JP2005070601A - 電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置 - Google Patents

電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005070601A
JP2005070601A JP2003302606A JP2003302606A JP2005070601A JP 2005070601 A JP2005070601 A JP 2005070601A JP 2003302606 A JP2003302606 A JP 2003302606A JP 2003302606 A JP2003302606 A JP 2003302606A JP 2005070601 A JP2005070601 A JP 2005070601A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
base material
substrate
optical element
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003302606A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Masuda
修 増田
Kazumi Furuta
和三 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2003302606A priority Critical patent/JP2005070601A/ja
Publication of JP2005070601A publication Critical patent/JP2005070601A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】 制御が容易で、描画時間が長くなることが無く、滑らかなブレーズ傾斜面を形成できる電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置を提供すること。
【解決手段】 基材に対し、平面部と側壁部が繰り返し複数形成されるとともに、それぞれの側壁部とその先端に接する平面部とで形成される外角、側壁部とその基端に接する平面部とで形成される内角の各形状を形成するために、焦点を有する電子ビームを基材に照射しつつ走査することにより描画を行う電子ビーム描画方法であって、描画する形状に応じて、基材に照射される電子ビームの径を変化させるために、基材の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変化させるステップ、を含むことを特徴とする。
【選択図】 図12


Description

本発明は、電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置に関する。
従来から、情報記録媒体として、例えばCD及びDVD等が広く使用されている。そして、これらの記録媒体を読み取る読取装置などの精密機器には、多くの光学素子が利用されている。これらの機器に利用される光学素子、例えば光レンズ等は、低コスト化並びに小型化の観点から、ガラス製の光レンズよりも樹脂製の光レンズを用いることが多い。このような樹脂製の光レンズは、一般の射出成形によって製造されており、射出成形用の成形型も、一般的な切削加工によって形成されている。
ところで、光レンズの内、例えばCD/DVD等の互換性を有する読取装置に用いられるものにあっては、その収差補正を行うために、表面にバイナリーパターンやブレーズ形状の回折格子構造が形成されている。
特に、近年のDVD用ピックアップレンズのように、高密度の記録媒体を読み取る場合には、回折格子構造のパターンもさらに微細化する必要が生じ、そのため、バイナリーパターンやブレーズ形状の回折構造もサブミクロンオーダで微細化することが要求されるケースがあるため、このようなものを描画加工する装置として、電子ビームによる光露光の手法を用いた電子ビーム描画装置を利用することが提案されている。
このような電子ビーム描画装置においては、光レンズの原型である基材の表面に対して電子ビームを照射し、これを所定の描画時間内に所定のドーズ量にて走査することで、バイナリーパターンやブレーズ形状の回折構造を描画している。
しかしながら、上述の電子ビーム描画装置で電子ビームの走査ピッチを広くして描画を行うとドーズ量の分布が粗密となるためにブレーズ傾斜面が凸凹になりやすいので、滑らかなブレーズ傾斜面を形成するためには、プローブ電流(電子ビームにより形成される電子線プローブにおける電流)を小さくして電子ビームの走査間隔を狭くして描画をおこなうことになるが、描画時間が長くなり実用的ではない。
また、上述の電子ビーム描画装置のドーズ量の最小ドーズ分解能は、D/A変換器の最小時間分解能により決定されるため、このような電子ビーム描画装置におけるドーズ量の調整は、特に高い電流値にて時間をかけないように描画を行う場合には段階的となり、例えば、ブレーズ形状の回折構造等を描画する際には、なだらかなブレーズ傾斜面を形成しようとしても、最小ドーズ分解能の差により、描画/現像後に得られるブレーズ傾斜面の形状は、階段状になってしまう場合があった。
このような形状の不具合は、光レンズの光学特性の低下、特に回折効率の低下を招く要因となり、また、製品の品質を鑑みた場合には、製品価値を低下させる要因ともなるため、光レンズの回折効率を向上させると共に、製品価値も高めるためには、ブレーズ傾斜面は、可能な限りブレーズ形状を安定化させ、さらにブレーズ傾斜面を滑らかにする必要が生じた。
そこで、滑らかなブレーズ傾斜面を形成するために、ドーズ分布を、例えば第1のドーズ量から第2のドーズ量へ変化させる際に、これらの境界部分に、第1のドーズ量と第2のドーズ量を混在させたドーズ分布領域を設けるようにしたものがある(特願2002−249614号明細書(段落〔0030〕−〔0220〕、第1乃至第30図))。
しかしながら、D/A変換器のビット誤差やノイズの影響を受け、表面が滑らかにならない場合があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、制御が容易で、描画時間が長くなることが無く、滑らかなブレーズ傾斜面を形成できる電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、基材に対し、平面部と側壁部が繰り返し複数形成されるとともに、それぞれの側壁部とその先端に接する平面部とで形成される外角、前記側壁部とその基端に接する平面部とで形成される内角の各形状を形成するために、焦点を有する電子ビームを前記基材に照射しつつ走査することにより描画を行う電子ビーム描画方法であって、描画する形状に応じて、前記基材に照射される電子ビームの径を変化させるために、前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるステップ、を含むことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、前記電子ビームは、電子レンズを通過して前記基材に照射され、前記相対位置の変化は、前記電子レンズの励磁電圧を変化させ前記焦点の位置を変化させることにより行うことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、前記基材は、前記電子ビームの照射方向にその位置が可変になされ、前記相対位置の変化は、前記電子ビームの照射方向に前記基材の位置を変化させて行うことを