JP2005074596A - 研磨シート旋削溝加工用工具、溝付き研磨シート、及び溝付き研磨パッド - Google Patents

研磨シート旋削溝加工用工具、溝付き研磨シート、及び溝付き研磨パッド Download PDF

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哲生 下村
Masahiko Nakamori
雅彦 中森
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Abstract

【課題】 均整な溝を効率よく形成し、かつ溝の旋削による研磨シートの反り上がり及びうねりの発生を抑制することのできる溝付き研磨シートの製造方法、及び該製造方法に用いられる研磨シート旋削溝加工用工具を提供すること。また、該方法により製造される溝付き研磨シート及び溝付き研磨パッド、並びにそれらを用いた半導体デバイスの製造方法を提供すること。
【解決手段】 研磨シート表面に同心円の多条の溝を旋削する工程を含む溝付き研磨シートの製造方法であって、溝を旋削する工具として、一条の溝を旋削する単一切刃が同一間隔dで複数個積層されており、1旋削加工で間隔dの複数の溝が同時に加工可能な多刃ユニットを使用し、前記多刃ユニットを1回以上径方向に移動させて研磨シートに間隔dの等間隔の溝を形成する等間隔溝加工工程を行った後、さらにd/n(nは2以上の整数)ずつずらしながら(n−1)回溝加工工程を行い、研磨シート表面に作成されるすべての溝が同心で同一溝ピッチd/nとなるように旋削することを特徴とする溝付き研磨シートの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ウエハ表面の凹凸をケミカルメカニカルポリシング(CMP)で平坦化する際に使用される溝付き研磨シート及び溝付き研磨パッドに関し、詳しくは、均整な溝を有し、かつ反り上がり及びうねりのない溝付き研磨シート及び溝付き研磨パッドに関する。また、前記研磨シートの製造方法、研磨シート旋削溝加工用工具、及び半導体デバイスの製造方法に関する。
半導体装置を製造する際には、ウエハ表面に導電性膜を形成し、フォトリソグラフィー、エッチング等をすることにより配線層を形成する形成する工程や、配線層の上に層間絶縁膜を形成する工程等が行われ、これらの工程によってウエハ表面に金属等の導電体や絶縁体からなる凹凸が生じる。近年、半導体集積回路の高密度化を目的として配線の微細化や多層配線化が進んでいるが、これに伴い、ウエハ表面の凹凸を平坦化する技術が重要となってきた。
ウエハ表面の凹凸を平坦化する方法としては、一般的にCMP法が採用されている。CMPは、ウエハの被研磨面を研磨パッドの研磨面に押し付けた状態で、砥粒が分散されたスラリー状の研磨剤(以下、スラリーという)を用いて研磨する技術である。CMPで一般的に使用する研磨装置は、例えば、図1に示すように、研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、被研磨材(半導体ウエハ)4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えている。研磨パッド(研磨シート)1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と被研磨材4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、被研磨材4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。
このようなCMPプロセスを行う上で、定常的に供給されるスラリーがウエハの上面に均一に供給され、かつウエハの表面の一定個所に滞留することがないように、また新たに供給されるスラリーに更新されるようにする必要がある。そのため従来使用されている研磨パッドの研磨表面には、XY格子溝、同心円状溝、貫通孔、貫通していない穴、多角柱、円柱、螺旋状溝、偏心円状溝、放射状溝などが設けられている。前記溝加工用の切刃としては、単一切刃と単一切刃を複数積層して多刃ユニット化したものがあり、溝加工の効率アップ及び工具の製造と保全管理の容易化を考慮した場合には後者の方が有利である。後者の例としては、単一切刃を整列突設して多刃ユニットとし、更にこの多刃ユニットをユニットホルダに取り換え可能に固装して多刃ユニット工具とし、この多刃ユニット工具の一個以上を溝ピッチが整列するように配列して取り換え可能に構成して、同心の多条の溝を同時に旋削により形成することを特徴とする硬質発泡樹脂パッドの旋削溝加工用工具が開示されている。
特許第3299523号明細書
