JP2018203546A - 多孔質機能材料ならびに、その製造方法及び製造装置 - Google Patents

多孔質機能材料ならびに、その製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】環境汚染物質の除去等に用いることができるリモナイト様の機能を有する多孔質機能材料を効率よく製造する方法を提供する。【解決手段】多孔質担体と、リモナイト系溶液とを含む混合液を、前記混合液に酸素を供給することで前記混合液の溶存酸素濃度を2mg/L以上として接触させる接触工程と、前記接触工程後の多孔質担体を乾燥させる乾燥工程とを有する多孔質担体にリモナイト成分を担持させた多孔質機能材料の製造方法。【選択図】 図4

Description

本発明は、リモナイト系溶液のリモナイト成分、特にその鉄およびマンガンの酸化物を担持させた多孔質機能材料と、その製造方法および製造装置に関する。また、その多孔質機能材料を用いて、環境汚染物質を除去する方法に関する。
汚染された水や土壌、大気等の浄化に関する技術は広く開発され、生物化学的処理技術や、活性炭に代表されるような吸着処理技術、イオン交換樹脂等を用いたイオン交換法、次亜塩素酸ナトリウムや過酸化水素、オゾン、亜硫酸ナトリウム等の酸化剤や還元剤を用いた酸化・還元処理法など数多くの技術が実用化されている。
地下水等は、鉄イオンにより汚染されている場合があり、これらの鉄イオンを除去することが求められる場合がある。このような鉄イオンを除去する方法として、特許文献1には、除鉄濾材の表面付近に、酸素を十分に供給する噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法が開示されている。また、特許文献2は、赤水発生を防止するために酸素供給源工程を設けることを特徴としたものである。
一方、沼地や浅い海など鉄分を多く含む水に沈殿作用が起き、その結果生まれる褐鉄鉱は、リモナイトともよばれ、代表的には阿蘇の狩尾地区一帯などで産出されており、土壌改良剤や脱硫剤、脱臭剤、リン吸着剤、畜産用飼料等として、活用されている物質である。このリモナイトの機能を利用した消臭剤として、例えば特許文献3には、無機多孔質粉体と、リモナイトなどの三価の鉄イオンとの化合物の紛体とを混合した消臭剤が開示されている。しかし、採掘されたリモナイトは採掘直後には脱臭作用が少なく、通常2〜3年間程度野晒しすることにより所望の脱臭作用を示すことが知られている。
リモナイトは鉄を主要な成分として含んでいるが、採掘直後は酸欠状態のために酸化第一鉄の状態として存在していると考えられている。採掘直後の状態では、脱臭作用等の効果が比較的低くなっている。これを野晒しすることによって、酸化第一鉄を酸化させることで酸化第二鉄等を含むリモナイトとなり、脱臭作用を示すようになることが知られている。このリモナイトに関して、例えば、特許文献4には、リモナイトの製造方法や評価方法に関する技術が開示されている。
また、特許文献5には、多孔質担体にリモナイト溶液を接触させる接触工程と、当該接触工程後の多孔質担体を乾燥させる乾燥工程とを有することを特徴とする、多孔質担体にリモナイト成分を担持させた多孔質機能材料の製造方法が開示されている。これによれば、リモナイト様の多孔質機能材料が効率よく製造される。
特開2004−8969号公報 特開2007−260612号公報 特開2010−131556号公報 特開2006−225234号公報 特開2015−192977号公報
特許文献1、2に開示の技術は、水中の鉄イオンを環境汚染物質としてのみとらえるものであり、その除去を行う方法としてのみ検討されているもののため、前記除去後の鉄イオン等の利用を提案するものではなかった。
また、特許文献4にも開示されているように酸化鉄等を有効成分として含有するリモナイトは、その製造にかかる時間が長く、自然堆積物を数年間熟成して使用されているが、効率よくリモナイトの機能を果たす物質を得る方法が求められている。特許文献3に開示の技術は熟成等の方法で得られた従来のリモナイト等を多孔質担体と組み合わせて用いる物であるが、単に紛体として混合して使用するものであり、従来の紛体として得られているものを混合しているだけのものであり、それらの機能を十分に活用しているものではなかった。
また、特許文献5には、これらの特許文献1〜4の課題を解決するものとして、効率よくリモナイト様の多孔質機能材料を製造する方法が開示されている。この実施例ではリンや塩素を含有する液体を対象とした処理効果が確認されている。一方、環境汚染物質等の除去にあたって、液中と気中(気相)とでは接触時間などの処理の条件が大きく異なる。これは、一般的な指標として、液相の処理の接触時間は1〜120min(SV=0.5〜60/h)、気相処理の接触時間は3〜0.07sec(SV=1,000〜50,000/h)であることからも大きく異なる。気中のアンモニア除去などの接触時間が短い条件となりやすい気体の処理などでは、より優れた機能性を示す多孔質機能材料が求められており、さらなる改良の余地があった。係る状況下、本発明は、環境汚染物質の除去等に適した酸化金属を担持させたリモナイト様の優れた機能性を示す多孔質機能材料を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> 多孔質担体と、リモナイト系溶液とを含む混合液を、前記混合液に酸素を供給することで前記混合液の溶存酸素濃度を2mg/L以上として接触させる接触工程と、
前記接触工程後の多孔質担体を乾燥させる乾燥工程と
を有する多孔質担体にリモナイト成分を担持させた多孔質機能材料の製造方法。
<2> 前記多孔質担体に、さらに、銅系化合物含有液を接触させる前記<1>記載の多孔質機能材料の製造方法。
<3> 前記リモナイト系溶液が前記接触工程に連続供給されるものであり、単位時間当たりの前記連続供給されるリモナイト系溶液の供給量と、前記酸素の供給量との比(酸素の供給量/リモナイト系溶液の供給量)が、0.08以上である、前記<1>または<2>に記載の多孔質機能材料の製造方法。
<4> 前記接触工程における接触時間が、1時間以上である前記<1>〜<3>のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
<5> 前記乾燥工程の後に、さらに乾燥されたリモナイト成分を担持させた多孔質担体を焼成する焼成工程を有する前記<1>〜<4>のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