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、前記描画する形状が前記内角及び前記内角近傍の場合には、前記電子ビームの焦点の位置で前記基材を照射するように、前記描画する形状が前記内角及び前記内角近傍を除く前記平面部の場合には、前記電子ビームの焦点の位置を前記基材から離して照射するように、前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、前記平面部は、傾斜し、それぞれの前記平面部の一端側には前記外角が、他端側には前記内角が形成されることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子ビーム描画方法を用いて光学素子の金型を製造する光学素子用金型の製造方法であって、前記電子ビームを照射した基材を現像し、現像された前記基材の表面で電鋳を行い、成型用の金型を形成するステップを含むことを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子ビーム描画方法を用いて光学素子の金型を製造する光学素子用金型の製造方法であって、前記電子ビームを照射した基材を現像し、エッチング処理した前記基材に電鋳を行い、成型用の金型を形成するステップを含むことを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項6または請求項7に記載の光学素子用の金型製造方法を用いて形成した金型を用いて光学素子を形成することを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、基材に対し、平面部と側壁部が繰り返し複数形成されるとともに、それぞれの側壁部とその先端に接する平面部とで形成される外角、前記側壁部とその基端に接する平面部とで形成される内角の各形状を形成するために、焦点を有する電子ビームを前記基材に照射しつつ走査することにより描画を行う電子ビーム描画装置であって、描画する形状に応じて、前記基材に照射される電子ビームの径を変化させるために、前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるように制御する制御手段を備えることを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、前記基材の手前に前記電子ビームが通過する電子レンズを更に備え、前記制御手段は、前記電子レンズの励磁電圧を変化させて前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるように制御することを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、少なくとも前記電子ビームの照射方向に移動可能になされ、前記基材を載置するための載置台を更に備え、前記制御手段は、前記載置台を前記電子ビームの照射方向に移動させて前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるように制御することを特徴としている。
また、請求項12記載の発明は、前記制御手段は、前記描画する形状が前記内角及び前記内角近傍の場合には、前記電子ビームの焦点の位置で前記基材を照射するように、前記描画する形状が前記内角及び前記内角近傍を除く前記平面部の場合には、前記電子ビームの焦点の位置を前記基材から離して照射するように、前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるように制御することを特徴としている。
また、請求項13記載の発明は、前記平面部は、傾斜し、それぞれの前記平面部の一端側には前記外角が、他端側には前記内角が形成されることを特徴としている。
請求項1記載の電子ビーム描画方法によれば、電子ビームで描画する際に描画する形状に応じ、基材の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変化することにより異なるビーム径により描画することができる。
請求項2記載の電子ビーム描画方法によれば、電子レンズの励磁電圧を変化するだけで基材の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変化させることができる。
請求項3記載の電子ビーム描画方法によれば、基材を載置するための載置台の位置を変化させるだけで基材の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変化させることができる。
請求項4記載の電子ビーム描画方法によれば、平面部を滑らかな形状で、内向きエッジを鋭い形状とすることができる。
請求項5記載の電子ビーム描画方法によれば、ブレーズ形状を有する光学素子の傾斜部を滑らかに、側壁部の基端と傾斜部で形成される内向きエッジを鋭い形状とすることができる。
請求項6記載の光学素子用金型の製造方法によれば、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子ビーム描画方法を用いた形状を成型する金型を容易に形成することが可能である。
請求項7記載の光学素子用金型の製造方法によれば、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子ビーム描画方法を用いた形状を成型する金型を容易に形成することが可能である。
請求項8記載の光学素子の製造方法によれば、請求項6または請求項7のいずれかに記載の光学素子用金型の製造方法を用いて形成した金型を用いるので、光学性能に優れた光学素子を安く製造することができる。
請求項9記載の電子ビーム描画装置によれば、電子ビームで描画する際に描画する形状に応じ、基材の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変化することにより異なるビーム径により描画することができる。
請求項10記載の電子ビーム描画装置によれば、電子レンズの励磁電圧を変化するだけで基材の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変化させることができる。
請求項11記載の電子ビーム描画装置によれば、基材を載置するための載置台の位置を変化させるだけで基材の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変化させることができる。
請求項12記載の電子ビーム描画装置によれば、平面部を滑らかな形状で、内向きエッジを鋭い形状とすることができる。
請求項13記載の電子ビーム描画装置によれば、ブレーズ形状を有する光学素子の傾斜部を滑らかに、側壁部の基端と傾斜部で形成される内向きエッジを鋭い形状とすることができる。
以下、本発明に係る電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置の一実施形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
[第1の実施の形態]
先ず、本実施の形態の特徴は、描画する形状に応じて、例えば光レンズの原型である基材に照射される電子ビームの径を変化させるために、電子ビームの焦点の位置と基材の位置との相対位置を変化させて描画する点にある。例えば、基材の電子ビームが照射される面である描画面に対して電子ビームの焦点を離すようにして描画することにより、滑らかな面を形成するためのものである。
(基材について)
以下、まず初めに、電子ビームにより描画される光レンズの原型である基材の構成について、図1、図2を参照しつつ説明する。図1には、基材上に描画される描画パターン並びにその細部の描画形状が開示されている。
