JP2005072309A - マスクパターン補正方法、露光用マスクおよびマスク製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】極短紫外光に対応する露光用マスクについて、射影効果による影響を考慮したマスクパターン補正を行えるようにする。
【解決手段】 マスクパターンからウエハ上転写像を得た場合における転写像エッジ位置の座標値Xwaferを求めるとともに、そのマスクパターンのエッジ位置にずらし量+ΔXpmask,−ΔXnmaskを付加して得られる転写像エッジ位置の座標値Xwafer+ΔXpwafer,Xwafer−ΔXnwaferを求め(S103)、その結果からマスク誤差因子MEEFを求める(S104)。そして、所望の転写像エッジ位置の座標値Xnowaferに対するマスク上補正値Cを、転写像エッジ位置の座標値Xwaferとマスク誤差因子MEEFとを基に求め(S105)、マスク上補正値Cが補正可能グリッドサイズGに対してC≦G×MEEFとなるまで、上記の各工程を繰り返し行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の回路パターンを形成するためのリソグラフィ工程にて用いられる露光用マスク、特にいわゆる極短紫外光に対応した反射型の露光用マスクについてのマスクパターン補正方法に関する。さらには、その露光用マスクおよび当該および露光用マスクを製造するためのマスク製造方法に関する。
近年、半導体装置の微細化に伴い、ウエハ上に形成される回路パターンやその回路パターンを形成するためのレジストパターン等に対しては、パターン幅(線幅)やパターン間のピッチ等の極小化が要求されている。極小化の要求についてはレジストの露光に用いる光の波長をより短波長にすることで対応が可能となるが、光の波長と解像度との関係は、以下に示すレイリーの式で表されることが知られている。
w=k1×(λ/NA)・・・(1)
この(1)式において、wは解像される最小のパターン幅、NAは投影光学系のレンズの開口数、λは露光光の波長である。また、k1は、主にレジストの性能および超解像技術の選択等により決定されるプロセス定数であって、最適なレジストおよび超解像技術を用いればk1=0.35程度まで選択できることが知られている。なお、超解像技術とは、マスクを透過若しくは反射し、マスク上遮光パターンで回折された光の±1次回折光を選択的に用いることにより、波長よりも小さなパターンを得ようとするものである。
レイリーの式によれば、例えば157nmの波長を用いた場合に対応が可能な最小のパターン幅は、NA=0.9のレンズを用いるとすれば、w=61nmとなることがわかる。すなわち、61nmよりも小さなパターン幅を得るためには、157nmよりもさらに短波長の紫外光を用いる必要がある。
このことから、最近では、157nmよりも短波長の紫外光として、極短紫外光(EUV;Extreme Ultra Violet)と呼ばれる13.5nmを中心とした0.6nm程度の波長帯域を具備する露光光を用いることが検討されている。極短紫外光を用いれば、例えばNA=0.25の露光装置においては、レイリーの式からk1≧0.6の条件下で32.4nm以下の線幅を形成することができ、従前には達成できなかったパターン幅やパターンピッチ等の極小化にも対応可能となるからである。
ただし、13.5nmの波長の極短紫外光を用いる場合には、光透過型のマスクおよび光学系ではなく、光を反射する反射型マスクおよび反射型光学系によって、露光用マスクおよび光学系を構成する必要がある。これは、157nmの波長の紫外光までは、例えばCaF2(フッ化カルシウム)やSiO2(二酸化ケイ素)といった光透過性のある材料が存在するため、当該紫外光を透過させる構成のマスクおよび光学系を作製することができるが、13.5nmの波長の極短紫外光については、当該極短紫外光を所望の厚さでもって透過させる材料が存在していないからである。
また、反射型マスクを用いた場合には、マスク面で反射された光が、そのマスクに入射される光と相互に干渉することなく、投影光学系に導かれねばならない。そのため、反射型マスクに入射される光は、必然的にマスク面の法線に対して角度φを持った斜め入射となる。この角度は、投影光学系のレンズの開口数NA、マスク倍率m、照明光源の大きさσから決まる。具体的には、例えばウエハ上に4倍の縮小倍率を持つマスクを用いた場合、NA=0.3の露光装置においては、光がマスク面の法線に対して4.30°よりも大きな入射角を持ってマスク上に入射することになる。また、これと同様に、NA=0.25の露光装置においては、光が3.58°以上の角度を持ってマスク上に入射することになる。
ところで、半導体装置の製造工程におけるリソグラフィ工程では、露光後においてウエハ上で所望通りの転写像(パターン形状)が得られることが求められる。ただし、光近接効果の影響があることから、露光用マスクを設計値通りに作成しても、必ずしも所望通りの転写像が得られるとは限らない。特に、上述したように、形成すべきパターン幅やパターンピッチ等の極小化が進展すると、パターンの微細化に伴って、マスクパターンと転写像の形状との差異が大きくなる傾向にある。そのため、リソグラフィ工程で用いられる露光用マスク上のマスクパターンに対しては、予め光近接効果を考慮して、設計段階で補正を加える光近接効果補正(Optical Proximity effect Correction:以下、単に「OPC」という)を行うことが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
露光用マスク上のマスクパターンに対するOPCは、例えば、以下に述べるようにして行われる。通常、光透過型マスクの場合、マスク上に入射する光は、そのマスク表面に対して垂直に入射する。そのため、ウエハ上に転写される転写像のパターン中心位置は、マスク上におけるマスクパターン中心位置と一致する。このことから、ウエハ上に所望の形状とは異なる転写像が得られる場合において、所望形状の転写像を得るべくマスクパターンに対する補正を行う場合には、マスク上においてC=ΔL/Mmの関係が成立するようにすればよい。ここで、Cはマスク上でのパターン形状の補正量であり、ΔLはウエハ上に異なった形状で転写された像と所望形状の寸法差である。また、Mmはマスク誤差因子で、Mm=(ΔW/ΔM)のように定義される。なお、ΔMmは、マスクパターンの寸法をΔMだけ変化させたときに、ウエハ上での転写像のパターン寸法がΔWだけ変化したときの比である。
さらに、このようなOPCの他にも、マスクパターンに対しては、例えば、そのマスクにおける膜応力を考慮してパターン位置ずれの補正を行ったり(例えば、特許文献2参照)、照射熱の影響を考慮して描画パターンを形成したり(例えば、特許文献3参照)することが提案されている。
特開2002−122977号公報 特開2002−365785号公報 特開2003−100582号公報
しかしながら、極短紫外光を用いる場合においては、反射型マスクおよび反射型光学系によってマスクおよび光学系を構成する必要があることから、上述した従来技術による補正のみでは必ずしも良好な補正が行えるとは限らない。マスク面上に斜めに入射する露光光を用いる極短紫外光用反射型マスクにおいては、光近接効果による影響の他に、射影効果による影響をも受けるからである。
