JP2005068832A - 土砂流出防止用土嚢 - Google Patents
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Abstract
【課題】
コンクリートを用いて堰堤を作る場合、機械施工によるために高額な工事になる。また、土嚢を現地で製作する方法は安価であるが労働力を要する。
【解決手段】
これらの課題を解決するべく簡便で効果的な土砂流出防止用堰堤を作るための方法を提案しようとするものである。本発明では、自身を地盤に対して固定するための杭用貫通孔を有する杭用貫通孔部を有する土嚢本体からなる土嚢であって、吸水することによって膨張する土嚢を提案するものである。
【選択図】 図1
コンクリートを用いて堰堤を作る場合、機械施工によるために高額な工事になる。また、土嚢を現地で製作する方法は安価であるが労働力を要する。
【解決手段】
これらの課題を解決するべく簡便で効果的な土砂流出防止用堰堤を作るための方法を提案しようとするものである。本発明では、自身を地盤に対して固定するための杭用貫通孔を有する杭用貫通孔部を有する土嚢本体からなる土嚢であって、吸水することによって膨張する土嚢を提案するものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、土砂流出防止用の堰堤を構築することを目的とした吸水性膨張型土嚢に関する。
わが国の温暖な低地に発達する湿原には、貴重な野生植物が植生している。しかし、これらの湿原植物は湿原の荒廃にともなって絶滅の危惧のあることが指摘されている。
湿原の代表例のひとつに谷湿原がある。谷湿原とは、広いU字形の谷底に、大量の土砂が堆積し、かつ堆積した土砂が流出しにくい条件を備えた地形の存在が前提となる。ところがこの谷湿原には大量の雨水などがたまったり、あるいは山岳部から雨水が流入すると、この雨水は水路として固定化され、続いて流床の泥が流出して水深が深くなる現象が現れ、湿原の侵食が始まり、やがて急激な土砂流出が発生し、湿原の崩壊・乾燥化が起こる。これに対する対応策は、水路に土砂流出防止の対策を実施することであり、堰堤を構築する工法が広く採用されている。
土砂流出防止用の堰堤には四つの工法がある。
第一は、コンクリート製の砂防ダムである。砂防ダムは、恒久的な構造物であるという利点はあるが、大規模な工事が必要となり、工事にともなって周辺地域の大規模な破壊が発生し、費用も高額であるというデメリットがある。
第二は、蛇籠工法である。蛇籠工法とは、竹製の背負い籠に、現地の礫を集めて投入し、これを並べることにより土砂流出の防止を行う。現在では、竹製の蛇籠を作る技術は失われており、また現地の礫を収集するには人手がないという問題がある。
第三は、板柵や杭などによる工法であるが、短時間で漏水し、漏水箇所から侵食が発生しするので効果が期待できない。
第四は、現地の周辺土壌で土嚢を作る方法である。これは、周辺土壌の詰め込みにおいて人手がなく、時間も要するので現実的ではなく、緊急時の土砂流出については対応が不可能である。また、土砂流出の生じやすい風雨の強いときに土嚢を作ることは現実的ではない。
第一は、コンクリート製の砂防ダムである。砂防ダムは、恒久的な構造物であるという利点はあるが、大規模な工事が必要となり、工事にともなって周辺地域の大規模な破壊が発生し、費用も高額であるというデメリットがある。
第二は、蛇籠工法である。蛇籠工法とは、竹製の背負い籠に、現地の礫を集めて投入し、これを並べることにより土砂流出の防止を行う。現在では、竹製の蛇籠を作る技術は失われており、また現地の礫を収集するには人手がないという問題がある。
第三は、板柵や杭などによる工法であるが、短時間で漏水し、漏水箇所から侵食が発生しするので効果が期待できない。
第四は、現地の周辺土壌で土嚢を作る方法である。これは、周辺土壌の詰め込みにおいて人手がなく、時間も要するので現実的ではなく、緊急時の土砂流出については対応が不可能である。また、土砂流出の生じやすい風雨の強いときに土嚢を作ることは現実的ではない。
以上のような工法が考えられるが、現状のところ適切と言える方法はない。
特開2002−69964
本発明が解決しようとする課題は、機械施工によるような高額な工事にならず、また、労働力を要する工事にもならず、簡便で効果的な土砂流出防止用堰堤を作るための方法を提案しようとするものである。
前記課題を解決するために本発明では、自身を地盤に対して固定するための杭用貫通孔を有する杭用貫通孔部を有する土嚢本体からなる土嚢を提案するものである。
本発明の請求項1〜8記載の土嚢によれば、
(1)杭用貫通孔があるために、これを用いて杭を介して積み重ねていけば、土嚢を効率的かつ簡単に土嚢を積み上げることができるだけでなく、
