JP2005067967A - 陰極線管用ガラス溶着体の除歪方法及びその装置 - Google Patents

陰極線管用ガラス溶着体の除歪方法及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ファンネルとネックとを溶着してなるガラス溶着体の溶着部等の除歪処理を行なうに際して、加熱に要するエネルギー消費量の無駄を消失させた上で、加熱手段としてのヒータに断線が生じ難いようにし、もって加熱手段ひいては除歪装置の耐久性を向上させる。
【解決手段】 ガラス溶着体4を搬送する搬送手段5と、ガラス溶着体4の溶着部4aの移動経路の側方にそれぞれ個別にヒータ20が配設された複数のゾーン21〜26とを有し、各ヒータ20の温度設定をゾーン毎に個別に行なうように構成する。そして、ガラス溶着体4の搬送経路の両側方及び上方を、複数のゾーン21〜26を有するトンネル型の炉壁体6により覆い、炉壁体6の両内側面にそれぞれヒータ20を配設し、各ゾーン21〜26の温度を、搬送方向下流側に移行するに連れて低くなるように設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ファンネルとネックとを溶着してなる陰極線管用ガラス溶着体の除歪方法及びその装置に係り、特に該ガラス溶着体の溶着部の除歪処理を効率良く且つ適切に行なうための技術に関する。
周知のように、陰極線管は、主たるガラス部品として、略矩形の画像表示部を有する陰極線管用ガラスパネルと、内部を電子ビームが通過する陰極線管用ガラスファンネル(以下、単にファンネルという)と、内部に電子銃が格納される陰極線管用ガラスネック管(以下、単にネックという)とを備える。前記ファンネルは、略漏斗状の側壁部における管軸方向の一端に大開口端部を有し且つ他端に小開口端部を有し、前記ネックは、軸方向の両端にそれぞれ小径の開口端部を有する。そして、陰極線管の外囲器としての役割を果たす陰極線管用ガラスバルブの製造過程の途中においては、前記ファンネルの小開口端部に前記ネックの一方の開口端部が溶着されてなる陰極線管用ガラス溶着体(以下、単にガラス溶着体ともいう)が製作される。
このガラス溶着体は、製作後にそのまま放置していたのでは、ファンネルとネックとの溶着部、特にその表層に引張歪が残存することになり、このように引張歪が残存すれば、その後に付与される熱的衝撃や機械的衝撃が原因となって、クラック或いは割れの発生を招来する。そこで、このガラス溶着体においては、ファンネルとネックとを溶着した後に、その溶着部に存在する引張歪を除去することを主たる目的として、除歪処理が行なわれる。
この除歪処理は、従来においては、上記のガラス溶着体を、トンネル型の徐冷炉の内部に投入して通過させることにより行なわれていた。この従来のトンネル型の徐冷炉は、ガラス溶着体が通過していく方向に設定温度が異なる複数のゾーンを有しており、各ゾーンの内部が全体的にガス等により加熱される構造とされているため、ガラス溶着体の溶着部のみならずその全体が加熱されることになる。このため、設備の大型化や設備費用の高騰を招くばかりでなく、加熱に要するエネルギー消費量に無駄が生じると共に、ガラス溶着体に対する加熱温度を各ゾーン毎に明確に区分することが困難となり、温度制御がラフになるという問題を有していた。
このような問題に対処するための除歪手法として、例えば下記の特許文献1によれば、ガラス溶着体の溶着部の外周を全周に亘って電気コイル等の単一の加熱手段で覆うと共に、この加熱手段への通電量を時間経過に伴って変化させることにより、溶着部に対して局部的に除歪処理を行なうようにした構成が開示されている。また、例えば下記の特許文献2及び特許文献3にも、ガラス溶着体の溶着部及びネックの周囲を電気炉等の単一の加熱手段で覆うようにした構成が開示されている。
特開昭60−49538号公報 特開昭61−245440号公報 特開昭62−41730号公報
