JP2005069708A - テープ体検査装置 - Google Patents

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Akinori Tanimoto
明徳 谷本
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Abstract

【課題】使用上問題な表面欠陥を確実に検出しつつ、テープ体を原材料とする情報記録媒体の製造歩留まりを向上し得るテープ体検査装置を提供する。
【解決手段】磁気テープ10をその長手方向に沿って移動させる移動機構2と、磁気テープ10に検査用の光を照射すると共にその表面10aで反射された散乱光を受光して光検出信号を出力する表面検査部4と、出力された光検出信号に基づいて磁気テープ10の表面欠陥を検出すると共にその検出結果に基づいて磁気テープ10の良否を判別する制御部8と、磁気テープ10をその幅方向において仮想的に分割した複数の検査領域毎に規定された良否判別基準を記憶する記憶部9とを備え、制御部8は、検出した各検査領域毎の表面欠陥の検出結果と、記憶されている各検査領域毎の良否判別基準とに基づいて各検査領域毎に磁気テープ10の良否を判別する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープ体の表面欠陥を検査可能に構成されたテープ体検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のテープ体検査装置として、出願人は、特願2003−096728に表面欠陥検出装置10を提案している。この表面欠陥検出装置10は、磁気テープ12(磁気記録媒体)の表面に直径10μm程度よりも大きい表面欠陥(傷、剥離部および付着物)が存在するか否かを検査する検査装置であって、同出願の図1に示すように、磁気テープ12に光La,Lb(以下、「光L」ともいう)を照射すると共にその反射光(散乱光)に基づいて表面欠陥の有無を検査可能に構成されている。この表面欠陥検出装置10では、まず、支持装置14の円筒状ガイド部材26A,26Bの間に磁気テープ12を張架する。この際に、円筒状ガイド部材26A,26Bによって磁気テープ12が平坦(平面状)となるように支持される。次に、円筒状ガイド部材26A,26Bに形成された多数のエア吹出し細孔27,27・・(同出願の図3参照)から圧縮空気を吐出させつつ、磁気テープ12をその長手方向に沿って移動させる。この際に、エア吹出し細孔27から吐出された圧縮空気によって円筒状ガイド部材26A,26Bの周面と磁気テープ12との間に空気の層が形成されて、磁気テープ12が円筒状ガイド部材26A,26Bに対して非接触の状態で移動させられる。
【0003】
次に、磁気テープ12における円筒状ガイド部材26A,26Bの間に張架されている領域内(光源像領域18A,18B)に向けて検査光照射装置20から検査用の光Lを照射する。同時に、光源像領域18A,18Bの間に規定された帯状検査領域22Aを含む領域をCCDラインカメラ22によって撮像する。この場合、この表面欠陥検出装置10では、検査光照射装置20によって照射されて磁気テープ12によって反射された正反射光がCCDラインカメラ22に入光しないように、磁気テープ12に対する検査光照射装置20およびCCDラインカメラ22の光軸と位置とが規定されている。したがって、磁気テープ12に表面欠陥が存在しないときには、光源像領域18A,18Bに向けて照射した光Lの大半がCCDラインカメラ22に入光しないため、CCDラインカメラ22によって出力される輝度信号が所定の輝度レベル以下となる。したがって、この際には、判定装置24が、CCDラインカメラ22によって出力された輝度信号に基づいて、磁気テープ12に表面欠陥が存在しないと判定する。
【0004】
一方、磁気テープ12に表面欠陥が存在するときには、検査光照射装置20によって照射された光Lが表面欠陥によって乱反射され、その反射光(散乱光)の一部がCCDラインカメラ22に入光する。この結果、CCDラインカメラ22によって出力される輝度信号が所定の輝度レベルを超える。したがって、この際には、判定装置24が、CCDラインカメラ22によって出力された輝度信号に基づいて、磁気テープ12に表面欠陥が存在すると判定する。この判定処理を磁気テープ12の全域に亘って実行することにより、磁気テープ12の良否(表面欠陥の有無)が検査される。
【0005】
【先行出願1】
特願2003−096728(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、出願人が提案している表面欠陥検出装置10には、以下の改善すべき課題がある。すなわち、この表面欠陥検出装置10では、磁気テープ12の幅方向全域を含んで規定した光源像領域18A,18Bに検査用の光Lを照射すると共に、帯状検査領域22Aを撮像しているCCDラインカメラ22によって出力される輝度信号に基づいて、磁気テープ12に表面欠陥が存在するか否かを検査し、その検査結果(検出した表面結果の数)が所定の基準範囲内のときに磁気テープ12を良品と判別している。一方、検査対象の磁気テープ12等には、磁気テープをその幅方向において仮想的に分割した複数のデータ記録領域が規定されて、各データ記録領域毎に異なる種類の記録データが記録される。具体的には、一例として、磁気テープの幅方向の両端側において映像データを記録可能にそれぞれ規定された2つの端部記録領域と、幅方向の中央部において音声データを記録可能に規定された中央部記録領域との3つのデータ記録領域を有する磁気テープが存在する。
【0007】