射影効果には、二つの作用があり、一つ目はパターン位置を入射方向にシフトさせる作用であり、二つ目は射影効果によりウエハ上転写像が変形してしまう作用である。これらのうち、パターン位置を入射方向にシフトさせる作用は、ラインパターンまたはラインアンドスペースパターンを用いたウエハ上転写結果から、ウエハ上におけるパターンシフト量を見積もることができる。したがって、マスクパターン全体をオフセットさせたり、露光時に露光装置にオフセット値を適宜設定してパターン全体をシフトさせることで、そのパターンシフトを補正することができる。
ところが、射影効果によりウエハ上転写像が変形してしまう作用については、マスクパターンの構成辺と斜め入射光の射影ベクトルとがなす角度によって、その変形量が異なってしまう。さらには、例えば入射光の射影ベクトルと交差する方向に延びるラインパターンの場合、入射光の入射方向手前側パターンエッジと入射方向奥前側パターンエッジとでは、それぞれの変形量が異なってしまい、これによりラインパターンの重心の位置ずれを招いてしまう。
具体的には、例えば図19に示すパターンにおいて、パターンの配置方向が射影ベクトルの方向に対して二通りしかない場合においても、図19(a)のレイアウトと図19(b)のレイアウトでは、ウエハ上転写像におけるパターンエッジA、B、CおよびDの補正量がそれぞれ異なる。
したがって、斜め入射光を用いる極短紫外光用反射型マスクの場合、射影効果による影響を考慮していない従来技術による補正のみでは、必ずしも良好な補正が行えるとは限らないのである。
そこで、本発明は、極短紫外光を用いたリソグラフィ工程における露光用マスクについて、射影効果による影響を考慮したマスクパターンの補正を行えるようにして、ウエハ上転写像の線幅およびパターンエッジ位置を同時に所望の値にすることをできるようにし、これにより当該リソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図ることを可能にする、マスクパターン補正方法、露光用マスクおよびマスク製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出されたマスクパターン補正方法である。すなわち、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクについてのマスクパターン補正方法であって、前記露光用マスク上のマスクパターンから前記ウエハ上の転写像を得た場合における当該転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwaferを求める工程と、前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置に所定のずらし量+ΔXpmaskおよび−ΔXnmaskを付加し、当該付加後のマスクパターンから得られる転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwafer+ΔXpwaferおよびXwafer−ΔXnwaferから、露光転写時のマスク倍率Mを考慮したマスク誤差因子MEEF={M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)を求める工程と、前記ウエハ上における所望の転写像のパターンエッジ位置の座標値Xnowaferに対するマスク上補正値Cを、前記ウエハ上の転写像におけるパターンエッジ位置の座標値Xwaferと前記マスク誤差因子MEEF=|{M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)|とに基づいて求める工程と、前記マスク上補正値Cが前記露光用マスク上における補正可能グリッドサイズGに対してC≦G×MEEFであるか否かを判定する工程とを含み、当該工程にてC≦G×MEEFでないと判定した場合には、前記マスク上補正値Cにより前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置を補正した後に再び上記の各工程を行い、C≦G×MEEFとなるまで繰り返すことを特徴とする。
また、本発明は、上記目的を達成するために案出された露光用マスクである。すなわち、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクであって、前記露光用マスク上のマスクパターンから前記ウエハ上の転写像を得た場合における当該転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwaferを求める工程と、前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置に所定のずらし量+ΔXpmaskおよび−ΔXnmaskを付加し、当該付加後のマスクパターンから得られる転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwafer+ΔXpwaferおよびXwafer−ΔXnwaferから、露光転写時のマスク倍率Mを考慮したマスク誤差因子MEEF={M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)を求める工程と、前記ウエハ上における所望の転写像のパターンエッジ位置の座標値Xnowaferに対するマスク上補正値Cを、前記ウエハ上の転写像におけるパターンエッジ位置の座標値Xwaferと前記マスク誤差因子MEEF=|{M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)|とに基づいて求める工程と、前記マスク上補正値Cが前記露光用マスク上における補正可能グリッドサイズGに対してC≦G×MEEFであるか否かを判定する工程とを経て、当該工程にてC≦G×MEEFでないと判定した場合には、前記マスク上補正値Cにより前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置を補正した後に再び上記の各工程を行い、C≦G×MEEFとなるまで繰り返すことによって得られたことを特徴とするものである。
また、本発明は、上記目的を達成するために案出されたマスク製造方法である。すなわち、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクを製造するためのマスク製造方法であって、前記露光用マスク上のマスクパターンから前記ウエハ上の転写像を得た場合における当該転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwaferを求める工程と、前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置に所定のずらし量+ΔXpmaskおよび−ΔXnmaskを付加し、当該付加後のマスクパターンから得られる転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwafer+ΔXpwaferおよびXwafer−ΔXnwaferから、露光転写時のマスク倍率Mを考慮したマスク誤差因子MEEF={M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)を求める工程と、前記ウエハ上における所望の転写像のパターンエッジ位置の座標値Xnowaferに対するマスク上補正値Cを、前記ウエハ上の転写像におけるパターンエッジ位置の座標値Xwaferと前記マスク誤差因子MEEF=|{M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)|とに基づいて求める工程と、前記マスク上補正値Cが前記露光用マスク上における補正可能グリッドサイズGに対してC≦G×MEEFであるか否かを判定する工程とを含み、当該工程にてC≦G×MEEFでないと判定した場合には、前記マスク上補正値Cにより前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置を補正した後に再び上記の各工程を行い、C≦G×MEEFとなるまで繰り返すことを特徴とする。