上記の各文献に開示されている除歪装置は何れも、単一の加熱手段によりガラス溶着体の溶着部等に対して徐冷処理を施すものであって、その加熱手段による加熱温度を一旦徐冷点近くまで上昇させた後に、徐々に降温させていかなければ適切な除歪を行なうことができない。すなわち、この種の除歪装置では、単一の加熱手段による加熱温度を時間経過とともに変化させる必要がある。
したがって、この単一の加熱手段として、ヒータ(電熱線)が使用されている場合には、ヒータへの通電量を頻繁に変化させたり、或いはその通電のON・OFF制御を頻繁に行なう必要がある。これに起因して、ヒータに断線等が生じる結果を招き、加熱手段ひいては除歪装置を長期使用できなくなり、耐久性が著しく低下するという問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ファンネルとネックとを溶着してなるガラス溶着体の溶着部等の除歪処理を行なうに際して、加熱に要するエネルギー消費量の無駄を消失させた上で、加熱手段としてのヒータに断線が生じ難いようにし、もって加熱手段ひいては除歪装置の耐久性を向上させることを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するためになされた本発明に係る方法は、略漏斗状のファンネルと筒状のネックとの溶着部を有する陰極線管用ガラス溶着体の除歪方法において、前記ガラス溶着体を順次搬送すると共に、その搬送方向に複数設けたゾーンにそれぞれ個別に配設されたヒータにより、前記溶着部の移動経路の側方から該溶着部を加熱することを特徴とするものである。
このような構成によれば、ガラス溶着体が搬送されていく過程において、該ガラス溶着体は、その溶着部の移動経路の側方からヒータによってその溶着部が局部的に加熱されることになるので、従来のトンネル型の徐冷炉のようにガラス溶着体全体が加熱される場合に比して、加熱に要するエネルギー消費量に無駄が生じなくなる。しかも、前記ヒータは、搬送方向に複数設けられたゾーンにそれぞれ個別に配設されていることから、ガラス溶着体が搬送されている間におけるその溶着部に対する加熱温度を徐々に低下させるには、搬送方向上流側から下流側に移行するに連れて各ゾーン毎に加熱温度を低下させていけばよいことになる。したがって、個々のゾーンでは加熱温度を一定に保持しておくことができるようになり、これに伴ってヒータに対する通電量を変化させる必要がなくなるため、ヒータの断線等が生じ難くなり、加熱手段の耐久性が向上する。
上記の方法において、前記ガラス溶着体を管軸廻りに回転させながら、前記溶着部を加熱することが好ましい。
このようにすれば、ガラス溶着体における溶着部の移動経路の側方(好ましくは両側方)にのみヒータを配設できるに留まるにも拘わらず、すなわちガラス溶着体を円滑に搬送するにはその移動経路を横切るようにヒータを配設できないことに起因して溶着部が側方からのみ集中的に加熱されて搬送方向の上流側及び下流側からは加熱されないにも拘わらず、ガラス溶着体が管軸廻りに回転することによって、溶着部が全周に亘って均一に加熱され得ることになる。これにより、ガラス溶着体の溶着部に存在している引張歪をバラツキを生じることなく確実に取り除くことが可能となる。
また、上記の方法において、前記各ヒータにより、前記溶着部と共にネックを加熱するようにしてもよい。この場合、各ヒータは、溶着部及びネックの両者の移動経路の側方(好ましくは両側方)に配設されることが好ましい。
このようにすれば、ネックの製造工程の終了後に該ネックに引張歪が存在し且つファンネルとの溶着後においても該ネックに引張歪が残存した状態にある場合に、各ヒータによって溶着部と共にネックに対しても同時に除歪処理が施されることになる。これにより、ネック単体での除歪処理が不要になり、工程数の削減や製造時間の短縮が図られる。
