JP2005072021A - バリア型冷陰極放電灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い発光効率を実現可能なバリア型冷陰極放電灯を提供すること。
【解決手段】本発明のバリア型冷陰極放電灯1は、光透過部及び開口を有し且つ希ガスを収容した中空体2と、第1導体4a及び前記第1導体と前記中空体内の空間との間に介在したダイヤモンド絶縁部5aを備え且つ前記開口を塞いだ第1電極3aと、少なくとも前記ダイヤモンド絶縁部5aを介して前記第1導体4aと対向した第2導体4bを備えた第2電極3bと、前記中空体2の内面に設けられた蛍光体膜6とを具備し、前記ダイヤモンド絶縁部5aは前記第1導体4aの一主面を被覆したダイヤモンド膜であり、前記第1導体4aの前記ダイヤモンド絶縁部5aで被覆された前記主面は凹んでいることを特徴とする。
【選択図】 図10

Description

本発明は、冷陰極放電灯に係り、特にはバリア型冷陰極放電灯に関する。
冷陰極放電灯は、蛍光灯とは異なり陰極として冷陰極を使用しており、それによってエミッタ材料の消耗やヒータコイルの断線等に基づく寿命の問題を回避している。そのため、冷陰極放電灯は、液晶ディスプレイのバックライトのように長寿命が要求される各種照明用光源で広く使用されており、その市場は放電灯市場全体の20%を占めるに至っている。
このように、冷陰極放電灯は極めて重要であり且つ市場からの要求も高い製品であるが、環境負荷の観点で2つの技術的課題を抱えている。すなわち、冷陰極放電灯には、脱水銀と発光効率の向上とが求められている。
第1の課題である脱水銀は、例えば、水銀に代わり、水銀に匹敵する他の励起紫外線発生源を使用することによって達成可能である。しかしながら、水銀は、高効率であり且つ適当な波長の励起紫外線発生源であるのに加え、水銀蒸気による逆拡散現象により、冷陰極材料がスパッタリングによって消耗されるのを抑制する役割も果たしている。そのため、このような方法では、根本的な解決が難しい状況にある。
しかしながら、水銀を使用し続けることは、冷陰極放電灯の市場をLEDや有機ELなどの他方式の照明源に明け渡すことにも繋がりかねない。そこで最近注目されているのがバリア型冷陰極放電灯である。
図14は、従来のバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。なお、図中、蛍光体膜は省略されている。従来のバリア型冷陰極放電灯101は、図14に示すように、希ガスが封入され且つ内面に蛍光体膜が形成されたガラス管102の外部に導体104a,104bを配置した構造を有している。この放電灯101は、導体104a,104b間に高周波電圧を印加することにより絶縁体であるガラス壁間で断続放電を生じさせ、それによって生じる紫外線で蛍光体を励起して発光を生じさせるものである。なお、この放電灯101において、上記のガラス壁はバリア層と呼ばれ、導体104aとバリア層との積層構造及び導体104bとバリア層との積層構造は一対の絶縁型電極を構成している。
このように、このタイプの放電灯101では、導体104a,104bを放電空間に晒していない。そのため、導体104a,104bが消耗されるのを抑制するためにガラス管102内に水銀蒸気を存在させる必要がない。したがって、この放電灯101では、ガラス管102の内部に封入するガスとしてキセノンなどの希ガスのみを使用すればよい。
しかしながら、この放電灯101は、上記の第2の課題である発光効率の向上に関して不利である。すなわち、この放電灯101によると、ガラス管102内で放電を生じさせるには、電極として剥き出しの導体をガラス管の内部に配置した一般的な冷陰極放電灯に比べて、約3倍の電圧を印加する必要がある。そのため、図14に示す放電灯101には、一般的な冷陰極放電灯に比べて、発光効率が半分以下から数割程度になるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高い発光効率を実現可能なバリア型冷陰極放電灯を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面によると、光透過部を有し且つ希ガスを収容した中空体と、少なくとも部分的に前記中空体内に配置された第1導体及び前記第1導体の前記中空体内に位置する部分を被覆した第1絶縁膜を備えた第1電極と、少なくとも前記第1絶縁膜を介して前記第1導体と対向した第2導体を備えた第2電極と、前記中空体の内面に設けられた蛍光体膜とを具備したことを特徴とするバリア型冷陰極放電灯が提供される。