この場合、磁気テープの表面欠陥に起因して記録データの一部を正常に書き込みまたは読み取りできなかったとしても、映像データについては、データの欠落部分(書き込みまたは読み取りができなかった部分)に対する補完処理等によって比較的容易にほぼ正常な再生が可能となる。これに対して、音声データについては、データの欠落部分に対する補完処理等が困難のため、欠落部分を正常に再生するのが非常に困難となっている。したがって、この例では、音声データが記録される中央部記録領域に対しては、その良否判別の判別基準を高く設定して(良品と判別する基準を高くして)、記録再生時における音声データの部分的な書き込みエラーおよび読み取りエラーの発生を回避する必要がある。しかし、音声データの部分的な書き込みエラーおよび読み取りエラーの発生を回避可能な判別基準で磁気テープの表面全域を検査(良否判別)する場合、ほぼ正常な映像の再生が可能な程度の極く小さな表面欠陥(または、極く少数の表面欠陥)が端部記録領域に存在するときにも、その表面欠陥の存在部位が不良と判別される。このため、磁気テープ12の幅方向全域に対して同一の判別基準でその良否を判別している従来の表面欠陥検出装置10では、使用上問題とならない表面欠陥が存在する部位を不良として扱うことに起因して、その分だけ不良率が高くなって製造歩留まりが低くなり、これを改善するのが好ましい。
【0008】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、使用上問題な表面欠陥を確実に検出しつつ、テープ体を原材料とする情報記録媒体の製造歩留まりを向上し得るテープ体検査装置を提供することを主目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係るテープ体検査装置は、情報記録媒体用のテープ体をその長手方向に沿って移動させる移動機構と、前記テープ体の表面に検査用の光を照射する光照射部と、当該光照射部によって照射されて前記テープ体の表面で反射された散乱光を受光して光検出信号を出力する受光部と、当該出力された光検出信号に基づいて前記テープ体の表面欠陥を検出する欠陥検出部と、当該欠陥検出部による検出結果に基づいて前記テープ体の良否を判別する判別部と、前記テープ体をその幅方向において仮想的に分割した複数の検査領域毎に規定された良否判別基準を記憶する記憶部とを備え、前記判別部は、前記欠陥検出部によって検出された前記各検査領域毎の前記表面欠陥の検出結果と、前記記憶されている前記各検査領域毎の良否判別基準とに基づいて当該各検査領域毎に前記テープ体の良否を判別する。
【0010】
この場合、前記良否判別基準を変更操作可能に構成すると共に、変更操作後の前記良否判別基準を記憶可能に前記記憶部を構成するのが好ましい。
【0011】
また、前記欠陥検出部の検出結果を具現化する検出結果具現部を備え、前記欠陥検出部が前記テープ体における前記表面欠陥の検出位置を特定可能に当該テープ体を模したテープ体表示と当該表面欠陥を模した表面欠陥表示とを前記検出結果具現部に具現化させるのが好ましい。
【0012】
さらに、前記判別部の判別結果を具現化する判別結果具現部を備え、前記判別部が前記テープ体を前記長手方向において所定寸法で裁断して製造される各情報記録媒体のそれぞれの良否を特定可能に前記テープ体の良否についての判別結果を前記判別結果具現部に具現化させるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るテープ体検査装置の実施の形態について説明する。
【0014】
最初に、テープ体検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。
【0015】
テープ体検査装置(以下、「検査装置」ともいう)1は、図1に示すように、移動機構2、支持機構3、表面検査部4、計測部5、操作部6、表示部7、制御部8および記憶部9を備えて磁気テープ10の良否を検査可能に構成されている。この場合、磁気テープ10は、本発明におけるテープ体の一例であって、支持体としてのベースフィルムと、ベースフィルムの表面に形成された磁性層(以下、磁性層の形成面を「表面10a」ともいう)と、ベースフィルムの裏面に形成されたバックコート層とを備え、一例として、厚みが10μm程度、幅が13mm程度、長さが3000m程度に形成されている。また、この磁気テープ10では、幅2mm程度の非記録領域がその両端部に規定されている。さらに、磁気テープ10では、その幅方向における両端側(非記録領域の内側)に映像データを記録可能にそれぞれ規定された2つの端部記録領域と、幅方向における中央部に音声データを記録可能に規定された中央部記録領域との3つのデータ記録領域が規定されている。また、この磁気テープ10は、検査装置1による検査が完了した後には、記録再生装置による各種の記録データの記録再生が可能にテープリールに巻回されてカセットケースに収容される。
【0016】
移動機構2は、図1に示すように、検査対象の磁気テープ10が巻回された送り側リール2aと、テープ検査装置1による検査が完了した磁気テープ10を巻回する巻取り側リール2bと、両リール2a,2bを回転させることによって磁気テープ10をその長手方向(同図に示す矢印の向き)に移動させるモータ(図示せず)とを備えて構成されている。この場合、移動機構2は、制御部8の制御下で、一例として毎秒5mの速度で磁気テープ10を高速移動させる。支持機構3は、図2に示すように、テンション機構11,11、エアガイド13,13およびテープ支持具14を備え、磁気テープ10に所定の張力を付与しつつ支持する。テンション機構11は、ローラ12a,12a,12bを備えて、磁気テープ10に張力を付与することによって検査時における弛みの発生を回避する。具体的には、ローラ12a,12a間に張架された磁気テープ10をローラ12bによって同図の下方に引き下げることによって磁気テープ10に張力を付与する。エアガイド(以下、「ガイド」ともいう)13は、その表面に多数のエア吐出し細孔が形成されて構成され、図外のエア供給部から供給されるエア(圧縮空気)を吐出して磁気テープ10との間に空気の層を形成することにより、テープ支持具14と相俟って磁気テープ10を非接触の状態で支持する。また、ガイド13は、テンション機構11によって磁気テープ10に張力が付与されて空気の層を介して磁気テープ10がガイド13に押し付けられることにより、磁気テープ10に生じた振動を吸収して下流側への伝搬を回避する。
