JP2005068312A - フッ素を含有するセリウム系研摩材およびその製造方法 - Google Patents

フッ素を含有するセリウム系研摩材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 トリウム(Th)やウラン(U)等の含有率が低減されており、しかも従来品と同等以上の高い研摩速度を有するセリウム系研摩材を提供すること。
【解決手段】 フッ素を含有しており、研摩材質量に対する全希土類酸化物換算質量(TREO)の質量比が90wt%以上であり、当該TREOに対するThとUの合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が0.05wt%以下であり、ブレーン法平均粒径(D)が1.5μm〜2.5μmであるセリウム系研摩材である。 ブレーン法平均粒径(D)を基準とする粒径設定が行われたセリウム系研摩材は、必要な研摩速度が確保されるように研摩材粒子の粒度分布が制御されている。したがって、セリウム系研摩材製造時にブレーン法平均粒径(D)を粒度設定基準に用いると、トリウムやウラン等の含有率が低減されており、しかも高い研摩速度を有するセリウム系研摩材が得られる。

Description

本発明は、フッ素を含有するセリウム系研摩材およびその製造方法に関する。
セリウム系研摩材としては、バストネサイト精鉱を原料として製造されたものがある(特許文献1参照)。その製造方法は、概略的には、バストネサイトを湿式粉砕し、得られたスラリを乾燥し、焙焼し、放冷し、得られた焼成品を解砕し、分級するというものである。このような製造方法において、研摩傷が生じにくいなど研摩精度の高い研摩材を製造する場合は、焙焼工程における焙焼温度を比較的低温に設定し、より研摩速度が高い研摩材を製造する場合は、焙焼温度を比較的高温に設定するようにしている。
ところで、バストネサイト精鉱は、フッ素を適量含有しているなど、セリウム系研摩材の原料として優れた特性を有するが、その一方で、トリウム(Th)やウラン(U)を、バストネサイト精鉱の全希土類酸化物換算量(TREO)との比率((Th+U)/TREO)で約0.1wt%含有量しているという特性を有する。このようなことから、トリウムやウランの含有率を低減しつつセリウム系研摩材を製造する方法が提供されている(特許文献2参照)。なお、当該製造方法は、概略的に説明すると、バストネサイト精鉱等の希土類鉱石に化学的処理を施してトリウムやウラン等の放射性元素、アルカリ金属およびアルカリ土類金属等の含有率が低減された軽希土類炭酸塩を得た後、当該軽希土類炭酸塩にフッ酸を添加してこれを部分フッ素化し、得られたものを焙焼するというものである(特許文献2参照)。
したがって、後者のような製法を用いると、トリウムやウランの含有率が低減されたセリウム系研摩材が得られる。ところが、後者の製法において、焙焼温度を比較的高温に設定して高研摩速度の研摩材を製造しようとしても、前者の製法によって得られるセリウム系研摩材のような高研摩速度の研摩材を製造できない。
特開2003−213250号公報 特開平9−183966号公報
上記問題点に鑑みてなされた本発明は、トリウムやウラン等の含有率が低減されており、しかも従来品と同等以上の高い研摩速度を有するセリウム系研摩材を提供することおよびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、このような課題を解決するものであり、フッ素(F)を含有するセリウム系研摩材であって、研摩材質量に対する全希土類酸化物換算質量(以下、TREOと記すことがある)の質量比が90wt%以上であり、当該全希土類酸化物換算量に対するトリウム(Th)とウラン(U)の合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が0.05wt%以下であり、ブレーン法平均粒径(D)が1.5μm〜2.5μmであることを特徴とする。
検討の結果、本発明に係るセリウム系研摩材は、原料の種類に拘わらず、バストネサイト精鉱を原料として製造される従来のセリウム系研摩材と同等かそれよりも高い研摩速度を有することが解った。このセリウム系研摩材は、例えば、液晶用、ハードディスク用またはフォトマスク用ガラス基板の一次研摩または中間研摩あるいは、光学ガラスの研摩等の用途に好適である。研摩速度の低下が防止される理由は必ずしも明確でないが、研摩材の粒径設定の基準がブレーン法平均粒径(D)であることと関わりが深いと考えられる。セリウム系研摩材の製造では、例えば「仕上げ用」等、研摩材の用途に応じて製造する研摩材の粒径が設定されることがある。そして、この粒径設定では、レーザ回折・散乱粒度分布測定法で測定される小粒径側からの累積体積が50wt%になる粒子の粒径(D50)が用いられている。ところが、トリウムやウランの含有率が低減されており、しかも研摩速度が高いセリウム系研摩材を製造する場合、当該粒径(D50)を基準に用いて粒径設定を行っても、製造された研摩材は研摩速度が低いものとなる場合が多い。このようなことから、従来の粒径(D50)を基準に用いて粒径設定を行っても、必要な研摩速度が確保されるように研摩材粒子の粒度分布を制御できず、したがって、これまでのような粒度設定を行っても上述した要求レベルの研摩速度性能を発揮する粒度分布を有する研摩材は製造されないと考えられる。これに対し、粒度設定においてブレーン法平均粒径(D)を基準に用いて得られたセリウム系研摩材は、上記要求レベルかそれ以上の高い研摩速度を有する。したがって、ブレーン法平均粒径(D)を基準とする粒径設定が行われたセリウム系研摩材は、必要な研摩速度が確保されるように研摩材の粒子の状態(例えば粒度分布)が制御された研摩材であると考えられる。つまり、粒度設定の基準がブレーン法平均粒径(D)であり、当該平均粒径が上記範囲内である本発明に係るセリウム系研摩材は、上述した要求レベルの研摩速度性能を発揮する粒子の状態を有することなると考えられる。
