JP2005073719A - 宝石及びそのカッティング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】需要者の趣味感に訴える新しい美感を備える宝石及びそのカッティング方法を提供すること。
【解決手段】クラウン11及びパビリオン12を有するダイアモンド10であって、前記クラウン11が半球形状に隆起するテーブル15を有することを特徴とする。このダイアモンド10は、原石のクラウン形成側をレーザにより半円状に切断し、加工後の原石のクラウン形成側に対して研磨粉を用いて研磨処理して湾曲面を含むテーブル15を形成し、原石のパビリオン側を研磨処理してパビリオン12を形成することにより得られる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、なだらかな半球形状に隆起するテーブルを有する宝石及びそのカッティング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からある宝石の一般的形状、特にダイアモンド70では、図9に示すように、平滑面であるテーブルを有する略円錐台形状のクラウン71と、鋭角なキューレット79を有する略円錐形状のパビリオン72と、このクラウン71とパビリオン72との境界周面の帯状のガードル73とを備えている。そして、クラウン71側は、8面のクラウンメインファセット74と、8面のスターファセット76と、16面のアッパーガードルファセット75とにカットされ、パビリオン72側では、8面のパビリオンメインファセット78と、16面のローワガードルファセット77と、細かな複数のカット面にカットされるのが最も一般的である。
【0003】
【特許文献】
特許第1984996号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、ダイアモンド70においては、前記クラウン71側より入射した光がパビリオン72側で反射されて輝きを発するという性質より、クラウン71側の中央に形成されるテーブル79は多くの光を取り入れるために常にフラット(平面状)に形成されていた。クラウン71側のテーブル79がフラットな平滑面に形成されることにより、ダイアモンド70は最も多くの輝きを発し、需要者の美観に訴える商品的価値を有することができるからである。しかし、一方では、需要者の趣向の変化に伴い、例えば、無色透明ではないカラーダイアモンドなどの発売がされることで、異なる美観を訴えることができる新しい宝石の登場も望まれていた。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、需要者の新しい美感に訴えることができる形状の宝石及びそのカッティング方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載された宝石は、頂部に平滑面であるテーブルを配し、截頭部に所要形状の複数のカット面を施したアッパー側のクラウンと、該クラウンと周部のガードルを介して一体化され、逆錐部に所要形状の複数のカット面を施したロワー側のパビリオンとを備えた宝石であって、前記テーブルがなだらかな半球形状に隆起して形成されていることを特徴とする。また、請求項1に記載の宝石は、前記逆錐部であるパビリオンの各稜線には同一位置で少なくとも1以上の段差部が形成され、パビリオンメインファセットが上下方向で複数のカット面に分割されていることが好ましい。くわえて、請求項1乃至2の1に記載の宝石は、前記宝石が、平面方向より見ると円形状、ハート形状、涙形状、楕円形状、多角形状の群より選ばれるいずれか一の形状により形成されたものであることが好ましい。さらに、請求項1乃至3の1に記載の宝石は、透明又は半透明のレッド、ピンク、イエロー、グリーン、ブルー、オレンジ、ブラウン、ホワイト、ブラックからなる群より選ばれるいずれか一の色合いを有していることが好ましい。
【0007】
くわえて、本発明の宝石のカッティング方法は、頂部に平滑面であるテーブルを配し、截頭部に所要形状の複数のカット面を施したアッパー側のクラウンと、該クラウンと周部に形成される帯状のガードルを介して一体化され、逆錐部に所要形状の複数のカット面を施したロワー側のパビリオンとを備え、前記テーブルがなだらかな半球形状に隆起して形成されていることを特徴とする宝石のカッティング方法であって、原石のクラウン形成側をレーザにより切断する工程と、該レーザ切断後の原石のクラウン形成側に対して研磨粉を用いて研磨処理してなだらかな半球形状のテーブルを形成する工程と、前記原石のパビリオン側を研磨処理してパビリオンを形成する工程と、を具備することを特徴とする。
【0008】
これらの発明によれば、需要者の趣味感に訴える新しい美感を備えるダイアモンドを得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
(実施の形態1)