<6> 前記乾燥工程の乾燥温度が、50℃以上である前記<1>〜<5>のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
<7> 前記多孔質担体が、アルミナ、シリカアルミナ、シリカチタニア、ゼオライト、酸化タングステン、酸化ニオブ、窒化炭素、多孔質ガラス、多孔質シリカ、多孔質チタニア、多孔質セラミックス、ジルコニア、多孔性コンクリート、活性炭、カーボンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンナノファイバーからなる群より選択される少なくとも1以上の多孔質担体である前記<1>〜<6>のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
<8> 前記リモナイト系溶液が、リモナイト系湧水である前記<1>〜<7>のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
<9> 多孔質担体とリモナイト系溶液との混合液を入れる反応槽と、
前記反応槽に酸素を供給する酸素供給手段とを有する多孔質担体にリモナイト成分を担持させた多孔質機能材料の製造装置。
<10> さらに、前記反応槽にリモナイト系溶液を連続的に供給する供給手段を有する前記<9>記載の多孔質機能材料の製造装置。
<11> さらに、前記反応槽内の前記混合液の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃度測定手段と、前記溶存酸素濃度に基づいて前記溶存酸素濃度が所定の濃度となるように前記酸素供給手段による酸素供給量を制御する制御手段とを有する前記<9>または<10>に記載の多孔質機能材料の製造装置。
<12> 鉄(Fe)相当量としての鉄系成分を担持量0.004g/g以上と、マンガン(Mn)相当量としてのマンガン系成分を前記鉄系成分の担持量に対して0.005〜0.10質量%とを担持する多孔質機能材料。
<13> 銅(Cu)相当量としての銅系成分を担持量0.2mg/g以上担持する前記<12>記載の多孔質機能材料。
<14> 前記<1>〜<8>のいずれかに記載の製造方法で製造される多孔質機能材料を用いて、環境汚染物質を除去する方法。
<15> 前記環境汚染物質が、気体中の環境汚染物質である、前記<14>記載の方法。
<16> 前記<1>〜<8>のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法により得られてなる多孔質機能材料。
本発明によれば、環境汚染物質の除去等に適した酸化金属を担持させた多孔質機能材料を提供することができる。さらには、本発明に係る製造方法は、優れた環境浄化作用等を有することが知られているリモナイト様の多孔質機能材料を効率よく製造する方法としても資する。
本発明の多孔質機能材料を製造するための製造装置の第一の実施形態を示す概要図である。 本発明の多孔質機能材料を製造するための製造装置の第二の実施形態を示す概要図である。 本発明の多孔質機能材料の製造するための製造装置の第三の実施形態を示す概要図である。 本発明の多孔質機能材料のアンモニア(NH3)除去試験を評価した試験結果を示す図である。 本発明の多孔質機能材料のアンモニア(NH3)除去試験を評価した他の試験結果を示す図である。 本発明の多孔質機能材料のアンモニア(NH3)除去試験を評価した他の試験結果を示す図である。 比較例に係る多孔質機能材料のアンモニア(NH3)除去試験を評価した試験結果を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の内容に限定されない。
本発明は、多孔質担体と、リモナイト系溶液とを含む混合液を、前記混合液に酸素を供給することで前記混合液の溶存酸素濃度を2mg/L以上として接触させる接触工程と、前記接触工程後の多孔質担体を乾燥させる乾燥工程とを有する多孔質担体にリモナイト成分を担持させた多孔質機能材料の製造方法に関する。また、多孔質担体とリモナイト系溶液との混合液を入れる反応槽と、前記反応槽に酸素を供給する酸素供給手段とを有する多孔質担体にリモナイト成分を担持させた多孔質機能材料の製造装置に関する。さらには、これらの製造方法や製造装置により得られる多孔質機能材料に関する。この多孔質機能材料は、気体中のアンモニアや硫化水素等を含む臭気成分の除去や、水中のリン成分の除去、塩素の除去等の、環境汚染物質等の除去に適している。
本発明者は、リモナイトを効率よく利用する方法を検討するにあたり、リモナイトが産出される周辺の湧水がリモナイトと類似する成分比率を有していることに着目した。しかしながら、この湧水からリモナイトを製造するには、堆積したリモナイトの基となる土壌から得るよりもさらに長時間かかることとなる。これを解決する方法として、リモナイト様の成分を、多孔質表面に担持させることを検討し前述した特許文献5記載の技術に基づきさらなる鋭意研究を重ねた。
さらに、本発明者らは、リモナイト系溶液と、多孔質担体とが接触する工程において、それらの混合液に酸素を積極的に供給することを試みた。リモナイト系溶液には、鉄成分やマンガン成分が含まれており、これらを多孔質担体に担持させて、その後に乾燥や焼成時に空気中の酸素等と接触させるだけでもリモナイト様の機能は発揮される。しかし、本発明者らはこの混合液の接触工程に積極的に酸素を供給することで得られる多孔質機能材料は、その環境汚染物質除去等の触媒活性効果が著しく上昇することを見出した。また、この多孔質機能材料には効率よくより多くの鉄系成分等が担持されていることを見出した。
[リモナイト系溶液]
本願発明は、リモナイト系溶液を用いて多孔質機能材料を製造する方法に関する。このリモナイト系溶液は、リモナイト由来の鉄成分やマンガン成分等の金属成分等を含有するものであり、本願発明においてはこれらの成分のうち多孔質担体に析出担持される成分をリモナイト成分と称する。なお、本願においてリモナイト系溶液とは、その金属である鉄、マンガン等の態様は必ずしも完全にイオン化や水和物化等として溶解している含有液である必要はなく、単に分散しているいわゆる懸濁液も含む概念として溶液と呼ぶ。また、特に溶液中においては、リモナイトの金属成分である鉄およびマンガンのイオン、酸化金属(酸化物)等の状態を明確に区別することは困難、あるいは適切ではない場合があることから、これらのイオンや酸化物等の態様を含む概念として、本願においては、単に、鉄成分、マンガン成分と呼ぶ。