本発明の第2の側面によると、光透過部及び開口を有し且つ希ガスを収容した中空体と、第1導体及び前記第1導体と前記中空体内の空間との間に介在したダイヤモンド絶縁部を備え且つ前記開口を塞いだ第1電極と、少なくとも前記ダイヤモンド絶縁部を介して前記第1導体と対向した第2導体を備えた第2電極と、前記中空体の内面に設けられた蛍光体膜とを具備したことを特徴とするバリア型冷陰極放電灯が提供される。
本発明の第3の側面によると、光透過部を有し且つ希ガスを収容した中空体と、前記中空体の外面に設けられた第1導体及び前記中空体の内面に設けられ且つ前記中空体の壁部を介して前記第1導体と対向したダイヤモンド膜を備えた第1電極と、少なくとも前記中空体の壁部及び前記ダイヤモンド膜を介して前記第1導体と対向した第2導体を備えた第2電極と、前記中空体の内面に設けられた蛍光体膜とを具備したことを特徴とするバリア型冷陰極放電灯が提供される。
本発明の第4の側面によると、光透過部を有し且つ希ガスを収容した中空体と、前記中空体の外面に設けられた第1導体を備えた第1電極と、前記中空体の内面に設けられ且つダイヤモンド微粒子を含有した蛍光体膜と、少なくとも前記中空体の壁部及び前記蛍光体膜を介して前記第1導体と対向した第2導体を備えた第2電極とを具備したことを特徴とするバリア型冷陰極放電灯が提供される。
なお、ここでいう「バリア型冷陰極放電灯」は、電極の少なくとも1つについて、それを構成する導体と放電空間との間に絶縁体を介在させることにより、その導体を放電空間内に露出させていない冷陰極放電灯を意味する。この放電灯では、導体と放電空間との間に絶縁体が介在しているため、持続的な放電(電荷移動)は生じず、それゆえ、電極間に高周波電圧を印加して発光を生じさせる。したがって、バリア型冷陰極放電灯では、電圧サイクルに対応して、放電による発光と電流が途切れることによる消光とが繰り返される。このような「断続放電」に基づく発光と消光とは、高速度カメラなどで観察可能であり、バリア型冷陰極放電灯の特徴の1つである。
本発明の第1乃至第4の側面において、第2導体は中空体の外面上に配置してもよい。この場合、中空体壁部の第2導体が設けられた面の裏面にダイヤモンド膜などの絶縁膜を設けてもよい。
第1乃至第4の側面において、第2導体は少なくとも部分的に中空体内に配置してもよい。この場合、第2導体は中空体内で露出していてもよく、或いは、第2電極は第2導体の中空体内に位置する部分を被覆したダイヤモンド膜などの絶縁膜をさらに備えていてもよい。
本発明の第1の側面において、第1絶縁膜はダイヤモンド膜であってもよい。また、第1の側面において、第1及び第2導体がそれぞれ少なくとも部分的に中空体内に配置されている場合、第1導体を被覆している第1絶縁膜は第2導体の中空体内に位置する部分をさらに被覆し、第1電極と第2電極とを一体化していてもよい。或いは、第2導体は第1絶縁膜及び中空体内の空間を介して第1導体と対向していてもよい。
本発明の第2の側面において、中空体に設けられた開口は第2導体によって塞がれていてもよく、或いは、ダイヤモンド絶縁部によって塞がれていてもよく、それら双方によって塞がれていてもよい。また、第2の側面において、ダイヤモンド絶縁部は、ダイヤモンド膜及びバルクのダイヤモンドのいずれであってもよい。
本発明によると、高い発光効率を実現可能なバリア型冷陰極放電灯が提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。なお、各図において、同様または類似する機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図1に示すバリア型冷陰極放電灯1は、中空体2と、中空体2内に部分的に挿入された一対の電極3a,3bと、中空体2の内面上に設けられた蛍光体膜6とを有している。電極3aは、導体4aとそれを被覆した絶縁膜5aとを有しており、同様に、電極3bは、導体4bとそれを被覆した絶縁膜5bとを有している。また、中空体2には希ガスが封入されている。
図1に示す放電灯1によると、高い発光効率を実現可能である。これについては、図2を参照しながら説明する。
図2は、バリア型冷陰極放電灯の発光原理を概略的に示す図である。なお、図2において、参照番号11a,11bはそれぞれバリア層の容量を示し、参照番号12は放電空間の容量を示している。図2に示すように、バリア型冷陰極放電灯では、バリア層容量11aと放電空間容量12とバリア層容量11bとが直列接続されているとみなすことができる。