本実施の形態では、略円錐形状を有するパビリオンを備えたダイアモンドについて説明する。図1(a)は、本発明の実施の形態1に係るダイアモンドを示す正面図であり、図1(b)は、本発明の実施の形態1に係るダイアモンドを示す平面図であり、図1(c)は、本発明の実施の形態1に係るダイアモンドを示す底面図である。
【0011】
図1(a)に示すように、ダイアモンド10は、なだらかな半球形状(断面略半円形状)を有するクラウン11と、略円錐形状(断面略三角形状)であるパビリオン12と、クラウン11とパビリオン12との境界周面の帯状のガードル13とを備える。
【0012】
ダイアモンド10のクラウン11の頂部には、中央で湾曲し、半球形状に隆起するテーブル15が形成されている。テーブル15は、細かなカット面が全く施されない平滑面であり、全体が丹念に研磨されている。また、テーブル15とガードル13との間には、複数のアッパーガードルファセット14が形成されている。
【0013】
ダイアモンド10において、アッパーガードルファセット14の面数には特に限定があるわけではなく、主としてダイアモンド10の大きさ(重量)に応じて決定される。例えば、重量1CT以下のダイアモンド10では8面以下、例えば4面や6面あるいは8面であることが多く、重量1CT以上の大きなダイアモンド10では8面以上、例えば16面や24面あるいは32面であることが多く、さらにはテーブル15の周囲に二重取り巻き(二列)の細かなアッパーガードルファセット14を形成しても良い。
【0014】
さらに、ダイアモンド10において、クラウン11上で隆起するテーブル15の曲率について特に限定があるわけではなく、具体的には歩留まり(カッティング後のダイアモンド10の重量)とインクルージョン(ダイアモンド10に包含される傷)との関係で決定される。例えば、テーブル15をより高く形成してカットすれば、ダイアモンド10全体の重量が1CT以上となる場合には価格との関係よりテーブル15の湾曲が大きくなることが多く、テーブル15をより低く形成してカットすれば、大きなインクルージョンが除去される場合には価格との関係よりテーブル15の湾曲はより小さくなることが多い。
【0015】
一方、図1(c)に示すように、ダイアモンド10のパビリオン12には、鋭角なキューレット18を中心として複数のパビリオンメインファセット16が形成されている。このパビリオンメインファセット16とガードル13の間には、複数のローワガードルファセット17が形成されている。
【0016】
ダイアモンド10において、パビリオン12におけるカット面数には、特に限定はなく、一般的なダイアモンドのパビリオンに施されるカット面であれば、どのようなものであっても差し支えない。
【0017】
このような構成を有するダイアモンド10は、図1(a)に示すように、クラウン11側から入射した光(図1(a)中の矢印A)はパビリオン12側で反射してクラウン11側から出射し、宝石としての輝きを発する点では従来のダイアモンドと何ら変わりがない。
【0018】
ただし、ダイアモンド10においては、平坦なテーブルが形成された従来のダイアモンドとは異なり、半球形状に形成されたテーブル15により入射する光が緩和される。したがって、従来のダイアモンドとは異なる輝きを発揮し、特に、原石の色合いが非常に薄い、有色透明のピンク、イエロー、グリーン、ブルー、ブラウンなどの天然カラーダイアモンドにおいて、より色合いを帯びた美しい輝きを発することができる。
【0019】
また、ダイアモンド10においては、半球形状に形成されたテーブル15は一種のレンズ効果を発揮し、例えば、図1(b)に示すように、注意深く観察すると、テーブル15からパビリオン12のカット面、すなわちパビリオンメインファセット16とローワガードルファセット17をかすかな模様として拡大視認することもできる。このため、従来のダイアモンドとは異なる需要者の新しい趣味感に訴えることができる。
【0020】
次に、ダイアモンド10のカッティング方法について説明する。図5〜図8は、ダイアモンド10のカッティング方法の一部を説明するための図である。
【0021】
まず、図5に示すように、オクタヘドロン結晶形からなるダイアモンド原石61の下方12X(パビリオン側)をタング67と呼ばれるダイアモンドカッティングに使用される治具で水平方向で回転可能に挟持し、ダイアモンド原石61の上方11X(クラウン側)をレーザで切断してクラウン側を形成する。このとき、レーザビームを一定方向より半円状に往復移動させながら照射してダイアモンド原石61の上方を切断する、一回切断後、タング67を微細な角度(例えば、約5度。)のみ水平回転し、同様にレーザビームでダイアモンド原石61の上方11Xを半円状に切断する。そして、ダイアモンド原石61が一回転するまで、この作業を繰り返すと、図6に示すように、平滑ではない細かな切断面により全体として半球形状に隆起するクラウン11Yが形成される。
【0022】
次いで、図7に示すように、ダイアモンド原石61の下方12X(パビリオン側)を研磨装置のシャフト62に取付ける。その取付け方法に特に限定はないが、前記したタング67によって強固に挟持する、あるいは、強力接着剤や宝石ラピダリー(研磨)などに使用される強力ろう63を使用して固着しても良い。