本願のリモナイト系溶液は、リモナイトが得られる環境の湧水や、リモナイトを溶解等させることで得られる溶液のように、リモナイト成分を含有する溶液である。リモナイト(褐鉄鉱)は、針鉄鉱(ゲーサイト、α−FeOOH)、または鱗鉄鉱(レピドクロサイト、γ−FeOOH)の一方または両者の集合体であり、暗褐色または黒色の団塊、土状のものとして産出される。これらのリモナイトは、鉄鉱石や顔料として古くから利用されてきたが、硫化水素と反応する性質を利用して、ペットの体臭や糞尿臭を低減させるための飼料への添加剤や、下水、排ガス等に含まれる硫化水素の除去剤(脱硫剤)としても利用されている。このリモナイトを、水に溶解(懸濁)させた含有液を、本願発明のリモナイト系溶液として利用することもできる。このとき、リモナイトは、採掘後長期間空気にさらす作業である、いわゆる熟成されたものでもよいし、熟成前のものを用いてもよい。特に、熟成前のものは、そのままでは十分な環境汚染物質除去作用等を示しにくいことが知られていたが、本願によることで、このような未熟成のリモナイトからも、触媒活性や吸着機能を奏することで、効率よく環境浄化機能を示すリモナイト様成分を有する多孔質機能材料とすることができる点にも利点を有する。
また、本願においては、リモナイトが採掘される周辺の湧水(リモナイト系湧水)をリモナイト系溶液として利用することができる。このような湧水は、例えば、日本国内の場合、阿蘇の狩尾地区一帯などで得られる。この湧水は、長期間かけその成分を析出させればリモナイトを得ることもできるが、単に析出等を行おうとすると、水分の除去、濃縮、熟成等の作業が必要となるため効率がよくない。本願発明のように、多孔質担体に接触させ、乾燥することで多孔質担体にその成分を析出担持させることで非常に効率よくリモナイト様の機能を有する多孔質機能材料を得ることができる。
本願に用いるリモナイト系溶液中の鉄成分やマンガン成分等の金属成分等は、酸素と接することで酸化物となる。これらの鉄成分およびマンガン成分等は、酸化されることで環境汚染物質の除去等の機能を示す。これらの鉄成分、マンガン成分等を酸化させる方法の一つとして、本願発明においては多孔質担体を利用する。この多孔質担体にリモナイト系溶液を接触させ、乾燥することで多孔質担体の表面に酸化鉄および酸化マンガン等が担持された多孔質機能材料を得る。
本願においては、多孔質担体表面にリモナイト成分を担持させていることを特徴とする。このリモナイト成分は多孔質担体にリモナイトの微粒子のような態様で担持されると考えられる。この多孔質担体の表面にリモナイト成分を担持させる製法は、リモナイトを熟成させるよりもはるかに効率的な製造方法である。また、多孔質担体を用いることで、得られる多孔質機能材料の表面積を広げることができるという特徴がある。また、得られるリモナイト様の機能を有する多孔質機能材料は、長期間、自然環境で暴露する等の熟成を経ないため、不純物が混入しにくい。
[多孔質担体]
本発明においては、前記リモナイト系溶液を多孔質担体に接触させ、乾燥させる。この多孔質担体とは、孔が材料全体に分布している多くの孔を有する物質である。多孔質担体は、ミクロ孔、メソ孔、マクロ孔いずれの孔であっても使用することができる。この多孔質担体の孔は、その多孔質担体を用いて得られる多孔質機能材料の用途等に応じて適宜選択して使用することができる。例えば、液体中で用いられる多孔質機能材料の場合は、溶質(反応物質)の細孔内拡散速度を高めること、すなわち反応速度を高めるため、大きめのマクロ孔が分布しているものがよい。一方で、気体の処理に用いられる多孔質機能材料の場合は、反応物質の拡散速度が極めて大きいため、小さめの細孔(ミクロ孔やメソ孔)が分布しているものが好ましい。このような孔にも酸化鉄や酸化マンガン等の金属酸化物が析出担持される。
多孔質担体は、アルミナ、シリカアルミナ、シリカチタニア、ゼオライト、酸化タングステン、酸化ニオブ、窒化炭素、多孔質ガラス、多孔質シリカ、多孔質チタニア、多孔質セラミックス、ジルコニア、多孔性コンクリート、活性炭、カーボンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンナノファイバー等を例示することができ、さらに、これらの担体を構成する主成分に他の元素を付加した無機化合物も利用できる。すなわち、これらの無機化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種以上の担体を使用することができる。このような無機系の多孔質担体は、本発明の機能材料を製造するにあたり行う水溶液との接触、乾燥による変形が少ないという利点がある。一方、本発明の多孔質担体は、焼成工程を行うことが好ましい観点から、耐熱性を有する無機系の多孔質担体を用いることが好ましい。
本発明の多孔質担体としては、アルミナや、ゼオライト、活性炭、多孔質ガラス等を特に好適に使用することができる。アルミナは、酸化アルミニウムの通称であり、例えば、資源的に豊富な天然ボーキサイトから抽出精製されている。ゼオライトは、アルミノケイ酸塩のなかで結晶構造中に比較的大きな空隙を持つものの総称であり、沸石ともよばれる。活性炭は、多孔質の炭素を主な成分とする物質であり、マツなどの木、竹、ヤシ殻、クルミ殻などの植物質のもののほか、石炭質、石油質などの原材料としたものでもよい。また、獣骨や血液といった動物性の原料を用いたものも使用できる。多孔質ガラスは、バイコール(耐熱ガラスの一種)製造の中間プロセスで得られるガラスや、廃ガラスを粉砕、焼成発泡させることで得られる多孔質軽量発泡資材である発泡ガラス等のガラスを主たる成分とする多孔質担体である。
本発明に用いる多孔質担体は、その粒径等の担体自体の大きさは任意であるが、取り扱い性や乾燥しやすさ等を考えると、50μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましく、0.5mm以上であることが特に好ましい。また、その上限に特に定めはなく、多孔質機能材料として利用する環境に併せた形状として、ブロック状等の形状としてもよい。
