理層(12)の剥離力は通常2〜30mN/cmよい。
電極ペースト及び誘電体ペーストの印刷は、スクリーン印刷機、グラビア印刷機などの印刷機で行われ、乾燥は、約50〜100℃の温度で約1〜20分に亘って行われる。乾燥後における電極・スペーサー層(14)の厚さは、通常0.1〜5μm、好ましくは0.1〜1.5μmである。電極層(14a)及びスペーサー層(14b)の形成は、何れが先であってもよい。
例えば、第1支持シート(11)の上面の印刷補助層(13)に対し、所定のパターンの電極層(14a)を形成した後、電極層(14a)が形成されていない部分には、更に、印刷機で電極層(14a)と相補的なパターンで誘電体ペーストを印刷してスペーサー層(14b)を形成する。
上記の様にして得られた電極用シート(10)は、電極・スペーサー層(14)が内側に位置する様に巻回されてロール体として使用される。
(A:第1工程)
第1工程は、電極層用ロール体(1)から電極シート(10)を繰出しつつ、その電極・スペーサー層(14)の上面に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)のみを転写する。
上記の転写処理は、電極シート(10)の電極・スペーサー層(14)と接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)とが重なり合う様に配置し、一対の加圧ローラ(7a)及び(7b)を通過させることによって行う。転写温度(加圧ローラの温度)は通常40〜100℃、転写圧力は、通常0.2〜15MPa、好ましくは0.2〜6MPaとされる。この転写処理により、接着剤層用シート(20)は、接着剤層(24)から分離し、電極・スペーサー層(14)の上面に接着剤層(24)のみが転写される。そして、接着剤層(24)が分離された接着剤層用シートは巻取りロール(5)によって回収される。
上記の転写処理において、接着剤層用ロール体(2)からの接着剤層用シート(20)の繰出しは、背面転写防止層(21)の作用によって接着剤層(24)の背面転写(裏移り)が防止されて円滑に行なわれる。また、電極・スペーサー層(14)の上面への接着剤層(24)のみの転写は、第2支持シート(22)と接着剤層(24)との間に形成された離型処理層(23)により、一層確実に行なわれる。
(B:第2工程)
第2工程は、上記の第1転写工程から送出された電極シート(10)の上面の接着剤層(24)に対し、グリーンシートロール体(3)から繰出されたセラミックグリーンシート(30)の誘電体層(33)のみを転写する。
上記の転写は、電極シート(10)の接着剤層(24)とセラミックグリーンシート(30)の誘電体層(33)とが重なり合う様に配置し、一対の加圧ローラ(8a)及び(8b)を通過させることによって行う。転写条件は第1工程の場合と同様である。この転写処理により、セラミックグリーンシート(30)は、誘電体層(33)から分離し、接着剤層(24)の上面に誘電体層(33)のみが転写される。そして、誘電体層(33)が分離されたセラミックグリーンシートは巻取りロール(6)によって回収される。
上記の転写処理において接着剤層(24)の上面への誘電体層(33)のみの転写は、第3支持シート(31)と誘電体層(33)との間に形成された離型処理層(32)により、一層確実に行なわれる。
(C:第3工程)
第3工程は、上記の第2転写工程から送出された電極シート(10)の上面の誘電体層(33)に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)をその接着剤層(24)で接着し、積層ユニットシート(40)を形成する。
上記の接着処理は、電極シート(10)の誘電体層(33)と接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)とが重なり合う様に配置し、一対の加圧ローラ(9a)及び(9b)を通過させることによって行う。接着処理条件は第1工程の場合と同様である。この接着処理により、第1支持シート(11)/離型処理層(12)/印刷補助層(13)/電極・スペーサー層(14)/接着剤層(24)/誘電体層(33)/[接着剤層(24)/離型処理層(23)/第2支持シート(22)/背面転写防止層(21)]の層構成から成る積層ユニットシート(40)が形成される。
(D:第4工程)
第4工程は、第3工程から送出された積層ユニットシート(40)を巻回して積層ユニットシートロール体(4)を形成する。積層ユニットシートロール体(4)において、積層ユニットシート(40)の各層が背面転写防止層(21)を介して巻回されているため、積層ユニットシート(40)間の背面転写防止は確実に防止される。