同図に示すように、本実施形態の基材2上に描画される描画パターンの一例として円描画が開示されており、基材2の描画部分の一部であるA部分を拡大してみると、基材2は、複数のブレーズ3からなる回折格子構造が形成されている。
ブレーズ3は、平面部である傾斜部3b及び側壁部3aを形成し、当該側壁部3bは、周方向に沿って平面状に複数段形成されている。
より詳細には、図2に示すように、基材2は、少なくとも一面に形成された曲面部2aを有し、回折格子を傾けて例えばピッチP毎に形成し、この回折格子の少なくとも1ピッチPに、当該ピッチPの区切り目位置にて曲面部2aより立ち上がる側壁部3aと、傾斜部3bとが繰り返し形成され、側壁部3aと傾斜部3bとの境界領域には、側壁部3aの先端とその先端に接する一方の傾斜部3bにより形成されるエッジ3c(外角)と側壁部3aの基端とその基端に接する他方の傾斜部3bにより形成される内向きエッジ3dが形成されている。言い換えると、傾斜部3bは、一端が一方の側壁部3aの基端に接し、他端が他方の側壁部3aの先端に接する傾斜面を構成し、傾斜部3bの一端側には一方の側壁部3aの先端とによってエッジ3cが、傾斜部3bの他端側には他方の側壁部3aの基端とによって内向きエッジ3dが形成されている。なお、この回折格子構造は、第2の実施の形態に後述するように、曲面部2a上に塗布された塗布剤(レジスト)に描画し、現像して形成されることが好ましい。
以下、このような基材を形成するための前提となる電子ビーム描画装置の具体的構成について説明することとする。
(電子ビーム描画装置の全体構成)
電子ビーム描画装置の全体の概略構成について、図3を参照して説明する。図3は、本例の電子ビーム描画装置の全体構成を示す説明図である。
本実施形態例の電子ビーム描画装置1は、図3に示すように、基材2を走査するための電子線プローブを形成して描画対象の基材2上に照射しつつ走査するものであり、電子線プローブを形成する電子ビームを生成してターゲットに対してビーム照射を行う電子ビーム生成手段である電子銃12と、この電子銃12からの電子ビームを通過させるスリット14と、電子ビームの経路上に配設されたアパーチャー18と、スリット14を通過した電子ビームのアパーチャー18を通過する電子線プローブを制御(つまり、プローブ電流の制御)及び電子ビームの基材2に対する焦点の位置を制御するための電子レンズ16と、電子ビームを偏向させることでターゲットである基材2上の走査位置等を制御する偏向器20と、偏向を補正する補正用コイル22と、を含んで「電子ビーム照射部」を構成する。なお、これらの各部は、鏡筒10内に配設されて電子ビーム出射時には真空状態に維持される。
さらに、電子ビーム描画装置1は、描画対象となる基材2を載置するための載置台であるXYZステージ30と、このXYZステージ30上の載置位置に基材2を搬送するための搬送手段であるローダ40と、XYZステージ30上の基材2の表面の基準点を測定するための測定手段である測定装置80と、XYZステージ30を駆動するための駆動手段であるステージ駆動手段50と、ローダを駆動するためのローダ駆動装置60と、鏡筒10内及びXYZステージ30を含む筐体11内を真空となるように排気を行う真空排気装置70と、これらの制御を司る制御手段である制御回路100と、を含んで構成されている。
尚、電子レンズ16は、高さ方向(電子ビームの照射方向)に沿って複数箇所に離間して設置される各コイル17a、17b、17cに電圧をかけて励磁し、各々のコイル17に流れる電流値によって電子的なレンズが複数生成されることで制御され、アパーチャー18を通過する電子線プローブの制御及び電子ビームの焦点の位置の制御がなされる。詳細には、コイル17a、17bを励磁させるための電圧を変化することにより、アパーチャー18を通過する電子線プローブ及び電子ビームの焦点の位置を制御することが可能で、コイル17cを励磁させるための電圧(励磁電圧)を変化することにより、電子ビームの焦点の位置の制御が可能である。
測定装置80は、基材2に対してレーザーを照射することで基材2を測定する第1のレーザー測長器82と、第1のレーザー測長器82にて発光されたレーザー光が基材2を反射し当該反射光を受光する第1の受光部84と、第1のレーザー測長器82とは異なる照射角度から照射を行う第2のレーザー測長器86と、第2のレーザー測長器86にて発光されたレーザー光が基材2を反射し当該反射光を受光する第2の受光部88と、を含んで構成されている。
ステージ駆動手段50は、XYZステージ30をX方向に駆動するX方向駆動機構52と、XYZステージ30をY方向に駆動するY方向駆動機構54と、XYZステージ30をZ方向に駆動するZ方向駆動機構56と、XYZステージ30をθ方向に駆動するθ方向駆動機構58と、を含んで構成されている。なお、この他、Y軸を中心とするα方向に回転駆動可能なα方向駆動機構、X軸を中心とするβ方向に回転駆動可能なβ方向駆動機構を設けて、ステージをピッチング、ヨーイング、ローリング可能に構成してもよい。これによって、XYZステージ30を3次元的に動作させたり、アライメントを行うことができる。
制御回路100は、電子銃12に電源を供給するための電子銃電源部102と、この電子銃電源部102での電流、電圧などを調整制御する電子銃制御部104と、電子レンズ16(複数の各電子的なレンズ)を動作させるためのレンズ電源部106と、このレンズ電源部106での各電子レンズに対応する各励磁電圧を制御するレンズ制御部108と、を含んで構成される。尚、電子銃電源部102は、電子銃12に電源を供給するための図示省略のD/A変換器を有しており、電子銃制御部104が、この図示省略のD/A変換器における電流、電圧などを調整制御することで、電子銃12から照射される電子ビームのドーズ量が調整される。従って、このD/A変換器の最小クロックに基づいて、当該電子ビーム描画装置の最小調整単位のドーズ量が決定されることとなる。
さらに、制御回路100は、補正用コイル22を制御するためのコイル制御部110と、偏向器20にて成形方向の偏向を行う成形偏向部112aと、所定の走査ピッチで描画を行うように偏向器20にて副走査方向の偏向を行うための副偏向部112bと、所定の走査速度で描画を行うように偏向器20にて主走査方向の偏向を行うための主偏向部112cと、成形偏向部112aを制御するためにデジタル信号をアナログ信号に変換制御する高速D/A変換器114aと、副偏向部112bを制御するためにデジタル信号をアナログ信号に変換制御する高速D/A変換器114bと、主偏向部112cを制御するためにデジタル信号をアナログ信号に変換制御する高精度D/A変換器114cと、を含んで構成される。
さらに、制御回路100は、偏向器20における位置誤差を補正する、すなわち、位置誤差補正信号などを各高速D/A変換器114a、114b、及び高精度D/A変換器114cに対して供給して位置誤差補正を促すあるいはコイル制御部110に対して当該信号を供給することで補正用コイル22にて位置誤差補正を行う位置誤差補正回路116と、これら位置誤差補正回路116並びに各高速D/A変換器114a、114b及び高精度D/A変換器114cを制御して電子ビームの電界を制御する電界制御手段である電界制御回路118と、描画パターンなどを基材2に対して生成するためのパターン発生回路120と、を含んで構成される。