同心多条溝の旋削においては、均整な溝を形成する以外に研磨シートの反り上がり及びうねりを抑制することが重要となる。特に、溝深さが増すにつれ研磨シートの反り上がり及びうねりも増大する傾向にある。前記特許第3299523号明細書に記載の旋削溝加工用工具及び旋削方法により旋削を行った場合には、均整な溝を効率よく形成することはできるが、溝の旋削による研磨シートの反り上がり及びうねりの発生を抑制することはできない。反り上がり及びうねりのある溝付き研磨シート(研磨パッド)を用いてウエハを研磨すると研磨特性、特に平坦化特性が低下する傾向にある。また、研磨パッドの製造工程においても問題が生じる。具合的には、溝加工後の工程であるクリーニング工程、粘着層やクッション層の積層ラミネート工程、出荷検査工程、及び梱包工程において、研磨パッドに反り上がりやうねりがあると加工性及び取り扱い性が悪化する。
本発明は、上記課題を解決するものであって、均整な溝を効率よく形成し、かつ溝の旋削による研磨シートの反り上がり及びうねりの発生を抑制することのできる溝付き研磨シートの製造方法、及び該製造方法に用いられる研磨シート旋削溝加工用工具を提供することにある。また、該方法により製造される溝付き研磨シート及び溝付き研磨パッド、並びにそれらを用いた半導体デバイスの製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上述のような現状に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、下記製造方法により上記課題を解決できることを見出した。
即ち、本発明は、研磨シート表面に同心円の多条の溝を旋削する工程を含む溝付き研磨シートの製造方法であって、溝を旋削する工具として、一条の溝を旋削する単一切刃が同一間隔dで複数個積層されており、1旋削加工で間隔dの複数の溝が同時に加工可能な多刃ユニットを使用し、前記多刃ユニットを1回以上径方向に移動させて研磨シートに間隔dの等間隔の溝を形成する等間隔溝加工工程を行った後、さらにd/n(nは2以上の整数)ずつずらしながら(n−1)回溝加工工程を行い、研磨シート表面に作成されるすべての溝が同心で同一溝ピッチd/nとなるように旋削することを特徴とする溝付き研磨シートの製造方法、に関する。
前記製造方法において、所定間隔ずつずらしながら行う溝加工工程の回数は特に制限されないが、1〜4回(n=2、3、4、又は5)行うことが好ましく、特に2回又は3回行うことが好ましい。所定間隔ずつずらしながら行う溝加工工程を行わない場合(n=1)には、研磨シートの反り上がりやうねりが発生する傾向にある。一方、4回を超える場合には、該溝加工工程の回数が増えるため作業効率が悪くなる傾向にある。
また、本発明は、前記製造方法に用いられる研磨シート旋削溝加工用工具であって、一条の溝を旋削する単一切刃が同一間隔dで複数個積層されており、1旋削加工で間隔dの複数の溝が同時に加工可能な多刃ユニットが工具ホルダーに固着されており、前記間隔dが3mm以上であることを特徴とする研磨シート旋削溝加工用工具、に関する。
従来、同心多条溝を同時に旋削する方法としては、作成する溝の溝ピッチと同一間隔で単一切刃を積層した多刃ユニット有する工具を用いて、研磨シート表面を内径側から外径側方向又は外径側から内径側方向に多刃ユニットを1工程移動させて溝を旋削する方法により行われてきた。しかし、該旋削方法により旋削すると、加工時に発生する熱や応力開放などにより研磨シートに反り上がりやうねりが発生する傾向にある。このような研磨シートの反り上がりやうねりは、研磨後のウエハの面内均一性を低下させる原因となる。
本発明の溝付き研磨シートの製造方法は、単一切刃が同一間隔dで複数個積層された多刃ユニットを用い、まず前記多刃ユニットを1回以上径方向に移動させて研磨シートに間隔dの等間隔の溝を形成し、さらに多刃ユニットを所定間隔ずつずらしながら前記と同様の旋削工程を少なくとも1回以上繰り返して、多段階的に溝を旋削することを特徴とする。このように多段階的に溝を旋削した場合には、研磨シートの反り上がりやうねりの発生を効果的に抑制することができる。このような顕著な効果が発現する理由は明らかではないが、発熱が抑制され、応力が段階的に開放されたためと考えられる。
本発明の研磨シート旋削溝加工用工具は、単一切刃が4〜12個積層されている多刃ユニットを有することが好ましい。さらには、5〜10個の単一切刃が積層されていることが好ましい。4個未満の場合には溝加工効率が低下するため好ましくなく、一方、12個を超える場合にはホルダーサイズが大きくなったり、エアーブロー圧力が低下したり、刃物の調整が困難になるため好ましくない。
本発明においては、前記研磨シートがポリウレタン発泡体からなることが好ましい。
本発明は、記載の方法により製造される溝付き研磨シート、に関する。該研磨シートの溝ピッチは1.5〜5mm、溝深さは0.3〜1mm、及び溝幅は0.1〜1mmであることが好ましい。
また、本発明は、前記溝付き研磨シートとクッションシートとを貼り付けてなる溝付き研磨パッド、に関する。