そして、上記で得られた積層ユニットシートロール体(4)は、次の様にして積層セラミックコンデンサ等の積層セラミック電子部品の製造に供される。すなわち、積層ユニットシート(40)から層ユニットシート(40)を繰出し、所定のサイズに切断し、電極・スペーサー層(14)/接着剤層(24)/誘電体層(33)/接着剤層(24)の層構成部分を他の層から分離し、接着剤層(24)により所望の数の積層体ユニットを積層する。この場合、積層体ユニットの積層は、各積層体ユニットが有する接着剤層(24)により極めて容易に行うことが出来る。その後、加圧し、得られた積層体をチップ状に切断してグリーンチップを作製する。最後に、グリーンチップからバインダを除去し、グリーンチップを焼成し、外部電極を形成することにより、積層セラミックコンデンサ等の積層セラミック電子部品が製造される。
[第2の要旨に係る発明(図5〜図8)]
第2の要旨に係る発明は、第1の要旨に係る発明の第1工程で使用した電極層用ロール体(1)と第2工程で使用したグリーンシートロール体(3)とを入れ替え、第1工程でグリーンシートロール体(3)を使用した点を除き、第1の要旨に係る発明と同じである。
(A:第1工程)
第1工程は、グリーンシートロール体(3)からセラミックグリーンシート(30)を繰出しつつ、その誘電体層(33)の上面に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)のみを転写する。
上記の転写処理はセラミックグリーンシート(30)の誘電体層(33)と接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)とが重なり合う様に配置し、一対の加圧ローラ(7a)及び(7b)を通過させることによって行う。転写条件は第1の要旨に係る発明の第1工程の場合と同様である。この転写処理により、接着剤層用シート(20)は、接着剤層(24)から分離し、誘電体層(33)の上面に接着剤層(24)のみが転写される。そして、接着剤層(24)が分離された接着剤層用シートは巻取りロール(5)によって回収される。
(B:第2工程)
第2工程は、上記の第1転写工程から送出されたセラミックグリーンシート(30)の上面の接着剤層(24)に対し、電極層用ロール体(1)から繰出された電極シート(10)の電極・スペーサー層(14)のみを転写する。
上記の転写処理は、セラミックグリーンシート(30)の接着剤層(24)と電極シート(10)の電極・スペーサー層(14)とが重なり合う様に配置し、一対の加圧ローラ(8a)及び(8b)を通過させることによって行う。転写条件は第1の要旨に係る発明の第2工程の場合と同様である。この転写処理により、電極シート(10)は、電極・スペーサー層(14)から分離し、接着剤層(24)の上面に電極・スペーサー層(14)のみが転写される。そして、電極・スペーサー層(14)が分離された電極シートは巻取りロール(6)によって回収される。
(C:第3工程)
第3工程は、上記の第2転写工程から送出されたセラミックグリーンシート(30)の上面の電極・スペーサー層(14)に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)をその接着剤層(24)で接着し、積層ユニットシート(40)を形成する。
上記の接着処理は、セラミックグリーンシート(30)の電極・スペーサー層(14)と接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)とが重なり合う様に配置し、一対の加圧ローラ(9a)及び(9b)を通過させることによって行う。接着処理条件は第1の要旨に係る発明の第3工程の場合と同様である。この接着処理により、第3支持シート(31)/離型処理層(32)/誘電体層(33)/接着剤層(24)/電極・スペーサー層(14)/[接着剤層(24)/離型処理層(23)/第2支持シート(22)/背面転写防止層(21)]の層構成から成る積層ユニットシート(40)が形成される。
(D:第4工程)
第4工程は、第3工程から送出された積層ユニットシート(40)を巻回して積層ユニットシートロール体(4)を形成する。積層ユニットシートロール体(4)において、積層ユニットシート(40)の各層が背面転写防止層(21)を介して巻回されているため、積層ユニットシート(40)間の背面転写防止は確実に防止されていた。
そして、上記で得られた積層ユニットシートロール体(4)は、第1の要旨に係る発明の場合と全く同様にして積層セラミックコンデンサ等の積層セラミック電子部品の製造に供される。この場合、第2の要旨に係る発明においても、積層体ユニットの積層は、各積層体ユニットが有する接着剤層(24)により極めて容易に行うことが出来る。
本発明によれば、誘電体層と電極層とが積層された積層電子部品の積層体ユニットの製造方法であって、電極ペーストの誘電体層中への染み込み、および、誘電体層および電極層の変形が防止され、製造に必要な接着剤層用シート等の背面転写の問題もなくロール体の形態で使用でき、しかも、積層ユニットシートが接着剤層を備え且つ背面転写の問題もなくロール体の形態で得られる様に改良された上記の積層体ユニットの製造方法が提供され、本発明の工業的価値は顕著である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(1)支持シート:
