JP2005068055A - 無機元素含有水性コロイド分散液 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コンドロイチン硫酸ナトリウムへの分散が確実かつ容易である安定な微量元素製剤のコロイド分散液の提供。
【解決手段】 鉄、およびサケ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有する水性コロイド分散液およびその製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 鉄、およびサケ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有する水性コロイド分散液およびその製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は高カロリー輸液用の微量元素製剤として有用な、鉄を含有する水性コロイド分散液およびその製造方法に関する。
高カロリー輸液療法に用いられている微量元素製剤は、我国において高カロリー輸液療法が開始され、それによる亜鉛欠乏症が発見された結果、まず亜鉛の補給を目的として開発された。
以来、種々の医療機関でのその他の微量元素を含めての、院内処方の検討およびその使用を経て、1992年に塩化第二鉄・9.46mg、塩化マンガン・3.958mg、硫酸亜鉛・17.25mg、硫酸銅・1.248mgおよびヨウ化カリウム・0.166mgを含有する2ml製剤が上市され、その後塩化マンガン量が0.1979mgとされ、更に、2001年にマンガンを含有しない製剤が上市されている。
これらの製剤は、経口・経腸管栄養補給が不能又は不十分で高カロリー静脈栄養に頼らざるを得ない場合の微量元素、例えば亜鉛、鉄、銅、マンガン、ヨウ素等の補給を目的とするもので、高カロリー静脈栄養輸液に添加して点滴静注して使用されている。
当該製剤は微量元素として鉄を含有することから、水酸化第二鉄の沈殿を防止するために鉄をコロイドとして、安定的に分散させる操作が必要であり、従来から院内処方により取得された経験から、ウシ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムによる処方が行われていた。
コンドロイチン硫酸ナトリウムは、ウシの他サメ由来が知られているが、この物質は種々の分子量域を有すると共に、いくつかの異性体を含む混合物であり、その80%をコンドロイチン−4−硫酸ナトリウムとコンドロイチン−6−硫酸ナトリウムが占める少なくとも5種類の異性体のあることが確認されている。
また当該微量元製剤の調製方法としては、「まず塩化第二鉄を注射用蒸留水で溶解させ、他の元素試薬を加え、コンドロイチン硫酸ナトリウム水溶液中に攪拌冷却下0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液と交互に添加してpH6.0に調製する。0.45μmメンブランフィルターでろ過後、121℃・20分高圧蒸気滅菌して製剤化する(非特許文献1参照)方法が知られている。
本発明者らは、微量元素製剤の製造に当たり、前記文献の記載方法に従って調製を行ったが、記載の通り塩化第二鉄、塩化マンガン、硫酸亜鉛、硫酸銅およびヨウ化カリウム等の微量元素を混合した場合、配合したヨウ素が遊離することにより薬液中からヨウ素が放出され、ヨウ素の定量値が低下するなど、製剤の品質を非常に不安定にする要素をかかえ、更に調製した微量元素製剤の水性コロイド分散液自体の安定性が、期待される水準に至らず保存中にコロイドから沈殿状物質を生じる傾向があった。
これらの経験から水性コロイド分散液の調製方法、および当該水性コロイド分散液の保存性の改善を課題として、製剤の開発を行い、サメ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムを用いた水性コロイド分散液を開発して特許出願した(特許文献1)。しかしサメ自体が希少動物に指定されて捕獲が困難となる傾向があるほか、サメ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムは分子量分布域が比較的広いところから、均一な分散液を製造する為の注意が必要であり、更に他剤との配合の際の配合変化をより少なくする為の処置が必要であった。
医薬ジャーナルVol. 28, No.5, 1992/p.978 特開2003−146890号公報
医薬ジャーナルVol. 28, No.5, 1992/p.978
しかしサメ自体が希少動物に指定されて捕獲が困難となる傾向があるほか、サメ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムは分子量分布域が比較的広いところから、均一な分散液を製造する為の注意が必要であり、更に他剤との配合の際の配合変化をより少なくする為の処置が必要であった。
本発明者らは、サメ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムの利点は保持し、更に製造が容易でかつ安定なコロイド分散液を製造すべく、従来検討されていなかった種由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムを用いて、微量元素を溶解させたコロイド分散液を試作し、調製方法を検討すると共に更に保存性を確認した。
その結果、原料がより豊富にあるサケ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムが、分子量分布域の範囲が狭く、より酸性のコロイド分散液の製造が可能であった事から、これを用いて塩化第二鉄水溶液の製造、塩化第二鉄とコンドロイチン硫酸ナトリウムとの水性コロイド分散液の調製、その他の微量元素とコンドロイチン硫酸ナトリウムとのコロイド分散液の製造およびコンドロイチン硫酸ナトリウムの選択方法等に関して知見を得た事を基礎として、更にサケ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムによるコロイド分散液が良質かつ容易に製造可能で、保存性が良好であること、他剤との配合でより変化の少ない微量元素製剤の製造に有用であることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、鉄、およびサケ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有する水性コロイド分散液を提供するものである。
