JP2005035851A - 陰極線管用ガラスネック管の除歪装置 - Google Patents

陰極線管用ガラスネック管の除歪装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来のような大規模な徐冷炉を使用することなく、陰極線管用ネック管に存在する引張応力層を適切化することを可能にして、装置の小規模化や設備費の削減を図る。
【解決手段】 ネック管30の軸方向途中における引張応力層が形成される環状領域35、36に対して、その周方向一部領域の加熱を行なう赤外線バーナー7、8によってその周方向全域に亘る加熱を行なうように構成する。詳しくは、ネック管30を支持する複数の支持体6が周方向に配列された旋回テーブル5を備えると共に、複数の支持体6の両側にそれぞれ複数の赤外線バーナー7、8を配列し、旋回テーブル5の旋回動に伴ってネック管30が二列に複数配列された赤外線バーナー7、8の相互間を通過するように構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、陰極線管用ガラスネック管の除歪装置に係り、特に該ネック管の内外表面に存在する引張応力層を適切化するための除歪装置に関する。
周知のように、陰極線管は、主たるガラス部品として、略矩形の画像表示部を有する陰極線管用ガラスパネル(以下、単にパネルともいう)と、該パネルに溶着されて内部を電子ビームが通過する陰極線管用ガラスファンネル(以下、単にファンネルともいう)と、該ファンネルに溶着されて内部に電子銃が格納される陰極線管用ガラスネック管(以下、単にネック管ともいう)とを備える。前記ファンネルは、軸方向(管軸方向)の一端に大開口端部を有し且つ他端に小開口端部を有すると共に、前記ネック管は、軸方向の両端にそれぞれ小径の開口端部を有する。そして、該ネック管の一方の開口端部が前記ファンネルの小開口端部に溶着される構成とされている。
前記ネック管を製作するための製造工程においては、先ず、円筒状の長尺な元ガラス管をバーナーフレームで加熱しつつ、その一方の開口端部側に向かって漸次拡径する傘状のフレア部を形成する。次に、元ネック管を切り出すために、元ガラス管の所定位置をバーナーフレームで加熱しつつ、低温のカッターを加熱部位に接触させて所謂サーマルショックを生じさせ、これにより一定長さの元ネック管を切り出す切断処理を行なう。この場合、元ネック管の両端における切り口は、鋭利な状態となっており、このままの状態では後続の処理等に支障を来たすことになる。そこで、上記の元ネック管の両開口端部をバーナーフレームで加熱軟化させることにより、その時に生じる表面張力を利用して両端切り口を非鋭利な状態に鈍化させて丸みを持たせる所謂グレージングが行なわれる。
以上のような各処理によって、図4(便宜上、参照)に示すように、一端にフレア部32が形成された所要の筒形状を呈するネック管30が得られる。しかしながら、上述のように両開口端部33、34に対して加熱溶融処理が施されたネック管30を、そのまま放置して自然冷却させたのでは、同図にクロスハッチングを付した環状領域35、36に不当に応力値の高い引張応力層が出現する。詳述すると、ファンネルと溶着される側の開口端部33から所定寸法離隔した環状領域35と、フレア部32側の開口端部34から所定寸法離隔した環状領域36とに、例えば8MPa以上の引張応力層が出現する。このような引張応力層が形成されたネック管30を取り扱う場合、特に当該ネック管30自体を製品として梱包し且つ輸送する場合には、引張応力層が形成されている環状領域35、36の内外表面に擦れ等に起因して微小な傷或いはクラック等が発生する。そして、この微小な傷等が上記の引張応力の作用によって伸展し、これに伴ってネック管30が破損する等の不具合を招く。このような不具合は、ネック管30の引張応力が存在する環状領域35、36の内外表面が梱包材或いはその他の部材と擦れる機会が多くなる長距離輸送を行なう場合に特に顕著となる。