そして、上述したような用途で用いられる場合など特に高い研摩速度が要求される場合、セリウム系研摩材におけるブレーン法平均粒径(D)として好ましい範囲は、上記のように、1.5μm〜2.5μmである。当該平均粒径(D)が下限値未満では、十分な研摩速度を確保できないからである。他方、上限値を超えると、被研摩面に大きな傷やうねりが発生してしまい、その後に仕上げ研摩を行っても除去できないことがある。したがって、これらの両面を考慮すると、ブレーン法平均粒径(D)は、1.7μm〜2.3μmがより好ましい。なお、セリウム系研摩材のTREOに対するトリウムとウランの合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)は0.05wt%以下であり、0.005wt%以下が好ましく、0.0005wt%以下がより好ましい。ウランやトリウムといった放射性物質の含有率はできるだけ低い方が好ましい。
セリウム系研摩材質量に対するTREOの質量比は90wt%以上である。より具体的には、TREOの割合は90wt%以上が好ましく、92wt%以上がより好ましく、93wt%以上がさらに好ましい。各希土類元素の割合が一定の場合、TREOの質量比が高いほど、希土類酸化物のうちで最も研摩に寄与する酸化セリウムの研摩材質量中に占める割合が増えることとなり、高い研摩速度を確保できるからである。また、傷発生の原因の一つである不純物の含有率が低いこととなり、傷発生がより確実に防止されるからである。
ただし、検討の結果、TREOに占める酸化セリウム(CeO)の割合(CeO/TREO)は、50wt%〜70wt%が好ましい。酸化セリウムの割合が高くなると傷が発生しやすくなり、上記上限値を上回ると研摩傷が発生しやすくなるからである。他方、酸化セリウムの割合が低くなるほど研摩速度が低下してしまい、上記下限値を下回ると、十分な研摩速度を確保できない。
フッ素(F)の含有率は4.0wt%〜10wt%が好ましい。フッ素の含有率が低くなり過ぎると、十分な研摩速度を確保できないからであり、他方、高くなり過ぎると、研摩傷が発生するからである。そして、これらの両面を考慮すると、フッ素の含有率は5.0wt%〜9.0wt%がより好ましい。
また、バストネサイト精鉱など、セリウム系研摩材の原料として用いられる鉱石は、ウランやトリウムといった放射性物質以外にも、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、鉄(Fe)、リン(P)等の元素を多く含有している。したがって、これらの元素からなる不純物を多く含有するセリウム系研摩材が製造されることがある。このような不純物を含有する研摩材は、研摩傷が発生しやすく、研摩速度が低いものが多い。また、これらの不純物(特に鉄)が被研摩面に残留すると、被研摩部材の電気的または磁気的特性を低下させることがある。このようなことから、セリウム系研摩材としては、TREOに対するカルシウム、バリウム、鉄、リンの合計含有量の質量比((Ca+Ba+Fe+P)/TREO)が2.0wt%以下が好ましく、1.0wt%以下がより好ましく、0.5wt%以下がさらに好ましい。そして、その原料としても、当該質量比((Ca+Ba+Fe+P)/TREO)が2.0wt%以下が好ましく、1.0wt%以下がより好ましく、0.5wt%以下がさらに好ましい。
そして、セリウム系研摩材としては、BET法比表面積は、1.0m/g〜3.5m/gが好ましい。BET法比表面積が大きくなるほど研摩速度が低下し、上記上限値を超えると十分な研摩速度を確保できないからである。他方、BET法比表面積が小さくなるほど傷が発生しやすくなり、上記下限値を下回ると、高精度の研摩が要求される前述の分野では許容できないような研摩傷が発生するようになるからである。これらの両面を考慮すると、BET法比表面積は、1.2m/g〜3.0m/gがより好ましい。
ここまで本発明に係るセリウム系研摩材について説明したが、次に、そのようなセリウム系研摩材の製造方法について説明する。バストネサイト精鉱、モナザイト精鉱、中国複雑鉱精鉱等の鉱石原料から化学処理等により放射性元素、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の不純物の含有率を低減して得られる希土類炭酸塩等の希土類化合物などを原料として用いるセリウム系研摩材の製造方法は、通常、原料を焙焼する工程を有する。そして、セリウム系研摩材の製造方法では、必要に応じて、焙焼工程前に、粉砕(解砕)工程、乾燥工程、フッ化処理や不純物を除去する処理などの湿式処理が行われたり、焙焼工程後に、粉砕(解砕)工程、乾燥工程、分級工程などが行われたりする。
このように、原料を焙焼する工程を有するセリウム系研摩材の製造方法において、前記焙焼する工程に供される原料として、焙焼を経て得られたフッ素含有希土類化合物を含んでおり、かつ当該原料の全希土類酸化物換算質量に占める前記フッ素含有希土類化合物の酸化物換算質量の割合が30wt%以上であり、当該全希土類酸化物換算量に対するトリウム(Th)とウラン(U)の合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が0.05wt%以下であるものを用いると、バストネサイト精鉱を原料として製造されるセリウム系研摩材などの従来のセリウム系研摩材と同等かそれよりも高い研摩速度を有するセリウム系研摩材が製造される。
このような原料を用いると良い理由は必ずしも明確でないが、原料中に焙焼を経て得られたフッ素含有希土類化合物を含めることと関わりが深いと考えられる。原料中のフッ素含有希土類化合物は、フッ素含有希土類化合物製造段階で焙焼され、さらに研摩材製造段階で焙焼される。つまり、原料中のフッ素含有希土類化合物は、セリウム系研摩材とされるまでに都合2回以上焙焼される。そして、検討の結果、このようにフッ素を含有した状態で複数回の焙焼工程を経て製造されるセリウム系研摩材は、1回しか焙焼されないものと比べると、セリウム系研摩材の粒子の状態が大きく異なっていると考えられることが解った。両セリウム系研摩材を比較したところ、レーザ回折・散乱粒度分布測定法で測定される粒径(D50)に差はなくても、実際に研摩を行って得られた被研摩面における傷発生状態や研摩値(研摩速度)は、複数回の焙焼工程を経て製造されるセリウム系研摩材の方が優れていたからである。
実用的な研摩材を製造するための原料としては、上述したように、フッ素含有希土類化合物の割合が30wt%以上のものを用いる。当該割合がこれより低いと、傷発生を十分に防止できず、また十分な研摩値(研摩速度)を確保できないからである。したがって、フッ素含有希土類化合物の割合としては、50wt%以上が好ましく、70wt%以上がより好ましい。より具体的に説明すると、本発明に係る研摩材の製造方法の原料の一部として用いられるフッ素含有希土類化合物としては、例えば、希土類の炭酸塩、モノオキシ炭酸塩、塩基性炭酸塩、しゅう酸塩、水酸化物あるいは酸化物などの希土類化合物と、フッ化水素酸、フッ化アンモニウムあるいはフッ化水素アンモニウム等のフッ素含有化合物とを混合した後、得られた混合物(希土類化合物とフッ素含有化合物との混合物)を焙焼することによって得られるものなどを挙げることができる。