また本発明は、サケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウム水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液をpH2.5〜13.0の条件で添加することを特徴とする水性コロイド分散液の製造方法を提供するものである。
本発明により、良質かつ製造容易で保存性が良好な微量元素製剤の製造が可能となった。
本発明は、鉄、および従来使用されていなかったサケ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有し、このコンドロイチン硫酸ナトリウム中の硫酸ナトリウム基含有率を規定することのほか、塩化第二鉄コロイド分散液を低pHでの分散液とすること等により得られた良質かつ容易に調製が可能で、更に保存の良好な水性コロイド分散液およびその製造方法に係るものである。より具体的には、本発明に用いられるコンドロイチン硫酸ナトリウムはサケ由来でかつイオウ含有率が5.0〜6.5質量%、さらに5.0〜6.2質量%、特に5.3〜6.2質量%のものが好ましい。また分子量分布域がより狭いコンドロイチン硫酸ナトリウムを使用するのが好ましい。
鉄としては、塩化第二鉄を用いるのが好ましい。
サケ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムの使用量は、塩化第二鉄に対して半量以上3倍以下とすることが安定したコロイド分散液を得るうえで好ましい。
本発明の水性コロイド分散液には、さらに亜鉛、銅、マンガンおよびヨウ素から選ばれる一種又は二種以上を配合できる。これらの元素のうち、亜鉛、銅およびヨウ素の組み合せを配合するか、マンガン、亜鉛、銅およびヨウ素の組み合せを配合するのが好ましい。ここで、マンガンは塩化マンガンとして、亜鉛は硫酸亜鉛として、銅は硫酸銅として、ヨウ素はヨウ化カリウムとして配合するのが好ましい。
本発明の水性コロイド分散液は、サケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウムの水溶液に水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液を、pH2.5〜13.0好ましくはpH3.6〜12.6の条件で添加することにより製造される。pHの値を維持するには、塩化第二鉄と水酸化ナトリウム水溶液の添加を、少なくとも3回に分割して行うのが好ましい。この分割添加は、安定な水性コロイド分散液を得るうえで、重要である。
本発明は、コロイド分散液のpHをより低く調整できたことによって、人体適用に当たっての配合薬剤に対する影響をより減少させることができた。本発明方法によりヨウ化カリウムを含んで調製した微量元素含有のコンドロイチン硫酸ナトリウム・コロイド分散液は、暗赤褐色のコロイド状の液状を呈し苛酷試験においても充分な保存性を示した。
用いられるコンドロイチン硫酸ナトリウム水溶液の濃度は1.0〜6.0w/v%、特に1.2〜5.0w/v%が好ましい。また水酸化ナトリウム水溶液の濃度は0.4〜9.0w/v%、特に4.0〜5.0w/v%が好ましい。また塩化第二鉄水溶液の濃度は0.5〜2.0w/v%、特に0.7〜1.2w/v%が好ましい。
本発明の水性コロイド含有液に、さらに亜鉛、銅およびヨウ素を配合する場合は、次の方法により製造するのが好ましい。すなわち、サケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウムの水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液を、pH2.5〜13.0の条件で添加した後、硫酸亜鉛、硫酸銅およびヨウ化カリウムの水溶液を加える方法;又はサケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウムの水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液を、pH2.5〜13.0の条件で添加した後、硫酸亜鉛および硫酸銅の水溶液を加え、次いでヨウ化カリウム水溶液を加える方法である。
また、本発明の水性コロイド分散液に、さらにマンガン、亜鉛、銅およびヨウ素を配合する場合は、次の方法により製造するのが好ましい。すなわち、サケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウムの水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液を、pH2.5〜13.0の条件で添加した後、塩化マンガン、硫酸亜鉛、硫酸銅およびヨウ化カリウムの水溶液を加える方法;又はサケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウムの水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液を、pH2.5〜13.0の条件で添加した後、塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の水溶液を加え、次いでヨウ化カリウムの水溶液を加える方法である。
これらの方法において水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液の添加までは前記の方法と同様である。
上記の方法に用いる水溶液中の塩化マンガン、硫酸亜鉛、硫酸銅およびヨウ化カリウムの濃度は目的とする製剤に応じて調整することができる。
これらの方法のうち、ヨウ化カリウム水溶液を最後に添加するのが定量性の点で好ましい。なお、ヨウ化カリウム添加前の液のpHは4.0以上、さらにpH4.5〜5.5に保たれていることが分散液の安定性の点で特に好ましい。
本発明の水性コロイド分散液には上記成分の他、緩衝液等を配合することもできる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実施例で使用したコンドロイチン硫酸ナトリウムは、サケ由来であり、水および薬品は全て医薬品用の規格のものを用いた。
また、実施例で使用したコンドロイチン硫酸ナトリウムのイオウの測定方法は日本薬局方のイオウ測定法に準じるが、略記すれば以下の通りである。
また、実施例で使用したコンドロイチン硫酸ナトリウムのイオウの測定方法は日本薬局方のイオウ測定法に準じるが、略記すれば以下の通りである。