また、その多孔質担体の比表面積は、30m2/g以上であることが好ましい。より好ましくは、50m2/g以上である。比表面積が大きいほど、担体の単位重量当たりに担持できる金属成分等の量を多くしやすい。また、単位重量当たりの反応の場が多くなり、多孔質機能材料としたときの反応性が向上する。比表面積の上限は特に定めなくてもよいが、入手しやすさや多孔質担体の強度などの観点から600m2/g以下や、500m2/g以下としてもよい。
本発明の多孔質担体は、耐熱性を有するものであることが好ましい。本発明の多孔質担体には、酸化金属を担持させて多孔質機能材料とする。この酸化金属を担持させる工程において、好ましくは、後述するような焼成の工程を設けることが好ましく、この焼成を行うことでより反応活性が高く、環境汚染物質の除去等の触媒反応や吸着の場における安定性に優れた多孔質機能材料とすることができるからである。このような耐熱性を有する多孔質担体として、具体的にはアルミナや、発泡ガラス、ゼオライト等が適している。
[銅系化合物溶液]
本発明においては、さらに、銅系化合物溶液を利用することもできる。リモナイト系溶液には、鉄(Fe)、マンガン(Mn)が含まれている。これらの金属の金属酸化物は触媒作用を示すことから、本発明においてもこれらの金属酸化物の触媒作用を利用する。本発明者らは、このようなリモナイト系溶液のFe、Mnに加えて、リモナイト溶液にはほとんど含有されない銅(Cu)も用いることで、さらに高機能、または多機能な多孔質機能材料を得ることができることを見出した。具体的には、アンモニアのように気化しやすく接触時間が気体などの状態で比較的短くなりやすい処理対象物も十分な処理が可能となる。
銅系化合物溶液に含まれる銅系化合物としては、銅単独や、銅化合物などを用いることができる。溶媒中での分散性・製造工程での酸化されやすさ等を考慮すると、金属塩となっている銅化合物が好ましく用いられる。具体的な、銅化合物としては、硫化銅(CuS)、塩化銅(I)(CuCl)、塩化銅(II)(CuCl2)、酸化銅(I)(Cu2O)、酸化銅(II)(CuO)、硫酸銅(CuSO4)などがあげられる。これらの銅系化合物を、溶媒に溶解や分散させた銅系化合物溶液を用いる。銅系化合物溶液は、多孔質担体とリモナイト系溶液とが含まれている混合液に混合して用いることができる。
[接触工程]
本発明は、リモナイト系溶液に多孔質担体を接触させる接触工程を有する多孔質機能材料の製造方法である。このリモナイト系溶液に多孔質担体を接触させる工程は、多孔質担体にリモナイト系溶液中の鉄成分、マンガン成分が接触することで、その表面に必要な酸化金属が担持される程度に接触するものであればよい。このような工程としては、含有液中に多孔質担体を浸漬させる浸漬法や、多孔質担体の充填層に連続的に含有液を掛け流すような流動型の接触法(流動層カラムを用いる等)等が挙げられる。
[酸素供給]
本発明は、多孔質担体とリモナイト系溶液とを含む混合液に酸素を供給した状態で接触させる接触工程を有する。この酸素の供給は、混合液を含有させ接触工程をおこなう槽に、空気や高濃度酸素等を曝気したり、混合前のリモナイト系溶液に予め曝気して溶存酸素濃度を高めておくなどの手法で実施することができる。
本発明は、前記接触工程における前記混合液の溶存酸素濃度が、2mg/L以上である。この溶存酸素濃度は、3mg/L以上とすることがより好ましく、5mg/L以上とすることがより好ましい。より高い溶存酸素濃度で接触工程を行うほど、金属成分等がより酸化された触媒活性が高い状態となると考えられ、得られる多孔質機能材料の機能性が高くなる。十分な酸素供給を行わない場合、酸素が直ちに消費され2mg/L以上を十分な時間達成することは難しい。酸素濃度の上限は特にないが、装置や方法として達成しやすいように、15mg/L以下や10mg/L以下程度で管理してもよい。なお、この溶存酸素濃度は、酸素供給下で多孔質担体とリモナイト系溶液とが接触する時間の少なくとも平均の濃度として管理してもよい。また、その接触する時間においては、この濃度以上とすることがより好ましい。
本発明においては、このような酸素濃度の管理のために、反応槽内の混合液の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃度測定手段と、その測定された溶存酸素濃度に基づいて反応槽内の溶存酸素濃度が所定の濃度となるように酸素供給手段による酸素供給量を制御する制御手段を有する構成とした多孔質機能材料の製造装置としてもよい。この溶存酸素濃度測定手段は、種々の溶存酸素濃度測定器を用いることができる。また、この制御手段は、その溶存酸素濃度に基づいて、酸素供給手段の酸素供給の運転−停止を、酸素が不足すると運転状態に切り替えたり、酸素が十分なときは停止状態に切り替えたり、酸素供給量を変更する制御などが可能である。
本発明における、前記リモナイト系溶液が前記接触工程に連続供給されるものであり、単位時間当たりの前記連続供給されるリモナイト系溶液の供給量(L1)と、前記酸素の供給量(G1)との比(酸素の供給量G1/リモナイト系溶液の供給量L1)が、0.08以上であることが好ましい。より好ましくは、0.10以上であることが好ましい。このような酸素の供給量で管理すると、接触工程で必要な酸素量を簡易に管理しながら供給し続けることができる。なお、酸素供給は、簡易的には空気の供給で達成することができ、空気中の酸素濃度はおよそ21v/v%のため、空気としての供給量は、前記供給量の5倍程度で管理して、酸素相当量としての管理を行ってもよい。
この混合液において、酸素供給下で多孔質担体とリモナイト系溶液とが接触する時間は、得られる多孔質機能材料の性能に応じて適宜設定されるが、例えば1時間以上とすることができ、好ましくは、1日以上の接触(浸漬等)を行うことが好ましい。接触時間が短い場合、十分にリモナイト中の成分が担持されない場合がある。実用的には30日以下の接触が好ましく、10日以下の接触がより好ましい。接触時間が長すぎる場合、製造効率が低下するおそれがあり、また、多孔質担体の孔が析出した成分により目詰まりし、反応性が低下する場合がある。また、その接触時の温度等の条件も適宜設定することができるが、例えば、リモナイト系の湧水をそのまま使用することもできるため5℃〜50℃程度の一般的な自然環境下における温度で接触させてよい。
また、混合液や、その主たる液部分の由来となるリモナイト系溶液のpHは、多孔質担体に鉄やMnのリモナイトの成分が担持される範囲で任意で設定される。pHが極端に酸性やアルカリ性となる場合、担持前に析出物が生じたり反応性が調整しにくくなる恐れがある。よって、そのpHは弱酸性〜弱アルカリ性程度で管理してもよく、pH6〜8程度(より好ましくは6〜7程度)となるように管理してもよい。