フッ素含有希土類化合物の焙焼温度としては、300℃〜1100℃が好ましく、400℃〜1000℃がより好ましい。下限値未満の温度での焙焼により得られたフッ素含有希土類化合物を原料に用いると、研摩速度が低いセリウム系研摩材が製造されやすい。他方、上限値を超えた焙焼温度での焙焼により得られたフッ素含有希土類化合物は大粒径で硬いものになりやすく、このようなものを原料に用いると、研摩傷が発生しやすいセリウム系研摩材が製造されやすい。なお、焙焼により得られたフッ素含有希土類化合物としては、種々の方法によって得られるものを挙げることができる。一例としては、フッ素含有セリウム系研摩材の製造において焙焼工程後に分級工程を行って微粒の研摩材を得る場合に当該分級工程において粗粉側に回収されるものを挙げることができる。
また、原料のうちフッ素含有希土類化合物以外の部分としては、確認的には、希土類の炭酸塩、モノオキシ炭酸塩、塩基性炭酸塩、しゅう酸塩、水酸化物などの希土類化合物や、これらの希土類化合物を焙焼(あるいは仮焼)して得られたものが用いられる。そして、これらの中でも、列挙した希土類化合物を仮焼することにより得られる強熱減量が20wt%以下、好ましくは15wt%以下、より好ましくは10wt%以下になったものや、列挙した希土類化合物を高温で長時間焙焼することにより得られる強熱減量がほとんど0wt%である酸化物が、フッ素含有希土類化合物以外の部分として特に好ましい。最終的に粒径が大きなセリウム系研摩材を得やすいからである。
なお、上記本発明に係るセリウム系研摩材の製造方法において、トリウムやウラン等の含有率が低減された原料(中間原料)を焙焼工程に供する方法としては、種々の方法が考えられる。例えば、出発原料としてトリウムやウラン等の放射性元素の含有率が低減されたものを用いれば、トリウムやウラン等の含有率が低減された原料(中間原料)を焙焼工程に供することができる。当該原料としては、原料の全希土類酸化物換算量に対するトリウム(Th)とウラン(U)の合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が0.05wt%以下であるものが好ましく、0.005wt%以下のものがより好ましく、0.0005wt%以下のものがさらに好ましい。このような原料を用いると、全希土類酸化物換算量に対するトリウム(Th)とウラン(U)の合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が低減されており、しかも、バストネサイト精鉱を原料として製造されるセリウム系研摩材などの従来のセリウム系研摩材と同等かそれよりも高い研摩速度を有するセリウム系研摩材が製造される。なお、トリウムやウラン等の放射性元素を含む鉱石等からこれらの含有率が低減された原料を製造する方法としては、特許文献2に記載されている化学的処理方法など、種々の公知の方法がある。具体例を1つ挙げるとすると、例えば、バストネサイト精鉱などの精鉱を硫酸分解法やアルカリ分解法によって分解し、分別沈澱や分別溶解等の処理を行ってウラン、トリウム、カルシウム、バリウム、鉄、リン等の不純物を低減・除去することにより希土類溶液を得て、得られた希土類溶液の希土類成分の組成を調整した後、組成が調整された希土類溶液と沈澱剤(例えば、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水、しゅう酸、しゅう酸アンモニウム、しゅう酸ナトリウム、尿素等)を混合して希土類化合物(例えば、炭酸塩、塩基性炭酸塩、モノオキシ炭酸塩、水酸化物、しゅう酸塩等)の沈澱を生成し、これを濾過・水洗して本発明に係るセリウム系研摩材用原料を得るという方法を挙げることができる。また、これらから(仮焼により)焼成される酸化物、あるいは酸化物との中間体としたものをも原料として用いることができる。このように、この方法によれば、同時に、カルシウム、バリウム、鉄、リン等の不純物の含有率をも低減できる。
なお、上述したように、レーザ回折・散乱粒度分布測定法で測定される粒径(D50)に基づいたのでは研摩特性の優劣を判断できなかったので、傷評価や研摩値(研摩速度)といった研摩特性の優劣と、研摩材の粒子状態を表す各種物性との間の相関関係について検討したところ、先に説明したように、ブレーン法平均粒径(D)が所定範囲であるセリウム系研摩材は、傷評価や研摩値(研摩速度)の面で研摩特性に優れていた。このようなことから、セリウム系研摩材製造時の粒度設定の基準がブレーン法平均粒径(D)であり、当該平均粒径が上記範囲内である本発明に係るセリウム系研摩材は、上述した要求レベルの研摩速度性能を発揮する粒子の状態を有することなる。
そして、複数回ある焙焼工程相互の関係について検討した。その結果、フッ素含有希土類化合物を含んでいる原料の焙焼工程での焙焼温度としては、900℃〜1200℃の範囲内であって、かつ原料に含ませるフッ素含有希土類化合物生成時の焙焼での焙焼温度より10℃以上高い温度が好ましいことが解った。
焙焼温度が低いと、最終的に得られる研摩材の粒径が大きくならないと共に研摩速度が低くなる傾向にあり、上記温度範囲の下限値未満になると、粒径が十分に大きくならないと共に研摩速度が十分に高くならないからである。他方、焙焼温度が高いと、最終的に得られる研摩材の粒径が大きくなると共に研摩傷が発生しやすくなる傾向にあり、上記温度範囲の上限値を超えると、粒径が大きくなり過ぎると共に多くの研摩傷が発生するようになるからである。したがって、これらの点を考慮すると、焙焼温度は、950℃〜1150℃がより好ましい。
さらに、本製造方法の焙焼高低における焙焼温度と、原料に含ませるフッ素含有希土類化合物生成時の焙焼での焙焼温度との温度差が小さいほど焙焼における焼結が進み難く、温度差が10℃未満では、製造されるセリウム系研摩材は、粒径が小さく、しかも研摩速度の低いものになり易い。この点を考慮すると、当該温度差は、20℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。