(2)吸水することにより、土嚢が膨張し、その際、体積と重量が増加するために、現地でくみ上げる作業は、人力のみでよく、また吸水前の土嚢は約3kgと軽量であるために重労働にならず、また自らの膨張力によって、堰堤の全高は次第に高くなり、その堰堤は自動的に完成する、
(3)土嚢に腐葉土や化学肥料を入れておくことによって、土嚢上に植物が生着して、土嚢自身が見えなくなり景観的にも環境的にも優しい、
などの優れた効果を奏し得る。
などの優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、本発明は、これら実
施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々な
る態様で実施し得る。
施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々な
る態様で実施し得る。
実施形態1は主に請求項1などに関する。
実施形態2は主に請求項2などに関する。
実施形態3は主に請求項3などに関する。
実施形態4は主に請求項4などに関する。
実施形態5は主に請求項5などに関する。
実施形態6は主に請求項6などに関する。
実施形態7は主に請求項7などに関する。
実施形態8は主に請求項8などに関する。
≪実施形態1≫
実施形態1は、土嚢に関する。
<実施形態1の構成>
図1は実施形態1の土嚢の概念図である。図2は、杭と土嚢の関係の概念図である。図3は、掘削した地表面と堰堤として用いた杭と土嚢の概念図である。図4は、コンクリートの基礎を利用した杭と土嚢による堰堤の概念図である。
図1は実施形態1の土嚢の概念図である。図2は、杭と土嚢の関係の概念図である。図3は、掘削した地表面と堰堤として用いた杭と土嚢の概念図である。図4は、コンクリートの基礎を利用した杭と土嚢による堰堤の概念図である。
<全体構成>
実施形態1は、杭用貫通孔部0102を有する土嚢本体0101からなる土嚢。
<実施形態1の構成の説明>
「土嚢」は、土嚢本体からなり、杭用貫通孔部を有する。杭用貫通孔部は、土嚢本体自身を地盤に対して固定するための杭用貫通孔を有する。杭用貫通孔は、土嚢本体に設けられた貫通孔であり、この貫通孔を通した状態にて地盤に対して杭0201を打ち、土嚢本体0101をこの杭に固定することによって、土嚢の移動を防ぐことができる。
一例をあげれば、土嚢の大きさは、幅が40センチメートル、長さが60センチメートル、高さが4センチメートル前後であり、ここに、直径5センチメートルから10センチメートルの直径の杭用貫通孔が空けられている。
また、前記地盤には、土壌としての地盤がその主として意味するところであるが、人工的に作られた地盤、たとえば、コンクリートによって作られた人工地盤0401、あるいは、そこまでの規模のものではない、砂防ダムやマスコンクリートなども地盤として含む。
さらに、地盤という場合の地盤のレベルは、かならずしも地表面を意味しておらず、掘削したあとの地表面0301、あるいは、盛土したあとの地表面なども地盤に含まれる。
さらに、地盤にはコンクリートだけではなく鉄骨のような人工的な骨組も含む。骨組構造や壁式構造にてつくられた基礎もまた地盤の中に含まれる。
また、土嚢本体を地盤に固定する杭は、一般的に称せられる鋼管、H型杭、矢板その他のものも含まれ、また、コンクリートから突出した鉄筋や鉄骨、あるいは杭状に成形したコンクリートないし、鉄筋コンクリートないし、鉄骨鉄筋コンクリート、繊維強化コンクリート、プラスチックなども含まれる。
また、地盤および杭は、前記に述べたような内容であるために、杭を固定するための固定には、接着、溶接、接触、設置、溶着、ロウ付け、打ち継ぎ、一体成形、紐などによる巻締め、紐に縛り、かしめ、ほぞ、その他接合法や固定法が含まれる。
≪実施形態2≫
実施形態2は、主に実施形態1を基本として、特徴点は実施形態1における前記杭用貫通孔部は、貫通孔を複数有する点をあげることができる。
<実施形態2の構成>
図5は実施形態2の貫通孔を複数有する杭用貫通孔部の概念図である。
図5は実施形態2の貫通孔を複数有する杭用貫通孔部の概念図である。
<全体構成>
実施形態2は、杭用貫通部を有する土嚢本体0501からなる土嚢であって、特徴点は実施形態1における前記杭用貫通孔部は、貫通孔0502を複数有する点をあげることができる。
<実施形態2の構成の説明>
杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体に関しては実施形態1と基本的に機能は共通であるので、詳細な説明は省略する。
