JP2005075681A - ダイヤモンド素子及びダイヤモンド素子製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド素子及びダイヤモンド素子製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005075681A
JP2005075681A JP2003307764A JP2003307764A JP2005075681A JP 2005075681 A JP2005075681 A JP 2005075681A JP 2003307764 A JP2003307764 A JP 2003307764A JP 2003307764 A JP2003307764 A JP 2003307764A JP 2005075681 A JP2005075681 A JP 2005075681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diamond
substrate
crystal
columnar body
plane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003307764A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4466019B2 (ja
Inventor
Yoshiki Nishibayashi
良樹 西林
Yutaka Ando
豊 安藤
Takahiro Imai
貴浩 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2003307764A priority Critical patent/JP4466019B2/ja
Publication of JP2005075681A publication Critical patent/JP2005075681A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4466019B2 publication Critical patent/JP4466019B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

【課題】 結晶間の粒界の影響を受けず、高さ均一性の優れたダイヤモンド素子を提供する。
【解決手段】 表面が(100)面であるダイヤモンド単結晶基板に、複数の微小円が配列されたパターンのレジストを形成する第1のステップと、基板をエッチングして基板表面から複数の円柱が垂直に突出している構造に加工する第2のステップと、第2のステップにより加工された基板を水素を主成分とするガスのプラズマに曝すことにより、円柱を四角柱に再構成した上、四角柱と基板表面との境界から(111)面を露出面とするダイヤモンド結晶を成長させると同時に、四角柱の先端部を先鋭化させる第3のステップとを実行し、四角柱と基板表面との境界から成長するダイヤモンド結晶が四角柱の先端に到達する前に第3のステップを終了する。
【選択図】 図1


Description

本発明は、電子放出素子、原子プローブ、近接場光プローブなどに応用可能なダイヤモンド素子及びその製造方法に関する。
図3Aないし図3Cは、従来例のダイヤモンド素子及びその製造過程を示す図である。図3Aないし図3Cに示すように、ダイヤモンド単結晶基板31上に微小円柱体33を形成し、微小円柱体33上にダイヤモンド結晶をエピキャシタル成長させて頂点が尖った角錐状体35を形成する方法があった。
Yoshiki Nishibayashi et al.、"Various Field Emitters of Single Crystal Diamond"、New Diamond and Frontier Carbon Technology、Vol. 13, No. 1 2003、p. 19-30 Yutaka Ando et al.、"Fabrication of Diamond Emitter Tips by Reactive Ion Etching"、New Diamond and Frontier Carbon Technology、Vol. 12, No. 3 2002、p. 137-140
上記従来例によって作製したダイヤモンド素子には突起の高さ均一性が悪いという問題点があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高さ均一性の優れたダイヤモンド素子を提供することを目的とする。
本発明のダイヤモンド素子は、表面がダイヤモンド結晶の特定の結晶面に略平行な面である基板と、前記基板上に設けられ、前記結晶面とは異なる第2の結晶面を側面とする略角錐状体と、略角錐状体の先端部から突出し、先端部が先鋭化している柱状体とを備えたことを特徴とする。