【0017】
テープ支持具(以下、「支持具」ともいう)14は、ベース部14aと、ベース部14aに立設された壁部14b,14b,14c,14cとを備えて、全体としてセラミックによって一体形成されている。壁部14b,14bは、一例として、その厚みが1.5mmの壁状に形成されて、2.5mm程度だけ離間して互いに対向するようにして配置されている。また、壁部14bは、その先端面(同図では上端面)が平坦に形成されると共にその先端面と側面との角部が面取りされて、磁気テープ10の幅方向に沿った線状の領域(壁部14bの厚み(1.5mm)と同幅で線状の平面視長方形の領域)に当接可能に構成されている。一方、壁部14c,14cは、一例として、その厚みが1.5mmの壁状に形成されている。この場合、各壁部14cは、壁部14bに対して、一例として、1.6mm程度だけ離間するように、その各壁面が壁部14b,14bの各壁面と対向するようにして配置されている。また、壁部14cは、壁部14bと同様にして、その先端面が平坦に形成されると共に、先端面と側面との角部が面取りされて、磁気テープ10の幅方向に沿った線状の領域(壁部14cの厚み(1.5mm)と同幅で線状の平面視長方形の領域)に当接可能に構成されている。さらに、壁部14cは、壁部14bと比較して、一例として0.2mmだけ低背に形成されている。
【0018】
表面検査部4は、磁気テープ10の表面10aに例えば直径10μmよりも大きい欠陥部X(傷、剥離部および付着物:図4参照)が存在するか否かを光学的に検査する。この表面検査部4は、図2に示すように、検査光照射部4aおよびCCDカメラ4bを備えて構成されている。検査光照射部4aは、本発明における光照射部に相当し、ハロゲンランプ、高輝度LED、ナトリウムランプおよびレーザダイオード等で構成されると共に、制御部8の制御下で支持具14の壁部14b,14b間に張架された磁気テープ10の表面10aに検査光Laを照射する。この場合、本発明の実施の形態では、高輝度で、しかも調光が容易なハロゲンランプによって検査光照射部4aが構成されて、磁気テープ10の表面10aに規定された線状の領域A1(図3参照)に検査光Laを照射する。
【0019】
CCDカメラ4bは、本発明における受光部に相当し、磁気テープ10の表面10aに規定された線状の領域A2(図3参照)を撮像することにより、検査光照射部4aによって照射されて磁気テープ10の表面10aで反射された反射光Lb(散乱光)を受光して輝度信号(本発明における光検出信号)を出力する。具体的には、CCDカメラ4bは、検査光照射部4aによって検査光Laが照射された領域A1の近傍である領域A2を撮像する。この際に、磁気テープ10に欠陥部Xが存在するときには、検査光照射部4aによって照射された検査光Laが欠陥部Xによって乱反射されて、その反射光Lb(散乱光)の一部がCCDカメラ4bに入光する。この場合、この表面検査部4では、検査光照射部4aによって照射されて磁気テープ10の表面10aで反射された正反射光がCCDカメラ4bに入光しないように、検査光照射部4aによる検査光Laの照射位置(領域A1)およびその照射角度と、CCDカメラ4bによる撮像位置(領域A2)およびCCDカメラ4bの表面10aに対する設置角度とが規定されている。したがって、磁気テープ10の表面10aに欠陥部Xが存在しないときには、検査光照射部4aから照射した検査光Laの大半がCCDカメラ4bに入光しないため、CCDカメラ4bによって出力される輝度信号が所定の輝度レベル以下となる。逆に、磁気テープ10の表面10aに欠陥部Xが存在するときには、検査光照射部4aから照射した検査光Laの一部が乱反射されてその一部がCCDカメラ4bに入光するため、CCDカメラ4bによって出力される輝度信号が所定の輝度レベルを超えることとなる。
【0020】
計測部5は、移動機構2によって移動させられた磁気テープ10の移動距離(すなわち、表面検査部4による検査が完了して巻取り側リール2bに巻回された磁気テープ10の長さ)を計測する。操作部6は、一例として、キーボードおよびマウスを備えて後述する検査条件の入力操作(本発明における変更操作)などが可能に構成されている。表示部7は、本発明における検出結果具現部および判別結果具現部に相当し、制御部8の制御下で、検査条件設定画面20(図6参照)および検査結果表示画面30,40(図7,10参照)などを表示する(本発明における具現化の一例)。制御部8は、移動機構2を制御して磁気テープ10を高速移動させると共に、表面検査部4を制御して磁気テープ10の表面10aに対する検査光Laの照射および反射光Lbの受光を実行させる。また、制御部8は、本発明における欠陥検出部および判別部を構成し、表面検査部4のCCDカメラ4bによって出力された輝度信号(CCDカメラ4bによる散乱光の受光状態)に基づいて磁気テープ10の表面10aに欠陥部Xが存在するか否かを検出すると共に、その検出結果に基づいて磁気テープ10の良否を判別する。
