JP2005070763A - 金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法及び半導体装置 - Google Patents

金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ポジ型感光性樹脂膜の形成方法であって、配線の金属上やまた再配線金属上のポジ型感光性樹脂膜の開口部にポジ型感光性樹脂膜が残留しないようにするためのパターン形成方法を提供することにある。
【解決手段】金属上にポジ型感光性樹脂を塗布、パターニング、硬化して感光性樹脂膜を形成する際、アルカリ濃度が0.2〜1.3%の水溶性現像液を使用することでポジ型感光性樹脂膜の開口部にポジ型感光性樹脂膜が残留しないようにポジ型感光性樹脂膜をパターニングさせるための形成方法を提供するものである。

Description

本発明は、金属上に残留しやすいポジ型感光性樹脂膜を残留しないように形成するための金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法に関するものである。
ポリイミド樹脂は、半導体のプロセス温度に耐えうる優れた耐熱性を有し、段差の平坦化、応力の緩和、メモリーセルのソフトエラー防止などの理由で半導体工業におけるパッシベーション膜、α線シールド層、層間絶縁膜として利用されている。近年、半導体素子の小型化、高集積化による多層配線化、チップサイズパッケージ(CSP)、ウエハーレベルパッケージ(WLP)への移行等により、低誘電率化や、また金、銅、アルミニウム、TiW等の配線又は再配線金属との密着性向上の要求があり、更に高性能のポリイミド樹脂が必要とされている。
一方、ポリイミド樹脂自身に感光性を付与する技術が最近注目を集めてきており、例えば感光性ポリイミド樹脂として、下記式(4)等がある。
Figure 2005070763
これを用いるとパターン作製工程の一部が簡略化でき、工程短縮の効果はあるが、現像の際にN−メチル−2−ピロリドン等の溶剤が必要となるため、安全、取扱いにおいて問題がある。そこで最近では、前述のネガ型ではなくアルカリ水溶液で現像ができるポジ型の感光性樹脂が開発されている。例えば、特許文献1においてはポリアミド樹脂とジアゾキノン化合物より構成されるポジ型感光性樹脂が開示されている。これは高い耐熱性、優れた電気特性、微細加工性を有し、ウエハーコート用のみならず層間絶縁用樹脂としての可能性も有している。このポジ型の感光性樹脂の現像メカニズムは、未露光部のジアゾキノン化合物がアルカリ性水溶液に不溶であり、露光することによりジアゾキノン化合物が化学変化を起こし、アルカリ性水溶液に可溶となる。この露光部と未露光部での溶解性の差を利用し、未露光部のみの塗膜パターンの作製が可能となる。
近年半導体素子の高集積化、多層化が進む中、半導体パッケージはチップサイズパッケージ(CSP)、ウエハーレベルパッケージ(WLP)へと移行している。しかし、これらの用途に感光性樹脂を使用した場合、感光性樹脂膜のパターニング時のアルカリ性水溶液による現像の際に、配線の金属やまた再配線金属上の感光性樹脂膜の開口部に感光性樹脂膜が残留するという問題があった。
この時、現像液として例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの場合、通常ではアルカリ濃度が1.4〜3.0%の水溶液を使用してウエハー上に表面張力により液盛りして10〜60秒静止する(パドル方式)。また、この液盛りと静止(パドル)を2〜6回繰り返す場合もあるが、これらのどの条件の組み合わせでも配線の金属や再配線金属上の感光性樹脂膜の開口部に感光性樹脂膜が残留するという問題があった。
特公平1−46862号公報
本発明は、前述した問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、金属上にポジ型感光性樹脂膜が残留しないようにポジ型感光性樹脂膜をパターニングさせるための形成方法を提供することにある。
すなわち本発明は、
[1] 金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法であって、現像時にアルカリ濃度が0.2〜1.3%の水溶性現像液を使用して行われることを特徴とする金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法、
[2] ポジ型感光性樹脂が、アルカリ可溶性樹脂とジアゾナフトキノンとを含んでなる第[1]項記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法、
[3] ポジ型感光性樹脂が、アルカリ可溶性樹脂100重量部とジアゾナフトキノン1〜50重量部とを含んでなる第[1]又は[2]項記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法、
[4] アルカリ可溶性樹脂が、一般式(1)で示されるポリアミド樹脂である第[2]又は[3]項記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法、
Figure 2005070763
[5] 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のXが、式(2)の群より選ばれてなる第[4]項記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法、
Figure 2005070763
[6] 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のYが、式(3)の群より選ばれてなる第[4]又は[5]項記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法、
Figure 2005070763
Figure 2005070763
[7] 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂が、アルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む誘導体によって末端封止された第[4][5]又は[6]項のいずれかに記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法、
[8] ポジ型感光性樹脂膜を形成する下地の金属が、Ti、W、Cr、Cu、Ni、Al、Au、Pd、及びこれらを主成分とする合金のいずれかで形成されてなる第[1]〜[7]項のいずれか1項に記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法、
[9]第[8]項記載のポジ型感光性樹脂膜を形成する下地の金属がSiを含んでいる金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法、
[10] 第[1]〜[9]項のいずれかに記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法を用いて製作された半導体装置、
である。