また、本発明のダイヤモンド素子製造方法は、表面がダイヤモンド結晶の特定の結晶面に略平行な面である基板から柱状体が突出した構造を形成する第1のステップと、前記第1のステップで得られた基板を、水素を主成分とするガスのプラズマに曝すことにより、前記柱状体の根元から前記結晶面とは異なる第2の結晶面を露出面とするダイヤモンド結晶を成長させると同時に、前記柱状体の先端部を先鋭化させる第2のステップとを含み、前記柱状体の根元から成長するダイヤモンド結晶が前記柱状体の先端に到達する前に前記第2のステップを終了することにより、前記基板を底面とし、前記第2の結晶面を側面とする略角錐状体の先端部から前記柱状体が突出している構造を形成することを特徴とする。
柱状体の先端部をプラズマ処理することにより、柱状体の高さを大きく変化させることなく、柱状体の先端部を先鋭化させることができる。特に、柱状体の物理的強度を補強する略角錐状体を備えるので、柱状体を極めて細くすることができ、柱状体の先端部が短時間のプラズマ処理で先鋭化する。そのため、先端部が先鋭化された複数の柱状体の高さのバラツキが小さくなる。
本発明のダイヤモンド素子は、前記柱状体の長さ方向に垂直な断面の最大径が300nm以下であることが好適である。
柱状体の断面の最大径を300nm以下とすると、好適な高さ均一性(バラツキが100nm以下)を容易に達成することができる。
本発明のダイヤモンド素子は、前記柱状体の側面と前記略角錐状体の側面との境界が、異なる結晶面が接する境界であることが好適である。
柱状体の側面と略角錐状体の側面とが連続した結晶面になる前、すなわち略角錐状体が柱状体の先端部付近まで成長し、略角錐状体の成長が柱状体の高さに影響を与える前にプラズマ処理を止めることにより、柱状体の高さのバラツキをより小さくすることができる。
本発明のダイヤモンド素子は、前記柱状体における前記略角錐状体から突き出ている部分の長さが、前記柱状体の高さの2分の1未満であることが好適である。
柱状体の半分以上が略角錐状体で覆われることにより、柱状体が折れにくくなると共に、略角錐状体の放熱効果及び導光効果が高まる。
結晶間の粒界の影響を受けず、高さ均一性の優れたダイヤモンド素子を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態のダイヤモンド素子1の構造を説明する。図1Cは、第1実施形態のダイヤモンド素子1の縦断面図を示す。図1A及び図1Bは、ダイヤモンド結晶が柱状体の根元から(111)方向に成長して略角錐状体に至る過程を示す。ただし、これらの図では、簡略化のために、一個の柱状体のみが示されている。
ダイヤモンド素子1は、(100)面を表面11aとするダイヤモンド単結晶の基板11を備える。基板11から一定の間隔で複数の四角柱13(柱状体)が表面11aに対して垂直に突出している。四角柱13は、基板11を構成するダイヤモンド単結晶と連続したダイヤモンド単結晶により構成されている。四角柱13の断面の径は、300nm以下になっている。
各四角柱13は、頂点が欠けた略四角錐状の略四角錐15(略角錐状体)に覆われており、先端部13aが略四角錐15の先端部から突き出ている。略四角錐15は、基板11の表面11a((100)面)を底面とし、(111)面を側面15a(露出面)とするダイヤモンド単結晶である。図1A及び図1Bに示すように、略四角錐15は、基板11上に、ダイヤモンド単結晶が四角柱13の根元から(111)方向に成長して形成されたものである。略四角錐15が四角柱13の先端部13aを覆う前に、略四角錐15の成長が止められている。
四角柱13の先端部13aは、先鋭化されている。複数の四角柱13の高さには多少のバラツキがあるが、最も低いものと最も高いものと差は100nm以内である。
本発明のダイヤモンド素子に用いられる基板は、ダイヤモンド単結晶をヘテロエピキャシタル成長させたものであってもよい。また、本発明のダイヤモンド素子に用いられる基板の表層部及び柱状体は、高配向ダイヤモンド多結晶であってもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態のダイヤモンド素子2の構造を説明する。図2Cは、第2実施形態のダイヤモンド素子2の縦断面図を示す。図2A及び図2Bは、ダイヤモンド結晶が柱状体の根元から(111)方向に成長して角錐状体に至る過程を示す。ただし、これらの図では、簡略化のために、一個の柱状体のみが示されている。
ダイヤモンド素子2は、(100)面に略平行な面を表面21aとするダイヤモンド単結晶の基板21を備える。(100)面と表面21aとの間には所定のオフ角がある。
基板21から一定の間隔で複数の四角柱23(柱状体)が表面21aに対して垂直に突出している。四角柱23は、基板21を構成するダイヤモンド単結晶と連続したダイヤモンド単結晶により構成されている。四角柱23の断面の径は、300nm以下になっている。