【0021】
また、図4に示すように、制御部8は、磁気テープ10をその幅方向において仮想的に分割して、非検査領域A11,A11および検査領域A12,A12,A13の5つの領域を規定し、各領域毎にその良否を判別する。この場合、非検査領域A11が前述した非記録領域に対応して規定され、検査領域A12が端部記録領域に対応して規定され、検査領域A13が中央部記録領域に対応して規定される。さらに、図5に示すように、この検査装置1では、磁気テープ10をその長手方向に沿って、その長さL1が1m程度の複数のブロックB,B・・に仮想的に分割して、制御部8が、各ブロックB,B・・を良否判別の単位として検査領域A12,A12,A13を検査(良否を判別)する。さらに、制御部8は、各ブロックB,B・・毎の良否判別の結果(判別結果)をその磁気テープ10に関連付けて記憶部9に記憶させると共に表示部7に表示させる。また、検査装置1は、実際には、送り側リール2aに巻回されている磁気テープ10をテンション機構11に案内する各種のローラー等、検査が完了した磁気テープ10をテンション機構11から巻取り側リール2bに案内する各種のローラー等、および磁気テープ10をクリーニングするクリーナーなどを備えているが、本発明についての理解を容易とするために、これらについての説明および図示を省略する。
【0022】
次に、検査装置1による磁気テープ10の検査方法について、図面を参照して説明する。なお、磁気テープ10の幅方向におけるいずれの部位を非検査領域A11とし、いずれの部位を検査領域A12,A13とするかについては、既に規定されているものとする。
【0023】
まず、操作部6を操作して図6に示す検査条件設定画面20を表示部7に表示させて、磁気テープ10の検査に関する条件(磁気テープ10の良否を判別するための判別条件)を設定する。この検査条件設定画面20には、検査対象の磁気テープの品種名を入力(選択)するためのテープ品種名入力部21と、検査領域A12についての検査条件(良否判別についての判別条件)を入力するための端部検査領域条件入力部22と、検査領域A13についての検査条件を入力するための中央部検査領域条件入力部23とが表示される。この場合、この検査装置1では、同一品種の磁気テープに対して、この検査条件設定画面20において入力した(設定した)2種類の検査基準(基準A,B)のいずれかに基づいて磁気テープを検査可能に構成されている。したがって、検査条件設定画面20の端部検査領域条件入力部22および中央部検査領域条件入力部23には、基準Aの検査基準値(本発明における良否判別基準)を入力する検査条件入力部22a,23aと、基準Bの検査基準値(本発明における良否判別基準)を入力する検査条件入力部22b,23bとが用意されている。なお、検査条件設定画面20における表示「S欠陥」「M欠陥」「L欠陥」は、それぞれ「比較的小さな欠陥(Sサイズ)」「やや大きい欠陥(Mサイズ)」「比較的大きな欠陥(Lサイズ)」を意味し、図示しない欠陥種別設定用画面においてその大きさについての基準値が規定されている。以下、「Sサイズの欠陥」「Mサイズの欠陥」「Lサイズの欠陥」をそれぞれ「S欠陥」「M欠陥」「L欠陥」ともいう。
【0024】
また、検査条件設定画面20における表示「平均上限値」の右側に位置する検査条件入力部22a,22b,23a,23bには、例えば連続する100個のブロックB,B・・について、その欠陥部Xの検出数の平均値に対する許容値(良好であると判別する欠陥部Xの検出数についての平均値の上限値)が入力される。さらに、表示「上限値」の右側に位置する検査条件入力部22a,22b,23a,23bには、1つのブロックBに対して許容する欠陥部Xの検出数(良好であると判別する欠陥部Xの検出数の上限値)が入力される。したがって、同図の端部検査領域条件入力部22における表示「L欠陥 平均上限値(基準A)」の右側に位置する検査条件入力部22aに入力された数値「0.02」は、連続する100個のブロックB,B・・についてのLサイズの欠陥部X(L欠陥)の検出数の平均値が0.02個以下のときには、これら100個のブロックB,B・・における検査領域A12を良好と判別することを意味する。また、表示「L欠陥 上限値(基準A)」の右側に位置する検査条件入力部22aに入力された数値「2」は、各ブロックBについて「L欠陥」の検出数が2個以下のときには、そのブロックBにおける検査領域A12を良好と判別することを意味する。この場合、後述する検査処理では、「S欠陥」「M欠陥」および「L欠陥」のうちのいずれかの「平均上限値」または「上限値」が検査条件入力部22a,22b,23a,23bに入力されている値を超えたときに、対応するブロックBの検査領域A12,A13を不良と判別する。したがって、操作部6を操作して、磁気テープ10の使用目的に鑑みて、各検査条件入力部22a,22b,23a,23bに基準値を入力する。
【0025】
具体的には、検査対象の磁気テープ10は、前述したように、その端部記録領域に映像データが記録され、その中央部記録領域に音声データが記録される。したがって、中央部記録領域に対応する検査領域A13については比較的高い検査基準を設定(入力)し、端部記録領域に対応する検査領域A12については、検査領域A13についての検査基準よりもやや低めの検査基準を設定(入力)する。また、「S欠陥」については、各ブロックB,B・・中の存在数が少なかったとしても、連続するブロックB,B・・中の存在数の平均値が高いときには、記録データの記録再生時におけるエラーレートに影響を及ぼす。このため、1つのブロックB中に「S欠陥」が幾つ存在するかの検査よりも、連続するブロックB,B・・についての平均値が重要となる。したがって、この「S欠陥」については、その「上限値」を設定せずに「平均上限値」のみを設定しておくのが好ましい。続いて、同図に示すように、各検査条件入力部22a,22b,23a,23bに検査用の基準値を入力することにより、検査に関する条件(磁気テープ10の良否を判別するための判別条件)の設定が完了する。この際に、制御部8は、設定された条件を特定可能なデータ(本発明における良否判別基準)を生成して記憶部9に記憶させる。
