JP2005068113A - ルテニウム化合物及び光学活性アルコール化合物の製造方法 - Google Patents

ルテニウム化合物及び光学活性アルコール化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
入手が容易で、カルボニル化合物の不斉水素化触媒として有用な新規ルテニウム化合物、及びこのルテニウム化合物を不斉水素化触媒として用いる光学活性アルコール化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】
下記式(I)で表されるルテニウム化合物、このルテニウム化合物からなる不斉水素化触媒、及びこのルテニウム化合物の存在下、カルボニル化合物を水素と接触させることを特徴とする光学活性アルコール化合物の製造方法。
【化1】
Figure 2005068113

〔式中、X及びYは水素原子、ハロゲン原子等を、Pxはホスフィン配位子を、nは1又は2を、Aは下記式(1)又は式(2)で表されるジアミン配位子をそれぞれ表す。
【化2】
Figure 2005068113

(RはC1〜C20アルキル基、アリール基等を表し、R、Rは、水素原子、置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基等を表す。)〕
【選択図】 なし。

Description

本発明は、カルボニル化合物の不斉水素化触媒として有用な新規ルテニウム化合物、及びこのルテニウム化合物を不斉水素化触媒として用いて、カルボニル化合物を不斉水素還元する光学活性アルコール化合物の製造方法に関する。
従来、光学活性アルコール化合物の製造方法として、ケトン類等のカルボニル化合物を触媒的に不斉水素化する方法が知られている。例えば、非特許文献1及び2に記載されたロジウム錯体を用いる方法、非特許文献3に記載されたイリジウム錯体を用いる方法、特許文献1に記載されたルテニウムを触媒に用いる水素移動による方法、特許文献2に記載されたルテニウムを触媒に用いる水素化による方法等が知られている。
しかしながら、これらの方法のうち、非特許文献1〜3に記載の方法は、触媒として用いる金属が比較的高価なロジウム、イリジウム等のいわゆる貴金属であり、しかも水素化活性が低く、不斉水素化触媒として用いる場合においては、比較的高温あるいは高い水素圧を必要とするものである。特許文献1に記載の方法は、水素源として蟻酸等の有機化合物を用いなければならず、水素ガス等の安価な水素源を用いる場合に比べ、操作的・コスト的に不利である。また、特許文献2に記載の方法は、カルボニル化合物の不斉水素化方法として優れたものであるが、複数の置換基を有する高価な2座ホスフィン配位子と、合成が困難なジアミン配位子を有する触媒を用いなければ良好な結果が得られない等の問題があった。
従って、水素ガス等の安価な水素源を用いて、カルボニル化合物から対応する光学活性アルコール化合物を高選択的、高収率で製造できる、安価な不斉水素化触媒の開発が望まれていた。
Chemistry Letters,1982年 p.261 Tetrahedron Letters,1994年 Vol.35 p.4963 Journal of American Chemical Society,1993年 Vol.115,p.3318 特開平10−130289号公報 特開平11−189600号公報
本発明は、かかる実状に鑑みてなされたものであり、入手が容易で、カルボニル化合物の不斉水素化触媒として有用な新規ルテニウム化合物、及びこのルテニウム化合物を不斉水素化触媒として用いる光学活性アルコール化合物の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明は第1に、式(I)
Figure 2005068113
〔式中、X及びYは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基又はC1〜C20アルコキシ基を表す。
Pxはホスフィン配位子を表し、nは1又は2を表す。
Aは、下記に示す式(1)又は式(2)で表されるジアミン配位子を表す。
Figure 2005068113
(式中、Rは、置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基、置換基を有してもよいC2〜C20アルケニル基、置換基を有してもよいC3〜C8シクロアルキル基、置換基を有してもよいC7〜C20アラルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、R、Rは、それぞれ独立して水素原子、置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基、置換基を有してもよいC2〜C20アルケニル基、置換基を有してもよいC3〜C8シクロアルキル基又は置換基を有してもよいC7〜C20アラルキル基を表す。また、RとRは一緒になって結合して環を形成してもよい。ただし、RとRがともに水素原子である場合は除く。)〕で表されるルテニウム化合物を提供する。
本発明のルテニウム化合物は、前記Pxが光学活性ホスフィン配位子であるものが好ましく、前記Aが光学活性ジアミン配位子であるものが好ましい。
本発明のルテニウム化合物は、前記Aが、前記式(1)又は(2)中、Rが置換基を有してもよいフェニル基のジアミン配位子であるものが好ましく、R及びRがメチル基のジアミン配位子であるものが好ましい。
本発明は第2に、本発明のルテニウム化合物からなる不斉水素化触媒を提供する。
本発明は第3に、本発明のルテニウム化合物の存在下、カルボニル化合物を水素化することを特徴とする光学活性アルコール化合物の製造方法を提供する。
本発明によれば、入手容易で安価な、カルボニル化合物の不斉水素化触媒として有用な新規ルテニウム化合物が提供される。また、本発明によれば、このルテニウム化合物の存在下、水素ガス等の安価な水素源を用いて、カルボニル化合物から対応する光学活性アルコール化合物を高選択的、高収率に製造することができる。
