JP2005068950A - トンネル坑内換気用集塵機及び坑内換気方法 - Google Patents

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隆夫 玉橋
Shigemi Sato
成美 佐藤
Kazuo Miyazawa
和夫 宮沢
Haruhiko Sakamoto
晴彦 阪本
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Abstract

【課題】 トンネル切羽で発生した粉塵や排ガスを効率よく除去するとともに、トンネル坑内の換気を効率よく行う。
【解決手段】 トンネル坑内1を走行可能な台車2上に搭載され、吸込み口11から集塵機10内に汚染空気を吸引し、流入させる吸込みダクト12と、吸込みダクト12の下端と連通し集塵機10内の下部を画成してなる空気滞留空間23と、空気滞留空間23の上方に上下方向に所定間隔をあけて複数段が配置されたフィルタ群30と、各段のフィルタの上方に配管され、汚染空気を散水除塵するとともに各フィルタ表面を洗浄する散水手段40と、集塵機10の頂部に位置しトンネル坑口側を向いた排気口27とを有する。吸引ダクト12から流入した汚染空気の気流速度を、空気滞留空間23で減速して静的な風圧に変換して散水手段40により散水しながらフィルタ群30を上昇通過させて除塵し、排気口24から浄化空気を排出するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明はトンネル坑内換気用集塵機及び坑内換気方法に係り、特に掘削工事に伴ってトンネル切羽で発生した粉塵や排ガスを効率よく除去するとともに、トンネル切羽の進行に合わせてトンネル坑内の換気を効率よく行えるようにしたトンネル坑内換気用集塵機及び坑内換気方法に関する。
従来、トンネル坑内において、粉塵や排ガスにより汚染された空気(汚染空気)の換気を行う際に用いられる集塵機としては、汚染空気を、乾式フィルタを通過させてフィルタ表面に粉塵を付着させて除塵するフィルタ式集塵機、汚染空気を、静電気を帯電させた多数の電極板の周りを通過させ、粉塵を電極板に帯塵させる電気式集塵機、吸引した汚染空気をスクラバタンク内の集塵用水と接触させて粉塵を捕集するスクラバ式集塵機(特許文献1参照)等、種々のタイプが開発されている。
これらのうち、フィルタ式集塵機は集塵効率はよいが、フィルタや吸引ポンプが目詰まりすると集塵効率が低下するので、一定期間ごとにフィルタ交換を行わなくてはならず、維持コストが高いという問題がある。また、電気式集塵機は帯電電極板に粉塵を付着させるので、微粉塵に対する付着性は良いが、大粒径の粉塵を除去するのが難しく、また吹付コンクリート粉塵を吸引した場合には急結剤を含んだ固化材料が電極板表面で固着するおそれがある。さらに、スクラバ式集塵機は、上述の問題はないが、装置内に大量の集塵用水を保有する水槽を備えた定置式の大型装置であるため、トンネル切羽の進行に伴い、集塵配管を延長して設置していかなければならない。
これらの従来の装置の問題点を解決するために、出願人の一は、搬送台車上に湿式集塵機と送気ダクトとを搭載してなるトンネル坑内の換気装置を開発している(特許文献2参照)。この換気装置によれば、搬送台車としての大型トラックの荷台に搭載された湿式集塵機上に重ねて送気ダクトを搭載しているので、集塵機の排気筒の排気口から排出される除塵された清浄空気を送気ダクトの吸引口から吸引して、トンネル切羽に向けて清浄空気を循環させることができるようになっている。したがって、この換気装置1台で、トンネル坑内の換気を行うことが可能である。これに対してトンネル坑内に設けられた風管と集塵機の組み合わせによりトンネル坑内の換気を効率的に行うようにした換気方法も提案されている(特許文献3参照)。この換気方法によれば、トンネル坑内に延設された風管から供給される清浄空気をトンネル切羽付近に送るとともに、切羽で発生した粉塵を切羽後方に設置された集塵機で除塵することにより、その供給空気量のバランスを利用して坑内にエアカーテンの帯域を形成して集塵効率を高めるようになっている。
特開2003−170017公報。 特開2003−148100公報。 特開平10−252400号公報。