本品を乾燥し、その約0.05gを精密に量り、過酸化水素試液20mlを吸収液とし、酸素フラスコ燃焼法により試験を行う。ただし燃焼法中、時々振り混ぜながら30分間放置した後、吸収液を他のフラスコに移し、メタノール15mlの代わりに水mlを用い、C、BおよびAの内壁を洗い、洗液は吸収液と合わせ、水を加えて正確に50mlとし、試料溶液とする。別に試料を用いないで同様に操作し、空試験液を調製する。試料溶液10mlを正確に量り、0.01mol/L塩化バリウム液5mlを正確に加え、水浴中で25分間加熱する。冷後、0.1mol/L水酸化ナトリウム液を加えて中和し、0.01mol/Lエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム液で滴定し、その値をamLとする(指示薬:液状ユニバーサルBT0.3ml)。ただし、滴定の終点は、液の赤紫色が青色に変わるときとする。別に試料溶液10ml正確に量り、0.01mol/L塩化バリウムの代わりに水5mlを加え、同様に操作し、その値をbmLとする。空試験につき同様に操作し、それぞれの値をAmLおよびBmLとする。
なお、本試験は日本薬局方一般試験法 22.酸素フラスコ燃焼法に準じて実施する。
同じくコンドロイチン硫酸ナトリウムの分子量の測定方法は以下の通りである。
本品約0.05gを試験管にとり、水約5mlを加えて溶解し、試料溶液とする。試料溶液および標準溶液A、Bそれぞれ10μLにつき、次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い標準品の保持時間および分子量より検量線を作成し、試料の保持時間より分子量を求める。
標準品A:P−10, P−3の各 0.5 % 水溶液
標準品B:P−5の各 0.5 % 水溶液
(P−3,P−5,P−10 は、いずれも市販分子量マーカーのプルラン・昭和電工製)
操作条件
カラム: SB−802.5HQ×2+SB−G Shodex)
カラム温度: 50℃
移動相: 水
流 量: 0.8ml/min
検出器: 示差屈折率計(RI)
本品約0.05gを試験管にとり、水約5mlを加えて溶解し、試料溶液とする。試料溶液および標準溶液A、Bそれぞれ10μLにつき、次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い標準品の保持時間および分子量より検量線を作成し、試料の保持時間より分子量を求める。
標準品A:P−10, P−3の各 0.5 % 水溶液
標準品B:P−5の各 0.5 % 水溶液
(P−3,P−5,P−10 は、いずれも市販分子量マーカーのプルラン・昭和電工製)
操作条件
カラム: SB−802.5HQ×2+SB−G Shodex)
カラム温度: 50℃
移動相: 水
流 量: 0.8ml/min
検出器: 示差屈折率計(RI)
実施例1
塩化第二鉄を0.4733gとり、水を加えて50mlとした。別に硫酸亜鉛0.8625gおよび硫酸銅0.0628gをとり、同一の容器で水を加え溶解して5mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1676gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを0.4889gとり、水20mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を1ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液10mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を5ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を0.5ml添加し混和して暗赤褐色のコロイド分散液を得た。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH5.3に調整後、水を加えて100mlとし、0.45μmおよび0.22μmのメンブランフィルターで濾過の後、2mlずつガラスアンプルに充填して微量元素製剤とした。
塩化第二鉄を0.4733gとり、水を加えて50mlとした。別に硫酸亜鉛0.8625gおよび硫酸銅0.0628gをとり、同一の容器で水を加え溶解して5mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1676gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを0.4889gとり、水20mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を1ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液10mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を5ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を0.5ml添加し混和して暗赤褐色のコロイド分散液を得た。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH5.3に調整後、水を加えて100mlとし、0.45μmおよび0.22μmのメンブランフィルターで濾過の後、2mlずつガラスアンプルに充填して微量元素製剤とした。
実施例2
塩化第二鉄を0.9469gとり、水を加えて100mlとした。別に塩化マンガン0.0198g、硫酸亜鉛1.7255gおよび硫酸銅0.1258gをとり、同一の容器で水を加え溶解して10mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1676gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを0.7332gとり、水40mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を2ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液20mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を10ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を1ml添加し混和して暗赤褐色のコロイド分散液を得た。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH5.2に調整後、水を加えて200mlとし、0.45μmおよび0.22μmのメンブランフィルターで濾過の後、2mlずつガラスアンプルに充填して微量元素製剤とした。