また、フッ化処理工程を有するセリウム系研摩材の製造方法を用いる場合は、次のような製造方法によっても、トリウムやウラン等の含有率が低減されており、しかも、バストネサイト精鉱を原料として製造されるセリウム系研摩材などの従来のセリウム系研摩材と同等かそれよりも高い研摩速度を有するセリウム系研摩材を製造できる。
すなわち、その製造方法とは、セリウム系研摩材の原料中にフッ素を含有させるフッ化処理工程を少なくとも1回有し、フッ化処理工程後に行われる焙焼工程を有するセリウム系研摩材の製造方法であって、最初のフッ化処理工程後に行われる焙焼工程の回数が2回以上であり、最初の焙焼工程に供される焙焼対象物(中間原料)は、全希土類酸化物換算量に対するトリウム(Th)とウラン(U)の合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が0.05wt%以下であるセリウム系研摩材の製造方法である。
検討において、単に焙焼工程を2回以上行うだけでは所望のセリウム系研摩材は得られないことと、および、各焙焼工程はフッ素を含有したセリウム系研摩材の原料(中間原料を含む)を焙焼する工程である必要があることが解ったことから本発明に想到するに至った。したがって、本製造方法は、焙焼工程前に行われるフッ化処理工程を有しており、1回目のフッ化処理は1回目の焙焼工程前に行われる。なお、2回目以降の焙焼工程に着目すれば、当該焙焼工程とその直前の焙焼工程との間に追加のフッ化処理を行った方が好ましい。そして、コストや生産効率等を考えると焙焼工程は2回であるのが最も好ましい。このような製造方法を用いると、バストネサイト精鉱を原料として製造されるセリウム系研摩材などの従来のセリウム系研摩材と同等かそれよりも高い研摩速度を有するセリウム系研摩材が製造される。焙焼対象物がフッ素を含有したものであると、焙焼によって適度に大きな粒径の焙焼品を生成でき、より高い研摩速度の研摩材を製造しやすいからであると考えられる。
原料としては、確認的であるが、希土類の炭酸塩、モノオキシ炭酸塩、塩基性炭酸塩、しゅう酸塩、水酸化物などの希土類化合物や、これらの希土類化合物を焙焼(あるいは仮焼)して得られたものが用いられる。そして、これらのなかでも、列挙した希土類化合物を仮焼することにより得られる強熱減量が20wt%以下、好ましくは15wt%以下、より好ましくは10wt%以下になったものや、列挙した希土類化合物を高温で長時間焙焼することにより得られる強熱減量がほとんど0wt%である酸化物が特に好ましい。最終的に粒径が大きなセリウム系研摩材を得やすいからである。
フッ化処理は、セリウム系研摩材の原料(中間原料を含む)とフッ素含有化合物とを混合することによって実施できる。フッ素含有化合物としては、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム等のフッ素含有化合物や、希土類フッ化物、希土類オキシフッ化物などのフッ素含有希土類化合物を用いる。ただし、フッ素含有希土類化合物は、焙焼によって得られたものである必要はなく、例えば、希土類炭酸塩等の希土類化合物とフッ化水素酸等のフッ素含有化合物との混合によって得られるものであってもよい。これは、フッ素含有希土類化合物によりフッ化処理した原料は焙焼工程を2回以上経るためである。
また、本製造方法を用いてトリウムやウラン等の含有率が低減されたセリウム系研摩材を製造する方法としては、種々の方法が考えられる。例えば、本製造方法の出発原料として、トリウムやウラン等の放射性元素の含有率が低減されたものを用いれば、トリウムやウラン等の含有率が低減されたセリウム系研摩材を製造できる。原料としては、先にも説明したように、当該原料の全希土類酸化物換算量に対するトリウム(Th)とウラン(U)の合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が0.05wt%以下であるものが好ましく、0.005wt%以下のものがより好ましく、0.0005wt%以下のものがさらに好ましい。なお、トリウムやウラン等の放射性元素を含む鉱石等からこれらの含有率が低減された原料を製造する方法については、先に説明した通りであり、ここではその説明を省略する。
また、検討の結果、最初の焙焼工程をはじめとして各焙焼工程における焙焼温度は700℃以上が好ましく、最後の焙焼工程における焙焼温度は900℃〜1200℃が好ましく、2回目以降の各焙焼工程における焙焼温度は各焙焼工程の直前の焙焼工程における焙焼温度より10℃以上高い温度が好ましい。
各焙焼工程における焙焼温度が700℃未満では、焙焼により粒子が成長するという効果がほとんど得られず、所望の研摩速度を有する研摩材を製造できないからである。そして、各焙焼工程における焙焼温度が700℃以上であっても、最後の焙焼工程における焙焼温度が低いと、最終的に得られる研摩材の粒径が大きくならないと共に研摩速度が低くなる傾向にあり、900℃未満になると粒径が十分に大きくならないと共に研摩速度が十分に高くならない。他方、最終焙焼工程の焙焼温度が高いと、最終的に得られる研摩材の粒径が大きくなると共に研摩傷が発生しやすくなる傾向にあり、1200℃を超えると、粒径が大きくなり過ぎると共に多くの研摩傷が発生するようになる。したがって、これらの点を考慮すると、焙焼温度は、950℃〜1150℃がより好ましい。また、2回目以降のある焙焼工程に着目した場合、当該焙焼工程の焙焼温度は、当該焙焼工程の直前の焙焼工程の焙焼温度よりも高い方が好ましいが、両焙焼温度の温度差が小さいほど焙焼における焼結が進み難い。そして、温度差が10℃未満では、製造されるセリウム系研摩材は、粒径が小さく、しかも研摩速度の低いものになり易い。このようなことから、2回目以降の各焙焼工程における焙焼温度は各焙焼工程の直前の焙焼工程における焙焼温度よりも10℃以上高い温度が好ましく、20℃以上高い温度がより好ましく、50℃以上高い温度がさらに好ましい。
なお、ここで説明しているセリウム系研摩材の製造方法と異なり、先に説明した製造方法(焙焼工程に供される原料が焙焼を経て得られたフッ素含有希土類化合物を含むものである製造方法)は、フッ化処理工程を必ずしも必要としていない製造方法であるが、その製造方法を用いると、被研摩面における傷発生状態や研摩値(研摩速度)に優れるセリウム系研摩材を製造できる。先に説明した製造方法は、フッ素含有希土類化合物を含む原料を用いる方法だからである。既にフッ素成分を含んでいるフッ素含有希土類化合物を原料中に含ませておけば、研摩材製造段階で改めてフッ化処理を行う必要がない。