以下、本発明を、1)ルテニウム化合物及び不斉水素化触媒、並びに2)光学活性アルコールの製造方法に項分けして詳細に説明する。
1)ルテニウム化合物及び不斉水素化触媒
本発明の第1は、下記に示す式(I)で表されるルテニウム化合物である。
Figure 2005068113
式(I)において、X及びYは、それぞれ独立して水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;カルボキシル基;水酸基;又は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のC1〜C20アルコキシ基;を表す。
(1)ホスフィン配位子(Px)
Pxはホスフィン配位子を表す。Pxとしては、安定してルテニウム化合物を形成し得るものであれば、特に限定されるものではないが、優れた不斉水素化触媒活性を有するルテニウム化合物を得る観点から、光学活性ホスフィン配位子であるのが好ましい。
前記Pxとしては、以下に示す式(3)で表される単座ホスフィン配位子や、式(4)で表される2座ホスフィン配位子を例示することができる。
Figure 2005068113
Figure 2005068113
前記式(3)で表される単座ホスフィン配位子において、R、R及びRは、それぞれ独立してメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基,ヘキシル基、ヘプチル基、ノニル基、ドデシル基等のC1〜C20アルキル基;置換基を有してもよいフェニル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等のC3〜C8シクロアルキル基;ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基等のC7〜C20アラルキル基;等を表す。また、R、R及びRのうちの2つが結合して、置換基を有してもよいPを含むヘテロ環を形成してもよい。
前記フェニル基及びPを含むヘテロ環の置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;水酸基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基,ヘキシル基、ヘプチル基、ノニル基、ドデシル基等のC1〜C20アルキル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、2−ヘキセニル基等のC2〜C20アルケニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等のC3〜C8シクロアルキル基;ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基等のC7〜C20アラルキル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチロキシ基、ヘキシロキシ基、ドデシロキシ基等のC1〜C20アルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;ジオキソラン−2−イル、オキサゾリン−2−イル等のヘテロ環基;等が挙げられる。
前記式(3)で表される単座ホスフィン配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジイソプロピルメチルホスフィン、1−[2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルメチルエーテル、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−メトキシ−1,1’−ビナフチル等の3級ホスフィンが好適なものとして挙げることができる。また、エチルメチルブチルホスフィン、エチルメチルフェニルホスフィン、イソプロピルエチルメチルホスフィン、シクロヘキシル(O−アニシル)メチルホスフィン等のR、R及びRが3種とも異なる置換基からなるホスフィン配位子を用いることもできる。
前記式(4)で表される2座ホスフィン配位子において、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基及びその異性体,ヘキシル基及びその異性体、ヘプチル基及びその異性体、ノニル基及びその異性体、ドデシル基及びその異性体等のC1〜C20アルキル基;置換基を有してもよいフェニル基;又はシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC3〜C8シクロアルキル基;等を表す。また、RとR 及び/又は RとRが結合して置換基を有してもよいPを含む複素環を形成してもよい。
前記フェニル基及び複素環の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;水酸基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のC1〜C20アルキル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル基等のC2〜C20アルケニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等のC3〜C8シクロアルキル基;ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基等のC7〜C20アラルキル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等のC1〜C20アルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;ジオキソラン−2−イル基、オキサゾリン−2−イル基等のヘテロ環基;等が挙げられる。