上記手順のマスクパターン補正方法、上記構成の露光用マスク、および上記手順のマスク製造方法によれば、ウエハ上の転写像におけるパターンエッジ位置のずれが、露光用マスク上における補正可能グリッドサイズGとマスク誤差因子MEEFとから求められる補正誤差の最大値よりも小さくなるように、露光用マスク上のマスクパターンに対するマスク上補正値Cを決定する。そして、そのマスク上補正値Cにより露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置を補正する。したがって、パターンエッジ位置別にマスクパターンの補正が行われることになるので、例えば斜め入射光の射影効果による影響でウエハ上転写像における各パターンエッジのずれ量がそれぞれ異なったり、またこれによりウエハ上転写像の重心位置にずれが生じたりする場合であっても、これらのずれ量を適切に補正し得るようになる。
本発明のマスクパターン補正方法、露光用マスクおよびマスク製造方法では、光近接効果による影響の他に射影効果による影響によって生じるずれついても、これを補正し得るようになるので、マスク面上に斜めに入射する極短紫外光を用いるべく、反射型の露光用マスクを構成する場合であっても、ウエハ上転写像の線幅およびパターンエッジ位置を同時に所望の値にすることができ、これによりリソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図ることができるという顕著な技術的効果が得られる。
以下、図面に基づき本発明に係るマスクパターン補正方法、露光用マスクおよびマスク製造方法について説明する。なお、当然のことではあるが、本発明は、以下に述べる実施の形態に限定されるものではない。
はじめに、露光用マスクの概略構成について簡単に説明する。ここで説明する露光用マスクは、半導体装置の製造方法における一工程であるリソグラフィ工程にて、極短紫外光を反射してウエハ上に所望パターン(例えば回路パターン)を転写するために用いられるものである。なお、ここで言う「極短紫外光」には、例えば波長が13.5nmのものに代表されるように、従前のリソグラフィ工程で用いられていた紫外光よりも短波長(例えば、1nm以上100nm以下)のものが該当する。
このような極短紫外光の反射によりウエハ上に所望パターンの転写像を露光転写すべく、露光用マスクは、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、そのマスクブランクス膜上にパターニングされて極短紫外光を吸収する吸収膜と、を備えて構成されている。
マスクブランクス膜は、例えばSi(ケイ素)層とMo(モリブデン)層とを交互に積層した構造で構成されるが、その積層の繰り返し数が40層以上であるものが一般的である。
また、吸収膜は、極短紫外光を吸収する材料からなるもので、例えばTaN(タンタルナイトライド)層によって構成される。ただし、吸収膜は、極短紫外光のマスク用材料として用いることのできるものであれば、他の材料からなるものであってもよい。具体的には、TaN以外にTa(タンタル)またはTa化合物、Cr(クロム)またはCr化合物、W(タングステン)またはW化合物等が考えられる。
なお、マスクブランクス膜と吸収膜との間には、吸収膜を形成する際のエッチングストッパとして、あるいは吸収膜形成後の欠陥除去時のダメージ回避を目的として、例えばRu(ルテニウム)層やSiO2(二酸化ケイ素)またはCr(クロム)によって構成されるバッファ膜を設けておくことが考えられる。
以上のような構成の露光用マスクを製造する場合には、マスクブランクス膜上に、必要に応じてバッファ膜を成膜した後、さらに吸収膜を成膜し、周知のリソグラフィ技術を用いて、その吸収膜を所望パターンに対応する形状にパターニングすればよい。これにより、当該所望パターンを露光転写するためのマスクパターンを有した、極短紫外光用の反射型露光用マスクが得られることになる。
ただし、露光用マスクについては、マスクパターンを設計値通りに形成しても、すなわち露光転写すべき所望パターンと同一(相似)に形成しても、光近接効果や射影効果等による影響のため、必ずしも所望通りの転写像が得られるとは限らず、ウエハ上転写像のパターンエッジ位置が所望位置からずれてしまうことが可能性がある。このことから、露光用マスクの製造にあたっては、吸収膜によるマスクパターンを形成するのに先立ち、ウエハ上転写像のパターンエッジ位置のずれを解消すべく、当該マスクパターンに対して設計段階で補正を加える必要がある。
ウエハ上転写像のパターンエッジ位置が所望位置からずれてシフトしてしまう理由としては、(イ)光近接効果によるウエハ上転写像の変形、(ロ)射影効果によるパターン位置シフト、(ハ)射影効果によるウエハ上転写像の変形、といった三種類の要因が挙げられる。
このうち、(イ)の要因によるウエハ上転写像の変形については、以下のようにして解消することが考えられる。
光近接効果は、マスク上垂直に入射する露光光に対しても、例えば上述した(1)式におけるプロセス定数k1が0.6よりも小さくなると顕著に表れる。すなわち、マスクパターンからの高次回折光が投影レンズ系の瞳面から外れてくる効果、さらには1次回折光の一部が瞳面から外れてくる効果によって、ウエハ上転写像の形状が所望のパターンの形状と異なるものとなるのである。
したがって、光近接効果の影響によって生じるウエハ上転写像の変形については、例えばOPCのように、予めマスクパターンを変形させる補正を行うことによって、そのウエハ上転写像の変形を解消することが考えられる。
また、(ロ)の要因によるウエハ上転写像の変形については、以下のようにして解消することが考えられる。
既に説明したように、射影効果には二つの作用があり、その一つは、パターン位置を入射方向にシフトさせる作用である。すなわち、マスク上に斜めに入射する露光光により、マスクパターンからの回折光が非対称となり、ウエハ上転写像のパターン位置を入射方向にシフトさせてしまうのである。ただし、その位置シフト量は、マスク上パターン形状に依らず、ほぼ一律で定数としてみなせる。
したがって、射影効果によるパターン位置シフトを解消するためには、マスクパターンを一律にずらすか、あるいはウエハ上にパターンを転写する時に露光装置にパターンシフトをさせればよい。つまり、マスクパターン全体をオフセットさせたり、露光装置における露光条件を適宜設定したりすることで、パターンシフト量を補正することができる。
一方、射影効果による他の一つの作用、すなわち(ハ)の要因によるウエハ上転写像の変形については、以下のようにして解消することが考えられる。