また、ここまでに説明した本発明に係る各製造方法において、所定の粒径の研摩材(例えばブレーン法平均粒径(D)が1.5μm〜2.5μmである研摩材)を製造する場合は、後述の実施形態のところで説明しているように適宜の段階で粉砕(解砕)や分級等を行う。
そして、ここまでに説明した本発明に係る各製造方法を用いて、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、鉄(Fe)、リン(P)の含有率が低減されたセリウム系研摩材を製造する方法としては、その原料として、カルシウム、バリウム、鉄、リンの含有率が低減されたものを用いる方法がある。このような原料を用いる場合、セリウム系研摩材の原料としては、当該原料の全希土類酸化物換算量に対するカルシウム、バリウム、鉄、リンの合計含有量の質量比((Ca+Ba+Fe+P)/TREO)が2.0wt%以下であるものが好ましい。このような原料を用いると、全希土類酸化物換算量に対するカルシウム、バリウム、鉄、リンの合計含有量の質量比((Ca+Ba+Fe+P)/TREO)が2.0wt%以下に低減されたセリウム系研摩材が製造される。なお、先に説明したように、トリウムやウラン等の放射性元素の含有率が低減された原料を製造すると、同時に、カルシウム、バリウム、鉄、リンの含有率をも低減された原料が製造されることから、ここでは、カルシウム、バリウム、鉄、リンの含有率が低減された原料の製造方法についての説明を省略する。
以上のように、本発明によれば、トリウムやウラン等の含有率が低減されており、しかも従来品と同等以上の研摩速度を有するという研摩特性に優れるセリウム系研摩材を提供できる。
以下、本発明に係るフッ素含有セリウム系研摩材の好適な実施形態について説明する。
第1実施形態
第1実施形態では、表1に示されるような物性を有する2種類のセリウム研摩材用の原料を用意した。
Figure 2005068312
2種類の原料のうち、原料Aは、希土類炭酸塩を650℃で12時間仮焼することで得られたものである。なお、原料Aを得るために用意した希土類炭酸塩は、全希土類酸化物換算質量(TREO)が45wt%、CeO/TREOが61wt%、(Th+U)/TREOが0.0005wt%未満、(Ca+Ba+Fe+P)/TREOが0.4wt%未満、フッ素(F)が0.1wt%未満であった。
実施例1:本実施例は、原料Aを用いるものである。概略的には、原料Aを湿式粉砕し、フッ化処理(1回目)し、洗浄・濾過し、乾燥し、解砕し、焙焼(1回目)し、乾式粉砕し、フッ化処理(2回目)し、洗浄・濾過し、乾燥し、解砕し、焙焼(2回目)し、乾式粉砕し、分級してセリウム系研摩材を製造する方法である。以下、詳細に説明する。まず、原料Aに当該原料の2倍の質量の純水を混合し、得られた混合物をアトライターで湿式粉砕した。この粉砕で用いた粉砕媒体は直径5mmのジルコニアボールであり、粉砕時間は8時間であった。次に粉砕により得られた原料スラリーに、これを撹拌しながら10wt%フッ化水素酸を添加し、その後1時間撹拌を継続した(1回目のフッ化処理)。10wt%フッ化水素酸の添加量は、10wt%フッ化水素酸の添加によって添加されるフッ素質量と原料スラリーの全希土類酸化物換算質量(TREO)との質量比(F/TREO)が4.5wt%になる量であった。その後、スラリー中の固形分を沈降させて上澄み液を抜出し純水を加えるという、いわゆるリパルプ洗浄を行い、洗浄後のスラリーをフィルタプレス法にて濾過した。続いて、得られた濾過ケーキを150℃で24時間乾燥し、得られた乾燥ケーキをロールクラッシャーで解砕した。得られた解砕品の平均粒径(D50)は1.12μmであった。そして、得られた解砕品を焙焼した(1回目の焙焼工程)。焙焼条件は、焙焼温度が950℃、焙焼時間が12時間というものであった。焙焼後、得られた焙焼品をサンプルミルで乾式粉砕した。
次に、得られた粉砕品を、これに当該粉砕品の2倍の質量の純水を混合してスラリーを調整し、当該スラリー中に、これを撹拌しながら10wt%フッ化水素酸を添加し、その後1時間撹拌を行うというフッ化処理を行った(2回目のフッ化処理)。10wt%フッ化水素酸の添加量は、フッ化処理対象である焙焼品が含有するフッ素質量(F1)と10wt%フッ化水素酸の添加によって添加されるフッ素質量(F2)との合計と、原料スラリーの全希土類酸化物換算質量(TREO)との質量比((F1+F2)/TREO)が6.0wt%になる量であった。その後、リパルプ洗浄を行い、洗浄後のスラリーをフィルタプレス法で濾過し、得られた濾過ケーキを150℃で24時間乾燥し、得られた乾燥ケーキをロールクラッシャーで解砕し、得られた解砕品を焙焼した(2回目の焙焼工程)。焙焼条件は、焙焼温度が1050℃、焙焼時間が12時間というものであった。焙焼後、得られた焙焼品をサンプルミルで乾式粉砕し、得られた粉砕品を、ターボクラシファイア(分級点を9μmに設定)にて分級してセリウム系研摩材を得た。なお、得られた研摩材の(Th+U)/TREOは0.0005wt%未満であり、(Ca+Ba+Fe+P)/TREOが0.4wt%未満であった。
比較例1:この比較例は、実施例1と比べると、1回目の焙焼工程後に行われる乾式粉砕工程までは、フッ化処理における10wt%フッ化水素酸の添加量および焙焼温度が異なること以外、実施例1と同じであった。
そして、本比較例では、焙焼後の乾式粉砕後、実施例1で行ったフッ化処理(2回目)を行わず、乾式粉砕によって得られた粉砕品(平均粒径(D50)=1.17μm)をターボクラシファイア(分級点を9μmに設定)にて分級してセリウム系研摩材を得た。なお、フッ素処理では、10wt%フッ化水素酸の添加によって添加されるフッ素質量と原料スラリーの全希土類酸化物換算質量(TREO)との質量比(F/TREO)が所定の質量比になるように10wt%フッ化水素酸の添加量を添加した。当該所定の質量比(F/TREO)および焙焼温度条件は、表2に示す通りである。