Wは、置換基を有してもよいC1〜C5アルキレン基、置換基を有してもよいC3〜C6シクロアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、置換基を有してもよいC2〜C20アルケンジイル基、又は置換基を有してもよいC2〜C20アルキンジイル基を表す。
C1〜C5アルキレン基の例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。
C3〜C6シクロアルキレン基としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。
アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル基、1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイル基、1,1’−ビナフチル−7,7’−ジイル基等が挙げられる。
C2〜C20アルケンジイル基としては、エテンジイル基、プロペンジイル基、イソプロペンジイル基、ブテンジイル基等が挙げられる。
C2〜C20アルキンジイル基としては、エチンジイル、プロピンジイル基等が挙げられる。
また、C1〜C5アルキレン基、C3〜C6シクロアルキレン基、アリーレン基、C2〜C20アルケンジイル基、C2〜C20アルキンジイル基の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等のC1〜C20アルキル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル等のC2〜C20アルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等のC1〜C20アルコキシ基;等が挙げられる。
前記式(4)で表される2座ホスフィン配位子の具体例としては、ビスジフェニルホスフィノメタン、ビスジフェニルホスフィノエタン、ビスジフェニルホスフィノプロパン、ビスジフェニルホスフィノブタン、ビスジメチルホスフィノエタン、ビスジメチルホスフィノプロパン等が挙げられる。
さらに本発明においては、2,2’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(以下、BINAPと称す)、及びBINAPのナフチル環にアルキル基やアリール基等の置換基をもつBINAP誘導体、フッ素置換基を有するBINAP誘導体、リン原子上の2個のベンゼン環にそれぞれアルキル基やアルコキシ基等の置換基を1〜5個有するBINAPの誘導体等の不斉配位子も好適な2座ホスフィン配位子として例示することができる。
これらの具体例としては、2,2’−ビス−(ジ−p−トリルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(Tol−BINAP)、2,2’−ビス[ビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル(Xylyl−BINAP)、1−[1’,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルジアミン、2,2’−ビス−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル、2,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1−シクロヘキシル−1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)エタン、1−置換−3,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ピロリジン、2,3−O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス[(O−メトキシフェニル)フェニルホスフィノ]エタン、置換−1,2−ビス(ホスホラノ)ベンゼン、5,6−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−2−ノルボルネン、N,N’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−N,N’−ビス(1−フェニルエチル)エチレンジアミン、1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)プロパン、2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、[(5,6),(5’,6’)−ビス(メチレンジオキシ)ビフェニル−2,2’−ジイル]ビス(ジフェニルホスフィン)、1,2−ビス(t−ブチルメチルホスフィノ)エタン、2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタン等が挙げられる。
ホスフィン配位子(Px)の多くは、公知物質であり、公知の方法により製造・入手することができる。また、市販されているものをそのままで、あるいは所望により精製して用いることもできる。
(2)ジアミン配位子(A)
Aは、下記に示す式(1)又は式(2)で表されるジアミン配位子を表す。
Figure 2005068113
式(1)及び(2)中、R1は置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基、置換基を有してもよいC2〜C20アルケニル基、置換基を有してもよいC3〜C8シクロアルキル基、置換基を有してもよいC7〜C20アラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表す。
C1〜C20アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を挙げることができ、好ましくはC1〜C6のアルキル基である。