さらに、本発明は、前記溝付き研磨シート又は前記溝付き研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
本発明における研磨シートの形成材料は特に制限されず、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ハロゲン系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリスチレン、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、エポキシ樹脂、及び感光性樹脂などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これら樹脂の製造方法も特に制限されず、通常用いられる方法により製造することができる。
ポリウレタン樹脂は、耐摩耗性に優れ、原料組成を種々変えることにより、所望の物性を有したポリマーが得られる素材であるため特に好ましい。
本発明のポリウレタン樹脂は、イソシアネート基含有化合物を含む第1成分と活性水素基含有化合物を含む第2成分を主成分としている。
本発明に使用するイソシアネート基含有化合物としては、ポリウレタンの分野において公知のイソシアネート化合物を特に限定なく使用できる。特に、ジイソシアネート化合物とその誘導体、とりわけイソシアネートプレポリマーの使用が、得られるポリウレタン樹脂の物理的特性が優れており、好適である。
ポリウレタン樹脂の製造方法としては、プレポリマー法、ワンショット法が知られているが、本発明においてはいずれの方法も使用可能である。
本発明に使用可能な有機イソシアネートとしては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機イソシアネートとしては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。これら3官能以上のポリイソシアネート化合物は、単独で使用するとプレポリマー合成に際して、ゲル化しやすいため、ジイソシアネート化合物に添加して使用することが好ましい。
本発明において第1成分として使用が好適なイソシアネート基含有化合物は、上記のイソシアネート化合物と活性水素基含有化合物との反応物であるイソシアネートプレポリマーである。このような活性水素基含有化合物としては、後述するポリオール化合物や鎖延長剤が使用され、イソシアネート基(NCO)と活性水素(H* )の当量比NCO/H* が1.2〜5.0、好ましくは1.6〜2.6の範囲で加熱反応して、イソシアネート基末端のオリゴマーであるイソシアネートプレポリマーが製造される。市販品のイソシアネートプレポリマーの使用も好適である。
本発明に使用する活性水素基含有化合物は、少なくとも2以上の活性水素原子を有する有機化合物であり、ポリウレタンの技術分野において通常ポリオール化合物、鎖延長剤と称される化合物である。
活性水素基とは、イソシアネート基と反応する水素を含む官能基であり、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)などが例示される。
ポリオール化合物としては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを挙げることができる。例えば、ポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ル、ポリエチレングリコール等に代表されるポリエ−テルポリオール、ポリブチレンアジペ−トに代表されるポリエステルポリオ−ル、ポリカプロラクトンポリオ−ル、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコ−ルとアルキレンカ−ボネ−トとの反応物などで例示されるポリエステルポリカ−ボネ−トポリオ−ル、エチレンカ−ボネ−トを多価アルコ−ルと反応させ、次いでえられた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカ−ボネ−トポリオ−ル、ポリヒドロキシル化合物とアリ−ルカ−ボネ−トとのエステル交換反応により得られるポリカ−ボネ−トポリオ−ルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、これらポリオール化合物の数平均分子量は、特に限定されないが、得られるポリウレタン樹脂の弾性特性等の観点から、500〜2000程度であることが望ましい。ポリオール化合物の数平均分子量が500未満であると、これを用いて得られるポリウレタン樹脂は十分な弾性特性を有さず、脆いポリマーとなり易く、このポリウレタン樹脂からなる研磨シートが硬くなりすぎ、被研磨材の研磨面のスクラッチの原因となる場合がある。また摩耗しやすくなるため、研磨シートの寿命の観点からも好ましくない。一方、数平均分子量が2000を超えると、これを用いて得られるポリウレタン樹脂からなる研磨シートが軟らかくなり、十分に満足できるプラナリティーが得られにくいため好ましくない。