[乾燥工程]
本発明の多孔質機能材料の製造方法は、前記接触工程によってリモナイト系溶液に接触させた多孔質担体を乾燥する乾燥工程を有する。この乾燥を行うことで、多孔質担体表面に酸化鉄、酸化マンガンを担持させる。本発明における、乾燥は、乾燥温度50℃以上で行うことが好ましく、80℃以上がより好ましく、その多孔質担体により適宜設定されるが、さらに好ましくは100℃以上で乾燥することができる。また、その上限は特に定めはないが、一般的に200℃以下程度であり、好ましくは150℃以下である。その乾燥時間は、多孔質担体の種類や乾燥温度にもよるが、基本的には含有水分量を蒸発除去するのに必要な時間を設定すればよい。例えば、1時間以上とすることができ、2時間以上とすることもできる。また、その上限は特に定めがないが、50時間以内とすることができ、25時間以内とすることができる。多孔質担体が空気を含みやすいことにくわえ、この乾燥においても積極的に酸素と接触させることで、多孔質担体に担持された金属成分が酸化されることが好ましい。このため、熱風オーブン等の通気性に優れた乾燥を行うことも好ましい。
[焼成工程]
本発明の多孔質機能材料は、接触工程、乾燥工程に加えて、さらに、乾燥工程後の焼成工程を有することが好ましい。このような焼成工程を設けることで、一部前述したように、反応活性の向上や、金属酸化物の単離防止、機能材料としての安定性向上といった効果を得ることができる。これは、焼成を行うことで金属酸化物の結晶成長が促進することや、不純物が除去され一部溶融することで結着するなどの効果と考えられる。焼成は、多孔質担体および担持させた金属酸化物量等に応じて適宜選択されるが、例えば焼成温度200℃以上600℃以下で、30分間〜50時間程度、焼成することができる。この焼成温度は、機能性の向上と製造効率の観点から、300℃以上が好ましく、350℃以上がより好ましい。また、使用される多孔質担体の耐熱性の観点から、その上限は一般的に600℃以下であり、500℃以下が好ましい。また、焼成時間の下限は、0.5時間以上が好ましく、1時間以上がより好ましい。焼成時間の上限は、30時間以下が好ましく、10時間以下がより好ましい。
前述の接触、乾燥を経て得られた多孔質機能材料は、具体的な使用環境に応じてさらに加工されてもよい。例えば、比較的大きい多孔質担体を用いて多孔質機能材料を製造した場合、その使用方法に併せた形状に粉砕して使用しても良い。
このようにして得られる本発明の多孔質機能材料は、リモナイト系溶液由来の成分が酸化することによって得られる酸化鉄や酸化マンガン等による優れた環境浄化活性を示す。本発明の多孔質機能材料は、より具体的には、気体中の硫化水素の除去等による脱臭用途、浄化用等に使用することができる。また、水中や土壌中の硫化水素の除去剤として使用することができ、また、水中の塩素濃度の低減、リン除去、有機物質分解(BOD、COD低減)等の水中や土壌の環境汚染物質除去材として利用することができる。また、これらの環境汚染物質除去材(環境浄化材)としての機能により、藻の発生を抑制したり、赤潮等の発生防止に利用することができる。
本発明の多孔質機能材料は、特に気体に含まれる環境汚染物質の除去に適している。よって、これを用いて、気体に含まれる環境汚染物質を除去する方法とすることが好ましい。これは、気体中に前記した臭気成分等が発生する場において、その排気ラインや、集気用に設けた集気ラインに多孔質機能材料を配置して、環境汚染物質等となるものと接触させて、それらを分解除去することができる。このとき、本発明の多孔質機能材料は高温耐性も有し得るため、加熱手段等により環境汚染物質を含む気体等を加熱した状態で処理してもよい。
本発明の多孔質機能材料は、鉄(Fe)相当量としての鉄系成分を担持量0.004g/g以上と、マンガン(Mn)相当量としてのマンガン系成分を前記鉄系成分の担持量に対して0.005〜0.10質量%とを担持する多孔質機能材料とするこができる。さらに、銅(Cu)相当量としての銅系成分を担持量0.2mg/g以上担持することがより好ましい。この鉄系成分(Fe(OH2)、FeOOH、Fe23等)、マンガン系成分(MnO2、Mn23等)、さらに必要に応じて銅系成分(CuO等)を含有する多孔質機能材料は、優れた触媒作用等を示すことができる。また、このような多孔質機能材料は本発明の製造方法等により製造される。この成分担持量は、多孔質機能材料を塩酸等の強酸に浸漬させて酸の液内に金属成分を単離させて、その液中濃度として測定することで、元の多孔質機能材料の量との比から求めるなどの手法で特定することができる。具体的には後述する実施例の方法などがあげられる。なお、リモナイト成分の代表的な含有率として、Fe2369.08%とMn0.029%とが含まれていることから、湧水中にも同等の比で含有しているものとして、マンガンの鉄に対する比率は小さく鉄とマンガンは分離されにくいことからも、鉄担持量との比としてマンガン担持量は、鉄担持量の0.041質量%担持されたものとして計算することもできる。また、銅担持量は接触させた銅系溶液中の銅全量相当が担持されたものとして換算してもよい。
本発明の多孔質機能材料は、鉄(Fe)相当量としての鉄系成分を担持量0.004g/g以上とすることができ、その上限は、担持可能な範囲で特に上限はない。この担持量の下限は、0.006g/gがより好ましい。本発明の酸素供給により、このようなより多量な鉄担持も可能となる。また、その上限は、0.10g/g以下としてもよく、0.05g/g以下としてもよい。
また、Mn系成分の担持量は、前述のとおり、マンガン(Mn)相当量としてのマンガン系成分を前記鉄系成分の担持量に対して0.005〜0.10質量%とすることができる。これらは、リモナイト系溶液における鉄/Mn比に基づいて、適宜調整も行われて設定される。この下限は、0.010質量%以上としてもよい。また、この上限は0.05質量%以下としてもよい。好ましい範囲としたほうが、よりリモナイトそのものの比率に近いものとなり、鉄/Mn混合系として優れた触媒活性等を示す。
銅系成分の担持量は、前述のように銅系成分を担持量0.2mg/g以上担持することがより好ましい。その下限は、0.3mg/g以上がより好ましい。一方、その上限は担持可能な範囲で特に上限はないが、銅がリモナイト系成分の鉄/Mnの補完的なものとなり、リモナイト系成分がより選択的に十分担持された状態を維持しやすいように、50mg/g以下や、20mg/g以下としてもよい。