図14に示すバリア型冷陰極放電灯101では、バリア層容量11a,11bはそれぞれガラス管102の壁部の容量に相当し、放電空間容量12はガラス管102内のそれらガラス壁に挟まれた空間の容量に相当している。ガラス管102には十分な強度が要求されるため、その壁部の厚さを薄くするには限界がある。そのため、図14に示す放電灯101では、バリア層容量11a,11bが小さく、放電を生じさせるのに高い電圧を印加する必要があった。
これに対し、図1に示すバリア型冷陰極放電灯1では、バリア層容量11a,11bは絶縁膜5a,5bの容量にそれぞれ相当し、放電空間容量12はガラス管102内の絶縁膜5a,5bに挟まれた空間の容量に相当している。この放電灯1において、絶縁膜5a,5bは、導体4a,4bをイオン衝撃から保護することができる程度の厚さを有していればよく、そのような厚さは中空体2の壁部の厚さに比べれば遥かに薄い。そのため、図1に示す放電灯1によると、バリア層容量11a,11bを大幅に増大させることができ、より低い電圧で放電を生じさせることができる。すなわち、より高い発光効率を実現することができる。
また、図1に示す放電灯1では、絶縁膜5a,5bがバリア層に相当しているので、バリア層間の距離を中空体2のサイズに依存することなく所望の値に設定可能である。そのため、図1に示す放電灯1では、図14に示す放電灯101に比べて、バリア層間の距離を狭めることが容易であり、したがって、さらに低い電圧で放電を生じさせることが可能となる。
図1に示す放電灯1において、絶縁膜5a,5bはそれぞれダイヤモンド膜であることが好ましい。絶縁膜5a,5bとしてダイヤモンド膜をそれぞれ用いた場合、絶縁膜5a,5bがそれぞれガラスなどの他の絶縁膜である場合に比べて、放電によって生じた希ガスイオンが絶縁膜5a,5bに衝突することにより絶縁膜5a,5bから放出される二次電子が著しく増大する。すなわち、二次電子放出効率を著しく高めることができる。この場合、放電電流は電圧印加開始直後から急激に増加することとなり、その結果、発光効率が大幅に向上する。
さらに、ダイヤモンド膜は、他の絶縁膜に比べ、イオン衝撃に対する耐性が遥かに高い。そのため、ダイヤモンド膜を使用した場合、絶縁膜5a,5bの厚さをより薄くすること,すなわち、絶縁膜5a,5bの容量を高めること,ができる。したがって、さらに低い電圧で放電を生じさせることが可能となる。
以下、上述した放電灯1の各構成要素について説明する。
中空体2は、透明なガラス管のように光透過部を有しており、その内部に気密な空間を形成している。中空体2の内部には、キセノンなどの希ガスが封入されており、通常、中空体2内のガス圧は4000Pa〜40000Pa程度に設定されている。中空体2は、典型的には管状体或いは平板状中空体であるが、他の形状を有していてもよい。また、中空体2は、光透過部を有していれば、全体が透明である必要はない。さらに、中空体2は複数の部品で構成することもできる。また、後述するように、中空体2の一部を電極3aや電極3bの一部として用いることができる。
電極3aは、導体4aとそれを被覆した絶縁膜5aとを有している。同様に、電極3bは、導体4bとそれを被覆した絶縁膜5bとを有している。図1では、一組の電極3a,3bが描かれているが、複数組の電極3a,3bを使用することもできる。
導体4a,4bの形状に特に制限はなく、導体4a,4bは、例えば、棒状、板状、環状、渦巻状、或いは櫛形状などであってもよい。また、導体4a,4bは、図3に示すような断面形状を有していてもよい。
図3は、図1に示すバリア型冷陰極放電灯で使用可能な電極の一例を概略的に示す断面図である。なお、図3では、電極3aの長手方向に垂直な断面を描いている。導体4aの断面が図3に示すように凹凸形状を有している場合、通常、絶縁膜5aもそれに対応した形状になる。このような構造の電極3aでは、断面形状が円形の電極3aなどと比較して、絶縁膜5aの静電容量が高い。そのため、低電圧で放電を生じさせる上で有利である。
導体4a,4bの材料としては、通常、金属材料が使用される。なお、絶縁膜5a,5bとしてダイヤモンド膜を形成する場合は、導体4a,4bの材料として、モリブデン、タングステン、ニッケル、鉄、或いは銅などを用いることが好ましい。そのような材料を使用した場合、ダイヤモンド膜をCVD法によって容易に形成することができる。
絶縁膜5a,5bとしては、従来からバリア層として使用されていたガラスよりもイオン衝撃に対する耐性がより大きい及び/またはより高い二次電子放出効率を実現可能なものを使用することが好ましい。そのような絶縁膜5a,5bとしては、ダイヤモンド膜に加え、AlN膜、MgO膜、LiNO3膜、SiC膜、或いはそれらの積層体などを挙げることができる。絶縁膜5a,5bとしてダイヤモンド膜を使用する場合、それらダイヤモンド膜は単結晶及び多結晶のいずれであってもよい。なお、絶縁膜5a,5bとしてダイヤモンド膜を使用する場合、その絶縁性は、グラファイト相が混在することなどによって低下する。したがって、より高い絶縁性を実現するために、グラファイト相の混在を防止することが望ましい。