一方、上記技術的課題を解決するためになされた本発明に係る装置は、略漏斗状のファンネルと筒状のネックとの溶着部を有する陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置において、前記ガラス溶着体を搬送する搬送手段と、前記溶着部の移動経路の側方にそれぞれ個別にヒータが配設された複数のゾーンとを有し、前記各ヒータの温度設定をゾーン毎に個別に行なうように構成したことを特徴とするものである。
このような構成によれば、搬送手段によりガラス溶着体が搬送されていく過程において、該ガラス溶着体は、その溶着部の移動経路の側方に配設されたヒータによってその溶着部が局部的に加熱されることになるので、従来のトンネル型の徐冷炉のようにガラス溶着体全体が加熱される場合に比して、加熱に要するエネルギー消費量に無駄が生じなくなる。しかも、前記ヒータは、搬送方向の複数ゾーンにそれぞれ配設され、且つ各ヒータの温度設定はゾーン毎に個別に行なわれることから、個々のゾーンでは加熱温度を一定に保持しておいても、複数ゾーンに亘って搬送されるガラス溶着体に対する加熱温度を変化させることが可能となる。したがって、個々のヒータに対する通電量を変化させる必要がなくなり、これに伴ってヒータの断線等が生じ難くなるため、加熱手段の耐久性を向上させることが可能となる。
上記の装置において、前記溶着部の移動経路の両側方及び上方が、前記複数のゾーンを有するトンネル型の炉壁体により覆われ、該炉壁体の両内側面にそれぞれヒータが配設されると共に、前記各ゾーンの温度が、搬送方向下流側に移行するに連れて低くなるように設定されていることが好ましい。この場合、一部の隣接するゾーンの各ヒータによる加熱温度が同一であっても良く、つまり上流端のゾーンから下流端のゾーンに至るまでの途中でヒータによる加熱温度が上昇することなく、上流端のゾーンよりも下流端のゾーンの方がヒータによる加熱温度が低く設定されていれば良い。また、上述のトンネル型の炉壁体は、単一である必要はなく、例えば複数のトンネル型の炉壁体を連続させて配設し、個々の炉壁体にそれぞれヒータを設けることにより、各炉壁体毎にゾーンを構成するようにしてもよい。
このようにすれば、トンネル型の炉壁体により、各ヒータからの外部への不当な放熱が阻止され、各ヒータによりガラス溶着体の主として溶着部を除歪する際の熱損失が低減されると共に、ガラス溶着体が搬送方向下流側のゾーンに移行するに連れてゾーンの温度が低くなることから、好都合な除歪処理が施されることになる。
上記の装置において、前記搬送手段は、前記ガラス溶着体を載置した状態で管軸廻りに回転させる回転支持部を備えていることが好ましい。この場合、前記搬送手段が例えば搬送コンベアで構成される場合には、前記回転支持部はその搬送コンベアに回動自在に取り付けられていることが好ましい。また、ガラス溶着体は、ネックが上向きとなるように回転支持部上に載置されることが好ましい。
このようにすれば、回転支持部上に載置された状態で搬送手段により複数のゾーンに亘って搬送されるガラス溶着体は、各ゾーンで回転支持部が回転駆動されることによって管軸廻りに回転する。したがって、ガラス溶着体における溶着部の移動経路の側方(好ましくは両側方)にのみヒータを配設できるに留まるにも拘わらず、すなわち溶着部が側方からのみ集中的に加熱されて搬送方向の上流側及び下流側からは加熱されないにも拘わらず、ガラス溶着体が管軸廻りに回転することによって、溶着部が全周に亘って均一に加熱され得ることになる。これにより、ガラス溶着体の溶着部に存在している引張歪をバラツキを生じることなく確実に取り除くことが可能となる。
以上のように本発明に係る陰極線管用ガラス溶着体の除歪方法によれば、該ガラス溶着体は、その溶着部の移動経路の側方からヒータによってその溶着部が局部的に加熱されることになるので、従来のトンネル型の徐冷炉と比較して、加熱に要するエネルギー消費量に無駄が生じなくなる。しかも、ガラス溶着体の搬送に伴ってその溶着部に対する加熱温度を変化(例えば徐々に低下)させるに際して、個々のゾーンの温度を一定に保持しておくことができ、ヒータへの通電量を変化させる必要がなくなるため、ヒータの断線等が生じ難くなり、加熱手段の耐久性が向上する。