特許文献2で開示した搬送台車に集塵機と送気ダクトとを搭載した換気装置は、具体的にはトンネル切羽側に向けて開口する吸込み口から汚染空気を集塵機内に吸引し、集塵機内部のフィルタを通過させることで除塵し、浄化空気をトンネル坑口に向けて開口する排気口から排出するとともに、内部に軸流換気用ファンを備えた送気ダクトによって、集塵機の排気口から排出される浄化空気の一部を吸引し、トンネル切羽側に向けて送気する構成からなる。また、集塵機の貯水槽内には繊維層と有孔メタル板が積層されたフィルタが設置され、このフィルタにより貯水槽内部は洗浄室と、排気室とに仕切られている。洗浄室内に吸引された汚染空気は洗浄室内で散水されるとともに、所定風速でフィルタを通過して排気室側に移動する間に除塵される。
ところが、この集塵機では、トンネル切羽側に向いている吸込み口から吸引ファンによって吸引された汚染空気が排気口に向けて流れる過程で除塵のためのフィルタを通過するが、このフィルタが空気の流れ方向に正対して設置されているため、風量が大きく気流速度が速いままフィルタを通過することになり、フィルタによる除塵効果が十分得られないおそれがある。
また、集塵機の排気口からトンネル坑口に向けて浄化空気が排出されるが、換気装置の排気能力が限られているため、トンネル延長が長くなると、十分な坑内換気が行えないおそれがある。
さらに、特許文献3に開示された換気方法においても、トンネル延長に沿って延設された一方の風管を介して切羽側まで新鮮な空気が送られるが、集塵機で除塵された浄化空気は短い他方の風管から坑口に向けて排気されるようになっており、特許文献2の場合と同様の問題が生じるおそれがある。
そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、トンネル切羽後方に位置し、切羽掘削等により発生した汚染空気を除塵して浄化された空気を切羽側に向けて送気して切羽での汚染空気の浄化を促進する換気装置を備えるとともに、坑内の浄化された空気の一部を強制的にトンネル坑口まで導き、トンネル坑内の換気を行うようにした集塵機及び同装置及び坑内換気方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、トンネル坑内を走行可能な台車上に搭載され、トンネル切羽の進行に伴って移動してトンネル坑内の換気を行うトンネル坑内換気用集塵機であって、前記トンネル切羽側を向いた吸込み口から該集塵機内に汚染空気を吸引し、流入させる吸込みダクトと、該吸込みダクト端と連通し前記集塵機内の下部を画成してなる、空気滞留空間と、該空気滞留空間の上方に位置し、上下方向に所定間隔をあけて複数段が配置され、前記汚染空気を前記空気滞留空間から上昇通過させて除塵するフィルタ群と、該各段のフィルタの上方に配管され、前記汚染空気を散水除塵するとともに各フィルタ表面を洗浄する散水手段と、前記集塵機の頂部に位置しトンネル坑口側を向いた排気口とを有する除塵エリアとから構成され、前記吸引ダクトから流入した汚染空気の気流速度を、前記空気滞留空間で減速して静的な風圧に変換して前記散水手段により散水しながら前記フィルタ群を上昇通過させて除塵し、前記排気口から浄化空気を排出することを特徴とする。
トンネル坑内換気方法として、上述の集塵機の排気口からトンネル切羽側に向けて浄化空気供給ダクトを延設し、トンネル切羽側に浄化空気を送り込んで前記トンネル切羽近傍で発生し滞留している汚染空気を前記トンネル切羽側から前記集塵機に向けた気流として移動させ、前記集塵機の吸込み口に到達した前記汚染空気を吸引するとともに、該吸込み口よりトンネル坑口側に位置する浄化空気領域と前記汚染空気の気流域との空気境界面よりトンネル坑口側に位置させた排気ダクトにより前記トンネル坑口側の浄化空気をトンネル坑外に排出するようにしたことを特徴とする。
前記集塵機のフィルタ群は、合成繊維ロック材からなるマット状フィルタと、有孔金属板を複数枚積層してなるフィルタとが上下方向に所定間隔をあけて配置することが好ましい。
また、前記散水手段の洗浄水には、トンネル湧水あるいは削孔用供給水の一部を用いることが好ましい。
さらに、前記除塵エリアの底部に、除塵された粉塵のスラッジを堆積させる貯泥水部およびトンネル坑内排水路に滴下させる排出口を設けることが好ましい。
坑内換気を行う際に、前記排気ダクトは、前記集塵機上に吸込み口がトンネル切羽を向くように搭載することが好ましい。