【0026】
次に、検査条件設定画面20において設定した検査条件に基づいて磁気テープ10を検査する検査処理を開始する。この際には、まず、検査対象の磁気テープ10が巻回された送り側リール2aと、検査が完了した磁気テープ10を巻回する巻取り側リール2bとを移動機構2に取り付ける。次に、送り側リール2aから磁気テープ10の先端部を引き出して、図2に示すように、テンション機構11、表面検査部4およびテンション機構11をこの順で通過するように磁気テープ10をセットした後に、巻取り側リール2bに先端部を固定する。この際に、磁気テープ10の表面10aには、エアガイド13,13が接触し、その裏面には、支持具14が接触する。次いで、制御部8がエア供給部を制御して各ガイド13からエアを吐出させる。この際に、吐出されたエアによって各ガイド13と磁気テープ10との間に空気の層が形成され、これにより、磁気テープ10が各ガイド13に対して非接触の状態で支持される。
【0027】
続いて、制御部8は、移動機構2を制御して送り側リール2aおよび巻取り側リール2bを回転させることにより、送り側リール2aに巻回されている磁気テープ10を巻取り側リール2bに巻回させる。この際に、テンション機構11,11によって磁気テープ10に所定の張力が付与されているため、磁気テープ10は、その表面10aが空気の層を介して各ガイド13に押し付けられると共に、その裏面が支持具14における壁部14b,14b,14c,14cに押し付けられた状態で送り側リール2aから巻取り側リール2bに向けて移動させられる。この場合、この検査装置1では、磁気テープ10が空気の層を介して各ガイド13に押し付けられる構成のため、ガイド13によって磁気テープ10の表面10aが傷付けられる事態が回避されている。また、磁気テープ10がガイド13に対して非接触状態で支持されているため、ガイド13の近傍における磁気テープ10の摺動抵抗(移動抵抗)が極く小さくなっている。さらに、支持具14における各壁部14b,14cの先端面が平坦に形成されると共に、その先端面と側面との角部が面取りされているため、支持具14によって磁気テープ10の裏面が傷付けられる事態が回避されている。また、支持具14の各壁部14b,14cの厚みが1.5mm程度と薄厚のため、支持具14によって支持されている部位において磁気テープ10との間での摺動抵抗も極く小さくなっている。
【0028】
次に、制御部8は、表面検査部4に対して磁気テープ10の表面10aの検査を開始させる。この際に、制御部8は、図7に示す検査結果表示画面30を表示部7に表示させて検査結果(検出した欠陥部Xを模した欠陥部表示Xi等)を表示させる。一方、表面検査部4は、まず、検査光照射部4aが図3に示す領域A1に対する検査光Laの照射を開始すると共に、CCDカメラ4bが領域A2の撮像を開始する。この際に、磁気テープ10の表面10aに異物の付着や傷などの欠陥部Xが存在するときには、検査光照射部4aによって領域A1に照射された検査光Laが欠陥部Xによって乱反射されて、この反射光Lb(散乱光)がCCDカメラ4bに入光する。この結果、CCDカメラ4bによって出力される輝度信号が所定の輝度レベルを上回る。したがって、この際に、制御部8は、磁気テープ10の表面10aに欠陥部Xが存在すると判別する。
【0029】
この場合、CCDカメラ4bが磁気テープ10の幅方向のいずれの部位で反射光Lbが入光したかを特定可能な輝度信号を出力するため、制御部8は、CCDカメラ4bによって出力された輝度信号に基づいて、非検査領域A11および検査領域A12,A12,A13のいずれの領域において、検査光Laがどの程度反射されたかを特定する。また、制御部8は、計測部5による計測データと、CCDカメラ4bによって出力された輝度信号とに基づいて、欠陥部Xの位置を特定し、その特定結果(以下、「検出結果」ともいう)を特定可能なデータを記憶部9に記憶させると共に、特定した位置に応じて、検査結果表示画面30の検査結果表示部31に欠陥部表示Xiを表示させる。この場合、検査結果表示画面30の検査結果表示部31が本発明におけるテープ体表示に相当し、検査結果表示部31内に表示される欠陥部表示Xiが本発明における表面欠陥表示に相当する。
【0030】
一方、磁気テープ10の表面10aに欠陥部Xが存在しないときには、検査光照射部4aから照射された検査光Laが磁気テープ10によって殆ど乱反射されずに、CCDカメラ4bによって出力される輝度信号が所定の基準値以下となる。したがって、この際には、制御部8は、非検査領域A11および検査領域A12,A13のいずれの部位にも磁気テープ10に欠陥部Xが存在しないと判別する。このように、検査光Laの照射、反射光Lbの受光位置の特定(欠陥部Xの位置の特定)、および欠陥部Xの存在位置の記憶部9の記憶を磁気テープ10の長手方向全域について実行することにより、欠陥部Xの検出処理が完了する。
【0031】