各四角柱23は四角錐25に覆われており、先端部23aが四角錐25の頂点付近の側面25aから突き出ている。四角錐25は、基板21を構成するダイヤモンド単結晶の(100)面を底面とし、(111)面を側面25aとするダイヤモンド単結晶である。前述のとおり(100面)と表面21aとの間には所定のオフ角があるので、四角錐25は、表面21aに対してオフ角だけ傾くことになる。そのため、四角錐25の頂点が、表面21aから垂直に伸びる四角柱23の外側に位置することになる。
図2A及び図2Bに示すように、四角錐25は、基板21上にダイヤモンド単結晶が四角柱23の根元から(111)方向に成長して形成されたものである。四角錐25が四角柱23の先端部23aを覆う前に、四角錐25の成長が止められている。
図2Dは、四角錐25における隣り合う側面25aの境界部の形状を示す図である。両方の側面25aのサイドが、凹入部25bが境界に平行になるようにくぼんでいる。
四角柱23の先端部23aは、先鋭化されている。複数の四角柱23の高さには多少のバラツキがあるが、最も低いものと最も高いものと差は100nm以内である。
(製造方法)
本発明のダイヤモンド素子製造方法の実施形態を説明する。まず、高圧合成法により生成した(100)単結晶ダイヤモンド基板を、研磨によって高低差25nm以下に平坦化する。好ましくは、高低差10nm以下に平坦化する。この際、平坦化された基板の表面が、(100)面に平行になるようにする。(100)単結晶ダイヤモンド基板に代えて、表層部にダイヤモンド単結晶膜をヘテロエピキャシタル成長させた基板、又は表層部に高配向ダイヤモンド多結晶膜を成長させた基板を用いてもよい。
平坦化された基板の表面に、直径200nm以下のAlの微小ドットを所定の配列で形成する。直径200nm以下の微小ドットに加工するので、パターン形成の手段としては電子リソグラフィーが好適である。また、Al膜上に形成された第2レジストをフォトリソグラフィーで大きめのドットのパターンにした上、Al膜をオーバーエッチングして直径200nm以下の微小ドットのパターンにすることも考えられる。この場合、Al微小ドットの大きさにバラツキが生じるが、25nmまでのバラツキを許容できる。
レジストの材料はAlに限られず、SiO2やTiNを用いることもできる。Auなどのリソグラフィーが困難な材料をリフトオフにより所定のパターンに加工することも考えられる。
Al微小ドットが形成された基板を、RIEにより表面に対して垂直方向にエッチングして、円柱を形成する。円柱の高さは直径の2倍以上であるのが望ましい。円柱を高くすることにより、後のプロセスで略角錐状体を大きく成長させても、円柱の先端部が略角錐状態から突き出た状態を維持することができる。エッチング後、Al膜を酸で除去する。
以上のプロセスにより、(100)面である基板の表面から複数の円柱が垂直に突出している構造が得られる。次に、基板を、水素を主成分とするガスのマイクロ波プラズマに曝す。このガスは、全て水素で構成されている、あるいは水素ガスにO2、CO、CO2などの酸素原子を含むガスが微量に混入したもの(例えば、H2にCO2が0.1%混入したガス)である。
ダイヤモンド結晶がエッチングされる最低限のエネルギー付近に、水素含有ガスをマイクロ波で励起する。マイクロ波で励起するのが好ましいが、RFやDCにより励起してもよい。基板温度は700〜900℃、ガスの圧力は2.5〜6.7kPaとする。
このようなプラズマガスに曝すことにより、微小円柱付き基板が緩やかにエッチングされると共に、微小円柱付き基板上にダイヤモンド結晶が(111)方向に成長する。その結果、微小円柱付き基板の形状は次のように変化していく。
円柱は、(100)面を側面とする四角柱に再構成される。さらに、四角柱の先端部は先鋭化されていく。同時に、四角柱の根元から(111)方向にダイヤモンド結晶が成長していく。ダイヤモンド結晶は(100)方向にも成長するが、(111)方向の成長の方が約20倍早い。
基板の表面を底面とし、(111)面を側面とし、中心軸が四角柱と重なる略四角錐が成長していく。他方、四角柱の先端部は、先鋭化されるものの、基板表面に垂直な方向にはほとんど成長しない。略四角錐が、四角柱の半分以上を覆い、かつ四角柱の先端部が露出している状態でプラズマ処理を止める。特に、複数の四角柱の高さのバラツキを小さくするためには、略四角錐の側面と四角柱の側面とを区別する境界が存在するうち、すなわち略四角錐の側面を構成する結晶面と四角柱の側面を構成する結晶面とが不連続に変化する境界線が存在するうちにプラズマ処理を止めるのが好ましい。以上のプロセスの結果、本発明のダイヤモンド素子が得られる。
上記のプロセスでは、断面の直径が200nm以下の微小円柱が形成された上、この微小円柱が微小四角柱に再構成される。微小四角柱が非常に細いので、短時間のプラズマ処理で微小四角柱の先端部が先鋭化される。そのため、略四角錐の先端部が微小四角柱の先端部に追いつく前に、微小四角柱の先端部が先鋭化される。