さらに、制御回路100は、第1のレーザー測長器82を上下左右に移動させることによるレーザー照射位置の移動及びレーザー照射角の角度等の駆動制御を行う第1のレ−ザー駆動制御回路130と、第2のレーザー測長器86を上下左右に移動させることによるレーザー照射位置の移動及びレーザー照射角の角度等の駆動制御を行う第2のレ−ザー駆動制御回路132と、第1のレーザー測長器82でのレーザー照射光の出力を調整制御するための第1のレーザー出力制御回路134と、第2のレーザー測長器86でのレーザー照射光の出力を調整制御するための第2のレーザー出力制御回路136と、第1の受光部84での受光結果に基づき、測定結果を算出するための第1の測定算出部140と、第2の受光部88での受光結果に基づき、測定結果を算出するための第2の測定算出部142と、を含んで構成される。
さらに、制御回路100は、ステージ駆動手段50を制御するためのステージ制御回路150と、ローダ駆動装置60を制御するローダ制御回路152と、上述の第1、第2のレーザー駆動回路130、132・第1、第2のレーザー出力制御回路134、136・第1、第2の測定算出部140、142・ステージ制御回路150・ローダ制御回路152を制御する機構制御回路154と、真空排気装置70の真空排気を制御する真空排気制御回路156と、測定情報を入力するための測定情報入力部158と、入力された情報や他の複数の情報を記憶するための記憶手段であるメモリ160と、各種制御を行うための制御プログラムを記憶したプログラムメモリ162と、後述する制御系300(詳細は後述する)と、これらの各部の制御を司る、例えばCPUなどにて形成された制御部170と、を含んで構成されている。
また、本実施形態の電子ビーム描画装置1では、測定情報入力部158などを含むいわゆる「操作系」ないしは「操作手段」においては、アナログスキャン方式、デジタルスキャン方式の選択、基本的な形状の複数の各描画パターンの選択等の各種コマンドの選択等の基本的な操作が可能となっていることは言うまでもない。
上述のような構成を有する電子ビーム描画装置1において、ローダ40によって搬送された基材2がXYZステージ30上に載置されると、真空排気装置70によって鏡筒10及び筐体11内の空気やダストなどを排気した後、電子銃12から電子ビームが照射される。
電子銃12から照射された電子ビームは、電子レンズ16を通過して偏向器20により偏向され、偏向された電子ビームB(以下、この電子レンズ16を通過後の偏向制御された電子ビームに関してのみ「電子ビームB」と符号を付与することがある)は、XYZステージ30上の基材2の表面、例えば曲面部(曲面)2a上(描画面)に照射され、走査されることで描画が行われる。
この際に、測定装置80によって、基材2上の描画位置、もしくは後述するような基準点の位置が測定され、制御回路100は、当該測定結果に基づき、電子レンズ16のコイル17cに電圧をかけて制御して、電子ビームBの焦点深度の位置、すなわち焦点の位置を変化させるように制御し、描画する形状に応じて当該焦点の位置と基材2の描画面との相対位置を変化するように制御される。
あるいは、測定結果に基づき、制御回路100は、ステージ駆動手段50を制御することにより、XYZステージ30を電子ビームの照射方向であるZ方向に移動させて基材2の位置を変化させるように制御し、描画する形状に応じて描画面の位置と当該焦点の位置との相対位置を変化するように制御される。
また、本例においては、電子レンズ16の制御(コイル17cの励磁電圧の制御)、XYZステージ30の制御のいずれか一方の制御によって行っても、双方を利用して行ってもよい。
(測定装置)
次に、測定装置80について、図4を参照しつつ説明する。測定装置80は、より詳細には、図4に示すように、第1のレーザー測長器82、第1の受光部84、第2のレーザー測長器86、第2の受光部88などを有する。
基材2の位置をZ方向に変化させつつ、第1のレーザー測長器82により電子ビームと交差する方向から基材2に対して第1の光ビームS1を照射し、基材2を透過する第1の光ビームS1の受光によって、第1の光強度分布が検出される。
この際に、図4に示すように、第1の光ビームS1は、基材2の底部2cにて反射されるため、第1の強度分布に基づき、基材2の平坦部2b上の(高さ)位置が測定算出されることになる。しかし、この場合には、基材2の曲面部2a上の(高さ)位置を測定することができない。
そこで、さらに第2のレーザー測長器86を設けている。すなわち、基材2の位置をZ方向に変化させつつ、第2のレーザー測長器86によって、第1の光ビームS1と異なる電子ビームとほぼ直交する方向から基材2に対して第2の光ビームS2を照射し、基材2を透過する第2の光ビームS2が第2の受光部88に含まれるピンホール84を介して受光されることによって、第2の光強度分布が検出される。
この場合、図5(A)〜(C)に示すように、第2の光ビームS2が曲面部2a上を透過することとなるので、第2の強度分布に基づき、基材2の平坦部2bより突出する曲面部2a上の(高さ)位置を測定算出することができる。
具体的には、第2の光ビームS2がXY基準座標系における曲面部2a上のある位置(x、y)の特定の高さを透過すると、この位置(x、y)において、図5(A)〜(C)に示すように、第2の光ビームS2が曲面部2aの曲面にて当たることにより散乱光SS1、SS2が生じ、この散乱光分の光強度が弱まることとなる。このようにして、図6に示すように、第2の受光部88にて検出された第2の光強度分布に基づき、位置が測定算出される。
この算出の際には、図6に示すように、第2の受光部88の信号出力Opは、図7に示す特性図のような、信号出力Opと基材の高さとの相関関係を有するので、制御回路100のメモリ160などにこの特性、すなわち相関関係を示した相関テーブルを予め格納しておくことにより、第2の受光部88での信号出力Opに基づき、基材の高さ位置を算出することができる。
そして、この基材の高さ位置から、電子ビームの焦点の位置と基材の描画面の位置を調整(描画する形状に応じて変化させる)して、描画が行われることになる。
(描画位置算出の原理の概要)
次に、当該電子ビーム描画装置1における、描画を行う場合の基材の描画面の位置の算出の原理の概要について、説明する。
先ず、基材2は、図8(A)(B)に示すように、例えば光学レンズ等の光学素子を形成することが好ましく、断面略平板状の平坦部2bと、この平坦部2bより突出形成された曲面をなす曲面部2aと、を含んで構成されている。この曲面部2aの曲面は、球面に限らず、非球面などの他のあらゆる高さ方向に変化を有する自由曲面であってよい。
このような基材2において、予め基材2をXYZステージ30上に載置する前に、基材2上の複数例えば3個の基準点P00、P01、P02を決定してこの位置を測定しておく(第1の測定)。これによって、例えば、基準点P00とP01によりX軸、基準点P00とP02によりY軸が定義され、3次元座標系における第1の基準座標系が算出される。ここで、第1の基準座標系における高さ位置をHo(x、y)(第1の高さ位置)とする。これによって、基材2の厚み分布の算出を行うことができる。
一方、基材2をXYZステージ30上に載置した後も、同様の処理を行う。即ち、図8(A)に示すように、基材2上の複数例えば3個の基準点P10、P11、P12を決定してこの位置を測定しておく(第2の測定)。これによって、例えば、基準点P10とP11によりX軸、基準点P10とP12によりY軸が定義され、3次元座標系における第2の基準座標系が算出される。
さらに、これらの基準点P00、P01、P02、P10、P11、P12により第1の基準座標系を第2の基準座標系に変換するための座標変換行列などを算出して、この座標変換行列を利用して、第2の基準座標系におけるHo(x、y)に対応する高さ位置Hp(x、y)(第2の高さ位置)を算出して、この位置を電子ビームを照射する位置、すなわち描画面の位置として、この描画面と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変化させることになる。