C2〜C20アルケニル基としては、エテニル基、n−プロペニル基、イソプロペニル基、n−ブテニル基、sec−ブテニル基、t−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等を挙げることができ、好ましくはC2〜C6のアルケニル基である。
C3〜C8シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
C7〜C20アラルキル基としては、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、α−エチルベンジル基、フェネチル基等を挙げることができる。
アリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等を挙げることができる。
ヘテロ環基としては、テトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−3−イル基、2−フラニル基、3−フラニル基、1,3−オキサゾリン−2−イル基、1,3−オキサゾリン−4−イル基、1,3−オキサゾリン−5−イル基、テトラヒドロチオフェン−2−イル基、テトラヒドロチオフェン−3−イル基、2−チエニル基、3−チエニル基、1,3−チアゾリン−2−イル基、1,3−チアゾリン−4−イル基、1,3−チアゾリン−5−イル基、イミダゾール−2−イル基、イミダゾール−4−イル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、インドール−1−イル基、インドール−2−イル基、インドール−3−イル基、インドール−4−イル基、インドール−5−イル基等を挙げることができる。
前記C1〜C20アルキル基、C2〜C20アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、C7〜C20アラルキル基、アリール基及びヘテロ環基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基等のC1〜C20アルキル基;ビニル基、n−プロペニル基、イソプロペニル基、n−ブテニル基、sec−ブテニル基、t−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、n−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、ヘキセニル基等のC2〜C20アルケニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC3〜C8シクロアルキル基;ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、α−エチルベンジル基等のC7〜C20アラルキル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のC1〜C20アルコキシ基;アシル基;アシルオキシ基;ヘテロ環基;等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、イソプロピルカルボニル基、ベンゾイル基、フェニルメチルカルボニル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基等のC1〜C12のアルキルカルボニルオキシ基;
ベンゾイルオキシ基等のアリールカルボニルオキシ基;フェニルメチルカルボニルオキシ基等のアラルキルカルボニルオキシ基;等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、フラニル基、ピラニル基、ジオキソラニル基等の含酸素ヘテロ環基;チエニル基等の含イオウヘテロ環基;ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、トリアゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基、ピラダジル基、ピラジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾピラゾリル基、ペンゾチアゾリル基、キノリル基、アントラニル基、インドリル基、フェナントロニリル基等の飽和若しくは不飽和の含窒素ヘテロ環基;等が挙げられる。
これらの置換基は、その置換位置、置換基の種類、置換基の数等に特に制限はない。
及びRは、それぞれ独立して水素原子、置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基、C2〜C20アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、又はC7〜C20アラルキル基を表す。ただし、RとRが同時に水素原子である場合は除かれる。
C1〜C20アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基又はその異性体、ヘキシル基又はその異性体等を挙げることができ、好ましくはC1〜C6のアルキル基である。
C2〜C20アルケニル基としては、エテニル基、n−プロペニル基、イソプロペニル基、n−ブテニル基、sec−ブテニル基、t−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等を挙げることができ、好ましくはC2〜C6のアルケニル基である。
C3〜C8シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
C7〜C20アラルキル基としては、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、α−エチルベンジル基等を挙げることができる。