また、ポリオール化合物としては、上述した高分子量ポリオールの他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の低分子量ポリオールを併用しても構わない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
活性水素基含有化合物のうちで、鎖延長剤と称されるものは、分子量が500程度以下の化合物である。具体的には、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン等に代表される脂肪族系低分子グリコールやトリオール類、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、m−キシリレンジオール等に代表される芳香族系ジオール類、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン等に代表されるポリアミン類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明における有機イソシアネート、ポリオール化合物、鎖延長剤の比は、各々の分子量やこれらから製造される研磨シートの所望物性などにより種々変え得る。所望する研磨特性を有する研磨シートを得るためには、ポリオール化合物と鎖延長剤の合計官能基数に対する有機イソシアネートのイソシアネート基数は、0.95〜1.15の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.10である。
ポリウレタン樹脂は、溶融法、溶液法など公知のウレタン化技術を応用して製造することができるが、コスト、作業環境などを考慮して溶融法で製造することが好ましい。
本発明のポリウレタン樹脂は、イソシアネート基含有化合物を含む第1成分及び活性水素基含有化合物を含む第2成分を混合して硬化させるものである。プレポリマー法では、イソシアネートプレポリマーがイソシアネート基含有化合物となり、鎖延長剤が活性水素基含有化合物となる。ワンショット法では、有機イソシアネートがイソシアネート基含有化合物となり、鎖延長剤及びポリオール化合物が活性水素基含有化合物となる。
また、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えても差し支えない。
本発明における研磨シート(研磨層)は、発泡体または無発泡体に限定されることはなく、被研磨材や研磨条件に応じて任意に変えることが可能である。スラリーの保持性やスクラッチ等の面から、発泡体であることが好ましい。
ポリウレタン樹脂の発泡方法としては、中空ビーズを添加させる方法、機械的発泡法、化学的発泡法等により発泡体とする方法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記各方法を併用してもよいが、特に、ポリアルキルシロキサンとポリエーテルとの共重合体であって活性水素基を有しないシリコーン系界面活性剤を使用した機械的発泡法が好ましい。かかるシリコーン系界面活性剤としては、SH−192(東レダウコーニングシリコン製)等が好適な化合物として例示される。
ポリウレタン発泡体を製造する方法の例について以下に説明する。かかるポリウレタン発泡体の製造方法は以下の工程を含む。
1)イソシアネートプレポリマーの気泡分散液を作製する発泡工程
イソシアネートプレポリマーにシリコーン系界面活性剤を添加し、非反応性気体の存在下で撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。プレポリマーが常温で固体の場合には適宜の温度に予熱し、溶融して使用する。
2)硬化剤(鎖延長剤)混合工程
上記の気泡分散液に鎖延長剤を添加、混合、撹拌して発泡反応液とする。
3)注型工程
上記の発泡反応液を金型に流し込む。
4)硬化工程
金型に流し込まれた発泡反応液を加熱し、反応硬化させる。
気泡を形成するために使用される非反応性気体としては、可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウムやアルゴン等の希ガスやこれらの混合気体が例示され、乾燥して水分を除去した空気の使用がコスト的にも最も好ましい。
非反応性気体を微細気泡状にしてシリコーン系界面活性剤を含むイソシアネートプレポリマーに分散させる撹拌装置としては、公知の撹拌装置は特に限定なく使用可能であり、具体的にはホモジナイザー、ディゾルバー、2軸遊星型ミキサー(プラネタリーミキサー)等が例示される。撹拌装置の撹拌翼の形状も特に限定されないが、ホイッパー型の撹拌翼の使用が微細気泡が得られ、好ましい。