電極シート(10)の形成に使用する第1支持シート(11)及びセラミックグリーンシート(30)の形成に使用する第3支持シート(31)としては、片面にシリコーン樹脂による離型処理層(厚さ0.1μm)が形成されている市販の二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(フイルム厚さ38μm)を使用した。また、接着剤層用シート(20)の形成に使用する第2支持シート(21)としては、両面にシリコーン樹脂による離型処理層(厚さ0.1μm)が形成されている市販の二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム(フイルム厚さ38μm)を使用した。
(2)誘電体ペースト(A)の調製:
以下の表1に示す組成の誘電体粉末を調製し、得られた誘電体粉末100重量部に対し、以下の表2に示す組成の有機ビヒクルを加え、ボールミルで20時間に亘って混合し、エタノール、プロパノール、キシレンの混合溶液(42.5:42.5:15重量比)によって希釈し、誘電体ペースト(A)を調製した。
Figure 2005079243
Figure 2005079243
(3)誘電体ペースト(B)の調製:
誘電体ペースト(A)の調製に使用した誘電体粉末100重量部に対し、以下の表3に示す組成の溶液を加え、ボールミルで20時間に亘り混合してスラリーとなし、その後、40℃で加熱攪拌して余剰のアセトンを揮発させ、スペーサ層形成用の誘電体ペースト( B)を調製した。
Figure 2005079243
(4)接着剤溶液の調製:
以下の表4に示す組成の有機ビヒクルを調製し、メチルエチルケトンによって10倍に希釈し、接着剤溶液を調製した。
Figure 2005079243
(5)電極ペーストの調製:
平均粒径が0.2μmのNi粒子100重量部に対し、以下の表5に示す組成の溶液を加え、ボールミルによって、20時間に亘り混合してスラリーとなし、その後、40℃で加熱攪拌して余剰のアセトンを揮発させ、電極層用のペーストを調製した。
Figure 2005079243
<グリーンシートロール体(3)の作製>
第3支持シート(31)の離型処理層(12)の上面に誘電体ペースト(A)を塗布した後に乾燥して誘電体層(33)を形成した。誘電体ペーストの塗布は、エクストルージョンコーターによって行い、乾燥は、箱形乾燥機を使用し、約80℃の温度で約10分行った。乾燥後における誘電体層(33)の厚さは、0.9μmであった。得られたセラミックグリーンシート(30)は、誘電体層(33)が外側に位置する様に巻回してグリーンシートロール体(3)とした。
<接着剤層用ロール体(2)の作製>
第2支持シート(22)の一方の側の上面の離型処理層(シリコーン樹脂)は背面転写防止層(21)として使用した。そして、他方の側の上面の離型処理層(シリコーン樹脂)の上面に接着剤溶液を塗布した後に乾燥して接着剤層(24)を形成する。接着剤溶液の塗布は、ワイヤーバーコーターによって行い、乾燥は、箱形乾燥機を使用し、約80℃の温度で約10分行った。乾燥後における接着剤層(24)の厚さは0.1μmであった。得られた接着剤層用シート(20)は、誘接着剤層(24)が内側に位置する様に巻回して接着剤層用ロール体(2)とした。
<電極層用ロール体(1)の作製>
第1支持シート(11)の離型処理層(12)の上面に誘電体ペースト(A)を塗布した後に乾燥して印刷補助層(13)を形成し、次いで、印刷補助層(13)の上面に所定のパターンで電極ペーストを塗布した後に乾燥して電極層(14a)を形成し、更に、印刷補助層(13)の上面に電極層(14a)と相補的なパターンで誘電体ペースト(B)塗布した後に乾燥してスペーサー層(14b)を形成した。
誘電体ペースト(A)塗布は、エクストルージョンコーターによって行い、乾燥は、箱形乾燥機を使用し、約80℃の温度で約10分行った。乾燥後における印刷補助層(13)の厚さは0.2μmであった。また、電極ペースト及び誘電体ペーストの印刷は、スクリーン印刷機で行い、乾燥は、箱形乾燥機を使用し、約85℃の温度で約15分行った。乾燥後における電極・スペーサー層(14)の厚さは1.2μmであった。得られた電極用シート(10)は、電極・スペーサー層(14)が内側に位置する様に巻回してロール体(1)とした。
(A:第1工程)
電極層用ロール体(1)から電極シート(10)を繰出しつつ、その電極・スペーサー層(14)の上面に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)を転写した。すなわち、電極シート(10)の電極・スペーサー層(14)と接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)とが重なり合う様に配置し、一対の加圧ローラ(7a)及び(7b)を通過させた。転写温度(加圧ローラの温度)は70℃、転写圧力は 1 MPaとした。この転写処理により、接着剤層用シート(20)は、接着剤層(24)から分離し、電極・スペーサー層(14)の上面に接着剤層(24)のみが転写された。そして、接着剤層(24)が分離された接着剤層用シートは巻取りロール(5)によって回収した。