前記C1〜C20アルキル基、C2〜C20アルケニル基、C3〜C8シクロアルキル基、C7〜C20アラルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のC1〜C20アルキル基;ビニル基、n−プロペニル基、イソプロペニル基、n−ブテニル基、sec−ブテニル基、t−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、n−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、ヘキセニル基等のC2〜C20アルケニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC3〜C8シクロアルキル基;ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、α−エチルベンジル基等のC7〜C20アラルキル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のC1〜C20アルコキシ基;アシルオキシ基;又はヘテロ環基;等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセトキシ基、エチルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基等のC1〜C12のアルキルカルボニルオキシ基;ベンゾイルオキシ基等のアリールカルボニルオキシ基;フェニルメチルカルボニルオキシ基等のアラルキルカルボニルオキシ基;等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、フラニル基、ピラニル基、ジオキソラニル基等の含酸素ヘテロ環基;チエニル基等の含イオウヘテロ環基;ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、トリアゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジル基、ピラダジル基、ピラジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾピラゾリル基、ペンゾチアゾリル基、キノリル基、アントラニル基、インドリル基、フェナントロニリル基等の飽和若しくは不飽和の含窒素ヘテロ環基;等が挙げられる。
これらの置換基は、その置換位置、置換基の種類、置換基の数等に特に制限はない。
また、RとRは一緒になって結合して環を形成してもよい。
前記式(1)及び式(2)で表されるジアミン配位子Aの具体例を第1表及び第2表に示すが、これらに限定されるものではない。
第1表及び第2表中、略号は次の意味で用いている。
n−:ノルマル、i−:イソ、t−:ターシャリー、c−Pr:シクロプロピル、c−Pen:シクロペンチル、c−Hex:シクロヘキシル、Ph:フェニル、Fu:フリル、Py:ピリジル、
Figure 2005068113
Figure 2005068113
Figure 2005068113
Figure 2005068113
本発明に用いるジアミン配位子(A)としては、安定してルテニウム化合物を形成し得るものであれば、特に限定されるものではないが、優れた不斉水素化触媒活性を有するルテニウム化合物を得る観点から、光学活性ジアミン配位子であるのが好ましい。本発明に用いるジアミン配位子(A)は、原則として分子内に不斉炭素原子を一つしか有さないので、光学活性なジアミン配位子を合成するのが比較的容易である。
前記式(1)又は(2)で表されるジアミン配位子(A)の多くは、公知物質であり、公知の方法により製造し、入手することができる。製造方法の一例を下記に示す。(製造ルート1)によれば、前記式(1)において、種々の置換基Rを有するジアミン配位子(1−1)を得ることができる。(製造ルート2)によれば、前記式(2)において、種々の置換基Rを有するジアミン配位子(2−1)を得ることができる。また、(製造ルート3)によれば、前記式(1)において、種々の置換基R、Rを有するジアミン配位子(1−2)を得ることができる。
下記に示す(製造ルート1)において、出発原料となるアミノアルコール(a)は、入手容易なα−アミノ酸から公知の方法により誘導することができる。
Figure 2005068113
Figure 2005068113
Figure 2005068113
(式中、R、Rは前記と同じ意味を表し、Bocはt−ブトキシカルボニル基を表し、Msはトリフルオロメタンスルホニル基を表し、Meはメチル基を表す。また、*は光学活性炭素原子を表す。)
本発明のルテニウム化合物は、0価、1価、2価、3価及び、さらに高原子価のルテニウム単体又はルテニウム化合物に、ホスフィン配位子(Px)及びジアミン配位子(A)を反応させることで製造することができる。なかでも、Angew.Chem.Int.Ed.,37,1703(1998)に記載の2価ルテニウム錯体を用いる方法が簡便である。すなわち、2価のルテニウム−ハライド錯体と2座ホスフィン配位子の溶媒溶液を加熱後、ジアミン化合物を加えることで製造することができる。
以下、出発原料として2価のルテニウム−ハライド錯体を用いた場合のルテニウム化合物の製造方法についてより詳細に説明する。
まず、出発原料の2価のルテニウム−ハライド錯体とホスフィン配位子(Px)とを、溶媒中、加熱し反応させ、対応するホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体を得る。
出発原料の2価のルテニウム−ハライド錯体としては、ホスフィン配位子(Px)及びジアミン配位子(A)と置換可能な配位子を有するルテニウム錯体であれば、特に制限されるものではない。
その具体例としては、[2塩化ルテニウム(ノルボルナジエン)]多核体、[2塩化ルテニウム(シクロオクタジエン)]多核体、[ビス(メチルアリル)ルテニウム(シクロオクタジエン)]等のジエンが配位したハロゲン化ルテニウム化合物;[2塩化ルテニウム(ベンゼン)]二核体、[2塩化ルテニウム(p−シメン)]二核体、[2塩化ルテニウム(トリメチルベンゼン)]二核体、[2塩化ルテニウム(ヘキサメチルベンゼン)]二核体等の芳香族化合物が配位したハロゲン化ルテニウム;等が挙げられる。