射影効果によりウエハ上転写像が変形してしまう作用は、マスク上に斜めに入射する露光光により、マスクパターンからの回折光が非対称となり、かつ、マスクパターンにより反射光の一部が遮蔽され、その結果ウエハ上転写像のパターンコントラストが低下することによって引き起こる。そのため、射影効果によるウエハ上転写像の変形は、特に密集したレイアウトのパターンにおいて、より顕著に発生する。
このようなウエハ上転写像の変形についても、光近接効果による場合と同様に、マスクパターンを変形させる補正を行うことによって、そのウエハ上転写像の変形を解消することが考えられる。
以下に説明するマスクパターン補正方法では、上述した(イ)〜(ハ)のうち、(イ)の光近接効果によるウエハ上転写像の変形と(ハ)の射影効果によるウエハ上転写像の変形とを合わせて補正し、極短紫外光用の反射型露光用マスクを用いた場合であっても、ウエハ上に転写された転写像のパターンエッジ位置が所望位置となるようにする。
ただし、(イ)の光近接効果によるウエハ上転写像の変形については、その変形量を予め求めておいてOPCを施すことで、その補正を行うようにしてもよい。すなわち、OPC後のマスクパターンに対して、以下に説明するマスクパターン補正方法を用いて、(ハ)の射影効果によるウエハ上転写像の変形に対する補正を行ってもよい。なお、この場合におけるOPCの手法については、従来と同様に行えばよいため、ここではその説明を省略する。
また、(ロ)の要因によるウエハ上転写像の変形に対する補正、すなわちマスクパターンのオフセットや露光条件の設定等によるパターンシフトの補正は、以下に説明するマスクパターン補正とは別に行えばよく、しかも公知技術を利用して実現することが可能であることから、ここではその説明を省略する。
次に、主に上述した(ハ)の射影効果によるウエハ上転写像の変形についてのマスクパターンの補正について説明する。図1は、射影効果によるウエハ上転写像の変形についての補正の手順、すなわち本発明に係るマスクパターン補正方法の手順の一例を示すフローチャートである。
図例のように、マスクパターン形成に先立って行う本実施形態におけるマスクパターン補正では、先ず、第1の工程として、マスク上に入射する露光光のマスク面からの法線に対する角度、すなわち極短紫外光の入射角度を設定する(ステップ101、以下ステップを「S」と略す)。この入射角度の値は、使用する露光装置における露光条件や装置スペック等に基づいて特定されるものである。
入射角度の設定後は、続いて、第2の工程として、転写像のラインパターン線幅の入射光の向きに対する依存性から、平行入射と直交入射との線幅が等しくなるように、マスクパターンにバイアス補正を施す(S102)。
図2は、露光用マスク上のマスクパターンとその露光用マスクへの入射光の射影ベクトルとの関係を示す説明図である。図2(a)に示すようにマスクパターンにおける主たるパターンエッジ(構成辺)に対して入射光の射影ベクトルが平行の場合と、図2(b)に示すようにパターンエッジに対して入射光の射影ベクトルが直交の場合とでは、同一線幅およびピッチのラインアンドスペースパターンであっても、射影効果の影響によって、ウエハ上転写像における線幅に相違が生じ得る。
そこで、第2の工程では、それぞれの場合であっても、ウエハ上転写像における線幅が等しくなるように、マスクパターンにバイアスを加える補正を行うのである。具体的には、図2(a)のような平行入射の場合には線幅を太くするようなバイアス値を加え、図2(b)のような直交入射の場合には線幅の値をそのままとする、といった補正を行うことが考えられる。このときに加えるバイアスの値は、パターンピッチに依存せずに一定値となる。つまり、第2の工程では、露光用マスク上に形成すべきマスクパターンのうちの任意に抽出した部分(以下「任意のマスクパターン」という)について、入射光のマスク面に対する射影ベクトルの向きに対し、マスクパターンのパターンエッジが平行であるか直交しているかに応じて、マスクパターンにバイアス補正を施す。
その後は、図1に示すように、第3の工程として、任意のマスクパターンを露光転写して得られるウエハ上での転写像を求め、さらには、そのマスクパターンのパターンエッジをずらして得られるウエハ上での転写像も併せて求める(S103)。具体的には、任意のマスクパターンからウエハ上の転写像を得た場合における当該転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwaferを求め、さらには、そのマスクパターンのパターンエッジ位置に予め設定された所定のずらし量+ΔXpmaskおよび−ΔXnmaskを付加し、当該付加後のマスクパターンから得られる転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwafer+ΔXpwaferおよびXwafer−ΔXnwaferを求める。転写像のパターンエッジ位置の座標値を求めるのは、現実に露光転写を行って得られた転写像を測定することで求めても、あるいはシミュレーション技術を利用して仮想的に求めてもよい。
そして、それぞれのパターンエッジ位置の座標値を求めると、続いて、第4の工程として、そのパターンエッジ位置に対するマスク誤差因子(MEEF;Mask Error Enhancement Factor)を求める(S104)。具体的には、以下の(2)式を用いて求める。
MEEF={M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)・・・(2)
この(2)式において、マスクパターン上におけるパターンエッジのずらし量は+ΔXpmaskおよび−ΔXnmaskであり、その付加の結果得られたウエハ上における転写像のエッジ位置座標のずれ量はΔXpwaferおよびΔXnwaferであり、Mは露光転写時のマスク倍率である。
マスク誤差因子MEEFを求めると、次いで、第5の工程として、ウエハ上の転写像におけるパターンエッジ位置の座標値Xwaferと、そのマスク誤差因子MEEFの絶対値MEEF=|{M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)|とに基づいて、所望の転写像のパターンエッジ位置を得るためのマスク上でのエッジ位置補正量であるマスク上補正値Cを求める(S105)。具体的には、以下の(3)式を用いて求める。
C={M×(Xnowafer−Xnwafer)}/MEEF・・・(3)
この(3)式において、Xnowaferは、ウエハ上における所望の転写像のパターンエッジ位置の座標値である。
その後は、第6の工程として、マスク上補正値Cがマスク上における補正可能グリッドサイズGに対して、C≦G×MEEFであるか否かを判定する(S106)。その結果、マスク上補正値Cがマスク上補正グリッドサイズGに対し、C≦G×MEEFであれば、そのCの値をマスク上補正値として決定し、一連のマスクパターン補正処理は終了する。一方、C>G×MEEFであれば、そのマスク上補正値Cによりマスクパターンのパターンエッジ位置を補正した後に、再び上記の第3〜第6の各工程を行い、これをC≦G×MEEFとなるまで繰り返す(S103〜S106)。