なお、上述の第2の測定は、電子ビーム描画装置1の第1の測定手段である測定装置80を用いて測定することができる。
そして、第1の測定は、予め別の場所において他の測定装置を用いて測定しておく必要がある。このような、基材2をXYZステージ30上に載置する前に予め基準点を測定するための測定装置としては、上述の測定装置80と全く同様の構成の測定装置200(第2の測定手段)を採用することができる。
この場合、測定装置からの測定結果は、例えば図3に示す測定情報入力部158にて入力されたり、制御回路100と接続される不図示のネットワークを介してデータ転送されて、メモリ160などに格納されることとなる。もちろん、この測定装置が不要となる場合も考えられる。
上記のようにして、描画面の位置が算出されて、描画する形状に応じて描画面の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変化させて描画が行われることとなる。
具体的には、図8(C)に示すように、電子ビームの焦点深度FZ(ビームウエストBW)の位置を電子レンズ16のコイル17cの励磁電圧を制御、または、ステージ駆動手段50を制御して、基材2のZ方向の位置を制御する。図8(C)には、焦点深度FZの位置を3次元基準座標系における単位空間の1フィールド(m=1)内にした例を示した。なお、本例においては、1フィールドの高さ分を焦点深度FZより長くなるように、フィールドを設定してあるがこれに限定されるものではない。ここで、焦点深度FZとは、図9に示すように、電子レンズ16を介して照射される電子ビームBにおいて、ビームウエストBWの範囲の高さを示す。なお、電子ビームBの場合、図9に示すように、電子レンズ16の幅D、電子レンズ16よりビームウエスト(ビーム径の最も細い所)BWまでの深さfとすると、D/fは、0.01程度であり、例えば50nm程度の解像度を有し、焦点深度は例えば数十μ程度ある。
そして、図8(C)に示すように、例えば1フィールド内をY方向にシフトしつつ描画する形状に応じて上述の描画面の位置と焦点の位置との相対位置を変化させる制御を行い順次X方向に走査することにより、1フィールド内の描画が行われることとなる。さらに、1フィールド内において、描画されていない領域があれば、当該領域についても、上述の描画する形状に応じて上述の描画面の位置と焦点の位置との相対位置を変化させる制御を行いつつ、同様の走査による描画処理を行うこととなる。
次に、1フィールド内の描画が行われた後、他のフィールド、例えばm=2のフィールド、m=3のフィールドにおいても、上述同様に、測定や描画位置の算出を行いつつ描画処理がリアルタイムで行われることとなる。このようにして、描画されるべき描画領域について全ての描画が終了すると、基材2の表面における描画処理が終了することとなる。
なお、本例では、この描画領域を被描画層とし、この被描画層における曲面部2aの表面の曲面に該当する部分を被描画面としている。
さらに、上述のような各種演算処理、測定処理、制御処理などの処理を行う処理プログラムは、プログラムメモリ162に予め制御プログラムとして格納されることとなる。
(制御系)
図10には、本実施の形態の特徴的構成の電子ビーム描画装置の制御系の機能ブロック図が開示されている。
図10に示すように、電子ビーム描画装置1のメモリ160には、形状記憶テーブル161を有し、この形状記憶テーブル161には、例えば基材2の曲面部2aにブレーズ3の傾斜部3b及び側壁部3aを所望の通りに各ピッチP毎に形成する際の理想ドーズ分布や、この理想ドーズ分布を当該電子ビーム描画装置のドーズ最小単位にて近似した設定ドーズ分布等を予め定義したドーズ分布情報161aを有する。
さらに、メモリ160は、電子ビームで走査する傾斜部3bの側壁部3aに対する位置とその位置を走査する際の描画面の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置との関係を定義した焦点位置情報161b、その他の情報161cなどが格納されている。
また、プログラムメモリ162には、描画する形状に応じて描画面の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変更して電子ビームを照射しつつ描画する処理を行う処理プログラム163a、その他の処理プログラム163cなどを有している。なお、本実施の形態のメモリ160にて「格納手段」を構成でき、また、本実施の形態のプログラムメモリ162と制御部170とで「制御手段」を構成できる。
この際、制御手段は、予め定めた理想ドーズ分布に基づいて、当該ドーズ量を算出しつつ、さらにドーズ量に基づいて設定されるプローブ電流、走査速度、走査ピッチ、及び、焦点位置情報161bに基づいて描画面の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置を変更して描画を行うように制御する。
さらに、制御系には、ドーズ分布、傾斜部3bの側壁部3aに対する位置と電子ビームの焦点の位置との関係や走査する時のプローブ電流、走査速度、走査ピッチ及び焦点の位置等を設定するための設定手段181や、例えばライン毎のドーズ情報等を表示可能な表示手段182を備えている。
(処理手順について)
次に、上述の電子ビーム描画装置を用いてた基材2への描画について、図11を参照しつつ説明する。図11は、電子ビームによる基材2の走査の様子を説明するための図である。
図11に示すようなブレーズ3を、基材2の描画面4上の電子ビームのスキャンライン(L1〜Ln)に沿った走査を、エッジ3c側のスキャンラインL1から内向きエッジ3d側のスキャンラインnに順に行うことにより形成する場合を例に説明する。
例えば、ブレーズ3のピッチをP、スキャンラインLをnライン、走査ピッチすなわちスキャンライン間のピッチをpとし、1ライン目のスキャンラインL1が走査開始側の側壁部3aからp/2及びnライン目のスキャンラインLnが走査終了側の側壁部3aからp/2の距離にあるとすると、
走査ピッチpは、
p=P/n、
kライン目のスキャンラインLkの走査開始側の側壁部3aからの距離をx(ただし、x:0〜P)は、
x=p×(k−1)+p/2
で表される。
また、ドーズ分布情報161aに走査開始側の側壁部3aからの距離をx(ただし、x:0〜P)におけるドーズ分布として、
D(x/P)
と定義されていたとすれば、kライン目のスキャンラインLkにおけるドーズ量は、
D((p×(k−1)+p/2)/P)
で表される。
そして、1ライン目からnライン目まで順に、上述のドーズ量となるように各ライン毎に走査速度を求めて、その走査速度でスキャンラインLに沿って電子ビームの走査を行う。また、走査ピッチは、副偏向部112bと偏向器20により制御され、また、走査速度は、主偏向部112bと偏向器20により制御される。
さらに、「描画する形状に応じた描画面の位置(基材の位置)と電子ビームの焦点の位置との相対位置の変更」について図12を参照し説明する。図12は、本発明の電子ビーム描画方法の処理手順を示すフローチャートであって、上述の1ライン目からnライン目まで順に、上述のドーズ量となるように各ライン毎に走査速度を求めて、その走査速度でスキャンラインに沿って電子ビーム走査を行いつつ、描画する形状に応じた描画面の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置の変更を行うものである。
まず、例えば、焦点位置情報161bに
0≦x≦P−A:デフォーカス
P−A<x≦P:フォーカス
と定義されているものとする。