次に、制御部8は、記憶部9に記憶されている検出結果(欠陥部Xが検出された検出位置に関するデータ)に基づいて、検出された各欠陥部Xが非検査領域A11,A11、検査領域A12,A12および検査領域A13のいずれに位置するかを各ブロックB毎に特定する。この際に、非検査領域A11,A11(すなわち、非記録領域)において検出された欠陥部Xについては、磁気テープ10に対する記録データの記録再生に影響を及ぼさないため、制御部8は、非検査領域A11で検出された欠陥部Xを判別処理の対象外とする。また、制御部8は、検出された欠陥部Xが「S欠陥」、「M欠陥」および「L欠陥」のいずれに該当するかを判別する。次いで、制御部8は、各検査領域A12,A12,A13毎に、検出した欠陥部Xの数を計数する。この際に、前述した検査条件設定画面20において設定した判別条件(検査条件)を超える数の欠陥部Xが検出されたときには、制御部8は、その検査領域A12,A13を不良と判別する。また、判別条件を超える数の欠陥部Xが検出されなかったときには、制御部8は、その検査領域A12,A13を良好と判別する。この際に、制御部8は、各検査領域A12,A12,A13毎の良否判別結果をそのブロックBに関連付けて記憶部9に記憶させる。
【0032】
さらに、制御部8は、1つのブロックBにおける検査領域A12,A12,A13のうちのいずれかを不良と判別したときには、制御部8は、そのブロックB全体を不良と判別する。具体的には、例えば図8に示すブロックBaのように、検査開始前に設定した判別条件を超える数の欠陥部Xが検査領域A12,A12内で検出され(この場合、「M欠陥」が11個以上、または「L欠陥」が3個以上とする)、判別条件を超える数の欠陥部Xが検査領域A13内で検出されたとき(この場合、「M欠陥」が6個以上、または「L欠陥」が2個以上とする)には、そのブロックBaを不良と判別する。また、例えばブロックBbのように、検査領域A13内で検出された欠陥部Xの数が判別条件の範囲内であったとしても、判別条件を超える数の欠陥部Xが検査領域A12,A12内で検出されたときには、そのブロックBbを不良と判別する。さらに、例えばブロックBcのように、検査領域A12,A12内で検出された欠陥部Xの数が判別条件の範囲内であったとしても、判別条件を超える数の欠陥部Xが検査領域A13内で検出されたときには、そのブロックBcを不良と判別する。一方、例えばブロックBdのように、検査領域A12,A12,A13のすべてにおいて、検出された欠陥部Xの数が判別条件の範囲内のときには、そのブロックBdを良好と判別する。この際に、制御部8は、各ブロックB,B・・毎の良否判別の結果を記憶部9に記憶させる。なお、同図および図9では、不良のブロックBを「×」で示し、良好なブロックBを「○」で示している。この後、制御部8は、すべてのブロックB,B・・についても同様の判別処理を実行して、その判別結果を記憶部9に記憶させる。
【0033】
続いて、制御部8は、連続するブロックB,B・・における各検査領域A12,A12,A13毎の欠陥部Xの検出数に基づいて、検出数の平均値を演算し、演算結果が判別条件を超えるブロックB,B・・を不良と判別する。具体的には、連続する100個のブロックB,B・・について、その検査領域A12,A12内で検出された欠陥部Xの数の平均値が判別条件を超えるとき(この場合、「S欠陥」の平均値が5個よりも多いとき、「M欠陥」の平均値が0.08個よりも多いとき、および「L欠陥」の平均値が0.02個よりも多いときのいずれかとする)には、その100個のブロックB,B・・のすべてを不良と判別する。また、連続する100個のブロックB,B・・について、その検査領域A13内で検出された欠陥部Xの数の平均値が判別条件を超えるとき(この場合、「S欠陥」の平均値が3個よりも多いとき、「M欠陥」の平均値が0.06個よりも多いとき、および「L欠陥」の平均値が0.01個よりも多いときのいずれかとする)には、その100個のブロックB,B・・のすべてを不良と判別する。この際に、各ブロックB単体についての良否判別に際して欠陥部Xの検出数が判別条件の範囲内と判別された(良好と判別された)検査領域A12,A13であっても、平均値が判別条件を超えているときには、そのブロックBを不良として確定する。一方、連続する100個のブロックB,B・・について、その検査領域A13内で検出された欠陥部Xの数の平均値が判別条件の範囲内のときには、各ブロックB単体についての判別結果(各ブロックB内の欠陥部Xの検出数に基づく判別結果)を最終的な判別結果として確定する。これにより、各ブロックB,B・・の良否判別が完了する。
【0034】
次いで、制御部8は、記憶部9に記憶させた各ブロックB,B・・についての判別結果に基づいて、テープカセット用の磁気テープとして使用可能な長さL2の間に不良のブロックBが存在するか否かを判別する。この際に、図9に示すように、制御部8は、長さL2の間に存在する複数のブロックB,B・・のすべてが良好のときは、その長さL2の部位が良品であると判別して判別結果を磁気テープ10に関連付けて記憶部9に記憶させる。また、制御部8は、例えば、長さL2の間に存在する複数のブロックB,B・・のうちの少なくとも1つが不良のときには、その長さL2の部位が不良(記録媒体として使用不可能)と判別して、その判別結果を磁気テープ10に関連付けて記憶部9に記憶させる。
【0035】
この場合、磁気テープ10は、その記録可能容量が相違する複数種類のテープカセットに使用可能な磁気テープであって、その記憶可能容量に応じて、一例として、1240m、940m、630m、330m、290mの5種類の長さL2のいずれかに裁断される。したがって、制御部8は、検査が完了した磁気テープ10を5種類の長さL2で裁断した際に、各種長さL2で裁断したときの磁気テープがそれぞれ良品か不良品かを特定可能に検査結果を表示する。具体的には、制御部8は、図10に示す検査結果表示画面40を表示部7に表示させると共に、その検査結果表示部41に、磁気テープ10を示す磁気テープ表示42と、裁断後の磁気テープを示す磁気テープ表示42a,42a・・とを表示させる。この場合、磁気テープ表示42には、前述した各ブロックB,B・・の良否判別処理において不良と判別したブロックBを示す欠陥部表示Xb,Xb・・が表示される。また、磁気テープ表示42a,42a・・は、磁気テープ10を各種長さL2に裁断した状態を模して表示され、欠陥部表示Xbに対応する部位を含む磁気テープ表示42a(すなわち、磁気テープとしての使用が困難な部位)と、欠陥部表示Xbに対応する部位を含まない磁気テープ表示42a(すなわち、磁気テープとしての使用が可能な部位)とが色分けされて表示される。