なお、撹拌工程において気泡分散液を作成する撹拌と、混合工程における鎖延長剤を添加して混合する撹拌は、異なる撹拌装置を使用することも好ましい態様である。特に混合工程における撹拌は気泡を形成する撹拌でなくてもよく、大きな気泡を巻き込まない撹拌装置の使用が好ましい。このような撹拌装置としては、遊星型ミキサーが好適である。撹拌工程と混合工程の撹拌装置を同一の撹拌装置を使用しても支障はなく、必要に応じて撹拌翼の回転速度を調整する等の撹拌条件の調整を行って使用することも好適である。
前記ポリウレタン樹脂の製造方法においては、気泡分散液を型に流し込んで流動しなくなるまで反応した発泡体を、加熱、ポストキュアすることは、発泡体の物理的特性を向上させる効果があり、極めて好適である。金型に気泡分散液を流し込んで直ちに加熱オーブン中に入れてポストキュアを行う条件としてもよく、そのような条件下でもすぐに反応成分に熱が伝達されないので、気泡径が大きくなることはない。硬化反応は、常圧で行うことが気泡形状が安定するために好ましい。
前記ポリウレタン樹脂において、第3級アミン系、有機スズ系等の公知のポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。触媒の種類、添加量は、混合工程後、所定形状の型に流し込む流動時間を考慮して選択する。
前記ポリウレタン発泡体の製造は、計量容器を用いて各成分を計量して重合容器内に投入し、撹拌するバッチ方式であっても、また撹拌装置に各成分と非反応性気体を連続して供給して撹拌し、気泡分散液を送り出して成形品を製造する連続生産方式であってもよい。
本発明における研磨シートの厚みは特に限定されるものではないが、一般的には1〜3mmである。これらの厚みの研磨シートを作製する方法としては、前記樹脂材料のブロックをバンドソー方式やカンナ方式のスライサーを用いて所定厚みにする方法や、所定厚みのキャビティーを持った金型に樹脂を流し込み硬化させる方法や、コーティング技術やシート成形技術を用いた方法などが用いられる。
前記研磨シートの被研磨材と接触する研磨表面には、スラリーを保持・更新するため、また被研磨材との吸着による被研磨材の破壊を防ぐために同心円の多条溝を有する。
本発明の溝付き研磨シートの製造に用いられる旋削溝加工用工具は、一条の溝を旋削する単一切刃が同一間隔dで複数積層された多刃ユニットが工具ホルダーに固着されたものである。前記間隔dは3mm以上であり、好ましくは3〜9mmであり、特に好ましくは4〜6mmである。単一切刃の間隔が3mm未満である場合には、旋削された樹脂片が切刃部分に詰まり旋削に悪影響を及ぼす傾向にある。
単一切刃の材質は特に制限されず、例えば、炭素鋼、合金鋼、高速度鋼、超硬合金、サーメット、ステライト、超高圧焼結体、セラミックなどを挙げることができる。
単一切刃の形状も特に制限されず、刃物角、前逃げ角、及び横逃げ角は被加工材料、溝形状、及び刃物材質などの条件により適宜変更することができる。
本発明の溝付き研磨シートの製造に用いられる旋削溝加工用工具の構成例を図2、図3に示す。
図2は、単一切刃を有する溝切り工具8を溝ピッチdの精度を保持するように積層して、ボルト11と押さえ板10により工具ホルダー12に固着した単一刃積層タイプの研磨シート旋削溝加工用工具13の構成を示したものである。図3は、単一切刃を有する板状の工具14と溝ピッチdを保持するためのスペーサー15とで単一工具とし、この単一工具を積層してボルト11と押さえ板10により工具ホルダー12に固着したスペーサータイプの研磨シート旋削溝加工用工具16の構成を示したものである。多刃積層タイプの旋削溝加工用工具は、量産性、溝ピッチ変更に対する対応、及び工具の保全管理上有利である。
本発明の溝付き研磨シートの製造方法は、前記旋削溝加工用工具を用いて行う。旋削工程としては、まず、研磨シート表面に所定間隔の複数の溝を同時に旋削し、その後多刃ユニットを1回以上径方向に移動させて順次溝を旋削し、同心で同一間隔dの溝を作成する1回目の等間隔溝加工工程を行う。
CMP法に使用される研磨シートには、可能な限り中心部分から外径に最も近い所まで一様な溝を設ける必要がある。したがって、前記等間隔溝加工工程において溝を旋削する範囲も可能な限り広範囲であることが好ましい。
同心で同一間隔dの溝が作成できれば多刃ユニットを移動させる方向は特に制限されず、内径側から外径側、又は外径側から内径側に順次移動させて旋削してもよく、中間部分から旋削してもよい。本発明においては、溝加工精度及び装置の運転効率(刃物の移動速度を一定にして加工するためには、刃物が外周に行くほど研磨シートの回転数を下げていく必要がある。そのため、研磨シートの内部から外部方向へ溝加工を進めながら研磨シートの回転数を下げていくことが装置の運転上好ましい。)の観点から内径側から外径側の方向に旋削していくことが好ましい。
1回目の等間隔溝加工工程において作成された溝の溝ピッチdは、3mm以上であり、好ましくは4mm以上である。溝ピッチdが3mm未満である場合には、多段階の溝加工が困難になるため好ましくない。