1ライン目の処理を開始し(図12ステップS101:以下、省略してS101と示す。他も同様。)、まず、電子ビームを描画面4の位置に対してフォーカス状態にするか、デフォーカス状態にするかをxに基づいて判定する(S102)。つまり、制御部170は、当該スキャンラインの走査開始側の側壁部3aからの距離xを求め、焦点位置情報161bを参照して判定する。したがって、制御部170は、フォーカス状態にするか、デフォーカス状態にするかを判定する「判定手段」としての機能を含んでいる。ここで、フォーカスと判断された場合には、制御部170は、図13(A)に示すように描画面4の位置を電子ビームのFZの位置となるように電子レンズ16のコイル17cの励磁電圧を制御、または、ステージ駆動手段50を制御し(S103)、デフォーカスと判断された場合には、図13(B)に示すように描画面4の位置を電子ビームのFZの位置から離すように電子レンズ16のコイル17cの励磁電圧を制御、または、ステージ駆動手段50を制御する(S104)。図13(A)及び(B)から明らかであるが、デフォーカス状態の照射される電子ビームの径は、フォーカス状態の電子ビームの径より大きくなる。また、種々の形状に応じて最良な描画面4の位置と電子ビームのFZとの位置関係を求めておき、そのような位置関係となるように制御すればよい。
そして、上述のドーズ量となるように走査速度等を求めて、その走査速度でスキャンラインに沿って電子ビームの走査を行う(S105)。
さらに、次ラインがあれば(S106、N)、次ラインの描画を行い、次ラインが無ければ(S106、Y)このブレーズについての描画を終了とする(図示しないが、他に描画するブレーズがあれば、そのブレーズの描画を開始する)。
このような電子ビームによる描画を行うことによれば、例えば、フォーカス状態で走査した場合には、スキャンラインL近傍ではドーズ量が大きくなり、スキャンラインLの間ではスキャンラインL近傍に比べドーズ量が小さくなり、そのドーズ量の違いから凸凹形状が形成されるが、その凸凹が好ましく無い場合には、すなわち、ブレーズ3の傾斜部3bのような平面部を描画する場合には、デフォーカス状態とすることで、描画位置4での電子ビームの径をフォーカス状態より大きくし、スキャンラインL近傍とスキャンラインL間のドーズ量の差を小さくし、凸凹を抑え、滑らかな面を形成することができる。一方、本例の、内向きエッジのような形状は、フォーカス状態とすることで、描画位置4での電子ビームの径を小さくして描画することにより鋭い内向きエッジにすることが可能となる。
また、電子レンズ16のコイル17cの励磁電圧を制御、または、ステージ駆動手段50を制御して、電子ビームの焦点の位置に対する描画面4の位置を変更するだけで、プローブ電流を変化させないので、走査速度や走査ピッチ等描画を行うためのその他の制御条件を変更するような必要がなく、容易に行うことができる。
また、上述の説明では側壁部3aと傾斜部3bからなるブレーズ形状についてビーム径を使い分けて描画する方法を説明したが、平面部と平面部に溝を形成した形状に適用することも可能である。すなわち、平面部と溝部の境界に形成される内向きエッジ近傍をフォーカス状態、内向きエッジ近傍を除く平面部をデフォーカス状態で描画することにより滑らかな平面部と鋭い内向きエッジを形成することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明にかかる第2の実施の形態について、図14、図15に基づいて説明する。なお、以下には、第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
上述の第1の実施の形態では、複数の電子ビームにより所望の形状に形成される回折格子などの精密加工を施す工程を開示したが、本実施の形態では、上記工程を含むプロセス全体の工程、特に、光学素子等の光レンズを射出成形によって製造するための金型等を製造する工程を説明する。
先ず、機械加工により金型(無電解ニッケル等)の非球面加工を行う(加工工程)。次に、図14(A)に示すように、金型により半球面を有する基材500の樹脂成形を行う(樹脂成形工程)。さらに、基材500を洗浄した後に乾燥を行う。
次いで、樹脂の基材500の表面上の処理を行う(樹脂表面処理工程)。そして、具体的には、図14(B)に示すように、基材500の位置決めを行い、レジストLを滴下しつつスピナーを回転させて、スピンコートを行う。また、プリペークなども行う。
スピンコーティングの後には、当該レジスト膜の膜厚測定を行い、レジスト膜の評価を行う(レジスト膜評価工程)。そして、図14(C)に示すように、基材500の位置決めを行い、当該基材500をX、Y、Z軸にて各々制御しつつ第1の実施の形態のように描画する形状に応じて描画面の位置と電子ビームの焦点の位置との相対位置の調整を行いつつ電子ビームによりブレーズ状の回折格子構造を有する曲面部の描画を行う(描画工程)。
次に、基材500上のレジスト膜Lの表面平滑化処理を行う(表面平滑化工程)。さらに、図14(D)に示すように、基材500の位置決めなどを行いつつ、現像処理を行う(現像工程)。さらにまた、表面硬化処理を行う。
次いで、SEM観察や膜厚測定器などにより、レジスト形状を評価する工程を行う(レジスト形状評価工程)。
さらに、その後、ドライエッチングなどによりエッチング処理を行う。
この際、回折格子構造502のD部を拡大すると、傾斜部502b及び側壁部502aからなる複数のブレーズにて回折格子構造が形成されている。特に側壁部502aの基端部のエッジはシャープに形成され、傾斜部502bは滑らかに形成されている。
次に、表面処理がなされた基材500に対する金型504を作成するために、図15(A)に示すように、金型電鋳前処理を行った後、電鋳処理などを行い、図15(B)に示すように、基材500と金型504とを剥離する処理を行う。そして、剥離した金型504に対して、表面処理を行う(金型表面処理工程)。そして、金型504の評価を行う。
この際、金型504には、B部を拡大して示すと、基材500のブレーズに対応するように、凹部505が形成される。
このようにして、評価後、当該金型504を用いて、図15(C)に示すように、射出成形により成形品を作成する。その後、当該成形品の評価を行う。
この際、図15(C)に示すように、最終成型基材である射出成型品510には、第1の実施の形態の基材同様の構成が完成され、曲面部上に複数のブレーズからなる回折格子構造511が形成される。そして、C部を拡大して示すと、回折格子の1つのピッチPが側壁部512b及び傾斜部512aからなるブレーズが構成される。
以上のように本実施の形態によれば、第1の実施の形態の基材として光学素子(例えばレンズ)を形成する場合に、3次元描画装置を用い曲面部上に回折格子を描画する際にあわせ、ブレーズの形状を「回折格子のピッチの区切り目位置に設けた側壁部と隣接する各傾斜部間に形成されたその表面が滑らかな傾斜部を有するブレーズ」で描画し、当該光学素子を金型を用いて射出成形により製造できるため、製造にかかるコストダウンを図ることができる。
なお、回折格子構造を持たない、射出成形で作成されるレンズの製造工程において基材を電子ビーム描画する際にも、第1の実施の形態の手法を適用できることは言うまでもない。
なお、上述の各実施の形態では、一面に曲面部を有する基材の曲面部上に回折格子を形成する場合について説明したが、一面が平面の基材上に回折格子を形成する場合であってももちろんよい。
当然のことながら、これら基材ないしは光学素子の形状に応じて金型の形状もそれに対応するよう変更する必要がある。また、金型等の製造工程は、第2の実施の形態において、第1の実施の形態の場合につき説明したが、他の実施の形態における基材を製造する金型等を製造する場合にも同様の手法で形成してよい。
さらに、上述の実施の形態では、光レンズ等の光学素子の基材を、直接描画する場合について説明したが、樹脂等の光レンズを射出成形により形成するための成形型(金型)を加工する場合に、上述の原理や処理手順、処理手法を用いてもよい。