実施形態2における「杭用貫通孔部」は、実施形態1の杭用貫通孔部が、貫通孔を複数有することである。貫通孔を複数有するとは、杭用貫通孔部を有する土嚢本体が複数本の杭に固定されることを意味する。なお、この複数本の杭は、すべてが地盤に固定されている必要はなく、一例として、例えば、立体上に組み立てられた骨組構造に複数の突起部があり、この突起部がそれぞれ杭用貫通孔部のひとつの貫通孔に対応し、差し込まれて固定される貫通孔である場合も含まれる。
また、この複数の貫通孔は土嚢専用の固定用治具に固定する場合ということも含まれる。
また、この複数の貫通孔は固定のためにすべてが用いられる必要はなく、土嚢を積み重ねるにあたって、例えば、図6に示すように、堰堤の一部分を千鳥状にくみ上げる場合に、位置をずらせても杭が貫通できるように、この貫通孔を用いる場合も含まれる。
また、複数の貫通孔は、必ずしも杭のみを貫通する必要はなく、一部の貫通孔は杭の貫通用に用いて、また他の貫通孔はロープなどの固定用に用いる場合も含む。
複数の貫通孔を設けて、積み重ねる場合は専用の土嚢積み上げのための治具を用いることが望まれる。土嚢は、上載荷重に耐えることができず、土嚢が破裂して内容物があふれ出すことが考えられる。したがって、土嚢は積み上げるその層数を制限する必要がある。しかし、この層数を制限する場合には、必要な高さを達成できない場合がある。このために、補助的な手段として、土嚢の層数を制限しつつ、かつ漏水は防御するという役目を果たす治具を用いる場合も考慮した複数の貫通孔を有する土嚢本体も含まれる。上記説明は、主として実施形態2の複数の貫通孔を有する杭用貫通孔部の場合であるが、実施形態1の場合の土嚢であってもこの治具を用いる工法は、適用できるために、実施例1にも含まれる補助的工法である。
≪実施形態3≫
実施形態3は、実施形態1または実施形態2のいずれか一を基本として、特徴点は前記杭用貫通孔の形状は、その断面形状が円形状である点をあげることができる。
<実施形態3の構成>
図7は、その断面形状が円形状である杭用貫通孔の概念図である。
図7は、その断面形状が円形状である杭用貫通孔の概念図である。
<全体構成>
実施形態3は、杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体0701からなる土嚢であって、特徴点は前記杭用貫通孔の形状は、その断面形状が円形状0702である点をあげることができる。
<実施形態3の構成の説明>
<実施形態3の構成の説明>
杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体に関しては実施形態1と基本的に機能は共通であるので、詳細な説明は省略する。
杭用貫通孔の断面形状が円形状であるというのは、略真円、略楕円形あるいは、略真円、略楕円形形状をすこし変形したような形状も含む。これは、土嚢は、金属やプラスチックのような強度の高い工業製品ではないために、可塑的であり、厳密な意味での円形や楕円形を実現することが困難であるためである。
円形状の断面形状は、また杭用貫通孔深さ方向の形状においても概ね同一である。特に、杭に固定する力が要求されるところに、この土嚢を用いる場合には、隅部を作ることは応力集中を生じて、その応力集中部位から土嚢を構成する繊維質材料が切断し、土嚢が破れやすくなるために滑らかなカーブを描くように造作するべきであり、前記杭用貫通孔にはこうした配慮を行った造作も含まれる。
≪実施形態4≫
実施形態4は、実施形態1または実施形態2を基本として、特徴点は杭用貫通孔の形状は、その断面形状が切込形状である点をあげることができる。
<実施形態4の構成>
図8は実施形態4の切り込み形状の杭用貫通孔を有する土嚢の概念図である。
図8は実施形態4の切り込み形状の杭用貫通孔を有する土嚢の概念図である。
<全体構成>
実施形態4は、杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体0801からなる土嚢であって、特徴点は前記杭用貫通孔の形状は、その断面形状が切込形状0802である点をあげることができる。
<実施形態4の構成の説明>
杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体に関しては実施形態1と基本的に機能は共通であるので、詳細な説明は省略する。
杭用貫通孔の断面形状が切込形状であるというのは、杭を杭用貫通孔に挿入しない場合には杭用貫通孔は閉じており、土嚢本体の体積という意味では欠損量が微小となる形状であることを言う。この切込形状は、重量物として雨水の堰堤として用いるという用途のためには、機能を減じることはない。しかし、切込があることによって、内容物の一体性がそこなわれるので、土嚢本体の強度という意味では若干、弱くなるが、切込部自体や切込部周辺を補強することによって、土嚢本体の補強は可能ある。本実施形態ではこうした補強された土嚢もまた含まれる。
