JP2005069311A - 歯付ベルトの接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱可塑性樹脂材料からなる歯付ベルトを接合する際に、心線がずれることによってPLDが大きくなりベルトとプーリとのかみ合いがわるくなるのを抑えて、ジャンピングなどの問題が発生するのを防止することができる歯付ベルトの接合方法を提供する。
【解決手段】熱可塑材料中にベルト長手方向に伸びる心線3を埋設するとともに、所定ピッチで歯形を有する歯付ベルト1の端部同士を金型内で突き合わせてプレスすることによって熱可塑性材料を融着して無端状とする歯付ベルトの接合方法において、前記金型は歯付ベルトの歯部とかみ合う凹凸を有しており歯側に当接する第1金型と、背側に当接する第2金型からなり、第1金型には歯付ベルトを嵌め込む溝11を有しており、第1金型の溝11は歯付ベルト1の背厚tよりも深く、さらに第2金型は第1金型の溝11に嵌合する凸条部6を有する歯付ベルトの接合方法。
【選択図】図3
【解決手段】熱可塑材料中にベルト長手方向に伸びる心線3を埋設するとともに、所定ピッチで歯形を有する歯付ベルト1の端部同士を金型内で突き合わせてプレスすることによって熱可塑性材料を融着して無端状とする歯付ベルトの接合方法において、前記金型は歯付ベルトの歯部とかみ合う凹凸を有しており歯側に当接する第1金型と、背側に当接する第2金型からなり、第1金型には歯付ベルトを嵌め込む溝11を有しており、第1金型の溝11は歯付ベルト1の背厚tよりも深く、さらに第2金型は第1金型の溝11に嵌合する凸条部6を有する歯付ベルトの接合方法。
【選択図】図3
Description
本発明は熱可塑性材料からなり内部に心線を埋設した歯付ベルトであって、端部同士を突き合わせて融着接合する歯付ベルトの接合方法に係り、接合する際に発生する心線のズレを調整してPLDの上昇を防ぐことにより歯付ベルトのプーリとの間のかみ合いを改善することができる歯付ベルトの接合方法に関する。
有端の歯付ベルトを必要長さに切断して端部同士を接合することによって無端の歯付ベルトとする、ベルトの周長を用途に応じて自由に変えることのできる歯付ベルトが従来から使用されている。
このようなベルトはベルトを形成する素材としては、熱可塑性ウレタン等の熱可塑性樹脂材料を用いており、その製造方法としては特許文献1及び特許文献2に記載されているとおりであった。又、端部同士の接合は熱溶着によって行われており、この熱溶着による接合は、図1のようにベルトの端部に互い違いの凹凸を形成して嵌め合い、図5に示すような金型を用いて行っていた。具体的な工程としてはベルトの端部同士を嵌め合った状態で歯形を有する下型30の溝31にベルト1を歯側から挿入し、上型32にてプレスすることによりベルトを構成する熱可塑性材料2を溶かして熱融着するといった方法が採られている。
特公平03−18822号公報
特開平11−70589号公報
前記のようなベルトの接合を行う際、上型32によってプレスされることで融解した熱可塑性樹脂材料2は上型32と下型30とで形成された空隙内で流動することになる。融解した樹脂は上型32と下型30との微小隙間から漏れ出すことから、樹脂の流動の方向はその微小隙間の方向となり、特にベルトの側部においてはベルトの歯側から背側に向かって流動することになる。
このベルトの内部には心線3を埋設しているが、ベルトの接合の際に樹脂の流れに乗って位置ずれが発生する。前述のようにベルトの端部においては歯側から背側に向かって比較的大きな流れが起こっている為に図5に示すように心線3も端部において大きくベルトの背側にズレが発生することになる。心線3がベルトの背側にずれると歯付ベルトの場合はPLDが大きくなってベルトとプーリとのかみ合いが悪くなるといった問題にもなり、ベルト走行中にジャンピングが発生するといった問題にもつながる。
そこで、本発明ではこういった熱可塑性樹脂材料からなる歯付ベルトの接合する際に、心線がずれることによってPLDが大きくなってベルトとプーリとのかみ合いが悪くなるのを抑えて、ジャンピングなどの問題が発生するのを防止することができる歯付ベルトの接合方法の提供を目的とする。
以上のような目的を達成する為に本発明は、熱可塑材料中にベルト長手方向に伸びる心線を埋設するとともに、所定ピッチで歯形を有する歯付ベルトの端部同士を金型内で突き合わせてプレスすることによって熱可塑性材料を融着して無端状とする歯付ベルトの接合方法において、前記金型は歯付ベルトの歯部とかみ合う凹凸を有しており歯側に当接する第1金型と、背側に当接する第2金型からなり、第1金型には歯付ベルトを嵌め込む溝を有しており、第1金型の溝は歯付ベルトの背厚よりも深く、さらに第2金型は第1金型の溝に嵌合する凸条部を有する歯付ベルトの接合方法にある。
請求項2に記載の発明は、前記金型がステンレス又は鉄である請求項1に記載の歯付ベルトの接合方法にある。