本発明によれば、集塵機において吸引された汚染空気は、その気流速度が十分減速されてフィルタ群及び散水により確実に除塵されるとともに、浄化空気としてトンネル切羽側に送り込まれることで切羽近傍の汚染空気が気流としてトンネル坑口側に移動し、前記集塵機上に搭載されている吸込みダクトから吸い込まれ、除塵される。また、集塵機位置からトンネル坑口側にある浄化空気域の空気は集塵機上に搭載された排気ダクトにより効率よくトンネル坑外に排出される。このように、集塵効率が高く、メンテナンスが容易な集塵機と、それを用いることで効率の良いトンネル坑内換気を実現することができるという効果を奏する。
[集塵機の構成]
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。図1には、トンネル坑内1をタイヤ走行により自走可能なトラック等の車両2上に搭載された本発明のトンネル坑内換気用集塵機(以下、単に集塵機と記す。)10と、この集塵機10の上面に据え付けられた排気ダクト50の吸込み部分とが示されている。なお、図1では、説明のために集塵機10、排気ダクト50の内部が部分的に断面図で示されている。
この集塵機10は、トンネル切羽3(図3)側に向いて2個の吸込み口11が水平方向に並列して設けられ、吸込み口11から続く吸込みダクト12は、集塵機10内部において水平部12aと下方に向きく鉛直部12bとからなるベント管形状をなしている。そして水平部12a内には電動式吸込みファン13が設置されている。さらに集塵機10内には矩形空間の除塵エリア20が形成されている。この除塵エリア20内は後述するフィルタ群を支持する枠体フレーム21によって長手方向に3ブロックに区画されている。
本実施の形態で示した除塵エリア20の構成について、図2を参照して説明する。除塵エリア20は、同図に示したように、底部にフィルタ洗浄後の粉塵が混ざった状態の濁水や泥濘化したスラッジ(後述する。)が溜まる貯泥水部22と、吸込みダクト12の下端と連通し、吸込みダクト12から除塵エリア20に流入した汚染空気の気流速度(風速)を減少させるバッファ機能を有する空気滞留空間23と、空気滞留空間23の上方に位置し、所定間隔をあけて水平をなすように配置された複数段のフィルタからなるフィルタ群30と、フィルタ群30の各段のフィルタの上方に位置し、汚染空気を散水除塵するとともに各フィルタ表面を洗浄する複数段の散水管41を有する散水手段40とから構成されている。
この除塵エリア20における気流(汚染空気〜浄化空気)の流線が図2に矢印線で示されている。同図に示したように、吸込みダクトから空気滞留空間23に流入した汚染空気は、空気滞留空間23に一時的に留まることで風速が減速され、静的な風圧に変換され、散水手段40によって散水除塵されながら、空気滞留空間23の上方に位置したフィルタ群30を上昇通過する際にも除塵され、除塵エリア20の頂部に設けられた排気口27から排出される。このとき吸込みダクト12内に設置された吸引ファン13の運転は、除塵エリア20内での気流の通過速度が最適になるようにインバータ制御等の速度調整を行うことができる。
本実施の形態において、フィルタ群30は、上下方向に所定間隔をあけて配設された2段のマット状の合成繊維フィルタ31,31と、多数の小孔が穿設された有孔金属板を複数枚積層して構成された1組の金属板フィルタ32の3段構造からなっている。そして各フィルタ31,32の間には除塵エリア20の長手方向の全長にわたって複数列の散水管41が配管されている。散水管41の下面には所定間隔で散水ノズル42が形成されており、所定水圧(たとえば0.3MPa程度)の洗浄水が下方に向けて噴射されるようになっている。この洗浄水は下方からフィルタ31、32を通過して上昇してくる汚染空気と接触し、空気中の粉塵を取り除く除塵作用を果たすとともに、フィルタ表面に付着した粉塵を洗い流す役割も果たす。本実施の形態では、図1に示したように、集塵機10の後部に設置された給水ポンプ43から幹線配管44が除塵エリア20に導かれ、さらに各段、各列の散水管41に分岐している。この散水用水としてはトンネル湧水を利用することが好ましく、切羽で使用される削岩機等に供給するための給水経路45から分岐させて使用することができる。