絶縁膜5a,5bの厚さは、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。通常、絶縁膜5a,5bの厚さが上記下限値以上とした場合、絶縁膜5a,5bとしてピンホールなどのない連続膜を形成することができるのに加え、イオン衝撃に対する十分な耐性を得ることができる。また、絶縁膜5a,5bの厚さがより薄いほど、それらの容量は増大する。通常、絶縁膜5a,5bの厚さが100μm以下であれば、発光効率が向上する効果が顕著となる。
蛍光体膜6は、冷陰極放電灯で一般に使用されている紫外線励起蛍光体のような蛍光体を含有している。蛍光体膜6は、典型的には、図1に示すように中空体2の内面上に形成されるが、中空体2の内部であれば他の位置に設けられていてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図4に示すバリア型冷陰極放電灯1は、絶縁膜5a,5bが連続膜5として形成され、それにより、電極3a,3bが一体化されていること以外は図1に示す放電灯1とほぼ同様の構造を有している。図4に示すように電極3a,3bを一体化した場合、中空体2内で電極3a,3b間距離が変動することがない。そのため、性能の安定化が可能となる。
本実施形態において、導体4a,4bはそれぞれ平板状であることが好ましい。これについては、図5を参照しながら説明する。
図5は、図4に示すバリア型冷陰極放電灯で使用可能な電極の一例を概略的に示す断面図である。なお、図5では、電極3a,3bの長手方向に垂直な断面を描いている。導体4a,4bを図5に示すように平板状とし且つそれらの側端部同士を向き合わせた場合、絶縁膜5の面積が増大し、それらの静電容量が増加する。そのため、低電圧で放電を生じさせる上で有利である。
なお、図4及び図5では、導体4a,4bの側面同士を対向させ、それらを絶縁膜5によって被覆することにより電極3a,3bを一体化しているが、他の形態で電極3a,3bを一体化することも可能である。例えば、導体4a,4bの先端同士を所定の距離を隔てて突き合わせ、それらを絶縁膜5によって被覆することにより電極3a,3bを一体化してもよい。
電極3a,3bを一体化する方法に特に制限はなく、様々な方法を利用することができる。例えば、適当な絶縁基板の一方の主面上に導体4a,4bを配置し、その上に絶縁膜5を成膜してもよい。また、絶縁基板の一方の主面上に導体4aを配置し、その上に絶縁膜5aを成膜した後、絶縁基板の絶縁膜5aを配置した面に導体4bを配置し、その上に絶縁膜5bを成膜してもよい。さらに、絶縁基板の絶縁基板の一方の主面上に導体4aを配置し、その上に絶縁膜5aを成膜した後、絶縁基板の他方の主面に導体4bを配置し、その上に絶縁膜5bを成膜してもよい。なお、図1に示す放電灯1においても、電極3a,3bをホルダなどを用いて一体化することが好ましい。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図6は、本発明の第3の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図6に示すバリア型冷陰極放電灯1は、一体化された電極3a,3bが中空体2を貫通するように設けられていること以外は図4に示す放電灯1と同様の構造を有している。このような構造によると、一体化された電極3a,3bが中空体2内でふらつくのを抑制することができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図7は、本発明の第4の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図7に示すバリア型冷陰極放電灯1は、電極3bが電極3aとは反対側から中空体2に挿入されていること以外は図1に示す放電灯1と同様の構造を有している。このような構造によると、中空体2の外部で露出した導体4a,4b間で不所望な放電などが生じるのを防止することができる。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図8は、本発明の第5の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図8に示すバリア型冷陰極放電灯1は、電極3aと電極3bとが先端同士を突き合わせるように配置されていること以外は図1に示す放電灯1と同様の構造を有している。このような構造は、中空体2の径を縮小する上で有利であるのに加え、調光性が要求される場合などに有用である。なお、このような構造においては、電極3a,3bは先端同士をホルダなどを用いて固定することが好ましい。
