JP2005070253A - 表示装置背面光源用反射シート - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶表示装置等における背面光源用の反射シートであって、従来の白色ポリエステルフィルムや白色発泡ポリエステルフィルムと比較して、より優れた反射輝度及び光拡散性を実現することができ、さらには、紫外線の作用によるフィルムの黄ばみによる輝度低下を大幅に低減することも可能な、新規な表示装置背面光源用反射シートを提供する。
【解決手段】基材シート3上に、透明媒質中に光反射性粒子として二酸化チタンの被覆率14〜45%、平均粒径5〜30μmの二酸化チタン被覆雲母粒子が分散されてなる光反射層1と、透明媒質中に光散乱性粒子として平均粒径1〜25μm、屈折率1.46〜1.60のシリカ粒子が分散された光拡散層2とを設けてなる。さらに、光反射層1の背面側に、白色顔料を含有する白色塗膜層4を設けても良い。
【選択図】図2
【解決手段】基材シート3上に、透明媒質中に光反射性粒子として二酸化チタンの被覆率14〜45%、平均粒径5〜30μmの二酸化チタン被覆雲母粒子が分散されてなる光反射層1と、透明媒質中に光散乱性粒子として平均粒径1〜25μm、屈折率1.46〜1.60のシリカ粒子が分散された光拡散層2とを設けてなる。さらに、光反射層1の背面側に、白色顔料を含有する白色塗膜層4を設けても良い。
【選択図】図2
Description
本発明は、液晶表示装置等の透過型表示装置における背面光源の背面側に配設するための表示装置背面光源用反射シートに関する。
液晶表示装置における液晶素子を背面から照明するための背面光源としては、液晶素子の背面直下に冷陰極管等の照明源を配設する直下型バックライト方式と、液晶素子の背面に配設した導光板の側面に照明源を配設するエッジライト方式とがある。従来の液晶表示装置の主要な用途であるノートブック型パーソナルコンピュータ等の様に、小型化・薄型化・軽量化が求められる用途分野においては、後者のエッジライト方式が主流となっている。しかし、液晶表示装置の大型化技術が進歩し、家庭用テレビジョン受像機や公共空間における案内表示装置等の様な用途向けに、20インチ以上といった大型の液晶表示装置の生産が開始される様になるにつれて、大型画面でも十分な輝度を容易に得やすい直下型バックライト方式の採用が増加しつつある。
この直下型バックライト方式においては、冷陰極管等の背面光源から放射される光の利用効率を高めて輝度を向上させると共に、光を適度に拡散させて背面光源からの距離による輝度の差を少なくするために、背面光源の背面側に、光拡散反射性の反射シートを配設するのが一般的である。この反射シートとしては従来、光拡散反射性に優れた白色ポリエステルシートや白色発泡ポリエステルシート等がよく用いられている(特許文献1、2参照)。これらは、ポリエステルのシートに二酸化チタン等の白色顔料を添加したり、発泡により内部に空洞を発生させたりすることによって、反射光の輝度及び光拡散性を向上させている。しかし、係る手法によって輝度及び光拡散性を両立させつつ両者の向上を図るには限界があり、特に、表示装置のさらなる大型化の流れを考慮すると、その輝度の面からさらなる性能向上が求められている。また、ポリエステルシートは冷陰極管からの紫外線の作用によって黄ばみを発生し易く、これが光反射率を低下させるために、経時により輝度が低下してしまうという問題も指摘されている。
これらの問題を改良するために、プラスチックシートの表面に、銀箔又はアルミニウム箔等の金属箔や、若しくは、銀又はアルミニウム等の金属蒸着膜を設け、その表面に光拡散層を設けてなる反射シートも提案されている(特許文献3参照)。この反射シートは、光反射面が金属面であるので、輝度が極めて高いほか、光が金属面に遮られてプラスチックシートに入射しないので、耐紫外線性の面でも優れている。しかし、金属面は鏡面反射性が極めて強く、従って光拡散性に劣るので、その表面上に光拡散層を設けたとしても、十分な光拡散性を得ることが難しい。光拡散性を高めるために、光拡散層の厚みを増したり、光拡散層中の白色顔料の配合量を増したりすると、結果的に光拡散層の光透過率が低下するために、輝度が低下してしまうからである。