ホスフィン配位子(Px)の使用量は、ルテニウム−ハライド錯体1モルに対して、Pxが単座配位子の場合は、通常2〜3倍モル、好ましくは2倍モルであり、2座配位子の場合は、通常1〜2倍モル、好ましくは等モルである。
この反応に用いる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセタミド、1,3−ジメチルイミダゾリジン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPT)等のアミド類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられる。これらの溶媒は単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
溶媒の使用量は、基質1gに対して、通常、1ml〜100ml、好ましくは、1ml〜10mlの範囲である。反応温度は、通常、0〜200℃、好ましくは、室温〜100℃の範囲である。
次に、得られたホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体とジアミン化合物(A)とを反応させて、対応するアミン−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体を得ることができる。
この反応に用いるジアミン化合物(A)の使用量は、ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体に対して、通常1〜2倍モル、好ましくは等モルである。
反応温度は、通常、−100〜+200℃、好ましくは−10〜+50℃の範囲である。
また、あらかじめ単離したホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体に、前記と同様の条件下にジアミン化合物(A)を作用させることによっても、アミン−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体を得ることができる。
次いで、得られたアミン−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体を、溶媒中、塩基と反応させることによって、式(I)で表される化合物のうち、X=Y=H である アミン−ホスフィン−ルテニウムヒドリド錯体を得ることができる。
用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、1,4−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデ−7−エン(DBU)等の有機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t−ブトキシド、マグネシウムエトキシド等の金属アルコキシド類;n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)等の有機リチウム化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等の金属水素化物;等が挙げられる。
塩基の使用量は、アミン−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体に対して、通常、2〜10,000倍モル、好ましくは、2〜40倍モルの範囲である。
この反応に用いる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン炭化水素類;ジエチルエーテル、THF、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;DMF、N,N−ジメチルアセタミド、1,3−ジメチルイミダゾリジン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等のアミド類;DMSO等が挙げられる。これらの溶媒は単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
溶媒の使用量は、アミン−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体1gに対して、1ml〜10L、好ましくは1ml〜1Lの範囲である。また、反応温度は、通常、−100〜+200℃、好ましくは、−10〜+50℃の範囲である。
前記式(I)中、X及び/又はYがカルボキシル基、水酸基、アルコキシ基であるルテニウム化合物は、上記の方法等で得られるアミン−ホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体にRCOONaやRONa(Rはアルキル基を表す。)等を反応させて得ることができる。
以上のようにして得られる本発明のルテニウム化合物は、以下に述べるように、水素ガス等の安価な水素源を用いて、カルボニル化合物から対応する光学活性アルコール化合物を高選択的、高収率で製造できる不斉水素化触媒として有用である。
2)光学活性アルコール化合物の製造方法
本発明の光学活性アルコール化合物の製造方法は、本発明のルテニウム化合物の存在下、カルボニル化合物を水素化することを特徴とする。
本発明の光学活性アルコール化合物の製造方法は、基質となるカルボニル化合物を、前記式(I)で表されるルテニウム化合物の存在下に、所望により塩基を添加して、所定圧力の水素ガス又は水素供与体の存在下に不斉水素化することにより行う。
本発明においては、(i)ルテニウム錯体(又はルテニウム塩)、リン化合物及びジアミン化合物とを別々に反応系に添加、又は(ii)ホスフィン配位子を有するルテニウム錯体(又はルテニウム塩)及びジアミン化合物とを別々に反応系に添加して、必要に応じて塩基を添加してルテニウム化合物を生成させた後、該ルテニウム化合物を反応系から取り出すことなく、そこへ基質を添加することにより、in situで不斉水素化反応を行わせることもできる。