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第6の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図9に示すバリア型冷陰極放電灯1は、電極3bに絶縁膜5bが設けられていないこと以外は図8に示す放電灯1とほぼ同様の構造を有している。このような構造によると、電極3bの消耗を生じるが、より低電圧で放電を生じさせることが可能となる。
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
図10は、本発明の第7の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図10に示すバリア型冷陰極放電灯1では、中空体2の両端に開口が設けられており、それら開口は導体4a,4bでそれぞれ塞がれている。また、導体4a,4bの中空体2の内部に対向した面はダイヤモンド膜5a,5bでそれぞれ被覆されている。
このような構造では、導体4a,4b間の距離は中空体2の形状或いはサイズに依存するため、第1〜第6の実施形態で説明した構造ほど、電極3a,3b間の距離を狭めることは困難である。しかしながら、図10に示す構造では、ダイヤモンド膜5a,5bがバリア層に相当しているため、ガラス壁がバリア層に相当している図14に示す構造に比べれば、遥かに高い発光効率が得られる。
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
図11は、本発明の第8の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図11に示すバリア型冷陰極放電灯1では、中空体2の両端に開口が設けられており、それら開口はバルクのダイヤモンド5a,5bでそれぞれ塞がれている。また、バルクのダイヤモンド5a,5bの中空体2の内部に対向した面の裏面には導体4a,4bが設けられている。このような構造でも、図10を参照して説明したのと同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
図12は、本発明の第9の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図12に示すバリア型冷陰極放電灯1では、中空体2の両端外面に導体4a,4bがそれぞれ設けられており、中空体2の両端内面にはダイヤモンド膜5a,5bがそれぞれ設けられている。すなわち、この放電灯1において、電極3aは、導体4aとダイヤモンド膜5aと中空体2のそれらの間に位置する部分とで構成され、電極3bは、導体4bとダイヤモンド膜5bと中空体2のそれらの間に位置する部分とで構成されている。
このような構造では、ダイヤモンド膜5aと中空体2の壁部との積層構造及びダイヤモンド膜5bと中空体2の壁部との積層構造がそれぞれバリア層に相当しているため、第1〜第8の実施形態で説明した構造に比べ、バリア層の静電容量を高めることは困難である。しかしながら、上述のようにダイヤモンド膜5a,5bを使用した場合、二次電子放出効率を著しく高めることができる。したがって、図12に示す構造でも、図14に示す構造に比べれば、遥かに高い発光効率が得られる。
なお、図10〜図12においては、中空体2の両端部に電極3a,3bを設けているが、電極3a,3bは他の位置に設けてもよい。例えば、中空体2が管状である場合は、中空体2の側面に電極3a,3bを設けてもよい。また、中空体2が平板状である場合は、電極3a,3bを中空体2の両主面の位置に設けてもよい。
次に、本発明の第10の実施形態について説明する。
図13は、本発明の第10の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図である。図13に示すバリア型冷陰極放電灯1では、中空体2の外側両側面に導体4a,4bがそれぞれ設けられている。すなわち、この放電灯1において、電極3aは、導体4aと中空体2の壁部とで構成され、電極3bは、導体4bと中空体2の壁部とで構成されている。また、この放電灯1において、蛍光体膜6中にはダイヤモンド微粒子5cが混在している。