なお、ここで説明した一連の処理は、コンピュータとしての機能を有する情報処理装置が、所定の情報処理プログラムを実行することによって具現化することが考えられる。この場合、当該情報処理装置には、マスクパターン補正を行うために必要となる情報(マスクパターンの形状に関するデータや、ウエハ上転写像のパターンエッジ位置の座標値するデータ等)が、情報入力装置を介して入力されるものとする。ただし、これらの情報のうちの一部は、外部から入力されるものではなく、情報処理装置が行うシミュレーションによって求めたものであってもよい。また、このような一連の処理を具現化するための情報処理プログラムは、予め情報処理装置にインストールしておくことが考えられるが、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであっても、または有線若しくは無線による通信手段を介して配信されるものであってもよい。
以上に説明したマスクパターン補正方法によれば、ウエハ上の転写像におけるパターンエッジ位置のずれが、マスク上における補正可能グリッドサイズGとマスク誤差因子MEEFとから求められる補正誤差の最大値よりも小さくなるように、マスクパターンに対するマスク上補正値Cを決定し、そのマスク上補正値Cにより露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置を補正する。
したがって、このマスクパターン補正方法を用いてマスクパターンのパターンエッジ位置を補正し、露光用マスクの製造にあたって補正後のマスクパターンを形成すれば、その結果得られる露光用マスクは、マスクパターンのパターンエッジ位置別にマスクパターンの補正が行われることになるので、斜め入射光の射影効果による影響でウエハ上転写像における各パターンエッジのずれ量がそれぞれ異なったり、またこれによりウエハ上転写像の重心位置にずれが生じたりする場合であっても、これらのずれ量が適切に補正されたものとなる。例えば、斜め入射光の入射方向手前側に位置するパターンエッジと当該入射方向奥側に位置するパターンエッジとでそれぞれずれ量が異なり、そのためにこれらのパターンエッジで構成される転写像の重心位置にずれが生じる場合であっても、各パターンエッジのずれ量が適切に補正される。
つまり、上述したマスクパターン補正方法、そのマスクパターン補正方法を用いたマスク製造方法、およびそのマスク製造方法を経て得られる露光用マスクでは、光近接効果による影響の他に、射影効果による影響によって生じるずれついても、これを適切に補正し得るようになるので、マスク面上に斜めに入射する極短紫外光を用いるべく、反射型の露光用マスクを構成する場合であっても、ウエハ上転写像の線幅およびパターンエッジ位置を同時に所望の値にすることができ、結果としてリソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図ることができるようになる。
次に、以上に説明したマスクパターン補正方法の手順を、具体例を挙げてさらに詳しく説明する。
一般に、極短紫外光によるリソグラフィで用いられる光源はブロードなスペクトルを持ち、照明光学系および投影光学系の多層膜ミラーで反射を繰り返された後も、13.15nmから13.75nmの範囲の波長帯域を持つ露光光としてウエハ上まで到達する。したがって、光強度分布は、バンドパス内でウエハ上に到達する露光光のエネルギー分布関数で重み付けされた、各波長における光強度分布を波長で積分したものとなる。すなわち、光強度分布Iは、以下の(4)式で与えられる。
この(4)式において、E(λ)はウエハ上に到達する露光光のエネルギー分布関数であり、I(λ)は各波長における光強度分布である。また、Aは規格化定数である。
このうち、I(λ)は、照明光学系および投影光学系の各反射ミラーの反射率REm(λ)、およびマスクブランクスの反射率RM(λ)の反射率の積として、以下の(5)式で与えられる。また、mは、反射ミラーの枚数である。
以下、このような特徴を具備する極短紫外光による露光により、露光用マスク上のマスクパターンをウエハ上へ転写する場合における、そのマスクパターンの補正について例示する。
マスクパターンの補正にあたっては、先ず、第1の工程にて、使用する露光装置における露光条件や装置スペック等を基に、マスク上に入射する露光光のマスク面からの法線に対する角度、すなわち極短紫外光の入射角度を、例えば7.6°と設定する。
入射角度の設定後は、続いて、第2の工程にて、主たるマスクパターンエッジに対して、マスク上露光光のマスク面に対する射影ベクトルが平行の場合におけるラインアンドスペースパターンのレイアウト(以下「平行レイアウト」という)と、射影ベクトルが直交する場合におけるラインアンドスペースパターンのレイアウト(以下「直交レイアウト」という)とで(例えば、図2(a)(b)参照)、ウエハ上転写像における線幅が等しくなるように、マスク上パターンにバイアスを加える補正を行う。例えば、ウエハ上に転写するラインパターンの幅を22nmとした場合に、照明光源の大きさσが0.92で、かつ、投影露光光学系の開口数NAが0.30の条件で、図3に示すようにウエハ上転写ライン線幅のパターンピッチ依存性が小さくなる。マスク上パターンに対するバイアスの量は4倍マスク上で21nmであるので、平行レイアウトの場合におけるマスクパターンに対し、パターンピッチに依存しない一定値として、例えば21nmの正のバイアス値を加える。また、直交レイアウトの場合におけるマスクパターンに対しては、バイアス値を加えない。直交レイアウトの場合は平行レイアウトの場合に比べて射影効果による影響がより顕著であり、両者の間における線幅の相違を解消する目的のためにはいずれか一方若しくは両方にバイアス補正を行えば済むからである。ここで、直交レイアウトのほうに21nmの負のバイアス値を加えることも考えられるが、マスク上線幅がより小さくなることによりパターエッジコントラストの低下をもたらすために、ここでは用いない。
このようなバイアス補正を行えば、平行レイアウトの場合と直交レイアウトの場合とにおけるウエハ上転写像の線幅の相違を解消し得るようになるので、後述するように第6の工程での繰り返し処理の収束が早くなり、結果としてマスクパターン補正処理の迅速化が図れるようになる。
以上のようなバイアス補正を行った後は、続いて、第3の工程にて、任意のマスクパターンを露光転写して得られるウエハ上での転写像を求め、さらには、そのマスクパターンのパターンエッジをずらして得られるウエハ上での転写像も併せて求める。
ここで、第3の工程で行う処理のうち、任意のマスクパターンを露光転写して得られるウエハ上での転写像を求める場合について説明する。
図4および図5は、露光転写の対象となるマスクパターン形状の具体例を示す説明図である。図例のマスクパターン形状は、いずれも、単純な繰り返しパターンであるので、以下の説明では、図中における破線で切り出した領域に着目して例示する。
図6は、着目した領域内におけるマスクパターン形状を示す説明図である。図6中では、光近接効果におけるウエハ上転写像の変形、および、射影効果によるウエハ上転写像の変形を補正するために使用する評価点を示している。これらの各評価点には、例えばL1〜L15等といった個別の名称が付されている。なお、各評価点の位置は、マスクパターンの最小線幅や補正処理を行うプロセッサの処理能力等を総合的に勘案して予め設定しておけばよく、具体的には図例のように例えば11nmの間隔でマスクパターン形状に沿って配置することが考えられる。このように評価点を配置した場合には、マスクパターン形状が単純な繰り返しパターンであるので、評価点L1とL15には同一の補正量が与えられることになる。同様に、評価点R1とR15、LL1とLR1、UL1とUR1も、それぞれ同一の補正量が与えられることになる。