ルテニウムの配位子として、光学活性なホスフィン配位子(Px)と光学活性なジアミン配位子(A)とを用いる場合、どのような絶対配置を有するホスフィン配位子(Px)とジアミン配位子(A)とを組み合わせて用いるかによって、得られるルテニウム化合物の不斉水素化触媒活性(得られる光学活性アルコールの立体選択性、反応収率等)が異なることがある。また、ジアミン配位子(A)の窒素原子の置換基の種類によっても、得られるルテニウム化合物の不斉水素化触媒活性が異なることがある。従って、本発明のルテニウム化合物を調製するに際しては、目的とする光学活性アルコールの種類等に応じて、ホスフィン配位子(Px)とジアミン配位子(A)とを適宜選定し、組み合わせて用いる必要がある。
触媒として使用する前記式(I)で表されるルテニウム化合物の使用量は、反応容器の大きさや触媒活性によって異なるが、反応基質である縮合カルボニル化合物又はα−ジアミノカルボニル化合物に対して、通常1/50〜1/2,000,000倍モル、好ましくは1/500〜1/500,000倍モルの範囲である。
用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、DABCO、DBU等の有機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t−ブトキシド、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド等の金属アルコキシド類;n−ブチルリチウム等の有機リチウム化合物;LDA、リチウムビストリメチルシリルアミド等のリチウムアミド類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;水素化ナトリウム、水素化カルシウム等の金属水素化物;が挙げられる。
塩基の添加量は、ルテニウム化合物に対し、通常2〜500,000倍モル、好ましくは、2〜5,000倍モルの範囲である。
本発明は、適当な溶媒中で行なうことができる。用いる溶媒としては、基質及び触媒を可溶化するものであれば特に制限ない。その具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン炭化水素類;ジエチルエーテル、THF、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;DMF、N,N−ジメチルアセタミド、1,3−ジメチルイミダゾリジン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン、HMPT等のアミド類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;DMSO等を用いることができる。これらの溶媒は単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。これらの溶媒の中でも、反応生成物がアルコール化合物であることから、アルコール類の使用が好ましい。
溶媒の使用量は、カルボニル化合物の溶解度及び経済性に依存し、場合によっては無溶媒又は高希釈条件に近い状態でも反応は進行するが、通常、該カルボニル化合物100重量部に対して0.1〜10,000重量部、好ましくは20〜1,000重量部の範囲である。
水素の圧力は、通常、1〜200気圧、好ましくは3〜50気圧の範囲であり、水素供与体としては、例えば、水素貯蔵合金やジイミド等を用いることができ、その使用量は、カルボニル化合物に対して、通常、1〜100倍当量の範囲である。
反応温度は、通常−50〜+100℃、好ましくは25〜40℃の温度範囲である。また、反応時間は、反応基質濃度や温度、圧力等の反応条件に依存するが、通常、数分〜数日である。反応形式としては特に制限はないが、例えば、バッチ式においても連続式においても実施することができる。
反応終了後は、通常の有機合成化学的手法により、単離・精製を行い目的物を得ることができる。
目的物の構造は、H−NMR、旋光度測定、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段によって決定することができる。
次に、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、各実施例における物性の測定に用いた装置は次の通りである。
H−NMRスペクトル:GEMINI−300(300MHz)、バリアン社製、及びJNM−GSX−400(400MHz)、日本電子社製
高速液体クロマトグラフィー:LC−10Advp、SPD−10Avp、島津製作所(株)製
ガスクロマトグラフィー:GC−17A、C−R7A Plus、島津製作所(株)製
実施例1 RuCl 2 [(S)−binap][(R)−2−ジメチルアミノ−1−フェニルエチルアミン]の合成
Org.Synth.,71,1(1993)の方法に従い、〔RuCl2 (S)−binap〕(dmf)n (binapは2,2’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルを、dmfはジメチルホルムアミドをそれぞれ表す。以下にて同じ。)を合成した。
次いで、アルゴン置換した100mlシュレンクに、〔RuCl2 (S)−binap〕(dmf)n(0.47g,0.5mmol)、(R)−2−ジメチルアミノ−1−フェニルエチルアミン(0.1g,0.6mmol)、脱気したジメチルホルムアミド3mlを加え室温で1時間攪拌した。ジメチルホルムアミドを留去し、析出した固体をジエチルエーテルで洗浄して、目的物を定量的に得た。
31P−NMR(CDCl,δppm)51.0,36.6(d,J=31Hz)
実施例2 1−(S)−フェニルエタノールの合成