このほか、前述した白色ポリエステルシートや白色発泡ポリエステルシートにおいて、紫外線吸収剤や光安定剤、蛍光増白剤等を添加することにより、紫外線による黄ばみを抑制したり、輝度を向上させたりする手法の提案もある(特許文献4参照)。しかし、これらの手法で十分な効果を得ようとして、紫外線吸収剤や光安定剤の添加量を増すと、経時及び光源の熱の作用によって、それらがシートからブリードして表面を汚染し、輝度の低下の原因となったり、或いは、該ブリードによってそれらのシート中での濃度が低下する結果、シートの黄ばみを十分に抑制することが出来なくなったりすることなどの問題があり、十分な効果を挙げているとは言い難いのが現実である。
特公平8−16175号公報
特開2001−225433号公報
特開平5−301319号公報
特開2002−98808号公報
本発明は、従来の技術における上記の課題を解決し、従来の白色ポリエステルフィルムや白色発泡ポリエステルフィルムと比較して、より優れた反射輝度及び光拡散性を実現することができ、さらには、紫外線の作用によるフィルムの黄ばみによる輝度低下を大幅に低減することも可能な、新規な表示装置背面光源用反射シートを提供しようとするものである。
本発明は、透明媒質中に光反射性粒子が分散されてなる光反射層と、該光反射層の表面側に配設された光拡散層とを少なくとも具備することを特徴とする表示装置背面光源用反射シートである。
また本発明は、前記光反射性粒子が二酸化チタン被覆雲母粒子であることを特徴とする表示装置背面光源用反射シートである。
また本発明は、前記二酸化チタン被覆雲母粒子が、二酸化チタンの被覆率14〜45%、平均粒径5〜30μmであることを特徴とする表示装置背面光源用反射シートである。
また本発明は、前記光拡散層が、透明媒質中に光散乱性粒子が分散されてなることを特徴とする表示装置背面光源用反射シートである。
また本発明は、前記光散乱性粒子がシリカ粒子であることを特徴とする表示装置背面光源用反射シートである。
また本発明は、前記シリカ粒子が、平均粒径1〜25μm、屈折率1.46〜1.60であることを特徴とする表示装置背面光源用反射シートである。
また本発明は、基材シート上に、前記光反射層と、前記光拡散層とをこの順に具備することを特徴とする表示装置背面光源用反射シートである。
また本発明は、前記光反射層の背面側に、白色顔料を含有する白色塗膜層を具備することを特徴とする表示装置背面光源用反射シートである。
本発明の表示装置背面光源用反射シートは、光反射層として、透明媒質中に光反射性粒子が分散された層が設けられていることにより、従来の白色顔料及び/又は空洞を含むプラスチックシートを光反射層とした反射シートと比較すれば、光反射性粒子の高い光反射率に基づく高い反射輝度が得られ、一方、従来の金属箔又は金属蒸着膜を光反射層とした反射シートと比較すれば、透明媒質中における光反射性粒子の配向状態のばらつきに基づく高い光拡散性が得られる。そして、この光反射層の表面側に光拡散層が設けられていることにより、光拡散性がさらに補われ、反射輝度及び光拡散性の両面において従来の反射シートを凌駕する性能を有する表示装置背面光源用反射シートを得ることができる。
特に、上記光反射層及び光拡散層を、プラスチックのフィルム又はシートからなる基材シートの表面側に設けた場合には、表面側から入射した光の大半は光反射層によって反射され、基材シートに到達する光量が少ないため、紫外線等による基材シートの黄ばみが抑えられると共に、万一基材シートが黄ばむことがあっても、その表面側の光反射層によって反射される光には殆ど影響を与えないので、従来の白色顔料及び/又は空洞を含むプラスチックシートを光反射層とした反射シートにおける、シートの黄ばみによる反射輝度の低下や演色性の悪化などの問題を、大幅に改善することができる。
本発明の表示装置背面光源用反射シートは、図1〜4に示す様に、透明媒質中に光反射性粒子が分散されてなる光反射層1と、その表面側に配設された光拡散層2との、少なくとも2層が積層されて構成されてなるものである。
光反射層1の主たる構成材料である透明媒質としては、例えばガラス等の無機物等も考えられるが、係る表示装置背面光源用反射シートに通常要求される可撓性や、製造上の加工性等を考慮すれば、透明な合成樹脂を使用することが望ましい。具体的には、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂や、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等の電離放射線硬化性樹脂等である。これらの中でも、紫外線による黄ばみの防止を考慮して、耐候性に優れた合成樹脂を使用することが望ましく、具体的には例えばアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等が好適である。