図7は、着目した領域内のマスクパターン形状から得られる転写像の線幅およびスペース幅を測定した評価位置および名称を示す説明図である。
第3の工程では、先ず、図4および図5のマスクパターンについて、上述した第2の工程でのバイアス補正のみを施した場合に得られるウエハ上の転写像について、図6および図7に示した領域に着目して、ウエハ上での転写像を求める。
図8は、マスクパターンにバイアス補正のみを施した後における着目領域のマスクパターン形状の具体例を示す説明図である。図8(a)に示すように、主たるエッジ、すなわち評価点L1〜L15、R1〜R15、SL1〜SL3およびSR1〜SR3を具備するエッジに沿って射影ベクトルが平行に入射する場合は、評価点L1〜L15、R1〜R15を具備するラインの線幅と評価点SL1〜SL3、SR1〜SR3を具備するラインの線幅とに対して、バイアス補正が施されている。一方、図8(b)に示すように、射影ベクトルが主たるエッジに直交する場合は、評価点LL1〜LL3、UL1〜UL3を具備するラインの線幅と、評価点LR1〜LR3、UR1〜UR3を具備するラインの線幅とに対して、バイアス補正が施されている。
図9は、図8のマスクパターンを露光転写して得られるウエハ上での転写像の具体例を示す説明図である。図例によれば、図9(b)に示すように射影ベクトルが主たるエッジに直交する場合には、ウエハ上の転写像における矩形状のパターンに挟まれたラインパターンの幅が、太くなるように変形していることがわかる。このような矩形状のパターンに挟まれたラインパターンの変形は、以下の理由により射影効果の寄与が大きいために生じるものである。
図10は、マスク上に露光光が垂直に入射すると仮定して求めたマスクパターンとウエハ上転写像の具体例を示す説明図である。この場合、マスク面上に露光光が垂直入射すると仮定しているので、マスクパターンにはバイアス補正は施されていない。図例によれば、露光光がマスク面上に垂直入射することから、ウエハ上転写像においては、図9(b)に示すように、矩形状のパターンに挟まれたラインパターンの幅が、所望の線幅である22nmに近い値で得られている。すなわち、従来のマスク上に垂直に入射する露光光による光近接効果によるウエハ上転写像の変形は極めて小さい。
これらを定量的に示す。図11は、図9および図10におけるウエハ上転写像に対するライン幅およびスペース幅を、マスク面上に露光光が垂直に入射する場合とマスク面上に露光光が7.5度の角度を持って斜めに入射する場合とについて求めた結果の一例を示す説明図である。また、図12は、ウエハ上転写像のパターンエッジ位置の所望の位置からのずれ量を求めた結果の一例を示す説明図である。これらの図11および図12に示す結果によれば、ライン幅、スペース幅およびパターン位置ともに、射影効果の大きな7.6°入射における直交レイアウトにおいて、所望の幅からのずれおよび所望のパターン位置からのずれが大きくなっていることがわかる。しかも、7.6°入射においては、ウエハ上転写像のパターンエッジ位置の所望の位置からのずれ量が、直交レイアウトにおいて評価点L1〜L15のエッジと評価点R1〜R15のエッジとで異なっている。さらには、評価点SL1〜SL3のエッジと評価点SR1〜SR3のエッジとでも異なっている。
これらのことは、例えば従来技術におけるOPCのように、線幅を所望の値になるように補正したとしても、パターンエッジ位置が所望の位置になるとは限らないことを意味している。パターンエッジが所望の位置からずれていれば、形成すべき半導体装置がトランジスタを含む場合に、そのトランジスタのトランジスタゲートとソースおよびドレインとの位置が相対的にずれることになり、トランジスタの所望の性能が得られなくなるという不具合が生じる。
以上のようにして、ウエハ上転写像のパターンエッジ位置を求めたら、続いて、第3の工程では、マスクパターンのパターンエッジをずらして得られるウエハ上転写像についても、そのパターンエッジ位置を求める。
そのためには、先ず、図8に示したマスクパターンのパターンエッジ位置における各評価点L1〜L15に対して、4倍マスク上の単位で−2nmのずれ量を加える。このずれ量は、図6上においては、パターンエッジL1〜L15を図中左側にずらすことに相当する。これと同様に、評価点SL1〜SL3に対しても、−2nmのずれ量を加える。
また、図8に示したマスクパターンのパターンエッジ位置における評価点UL1〜UL3および評価点UR1〜UR3に対しては、4倍マスク上の単位で+2nmのずれ量を加える。このずれ量は、図6上においては、パターンエッジUL1〜UL3およびUR1〜UR3を図中上側にずらすことに相当する。さらに、評価点R1〜R15および評価点SR1〜SR3に対しても+2nmのずれ量を加え、パターンエッジR1〜R15およびSR1〜SR3を図中右側にずらす。
また、図8に示したマスクパターンのパターンエッジ位置における評価点LL1〜LL3および評価点LR1〜LR3に対しては、4倍マスク上の単位で−2nmのずれ量を加える。このずれ量は、図6上においては、パターンエッジLL1〜LL3およびLR1〜LR3を図中下側にずらすことに相当する。
このようにして、マスク上の図形を一様に2nm分だけ大きくしたマスクパターン形状について、上述したバイアス補正のみを施した場合と同様に、ウエハ上転写像を求め、各評価点におけるパターンエッジ位置を求める。
その一方で、第3の工程では、図8に示したマスクパターンのパターンエッジ位置における各評価点L1〜L15に対して、4倍マスク上の単位で+2nmのずれ量を加える。このずれ量は、図6上においては、パターンエッジL1〜L15を図中右側にずらすことに相当する。これと同様に、評価点SL1〜SL3に対しても、+2nmのずれ量を加える。
また、図8に示したマスクパターンのパターンエッジ位置における評価点UL1〜UL3および評価点UR1〜UR3に対しては、4倍マスク上の単位で−2nmのずれ量を加える。このずれ量は、図6上においては、パターンエッジUL1〜UL3およびUR1〜UR3を図中下側にずらすことに相当する。さらに、評価点R1〜R15および評価点SR1〜SR3に対しても−2nmのずれ量を加え、パターンエッジR1〜R15およびSR1〜SR3を図中下側にずらす。
また、図8に示したマスクパターンのパターンエッジ位置における評価点LL1〜LL3および評価点LR1〜LR3に対しては、4倍マスク上の単位で+2nmのずれ量を加える。このずれ量は、図6上においては、パターンエッジLL1〜LL3およびLR1〜LR3を図中上側にずらすことに相当する。
このようにして、マスク上の図形を一様に2nm分だけ小さくしたマスクパターン形状について、上述した2nm分だけ大きくした場合と同様に、ウエハ上転写像を求め、各評価点におけるパターンエッジ位置を求める。
なお、マスク上図形を増減させる大きさは、マスクパターンの最小線幅や補正処理を行うプロセッサの処理能力等を総合的に勘案して予め設定しておけばよい。具体的には、マスク誤差因子MEEFを算出し得る大きさとして、上述した±2nmとすることが考えられるが、必ずしもこの値に限定されるものでないことは勿論である。
マスク上図形を一様に大きくしたマスクパターン形状によるウエハ上転写像と、マスク上図形を一様に小さくしたマスクパターン形状によるウエハ上転写像とを求めた後は、第4の工程にて、各評価点におけるマスク誤差因子MEEFを、上述した(2)式を用いて求める。