【0023】
図8において64は、スカイフといわれる研磨を行う基台を示す。このスカイフ64は、回転シャフト65により回転自在に支持されている。スカイフ64の表面上には、研磨粉である微細なダイアモンド粉66がオイルと共に散布されている。
【0024】
回転シャフト65は、その回転数(回転速度)などを制御することができる。スカイフ64の上方には、図示しない制御部が設置されており、その先端にシャフト62が取り付けられている。
【0025】
制御部は昇降可能に構成され、前記クラウン11Yが形成されたダイアモンド原石を研磨する際に下降し、また、研磨が終了すると上昇するように制御を行う。また、シャフト62の角度及び研磨圧力は自動制御される。
【0026】
上記構成を有する研磨装置を用いて、まず、回転シャフト65によりスカイフ64を所定の回転速度で回転させ、強力ろう63でダイアモンド原石61のパビリオン12X側を把持し、制御部によりシャフト62を下降させて、クラウン11Yをスカイフ64により研磨する。このとき、制御部によりシャフト62の角度、研磨圧力及び回転速度を制御する。具体的には、ダイアモンド原石61をゆっくり回転しながら斜方向からスカイフ64と接触させ、接触角度を順次変化させる。このような研磨処理をクラウン11Yに施して平滑な半球形(断面略半円形状)のテーブル15が形成されるまで研磨する。また、パビリオン12Xについては、通常のダイアモンドカッティング方法と同様に研磨処理を施し、複数のカット面を形成する。
【0027】
(実施の形態2)
本実施の形態では、略円錐形状を有し、各稜線に一の段差部を有し、パビリオンメインファセットが上下方向で二のカット面に分割されているパビリオンを備えたダイアモンドについて説明する。図2(a)は、本発明の実施の形態2に係るダイアモンドを示す正面図であり、図2(b)は、本発明の実施の形態2に係るダイアモンドを示す平面図であり、図2(c)は、本発明の実施の形態2に係るダイアモンドを示す底面図である。
【0028】
図2(a)に示すように、ダイアモンド20は、なだらかな半球形状(断面略半円形状)を有するクラウン21と、略円錐形状(断面略三角形状)であり、かつ稜線に段差部29を有するパビリオン22と、クラウン21とパビリオン22との境界周面の帯状のガードル23とを備える。
【0029】
図2(a)に示すように、ダイアモンド20のクラウン21の頂部には、中央で湾曲し、半球形状に隆起するテーブル25が形成されている。テーブル25は平滑面であり、細かなカット面は施されず、全体は丹念に研磨されている。また、テーブル25とガードル23との間には、複数のアッパーガードルファセット24が形成されている。なお、アッパーガードルファセット24の面数やテーブル25の曲率について特に限定がない点は前記実施態様と同様である。
【0030】
一方、図2(b)に示すように、ダイアモンド20のパビリオン22には、鋭角なキューレット28を中心としてパビリオンメインファセット26が形成されている。このパビリオンメインファセット26は、各稜線の同一位置に段差部29が形成されることで、キューレット28に近い方が下側パビリオンメインファセット26a、ガードル23に近い方が上側パビリオンメインファセット26bに二分割されている。この上側パビリオンメインファセット26bとガードル23の間には、ローワガードルファセット27が形成されている。
【0031】
このような構成を有する本実施の形態に係るダイアモンド20は、ダイアモンド10と同様の効果を有する。すなわち、半球形状に形成されたテーブル25からの入射光は緩和され、パビリオン22で反射してクラウン21側から出射することによって、従来のダイアモンドとは異なる輝きを発揮する。
【0032】
また、ダイアモンド20においては、半球形状に形成されたテーブル25は一種のレンズ効果を発揮すると共に、段差部29が形成された下側パビリオンメインファセット26aと上側パビリオンメインファセット26bは異なる角度で入射光を反射する。したがって、例えば、図2(b)に示すように、注意深く観察すると、テーブル25から下側パビリオンメインファセット26aと上側パビリオンメインファセット26bの境界線を目立たせることができ、下側パビリオンメインファセット26aを美しい星型模様としてかすかに拡大視認することができる。このため、従来のダイアモンドとは異なる需要者の新しい趣味感に訴えることができる。
【0033】
(実施の形態3)
本実施の形態では、略角錐形状を有するパビリオンを備えたダイアモンドについて説明する。図3(a)は、本発明の実施の形態3に係るダイアモンドを示す正面図であり、図3(b)は、本発明の実施の形態3に係るダイアモンドを示す平面図であり、図3(c)は、本発明の実施の形態3に係るダイアモンドを示す底面図である。
【0034】