また、(111)方向成長速度の(100)方向成長速度に対する比が大きいので、略四角錐が微小四角柱の先端部付近まで成長したときでも、微小四角柱の高さはプラズマ処理の開始時と大きく変わっていない。そのため、プラズマ処理後の複数の微小四角柱の高さのバラツキが大きくならない。特に、微小四角柱の断面の最大径(対角線の長さ)を300nm以下にして先鋭化に要する時間を短くすることにより、本発明のダイヤモンド素子が完成したときの微小四角柱の高さのバラツキ100nm以下にすることができる。微小四角柱の断面の最大径が300〜400nm付近で、好適な構造(微小四角柱の先端部が先鋭化されており、かつ微小四角柱の高さのバラツキが100nm)の達成可能性が大きく変わる。
上記の製造方法では表面が(100)面に平行になるように基板が研磨されたが、表面と(100)面との間に所定のオフ角が生じるように基板が研磨されてもよい。その場合には、(100)面を底面とする四角錐が基板の表面に対して傾いて成長することになる。このように、四角錐が四角柱に対して傾いている構造が、ダイヤモンド素子を近接場光プローブ又は原子プローブに適用するのに好適である。
基板表面にオフ角が設けられている場合において、プラズマ処理の前に形成する微小円柱を太めにし、プラズマ処理時間を短くすると、四角錐は、隣り合う側面の境界が削られたような形状になりやすい。図2Dに示すように、凹入部が2重になっている構造、すなわち両側面のサイドにおいて境界に平行になるように凹入部が形成されている構造が微小四角柱の高さの均一性を維持する点で好ましい。
(製造方法の実施例1)
(100)単結晶ダイヤモンド基板の表面を研磨して、高低差数nmに平坦化した。基板の表面にAl膜を蒸着する。さらに、Al膜上に第2のレジスト(ウエットエッチング用レジスト)を塗布する。第2のレジストを、フォトリソグラフィーにより、直径0.8μmのドットが配列されたパターンにした。
この基板をウエットエッチングによりオーバーエッチングした上、第2のレジストを除去することにより、直径0.2〜0.5μmのAlドットが配列されたパターンを形成した。
CF4/O2=1%のガス中でRIEを施すことにより、この基板を表面から複数の円柱が垂直に突出している構造に加工した。いくつかのAlドットの下では、過度にサイドエッチングされたために円柱が消滅してしまった。しかし、多くのAlの下では、断面直径0.2〜0.3μmの円柱が形成された。図4は、実施例1において円柱が形成された(100)単結晶ダイヤモンド基板の撮像図である。
MPCVD装置を用いて、この基板を水素100%ガスのマイクロ波プラズマに曝した。処理条件は、水素ガス流量100〜300sccm、ガス圧力3.3〜5.3kPa、基板ステージ温度750℃、マイクロ波出力1300Wとした。処理時間は、15〜360分とした。
上記のプラズマ処理を開始すると、円柱は更に細くなり、径が50〜200nmの四角柱に再構成された。同時に、四角柱の根元からピラミッド状の成長丘が成長していった。図5Aは、成長丘の成長が始まった様子を示す撮像図であり、図5Bは、その一部拡大図である。
プラズマ処理を継続すると、成長丘が成長すると共に四角柱の先端部が先鋭化していった。成長丘の成長速度は四角柱の表面の成長速度よりもはるかに大きかった。成長丘の先端部が四角柱の先端部に近づいたときでも、四角柱の高さにはほとんど変化がなかった。成長丘の先端部が四角柱の先端部を追い越す前に、四角柱の先端部が十分に先鋭化した。図6Aないし図6Cは、四角柱の根元から成長丘が成長すると同時に、四角柱の先端部が先鋭化する過程を示す撮像図である。
図7Aは、成長丘の側面同士の境界部の形状を示す図である。図7Aに示すように、側面同士の境界部(図6A及び図7Aに示す領域a)は、凹入部が境界線に平行な面になるように削られたような形状になった。
図7Bは、図6Aに示すプラズマ処理の初期における四角柱先端部の拡大図である。図7Cは、図6Cに示すプラズマ処理の末期における四角柱先端部の拡大図である。図7Bに示す先端部は先が丸まっている。図7Cに示す先端部は、図7Bに示す先端部よりも太くなったが、先が鋭く尖っている。
四角柱の先端部が十分に先鋭化した時点でプラズマ処理を止めた。以上のプロセスにより完成したダイヤモンド素子の四角柱の標準の高さは3μmであり、標準高さからのバラツキは1%以内であった。
(製造方法の実施例2)
実施例2の製造方法は、次の点で実施例1の製造方法と異なる。(100)ダイヤモンド単結晶基板の表面に蒸着したAl膜を、電子線リソグラフィー及びエッチングにより、直径0.3μmのAlドットが配列されたパターンにした。CF4/O2=1%のガス中でRIEを施すことにより、断面直径0.2μmの円柱を形成した。
この円柱付き基板をプラズマ処理したところ、先端が先鋭化した断面径が80〜100nmの四角柱及び実施例1と同じ形の成長丘が得られた。このダイヤモンド素子の四角柱の標準の高さは3μmであり、標準高さからのバラツキは1%以内であった。
(製造方法の比較例)
比較例の製造方法は、次の点で実施例1の製造方法と異なる。プラズマ処理を施す前の円柱の断面直径を0.8μmとした。