一方、光反射性粒子としては、例えば銀粉、ニッケル粉、チタン粉、アルミニウム粉等の金属粉や、魚鱗粉、塩基性炭酸鉛、砒酸水素鉛、酸化塩化ビスマス、二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母等の真珠光沢顔料、金属蒸着フィルムの粉砕物、屈折率の異なる複数種の合成樹脂薄膜の多層積層体の粉砕物(マール粉)等が挙げられる。これらの中でも反射光の白色性や適度の光拡散性、光反射効率等の点で真珠光沢顔料が望ましく、特に二酸化チタン被覆雲母が最も望ましい。二酸化チタン被覆雲母は、天然又は合成の雲母粉末の表面の一部を二酸化チタンの薄膜で被覆したもので、二酸化チタンの被覆率は14〜45%、平均粒径5〜500μm程度の鱗片状のものが使用可能であり、その中でも平均粒径5〜30μmのものが効果が高い。
上記透明媒質として熱可塑性樹脂を使用した場合には、図3に示す様に、該熱可塑性樹脂中に光反射性粒子を混練してシート成形したものを、基材シートを兼ねた光反射層1とすることも可能である。しかし、この構成によると、基材シートを兼ねた光反射層1の成形性や強度の面から、光反射性粒子の配合量に制限があり、十分な反射輝度を得ることが困難な場合が多い。また、反射シートの支持体としての強度上十分な厚みの光反射層1を成形した場合には、結果的に光反射性粒子の無駄が多いことにもなる。従って、光反射層1は、図1に示す様に、支持体としての基材シート3の片面に積層して設けることが望ましい。
基材シート3は、本発明の表示装置背面光源用反射シートの支持体となるものであって、その材質については特に制限されるものではなく、例えば金属板や金属箔、板紙、グラシン紙等の紙類、織布、編布、不織布等であってもよいが、可撓性や加工性を考慮すると、熱可塑性樹脂のフィルム又はシートを使用することが最も望ましい。熱可塑性樹脂の種類には特に制限はなく、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂等から任意に選択可能であるが、物性面や価格面から一般的には、ポリオレフィン系樹脂又はポリエステル系樹脂を使用することが望ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体、アイオノマー等、ポリエステル系樹脂としては例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート等を使用することができる。
基材シート3と光反射層1との積層方法に関しては、光反射層1が単独の層として成形可能であれば、両者を別途製膜してからドライラミネーション法又は熱ラミネーション法等で積層する方法、光反射層1の透明媒質が熱可塑性樹脂であれば、光反射性粒子を分散した熱可塑性樹脂を基材シート3上に溶融押出すエクストルージョンラミネート法、基材シート3も熱可塑性樹脂であれば共押出製膜法などの採用も可能である。しかし一般的には、透明媒質中に光反射性粒子を高濃度で分散した反射輝度の高い光反射層1を容易に形成可能な方法として、塗布法によることが最も望ましい。
塗布法は、透明媒質及び光反射性粒子を適当な溶媒中に溶解又は分散した塗液を基材シート3の表面に塗布し、塗膜を乾燥固化させることにより行う。なお、透明媒質の原料が硬化可能な液体であれば、溶媒を使用することなく液体原料中に光反射性粒子を分散したものと塗布し、硬化させることも可能である。具体的な塗布方法としては、例えばグラビアコート法、ロールコート法、ナイフコート法、シルクスクリーン印刷法、その他通常のコート法乃至印刷法から適宜選択して行えば良い。なお、基材シート1の表面に直接塗布することが困難な場合には、別途用意した離型性シートの表面に塗布して形成した塗膜を基材シート1の表面に接着させ、しかる後に離型性シートを剥離除去する転写法によることも可能である。光反射性粒子の配合量及び光反射層1の厚みは、反射輝度等を考慮して適宜設計すればよい。