そして、マスク誤差因子MEEFを求めたら、さらに、第5の工程にて、ウエハ上におけるエッジ位置座標Xnwaferのパターンに対して、所望の転写像のパターンエッジ位置を得るためのマスク上でのエッジ位置補正量であるマスク上補正値Cを、上述した(3)式を用いて求める。
これらの工程を繰り返して行うと、マスク上補正値Cは、マスク上補正グリッドサイズGに対して、C≦G×MEEFを満たすようになる。ここで、マスク上補正グリッドサイズGは、例えば4倍マスク上で1nmとすることが考えられる。
図13は、補正が終了した後のマスクパターンの具体例を示す説明図である。例えば、図8に示したマスクパターンについて、上述した一連の処理を経てマスクパターン補正を行うと、図13に示すような補正後のマスクパターンが得られることになる。
図14は、図13のマスクパターンを露光転写して得られるウエハ上での転写像の具体例を示す説明図である。図例によれば、補正されたマスクパターンを用いることで、マスク面上に斜めに入射する極短紫外光に対応した反射型の露光用マスクにて露光転写を行う場合であっても、変形のないウエハ上転写像が得られることがわかる。
このときの各評価点位置におけるマスク誤差因子を図15に示す。図中においては、比較のため、マスク面に垂直に入射する場合を仮定した結果についても併せて示している。図例によれば、入射角度7.6度における直交入射の場合には、パターンエッジ位置L6〜L10およびSR1〜SR3において、マスク誤差因子MEEFが2.0を超え、これらの点で補正精度が低下していることがわかる。このマスク誤差因子MEEFにウエハ上座標における補正グリッドサイズ0.25nmを乗じることにより、見込まれる補正誤差の最大値が得られる。
図16は、バイアス補正のみのマスクパターンに対して、さらにマスク上補正値Cでエッジ位置補正を施した場合のエッジ位置補正量の具体例を示す説明図である。図例は、入射角度7.6度における直交入射の場合に、最大でマスク上6nmのエッジ位置補正量が必要であることを示している。
図17は、マスク上補正値Cでエッジ位置補正を施した後のマスクパターンにより露光転写した場合におけるウエハ上転写像のパターンエッジ位置の所望の位置からのずれ量の具体例を示す説明図である。図例によれば、入射角度7.6度における直交入射の場合であっても、見積もられる補正精度以内で、良好にエッジ位置が補正されていることがわかる。さらに、図18には、マスク上補正値Cでエッジ位置補正を施した後のマスクパターンにより露光転写した場合におけるウエハ上転写像のライン幅およびスペース幅の具体例を示す。この図の結果からも、ウエハ上転写像のライン幅およびスペース幅は、22nm近傍の幅に良好に補正されていることがわかる。
本発明に係るマスクパターン補正方法の手順の一例を示すフローチャートである。 露光用マスク上のマスクパターンとその露光用マスクへの入射光の射影ベクトルとの関係を示す説明図であり、(a)はマスクパターンのパターンエッジに対して入射光の射影ベクトルが平行な場合を示す図、(b)はマスクパターンのパターンエッジに対して入射光の射影ベクトルが直交する場合を示す図である。 入射光の入射角が7.6°の場合におけるウエハ上転写像の線幅のピッチ依存性を示す説明図である。 露光転写の対象となるマスクパターン形状の具体例を示す説明図であり、直交レイアウトにおける入射方向に対するパターン配置を示す図である。 露光転写の対象となるマスクパターン形状の具体例を示す説明図であり、平行レイアウトにおける入射方向に対するパターン配置を示す図である。 図4および図5に示したマスクパターンの着目領域内におけるマスクパターン形状を示す説明図であり、エッジ位置補正を行うための評価点の配置を示す図である。 図4および図5に示したマスクパターンの着目領域内のマスクパターン形状から得られる転写像の線幅およびスペース幅を測定した評価位置および名称を示す説明図である。 マスクパターンにバイアス補正のみを施した後における着目領域のマスクパターン形状の具体例を示す説明図であり、(a)は平行レイアウトの例を示す図、(b)は直交レイアウトの例を示す図である。 図8のマスクパターンを入射角7.6°の露光光で露光転写して得られるウエハ上での転写像の具体例を示す説明図であり、(a)は平行レイアウトの場合のウエハ上転写像の例を示す図、(b)は直交レイアウトの場合のウエハ上転写像の例を示す図である。 マスク上に露光光が垂直に入射すると仮定して求めたマスクパターンとウエハ上転写像の具体例を示す説明図であり、(a)はマスクパターンの例を示す図、(b)はウエハ上転写像の例を示す図である。 図9および図10におけるウエハ上転写像に対するライン幅およびスペース幅を、マスク面上に露光光が垂直に入射する場合とマスク面上に露光光が7.6度の角度を持って斜めに入射する場合とについて求めた結果の一例を示す説明図であり、(a)は評価点L1〜L15について示す図、(b)は評価点SPL1〜SPL3およびSPR1〜SPR3について示す図、(c)は評価点YL1〜YL3およびYR1〜YR3について示す図である。 図9および図10におけるウエハ上転写像のパターンエッジ位置の所望の位置からのずれ量を求めた結果の一例を示す説明図であり、(a)は評価点L1〜L15およびSL1〜SL3について示す図、(b)は評価点R1〜R15およびSR1〜SR3について示す図、(c)は評価点UL1〜UL3、LL1〜LL3、UR1〜UR3およびLR1〜LR3について示す図である。 本発明に係るマスクパターン補正方法によるバイアス補正およびエッジ位置補正を施した後のマスクパターンの具体例を示す説明図であり、(a)は平行レイアウトの例を示す図、(b)は直交レイアウトの例を示す図である。 図13のマスクパターンを入射角7.6°の露光光で露光転写して得られるウエハ上での転写像の具体例を示す説明図であり、(a)は平行レイアウトの場合のウエハ上転写像の例を示す図、(b)は直交レイアウトの場合のウエハ上転写像の例を示す図である。 本発明に係るマスクパターン補正方法によるバイアス補正およびエッジ位置補正を施した場合のマスク誤差因子の一例を示す説明図であり、(a)は評価点L1〜L15およびSL1〜SL3について示す図、(b)は評価点R1〜R15およびSR1〜SR3について示す図、(c)は評価点UL1〜UL3、LL1〜LL3、UR1〜UR3およびLR1〜LR3について示す図である。 本発明に係るマスクパターン補正方法によるバイアス補正およびエッジ位置補正を施した場合のエッジ位置補正量の具体例を示す説明図であり、(a)は評価点L1〜L15およびSL1〜SL3について示す図、(b)は評価点R1〜R15およびSR1〜SR3について示す図、(c)は評価点UL1〜UL3、LL1〜LL3、UR1〜UR3およびLR1〜LR3について示す図である。 本発明に係るマスクパターン補正方法によるバイアス補正およびエッジ位置補正を施した場合におけるウエハ上転写像のパターンエッジ位置の所望の位置からのずれ量の具体例を示す説明図であり、(a)は評価点L1〜L15およびSL1〜SL3について示す図、(b)は評価点R1〜R15およびSR1〜SR3について示す図、(c)は評価点UL1〜UL3、LL1〜LL3、UR1〜UR3およびLR1〜LR3について示す図である。 本発明に係るマスクパターン補正方法によるバイアス補正およびエッジ位置補正を施した後のマスクパターンにより露光転写した場合におけるウエハ上転写像のライン幅およびスペース幅の具体例を示す説明図であり、(a)は評価点L1〜L15について示す図、(b)は評価点SPL1〜SPL3およびSPR1〜SPR3について示す図、(c)は評価点YL1〜YL3およびYR1〜YR3について示す図である。 入射光のマスク面上の射影ベクトルとパターンレイアウトとの関係の具体例を示す説明図である。