この円柱付き基板をプラズマ処理したところ、先端が尖る前に成長丘の先端部が四角柱の先端部に追いついてしまった。この時、四角柱の標準の高さは6μmであり、標準高さからのバラツキは5%以内であった。
例えば、電子銃、電子管、真空管、FED(Field Emission Display)における電子放出素子、STM(Scanning Tunneling Microscope)、AFM(Atomic Force Microscope)、SNOM(Scanning Near-field Optical Microscope)における原子プローブ及び近接場光プローブに適用可能である。
図1Cは、第1実施形態のダイヤモンド素子1の縦断面図を示す。図1A及び図1Bは、ダイヤモンド結晶が柱状体の根元から(111)方向に成長して略角錐状体に至る過程を示す。 図2Cは、第2実施形態のダイヤモンド素子2の縦断面図を示す。図2A及び図2Bは、ダイヤモンド結晶が柱状体の根元から(111)方向に成長して角錐状体に至る過程を示す。図2Dは、四角錐25における隣り合う側面25aの境界部の形状を示す。 図3Aないし図3Cは、従来例のダイヤモンド素子及びその製造方法を示す図である。 図4は、実施例1において円柱が形成された(100)単結晶ダイヤモンド基板の撮像図である。 図5Aは、成長丘の成長が始まった様子を示す撮像図であり、図5Bは、その一部拡大図である。 図6Aないし図6Cは、四角柱の根元から成長丘が成長すると同時に、四角柱の先端部が先鋭化する過程を示す撮像図である。 図7Aは、成長丘の側面同士の境界部の形状を示す図である。図7Bは、図6Aに示すプラズマ処理の初期における四角柱先端部の拡大図である。図7Cは、図6Cに示すプラズマ処理の末期における四角柱先端部の拡大図である。
符号の説明
1・・・ダイヤモンド素子、11・・・ダイヤモンド単結晶基板、11a・・・表面、13・・・四角柱、13a・・・先端部、15・・・略四角錐、15a・・・側面、2・・・ダイヤモンド素子、21・・・ダイヤモンド単結晶基板、21a・・・表面、23・・・四角柱、23a・・・先端部、25・・・四角錐、25a・・・側面、31・・・ダイヤモンド単結晶基板、33・・・微小円柱体、35・・・角錐状体。

Claims (13)

  1. 表面がダイヤモンド結晶の特定の結晶面に略平行な面である基板と、
    前記基板上に設けられ、前記結晶面とは異なる第2の結晶面を側面とする略角錐状体と、
    略角錐状体の先端部から突出し、先端部が先鋭化している柱状体とを備えた
    ことを特徴とするダイヤモンド素子。
  2. 前記特定の結晶面が(100)面である
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド素子。
  3. 前記第2の結晶面が(111)面である
    ことを特徴とする請求項2に記載のダイヤモンド素子。
  4. 前記柱状体の長さ方向に垂直な断面の最大径が300nm以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド素子。
  5. 一つの前記柱状体の高さと、他の前記柱状体の高さとの差が、100nm以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド素子。
  6. 前記柱状体の側面と前記略角錐状体の側面との境界が、異なる結晶面が接する境界である
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド素子。
  7. 前記略角錐状体における隣り合う前記側面の境界が凹入角を含んだ稜線となっている
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド素子。
  8. 前記略角錐状体の中心軸が、前記柱状体の中心軸に対して傾いている
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド素子。
  9. 前記基板の前記表面と、前記特定の結晶面との間に所定のオフ角がある
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載のダイヤモンド素子。
  10. 前記柱状体における前記略角錐状体から突き出ている部分の長さが、前記柱状体の高さの2分の1未満である
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド素子。
  11. 表面がダイヤモンド結晶の特定の結晶面に略平行な面である基板から柱状体が突出した構造を形成する第1のステップと、
    前記第1のステップで得られた基板を、水素を主成分とするガスのプラズマに曝すことにより、前記柱状体の根元から前記結晶面とは異なる第2の結晶面を露出面とするダイヤモンド結晶を成長させると同時に、前記柱状体の先端部を先鋭化させる第2のステップとを含み、
    前記柱状体の根元から成長するダイヤモンド結晶が前記柱状体の先端に到達する前に前記第2のステップを終了することにより、前記基板を底面とし、前記第2の結晶面を側面とする略角錐状体の先端部から前記柱状体が突出している構造を形成する