図3(a)に示すように、ダイアモンド30は、なだらかな半球形状(断面略半円形状)を有するクラウン31と、略角錐形状(断面略五角形状)であるパビリオン32と、クラウン31とパビリオン32との境界周面の帯状のガードル33とを備える。
【0035】
図3(a)に示すように、ダイアモンド30のクラウン31の頂部には、中央で湾曲し、半球形状に隆起するテーブル35が形成されている。テーブル35は平滑面であり、テーブル35とガードル33との間には、4面のアッパーガードルファセット34が形成されている。なお、アッパーガードルファセット34の面数とテーブル35の曲率については、特に限定がない。
【0036】
図3(c)に示すように、ダイアモンド30のパビリオン32には、鋭角なキューレット38を中心として複数のパビリオンメインファセット36が形成されている。このパビリオンメインファセット36とガードル33の間には、ローワガードルファセット37が形成されている。
【0037】
このような構成を有する本実施の形態に係るダイアモンド30においては、半球形状を形成するテーブル35により、従来のダイアモンドとは異なる輝きを発揮する。また、テーブル35のレンズ効果により、注意深く観察すると拡大されたパビリオンメインファセット36をかすかに拡大視認することができる(図示せず)。このため、従来のダイアモンドの輝きとは異なる輝きを示し、異なる需要者の新しい趣味感に訴えることができる。
【0038】
(実施の形態4)
本実施の形態では、略ハート錐形状を有するパビリオンを備えたダイアモンドについて説明する。図4(a)は、本発明の実施の形態4に係るダイアモンドを示す正面図であり、図4(b)は、本発明の実施の形態4に係るダイアモンドを示す平面図であり、図4(c)は、本発明の実施の形態4に係るダイアモンドを示す底面図である。
【0039】
図4(a)に示すように、ダイアモンド40は、なだらかな半球形状(断面略半円形状)を有するクラウン41と、略ハート錐形状(断面略三角形状)であるパビリオン42と、クラウン41とパビリオン42との境界周面の帯状のガードル43とを備える。
【0040】
図4(a)に示すように、ダイアモンド40のクラウン41の頂部には、中央で湾曲し、半球形状に隆起するテーブル45が形成されている。テーブル45は平滑面であり、テーブル45とガードル43との間には、複数のアッパーガードルファセット44が形成されている。なお、アッパーガードルファセット44の面数とテーブル45の曲率については、特に限定がない。
【0041】
図4(a)に示すように、ダイアモンド40のパビリオン42には、鋭角なキューレット48を中心としてパビリオンメインファセット46が形成されている。このパビリオンメインファセット46とガードル43の間には、ローワガードルファセット47が形成されている。
【0042】
このような構成を有する本実施の形態に係るダイアモンド40においては、半球形状を形成するテーブル45により、従来のダイアモンドとは異なる輝きを発揮する。また、テーブル45のレンズ効果により、注意深く観察するとパビリオンメインファセット46をかすかに拡大視認することができる(図示せず。)。このため、従来のダイアモンドの輝きとは異なる輝きを示し、異なる需要者の新しい趣味感に訴えることができる。
【0043】
本発明は上記実施の形態1〜4に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態は、ダイアモンドの代表的なカット形状においてテーブルを半球状に隆起させた具体例について説明しているが、ここに挙げられていない宝石のカット形状、例えば、マーキースカット、オーバルミックスカット、ペアーシェイプカット、トリリアントカット、その他のカット形状に適用できるのはいうまでもない。
【0044】
次に、上記実施形態では、宝石がダイアモンドなどである場合について説明しているが、本発明においては、ダイアモンド以外の宝石、例えば、ルビー、エメラルド、サファイヤなどの色石、キュービックジルコニアなどの合成宝石、硬化ガラスなどのイミテーション宝石にも適用することができる。
【0045】
また、上記実施の形態においては、クラウンを先に研磨処理した後にパビリオンを研磨処理するカッティング方法についてのみ説明しているが、本発明においてはパビリオンを先に研磨処理した後にクラウンを研磨処理しても良い。
【0046】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明に係るダイアモンドにおいては、半球形状に形成されたテーブルからの光の入射が緩和され、パビリオンで反射してクラウン側から出射することによって、従来のダイアモンドとは異なる輝きを発揮する。また、テーブルのレンズ効果により、注意深く観察するとパビリオンメインファセットを視認することができる。このため、従来のダイアモンドの輝きとは異なる輝きを示し、異なる需要者の新しい趣味感に訴えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態1に係るダイアモンドを示す正面図である。(b)は、本発明の実施の形態1に係るダイアモンドをクラウン側から見た平面図である。(c)は、本発明の実施の形態1に係るダイアモンドをパビリオン側から見た底面図である。