合成繊維製のフィルタ31は、合成樹脂モノフィラメントを捲毛状に立体的にカールさせて被覆材を用いて接点を結合させて90%以上の空間率を有する所定厚さの弾性マット状にしたロック材からなり、空気通過抵抗が小さい上、フィルタ表面積が十分大きくでき、粉塵等の粒子がフィルタ31の繊維表面に衝突、吸着しやすくなっている。本実施例では、フィルタ31としてサラン繊維及びバインダーを用いた商品名サランロック(登録商標)を厚さ50mmの製品を使用している。そして各フィルタ31は縦横1m×2mのマット形状とし、複数枚のマットを、各ブロックを仕切るように配置された枠体フレーム21を利用して敷設して1段分のフィルタ31が構成されている。また、このフィルタ31は集塵機カバーの側面に設けられた開閉扉(図示せず)から随時出し入れできるようにしたので、必要に応じてフィルタ(マット)の一部を交換することもできる。
金属板フィルタ32は、エキスパンドメタルあるいはパンチングメタルのように、金属板に所定間隔で切れ目を入れて開口とした形状からなり、開口をつなぐ金属板部分が空気通過方向(面直角方向)に対して一様に屈曲し傾斜した形状となっている。このため、通過気流はバッファとしての金属板に衝突して偏向され、減速される。そして各金属板は傾斜方向が変わる(たとえば90°毎)ように複数枚が積層されているため、汚染空気は連続して屈折しながら通過して乱気流となり、含まれる粉塵が気流から分離され、また金属板に衝突した際に吸着して除塵される。金属板としては耐食アルミ板、ステンレス板等が好適である。本実施例では、金属板フィルタとして商品名「パイロ・スクリーン」(登録商標)を10枚重ねて使用している。同様の効果を奏する金属板フィルタであれば、他の形状の開口を有する金属板を積層してフィルタ材として使用することができることはいうまでもない。
除塵エリア20の底部の貯泥水部22には、その長手方向に所定間隔をあけて透水パネル状の活性炭カートリッジ24が立設されており、粉塵を洗い流した洗浄水を透過させ、収容された活性炭の吸着作用により、洗浄水に溶出した排ガス等の有害成分を除去することができる。また、除塵エリア20の上部内壁面、天井面は光触媒(二酸化チタン)塗布加工されており、除塵エリア20の上部空間に設けられた紫外線照射装置26から照射される紫外線により光触媒作用が発揮され、壁表面に接触する汚染空気の最終浄化処理を行える。さらに、最上段の散水管41と紫外線照射装置26との間に光触媒を塗布加工した格子状フィルタ(図示せず)を設置し、この格子状フィルタを通過する汚染空気を同様の光触媒作用により浄化することもできる。
汚染空気の散水除塵を行う洗浄水にはトンネル湧水、外部給水等の供給水を利用するのに加え、貯泥水部22の上澄み水を再利用することができる。また図3に示したように、貯泥水部22の底部に沈殿堆積した粉塵スラッジは集塵機10の下部のスラッジ排出口25から坑内排水路4(図3参照)に適時滴下して、削岩時に発生したくり粉等とともに坑内排水として坑外に流下させ、坑外に設置された公知の濁水処理プラント5のフィルタプレス等により脱水固化され、産廃材料として処理される。
集塵機10のカバー上面には排気ダクト50が据え付けられている。排気ダクト50はトンネル延長方向と平行をなし、切羽3側を向いて吸込み口51が設けられ、内部に軸流ファン52が装備されている。また、図3に示したように、排気ダクト50のトンネル坑口側には傾斜した接続ダクト53を介してトンネル頂部位置に吊持された延長排気ダクト54に接続されている。この延長排気ダクト54は集塵機10位置からトンネル坑口まで延設されており、トンネル坑内の浄化空気をトンネル坑外まで排出することができる。
[坑内換気方法]
次に、上述した集塵機10を利用したトンネル坑内換気方法について、図1,図3を参照して説明する。図3はトンネル切羽が十分進行した掘削段階での集塵機10の設置状況を示したトンネル縦断面図である。本実施の形態では、図示した集塵機10を搭載したトラックはトンネル切羽から約80m坑口側に戻った位置に停車されている。また集塵機10の排気口には、図3に示したように、浄化空気供給ダクト55を構成するU字形ダクト56と延長ダクト57が接続されている。水平管からなる延長ダクト57はトンネル切羽3に向けて、排気口58が切羽3から距離L1=30〜40m離れた場所に位置するまで延設されている。一方、集塵機10の吸込み口11も台車位置から切羽方向に延設されており、吸込み口11は切羽3から距離L2=60〜70m程度離れた場所に位置している。このとき集塵機10上に搭載された排気ダクト50は、吸込み口51は切羽3から距離L3=65〜75m程度離れた場所に位置している。