(B:第2工程)
上記の第1転写工程から送出された電極シート(10)の上面の接着剤層(24)に対し、グリーンシートロール体(3)から繰出されたセラミックグリーンシート(30)の誘電体層(33)を転写した。すなわち、電極シート(10)の接着剤層(24)とセラミックグリーンシート(30)の誘電体層(33)とが重なり合う様に配置し、一対の加圧ローラ(8a)及び(8b)を通過させた。転写条件は第1工程の場合と同様とした。この転写処理により、セラミックグリーンシート(30)は、誘電体層(33)から分離し、接着剤層(24)の上面に誘電体層(33)のみが転写された。そして、誘電体層(33)が分離されたセラミックグリーンシートは巻取りロール(6)によって回収とた。
(C:第3工程)
上記の第2転写工程から送出された電極シート(10)の上面の誘電体層(33)に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)をその接着剤層(24)で接着し、積層ユニットシート(40)を形成した。すなわち、電極シート(10)の誘電体層(33)と接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)とが重なり合う様に配置し、一対の加圧ローラ(9a)及び(9b)を通過させた。接着処理条件は第1工程の場合と同様とした。
(D:第4工程)
第3工程から送出された積層ユニットシート(40)を巻回して積層ユニットシートロール体(4)を形成した。
(積層セラミック電子部品の製造)
積層ユニットシート(40)から層ユニットシート(40)を繰出し、所定のサイズに切断し、電極・スペーサー層(14)/接着剤層(24)/誘電体層(33)/接着剤層(24)の層構成部分を他の層から分離し、接着剤層(24)により所望の数の積層体ユニットを積層した。その後、加圧し、得られた積層体をチップ状に切断してグリーンチップを作製した。最後に、グリーンチップからバインダを除去し、グリーンチップを焼成し、外部電極を形成することにより、積層セラミックコンデンサを製造した。
上記の積層ユニットシートロール体(4)の製造の第1工程においては、接着剤層用ロール体(2)からの接着剤層用シート(20)の繰出しは、背面転写防止層(21)の作用によって接着剤層(24)の背面転写(裏移り)が防止されて円滑に行なわれた。また、得られた積層ユニットシートロール体(4)において、積層ユニットシート(40)の各層が背面転写防止層(21)を介して巻回されているため、積層ユニットシート(40)間の背面転写防止は確実に防止されていた。
また、上記の積層セラミック電子部品の製造において、積層体ユニットの積層は、各積層体ユニットが有する接着剤層(24)により極めて容易に行うことが出来た。そして、得られた積層セラミックコンデンサについての検査結果、電極ペーストの誘電体層中への染み込み、および、誘電体層および電極層の変形は認められなかった。
第1の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す概略工程説明図 第1の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す要部説明図 第1の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す要部説明図 第1の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す要部説明図 第2の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す概略工程説明図 第2の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す要部説明図 第2の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す要部説明図 第2の要旨に係る本発明の製造方法の一例を示す要部説明図
符号の説明
1:電極層用ロール体
10:電極シート
11:第1支持シート
12:離型処理層
13:印刷補助層
14:電極・スペーサー層
14a:電極層
14b:スペーサー層
2:接着剤層用ロール体
20:接着剤層用シート
21:背面転写防止層
22:第2支持シート
23:離型処理層
24:接着剤層
3:グリーンシートロール体
30:セラミックグリーンシート
31:第3支持シート
32:離型処理層
33:誘電体層
4:積層ユニットシートロール体
40:積層ユニットシート
5〜7:巻取りロール
7a,7b:一対の加圧ローラ
8a,8b:一対の加圧ローラ