【0036】
この場合、制御部8は、裁断後の磁気テープの型名およびその全長(上記の長さL2)を「EXC124LT(1240m)」、「EXC94LT(940m)」および「EXC63MT(630m)」などのように各磁気テープ表示42a,42a・・に対応させてその左覧にそれぞれ表示させる。また、制御部8は、磁気テープ10を各種長さL2に裁断する場合に、その磁気テープ10から製造可能な磁気テープの本数(テープ取り可能な本数)を各磁気テープ表示42a,42a・・に対応させてその右側にそれぞれ表示させる。なお、同図では、例えば、磁気テープ10を1240m(「EXC124LT」)に裁断する場合には、2本の磁気テープを製造可能であるが、欠陥部表示Xbの存在によって2本とも磁気テープとしての使用が困難で、磁気テープ10を940m(「EXC94LT」)に裁断する場合には、3本製造可能であるが欠陥部表示Xbの存在によってそのうちの1本が磁気テープとしての使用が困難である旨が表示されている。これにより、検査装置1による磁気テープ10についての検査結果が表示されて検査が完了する。
【0037】
このように、この検査装置1によれば、制御部8が、表面検査部4によって検出された各検査領域A12,A13毎の欠陥部Xの数(検出結果)と、各検査領域A12,A13毎の良否判別基準(検査条件設定画面20において設定した各検査基準値)とに基づいて各検査領域A12,A13毎に磁気テープ10の良否を判別するように構成したことにより、磁気テープ10の使用目的に合致する良否判別基準を各検査領域A12,A13毎にきめ細やかに適宜設定することができる。このため、使用上問題とならない表面欠陥の存在に起因して画一的に不良として扱われる事態を回避して、使用目的によっては問題とならない表面欠陥が存在する磁気テープ10を有効利用することができる。したがって、使用上問題となる表面欠陥を確実に検出することができる一方、磁気テープ10を材料とするテープカセット(情報記録媒体)の製造歩留まりを十分に向上させることができる。
【0038】
また、この検査装置1によれば、表示部7に検査条件設定画面20を表示させて本発明における良否判別基準を変更操作可能に構成したことにより、検査対象の磁気テープ10の種類や、その使用目的に合致する良否判別基準を自在に変更することができるため、1つの良否判別基準に基づいて磁気テープ10の良否を判別する方式と比較して、その歩留まりを一層向上させることができる。
【0039】
さらに、この検査装置1によれば、磁気テープ10における欠陥部Xの検出位置を特定可能に磁気テープ10を模したテープ体表示と欠陥部Xを模した欠陥部表示Xiとを表示部7に表示させることにより、磁気テープ10のいずれの部位に欠陥部Xが存在するかを直感的に認識させることができる。
【0040】
また、この検査装置1によれば、磁気テープ10を長手方向において所定寸法で裁断して製造される各磁気テープ(リールに巻回される磁気テープ)のそれぞれの良否を特定可能に磁気テープ10の良否についての判別結果を示す検査結果表示画面40を表示部7に表示させることにより、検査が完了した磁気テープ10を裁断する際に、裁断後の磁気テープのうちのいずれの磁気テープが不良なのかを確実に認識させることができる。
【0041】
なお、本発明は、上記した本発明の実施の形態に限定されない。例えば、本発明の実施の形態では、磁気テープ10をその幅方向において5つの領域(非検査領域A11,A11、検査領域A12,A12,A13)に仮想的に分割して良否を判別する構成について説明したが、これに限定されず、5つ未満または6つ以上に分割することができる。また、本発明の実施の形態では、検査領域A13についての判別基準を検査領域A12よりも高く(厳しく)設定して良否判別する例について説明したが、本発明はこれに限定されず、良否判別基準の高低についても任意に変更が可能である。さらに、本発明の実施の形態では、欠陥部Xの検出結果(検査結果表示画面30)および磁気テープ10の良否判別結果(検査結果表示画面40)を表示部7に表示させる例について説明したが、本発明はこれに限定されず、検査結果表示画面30,40と同様の情報を印刷可能なプリンタを採用して検出結果具現部および判別結果具現部を構成することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るテープ体検査装置によれば、欠陥検出部によって検出された各検査領域毎の表面欠陥の検出結果と、各検査領域毎の良否判別基準とに基づいて各検査領域毎にテープ体の良否を判別することにより、テープ体の使用目的に合致する良否判別基準を各検査領域毎にきめ細やかに適宜設定することができる。このため、使用上問題とならない表面欠陥の存在に起因して画一的に不良として扱われる事態を回避して、使用目的によっては問題とならない表面欠陥が存在するテープ体を有効利用することができる。したがって、使用上問題となる表面欠陥を確実に検出することができる一方、テープ体を材料とするテープカセット(情報記録媒体)等の製造歩留まりを十分に向上させることができる。