そして、前記ガラス溶着体を管軸廻りに回転させながら、前記各ヒータにより該ガラス溶着体の溶着部を加熱するようにすれば、溶着部が側方からのみ集中的に加熱されて搬送方向の上流側及び下流側からは加熱されない構造であるにも拘わらず、ガラス溶着体が管軸廻りに回転することによって、溶着部が全周に亘って均一に加熱され得ることになり、溶着部の引張歪を確実に取り除くことが可能となる。
また、前記溶着部と共にネックを加熱するようにすれば、ネックの製造工程の終了後であり且つファンネルとの溶着後であっても該ネックに引張歪が残存した状態にある場合には、各ヒータによって溶着部と共にネックに対しても同時に除歪処理が施されることになるため、ネック単体での除歪処理が不要になり、工程数の削減や製造時間の短縮が図られる。
一方、本発明に係る陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置によれば、搬送手段により搬送されるガラス溶着体は、その溶着部の移動経路の側方に配設されたヒータによってその溶着部が局部的に加熱されることになるので、従来のトンネル型の徐冷炉と比較して、加熱に要するエネルギー消費量に無駄が生じなくなる。しかも、各ヒータの温度設定はゾーン毎に個別に行なわれることから、個々のゾーンの温度を一定に保持しておいても、ガラス溶着体に対する加熱温度を時間経過に伴って変化させることが可能となり、個々のヒータへの通電量を変化させる必要がなくなるため、ヒータの断線等が生じ難くなり、加熱手段の耐久性の向上が図られる。
そして、前記溶着部の移動経路の両側方及び上方が、前記複数のゾーンを有するトンネル型の炉壁体により覆われ、該炉壁体の両内側面にそれぞれヒータが配設されると共に、前記各ゾーンの温度が、搬送方向下流側に移行するに連れて低くなるように設定されていれば、トンネル型の炉壁体により、各ヒータからの外部への不当な放熱が阻止され、除歪処理を施す際の熱損失が低減されると共に、搬送方向下流側のゾーンに移行するに連れて温度が低くなることから、局部加熱を行ないつつ好都合な除歪処理が施されることになる。
更に、前記搬送手段が、前記ガラス溶着体を載置した状態で管軸廻りに回転させる回転支持部を備えていれば、回転支持部上に載置された状態で搬送手段により複数のゾーンの亘って搬送されるガラス溶着体は、各ゾーンで回転支持部が回転駆動されることによって管軸廻りに回転することになるので、溶着部が全周に亘って均一に加熱され得ることになり、溶着部の引張歪を確実に取り除くことが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置を添付図面を参照して説明する。図1は、その除歪装置の全体構成を示す一部破断概略正面図、図2は、その除歪装置の要部を示す一部破断拡大概略正面図、図3は、図2のA―A線にしたがって切断した縦断側面図、図4は、図2のB―B線にしたがって切断した縦断側面図、図5は、図2のC―C線にしたがって切断した横断平面図、図6(a)、(b)は、その除歪装置の要部をそれぞれ示す概略底面図である。
図1及び図2に示すように、この実施形態に係る除歪装置1は、ファンネル2とネック3とを溶着してなる複数個のガラス溶着体4を搬送する搬送手段5と、該搬送手段5の搬送経路の上方に固定設置されたトンネル型の炉壁体6とを備える。そして、前記搬送手段5の上流側(同図左側)には、溶着工程を終えたガラス溶着体4を移送するためのコンベアベルト等からなる移送手段(図示略)が隣接配置されており、この移送手段からガラス溶着体4が一個ずつ搬送手段5に順次移載される構成とされている。なお、この実施形態では、ネック3単体での除歪処理を行なうことなく製作されたガラス溶着体4が前記移送手段から搬送手段5に移載されるようになっている。