本発明の歯付ベルトは、熱可塑材料中にベルト長手方向に伸びる心線を埋設するとともに、所定ピッチで歯形を有する歯付ベルトの端部同士を金型内で突き合わせてプレスすることによって熱可塑性材料を融着して無端状とする歯付ベルトの接合方法において、前記金型は歯付ベルトの歯部とかみ合う凹凸を有しており歯側に当接する第1金型と、背側に当接する第2金型からなり、第1金型には歯付ベルトを嵌め込む溝を有しており、第1金型の溝は歯付ベルトの背厚よりも深く、さらに第2金型は第1金型の溝に嵌合する凸条部を有する歯付ベルトの接合方法とすることにより、歯付ベルトは金型によって完全に囲み込んでしまうことができることから接合の際の熱プレスをかけても溶けた樹脂材料の流動はわずかなものになり、心線のズレも少なくPLDも小さく抑えることができ、ベルトとプーリとのかみ合いも良好なものとすることができる。
請求項2に記載の発明によると、前記金型がステンレス又は鉄である請求項1に記載の歯付ベルトの接合方法であることから、アルミニウムに比べると熱伝導率が小さい為に早期放熱が防げ、短時間でのプレスが可能となる。
以下、本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
図1は、本発明の製造方法に係る歯付ベルトの接合前における状態を示す斜視図であり、図2は端部同士を突き合わせてプレスしているところの断面図である。
図1は、本発明の製造方法に係る歯付ベルトの接合前における状態を示す斜視図であり、図2は端部同士を突き合わせてプレスしているところの断面図である。
本発明の接合方法が適用される歯付ベルト1は、図1に示すような歯付ベルトであり、熱可塑性樹脂材料からなるベルト本体2内に心線3が埋設されており、ベルトの片面には所定ピッチで歯部4と歯溝部5が交互に配置されている。このようなベルトは、図示はしないがベルトと同じピッチで歯部と歯溝部が設けられたプーリとかみ合って走行する。
ベルト本体2を構成する熱可塑性樹脂材料としては、熱可塑性ポリウレタン、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリエステルなどを挙げることができるが、その中でも熱可塑性ポリウレタンを用いることが応力に対する歪み(%)が小さく耐屈曲性に優れることから好ましい。
内部に埋設する心線としては、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、カーボン繊維からなるロープ心線を用いることができる。
以上のような構成からなる長尺のベルトを所望の長さにカットするが、端部において片方は凹形状の刃物を用いて凸部6を形成するようにカットし、他方は凸形状の刃物を用いて凹部7を形成するようにカットする。
続いて図2及び図3に示すようにカットした両端部を突き合わすような状態で、歯付ベルト1のベルトの歯部とかみ合う歯部と歯溝部を有する形状Kの下型10(第1金型)の溝11内に歯付ベルトの歯部を嵌め込み固定する。次いで、前記溝11にちょうど嵌まり込む幅の凸条部23を有する上型12(第2金型)をセットして下降させ、加熱・加圧する。そのときの加熱温度はベルト本体2を構成する熱可塑性樹脂材料の種類にもよるが、通常170〜200°Cの範囲で加熱する。また、加圧力は0.2〜0.5MPaの範囲で加圧する。また前記のような加熱・加圧条件で800〜900秒間経過後上型12を上昇させ、冷却することによって歯付ベルトの接合が完了する。
この場合下型10の溝11は歯付ベルトの背厚tの厚みよりもやや深い程度の深さを有している。このような金型を用いることによって、歯付ベルトを金型で完全に包囲することができるとともに、上型12と下型10との間の隙間もより小さなものとなるので、接合の際にベルトを構成する熱可塑性樹脂材料を加熱して溶かした状態で加圧しても上型12と下型10との空隙Sからの漏れが少なくなり、溶融樹脂の流動も少なくなるので心線のズレの発生もより小さなものとすることができる。
又、金型の材質としては、ステンレス又は鉄を用いることによって早期放熱が防げ、短時間でのプレスが可能となる。
よって、接合部におけるPLDの変化が少なくより好ましい形態であるということができるものである。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例)
実施例としては、ベルト本体を構成する材料が熱可塑性ウレタンからなりベルトの幅が20.0mmであり、5.0mmピッチで歯部を有するアラミド製の心線を埋設した歯付ベルトを、接合後の周長が1000mmとなるように切断して、端部は図1に示すように片方の端部を凹形状にカットして他方の端部を前記凹形状と嵌り合う凸形状にカットした。端部同士を突き合わせて図3に示すような下型の溝内に配置して上型を降下させて185°Cで加熱すると共に0.3MPaにてが他ト津やはり実施例と同様に図1に示すように片方の端部を前記凹形状と嵌まり合う凸形状にカットした。端部同士を突き合わせて図5に示すような下型の溝内に配置して上型を降下させて190°Cで加熱すると共に0.3MPaにて150秒間加圧した後に冷却して上型を上昇させた。
(実施例)