実施例2〜6および比較例2〜5:これらの実施例および比較例は、実施例1と比べると、フッ化処理における10wt%フッ化水素酸の添加量および焙焼温度が異なること以外、実施例1と同じであった。なお、フッ素処理では、10wt%フッ化水素酸の添加によって添加されるフッ素質量と原料スラリーの全希土類酸化物換算質量(TREO)との質量比(F/TREO)が所定の質量比になるように10wt%フッ化水素酸の添加量を添加した。当該所定の質量比(F/TREO)および焙焼温度は、表2に示す通りである。
実施例7:この実施例は、実施例1と比べると、1回目の焙焼工程後の乾式粉砕工程までは、フッ化処理における10wt%フッ化水素酸の添加量が異なること以外、実施例1と同じであった。
そして、本比較例では、焙焼後の乾式粉砕後、実施例1で行ったフッ化処理(2回目)を行わずに、乾式粉砕によって得られた粉砕品について、さらに2回目の焙焼を行った。続いて、この2回目の焙焼工程によって得られた焙焼品を乾式粉砕し、分級してセリウム系研摩材を得た。2回目の焙焼工程以降の各工程は実施例1と同じであった。なお、フッ素処理では、10wt%フッ化水素酸を添加することによって添加されるフッ素質量と原料スラリーの全希土類酸化物換算質量(TREO)との質量比(F/TREO)が所定の質量比になるように10wt%フッ化水素酸の添加量を添加した。当該所定の質量比(F/TREO)および各焙焼工程の焙焼温度は、表2に示すとおりである。
比較例6:本比較例は、従来のセリウム系研摩材を製造する例であり、原料B(バストネサイト精鉱)を用い、これを比較的高温で焙焼して比較的研摩速度の大きなセリウム系研摩材を製造しようとする例である。まず、原料を実施例1と同じ条件で湿式粉砕した。次に粉砕によって得られた原料スラリーに、これを撹拌しながら35%塩酸をスラリーの液質量の5wt%に相当する量添加し、その後1時間撹拌を継続した。なお、当該塩酸添加処理は、軽し無灯の不純物の含有率を若干低減させるために行ったものである。その後、スラリー中の固形分を沈降させて上澄み液を抜出し純水を加えるという、いわゆるリパルプ洗浄を行い、洗浄後のスラリーをフィルタープレス法で濾過した。続いて、得られた濾過ケーキを150℃24時間乾燥し、得られた乾燥ケーキをロールクラッシャーで解砕した。得られた解砕品の平均粒径(D50)は1.15μmであった。そして、得られた解砕品を焙焼し、焙焼によって得られた焙焼品をサンプルミルで乾式粉砕し、得られた粉砕品をターボクラシファイア(分級点を9μmに設定)にて分級してセリウム系研摩材を得た。焙焼工程の焙焼温度の条件は、表2に示すとおりである。
セリウム系研摩材の評価
各実施例および比較例で得られたセリウム系研摩材について、フッ素含有率、ブレーン法平均粒径(D)、レーザ回折・散乱法粒度分布に基づく平均粒径(D50)、BET法比表面積を測定した。そして、各実施例および比較例で得られたセリウム系研摩材を用いて研摩試験を行い、研摩値(研摩速度)、得られた研摩面の傷評価を行った。測定値および評価結果を表2に示す。なお、測定方法、研摩試験方法、各種研摩特性の評価方法は次の通りである。
フッ素含有率:各実施例および比較例で得られたセリウム系研摩材をアルカリ試薬(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウム等)によってアルカリ溶融して温湯抽出したものを測定試料として用いる、アルカリ溶融・温湯抽出・フッ素イオン電極法を用いた。
ブレーン法平均粒径(D :各実施例および比較例で得られたセリウム系研摩材粉末の比表面積S(m/g)を、JIS K 5201-1997(セメントの物理試験方法)の「7.1 比表面積試験」に準拠して測定し、セリウム系研摩材粉末の密度ρ(g/cm)を、JIS R 1620-1995に掲載される方法に準拠して測定する。そして、ブレーン法平均粒径(D)を数式(1)より算出した。
Figure 2005068312
レーザ回折・散乱法粒度分布に基づく平均粒径(D 50 :レーザ回折・散乱法粒度分布測定装置((株)島津製作所製:SALD−2000A)を使用してセリウム系研摩材の粒度分布を測定し、平均粒径(D50:小粒径側からの累積体積50wt%における粒径)を求めた。
BET法比表面積(BET):JIS R 1626-1996(ファインセラミックス粉体の気体吸着BET法による比表面積の測定方法)の「6.2 流動法 の(3.5)一点法」に準拠して測定を行った。その際、キャリアガスであるヘリウムと、吸着質ガスである窒素の混合ガスを使用した。
研摩試験:研摩機として、研摩試験機(HSP−2I型、台東精機(株)製)を用意した。この研摩試験機は、研摩対象面に研摩材スラリーを供給しながら研摩パッドで研摩対象面を研摩するものである。研摩パッドはポリウレタン製のものであり、当該研摩試験では1回の試験毎に新品に交換した。また、研摩対象物として65mmφの平面パネル用ガラスの用意した。そして、粉末状のセリウム系研摩材粉末と純水を混合して、固形分濃度が15重量wt%である研摩材スラリーを50L調製した。この研摩材スラリーを用いて平面パネル用ガラスの表面を研摩した。本研摩試験では、研摩材スラリーを5リットル/分の割合で供給することとし、研摩材スラリーを循環使用した。また、研摩面に対する研摩パッドの圧力を19.6kPa(200g/cm2)とし、研摩試験機の回転速度を200rpmに設定した。
研摩値(研摩速度)の評価:研摩開始から30分後、研摩対象の平面パネル用ガラスを交換して研摩値測定用の平面パネル用ガラスを装着した。なお、交換により装着した平面パネル用ガラスは質量測定済みのものである。そして、平面パネル用ガラス交換後10分間研摩を行って、研摩によるガラス重量の減少量を求め、この値に基づき「研摩値」を求めた。なお、比較例1の研摩材の研摩値を基準(100)とした。
研摩傷の評価:研摩した平面パネル用ガラスについて、純水で洗浄し、無塵状態で乾燥させた研摩面について傷評価を行った。傷評価は、30万ルクスのハロゲンランプを光源として用いる反射法でガラス表面を観察し、大きな傷および微細な傷の数を点数化し、100点を満点として減点評価する方式で行った。この傷評価では、ハードディスク用あるいはLCD用のガラス基板の仕上げ研摩で要求される研摩精度を判断基準とした。具体的には表2および表4中、「○」は、92点以上(HD用・LCD用ガラス基板の研摩に好適)であることを、「△」は、92点未満85点以上(HD用・LCD用ガラス基板の研摩に使用可能)であることを、そして「×」は、85点未満(HD用・LCD用ガラス基板の研摩に使用不可)であることを示す。
Figure 2005068312