[製造装置]
[第一の実施形態]
本発明に係る製造装置について、図1にその第一の実施形態を示す。多孔質機能材料の製造装置10は、反応槽3と、酸素供給手段4を有している。この反応槽3には、多孔質担体1と、リモナイト系溶液2との混合液が入れられている。ここに、酸素供給手段4から酸素を供給することで、混合液に酸素が供給された状態で接触させることができる。多孔質担体1は、酸素供給手段4から供給された酸素が混合液に十分に溶解した状態で接触するように充填物受けとなる目皿の上に配置されている。十分な接触時間を経過した後は、リモナイト系溶液2と十分に反応した多孔質担体1を取り出し、任意の手法で乾燥させることで、多孔質機能材料を得ることができる。
多孔質機能材料の製造装置10は、さらに、リモナイト系溶液2を連続的に供給する構成を有するものであり、リモナイト系溶液タンク52内のリモナイト系溶液を送液ポンプ51により、反応槽3に連続的に供給することができる。反応槽3の容量を超え、多孔質担体1と反応してリモナイト系溶液2の金属成分等が一部減少した処理水は、処理水ライン53から排出され、処理水タンク54等に送液される。処理水タンク54に送液された処理水にリモナイト系成分が残っている場合、再度、リモナイト系溶液タンク52等を介して利用してもよい。なお、リモナイト系溶液2に相当する湧水等を利用できる場合、リモナイト系溶液タンク52や送液ポンプ51を設けず、直接その湧水を供給する構成としてもよい。
[第二の実施形態]
本発明に係る製造装置について、図2に第二の実施形態を示す。図2は、製造装置11、12、13を連結した多孔質機能材料の製造装置100を示すものである。各製造装置11〜13は、第一の実施形態に示した多孔質機能材料の製造装置10と同様にそれぞれの槽で多孔質機能材料を製造する工程を行うための構成である。製造装置11は、反応槽3内に多孔質担体1とリモナイト系溶液2との混合液が充填され酸素供給手段4により空気(酸素)が供給され、酸素供給下で混合液の接触工程を行うことができる。
この多孔質機能材料の製造装置100は、リモナイト系溶液タンク52からリモナイト系溶液は製造装置11に供給され、製造装置12、製造装置13には、それぞれ前段の製造装置からの処理水が供給される構成とされている。すなわち、製造装置11からの処理水は処理水ライン531を介して製造装置12へ、製造装置12からの処理水は処理水ライン532を介して製造装置13へ供給される。ここで、次の製造装置に供給される処理水は、各製造装置の上部から処理水を排出する構成としていることから、各製造装置に充填された多孔質担体1と接触しやすいように、各製造装置の下部から処理水を供給する構成としている。そして、製造装置13から排出される処理水は、処理水ライン533を介して、処理水タンク54に排出される。
各反応槽3内の多孔質担体1に、それぞれの槽のリモナイト系溶液2の全有効成分が担持されず、オーバーフローする処理水中にも有効成分は残っていることが多い。この有効成分を活用するために、処理水ラインの後に、次の反応槽を設けた多段反応槽とすることでより、リモナイト系溶液の成分を有効活用できる。また、反応槽を直列にすることで、製造することができる多孔質機能材料の製造量も増加させることができる。
このとき、製造装置13が最も成分濃度が低くなり、有効成分濃度が高い製造装置11が最も早く多孔質機能材料に担持される成分量が多いものとなる。よって、この製造装置13で所定時間反応後、その槽の多孔質担体1は、前段の製造装置12で所定時間反応させ、その後、さらに前段となる製造装置11で所定時間反応させるといった段階的により高濃度のリモナイト系溶液2に接触させる製造としてもよい。なお、ここでは、第一の実施形態に準じる構成の多孔質機能材料の製造装置10に準じる構成の製造装置11〜13を連設しているが、後述する第三の実施形態に準じる多孔質機能材料製造装置14(特に反応槽31の構造を有する構成)に準じる構造のものを連設してもよい。また、その多孔質機能材料製造装置を連設する数は、リモナイト系溶液2の有効成分の担持量等を鑑みて、適宜、2〜10程度の内任意のものとしてもよい。
[第三の実施形態]
さらに、本発明に係る製造装置について、図3に第三の実施形態を示す。図3は、多孔質機能材料製造装置14を示すものである。反応槽31内を、仕切り板313によって、反応槽31内で連結した第一空間311と、第二空間312とした槽を有する。仕切り板313は反応槽31の下部は開放した状態となっており、第一空間311と第二空間312とは、この開放された下部でつながった状態となっている。第一空間311にはリモナイト系溶液タンク52から送液ポンプ51によりリモナイト系溶液が供給される。ここに、酸素供給手段4のポンプにより酸素供給し、リモナイト系溶液2の溶存酸素濃度を高める。この第一空間には、充填物(例えば、プラスチック充填物“テラレット(登録商標)S−S”など)を配置して、気体の流通時間等を調整して溶存酸素濃度をより効率よく向上するなどしてもよい。
さらに、この第一空間311のリモナイト系溶液2は、反応槽31の下部から第二空間312に流入する。第二空間312には多孔質担体1が配置されており、ここで多孔質担体1と、酸素供給されたリモナイト系溶液2とが接触する。オーバーフローした液は、処理水ライン53から処理水タンク54に排出される。この構成は、第一の実施形態と同様に、混合液を酸素供給下で接触させる工程に用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を変更しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[多孔質機能材料の作成]
以下の方法で、本発明の多孔質機能材料等の作成をおこなった。
[原料]
1.担体(多孔質担体)
(1−S)活性アルミナ“NKHD−46”(住化アルケム社製、平均粒径φ5.0mm、充填密度0.60g/cm3、細孔容積0.6mL/g、比表面積330m2/g)
(1−U)活性アルミナ“D−201”(ユニオン昭和社製、平均粒径φ5.0mm、充填密度0.71g/cm3、細孔容積0.4mL/g、比表面積335m2/g)
2.溶液
(2a)リモナイト系溶液(リモナイト系湧水)