例えば、最終的な溝ピッチをd/2とする場合には、2回目の溝加工工程において1回目の溝加工工程で形成された溝位置から、d/2だけ多刃ユニットをずらしつつ1回目と同様の溝加工工程を行う。この2段階の溝加工工程を行うことにより、最終的には全ての溝が同心で同一溝ピッチd/2である溝形式を作成することができる。
また例えば、最終的な溝ピッチをd/3とする場合には、2回目の溝加工工程において1回目の溝加工工程で形成された溝位置から、d/3だけ多刃ユニットをずらしつつ1回目と同様の溝加工工程を行い、3回目の溝加工工程において2回目の溝加工工程で形成された溝位置から、d/3だけ多刃ユニットをずらしつつ同様の溝加工工程を行う。この3段階の溝加工工程を行うことにより、最終的には全ての溝が同心で同一溝ピッチd/3である溝形式を作成することができる。このような方法により製造された溝付き研磨シートは、反り上がりやうねりが無く、平坦化特性に優れるため、ウエハの研磨に好適に用いられる。
このようにして製造された溝付き研磨シートの溝ピッチの最小値は1.5mm程度が好ましく、最大値は特に制限されないがスラリーの保持量を多くし、均等に溝を配置するためには5mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは3mm以下である。また、溝深さ及び溝幅は特に制限されないが、溝深さは0.3〜1mmであることが好ましく、溝幅は0.1〜1mmであることが好ましい。前記サイズの溝を形成することによりスラリーの保持・更新を効率的に行うことができ、また被研磨材との吸着による被研磨材の破壊も防ぐことができる。
また、前記研磨シートの厚みバラツキは100μm以下であることが好ましい。厚みバラツキが100μmを越えるものは、研磨シートに大きなうねりを持ったものとなり、被研磨材に対する接触状態が異なる部分ができ、研磨特性に悪影響を与える。また、研磨シートの厚みバラツキを解消するため、一般的には、研磨初期に研磨シート表面をダイヤモンド砥粒を電着、融着させたドレッサーを用いてドレッシングするが、上記範囲を超えたものは、ドレッシング時間が長くなり、生産効率を低下させるものとなる。
研磨シートの厚みのバラツキを抑える方法としては、所定厚みにスライスした研磨シート表面をバフィングする方法が挙げられる。また、バフィングする際には、粒度などが異なる研磨材で段階的に行うことが好ましい。
本発明の研磨パッドは、前記研磨シートとクッションシートとを貼り合わせてなるものである。
前記クッションシート(クッション層)は、研磨シートの特性を補うものである。クッションシートは、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要なものである。プラナリティとは、パターン形成時に発生する微小凹凸のある被研磨材を研磨した時のパターン部の平坦性をいい、ユニフォーミティとは、被研磨材全体の均一性をいう。研磨シートの特性によって、プラナリティを改善し、クッションシートの特性によってユニフォーミティを改善する。本発明の研磨パッドにおいては、クッションシートは研磨シートより柔らかいものを用いる。
前記クッションシートに使用されるものとしては、研磨シートより柔らかいものであれば特に限定されるものではない。例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布やポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、感光性樹脂などが挙げられる。
研磨シートとクッションシートとを貼り合わせる手段としては、例えば、研磨シートとクッションシートとを両面テープで挟みプレスする方法が挙げられる。
前記両面テープは、不織布やフィルム等の基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものである。クッションシートへのスラリーの浸透等を防ぐことを考慮すると、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。また、研磨シートとクッションシートは組成が異なることもあるため、両面テープの各接着層の組成を異なるものとし、各層の接着力を適正化することも可能である。
本発明の研磨パッドは、クッションシートのプラテンと接着する面に両面テープが設けられていてもよい。該両面テープとしては、上述と同様に基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものを用いることができる。基材としては、例えば不織布やフィルム等が挙げられる。研磨パッドの使用後のプラテンからの剥離を考慮すれば、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。また、クッションシートとプラテンは組成が異なることが多く、両面テープの各接着層の組成を異なるものとし、クッションシート、及びプラテンへの接着力を適正化することも可能である。
