JP2005074368A - 有機物含有水の処理方法 - Google Patents

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Hiroyuki Enomoto
博之 榎本
Isao Joko
勲 上甲
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Abstract

【課題】 過酸化水素の酸化作用を有効に促進させることにより処理効果を高め、水中の有機物を効率よく接触酸化分解除去し、COD、TOC、色度等を効果的に低減する。
【解決手段】 有機物含有水と、ハイドロタルサイトを担体とする金属担持触媒とを過酸化水素の存在下に接触させて有機物を分解除去する。ハイドロタルサイトに銅又はコバルト等の金属を担持させた固体粒子が過酸化水素の酸化作用を促進させる優れた触媒効果を発揮する。

Description

本発明は、有機物含有水の処理方法に係り、特に、水中の有機物を過酸化水素により効率的に接触酸化分解する方法に関する。
従来、水中のCOD成分の除去技術として、生物処理法、活性炭吸着処理法、触媒を用いる接触酸化分解処理法等が知られており、それぞれ実用化されている。また、酸化剤として過酸化水素を用い、第一鉄塩を反応促進剤としてCODを分解するフェントン法も知られている。
上記従来の方法のうち、生物処理法では、生物処理が困難な難分解性COD成分の残留の問題がある。活性炭吸着処理法では、吸着平衡に達した活性炭の再生を必要とし、この再生工程で発生する高濃度の再生廃液の処理の問題がある。また、フェントン法では、反応促進剤として用いる第一鉄イオンが第二鉄イオンに変換し、水酸化鉄(Fe(OH))の沈殿を生成するため、その処理が問題となる上に、対象物質によっては、除去効果が低く、また、適用範囲が限られる。
触媒を用いる接触酸化分解処理法は、このような問題を解決するものであり、従来、塩素系酸化剤等と併用する触媒として、コバルト系触媒やニッケル系触媒等が提案されている(上甲勲、中原敏次:“触媒を用いた水処理技術”化学工業、50(1),58(1999)、特公昭58−8307号公報)。
特公昭58−8307号公報 上甲勲、中原敏次:"触媒を用いた水処理技術"化学工業、50(1),58(1999)
本発明は、過酸化水素の酸化作用を有効に促進させることにより処理効果を高め、水中の有機物を効率よく分解除去し、COD、TOC、色度等を効果的に低減することができる接触酸化分解処理法を提供することを目的とする。
本発明の有機物含有水の処理方法は、有機物含有水を、過酸化水素の存在下に、ハイドロタルサイトを担体とする金属担持触媒と接触させることを特徴とする。
即ち、本発明者らは、ハイドロタルサイトに銅(Cu)又はコバルト(Co)等の金属を担持させた固体粒子が過酸化水素の酸化作用を促進させる優れた触媒効果を発揮する現象を見出し、本発明を完成させた。
本発明による接触酸化分解の作用機構の詳細は明らかではないが、ハイドロタルサイトの固体粒子表面に露出している銅又はコバルト等の担持金属表面が活性部位となり、過酸化水素の酸化反応を促進していることが考えられる。現象的には、ハイドロタルサイト粒子を構成しているアルミニウム、マグネシウム及び担持させた金属(銅又はコバルト等)等の成分の液中への遊離量が少ないことから、液中の被酸化性物質と過酸化水素との反応を促進する固体触媒としての機能を発現していると判断できる。従って、鉄イオンと過酸化水素とが反応するフェントン反応のような均一反応とは異なり、反応後の触媒物質と処理水との分離が容易であり、固体粒子を充填した固定層型反応装置や流動層型反応装置、或いは懸濁層型反応装置での処理を容易に行うことができる。
本発明において、担持金属としては銅又はコバルトが好ましく、ハイドロタルサイトに対する銅又はコバルト等の金属の担持量は0.25〜10重量%であることが好ましい。
本発明によれば、有機物含有水を、過酸化水素の存在下に、ハイドロタルサイトを担体とする金属担持触媒と接触させることにより、水中の各種有機物(COD,TOC,色度等)を効率的に接触酸化分解して除去することができる。
以下に本発明の有機物含有水の処理方法の実施の形態を詳細に説明する。
まず、本発明で用いる金属担持触媒について説明する。
本発明で用いる金属担持触媒の担体としてのハイドロタルサイトは、天然鉱物であり、次のような組成式で表される層状構造をしたマグネシウムとアルミニウムの複合酸化物である。塩基性層状粘土鉱物として天然に産出するが、合成することも可能であり、天然物、合成物のいずれを用いることもできる。
MgAl(OH)16CO・4H
このようなハイドロタルサイトに担持する金属としては、銅(Cu)及び/又はコバルト(Co)が挙げられる。
ハイドロタルサイトに銅、コバルト等の金属を担持するには、例えば、次のような方法を採用することができる。まず、ハイドロタルサイト粉末の所定量を銅又はコバルト等の金属化合物の水溶液中に所定時間浸漬する。この金属化合物としては、硝酸銅、硫酸銅、塩化銅等の銅化合物や硝酸コバルト、硫酸コバルト、塩化コバルト等のコバルト化合物が挙げられ、水溶液中の濃度は、ハイドロタルサイトへの担持量にもよるが、通常0.1〜10重量%である。ハイドロタルサイト粉末をこのような金属化合物の水溶液中に浸漬した後は、濾過等により固液分離し、その後必要に応じて洗浄した後乾燥し、次いで焼成することにより本発明に係る金属担持触媒を得ることができる。この焼成温度は、高過ぎるとハイドロタルサイトの結晶化度が低下する傾向となり、低過ぎると結晶の再配列に要する時間が長くなる傾向があることから、700〜1000℃、特に800〜950℃の範囲が好ましく、焼成時間は焼成温度によっても異なるが、通常の場合1〜10時間程度である。