基材シート3が透明である場合には、図4に示す様に、光反射層1を基材シート3の裏面側に設けた構成とすることも可能である。しかし、この構成によると、基材シート3の表面に設けた光拡散層2に十分な紫外線遮蔽機能を付与できれば良いが、それが不十分であると、基材シート3が紫外線の作用により劣化して黄ばみを生じ、反射輝度の低下や演色性の悪化に繋がる虞がある。従って、図1に示す様に、光反射層1は基材シート3の表面側に、すなわち基材シート3と光拡散層2との間に設けた構成とすることが望ましい。
この場合、基材シート3は透明であっても良いし、不透明であっても良い。特に、基材シート3が白色顔料及び/又は空洞(気泡)を含有して白色を呈していると、光反射層1を透過した僅かな光をも表面側に反射し、反射輝度をさらに向上させることが出来る利点がある。或いは、白色顔料の代わりに、若しくはそれと併用して、光反射性粒子を含有させても良い。
なお、基材シート3を白色を呈するものとする代わりに、若しくはそれと併用して、図2に示す様に、光反射層1の背面側に、白色顔料を含有する白色塗膜層4を設けると、上記の効果をさらに有効に発揮させることができる。白色顔料としては、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛等、常用のものを使用すれば良い。バインダーとしては、光反射層1の透明媒質として用いるものと同様の各種の合成樹脂が使用可能であり、耐候性に優れたものを使用することが望ましい。基材シート3が透明である場合には、白色塗膜層4は基材シート3の裏面に設けても、同様の効果を得ることは可能であるが、光反射層1の背面に直接隣接して設けた方が、より効果が高い。
光拡散層2は、光源から入射した光が光反射層1に入射する過程及び光反射層1によって反射された光が前方へ放射する過程において、光を適度に散乱させることにより、反射光の光拡散性を向上させる目的で、光反射層1の前方(表面側)に設けられるものである。この光拡散層2の表面にさらに透明な表面保護層を設けることも可能であるが、一般的には、この光拡散層2に表面保護層を兼ねさせて最表面に設けるのが好適である。
光拡散層2の具体的な構成としては、透明媒質を主成分としつつ、その内部に空洞(気泡)を含有させた発泡層とする方法や、その表面、裏面又は内部に光を散乱する微細な凹凸形状(エンボス)を形成する方法等の採用も可能である。しかし、光散乱効果の大きさ
及びその安定性、製造の容易性などの面からは、透明媒質中に光散乱性粒子を分散した層とするのが最も好適である。
及びその安定性、製造の容易性などの面からは、透明媒質中に光散乱性粒子を分散した層とするのが最も好適である。
光拡散層2の透明媒質としては、前述した光反射層1の透明媒質の例として挙げたものと同様のものの中から適宜選択して使用することができる。光拡散層2の形成方法や積層方法に関しても、前述した光反射層1の場合と同様の各種の方法が任意に適用可能であるが、一般的には、光反射層1の表面に塗布法により形成するのが好適である。光散乱性粒子の配合量や光拡散層2の厚みは、反射輝度及び光拡散性を考慮して適宜設計すればよい。
光散乱性粒子は、透明媒質と屈折率の異なる透明ないし白色の粒子であれば良く、具体的には、例えばシリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、カオリン、マイカ、ガラス等の無機物の粒子や、アクリル、ポリスチレン、ポリウレタン、ナイロン、ポリカーボネート、シリコーン等の合成樹脂の粒子などを使用することができる。但し、透明媒質との屈折率差が極端に大きいと、光拡散層2の隠蔽性が強くなって反射輝度を低下させる原因となるから、透明媒質との屈折率差が概ね0.15以下程度の粒子を使用することが望ましい。
具体的には、シリカ粒子が最も好適であり、屈折率が1.46〜1.60程度のものの中から適宜選択して使用するのが良い。粒径は、小さすぎても大きすぎても光散乱性が不十分となり、特に大きすぎると塗布が困難となるので、平均粒径が1〜50μmのものが使用でき、中でも平均粒径が1〜25μmのものが最も好ましい。シリカは二酸化珪素を主成分とするものであるが、シラン処理、ワックス処理等により疎水化されたもの等を好適に使用することができる。