阿蘇狩野地区のリモナイト産出土壌の近辺で得られる湧水(日本リモナイト本社工場敷地内)をリモナイト系湧水として使用した。なお、試験に用いた前記リモナイト系湧水の全鉄濃度はおよそ32mg/Lであった。
(2b)硫酸銅水溶液(銅系化合物含有液)
CuSO4・5H2O(「硫酸銅(II)五水和物」関東化学社製,鹿1級)を水に溶解させて、硫酸銅水溶液として用いた。硫酸銅の濃度は、多孔質機能材料として担持されている鉄担持量に基づいて、調製した。よって、Cu5%(質量%)の表記は、その基となる多孔質機能材料に担持されている鉄担持量を100%としたとき、銅(Cu)元素換算の質量%であり、硫酸銅水溶液中のCuの量が十分に少なく接触時間も十分なため、その溶液中の全量が担持されたものとして換算した。
[調製]
多孔質機能材料は、以下の接触工程、乾燥工程を組み合わせて調製した。適宜、さらに焼成工程をおこなった。
3.多孔質機能材料の調製
3.1 接触工程
[接触法A:湧水かけ流し浸漬]
1)リモナイト系湧水が湧出する場所の近くに製造装置を設けて、リモナイト系湧水をかけ流す方式で行った。断面積78.6cm2、高さ100cmのアクリル製カラムを反応槽として、多孔質担体を5L充填した状態で、カラム下部からリモナイト系溶液を供給した。このリモナイト系溶液の供給ラインには、空気供給ラインも設けて、空気供給を切り替え可能とした。
(接触工程A−1)
担体として、前記担体(1−S)、(1−U)をそれぞれ別のアクリル製カラムに充填して多孔質機能材料の製造を行った。空気流量平均1.4L/min(84L/h)、リモナイト系溶液供給量平均2.2L/min(129L/h)として、144時間の接触工程を行った。この接触期間中の、空気供給後のカラム出口側での溶存酸素濃度は平均約7mg/Lであった。また、水温は平均約17℃であった。また、pHは平均6.6であり、接触開始から25時間程度の段階ではカラム入口と出口との差はおよそ0.15(出口側が高い)であったが、開始から97時間以降は±0.02程度の差で非常に小さい差であった。
[接触法A´:湧水かけ流し浸漬(酸素供給無し)]
前記接触法Aに準じて、断面積24.6cm2、高さ100cmのアクリル製カラムを反応槽として、多孔質担体を1.5L充填した状態で、カラム下部からリモナイト系溶液を供給した。このリモナイト系溶液の供給ラインには、空気供給ラインを設けずに試験した。
(接触工程A−1´)
担体として、前記担体(1−S)または前記担体(1−U)をアクリル製カラムに充填して多孔質機能材料の製造を行った。空気供給なし、リモナイト系溶液供給量平均0.8L/minとして、144時間の接触工程を行った。この接触期間中の、空気供給後のカラム出口側での溶存酸素濃度は運転開始から1時間後の時点では約0.5mg/Lであり、24時間以降は約0.1mg/L以下であった。また、水温は約17℃であった。
[接触法B:銅化合物含有液との接触]
(接触工程B−1)
前記接触法Aの後、銅系成分を担持させる多孔質機能材料は、前記溶液(2b)の硫酸銅水溶液を、多孔質担体に担持されている鉄担持量に対して、銅担持量として5質量%、または10質量%となる濃度で銅を含む濃度に調製した液に、5時間浸漬静置した。このとき多孔質担体約120mLと、溶液(2b)(硫酸銅水溶液)100mLとして接触させた。
3.2 乾燥工程
定温乾燥器 DX602(ヤマト科学社製)を用いて、乾燥を行った。乾燥温度は105℃、乾燥時間は17時間とした。
3.3 焼成工程
電気マッフル炉 KM−160(ADVANTEC社製)を用いて、焼成を行った。焼成温度は390℃、焼成時間は2時間とし、その後放冷した。
「評価項目」
本発明にかかる、多孔質機能材料等の性能を以下の方法で評価した。
[鉄担持量の測定]
乾燥後のサンプルを1g量り取り、6N・HCl、10mL中に24時間浸漬した。その後、濾過(濾紙:ADVANTEC社製、5C、Φ110mm)し、濾液を1000倍希釈して鉄(Fe相当)濃度を測定した。鉄濃度の測定にはポータブル吸光光度計(HACH社製、DR890)を用いて、HACH0583鉄試薬を用いて、測定波長510nmで測定した。この鉄濃度から、鉄相当としての鉄系成分担持量を求めた。
[アンモニア除去性能の評価]
(1)アンモニアガス発生用のアンモニア溶液の調製
アンモニアガス発生用のアンモニア溶液には、(NH42SO4を20g量り取り、蒸留水200mLに溶かしたアンモニア溶液を用いた。pH調整は、撹拌条件下で、5N規定NaOHを用い、pHを8.4から9.5に調整することでアンモニアが発生する濃度を調整した。濃度調整した溶液を1L容丸底フラスコに入れ、アンモニア発生装置とし、エア―ポンプを用いて空気を吹き込む方法でアンモニア含有空気を調製した。
(2)アンモニアガス除去性能の評価方法(電気加熱式触媒反応装置での評価試験)
評価には石英反応管(1)(反応管内径24mm)を用い、多孔質機能材料を10cm3もしくは20cm3充填し、電気加熱式管状炉に設置して、温度制御を行う方法で実施した。または、石英反応管(2)(反応管内径44mm)を用い、多孔質機能材料を70cm3もしくは80cm3充填し、電気加熱式管状炉に設置して、温度制御を行う方法で実施した。アンモニアガスの調製は、空気ガスボンベより空気を反応装置に通気して、反応管の管壁部が設定温度に到達後、エア―ポンプを用いてアンモニア発生装置に通気して、反応カラム入口で混合させて触媒反応装置に通気した。最初に、入口でのアンモニア濃度を測定して、その後所定時間ごとに反応カラム出口のアンモニア濃度を測定した。アンモニア濃度測定には、石英反応管(1)の場合、北川式ガス採取器(AP−20B)を用い、ガス検知管は0.2〜20ppm、20〜260ppm、50〜900ppmを用いた。石英反応管(2)の場合、ガステック式採取器(GV100S)を用い、ガス検知管は0.2〜20ppm、20〜260ppm、50〜900ppmを用いた。
[実施例1〜3]
製造された多孔質機能材料により、アンモニアの除去試験を行った(石英反応管(1)を使用)。実施例1〜3の、担体と、接触工程、試験条件の組み合わせを表1に示す。このアンモニアの除去試験時のSV(空間速度:space velocity)は、反応管へのアンモニアガスの供給量と、反応管に充填した多孔質機能材料の容積から求めたものであり、図4中にSVを示す。また、反応温度を460℃から下げながら実施した試験結果を、図4に示す。なお、図中の入口濃度とは試験時のアンモニア初濃度であり、反応温度とは反応管の管壁部が設定温度である。なお、例えば実施例2に用いられている多孔質機能材料の鉄担持量は0.0121g/g、銅担持量は0.6mg/gである。