表2に示されるように、各実施例の研摩材と比較例6の研摩材を比較すると、フッ素含有率、平均粒径(D)あるいはBET法比表面積に差は見られなかったが、研摩特性は、明らかに各実施例の研摩材の方が優れていた。この結果、より研摩値(研摩速度)が高いセリウム系研摩材を製造する場合、その原料としては、バストネサイト精鉱(原料B)を用いるよりも、希土類炭酸塩仮焼品(原料A)を用いる方が好ましいことが解った。
比較例1および比較例2の研摩材は、実施例1〜3の研摩材と比較すると、研摩値が小さく、若干傷が発生するものであった。また、比較例3の研摩材は、実施例1〜3の研摩材と比較すると、研摩傷が発生しやすかった。これらに対し、実施例1〜3の研摩材は、いずれも優れた研摩特性を有していた。そこで、研摩材の平均粒径に着目したところ、平均粒径(D50)には差が見られなかったが、平均粒径(D)には差が見られた。この平均粒径(D)の値について検討した結果、ブレーン法平均粒径(D)が1.5μm〜2.5μmの研摩材が好ましいことが解った。そして、研摩材の製造条件に着目したところ、製造条件としては、焙焼工程を2回行った方が好ましいことが解った。
また、比較例4の研摩材は、実施例2,4,5の研摩材と比較すると、研摩値が小さかった。また、比較例5の研摩材は、実施例2,4,5の研摩材と比較すると、研摩傷が発生しやすかった。そこで、研摩材の平均粒径(D)について検討した結果、ブレーン法平均粒径(D)が1.5μm〜2.5μmの研摩材が好ましいことが解った。そして、研摩材の製造条件に着目したところ、製造条件としては、最後の焙焼工程における焙焼温度が900℃〜1200℃の範囲であることが好ましいことが解った。
実施例2の研摩材と実施例6の研摩材を比較すると、実施例2の方が研摩特性に優れていた。この結果、焙焼工程を2回行う場合、2回目の焙焼工程における焙焼温度は、1回目の焙焼工程における焙焼温度より高い方が好ましいことが解った。
実施例3の研摩材と実施例7の研摩材を比較すると、実施例3の方が研摩特性に優れていた。この結果、焙焼工程を2回行う場合、2回目の焙焼工程の前にフッ化処理を行った方が好ましいことが解った。
第2実施形態
本実施形態では、希土類炭酸塩仮焼品(原料A)と、当該希土類炭酸塩仮焼品をフッ化処理後焙焼して得たフッ素含有希土類化合物とを混合したものをセリウム系研摩材用の原料として用いた。ここでは、希土類炭酸塩仮焼品として、第1実施形態においてセリウム系研摩材用原料として用いた原料Aを用いた。一方、希土類炭酸塩仮焼品と混合するフッ素含有希土類化合物については、複数種類製造した。製造された各フッ素含有希土類化合物(D1〜D5およびE1)の物性は表3に示すとおりである。
フッ素含有希土類化合物(D1)の製造:希土類炭酸塩仮焼品(原料A)を、湿式粉砕し、フッ化処理し、洗浄・濾過し、乾燥し、解砕し、焙焼して、フッ素含有希土類化合物(D1)を得た。湿式粉砕から解砕までの各工程の条件は、フッ素処理における10%フッ化水素酸の添加量と、焙焼における焙焼温度が異なること以外、実施例1の最初の湿式粉砕から1回目の解砕工程までと同じであった。なお、フッ化処理によって得られたスラリーの全希土類酸化物換算質量(TREO)に対するフッ素(F)の質量比(F/TREO)は20wt%であった。また、焙焼工程における焙焼温度は700℃であった(表3参照)。
フッ素含有希土類化合物(D2〜D5)の製造:これらのフッ素含有希土類化合物の製造方法は、フッ素処理における10%フッ化水素酸の添加量および/または焙焼条件が異なること以外、フッ素含有希土類化合物(D1)の製造方法と同じであった。各フッ素含有希土類化合物(D2〜D5)の製造におけるフッ化処理によって得られたスラリーの全希土類酸化物換算質量(TREO)に対するフッ素(F)の質量比(F/TREO)と、焙焼条件は、表3に示すとおりである。表3に示されるように、フッ素含有希土類化合物(D2)の製造では焙焼は行われなかった。また、フッ素含有希土類化合物(D3〜D5)の製造における焙焼条件は、焙焼温度が異なること以外、フッ素含有希土類化合物(D1)の焙焼条件と同じであった。
フッ素含有希土類化合物(E1)の製造:用意した希土類炭酸塩仮焼品(原料A)を湿式粉砕して、フッ化処理し、洗浄・濾過し、乾燥し、解砕し、焙焼する工程までは、フッ素処理における10%フッ化水素酸の添加量および焙焼工程の焙焼温度が異なること以外、フッ素含有希土類化合物(D1)の製造工程と同じであった。なお、フッ化処理によって得られたスラリーの全希土類酸化物換算質量(TREO)に対するフッ素(F)の質量比(F/TREO)は、8.0wt%であり、焙焼工程における焙焼温度は、850℃であった(表3参照)。そして、フッ素含有希土類化合物(E1)の製造では、さらに、焙焼によって得られた焙焼品をサンプルミルで乾式粉砕し、得られた粉砕品をターボクラシファイア(分級点を6μmに設定)にて分級した。次に、当該分級によって粗粉側に回収される粒子をサンプルミルで乾式粉砕し、得られた粉砕品をターボクラシファイア(分級点を4μmに設定)にて分級した。そして、当該分級によって粗粉側に回収された粒子をフッ素含有希土類化合物(E1)として得た。
Figure 2005068312
実施例8,9,11および比較例8,9:これらの実施例および比較例では、セリウム系研摩材の原料として、希土類炭酸塩(原料A)とフッ素含有希土類化合物(D1〜D4,E1)とを混合したものを用いた。希土類炭酸塩およびフッ素含有希土類化合物の割合は表4に示すとおりである。
そして、これらの実施例および比較例では、混合によって得られた原料を、湿式粉砕し、乾燥し、解砕し、焙焼し、乾式粉砕し、分級してセリウム系研摩材を得た。このような工程からなる各実施例の研摩材の製造方法は、第1実施形態の比較例1の製造方法と比べると、フッ化処理とこれに続く洗浄・濾過を行わなかったこと以外、同じであった。したがって、各工程についての詳細な説明は省略する。
実施例10,12および比較例7:これらの実施例および比較例では、セリウム系研摩材の原料として、希土類炭酸塩(原料A)とフッ素含有希土類化合物(D1,D5,E1)とを混合したものを用いた。希土類炭酸塩およびフッ素含有希土類化合物の割合は表4に示すとおりである。