本発明の表示装置背面光源用反射シートにおける各層には、必要に応じて、光源からの紫外線による性能劣化を防止するための紫外線吸収剤及び/又は光安定剤や、紫外線等を可視光線に変換させて輝度を向上させるための蛍光増白剤などを添加することも出来る。特に、少なくとも光拡散層2に紫外線吸収剤を添加すると、各層の紫外線による劣化の防止に極めて有効であり、光安定剤を併用すれば光拡散層2自体の劣化の防止にもさらに有効である。勿論、光反射層1や基材シート3等にも紫外線吸収剤及び/又は光安定剤を添加すれば、さらに効果を高めることができる。
一般的に用いられている紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、オキザニリド系等がある。添加量としては、樹脂固形分に対して0.1〜50重量%程度であるが、一般的には10重量%以下程度で十分な効果が得られる場合が多い。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等、トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−((ヘキシル)オキシ)−フェノール、2−(4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ)−2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等が代表的なものであるが、他のものも使用可能であるし、それらの変性物、誘導体等であっても良い。
光安定剤は、樹脂自体の光・熱・水などによる劣化を防止するためのもので、ヒンダードアミン系が最も一般的である。ヒンダードアミン系光安定剤としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート等が代表的なものであるが、他のものも使用可能であるし、それらの変性物、誘導体等であっても良い。その他にニッケル錯体系などもある。添加量としては、樹脂固形分に対し0.1〜50重量%程度であるが、一般的には10重量%程度以下で十分な効果が得られる場合が多い。
基材シートとしての厚み188μmの白色ポリエステルシート(白色顔料にて白色に着色された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート。三菱化学ポリエステル社製)の片面に、ポリウレタン樹脂20重量部(固形分)、二酸化チタン被覆雲母粒子(二酸化チタン被覆率38%、平均粒径18μm。メルク社製)25重量部、溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1)55重量部を混合してなる塗液を、版深45μmの彫刻版を用いたグラビアコート法により2回塗布して、厚み6μmの光反射層を形成した。
しかる後、該光反射層の上に、ポリウレタン樹脂10重量部(固形分)、シリカ粒子(平均粒径4μm、屈折率1.46)3重量部、紫外線吸収剤(2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール。チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製TINUVIN328)0.5重量部、光安定剤(デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル。チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製TINUVIN123)0.5重量部、溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1)86重量部を混合してなる塗液を、版深45μmの彫刻版を用いたグラビアコート法により1回塗布して、厚み3μmの光拡散層を形成して、本発明の表示装置背面光源用反射シートを作製した。
上記実施例1において、基材シートに光反射層を形成する前に、二酸化チタン顔料を含む白色インキをグラビアコート法にて全面に塗布して、白色塗膜層を形成し、該白色塗膜層の上に、上記実施例1と同一の要領にて、光反射層及び光拡散層を順次形成して、本発明の表示装置背面光源用反射シートを作製した。
上記実施例1において、光拡散層に紫外線吸収剤及び光安定剤を配合しなかった他は、上記実施例1と同一の要領にて本発明の表示装置背面光源用反射シートを作製した。