9a,9b:一対の加圧ローラ

Claims (6)

  1. セラミックグリーンシートの誘電体層の上面に接着剤層を介して所定のパターンで電極層とその相補的パターンでスペーサー層とを形成して成る積層電子部品用の積層ユニットの製造方法であって、以下の(I)〜(III)に定義するグリーンシートロール体(1)、接着剤層用ロール体(2)、電極層用ロール体(3)を使用し、以下(A)〜(D)に定義する第1〜第4工程を順次に行なうことを特徴とする層電子部品用の積層ユニットの製造方法。
    (I):電極層用ロール体(1)は、第1支持シート(11)/電極・スペーサー層(14)の層構成を有する電極シート(10)を巻回して成る。
    (II):接着剤層用ロール体(2)は、背面転写防止層(21)/第2支持シート(22)/接着剤層(24)の層構成を有する接着剤層用シート(20)を巻回して成る。
    (III):グリーンシートロール体(3)は、第3支持シート(31)/誘電体層(33)の層構成を有するセラミックグリーンシート(30)を巻回して成る。
    (A):第1工程は、電極層用ロール体(1)から電極シート(10)を繰出しつつ、その電極・スペーサー層(14)の上面に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)のみを転写する。
    (B)第2工程は、上記の第1転写工程から送出された電極シート(10)の上面の接着剤層(24)に対し、グリーンシートロール体(3)から繰出されたセラミックグリーンシート(30)の誘電体層(33)のみを転写する。
    (C)第3工程は、上記の第2転写工程から送出された電極シート(10)の上面の誘電体層(33)に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)をその接着剤層(24)で接着し、積層ユニットシート(40)を形成する。
    (D)第4工程は、第3工程から送出された積層ユニットシート(40)を巻回して積層ユニットシートロール体(4)を形成する。
  2. セラミックグリーンシートの誘電体層の上面に接着剤層を介して所定のパターンで電極層とその相補的パターンでスペーサー層とを形成して成る積層電子部品用の積層ユニットの製造方法であって、以下の(I)〜(III)に定義するグリーンシートロール体(1)、接着剤層用ロール体(2)、電極層用ロール体(3)を使用し、以下(A)〜(D)に定義する第1〜第4工程を順次に行なうことを特徴とする層電子部品用の積層ユニットの製造方法。
    (I):グリーンシートロール体(3)は、第3支持シート(31)/誘電体層(33)の層構成を有するセラミックグリーンシート(30)を巻回して成る。
    (II):接着剤層用ロール体(2)は、背面転写防止層(21)/第2支持シート(22)/接着剤層(24)の層構成を有する接着剤層用シート(20)を巻回して成る。
    (III):電極層用ロール体(1)は、第1支持シート(11)/電極・スペーサー層(14)の層構成を有する電極シート(10)を巻回して成る。
    (A):第1工程は、グリーンシートロール体(3)からセラミックグリーンシート(30)を繰出しつつ、その誘電体層(33)の上面に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)の接着剤層(24)のみを転写する。
    (B)第2工程は、上記の第1転写工程から送出されたセラミックグリーンシート(30)の上面の接着剤層(24)に対し、電極層用ロール体(1)から繰出された電極シート(10)の電極・スペーサー層(14)のみを転写する。
    (C)第3工程は、上記の第2転写工程から送出されたセラミックグリーンシート(30)の上面の電極・スペーサー層(14)に対し、接着剤層用ロール体(2)から繰出された接着剤層用シート(20)をその接着剤層(24)で接着し、積層ユニットシート(40)を形成する。
    (D)第4工程は、第3工程から送出された積層ユニットシート(40)を巻回して積層ユニットシートロール体(4)を形成する。
  3. 電極シート(10)が第1支持シート(11)/離型処理層(12)/電極・スペーサー層(14)の層構成を有する請求項1又は2に記載の製造方法。む
  4. 電極シート(10)が第1支持シート(11)/離型処理層(12)/印刷補助層(13)/電極・スペーサー層(14)の層構成を有する請求項1〜3の何れかに記載の製造方法。
  5. 接着剤層用シート(20)が背面転写防止層(21)/第2支持シート(22)/離型処理層(23)/接着剤層(24)の層構成を有する請求項1〜4の何れかに記載の製造方法。
  6. セラミックグリーンシート(30)が第3支持シート(31)/離型処理層(32)/誘電体層(33)の層構成を有する請求項1〜5の何れかに記載の製造方法。
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