このような構造では、中空体2の壁部がバリア層に相当しているため、第1〜第8の実施形態で説明した構造に比べ、バリア層の静電容量を高めることは困難である。しかしながら、この放電灯1では、電極3a,3b間に蛍光膜6が設けられているため、放電によって生じたイオンは蛍光体膜6に向かって加速し、大きな運動エネルギーを伴って蛍光体膜6中のダイヤモンド微粒子5cに衝突する。そのため、図13に示す構造でも、高い二次電子放出効率を実現することができ、したがって、図14に示す構造に比べれば遥かに高い発光効率が得られる。
本実施形態において、ダイヤモンド微粒子5cが混在した蛍光体膜6は、蛍光体と、ダイヤモンド微粒子5cと、必要に応じてバインダ材料などとを含有したスラリーを調製し、これを中空体2の内面に塗布することにより形成することができる。ダイヤモンド微粒子5cの表面は、予め水素終端処理しておくことが好ましい。また、蛍光体に対するダイヤモンド微粒子5cの重量比は5〜50%程度であることが好ましい。この場合、ダイヤモンド微粒子5cを蛍光体膜6中に混在させない場合に比べて、動作電圧を10%程度低減することができる。
以上説明した第1〜第10の実施形態では、第6の実施形態を除き、電極3aの構造と電極3bの構造とを同一としたが、それらは互いに異なっていてもよい。すなわち、第1〜第10の実施形態で説明した構造を互いに組み合わせることができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例では、以下に説明する方法により、ダイヤモンドとガラスとの間で二次電子放出効率の比較を行った。
まず、4mm×4mmのモリブデン基板の表面に対し、ダイヤモンド微粉末を含む懸濁液を用いた超音波洗浄などによって種付け処理を施した。次いで、モリブデン基板の種付け処理した表面に、CVD法によりダイヤモンド膜を形成した。なお、ここでは、ダイヤモンド膜として、原料ガスとしてCH4とH2とを含むガスを用い、成膜温度を800〜900℃とし、マイクロ波プラズマによって励起することにより、厚さ20μmの緻密な多結晶ダイヤモンド膜を成膜した。以上の方法で、それぞれモリブデン基板とダイヤモンド膜とを有する一対の積層構造を形成した。
次に、これら積層構造を8000Paのキセノン雰囲気中にダイヤモンド膜同士が対向するように配置し、モリブデン基板間に50kHzの高周波電圧を印加した。なお、基板間距離は3mmとした。その結果、電源電圧を約600Vにまで高めた時点で放電が生じた。
次いで、上記と同様の試験を、モリブデン基板とガラス膜とを有する積層構造についても実施した。なお、ガラス膜の膜厚はダイヤモンド膜の膜厚と同一とした。その結果、放電を生じさせるのに、電源電圧を約800Vにまで高めなければならなかった。
(実施例2)
本実施例では、図1に示すバリア型冷陰極放電灯1を以下に説明する方法により作製した。
まず、モリブデンからなる直径1mmの導体4a,4bの表面に、ダイヤモンド膜5a,5bをそれぞれ成膜し、電極3a,3bを形成した。なお、ダイヤモンド膜5a,5bは実施例1で説明したのと同条件で成膜し、それらの厚さは50μmとした。次に、一端が開口し、他端が封止された内径4mmのガラス管2の内面に、塗布法により蛍光体膜6を形成した。次いで、電極3a,3bにガラスビード処理を施し、それら電極3a,3bを内面に蛍光体膜6を形成したガラス管2内に挿入した。さらに、8000Paのキセノン雰囲気中で、ガラスビードとガラス管2の開口部とを融着させることによりガラス管2を封止した。以上のようにして、図1に示す放電灯1を作製した。なお、本実施例では、電極3a,3bは、その先端から150mmまでをガラス管2内に位置させた。また、電極3a,3b間の距離は1mmとした。
次に、上述した方法で作製した放電灯1について、電極3a,3b間に50kHzの高周波電圧を印加した場合の発光特性を調べた。その結果、電源電圧を420Vにまで高めた時点で発光が観測された。
(比較例)
本比較例では、図14に示すバリア型冷陰極放電灯101を以下に説明する方法により作製した。
まず、一端が開口し、他端が封止された内径4mmのガラス管102の内面に、塗布法により蛍光体膜106を形成した。なお、ここで使用したガラス管102の壁部の厚さは0.5mmであった。次に、8000Paのキセノン雰囲気中で、ガラス管2の開口部を融着させることにより封止した。さらに、ガラス管2の外面にそれぞれ長さ150mm×幅2mmの導体104a,104bを取り付けた。以上のようにして、図14に示す放電灯101を作製した。
次に、上述した方法で作製した放電灯101について、実施例1で説明したのと同条件で発光特性を調べた。その結果、電源電圧を1500Vにまで高めた時点で発光が観測された。