    ことを特徴とするダイヤモンド素子製造方法。
  12. 前記特定の結晶面が(100)面である
    ことを特徴とする請求項11に記載のダイヤモンド素子製造方法。
  13. 前記第2の結晶面が(111)面である
    ことを特徴とする請求項12に記載のダイヤモンド素子製造方法。

JP2003307764A 2003-08-29 2003-08-29 ダイヤモンド素子及びダイヤモンド素子製造方法 Expired - Lifetime JP4466019B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003307764A JP4466019B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 ダイヤモンド素子及びダイヤモンド素子製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003307764A JP4466019B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 ダイヤモンド素子及びダイヤモンド素子製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005075681A true JP2005075681A (ja) 2005-03-24
JP4466019B2 JP4466019B2 (ja) 2010-05-26

Family

ID=34410457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003307764A Expired - Lifetime JP4466019B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 ダイヤモンド素子及びダイヤモンド素子製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4466019B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007040283A1 (ja) * 2005-10-06 2007-04-12 Namiki Seimitsu Houseki Kabushiki Kaisha 探針及びカンチレバー
WO2010001705A1 (ja) * 2008-07-01 2010-01-07 独立行政法人産業技術総合研究所 ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法
WO2014027600A1 (ja) * 2012-08-17 2014-02-20 独立行政法人産業技術総合研究所 ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法
CN109073675A (zh) * 2015-12-14 2018-12-21 米纳斯吉拉斯联合大学 用于扫描探针显微术的金属装置及其制造方法
GB2575351A (en) * 2018-06-01 2020-01-08 Fraunhofer Ges Forschung Method for producing homoepitaxial diamond layers
CN112526173A (zh) * 2020-12-09 2021-03-19 湘潭大学 一种检测材料晶界的晶体结构的方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007040283A1 (ja) * 2005-10-06 2007-04-12 Namiki Seimitsu Houseki Kabushiki Kaisha 探針及びカンチレバー
US8104332B2 (en) 2005-10-06 2012-01-31 Namiki Seimitsu Houseki Kabushiki Kaisha Probe and cantilever
WO2010001705A1 (ja) * 2008-07-01 2010-01-07 独立行政法人産業技術総合研究所 ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法
JP2013258407A (ja) * 2008-07-01 2013-12-26 National Institute Of Advanced Industrial & Technology ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法
JP5419101B2 (ja) * 2008-07-01 2014-02-19 独立行政法人産業技術総合研究所 ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法