いずれの多孔質機能材料においても、アンモニア除去効果が認められた。
[実施例4〜6]
製造された多孔質機能材料により、アンモニアの除去試験を行った(石英反応管(1)を使用)。実施例4〜6の、担体と、接触工程、試験条件の組み合わせを表2に示す。SV、入口濃度等は、前述の実施例1〜4と同様である。試験結果を、図5に示す。
いずれの多孔質機能材料においても、アンモニア除去効果が認められた。
[実施例7〜8]
さらに、調製された多孔質機能材料を用いて、SVの条件等を変更して実施例7、8のアンモニアの除去試験を行った(石英反応管(2)を使用)。実施例7、8に係る担体と、接触工程、主な評価条件の組み合わせを表3に示す。また、評価結果を図6に示す。
いずれの多孔質機能材料においても、アンモニア除去効果が認められたが、実施例1〜6よりもSVを高くしているため、処理できた濃度としては低下した。
[比較例1、2]
さらに、調製された多孔質機能材料を用いて、SVの条件等を変更して比較例実施例1,2のアンモニアの除去試験を行った(石英反応管(2)を使用)。この試験は、接触工程において空気供給しない接触法A´により調製されたものである。比較例1,2に係る担体と、接触工程、主な評価条件の組み合わせを表4に示す。また、評価結果を図7に示す。
いずれの多孔質機能材料においても、アンモニア除去効果が認められたが、接触法Aによる多孔質機能材料を用いた実施例1〜8よりも低かった。
[多孔質機能材料に担持された鉄担持量]
調製された多孔質機能材料の鉄担持量を、評価した結果を表5に示す。本発明に係る接触法A(144時間)によることで、接触法A´(144時間)よりも、同時間でより多量の鉄系成分を担持させることができた。なお、これらの多孔質機能材料が前述の実施例1〜8、比較例1〜2に使用されたものである。
本発明は、リモナイト様多孔質機能材料を効率よく製造する方法に関し、また、得られる多孔質機能材料は、リモナイト相当、またはそれ以上の環境浄化機能を示すものであり、リンや塩素、硫化水素等の環境汚染物質の除去に用いることができる。特に、優れた反応性から、アンモニア除去などの一般的に接触時間が短く処理が難しい気体に対する除去効果の触媒活性を有することもできる。
1 多孔質担体
10、14、100 多孔質機能材料の製造装置
11、12、13 製造装置
2 リモナイト系溶液
3、31 反応槽
311 第一空間
312 第二空間
313 仕切り板
4 酸素供給手段
51 送液ポンプ
52 リモナイト系溶液タンク
53、531、532、533 処理水ライン
54 処理水タンク

Claims (15)

  1. 多孔質担体と、リモナイト系溶液とを含む混合液を、前記混合液に酸素を供給することで前記混合液の溶存酸素濃度を2mg/L以上として接触させる接触工程と、
    前記接触工程後の多孔質担体を乾燥させる乾燥工程と
    を有する多孔質担体にリモナイト成分を担持させた多孔質機能材料の製造方法。
  2. 前記多孔質担体に、さらに、銅系化合物含有液を接触させる請求項1記載の多孔質機能材料の製造方法。
  3. 前記リモナイト系溶液が前記接触工程に連続供給されるものであり、単位時間当たりの前記連続供給されるリモナイト系溶液の供給量と、前記酸素の供給量との比(酸素の供給量/リモナイト系溶液の供給量)が、0.08以上である、請求項1また2に記載の多孔質機能材料の製造方法。
  4. 前記接触工程における接触時間が、1時間以上である請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
  5. 前記乾燥工程の後に、さらに乾燥されたリモナイト成分を担持させた多孔質担体を焼成する焼成工程を有する請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
  6. 前記乾燥工程の乾燥温度が、50℃以上である請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
  7. 前記多孔質担体が、アルミナ、シリカアルミナ、シリカチタニア、ゼオライト、酸化タングステン、酸化ニオブ、窒化炭素、多孔質ガラス、多孔質シリカ、多孔質チタニア、多孔質セラミックス、ジルコニア、多孔性コンクリート、活性炭、カーボンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンナノファイバーからなる群より選択される少なくとも1以上の多孔質担体である請求項1〜6のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
  8. 前記リモナイト系溶液が、リモナイト系湧水である請求項1〜7のいずれかに記載の多孔質機能材料の製造方法。
  9. 多孔質担体とリモナイト系溶液との混合液を入れる反応槽と、
    前記反応槽に酸素を供給する酸素供給手段とを有する多孔質担体にリモナイト成分を担持させた多孔質機能材料の製造装置。
  10. さらに、前記反応槽にリモナイト系溶液を連続的に供給する供給手段を有する請求項9記載の多孔質機能材料の製造装置。
  11. さらに、前記反応槽内の前記混合液の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃度測定手段と、前記溶存酸素濃度に基づいて前記溶存酸素濃度が所定の濃度となるように前記酸素供給手段による酸素供給量を制御する制御手段とを有する請求項9または10に記載の多孔質機能材料の製造装置。
  12. 鉄(Fe)相当量としての鉄系成分を担持量0.004g/g以上と、マンガン(Mn)相当量としてのマンガン系成分を前記鉄系成分の担持量に対して0.005〜0.10質量%とを担持する多孔質機能材料。
  13. 銅(Cu)相当量としての銅系成分を担持量0.2mg/g以上担持する請求項12記載の多孔質機能材料。
  14. 請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法で製造される多孔質機能材料を用いて、環境汚染物質を除去する方法。
  15. 前記環境汚染物質が、気体中の環境汚染物質である、請求項14記載の方法。
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