そして、これらの実施例および比較例では、混合によって得られた原料を、湿式粉砕し、フッ化処理し、洗浄・濾過し、乾燥し、解砕し、焙焼し、乾式粉砕し、分級してセリウム系研摩材を得た。つまり、これらの実施例および比較例は、原料が異なることと、フッ化処理における10wt%フッ化水素酸の添加量が異なること以外、比較例1と同じであった。なお、フッ化処理における10wt%フッ化水素酸の添加量は、フッ化処理対象である原料(原料スラリー)が含有するフッ素質量(F1)と10wt%フッ化水素酸の添加によって添加されるフッ素質量(F2)との合計と、原料スラリーの全希土類酸化物換算質量(TREO)との質量比((F1+F2)/TREO)が6.0wt%になる量であった。
セリウム系研摩材の評価
各実施例および比較例で得られたセリウム系研摩材について、フッ素含有率、ブレーン法平均粒径(D)、レーザ回折・散乱法粒度分布に基づく平均粒径(D50)、BET法比表面積を測定した。また、各実施例および比較例で得られたセリウム系研摩材を用いて研摩試験を行い、研摩値(研摩速度)、得られた研摩面の傷評価を行った。測定値および評価結果を表4に示す。なお、測定方法、研摩試験方法、各種研摩特性の評価方法は、第1実施形態と共通である。
Figure 2005068312
表4に示されるように、比較例7および比較例8の研摩材は、実施例の研摩材と比較すると、研摩値が小さかった。また、比較例9の研摩材は、実施例の研摩材と比較すると、研摩傷が発生しやすかった。これらに対し、実施例の研摩材は、いずれも優れた研摩特性を有していた。そこで、研摩材の平均粒径(D)について検討した結果、ブレーン法平均粒径(D)が1.5μm〜2.5μmの研摩材が好ましいことが解った。そして、研摩材の原料に着目したところ、例えば実施例9と比較例8との比較から解るように、フッ素含有率が高いフッ素含有希土類化合物を用意して比較的少量使用するよりも、フッ素含有量が少ないフッ素含有希土類化合物を用意して比較的多く使用した方が好ましいことが解った。
そして、実施例8の研摩材と比較例7の研摩材との比較から好ましい原料が解った。すなわち、原料中に焙焼を経て得られたフッ素含有希土類化合物を含んでおり、かつ当該原料の全希土類酸化物換算質量に占める前記フッ素含有希土類化合物の酸化物換算質量の割合が30wt%以上である原料が好ましいことが解った。また、実施例8の研摩材と比較例8の研摩材との比較から、原料中に含めるフッ素含有希土類化合物は、D2よりもD1の方が好ましいことが解った。つまり、表3に示されるように、焙焼を経て得られたフッ素含有希土類化合物の方が、焙焼を経ていないものよりも好ましいことが解った。さらに、そして、実施例11の研摩材と実施例12の研摩材との比較から、焙焼工程前にフッ素処理工程を行った方がより研摩特性に優れる研摩材が得られることが解った。
本発明に係るセリウム系研摩材は、例えば、光ディスクや磁気ディスク用ガラス基板、アクティブマトリックス型LCD(Liquid Crystal Display)、液晶TV用カラーフィルタ、時計、電卓、カメラ用LCD、太陽電池等のディスプレイ用ガラス基板、LSIフォトマスク用ガラス基板あるいは光学用レンズ等のガラス基板や光学用レンズ等の研摩で用いられる。

Claims (9)

  1. フッ素(F)を含有するセリウム系研摩材であって、研摩材質量に対する全希土類酸化物換算質量(TREO)の質量比が90wt%以上であり、全希土類酸化物換算量に対するトリウム(Th)とウラン(U)の合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が0.05wt%以下であり、ブレーン法平均粒径が1.5μm〜2.5μmであるセリウム系研摩材。
  2. 全希土類酸化物換算質量(TREO)に占める酸化セリウム(CeO)の割合(CeO/TREO)は、50wt%〜70wt%である請求項1に記載のセリウム系研摩材。
  3. フッ素の含有率は、4.0wt%〜10wt%である請求項1または請求項2に記載のセリウム系研摩材。
  4. 全希土類酸化物換算質量(TREO)に対するカルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、鉄(Fe)、リン(P)の合計含有量の質量比((Ca+Ba+Fe+P)/TREO)は、2.0wt%以下である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のセリウム系研摩材。
  5. 原料を焙焼する工程を有するセリウム系研摩材の製造方法であって、
    前記焙焼する工程に供される原料は、焙焼を経て得られたフッ素含有希土類化合物を含んでおり、かつ当該原料の全希土類酸化物換算質量に占める前記フッ素含有希土類化合物の酸化物換算質量の割合が30wt%以上であり、当該全希土類酸化物換算量に対するトリウム(Th)とウラン(U)の合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が0.05wt%以下であるセリウム系研摩材の製造方法。
  6. 前記原料の焙焼工程における焙焼温度は、900℃〜1200℃であり、かつフッ素含有希土類化合物生成時の焙焼における焙焼温度より10℃以上高い請求項5に記載のセリウム系研摩材の製造方法。
  7. セリウム系研摩材の原料中にフッ素を含有させるフッ化処理工程を少なくとも1回有し、フッ化処理工程後に行われる焙焼工程を有するセリウム系研摩材の製造方法であって、最初のフッ化処理工程後に行われる焙焼工程の回数は2回以上であり、最初の焙焼工程に供される焙焼対象物は全希土類酸化物換算量に対するトリウム(Th)とウラン(U)の合計含有量の質量比((Th+U)/TREO)が0.05wt%以下であるセリウム系研摩材の製造方法。
  8. 各焙焼工程における焙焼温度は700℃以上であり、最後の焙焼工程における焙焼温度は900℃〜1200℃であり、2回目以降の各焙焼工程における焙焼温度は各焙焼工程の直前の焙焼工程における焙焼温度より10℃以上高い請求項7に記載のセリウム系研摩材の製造方法。
  9. 焙焼工程に供されるセリウム系研摩材の原料は、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、鉄(Fe)、リン(P)の合計含有量の質量比((Ca+Ba+Fe+P)/TREO)が2.0wt%以下である請求項5から請求項8のいずれか一項に記載のセリウム系研摩材の製造方法。
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