上記実施例1において、二酸化チタン被覆雲母粒子を二酸化チタン被覆率29%、平均粒径35μmのものに変更した他は、上記実施例1と同一の要領にて本発明の表示装置背面光源用反射シートを作製した。
〔比較例1〕
上記実施例1において、光拡散層を形成しなかった他は、上記実施例1と同一の要領にて表示装置背面光源用反射シートを作製した。
上記実施例1において、光拡散層を形成しなかった他は、上記実施例1と同一の要領にて表示装置背面光源用反射シートを作製した。
〔比較例2〕
液晶表示装置の背面光源用の反射シートとして市販されている厚み188μmの白色発泡ポリエステルシート(東レ社製E60L)である。
液晶表示装置の背面光源用の反射シートとして市販されている厚み188μmの白色発泡ポリエステルシート(東レ社製E60L)である。
〔比較例3〕
上記実施例において基材シートとして使用した厚み188μmの白色ポリエステルシートである。
上記実施例において基材シートとして使用した厚み188μmの白色ポリエステルシートである。
〔評価〕
上記実施例1〜4及び比較例1〜3のサンプルについて、分光反射率、正面反射輝度、光拡散性能の指標である半値角度、及び耐候性を評価した。評価条件は以下の通りである。
上記実施例1〜4及び比較例1〜3のサンプルについて、分光反射率、正面反射輝度、光拡散性能の指標である半値角度、及び耐候性を評価した。評価条件は以下の通りである。
分光反射率:島津製作所社製、MPC−2200、波長400〜700nmの全光線反射率。
正面反射輝度:エルディム社製、EZライト、D65光源、平行光にて正面反射輝度を測定、数値は酸化マグネシウム標準白色反射板との比。
半値角度:同上装置にて反射輝度が正面反射輝度の半分となる時の反射角度を測定。
耐候性試験機:ダイプラ・ウィンテス社製、メタルウェザー試験機「ダイプラ・メタルウェザー KU−R5DCI−A」
耐候性試験条件:照度65mW/cm2、Light(53℃、70%RH)20h後、Dew(30℃、95%RH)4hで終了、散水はDewの前後に30s、目視にて黄ばみの有無を評価。
耐候性試験条件:照度65mW/cm2、Light(53℃、70%RH)20h後、Dew(30℃、95%RH)4hで終了、散水はDewの前後に30s、目視にて黄ばみの有無を評価。
評価結果を下記の表1に示す。
以上の結果から、本発明による実施例1〜4の表示装置背面光源用反射シートは、反射輝度(正面反射輝度)、光拡散性(半値角度)ともに、従来品である比較例2よりも優れており、しかも耐候性(耐紫外線性)の面でも優位にあることが分かる。
1 光反射層
2 光拡散層
3 基材シート
4 白色塗膜層
2 光拡散層
3 基材シート
4 白色塗膜層
Claims (8)
- 透明媒質中に光反射性粒子が分散されてなる光反射層と、該光反射層の表面側に配設された光拡散層とを少なくとも具備することを特徴とする表示装置背面光源用反射シート。
- 前記光反射性粒子が二酸化チタン被覆雲母粒子であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置背面光源用反射シート。
- 前記二酸化チタン被覆雲母粒子が、二酸化チタンの被覆率14〜45%、平均粒径5〜30μmであることを特徴とする請求項2に記載の表示装置背面光源用反射シート。
- 前記光拡散層が、透明媒質中に光散乱性粒子が分散されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表示装置背面光源用反射シート。
- 前記光散乱性粒子がシリカ粒子であることを特徴とする請求項4に記載の表示装置背面光源用反射シート。
- 前記シリカ粒子が、平均粒径1〜25μm、屈折率1.46〜1.60であることを特徴とする請求項5に記載の表示装置背面光源用反射シート。
- 基材シート上に、前記光反射層と、前記光拡散層とをこの順に具備することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の表示装置背面光源用反射シート。
- 前記光反射層の背面側に、白色顔料を含有する白色塗膜層を具備することを特徴とする請求項7に記載の表示装置背面光源用反射シート。
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