半導体デバイスは、前記研磨シート又は研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を経て製造される。半導体ウエハとは、一般にシリコンウエハ上に配線金属及び酸化膜を積層したものである。半導体ウエハの研磨方法、研磨装置は特に制限されず、例えば、図1に示すように研磨パッド(研磨シート)1を支持する研磨定盤2と、半導体ウエハ4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハへの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えた研磨装置などを用いて行われる。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と半導体ウエハ4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。研磨に際しては、研磨定盤2と支持台5とを回転させつつ半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付け、スラリーを供給しながら研磨を行う。スラリーの流量、研磨荷重、研磨定盤回転数、及びウエハ回転数は特に制限されず、適宜調整して行う。
これにより半導体ウエハ4の表面の突出した部分が除去されて平坦状に研磨される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定、評価した。
(研磨シートの反り測定)
溝加工後の研磨シートを平坦面に置き、端部の浮き上がりを測定した。その浮き上がりの最大値を表1に示す。
(研磨シートのうねり評価)
溝加工後の研磨シートのうねりの有無を目視により評価した。評価結果を表1に示す。
<溝付き研磨シート及び溝付き研磨パッドの作製>
実施例1
反応容器内に、ポリエーテル系プレポリマー(ユニロイヤル社製、アジプレンL−325、イソシアネート基濃度:2.22meq/g)100重量部、及びシリコーン系ノニオン界面活性剤(東レ・ダウシリコーン社製、SH192)3重量部を混合し、反応温度を80℃に調整した。撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように約4分間激しく撹拌を行った。そこへ予め120℃の温度で溶融させた4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)を26重量部添加した。約4分間撹拌を続けた後、パン型のオープンモールドへ反応溶液を流し込んだ。この反応溶液に流動性がなくなった時点で、オーブン内に入れ、110℃で6時間ポストキュアを行いポリウレタン発泡体ブロックを得た。このポリウレタン発泡体ブロックからバンドソータイプのスライサー(フェッケン社製)を使用してスライスし、シート状のポリウレタン発泡体を得た。次にこのシートをバフ機を使用して、1.27mmの厚さになるように表面バフをし、厚み精度を整えたシートとした。このバフ処理をしたシートを61cmの直径に打ち抜いて研磨シートを作成した。
また、切削用切刃を有する溝切り工具(刃物角:60°、前逃げ角:30°、横逃げ角:0°)をピッチ3mmの精度を保持するように5個積層した多刃ユニットを工具ホルダーに固着し、図2に示すような単一刃積層タイプの旋削溝加工用工具を作成した。そして、該旋削溝加工用工具を用い、前記研磨シートの内径側から外径側に多刃ユニットを移動させながら順次溝を旋削し、すべての溝が同心で同一溝ピッチ3mmである溝形式を作成した。その後、1回目の溝加工工程で作成された溝位置から1.5mmだけ多刃ユニットをずらし、前記と同様に研磨シートの内径側から外径側に多刃ユニットを移動させながら順次溝を旋削し、すべての溝が同心で同一溝ピッチ1.5mmである溝形式を有する溝付き研磨シートを製造した。なお、該溝付き研磨シートの溝幅は0.25mmであり、溝深さは0.4mmであった。
この溝付き研磨シートの溝加工面と反対側の面にラミ機を使用して、両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)を貼りつけた。更に、コロナ処理をしたクッションシート(東レ社製、ポリエチレンフォーム、トーレペフ、厚み0.8mm)の表面をバフがけ、ラミ機を使用して前記両面テープに貼り合わせた。さらに、クッションシートの他面にラミ機を使用して両面テープを貼り合わせて溝付き研磨パッドを作製した。
実施例2
実施例1と同様の方法により研磨シート(厚さ2mm)を作成した。