【0043】
また、本発明に係るテープ体検査装置によれば、良否判別基準を変更操作可能に構成したことにより、検査対象のテープ体の種類や、その使用目的に合致する良否判別基準を自在に変更することができるため、1つの良否判別基準に基づいてテープ体の良否を判別する方式と比較して、その歩留まりを一層向上させることができる。
【0044】
さらに、本発明に係るテープ体検査装置によれば、テープ体における表面欠陥の検出位置を特定可能にテープ体を模したテープ体表示と表面欠陥を模した表面欠陥表示とを検査結果出力部に表示または印刷させることにより、テープ体のいずれの部位に表面欠陥が存在するかを直感的に認識させることができる。
【0045】
また、本発明に係るテープ体検査装置によれば、テープ体を長手方向において所定寸法で裁断して製造する複数の情報記録媒のそれぞれの良否を特定可能にテープ体の良否についての判別結果を検査結果出力部に表示または印刷させることにより、検査が完了したテープ体を裁断する際に、裁断後のテープ体のうちのいずれのテープ体が不良なのかを確実に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る検査装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】検査装置1の支持機構3および表面検査部4と磁気テープ10との位置関係を示す側面図である。
【図3】支持具14の壁部14b,14b,14c,14cと、表面検査部4の検査光照射部4aによる検査光Laの照射位置(領域A1)およびCCDカメラ4bによる撮像位置(領域A2)との関係を示す平面図である。
【図4】検査装置1による磁気テープ10の検査時に規定される非検査領域A11,A11および検査領域A12,A12,A13を示す平面図である。
【図5】検査装置1の検査対象である磁気テープ10を複数のブロックB,B・・に仮想的に分割した状態の説明図である。
【図6】検査条件(判別条件)を設定(変更)するための検査条件設定画面20の表示画面図である。
【図7】検査装置1による検査結果を表示するための検査結果表示画面30の表示画面図である。
【図8】検査領域A12,A12における欠陥部Xの有無および検査領域A13における欠陥部Xの有無と、磁気テープ10の各ブロックB,B・・の良否との関係を示す説明図である。
【図9】磁気テープ10の各ブロックB,B・・の良否を示す説明図である。
【図10】検査装置1による検査結果を表示するための検査結果表示画面40の表示画面図である。
【符号の説明】
1 テープ体検査装置
2 移動機構
3 支持機構
4 表面検査部
4a 検査光照射部
4b CCDカメラ
5 計測部
6 操作部
7 表示部
8 制御部
9 記憶部
10 磁気テープ
10a 表面
14 テープ支持具
20 検査条件設定画面
21 テープ品種名入力部
22a,22b,23a,23b 検査条件入力部
30,40 検査結果表示画面
31,41 検査結果表示部
42,42a 磁気テープ表示
A11 非検査領域
A12,A13 検査領域
B ブロック
La 検査光
Lb 反射光
X 欠陥部
Xb,Xi 欠陥部表示

Claims (4)

  1. 情報記録媒体用のテープ体をその長手方向に沿って移動させる移動機構と、前記テープ体の表面に検査用の光を照射する光照射部と、当該光照射部によって照射されて前記テープ体の表面で反射された散乱光を受光して光検出信号を出力する受光部と、当該出力された光検出信号に基づいて前記テープ体の表面欠陥を検出する欠陥検出部と、当該欠陥検出部による検出結果に基づいて前記テープ体の良否を判別する判別部と、前記テープ体をその幅方向において仮想的に分割した複数の検査領域毎に規定された良否判別基準を記憶する記憶部とを備え、
    前記判別部は、前記欠陥検出部によって検出された前記各検査領域毎の前記表面欠陥の検出結果と、前記記憶されている前記各検査領域毎の良否判別基準とに基づいて当該各検査領域毎に前記テープ体の良否を判別するテープ体検査装置。
  2. 前記良否判別基準を変更操作可能に構成され、前記記憶部は、変更操作後の前記良否判別基準を記憶可能に構成されている請求項1記載のテープ体検査装置。
  3. 前記欠陥検出部の検出結果を具現化する検出結果具現部を備え、前記欠陥検出部は、前記テープ体における前記表面欠陥の検出位置を特定可能に当該テープ体を模したテープ体表示と当該表面欠陥を模した表面欠陥表示とを前記検出結果具現部に具現化させる請求項1または2記載のテープ体検査装置。
  4. 前記判別部の判別結果を具現化する判別結果具現部を備え、前記判別部は、前記テープ体を前記長手方向において所定寸法で裁断して製造される各情報記録媒体のそれぞれの良否を特定可能に前記テープ体の良否についての判別結果を前記判別結果具現部に具現化させる請求項1から3のいずれかに記載のテープ体検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100627488B1 (ko) * 2005-05-16 2006-09-25 주식회사 포스코 표면결함 정보를 이용한 강판의 표면품질 판정방법
JP2010243263A (ja) * 2009-04-02 2010-10-28 Nippon Steel Corp 帯状体の表面検査装置、表面検査方法及びプログラム
JP2013145242A (ja) * 2006-10-11 2013-07-25 Nitto Denko Corp 光学フィルムを有するシート状製品の検査データ処理装置および切断装置

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