前記搬送手段5は、駆動車7と従動車8とに亘って巻き掛けられたクローラ或いはコンベアベルト等からなる巻掛搬送部材9を有し、搬送用駆動源としての搬送用モータ10が駆動車7を回転駆動することにより、巻掛搬送部材9が鉛直面内における無限軌道に沿って旋回移動する構成とされている。この巻掛搬送部材9には、複数の回転支持部11が搬送方向に対して等間隔おきに保持されている。詳述すると、これらの回転支持部11は、鉛直面に沿うと共に搬送方向と直交する方向にも沿う軸心の廻りに回転可能に保持されている。
前記回転支持部11は、図3及び図4に示すように、巻掛搬送部材9の旋回軌道の外周側に存する円形の回転テーブル11aと、該回転テーブル11aに一体回転可能に固定され且つ巻掛搬送部材9を旋回軌道の内周側に貫通する回転軸11bと、該回転軸11bの内周側端部に一体回転可能に固定された被動車としての被動プーリ11cとを備える。そして、前記回転テーブル11a上には、ガラス溶着体4がネック3を上向きとした状態で載置されるようになっている。
更に、図2及び図6に示すように、前記巻掛搬送部材9の搬送軌道の後面側(前面側であっても良い)には、炉壁体6の直下方に近接した状態にある所定複数(図例では10個)の回転支持部11に間欠的に回転駆動力を付与する回転支持部駆動機構12が設置されている。この回転支持部駆動機構12は、前記所定複数の回転支持部11の後面側に配設されたプーリ等からなる駆動輪13及び従動輪14と、この駆動輪13と従動輪14とに亘って巻き掛けられたベルト等からなる巻掛駆動部材15とを有し、回転支持部用駆動源としての回転支持部用モータ16が駆動輪13を回転駆動することにより、巻掛駆動部材15が水平面内における無限軌道に沿って旋回移動する構成とされている。そして、この巻掛駆動部材15の旋回軌道は、前記所定複数の回転支持部11の配列方向と平行になるように配設されていると共に、この巻掛駆動部材15のうちの前面側巻掛部分15aは、前記所定複数の回転支持部11の被動プーリ11cに近接配置されている。
前記巻掛駆動部材15の前面側巻掛部分15aと後面側巻掛部分15bとの間には、前面側巻掛部分15aの外周面を前記各回転支持部11の被動プーリ11cに押し付け接触させるための押圧部材17が配設され、その押し付け接触により前記各回転支持部11は一挙同時に軸心廻りに回転するように構成されている。この押圧部材17は、前方に延びる複数本(図例では9本)のプッシュロッド17aが並列配置された櫛歯状の部材であって、押付駆動手段としての押付用エアシリンダ18(油圧シリンダ等でも良い)のピストンロッド18aの出退動によって、前方の押し付け位置(図6(b)に実線で示す位置)と、後方の退避位置(図6(b)に鎖線で示す位置)とに位置移動する構成とされている。この場合、各プッシュロッド17aの先端は、前記巻掛駆動部材15の前面側巻掛部分15aを、隣接する各回転支持部11の相互間位置で押し付けるように位置設定がなされている。なお、各プッシュロッド17aの先端には、巻掛駆動部材15の前面側巻掛部分15aに接触して転動するローラや球状体でなる転動体(図示略)が取り付けられている。
一方、前記トンネル型の炉壁体6は、図3及び図4に示すように、前記回転支持部11の回転テーブル11a上に載置されたガラス溶着体4におけるファンネル2の管軸方向途中からネック3の上端に至る部位の両側方及び上方を覆うように形成されると共に、そのガラス溶着体4を覆う空間19は、搬送方向に対して一直線上に沿うように且つ搬送方向両端が外部空間に開放された状態となるように形成されている(図5参照)。そして、この炉壁体6の両内側面には、ガラス溶着体4の移動経路の両側方に沿うようにヒータ(電気ヒータ)20が装着されている。なお、炉壁体6内の搬送用の空間19に存している所定複数のガラス溶着体4を載置させる各回転支持部11のみが、上述の回転支持部駆動機構12の動作により軸心廻りに回転する構成とされている。