本発明に従うと、金属上のポジ型感光性樹脂膜の開口部にポジ型感光性樹脂膜を残留させること無くポジ型感光性樹脂膜パターンを形成することができる。
本発明は、半導体、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等に使用するポジ型感光性樹脂で、金属上にポジ型感光性樹脂膜を形成するために、アルカリ濃度が0.2〜1.3%の水溶性現像液を使用することでポジ型感光性樹脂膜の開口部にポジ型感光性樹脂膜が残留しないようにポジ型感光性樹脂膜をパターニングさせるための形成方法を提供するものである。
以下に各成分について説明する。
本発明において用いることができる現像液は、0.2〜1.3%の所望の濃度に調整したアルカリ性水溶液である。また、本発明においての金属は配線に使用した場合やバリア層として用いた金属のいずれにも有効である。金属の種類としては、Ti、W、Cr、Cu、Ni、Al、Au、Pd、及びこれらを主成分とする合金が挙げられる。更に、前記金属にSiを含んだものや前記金属の酸化物でも有効である。
本発明で用いるポジ型感光性樹脂組成物のベース樹脂にアルカリ可溶性樹脂を用いた物を使用する。アルカリ可溶性樹脂としては、主鎖又は側鎖に水酸基、カルボキシル基、又はスルホン酸基を持つ樹脂であり、クレゾール型ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂等が挙げられるが、最終加熱後の耐熱性の点から一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂が好ましい。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のXは、2〜4価の有機基を表し、R1は、水酸基、O−R3で、mは0〜2の整数、これらは同一でも異なっていても良い。Yは、2〜6価の有機基を表し、R2は水酸基、カルボキシル基、O−R3、COO−R3で、nは0〜4の整数、これらは同一でも異なっていても良い。ここでR3は炭素数1〜15の有機基である。但し、R1として水酸基がない場合は、R2は少なくとも1つはカルボキシル基でなければならない。又R2としてカルボキシル基がない場合は、R1は少なくとも1つは水酸基でなければならない。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂は、例えば、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物、必要により配合されるZの構造を有するシリコーンジアミンとYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応して得られるものである。なお、ジカルボン酸の場合には反応収率等を高めるため、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール等を予め反応させた活性エステルの型のジカルボン酸誘導体を用いてもよい。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂において、Xの置換基としてのO−R3、Yの置換基としてのO−R3、COO−R3は、水酸基、カルボキシル基のアルカリ水溶液に対する溶解性を調節する目的で、炭素数1〜15の有機基で保護された基であり、必要により水酸基、カルボキシル基を保護しても良い。R7の例としては、ホルミル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
このポリアミド樹脂を約250〜400℃で加熱すると脱水閉環し、ポリイミド、又はポリベンゾオキサゾール、或いは両者の共重合という形で耐熱性樹脂が得られる。
本発明の一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のXは、例えば、
Figure 2005070763
等であるがこれらに限定されるものではない。
これら中で特に好ましいものとしては、
Figure 2005070763
より選ばれるものであり、これらは2種以上用いても良い。
又、一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のYは、例えば、
Figure 2005070763
Figure 2005070763
等であるがこれらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、
Figure 2005070763
Figure 2005070763
より選ばれるものであり、これらは2種以上用いても良い。
又本発明においては、保存性という観点から、末端を封止する事が望ましい。封止にはアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を有する誘導体を一般式(1)で示されるポリアミド樹脂の末端に酸誘導体やアミン誘導体として導入することができる。具体的には、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物、必要により配合されるZの構造を有するシリコーンジアミンとYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応させて得られた一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂を合成した後、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端のアミノ基をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物又は酸誘導体を用いてアミドとしてキャップすることが好ましい。アミノ基と反応した後のアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物又は酸誘導体に起因する基としては、例えば、
Figure 2005070763
Figure 2005070763
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、
Figure 2005070763
より選ばれるものであり、これらは2種以上用いても良い。またこの方法に限定される事はなく、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端の酸をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含むアミン誘導体を用いてアミドとしてキャップすることもできる。
更に、必要によって用いる一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のZは、例えば、
Figure 2005070763
等であるがこれらに限定されるものではなく、又2種以上用いても良い。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のZは、例えば、シリコンウエハーのような基板に対して、特に優れた密着性が必要な場合に用いるが、その使用割合bは最大40モル%までである。40モル%を越えると露光部の樹脂の溶解性が極めて低下し、現像残り(スカム)が発生し、パターン加工ができなくなる。