塩化第二鉄を0.9469gとり、水を加えて100mlとした。別に塩化マンガン0.0198g、硫酸亜鉛1.7255gおよび硫酸銅0.1258gをとり、同一の容器で水を加え溶解して10mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1676gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを0.7332gとり、水40mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を2ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液20mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を10ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を1ml添加し混和して暗赤褐色のコロイド分散液を得た。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH5.2に調整後、水を加えて200mlとし、0.45μmおよび0.22μmのメンブランフィルターで濾過の後、2mlずつガラスアンプルに充填して微量元素製剤とした。
実施例3
塩化第二鉄を0.9461gとり、水を加えて100mlとした。別に塩化マンガン0.0196g、硫酸亜鉛1.7245gおよび硫酸銅0.1252gをとり、同一の容器で水を加え溶解して10mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1669gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを1.9561gとり、水40mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を2ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液20mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を10ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を1ml添加し混和して暗赤褐色のコロイド分散液を得た。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH5.3に調整後、水を加えて200mlとし、0.45μmおよび0.22μmのメンブランフィルターで濾過の後、2mlずつガラスアンプルに充填して微量元素製剤とした。
塩化第二鉄を0.9461gとり、水を加えて100mlとした。別に塩化マンガン0.0196g、硫酸亜鉛1.7245gおよび硫酸銅0.1252gをとり、同一の容器で水を加え溶解して10mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1669gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを1.9561gとり、水40mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を2ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液20mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を10ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を1ml添加し混和して暗赤褐色のコロイド分散液を得た。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH5.3に調整後、水を加えて200mlとし、0.45μmおよび0.22μmのメンブランフィルターで濾過の後、2mlずつガラスアンプルに充填して微量元素製剤とした。
実施例4
塩化第二鉄を0.9466gとり、水を加えて100mlとした。別に塩化マンガン0.0199g、硫酸亜鉛1.7243gおよび硫酸銅0.1255gをとり、同一の容器で水を加え溶解して10mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1670gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを0.4882gとり、水40mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を2ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液20mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を10ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を1ml添加し混和して暗赤褐色のコロイド分散液を得た。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH5.2に調整後、水を加えて200mlとし、0.45μmおよび0.22μmのメンブランフィルターで慎重に濾過の後、2mlずつガラスアンプルに充填して微量元素製剤とした。
塩化第二鉄を0.9466gとり、水を加えて100mlとした。別に塩化マンガン0.0199g、硫酸亜鉛1.7243gおよび硫酸銅0.1255gをとり、同一の容器で水を加え溶解して10mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1670gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを0.4882gとり、水40mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を2ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液20mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を10ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を1ml添加し混和して暗赤褐色のコロイド分散液を得た。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH5.2に調整後、水を加えて200mlとし、0.45μmおよび0.22μmのメンブランフィルターで慎重に濾過の後、2mlずつガラスアンプルに充填して微量元素製剤とした。