詳述すると、図2及び図5に示すように、前記炉壁体6は、上流側から順に、第1ゾーン21と、第2ゾーン22と、第3ゾーン23と、第4ゾーン24と、第5ゾーン25と、第6ゾーン26とに区分されている。この場合、前記炉壁体6は、第1ブロック体6xと、第2ブロック体6yと、第3ブロック体6zとを直列に連設させて構成されると共に、第1、第2ゾーン21、22が第1ブロック体6xに形成され、第3、第4ゾーン23、24が第2ブロック体6yに形成され、第5、第6ゾーン25、26が第3ブロック体6zに形成されている。
そして、第1〜第4ゾーン21、22、23、24においては、図3に示すように、回転支持部11上に載置されているガラス溶着体4の溶着部4aからネック3の上端に至る部位の両側方にそれぞれヒータ20が配設されている。この場合、炉壁体6は、下側炉壁部6aと中間炉壁部6bと上側炉壁部(蓋部)6cとから構成されており、これらの中で最も耐火性或いは耐熱性に優れた耐火物(耐火煉瓦)で形成された中間炉壁部6bの両内側面にヒータ20が露出した状態で配設されている。この場合、中間炉壁部6bの高さ位置及び高さ方向寸法は、ガラス溶着体4の溶着部4aからネック3の上端までの位置及び寸法に略合致しており、したがってヒータ20は中間炉壁部6bの下端部から上端部に至るまでの部位に配設されている。また、ガラス溶着体4の溶着部4aからネック3の上端に至る部位と、その両側方の各ヒータ20との離反距離は、ネック3の直径の1.5倍以下で且つ0.5倍以上、好ましくはネック3の直径と略同一とされている。なお、中間炉壁部6bの両内側面の相互間距離は、上側炉壁部6cの両内側面の相互間距離よりも狭く設定されている。また、各ヒータ20は、中間炉壁部6bに巻き付けられることにより、上記のような位置に配設されている。
これに対して、第5、第6ゾーン25、26においては、図4に示すように、回転支持部11上に載置されているガラス溶着体4の溶着部4aのみの両側方にそれぞれヒータ20が配設されている。これらのゾーン25、26においても、炉壁体6は、下側炉壁部6aと中間炉壁部6bと上側炉壁部(蓋部)6cとから構成されており、上記の場合と同様に最も耐火性或いは耐熱性に優れた耐火物(耐火煉瓦)で形成された中間炉壁部6bの両内側面にヒータ20が露出した状態で配設されている。この中間炉壁部6bの高さ位置は、ガラス溶着体4の溶着部4aの位置に略合致しており、ヒータ20は中間炉壁部6bの下端部から上端部に至るまでの部位に配設されている。このように中間炉壁部6bの高さ寸法が短くなった分だけ上側炉壁部6cの高さ寸法が長くなり且つ搬送空間19の天井面が低くなっている点を除外すれば、上記第1〜第4ゾーン21〜24の場合と同様の構成である。
そして、各ゾーン21〜26にそれぞれ配設されているヒータ20による加熱温度は、第1ゾーン21から下流側のゾーンに移行するに連れて低下するように温度管理がなされている。この場合、各ゾーン21〜26におけるヒータ20による加熱温度の設定は、ゾーン毎に個別に行なわれるものであって、個々のゾーンの温度は一定に保持されている。なお、上記の「ヒータ20による加熱温度が第1ゾーン21から下流側のゾーンに移行するに連れて低下する」という事柄は、例えば隣接する2つのゾーンの温度が同一であることを排除するものではない。
次に、上記構成からなる除歪装置1を使用してガラス溶着体4を除歪する方法について説明する。