US9478619B2 (en) 2012-08-17 2016-10-25 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Diamond semiconductor device and method for manufacturing same
WO2014027600A1 (ja) * 2012-08-17 2014-02-20 独立行政法人産業技術総合研究所 ダイヤモンド半導体装置及びその製造方法
CN109073675A (zh) * 2015-12-14 2018-12-21 米纳斯吉拉斯联合大学 用于扫描探针显微术的金属装置及其制造方法
CN109073675B (zh) * 2015-12-14 2021-01-15 米纳斯吉拉斯联合大学 用于扫描探针显微术的金属装置及其制造方法
GB2575351A (en) * 2018-06-01 2020-01-08 Fraunhofer Ges Forschung Method for producing homoepitaxial diamond layers
GB2575351B (en) * 2018-06-01 2020-11-25 Fraunhofer Ges Forschung Method for producing homoepitaxial diamond layers
CN112526173A (zh) * 2020-12-09 2021-03-19 湘潭大学 一种检测材料晶界的晶体结构的方法
CN112526173B (zh) * 2020-12-09 2023-05-16 湘潭大学 一种检测材料晶界的晶体结构的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4466019B2 (ja) 2010-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ravi et al. Oxidation sharpening of silicon tips
USRE47767E1 (en) Group III-nitride layers with patterned surfaces
KR101118847B1 (ko) 탄소계 재료 돌기의 형성 방법 및 탄소계 재료 돌기
US6458206B1 (en) Cantilever with whisker-grown probe and method for producing thereof
JP3903577B2 (ja) 電子放出素子用ダイヤモンド部材、その製造方法及び電子デバイス
JP3020155B2 (ja) 針状ダイヤモンド配列構造体の作製方法
JP4466019B2 (ja) ダイヤモンド素子及びダイヤモンド素子製造方法
US8701211B2 (en) Method to reduce wedge effects in molded trigonal tips
US7010966B2 (en) SPM cantilever and fabricating method thereof
JP4414728B2 (ja) カーボン加工体及びその製造方法並びに電子放出素子
Vasile et al. Formation of probe microscope tips in silicon by focused ion beams
KR101150446B1 (ko) 수직 정렬된 탄소나노튜브의 제조방법
JP2009120929A (ja) 基板への種付け処理方法、ダイヤモンド微細構造体及びその製造方法
JP3977142B2 (ja) 量子ドットの形成方法
JP4596451B2 (ja) 突起構造の形成方法、突起構造、および電子放出素子
JP3441051B2 (ja) 原子間力顕微鏡、トンネル顕微鏡又はスピン偏極トンネル顕微鏡に用いる探針及びカンチレバー並びにその作製法
JP4315247B2 (ja) 炭素を含む材料から成る突起を形成する方法、炭素を含む材料から成る突起を有する基板生産物、および電子放出素子
RU2275591C2 (ru) Кантилевер с вискерным зондом и способ его изготовления
JPH11211735A (ja) 走査型プローブ顕微鏡(spm)プローブの探針の製造方法
EP2304762B1 (en) Method to produce a field-emitter array with controlled apex sharpness
JPH11297625A (ja) 半導体量子ドットの作製方法
Stephani et al. Fabrication of densely packed, sharp, silicon field emitters using dry

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3