1M水酸化カリウムイソプロパノール溶液0.1ml、(R)−2−ジメチルアミノ−1−フェニルエチルアミン3.5μl及びアセトフェノン0.60g(5mmol)をイソプロパノール3mlに加え、脱気した。RuCl2[(S)−tolbinap](dmf)n(tolbinapは、2,2’−ビス−(ジ−p−トリルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルを表す。Tolbinapとも略す。以下にて同じ。)10mg(0.01mml)を加えて溶解した。次いで、全容をオートクレーブに移送し、8気圧の水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応液をガスクロマトグラフィー(移動相:ヘリウム、カラム:CP−Chiralcel−Dex CB、クロムパック(株)製)で測定したところ、転換率99%以上、光学純度91%eeであった。
実施例2において、ジアミンを(R)−2−ジメチルアミノ−1−フェニルエチルアミンに代えて、第3表〜第5表に示すものを用い、第3表〜第5表に示すTolbinapを用いる以外は実施例2と同様に操作を行った。反応生成物の絶対配置(config.)及び光学純度(%ee)を第3表〜第5表に示す。また、転換率(%conv.)は、特に示さない場合は99%であった。
Figure 2005068113
Figure 2005068113
Figure 2005068113
実施例3 1−(S)−フェニルブタノールの合成
1M水酸化カリウムイソプロパノール溶液0.1ml及びブチロフェノン0.74g(5mmol)をイソプロパノール3mlに加え、脱気した。RuCl2[(S)−binap][(R)−2−ジメチルアミノ−1−フェニルエチルアミン]9.6mg(0.01mml)を加え溶解した後にオートクレーブに移送し、8気圧の水素雰囲気下室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、目的物を0.68g(収率91%)得た。このものの光学純度を高速液体クロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/イソプロパノール=9/1、カラム:Chiralcel OD−H、ダイセル化学工業(株)製)で測定したところ90%eeであった。
実施例3において、ブチロフェノンに代えて第6表に示すカルボニル化合物を用いる以外は、実施例3と同様にして操作を行った。反応生成物の光学純度(%ee)及び収率(%conv.)を第6表に示す。
Figure 2005068113
実施例4 光学活性−1−フェニル−2−(N−メチル−N−ベンゾイルアミノ)−1−プロパノールの製造
Figure 2005068113
アルゴン雰囲気下、簡易型オートクレーブ(容量100ml)中に、1−フェニル−2−(N−メチル−N−ベンゾイル)アミノプロパン−1−オン0.27g(1mmol)を加えた。0.1Mの水酸化カリウムイソプロパノール0.1ml溶液をイソプロパノール3mlに溶解し、脱気した後にRuCl2[(S)−binap][(R)−2−ジメチルアミノ−1−フェニルエチルアミン]5mg(0.005mmol)を加え、溶解し、オートクレーブへ移送した。反応系内に水素を12気圧まで圧入し、室温で1時間攪拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(1R,2R)−1−フェニル−2−(N−メチル−N−ベンゾイルアミノ)−1−プロパノールを定量的に得た。
このものの光学純度及びジアステレオマー純度を高速液体クロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/エタノール=15/1、カラム:Chiralcel OJ、ダイセル化学工業(株)製)で測定したところ、光学純度は97%eeであり、ジアステレオマー純度は99%de以上であった。

Claims (7)

  1. 式(I)
    Figure 2005068113
    〔式中、X及びYは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基又はC1〜C20アルコキシ基を表す。
    Pxはホスフィン配位子を表し、nは1又は2を表す。
    Aは、下記に示す式(1)又は式(2)で表されるジアミン配位子を表す。
    Figure 2005068113
    (式中、Rは置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基、置換基を有してもよいC2〜C20アルケニル基、置換基を有してもよいC3〜C8シクロアルキル基、置換基を有してもよいC7〜C20アラルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、
    、Rは、それぞれ独立して水素原子、置換基を有してもよいC1〜C20アルキル基、置換基を有してもよいC2〜C20アルケニル基、置換基を有してもよいC3〜C8シクロアルキル基又は置換基を有してもよいC7〜C20アラルキル基を表す。また、RとRは一緒になって結合して環を形成してもよい。ただし、RとRがともに水素原子である場合は除く。)〕
    で表されるルテニウム化合物。
  2. 前記Pxが、光学活性ホスフィン配位子である請求項1記載のルテニウム化合物。
  3. 前記Aが、光学活性ジアミン配位子である請求項1又は2に記載のルテニウム化合物。
  4. 前記Aが、前記式(1)又は(2)中、Rが置換基を有してもよいフェニル基のジアミン配位子である請求項1〜3のいずれかに記載のルテニウム化合物。
  5. 前記Aが、前記式(1)又は(2)中、R及びRがメチル基のジアミン配位子である請求項1〜4のいずれかに記載のルテニウム化合物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のルテニウム化合物からなる不斉水素化触媒。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のルテニウム化合物の存在下、カルボニル化合物を水素化することを特徴とする光学活性アルコール化合物の製造方法。
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