先ず、前工程で溶着処理を終えて図外の移送手段により移送されてきたガラス溶着体4は、搬送手段5における炉壁体6よりも上流側に存する回転支持部11の回転テーブル11a上にネック3が上向きの状態で移載される。この移載後に、搬送用モータ10が回転して、回転支持部11及びガラス溶着体4が1ピッチ(隣接する回転支持部11の相互間距離)だけ下流側に搬送された時点で、搬送用モータ10の回転が停止すると同時にガラス溶着体4も停止する。この停止と略同時またはその直後に、押付用エアシリンダ18のピストンロッド18aが前方に突出動することにより、押圧部材17が図6(b)の鎖線で示す状態から実線で示す状態となるように前方に移動する。これにより、この時点においては回転支持部用モータ16の回転駆動に伴って旋回移動している巻掛駆動部材15を、押圧部材17の各プッシュロッド17aが、所定複数の回転支持部11の被動プーリ11cに押し付け接触させる。この結果、所定複数の回転支持部11が軸心廻りに回転し、これに伴って当該各回転支持部11の回転テーブル11a上に載置されているガラス溶着体4が管軸廻りに回転する。
この時点において、炉壁体6の第1ゾーン21に搬送されているガラス溶着体4は、図3に示すように、中間炉壁部6bの両内側面に配設されているヒータ20により溶着部4aとネック3とが同時に局部加熱される。この溶着部4aとネック3との加熱は、ガラス溶着体4の管軸廻りの回転により、その全周に亘って均一に行なわれる。この時点でのヒータ20の温度は、溶着部4a及びネック3の外表面の温度を60秒〜70秒程度でガラスの徐冷点よりも僅かに低い温度とすることが可能な値(例えば680℃〜750℃の範囲内、好ましくは720℃程度)に設定されている。このような加熱処理が所定時間(例えば1ピッチにつき10秒間)に亘って行なわれた後、押付用エアシリンダ18のピストンロッド18aが後方に後退動して、押圧部材17が図6(a)に示す退避位置に復帰することにより、巻掛駆動部材15から回転支持部11を回転させるための回転力が付与されなくなった時点で、搬送用モータ10が再び回転して、回転支持部11及びガラス溶着体4を1ピッチ分だけ更に下流側に搬送する。なお、この搬送時には、回転支持部11は惰力により回転している。
このような動作が繰り返し行なわれることにより、ガラス溶着体4は、第1ゾーン21から下流側のゾーンに順次搬送され、溶着部4aとネック3とが全周に亘って均一な加熱処理を受けつつ時間経過に伴って強制的な温度低下を招来する。そして、ガラス溶着体4が第5ゾーン25に搬送された時点で、図4に示すように、溶着部4aのみが局部的な加熱処理を受け、この後、第6ゾーン26に搬送された時点で、同様に溶着部4aのみが加熱処理を受けると同時に、更なる温度低下を招来する。この時点でのヒータ20の温度は、例えば530℃〜570℃の範囲内、好ましくは550℃程度に設定されている。
以上のようなガラス溶着体4の搬送後の停止及び回転による加熱処理は、第1ゾーン21で2回、第2ゾーン22で2回、第3ゾーン23で2回、第4ゾーン24で1回、第5ゾーン25で2回、第6ゾーン26で1回行なわれる。この結果、第6ゾーン26を経て炉壁体6の下流側に抜け出たガラス溶着体4は、溶着部4aとネック3とに存在していた引張歪が好適に取り除かれた状態となる。
本発明の実施例として、上述の除歪装置により除歪処理を施したガラス溶着体であって、詳しくは、上流端の第1ゾーン21におけるヒータ20の温度が720℃で、下流端の第6ゾーン26におけるヒータ20の温度が550℃の条件で、且つ第1ゾーン21から第6ゾーン26までの搬送経路を120秒で通過させることにより除歪処理を施されたガラス溶着体4を製作した。一方、比較例として、ガラス溶着体の溶着部及びネックの外周を全周に亘って単一のヒータで覆うと共に、このヒータの温度を初期段階で655℃、終期段階で585℃として、150秒に亘って加熱を行なうことにより、除歪処理を施されたガラス溶着体を製作した。
上記のようにして除歪処理を施した本発明の実施例に係るガラス溶着体と比較例に係るガラス溶着体との評価として、両者のガラス内面の溶着部より上下15mmの範囲を♯320のサンドペーパーにより加傷した後、熱衝撃試験を実施した。この熱衝撃試験は、水槽に高温の湯を貯留しておき、その中にガラス溶着体を浸漬させてそのガラス温度を湯と同一の温度とした後、そのガラス溶着体を水槽から取り出し、そのガラス溶着体の内面のみに冷水をかける。そして、ガラス溶着体が破損した時(割れが発生した時)における上記の湯と冷水との温度差、換言すればガラス溶着体の外面と内面との温度差ΔTを検出する。