また、基材としては、DVDやCDなどに用いられるピックアップレンズの例を開示したが、回折格子のない対物レンズ、回折格子ピッチ20μのDVD―CD互換レンズ、回折格子ピッチ3μの高密度ブルーレーザー互換対物レンズなどに適用することも可能である。
さらに、基材として光学素子を用いる場合に、当該基材を有する電子機器としては、DVD、CD等の読取装置に限らず、多の種々の光学機器であってもよい。
また、最終成型基材としては、一面にブレーズ状の回折格子を有していればよく、他方の面は、通常の平面、あるいは、偏光板機能、波長板機能、等を有する面を備えた光学素子として形成するかは任意である。
本発明の基材の概略構成の一例を示す説明図である。 図1の基材の要部を詳細に示す説明図である。 本発明の電子ビーム描画装置の全体の概略構成を示す説明図である。 測定装置の原理を説明するための説明図である。 基材の面高さを測定する手法を説明するための説明図である。 基材の面高さを測定する手法を説明するための説明図である。 基材の面高さを測定する手法を説明するための説明図である。 測定装置の投光と受光との関係を示す説明図である。 信号出力と基材の高さとの関係を示す特性図である。 図3の電子ビーム描画装置にて描画される基材を示す説明図である。 図3の電子ビーム描画装置にて描画される基材を示す説明図である。 描画原理を説明するための説明図である。 電子ビーム描画装置におけるビームウエストを説明するための説明図である。 電子ビーム描画装置において、所定のドーズ分布にて描画を行うためのドーズ量を制御する制御系の詳細を示す機能ブロック図である。 電子ビームによる基材の走査の様子を説明するための図である。 本発明の電子ビーム描画方法の処理手順を示すフローチャートである。 フォーカス状態での電子ビームの焦点深度FZと基材の描画位置との位置関係を説明するための図である。 デフォーカス状態での電子ビームの焦点深度FZと基材の描画位置との位置関係を説明するための図である。 基材を用いて成形用の金型を形成する場合の全体の処理手順を説明するための説明図である。 基材を用いて成形用の金型を形成する場合の全体の処理手順を説明するための説明図である。 基材を用いて成形用の金型を形成する場合の全体の処理手順を説明するための説明図である。 基材を用いて成形用の金型を形成する場合の全体の処理手順を説明するための説明図である。 基材を用いて成形用の金型を形成する場合の全体の処理手順を説明するための説明図である。 基材を用いて成形用の金型を形成する場合の全体の処理手順を説明するための説明図である。 基材を用いて成形用の金型を形成する場合の全体の処理手順を説明するための説明図である。
符号の説明
1 電子ビーム描画装置
2 基材
2a 曲面部
3 ブレーズ
3a 側壁部
3b 傾斜部
3c エッジ
3d 内向きエッジ
10 鏡筒
12 電子銃
14 スリット
16 電子レンズ
18 アパーチャー
20 偏向器
22 補正用コイル
30 XYZステージ
40 ローダ
50 ステージ駆動手段
60 ローダ駆動装置
70 真空排気装置
80 測定装置
82 第1のレーザ測長器
84 第1の受光部
86 第2のレーザー測長器
88 第2の受光部
100 制御回路
110 コイル制御部
112a 成形偏向部
112b 副偏向部
112c 主偏向部
116 位置誤差補正回路
118 電界制御回路
120 パターン発生回路
130 第1のレーザー駆動制御回路
132 第2のレーザー駆動制御回路
134 第1のレーザー出力制御回路
136 第2のレーザー出力制御回路
140 第1の測定算出部
142 第2の測定算出部
150 ステージ制御回路
152 ローダ制御回路
154 機構制御回路
156 真空排気制御回路
158 測定情報入力部
160 メモリ
162 プログラムメモリ
170 制御部
300 制御系

Claims (13)

  1. 基材に対し、平面部と側壁部が繰り返し複数形成されるとともに、それぞれの側壁部とその先端に接する平面部とで形成される外角、前記側壁部とその基端に接する平面部とで形成される内角の各形状を形成するために、焦点を有する電子ビームを前記基材に照射しつつ走査することにより描画を行う電子ビーム描画方法であって、
    描画する形状に応じて、前記基材に照射される電子ビームの径を変化させるために、前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるステップ、を含むことを特徴とする電子ビーム描画方法。
  2. 前記電子ビームは、電子レンズを通過して前記基材に照射され、
    前記相対位置の変化は、前記電子レンズの励磁電圧を変化させ前記焦点の位置を変化させることにより行う請求項1に記載の電子ビーム描画方法。
  3. 前記基材は、前記電子ビームの照射方向にその位置が可変になされ、
    前記相対位置の変化は、前記電子ビームの照射方向に前記基材の位置を変化させて行う請求項1に記載の電子ビーム描画方法。
  4. 前記描画する形状が前記内角及び前記内角近傍の場合には、前記電子ビームの焦点の位置で前記基材を照射するように、前記描画する形状が前記内角及び前記内角近傍を除く前記平面部の場合には、前記電子ビームの焦点の位置を前記基材から離して照射するように、前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子ビーム描画方法。
  5. 前記平面部は、傾斜し、
    それぞれの前記平面部の一端側には前記外角が、他端側には前記内角が形成される請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子ビーム描画方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子ビーム描画方法を用いて光学素子の金型を製造する光学素子用金型の製造方法であって、
    前記電子ビームを照射した基材を現像し、現像された前記基材の表面で電鋳を行い、成型用の金型を形成するステップを含むことを特徴とする光学素子用金型の製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子ビーム描画方法を用いて光学素子の金型を製造する光学素子用金型の製造方法であって、
    前記電子ビームを照射した基材を現像し、エッチング処理した前記基材に電鋳を行い、成型用の金型を形成するステップを含むことを特徴とする光学素子用金型の製造方法。
  8. 請求項6または請求項7に記載の光学素子用の金型製造方法を用いて形成した金型を用いて光学素子を形成することを特徴とする光学素子の製造方法。
  9. 基材に対し、平面部と側壁部が繰り返し複数形成されるとともに、それぞれの側壁部とその先端に接する平面部とで形成される外角、前記側壁部とその基端に接する平面部とで形成される内角の各形状を形成するために、焦点を有する電子ビームを前記基材に照射しつつ走査することにより描画を行う電子ビーム描画装置であって、
    描画する形状に応じて、前記基材に照射される電子ビームの径を変化させるために、前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるように制御する制御手段を備えることを特徴とする電子ビーム描画装置。
  10. 前記基材の手前に前記電子ビームが通過する電子レンズを更に備え、
    前記制御手段は、前記電子レンズの励磁電圧を変化させて前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるように制御する請求項9に記載の電子ビーム描画装置。