Claims (6)

  1. 極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクについてのマスクパターン補正方法であって、
    前記露光用マスク上のマスクパターンから前記ウエハ上の転写像を得た場合における当該転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwaferを求める工程と、
    前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置に所定のずらし量+ΔXpmaskおよび−ΔXnmaskを付加し、当該付加後のマスクパターンから得られる転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwafer+ΔXpwaferおよびXwafer−ΔXnwaferから、露光転写時のマスク倍率Mを考慮したマスク誤差因子MEEF={M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)を求める工程と、
    前記ウエハ上における所望の転写像のパターンエッジ位置の座標値Xnowaferに対するマスク上補正値Cを、前記ウエハ上の転写像におけるパターンエッジ位置の座標値Xwaferと前記マスク誤差因子MEEF=|{M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)|とに基づいて求める工程と、
    前記マスク上補正値Cが前記露光用マスク上における補正可能グリッドサイズGに対してC≦G×MEEFであるか否かを判定する工程とを含み、
    当該工程にてC≦G×MEEFでないと判定した場合には、前記マスク上補正値Cにより前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置を補正した後に再び上記の各工程を行い、C≦G×MEEFとなるまで繰り返す
    ことを特徴とするマスクパターン補正方法。
  2. 前記露光用マスク上のマスクパターンにおける任意の一辺と前記極短紫外光のマスク上への射影ベクトルとがなす角度に依存する前記ウエハ上の転写像における転写線幅の相違を、前記露光用マスク上のマスクパターンにバイアスを付加することによって補正する工程
    を事前に行うことを特徴とする請求項1記載のマスクパターン補正方法。
  3. 極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクであって、
    前記露光用マスク上のマスクパターンから前記ウエハ上の転写像を得た場合における当該転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwaferを求める工程と、
    前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置に所定のずらし量+ΔXpmaskおよび−ΔXnmaskを付加し、当該付加後のマスクパターンから得られる転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwafer+ΔXpwaferおよびXwafer−ΔXnwaferから、露光転写時のマスク倍率Mを考慮したマスク誤差因子MEEF={M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)を求める工程と、
    前記ウエハ上における所望の転写像のパターンエッジ位置の座標値Xnowaferに対するマスク上補正値Cを、前記ウエハ上の転写像におけるパターンエッジ位置の座標値Xwaferと前記マスク誤差因子MEEF=|{M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)|とに基づいて求める工程と、
    前記マスク上補正値Cが前記露光用マスク上における補正可能グリッドサイズGに対してC≦G×MEEFであるか否かを判定する工程とを経て、
    当該工程にてC≦G×MEEFでないと判定した場合には、前記マスク上補正値Cにより前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置を補正した後に再び上記の各工程を行い、C≦G×MEEFとなるまで繰り返すことによって得られた
    ことを特徴とする露光用マスク。
  4. 前記露光用マスク上のマスクパターンにおける任意の一辺と前記極短紫外光のマスク上への射影ベクトルとがなす角度に依存する前記ウエハ上の転写像における転写線幅の相違を、前記露光用マスク上のマスクパターンにバイアスを付加することによって補正する工程
    を事前に行って得られたことを特徴とする請求項3記載の露光用マスク。
  5. 極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクを製造するためのマスク製造方法であって、
    前記露光用マスク上のマスクパターンから前記ウエハ上の転写像を得た場合における当該転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwaferを求める工程と、
    前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置に所定のずらし量+ΔXpmaskおよび−ΔXnmaskを付加し、当該付加後のマスクパターンから得られる転写像のパターンエッジ位置の座標値Xwafer+ΔXpwaferおよびXwafer−ΔXnwaferから、露光転写時のマスク倍率Mを考慮したマスク誤差因子MEEF={M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)を求める工程と、
    前記ウエハ上における所望の転写像のパターンエッジ位置の座標値Xnowaferに対するマスク上補正値Cを、前記ウエハ上の転写像におけるパターンエッジ位置の座標値Xwaferと前記マスク誤差因子MEEF=|{M×(ΔXpwafer−ΔXnwafer)}/(ΔXpmask−ΔXnmask)|とに基づいて求める工程と、
    前記マスク上補正値Cが前記露光用マスク上における補正可能グリッドサイズGに対してC≦G×MEEFであるか否かを判定する工程とを含み、
    当該工程にてC≦G×MEEFでないと判定した場合には、前記マスク上補正値Cにより前記露光用マスク上のマスクパターンのパターンエッジ位置を補正した後に再び上記の各工程を行い、C≦G×MEEFとなるまで繰り返す
    ことを特徴とするマスク製造方法。
  6. 前記露光用マスク上のマスクパターンにおける任意の一辺と前記極短紫外光のマスク上への射影ベクトルとがなす角度に依存する前記ウエハ上の転写像における転写線幅の相違を、前記露光用マスク上のマスクパターンにバイアスを付加することによって補正する工程
    を事前に行うことを特徴とする請求項5記載のマスク製造方法。
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