この熱衝撃試験を、本発明の実施例に係る複数のガラス溶着体について行なった場合の上記温度差ΔTの平均値は38.8℃、その最小値は37.5℃であったのに対して、比較例に係る複数のガラス溶着体について行なった場合の上記温度差ΔTの平均値は33℃、その最小値は31.8℃であった。この試験結果によれば、本発明の実施例の方が比較例よりも、ガラスの内面と外面との温度差が大きくても割れ難いことが明白である。したがって、本発明の実施例では、ガラスの割れの原因となる残留歪(引張歪)が、比較例よりも確実に除去されていることを確認することができた。
本発明の実施形態に係る陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置の全体構成を示す一部破断概略正面図である。 本発明の実施形態に係る陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置の要部を示す一部破断拡大概略正面図である。 図2のA―A線にしたがって切断した拡大縦断側面図である。 図2のB―B線にしたがって切断した拡大縦断側面図である。 図2のC―C線にしたがって切断した横断平面図図である。 図6(a)及び図6(b)は、本発明の実施形態に係る陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置の要部をそれぞれ示す概略底面図である。
符号の説明
1 除歪装置
2 ファンネル
3 ネック
4 ガラス溶着体(陰極線管用ガラス溶着体)
4a 溶着部
5 搬送手段
6 炉壁体
11 回転支持部
20 ヒータ
21 第1ゾーン
22 第2ゾーン
23 第3ゾーン
24 第4ゾーン
25 第5ゾーン
26 第6ゾーン

Claims (6)

  1. 略漏斗状のファンネルと筒状のネックとの溶着部を有する陰極線管用ガラス溶着体の除歪方法において、
    前記ガラス溶着体を順次搬送すると共に、その搬送方向に複数設けたゾーンにそれぞれ個別に配設されたヒータにより、前記溶着部の移動経路の側方から該溶着部を加熱することを特徴とする陰極線管用ガラス溶着体の除歪方法。
  2. 前記ガラス溶着体を管軸廻りに回転させながら、前記溶着部を加熱することを特徴とする請求項1に記載の陰極線管用ガラス溶着体の除歪方法。
  3. 前記各ヒータにより、前記溶着部と共にネックを加熱することを特徴とする請求項1または2に記載の陰極線管用ガラス溶着体の除歪方法。
  4. 略漏斗状のファンネルと筒状のネックとの溶着部を有する陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置において、
    前記ガラス溶着体を搬送する搬送手段と、前記溶着部の移動経路の側方にそれぞれ個別にヒータが配設された複数のゾーンとを有し、前記各ヒータの温度設定をゾーン毎に個別に行なうように構成したことを特徴とする陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置。
  5. 前記溶着部の移動経路の両側方及び上方が、前記複数のゾーンを有するトンネル型の炉壁体により覆われ、該炉壁体の両内側面にそれぞれヒータが配設されると共に、前記各ゾーンの温度が、搬送方向下流側に移行するに連れて低くなるように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置。
  6. 前記搬送手段は、前記ガラス溶着体を載置した状態で管軸廻りに回転させる回転支持部を備えていることを特徴とする請求項4または5に記載の陰極線管用ガラス溶着体の除歪装置。
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