ここで、この坑内換気方法による、トンネル切羽3付近の汚染空気の浄化および浄化空気の坑外排気を行う換気方法について、図3を参照して説明する。まず集塵機10で浄化され排出された空気はU字形ダクト56、延長ダクト57からなる浄化空気供給ダクト55を介して切羽3の後方位置(切羽後方30m程度)で切羽3に向けて放出される。このとき切羽3では削岩機や発破による掘削作業が進行しており、切羽付近の空気はこれらの作業で発生した粉塵や排ガスによって汚染された状態にある。そこに浄化空気(図中、破線矢印)が供給され、汚染空気は層流状態の気流をなして切羽3から離れるようにトンネル後方に向けて緩やかに移動(図中、実線矢印)し、集塵機10の吸込み口11に吸引される。この結果、この集塵機10の吸込み口11の後方には汚染空気域61と、トンネル路面を沿って坑口側に向けて回り込んだ浄化空気域62との空気境界面63が斜めになって生じることが確認されている。したがって、この空気境界面63よりトンネル坑口側の空気は浄化された空気であり、この浄化空気を集塵機10上に搭載された排気ダクト50の吸込み口51から吸引し、排気ダクト50に接続された延長排気ダクト52を介してトンネル坑口から坑外に排出、坑内換気を効率よく果たすことができる。
本発明のトンネル坑内換気用集塵機及び排気ダクトの概略構成を示した部分断面図。 集塵機10の内部の詳細構成を示した拡大断面図。 本発明の集塵機により坑内換気を行う換気方法におけるトンネル内の気流状態を示した状態説明図。
符号の説明
1 トンネル坑内
2 台車
3 トンネル切羽
10 集塵機
11 吸込み口
12 吸込みダクト
20 除塵エリア
22 貯泥水部
23 空気滞留空間
25 スラッジ排出口
27 排気口
30 フィルタ群
31 合成繊維フィルタ
32 金属板フィルタ
40 散水手段
50 排気ダクト
51 吸込み口
55 浄化空気供給ダクト

Claims (6)

  1. トンネル坑内を走行可能な台車上に搭載され、トンネル切羽の進行に伴って移動してトンネル坑内の換気を行うトンネル坑内換気用集塵機であって、
    前記トンネル切羽側を向いた吸込み口から該集塵機内に汚染空気を吸引し、流入させる吸込みダクトと、
    該吸込みダクト端と連通し前記集塵機内の下部を画成してなる空気滞留空間と、該空気滞留空間の上方に位置し、上下方向に所定間隔をあけて複数段が配置され、前記汚染空気を前記空気滞留空間から上昇通過させて除塵するフィルタ群と、各段のフィルタの上方に配管され、前記汚染空気を散水除塵するとともに各フィルタ表面を洗浄する散水手段と、前記集塵機の頂部に位置しトンネル坑口側を向いた排気口とを有する除塵エリアと、
    から構成され、
    前記吸引ダクトから流入した汚染空気の気流速度を、前記空気滞留空間で減速して静的な風圧に変換して前記散水手段により散水しながら前記フィルタ群を上昇通過させて除塵し、前記排気口から浄化空気を排出することを特徴とするトンネル坑内換気用集塵機。
  2. 請求項1に記載の集塵機の排気口からトンネル切羽側に向けて浄化空気供給ダクトを延設し、トンネル切羽側に浄化空気を送り込んで前記トンネル切羽近傍で発生し滞留している汚染空気を前記トンネル切羽側から前記集塵機に向けた気流として移動させ、前記集塵機の吸込み口に到達した前記汚染空気を吸引するとともに、該吸込み口よりトンネル坑口側に位置する浄化空気域と前記汚染空気の気流域との空気境界面よりトンネル坑口側に位置させた排気ダクトにより前記トンネル坑口側の浄化空気をトンネル坑外に排出するようにしたことを特徴とするトンネル坑内換気方法。
  3. 前記フィルタ群は、合成繊維ロック材からなるマット状フィルタと、有孔金属板を複数枚積層してなるフィルタとが上下方向に所定間隔をあけて配置されたことを特徴とする請求項1に記載のトンネル坑内換気用集塵機。
  4. 前記散水手段の洗浄水にトンネル湧水あるいは削孔用供給水の一部を用いたことを特徴とする請求項1に記載のトンネル坑内換気用集塵機。
  5. 前記除塵エリアの底部に除塵された粉塵のスラッジを堆積させる貯泥水部およびトンネル坑内排水路に滴下させる排出口を設けたことを特徴とする請求項1に記載のトンネル坑内換気用集塵機。
  6. 前記排気ダクトは、前記集塵機上に吸込み口がトンネル切羽を向くように搭載されたことを特徴とする請求項2に記載のトンネル坑内換気方法。
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