なお、ハイドロタルサイト粉末を押し出し成形機等で所定の形状に成形して粒状とし、このハイドロタルサイト粒子を用いて、上述の如く、浸漬、洗浄、乾燥及び焼成することによって、粒状の金属担持触媒を調製することもできる。
このようにして調製される金属担持触媒の金属担持量は、触媒活性及び担持効率等の点から、ハイドロタルサイトに対して0.25〜10重量%とすることが好ましい。
本発明においては、粒径0.01〜0.1mm程度の粉末状の金属担持触媒の所定量を反応槽に添加し、懸濁状態で過酸化水素共存下、処理対象水と接触処理させて水中の有機物を分解除去することができる。また、粒径0.05〜0.3mm程度の粒状の金属担持触媒を、流動状態で処理対象水と接触処理する方式でも良く、また、金属担持触媒を充填した反応塔に処理対象水を上向流で通液する方式でも良い。更に、粒径0.2〜5mm程度の粒状の金属担持触媒の固定層で接触処理する方式であっても良い。
本発明によれば、このような方式で、ハイドロタルサイトを担体とする金属担持触媒と処理対象水の有機物含有水とを過酸化水素の存在下に接触させることにより、水中の有機物を効率的に分解除去することができる。
なお、処理対象水への過酸化水素の添加量は、処理対象水中の有機物含有量に応じて適宜決定され、通常の場合、処理対象水中の有機物の分解に必要とされる理論量の1.0〜5.0モル倍程度とされる。また、処理系のpHについては特に制限はなく、5〜13の幅広いpH条件を採用することができる。
このようにして過酸化水素の存在下に有機物含有水をハイドロタルサイトを担体とする金属担持触媒に接触させることにより、金属担持触媒の優れた触媒効果で、水中のCOD成分を効率的に酸化分解して除去することができ、有機物濃度、色度等の水質汚濁物質を低減することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
平均粒径0.01〜0.03mmのハイドロタルサイト粉末を0.5重量%の硝酸銅水溶液に5時間浸漬した後、ブフナーロードで吸引濾過して固液分離し、分離物を純水で洗浄した後、105℃の乾燥機で5時間乾燥後、850℃で5時間焼成することにより、ハイドロタルサイトに対して0.25重量%の銅を担持した銅担持触媒を調製した。
500mlのビーカーに色度成分を含む排水(色度:1250,TOC:54mg/L,pH:7.7)300mlを採り、この銅担持触媒0.5gを添加し、更に過酸化水素を500mg/L濃度となるように添加した後60分攪拌した。
60分後に触媒を沈降分離し、上澄み水を0.22μmのミリポアフィルターで濾過し、濾液について水質分析を行い、結果を表1に示した。
比較例1
実施例1において、過酸化水素を添加しなかったこと以外は同様にして処理を行い、水質分析結果を表1に示した。
比較例2
実施例1において、銅担持触媒を添加せず、過酸化水素のみを添加して60分攪拌後、ミリポアフィルターで濾過したこと以外は同様にして処理を行い、水質分析結果を表1に示した。
Figure 2005074368
表1より明らかなように、銅担持触媒及び過酸化水素を用いた実施例1では、良好な処理結果が得られた。なお、過酸化水素を用いず、銅担持触媒のみを用いた比較例1では、色度除去率は−6%となり、原水よりも色度が増加する結果となった。このことから、実施例1における銅担持触媒の除去効果は添加した触媒表面への単なる吸着等の現象ではないことが確認できた。なお、過酸化水素のみを用いた比較例2では、色度除去率は4%であり、TOC除去効果は全く認められなかった。
実施例2
実施例1において、硝酸銅水溶液の代りに、0.5重量%硝酸コバルト水溶液を用いたこと以外は同様にして、ハイドロタルサイトに対して0.23重量%のコバルトを担持したコバルト担持触媒を調製した。
このコバルト担持触媒を銅担持触媒の代りに用いたこと以外は実施例1と同様にして排水の処理を行い、水質分析結果を表2に示した。
比較例3
実施例2において、過酸化水素を添加しなかったこと以外は同様にして処理を行い、水質分析結果を表2に示した。
Figure 2005074368
表2より明らかなように、コバルト担持触媒及び過酸化水素を用いた実施例2では、良好な処理結果が得られた。なお、過酸化水素を用いず、コバルト担持触媒のみを用いた比較例2では、色度除去率は過酸化水素とコバルト担持触媒を用いた実施例2の場合の73%に比べて53%と低い値を示す。実施例1で用いた銅担持触媒に比べて、コバルト担持触媒は過酸化水素が共存しない条件でも色度除去効果が認められるが、過酸化水素共存系に比べて除去率は低下していることから、除去効果を高めるためには過酸化水素の共存が有効であることが確認できた。
本発明は、生物処理水中に残留する難分解性COD成分の分解除去、排水の色度成分の除去(脱色処理)等、各種有機物(COD,TOC,色度等)含有水の処理に有効に適用することができる。

Claims (3)

  1. 有機物含有水を、過酸化水素の存在下に、ハイドロタルサイトを担体とする金属担持触媒と接触させることを特徴とする有機物含有水の処理方法。
  2. 請求項1において、担持金属が銅又はコバルトであることを特徴とする有機物含有水の処理方法。
  3. 請求項1又は2において、ハイドロタルサイトに対する金属担持量が0.25〜10重量%であることを特徴とする有機物含有水の処理方法。
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