実施例としては、ベルト本体を構成する材料が熱可塑性ウレタンからなりベルトの幅が20.0mmであり、5.0mmピッチで歯部を有するアラミド製の心線を埋設した歯付ベルトを、接合後の周長が1000mmとなるように切断して、端部は図1に示すように片方の端部を凹形状にカットして他方の端部を前記凹形状と嵌り合う凸形状にカットした。端部同士を突き合わせて図3に示すような下型の溝内に配置して上型を降下させて185°Cで加熱すると共に0.3MPaにてが他ト津やはり実施例と同様に図1に示すように片方の端部を前記凹形状と嵌まり合う凸形状にカットした。端部同士を突き合わせて図5に示すような下型の溝内に配置して上型を降下させて190°Cで加熱すると共に0.3MPaにて150秒間加圧した後に冷却して上型を上昇させた。
得られた歯付ベルトの接合した部分を含めて30歯の検査プーリ(歯付プーリ)にかみ合わせてかみ合い歯数を数えた。その結果を表1に示す。
(比較例)
比較例としては、ベルトのサイズや材料は実施例と同じ歯付ベルトを用い、同様に接合後の周長が1000mmとなるように切断して、端部はやはり実施例と同様に図1に示すように片方の端部を凹形状にカットして他方の端部を前記凹形状と嵌り合う凸形状にカットした。端部同士を突き合わせて図3に示すような下型の溝内に配置して上型を降下させて190°Cで加熱すると共に0.3MPaにて900秒間加圧した後に冷却して上型を上昇させた。
比較例としては、ベルトのサイズや材料は実施例と同じ歯付ベルトを用い、同様に接合後の周長が1000mmとなるように切断して、端部はやはり実施例と同様に図1に示すように片方の端部を凹形状にカットして他方の端部を前記凹形状と嵌り合う凸形状にカットした。端部同士を突き合わせて図3に示すような下型の溝内に配置して上型を降下させて190°Cで加熱すると共に0.3MPaにて900秒間加圧した後に冷却して上型を上昇させた。
得られた歯付ベルトの接合した部分を含めて30歯の検査プーリ(歯付プーリ)にかみ合わせてかみ合い歯数を数えた。その結果を表1に示す。
表1の結果からわかるように実施例では比較例と比べてかみ合い歯数が2〜4倍近く増えており、本発明の接合方法を採用することによってPLDが大きくなることがなく、ベルトのプーリとのかみ合いに関して良好な結果が得られることが判る。
1 歯付ベルト
2 熱可塑性樹脂材料
3 心線
4 歯部
5 歯溝部
6 凸条部
7 凹部
10 下型
11 溝
12 上型
S 空隙
t 背厚
2 熱可塑性樹脂材料
3 心線
4 歯部
5 歯溝部
6 凸条部
7 凹部
10 下型
11 溝
12 上型
S 空隙
t 背厚
Claims (2)
- 熱可塑材料中にベルト長手方向に伸びる心線を埋設するとともに、所定ピッチで歯形を有する歯付ベルトの端部同士を金型内で突き合わせてプレスすることによって熱可塑性材料を融着して無端状とする歯付ベルトの接合方法において、前記金型は歯付ベルトの歯部とかみ合う凹凸を有しており歯側に当接する第1金型と、背側に当接する第2金型からなり、第1金型には歯付ベルトを嵌め込む溝を有しており、第1金型の溝は歯付ベルトの背厚よりも深く、さらに第2金型は第1金型の溝に嵌合する凸条部を有することを特徴とする歯付ベルトの接合方法。
- 前記金型がステンレス又は鉄である請求項1に記載の歯付ベルトの接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003298216A JP2005069311A (ja) | 2003-08-22 | 2003-08-22 | 歯付ベルトの接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003298216A JP2005069311A (ja) | 2003-08-22 | 2003-08-22 | 歯付ベルトの接合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005069311A true JP2005069311A (ja) | 2005-03-17 |
Family
ID=34403777
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JP2003298216A Pending JP2005069311A (ja) | 2003-08-22 | 2003-08-22 | 歯付ベルトの接合方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005069311A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011163445A (ja) * | 2010-02-09 | 2011-08-25 | Bando Chemical Industries Ltd | 歯付ベルト |
-
2003
- 2003-08-22 JP JP2003298216A patent/JP2005069311A/ja active Pending
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