  11. 少なくとも前記電子ビームの照射方向に移動可能になされ、前記基材を載置するための載置台を更に備え、
    前記制御手段は、前記載置台を前記電子ビームの照射方向に移動させて前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるように制御する請求項9に記載の電子ビーム描画装置。
  12. 前記制御手段は、前記描画する形状が前記内角及び前記内角近傍の場合には、前記電子ビームの焦点の位置で前記基材を照射するように、前記描画する形状が前記内角及び前記内角近傍を除く前記平面部の場合には、前記電子ビームの焦点の位置を前記基材から離して照射するように、前記基材の位置と前記焦点の位置との相対位置を変化させるように制御する請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の電子ビーム描画装置。
  13. 前記平面部は、傾斜し、
    それぞれの前記平面部の一端側には前記外角が、他端側には前記内角が形成される請求項9乃至請求項12のいずれかに記載の電子ビーム描画装置。

JP2003302606A 2003-08-27 2003-08-27 電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置 Pending JP2005070601A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003302606A JP2005070601A (ja) 2003-08-27 2003-08-27 電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003302606A JP2005070601A (ja) 2003-08-27 2003-08-27 電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005070601A true JP2005070601A (ja) 2005-03-17

Family

ID=34406839

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003302606A Pending JP2005070601A (ja) 2003-08-27 2003-08-27 電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005070601A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009210730A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Toppan Printing Co Ltd 反射防止構造体製造方法、反射防止構造体及び光学部材
KR101428620B1 (ko) 2012-02-16 2014-08-08 가부시키가이샤 뉴플레어 테크놀로지 전자빔 묘화 장치 및 전자빔 묘화 방법
JP2016110734A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 日本電子株式会社 成膜方法および集束イオンビーム装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009210730A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Toppan Printing Co Ltd 反射防止構造体製造方法、反射防止構造体及び光学部材
KR101428620B1 (ko) 2012-02-16 2014-08-08 가부시키가이샤 뉴플레어 테크놀로지 전자빔 묘화 장치 및 전자빔 묘화 방법
JP2016110734A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 日本電子株式会社 成膜方法および集束イオンビーム装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070289953A1 (en) Optical element producing method, base material drawing method and base material drawing apparatus
US20030197906A1 (en) Optical element, metal mold therefor and optical element producing method
JP2005070601A (ja) 電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置
JP2004078026A (ja) 電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置
US7053387B2 (en) Pattern drawing method by scanning beam and pattern drawing apparatus
JP2003098351A (ja) 被描画基材、その金型、光ピックアップ装置、光学素子加工方法、その方法にて加工された基材、電子ビーム描画装置、及び光学素子
JP4196558B2 (ja) 電子ビーム描画方法、基材の製造方法、及び電子ビーム描画装置
JP4281469B2 (ja) 電子ビーム描画方法、当該方法を用いる成型用金型の製造方法、製造された金型、該金型にて成形された光学素子
US7001709B2 (en) Method of drawing a pattern on a base material by scanning a beam
JP4296878B2 (ja) 電子ビーム描画方法及びそれに用いる電子ビーム描画装置、当該方法を用いる成型用金型の製造方法、製造された金型、該金型にて成形された光学素子
JP4250899B2 (ja) 基材の描画方法
JP4380134B2 (ja) 電子ビーム描画方法、光学素子用金型の製造方法、光学素子の製造方法及び電子ビーム描画装置
JP4314857B2 (ja) 電子ビーム描画方法、光学素子成形用の金型のための母型の製作方法、母型、光学素子成形用の金型、及び光学素子
JP2004286914A (ja) 電子ビーム描画方法、母型の製造方法、母型、金型の製造方法、金型及び光学素子
JP4894864B2 (ja) 電子ビーム描画装置
JP2005070640A (ja) 光通信モジュール又は光ピックアップ装置用の光学素子
JP2003233199A (ja) 測定方法、描画方法、基材の製造方法、および電子ビーム描画装置
JP4431867B2 (ja) 電子ビーム描画方法
JP2003075602A (ja) 被描画基材、その金型、光ピックアップ装置、電子ビーム描画方法、その方法にて描画された基材、及び電子ビーム描画装置
JP2003241390A (ja) 測定方法、描画方法、基材の製造方法、および電子ビーム描画装置
JP2004317537A (ja) 電子ビーム描画方法、母型の製造方法、母型、金型の製造方法、金型、光学素子及び電子ビーム描画装置
JP2003021911A (ja) 電子ビーム描画方法及びその方法にて描画された基材並びに電子ビーム描画装置
JP2006053311A (ja) 電子ビーム描画方法
JP2004361780A (ja) アライメントマーク形成方法及び基材
JP2003287896A (ja) ビーム描画方法及びビーム描画装置