土嚢本体は変形追随性があるためにこの切込形状によって、前記鋼管形状やH型形状その他の杭を用いることは実施形態1と同様であることは勿論であるが、例えば、フォーク状の杭、あるいは、図9に示すフラットバーを用いた杭0902あるいは、幅をもった植物性もしくは合成繊維質からなる図10に示す帯紐状の固定具1002などを用いることができる。これらの治具や固定具などを用いた土嚢固定方法もまた本実施形態に含まれる。
この切込形状の杭用貫通孔は、製造しやすいという効果も奏する。
≪実施形態5≫
実施形態5は、主に実施形態1から4のいずれか一を基本とし、特徴点は、土嚢本体は、外袋と、その外袋に包含される内容物とからなり、前記内容物は、吸湿膨張性の材料を含む点をあげることができる。
<実施形態5の構成>
図11は実施形態5の土嚢本体の断面概念図である。
図11は実施形態5の土嚢本体の断面概念図である。
<全体構成>
実施形態5は、杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体からなる土嚢であって、特徴点は、土嚢本体は、外袋1102と、その外袋に包含される内容物1103とからなり、前記内容物は、吸湿膨張性の材料1101を含む点をあげることができる。
<実施形態5の構成の説明>
杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体に関しては実施形態1と基本的に機能は共通であるので、詳細な説明は省略する。
実施形態5の「土嚢本体」は、外袋と、その外袋に包含される内容物とからなる。また、前記内容物は、吸湿膨張性の材料を含む。吸湿する前の土嚢1101は、軽量であり、吸湿することにより、内容物が膨張し土嚢の外袋1102も膨張する。
前記外袋は、一例をあげれば、対環境性を考慮し、さらに耐久性、耐摩耗性、耐食性などを考慮した植物性繊維になる外袋であり、また、吸湿膨張性の内容物に対して汚水、泥水、浄水、雨水、淡水など液体成分を透過する外袋である。例えば荒く編まれた麻などの材料を用いることができる。また、この外袋は、特に強度を要求される場合、たとえば、積み重ねられた下層部にある土嚢で、大きな上載荷重を受ける土嚢や、流水や土砂流などに対して大きな耐荷力を要求される場合には、強度の高い化学繊維による外袋であってもよい。
前記内容物は、吸湿性があり、吸湿することによって膨張する材料である。
実施形態1から4で述べたように補助治具などによって補強され一体化されている場合は、根が大きく広がる草木などを用いる場合も含まれ、これによって自然にやさしい環境を考えた堰堤を実現することが可能となる。
≪実施形態6≫
実施形態6は、主に実施形態5を基本として、特徴点は前記内容物物が、数センチに切断し乾燥した植物の茎を数センチに切断しほぐしたもの又は/および吸湿してゲル状になる材料又は/および腐葉土と化学肥料を有する点をあげることができる。
<実施形態6の構成>
図12は、実施形態6の土嚢本体内容物の断面概念図である。
図12は、実施形態6の土嚢本体内容物の断面概念図である。
<全体構成>
実施形態6は、杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体1201からなる土嚢であって、特徴点は、前記内容物は、数センチに切断し乾燥した植物の茎を数センチに切断しほぐしたもの1202又は/および吸湿してゲル状になる材料1203又は/および腐葉土と化学肥料である点をあげることができる。
<実施形態6の構成の説明>
杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体、に関しては実施形態5と基本的に機能は共通であるので、詳細な説明は省略する。
前記内容物は、植物性繊維質であり、乾燥した植物の茎などを数センチの長さに切断し、これをほぐしたものと、多糖類の粉末などのゲル化する材料とを混在させてもよい。一例として植物の茎としては麦藁、稲藁、あるいは玉蜀黍、高梁の茎などを用い、多糖類の粉末としてはマンナン、でんぷん、グリコーゲン、セルロース、イヌリン、寒天、グルコマンナンを用いてもよい。さらに、このような吸湿性材料は、腐葉土や化学肥料を混在させてもよい。これによって、植物が生着しやすくすることによって、根が広がり強固な土嚢による堰堤を完成することができる。
さらに、実施形態1から4で述べたように補助治具などによって補強され一体化されている場合は、根が大きく広がる草木などを用いる場合も含まれ、これによって自然にやさしい環境を考えた堰堤を実現することが可能となる。