本発明で用いる感光性ジアゾキノン化合物(B)は、1,2−ベンゾキノンジアジド或いは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許明細書第2772975号、第2797213号、第3669658号により公知の物質である。例えば、下記のものが挙げられる。
Figure 2005070763
Figure 2005070763
これらの内で、特に好ましいのは、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステルである。それらについては例えば、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは2種以上用いても良い。
Figure 2005070763
Figure 2005070763
Figure 2005070763
Figure 2005070763
Figure 2005070763
Figure 2005070763
本発明で用いる感光性ジアゾキノン化合物(B)の添加量は、好ましくはアルカリ可溶性樹脂100重量部に対して1〜50重量部である。下限値を下回るとポリアミド樹脂のパターニング性が不良となり、上限値を越えると感度が大幅に低下する。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、感度向上を目的として必要により、フェノール化合物を添加することができる。例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2005070763
Figure 2005070763
Figure 2005070763
Figure 2005070763
Figure 2005070763
Figure 2005070763
Figure 2005070763
これらフェノール化合物の添加量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して1〜50重量部であり、好ましくは1〜30重量部である。下限値を下回ると現像時における感度が低下し、上限値を越えると現像時に著しい未露光部の膜減りが生じたり、冷凍保存中において析出が起こり実用性に欠ける。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、必要により感光特性を高めるためにジヒドロピリジン誘導体を含んでいてもよい。ジヒドロピリジン誘導体としては、例えば、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2′−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン、4−(2′−ニトロフェニル)−2,6−ジメチル−3,5−ジカルボエトキシ−1,4−ジヒドロピリジン、4−(2′,4′−ジニトロフェニル)−2,6−ジメチル−3,5−ジカルボメトキシ−1,4−ジヒドロピリジン等を挙げることができる。
本発明におけるポジ型感光性樹脂組成物には、必要によりレベリング剤、シランカップリング剤等の添加剤を含んでも良い。
本発明においては、これらの成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、単独でも混合して用いても良い。
本発明の具体的な半導体装置の製造方法については、まず、先に述べた金属をスパッタリング等の方法を用いてウエハー上に形成し、リソグラフィー、エッチング法により所望の金属パターンを形成する。また、CVD法により形成した絶縁膜をリソグラフィー、エッチング法によりパターン形成した後、メッキ等の方法により金属を埋め込んでCMP等により金属パターンの形成する方法もある。次にポジ型感光性樹脂を塗布するが、塗布前に金属表面を酸素プラズマで処理しても良い。ポジ型感光性樹脂組成物の塗布量は、半導体装置の場合、硬化後の最終膜厚が0.1〜30μmになるように塗布する。膜厚が下限値を下回ると半導体素子の保護表面膜としての機能を十分に発揮することが困難となり、上限値を越えると、微細な加工パターンを得ることが困難となる。塗布方法としては、スピンナーを用いる回転塗布、スプレーコーターを用いる噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。次に、60〜130℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。
次に照射部をアルカリ現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
現像方法の一例としては、アルカリ濃度が0.2〜1.3%の水溶性現像液を使用してウエハー上に表面張力により液盛りし、50〜200秒静止する。この場合も液盛りと静止を2〜10回繰り返しても良い。
また、パドル以外の方法を用いるときにもアルカリ濃度が0.2〜1.3%の水溶性現像液を使用する。ここで、アルカリ濃度を0.2〜1.3%としているのは、下限値を下回る濃度の場合現像に時間がかかりすぎて実用的ではなくなるためである。上限値を超えた場合は、現像し後述のリンスをした後、金属上にポジ型感光性樹脂膜が残留する場合がある。
次に、現像によって形成したレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、純水を使用する。次に加熱処理を行い、イミド環、もしくはオキサゾール環、又はイミド環とオキサゾール環の両方の環を形成し、耐熱性に富む最終パターンを得る。
本発明によるポジ型感光性樹脂組成物は、半導体用途のみならず、多層回路の層間絶縁やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜等としても有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。また、本発明は、これらに限定されるものではない。
<実施例1>
ポリイミド樹脂の合成
4,4’―オキシジフタル酸無水物17.1g(0.055モル)と2−メチル−2−プロパノール12.4g(0.167モル)とピリジン10.9g(0.138モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン150gを加えて溶解させた。この反応溶液に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール14.9g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン30gと共に滴下した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド22.7g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン50gと共に滴下し、室温で一晩反応させた。その後、この反応溶液にジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体(活性エステル)27.1g(0.055モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン44.8g(0.122モル)をN−メチル−2−ピロリドン70gと共に添加し、室温で2時間攪拌した。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(体積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で十分洗浄した後、真空下で乾燥し、一般式(1)で示され、Xが下記式X−1、Yが下記式Y−1及びY−2で、a=100、b=0からなるポリアミド樹脂(A−1)を合成した。