本発明の第1の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。 バリア型冷陰極放電灯の発光原理を概略的に示す図。 図1に示すバリア型冷陰極放電灯で使用可能な電極の一例を概略的に示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。 図4に示すバリア型冷陰極放電灯で使用可能な電極の一例を概略的に示す断面図。 本発明の第3の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。 本発明の第4の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。 本発明の第5の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。 本発明の第6の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。 本発明の第7の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。 本発明の第8の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。 本発明の第9の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。 本発明の第10の実施形態に係るバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図 従来のバリア型冷陰極放電灯を概略的に示す断面図。
符号の説明
1…バリア型冷陰極放電灯、2…中空体、3a,3b…電極、4a,4b…導体、5,5a,5b…絶縁膜、5c…ダイヤモンド微粒子、6…蛍光体膜、11a,11b…バリア層容量、12…放電空間容量、101…バリア型冷陰極放電灯、102…ガラス管、104a,104b…導体。

Claims (4)

  1. 光透過部及び開口を有し且つ希ガスを収容した中空体と、
    第1導体及び前記第1導体と前記中空体内の空間との間に介在したダイヤモンド絶縁部を備え且つ前記開口を塞いだ第1電極と、
    少なくとも前記ダイヤモンド絶縁部を介して前記第1導体と対向した第2導体を備えた第2電極と、
    前記中空体の内面に設けられた蛍光体膜とを具備し、
    前記ダイヤモンド絶縁部は前記第1導体の一主面を被覆したダイヤモンド膜であり、
    前記第1導体の前記ダイヤモンド絶縁部で被覆された前記主面は凹んでいることを特徴とするバリア型冷陰極放電灯。
  2. 光透過部及び開口を有し且つ希ガスを収容した中空体と、
    第1導体及び前記第1導体と前記中空体内の空間との間に介在したダイヤモンド絶縁部を備え且つ前記開口を塞いだ第1電極と、
    少なくとも前記ダイヤモンド絶縁部を介して前記第1導体と対向した第2導体を備えた第2電極と、
    前記中空体の内面に設けられた蛍光体膜とを具備し、
    前記開口は、前記中空体内の空間と比較して、前記中空体の前記開口が設けられた壁部の外面に平行な方向の寸法がより小さく、
    前記第1導体は、前記外面のうち前記開口の周囲の部分と前記開口とを被覆し、
    前記ダイヤモンド絶縁部は、前記開口内に位置していることを特徴とするバリア型冷陰極放電灯。
  3. 光透過部を有し且つ希ガスを収容した中空体と、
    前記中空体の外面に設けられた第1導体を備えた第1電極と、
    前記中空体の内面に設けられ且つダイヤモンド微粒子を含有した蛍光体膜と、
    少なくとも前記中空体の壁部及び前記蛍光体膜を介して前記第1導体と対向した第2導体を備えた第2電極とを具備し、
    前記蛍光体膜中の蛍光体に対する前記ダイヤモンド微粒子の重量比は5乃至50%の範囲内にあることを特徴とするバリア型冷陰極放電灯。
  4. 光透過部を有し且つ希ガスを収容した中空体と、
    前記中空体の外面に設けられた第1導体を備えた第1電極と、
    前記中空体の内面に設けられ且つダイヤモンド微粒子を含有した蛍光体膜と、
    前記中空体の前記外面に設けられ且つ前記第1導体から離間した第2導体を備えた第2電極とを具備し、
    前記蛍光体膜中の蛍光体に対する前記ダイヤモンド微粒子の重量比は5乃至50%の範囲内にあることを特徴とするバリア型冷陰極放電灯。
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