対照例1
塩化第二鉄を0.9468gとり、水を加えて100mlとした。別に硫酸亜鉛1.7234gおよび硫酸銅0.1251gをとり、同一の容器で水を加え溶解して10mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1611gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを0.2449gとり、水40mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を2ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液20mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を10ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を1ml添加し混和した。しかし、塩化第二鉄水溶液の添加過程で、白色の沈殿が生じ良好なコロイド分散液が得られなかった。
塩化第二鉄を0.9468gとり、水を加えて100mlとした。別に硫酸亜鉛1.7234gおよび硫酸銅0.1251gをとり、同一の容器で水を加え溶解して10mlとした。また、別にヨウ化カリウム0.1611gをとり、水を加え溶解し10mlとした。
イオウの含有率が5.61質量%で平均分子量約31000であるサケ由来コンドロイチン硫酸ナトリウムを0.2449gとり、水40mlを加えて溶解した。この液に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を2ml攪拌下に加えた後、先に調製した塩化第二鉄水溶液20mlを同様に加え、更に水酸化ナトリウム水溶液および塩化第二鉄水溶液をそれぞれ前記と同量を交互に4回繰り返して添加した。この液に先に調製した塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の混合水溶液を10ml加え、更に同様に先に調製したヨウ化カリウム水溶液を1ml添加し混和した。しかし、塩化第二鉄水溶液の添加過程で、白色の沈殿が生じ良好なコロイド分散液が得られなかった。
Claims (14)
- 鉄、およびサケ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有する水性コロイド分散液。
- サケ由来のコンドロイチン硫酸ナトリウムのイオウ含有率が5.0〜6.5質量%である請求項1記載の医療用水性コロイド分散液。
- さらに亜鉛、銅およびヨウ素を含有するものである請求項1又は2記載の水性コロイド分散液。
- さらにマンガン、亜鉛、銅およびヨウ素を含有するものである請求項1又は2記載の水性コロイド分散液。
- 含有する鉄が塩化第二鉄である請求項1〜4のいずれか1項記載のコロイド分散液。
- サケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウム水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液をpH2.5〜13.0の条件で添加することを特徴とする水性コロイド分散液の製造方法。
- サケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウム水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液をpH2.5〜13.0の条件で添加した後、硫酸亜鉛、硫酸銅およびヨウ化カリウムの水溶液を加えることを特徴とするコロイド分散液の製造方法。
- サケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウム水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液を、pH2.5〜13.0の条件で添加したのち、硫酸亜鉛および硫酸銅の水溶液を加え、次いでヨウ化カリウム水溶液を加えることを特徴とする水性コロイド分散液の製造方法。
- サケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウム水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液を、pH2.5〜13.0の条件で添加したのち、塩化マンガン、硫酸亜鉛、硫酸銅およびヨウ化カリウム水溶液を加えることを特徴とする水性コロイド分散液の製造方法。
- サケ由来でかつイオウの含有率が5.0〜6.5質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウム水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液を、pH2.5〜13.0の条件で添加したのち、塩化マンガン、硫酸亜鉛および硫酸銅の水溶液を加え、後にヨウ化カリウム水溶液を加えることを特徴とする水性コロイド分散液の製造方法。
- イオウ含有率が5.3〜6.2質量%であるコンドロイチン硫酸ナトリウムを使用するものである請求項6〜10のいずれか1項記載の製造方法。
- pH2.5〜13.0で行う添加操作が、少なくとも3回に分割して添加する操作である請求項6〜11のいずれか1項記載の製造方法。
- コンドロイチン硫酸ナトリウムの使用量が塩化第二鉄の半量以上3倍以下である請求項6〜10のいずれか1項記載の製造方法。
- 水酸化ナトリウム水溶液と塩化第二鉄水溶液の添加がpH3.6〜12.6の条件で行われる請求項6〜10のいずれか1項記載の製造方法。
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JP2021169525A (ja) * | 2013-02-01 | 2021-10-28 | チャラク エルエルシー | 可溶性ピロリン酸第二鉄を用いて鉄欠乏症を治療する方法 |
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- 2003-08-22 JP JP2003298547A patent/JP2005068055A/ja active Pending
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