また、切削用切刃を有する溝切り工具(刃物角:60°、前逃げ角:30°、横逃げ角:0°)とピッチ4.5mmを保持するためのスペーサーとで単一工具とし、この単一工具を5個積層した多刃ユニットを工具ホルダーに固着し、図3に示すようなスペーサータイプの旋削溝加工用工具を作成した。そして、該旋削溝加工用工具を用い、前記研磨シートの内径側から外径側に多刃ユニットを移動させながら順次溝を旋削し、すべての溝が同心で同一溝ピッチ4.5mmである溝形式を作成した。その後、1回目の溝加工工程で旋削された溝位置から1.5mmだけ多刃ユニットをずらし、前記と同様に研磨シートの内径側から外径側に多刃ユニットを移動させながら順次溝を旋削した。さらに、2回目の溝加工工程で旋削された溝位置から1.5mmだけ多刃ユニットをずらし、前記と同様に研磨シートの内径側から外径側に多刃ユニットを移動させながら順次溝を旋削し、すべての溝が同心で同一溝ピッチ1.5mmである溝形式を有する溝付き研磨シートを作成した。なお、該溝付き研磨シートの溝幅は0.4mmであり、溝深さは0.8mmであった。
該溝付き研磨シートを用いて、実施例1と同様の方法により溝付き研磨パッドを作製した。
比較例1
実施例1と同様の方法により研磨シート(厚さ2mm)を作成した。
また、切削用切刃を有する溝切り工具(刃物角:60°、前逃げ角:30°、横逃げ角:0°)とピッチ1.5mmを保持するためのスペーサーとで単一工具とし、この単一工具を5個積層した多刃ユニットを工具ホルダーに固着し、図3に示すようなスペーサータイプの旋削溝加工用工具を作成した。そして、該旋削溝加工用工具を用い、前記研磨シートの内径側から外径側に多刃ユニットを移動させながら順次溝を旋削し、すべての溝が同心で同一溝ピッチ1.5mmである溝形式を有する溝付き研磨シートを1回の溝加工工程にて作成した。なお、該溝付き研磨シートの溝幅は0.4mmであり、溝深さは0.8mmであった。
該溝付き研磨シートを用いて、実施例1と同様の方法により溝付き研磨パッドを作製した。
Figure 2005074596
以上に示す結果より、多段階的に溝を旋削した場合(実施例1、2)には、溝付き研磨シートに反り上がり及びうねりが発生することがない。一方、1回の溝加工工程で全ての溝を旋削した場合(比較例1)には、反り上がり及びうねりが発生した。
CMP研磨で使用する研磨装置の一例を示す概略構成図。 単一刃積層タイプの研磨シート旋削溝加工用工具の一例を示す概略構成図。 スペーサータイプの研磨シート旋削溝加工用工具の一例を示す概略構成図。
符号の説明
1:研磨パッド(研磨シート)
2:研磨定盤
3:研磨剤(スラリー)
4:被研磨材(半導体ウエハ)
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸
8:単一切刃を有する溝切り工具
9:多刃ユニット
10:押さえ板
11:ボルト
12:工具ホルダー
13:単一刃積層タイプの研磨シート旋削溝加工用工具
14:単一切刃を有する板状の工具
15:スペーサー
16:スペーサータイプの研磨シート旋削溝加工用工具

Claims (8)

  1. 研磨シート表面に同心円の多条の溝を旋削する工程を含む溝付き研磨シートの製造方法であって、溝を旋削する工具として、一条の溝を旋削する単一切刃が同一間隔dで複数個積層されており、1旋削加工で間隔dの複数の溝が同時に加工可能な多刃ユニットを使用し、前記多刃ユニットを1回以上径方向に移動させて研磨シートに間隔dの等間隔の溝を形成する等間隔溝加工工程を行った後、さらにd/n(nは2以上の整数)ずつずらしながら(n−1)回溝加工工程を行い、研磨シート表面に作成されるすべての溝が同心で同一溝ピッチd/nとなるように旋削することを特徴とする溝付き研磨シートの製造方法。
  2. 請求項1記載の溝付き研磨シートの製造方法に用いられる研磨シート旋削溝加工用工具であって、一条の溝を旋削する単一切刃が同一間隔dで複数個積層されており、1旋削加工で間隔dの複数の溝が同時に加工可能な多刃ユニットが工具ホルダーに固着されており、前記間隔dが3mm以上であることを特徴とする研磨シート旋削溝加工用工具。
  3. 単一切刃が4〜12個積層されている請求項2記載の研磨シート旋削溝加工用工具。
  4. 前記研磨シートがポリウレタン発泡体からなる請求項1記載の溝付き研磨シートの製造方法。
  5. 請求項1又は4に記載の方法により製造される溝付き研磨シート。
  6. 溝ピッチが1.5〜5mm、溝深さが0.3〜1mm、及び溝幅が0.1〜1mmである請求項5記載の溝付き研磨シート。
  7. 請求項5又は6記載の溝付き研磨シートとクッションシートとを貼り付けてなる溝付き研磨パッド。
  8. 請求項5又は6記載の溝付き研磨シート、又は請求項7記載の溝付き研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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