≪実施形態7≫
実施形態7は、主に実施形態1から6のいずれか一を基本として、特徴点は外袋は、スチールファイバー又は高強度樹脂により強度補強されている点をあげることができる。
<実施形態7の構成>
図13は、スチールファイバーまたは、高強度樹脂により強度補強された土嚢の概念図である。
図13は、スチールファイバーまたは、高強度樹脂により強度補強された土嚢の概念図である。
<全体構成>
実施形態7は、杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体1302からなる土嚢であって、特徴点は、前記内容物は外袋は、スチールファイバー1301又は高強度樹脂1303により強度補強されている点をあげることができる。
<実施形態7の構成の説明>
杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体、に関しては実施形態1と基本的に機能は共通であるので、詳細な説明は省略する。
実施形態7の「外袋」は、スチールファイバー又は高強度樹脂により強度補強されている。スチールファイバーは、外袋を補強するためのものであるために、外袋に縫い付けられている。袋が破れても内容物の全部が飛び出さないために設ける。また、このスチールファイバーは、粗く編まれたものでもよい。たとえば、数センチピッチで編まれたものでよい。設置の際に衝撃をうけるような場合に、袋が破れない、などの効果をそうする。さらに、この材料は高強度な樹脂であってもよい。樹脂であることによって、一体で成形できることと、スチールのような腐食の危惧がないことと、重量が軽いことが高強度樹脂を使用するメリットである。また、スチールファイバーのように編む必要がなく、一体成形が可能であることも樹脂を使うメリットである。
≪実施形態8≫
実施形態8は、主に実施形態7を基本とし、特徴点は外袋と内容物は、変形追随性のある可塑性の材料である点をあげることができる。
<実施形態8の構成>
図14は、変形追随性のある可塑性の材料により雨水のみず道を防ぐ概念図である。
図14は、変形追随性のある可塑性の材料により雨水のみず道を防ぐ概念図である。
<全体構成>
実施形態8は、杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体からなる土嚢1402であって、特徴点は、外袋と内容物は、変形追随性のある可塑性の材料である点をあげることができる。
<実施形態8の構成の説明>
杭用貫通孔部と、杭用貫通孔部を有する土嚢本体、に関しては実施形態1と基本的に機能は共通であるので、詳細な説明は省略する。
実施形態8の「外袋」は、変形追随性のある可塑性の材料である。
また実施形態8の「内容物」は、変形追随性のある可塑性の材料である。この変形追随性のある可塑性の材料とは、例えば、粘土や、ガス配管などに用いられる鉛などの材料である。しかし、本実施形態では、この定義を広義に捕え、変形後、同一機能を保ち続けることができる材料、あるいは構造も含む材料と定義する。すなわち、みず道1401の障害物を作る際に、土嚢1402をおいてその水の流れの障害物となるが、その際に、上からさらにもうひとつの土嚢を載せる、あるいは石などの重量物となどを載せることによって荷重を加えた場合には、みず道の障害物となる機能は保ちつづけられる。
尚、本発明の外套付土嚢は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
0101 土嚢本体
0102 杭用貫通孔部
0102 杭用貫通孔部
Claims (8)
- 自身を地盤に対して固定するための杭用貫通孔を有する杭用貫通孔部を有する土嚢本体からなる土嚢。
- 前記杭用貫通孔部は、貫通孔を複数有する請求項1に記載の土嚢。
- 前記杭用貫通孔の形状は、その断面形状が円形状である請求項1又は2に記載の土嚢。
- 前記杭用貫通孔の形状は、その断面形状が切込形状である請求項1又は2に記載の土嚢。
- 前記土嚢本体は、外袋と、その外袋に包含される内容物とからなり、前記内容物は、吸湿膨張性の材料を含む請求項1から4の何れか一に記載の土嚢。
- 前記内容物は、数センチに切断し乾燥した植物の茎を数センチに切断しほぐしたもの又は/および吸湿してゲル状になる材料又は/および腐葉土と化学肥料である請求項1から5の何れか一に記載の土嚢。
- 前記外袋は、スチールファイバー又は高強度樹脂により強度補強されている請求項1から6の何れか一に記載の土嚢。
- 前記外袋と内容物は、変形追随性のある可塑性の材料である請求項1から請求項7のいずれか一に記載の土嚢。
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