ポジ型感光性樹脂組成物の作製
合成したポリアミド樹脂(A−1)100g、下記式(Q−1)の構造を有する感光性ジアゾキノン化合物19gをγ−ブチロラクトン150gに溶解した後、0.2μmのテフロン(R)フィルターで濾過しポジ型感光性樹脂組成物を得た。
特性評価
スパッタリング装置でTiを約50nm、その上にAuを約200nmの厚みになるように形成したウエハーを使用した。このウエハーに作製したポジ型感光性樹脂組成物をスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分プリベークし、膜厚10〜20μmの塗膜を得た。この塗膜に凸版印刷(株)製・マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの抜きパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、g線ステッパー((株)ニコン製・1505G3A)を用いて、150〜2500mJ/cm2で露光を行った。次に1.0%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液をウエハー上に液盛りして約100秒パドル浸漬し、この水溶液を新しい水溶液で追い出した後で約100秒パドル浸漬する方法を4回繰り返し、浸漬時間を約400秒とすることによって露光部を溶解除去した後、純水で約20秒間リンスした。
その後、上記のパターン形成によりポジ型感光性樹脂膜の開口した部分を光学顕微鏡により観察し、ポジ型感光性樹脂膜が残留していないことを確認した。
<実施例2>
実施例1の特性評価において、Auをメッキ法により約10μm形成したウエハーで同様の評価を行い、光学顕微鏡による観察により同様に開口部にポジ型感光性樹脂膜が残留していないことが確認された。
<実施例3>
実施例1の特性評価において、Cuをメッキ法により約10μm形成したウエハーで同様の評価を行い、光学顕微鏡による観察により同様に開口部にポジ型感光性樹脂膜が残留していないことが確認された。
<実施例4>
実施例1の特性評価において、ウエハーにポジ型感光性樹脂組成物を塗布、プリベークし、膜厚6〜8μmの塗膜を得た。この塗膜に実施例1と同様の露光を行った後、0.6%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に6〜8分間ディップ浸漬し、純水でリンスした。
その後、上記のパターン形成によりポジ型感光性樹脂膜の開口した部分を光学顕微鏡により観察し、ポジ型感光性樹脂膜が残留していないことを確認した。
<比較例1>
実施例1の特性評価において、Auをスパッタリングで形成した後、ポジ型感光性樹脂組成物を塗布し、アルカリ濃度が1.4%の現像液で現像処理を行い実施例1と同様の評価を行った。光学顕微鏡で開口部を観察したところ、Au上にポジ型感光性樹脂膜が残留していることが確認された。
<比較例2>
実施例1の特性評価において、Auをメッキ法で形成した後、ポジ型感光性樹脂組成物を塗布し、アルカリ濃度が1.4%の現像液で現像処理を行い実施例1と同様の評価を行った。光学顕微鏡で開口部を観察したところ、Au上にポジ型感光性樹脂膜が残留していることが確認された。
以下に、実施例及び比較例のX−1、Y−1、Y−2、Q−1の構造を示す。
Figure 2005070763
Figure 2005070763

Claims (10)

  1. 金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法であって、現像時にアルカリ濃度が0.2〜1.3%の水溶性現像液を使用して行われることを特徴とする金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法。
  2. ポジ型感光性樹脂が、アルカリ可溶性樹脂とジアゾナフトキノンを含んでなる請求項1記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法。
  3. ポジ型感光性樹脂が、アルカリ可溶性樹脂100重量部とジアゾナフトキノン1〜50重量部とを含んでなる請求項1又は2記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法。
  4. アルカリ可溶性樹脂が、一般式(1)で示されるポリアミド樹脂である請求項2又は3記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法。
    Figure 2005070763
  5. 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のXが、式(2)の群より選ばれてなる請求項4記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法。
    Figure 2005070763
  6. 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のYが、式(3)の群より選ばれてなる請求項4又は5記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法。
    Figure 2005070763
    Figure 2005070763
  7. 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂が、アルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む誘導体によって末端封止されたものである請求項4、5又は6のいずれかに記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法。
  8. ポジ型感光性樹脂膜を形成する下地の金属が、Ti、W、Cr、Cu、Ni、Al、Au、Pd、及びこれらを主成分とする合金のいずれかで形成されてなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法。
  9. 請求項8記載のポジ型感光性樹脂膜を形成する下地の金属がSiを含んでいる金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の金属上へのポジ型感光性樹脂膜の形成方法を用いて製作された半導体装置。
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