【図2】(a)は、本発明の実施の形態2に係るダイアモンドを示す正面図である。(b)は、本発明の実施の形態2に係るダイアモンドをクラウン側から見た平面図である。(c)は、本発明の実施の形態2に係るダイアモンドをパビリオン側から見た底面図である。
【図3】(a)は、本発明の実施の形態3に係るダイアモンドを示す正面図である。(b)は、本発明の実施の形態3に係るダイアモンドをクラウン側から見た平面図である。(c)は、本発明の実施の形態3に係るダイアモンドをパビリオン側から見た底面図である。
【図4】(a)は、本発明の実施の形態4に係るダイアモンドを示す正面図である。(b)は、本発明の実施の形態4に係るダイアモンドをクラウン側から見た平面図である。(c)は、本発明の実施の形態4に係るダイアモンドをパビリオン側から見た底面図である。
【図5】本発明に係るダイアモンドのカッティング方法の一部を説明するための第1工程図である。
【図6】本発明に係るダイアモンドのカッティング方法の一部を説明するための第2工程図である。
【図7】本発明に係るダイアモンドのカッティング方法の一部を説明するための第3工程図である。
【図8】本発明に係るダイアモンドのカッティング方法の一部を説明するための第4工程図である。
【図9】従来のダイアモンドを示す正面図である。
10 ダイアモンド
11 クラウン
12 パビリオン
13 ガードル
14 アッパーガードルファセット
15 テーブル
16 パビリオンメインファセット
17 ローワガードルファセット
18 キューレット
20 ダイアモンド
21 クラウン
29 段差部
21 クラウン
22 パビリオン
23 ガードル
24 アッパーガードルファセット
25 テーブル
26 パビリオンメインファセット
26a 下側パビリオンメインファセット
26b 上側パビリオンメインファセット
27 ローワガードルファセット
28 キューレット
30 ダイアモンド
31 クラウン
32 パビリオン
33 ガードル
34 アッパーガードルファセット
35 テーブル
36 パビリオンメインファセット
37 ローワガードルファセット
38 キューレット
40 ダイアモンド
41 クラウン
42 パビリオン
43 ガードル
44 アッパーガードルファセット
45 テーブル
46 パビリオンメインファセット
47 ローワガードルファセット
48 キューレット
61 ダイアモンド原石
67 タング
62 シャフト
63 強力ろう
64 スカイフ
65 回転シャフト
66 ダイアモンド粉
70 ダイアモンド
71 クラウン
72 パビリオン
73 ガードル
74 クラウンメインファセット
76 スターファセット
75 アッパーガードルファセット
77 ローワガードルファセット
78 パビリオンメインファセット
79 テーブル

Claims (5)

  1. 頂部に平滑面であるテーブルを配し、截頭部に所要形状の複数のカット面を施したアッパー側のクラウンと、該クラウンと周部のガードルを介して一体化され、逆錐部に所要形状の複数のカット面を施したロワー側のパビリオンとを備えた宝石であって、前記テーブルがなだらかな半球形状に隆起して形成されていることを特徴とする宝石。
  2. 前記逆錐部であるパビリオンの各稜線には同一位置で少なくとも1以上の段差部が形成され、パビリオンメインファセットが上下方向で複数のカット面に分割されていることを特徴とする請求項1に記載の宝石。
  3. 前記宝石が、平面方向より見ると円形状、ハート形状、涙形状、楕円形状、多角形状の群より選ばれるいずれか一の形状により形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至2の1に記載の宝石。
  4. 前記宝石類は、透明又は半透明のレッド、ピンク、イエロー、グリーン、ブルー、オレンジ、ブラウン、ホワイト、ブラックからなる群より選ばれるいずれか一の色合いを有していることを特徴とする請求項1乃至3の1に記載の宝石。
  5. 頂部に平滑面であるテーブルを配し、截頭部に所要形状の複数のカット面を施したアッパー側のクラウンと、該クラウンと周部に形成される帯状のガードルを介して一体化され、逆錐部に所要形状の複数のカット面を施したロワー側のパビリオンとを備え、前記テーブルがなだらかな半球形状に隆起して形成されていることを特徴とする宝石のカッティング方法であって、原石のクラウン形成側をレーザにより切断する工程と、該レーザ切断後の原石のクラウン形成側に対して研磨粉を用いて研磨処理してなだらかな半球形状のテーブルを形成する工程と、前記原石のパビリオン側を研磨処理してパビリオンを形成する工程と、を具備することを特徴とする宝石のカッティング方法。
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