一方、上記のネック管30をそれ自体で製品として取り扱うのではなく、ガラス物品製造工場等で製作した上記のネック管30を当該工場等でファンネルと溶着して得られる陰極線管用ガラス物品や、更にそのガラス物品をパネルと溶着して得られる陰極線管用ガラスバルブを製品として取り扱う場合がある。このような場合に、ネック管30のファンネルとの溶着側となる開口端部33に応力値の高い圧縮応力層が存在すれば、この圧縮応力層が強化層となることから、ネック管とファンネルとの溶着時に該ネック管の当該開口端部33に擦れ等が生じても、ネック管に傷が付いたり破損したり等の不具合が生じ難くなる。この事を勘案すれば、ネック管30をそれ自体で製品として取り扱わない場合には、その開口端部33における圧縮応力層の応力値を高くすることが好ましい。しかしながら、この圧縮応力層の応力値を高くすれば、これに連れて必然的に引張応力層の応力値も高くなる。したがって、このように強化層として高い応力値の圧縮応力層が形成されたネック管を、それ自体で製品として長距離輸送等をしようとしても、応力値の高い引張応力層が原因となって、上記のように破損の発生確率が高くなり、取り扱う上で不利となる。この場合、上記の引張応力層は、ネック管におけるバーナーフレームにより加熱された領域と加熱されていない領域との間の境界付近に出現する。なお、圧縮応力層及び引張応力層については、ファンネルに関してではあるが、下記の特許文献1に開示されている。
以上の事項を勘案すれば、ネック管に形成される圧縮応力層及び引張応力層の応力値に関しては、該ネック管を取り扱う態様等の差異に応じて相反する要請が存在することになるが、従来においては、ネック管の梱包や長距離輸送に伴う破損が重要な問題となっていたことから、ネック管に存在する引張応力を零もしくは略零にするためのアニール処理(もしくは除歪処理:以下同様)を、トンネル型の徐冷炉を用いて行なっていた。このような手法の採用は、ネック管をそれ自体で製品として取り扱う場合には、その引張応力を零もしくは略零にする必要があると考えられていたことに由来する。なお、徐冷炉の構成については、下記の特許文献2及び特許文献3にその一例が開示されている。
特開平7−14530号公報 特公昭39−1028号公報 特開昭52−134618号公報
ところで、上記従来のようにネック管に存在している引張応力を零もしくは略零にするには、長時間にわたってアニール処理を施す必要があるため、作業能率の悪化や生産性の低下を招くと共に、大規模なトンネル型徐冷炉が必要であるため、作業用設備の大型化や設備費の高騰を招くという問題を有していた。
しかも、上記従来のトンネル型徐冷炉では、ネック管の内外表面全域を徐冷炉内の高温雰囲気中に晒すことにより、該ネック管を全体的に加熱する構成であるため、その引張応力を零もしくは略零にすることに起因して圧縮応力層が消失してしまうことによる従来の不具合に対処しようとした場合に、どのようにすれば当該徐冷炉の能力を有効に活用できるかが問題となる。特に、従来のトンネル型徐冷炉の大規模な設備を無駄にすることなく当該不具合に適切に対処することは、極めて困難なことである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来のような大規模な徐冷炉を使用することなく、ネック管に存在する引張応力層を適切化することを可能にして、装置の小規模化や設備費の削減を図ることを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するためになされた本発明は、軸方向の両端に開口端部を有し且つ一方の開口端部が陰極線管用ガラスファンネルの小開口端部と溶着される陰極線管用ガラスネック管の除歪装置において、前記ネック管の軸方向途中における引張応力層が形成される環状領域に対して、その周方向一部領域の加熱を行なう加熱手段によってその周方向全域に亘る加熱を行なうように構成したことを特徴とするものである。
ここで、上記の「引張応力層が形成される環状領域」とは、引張応力層が実際に形成されている環状領域のみならず、引張応力層が形成されるべき環状領域をも含む概念である。また、加熱手段によるネック管の軸方向に対する加熱幅は、引張応力層が形成される環状領域の軸方向幅と対応していても良いが、好ましくは、環状領域の軸方向幅よりも広く、且つ、ネック管の軸方向全長に亘らない程度もしくはその軸方向全長の1/2以下とされる。
このような構成によれば、ネック管のアニール処理を実行すべく加熱を行なう加熱手段としては、引張応力層が形成される環状領域の周方向一部領域を加熱できるに過ぎないものを備えているだけで済むことになる。つまり、ネック管のアニール処理は、上記の環状領域の周方向一部領域を加熱できる加熱手段のみで構成することが可能となる。これにより、従来の徐冷炉のようにトンネル型とし且つその内部雰囲気温度を上昇させるための構成が不要となり、装置の小型化や設備費の削減が図られる。特に、引張応力を完全に消失させるのではなく適度に残存させておく場合には、設備が無駄とならず、効率良くアニール処理を実行することが可能となる。
上記の構成において、前記ネック管の環状領域の外周側に前記加熱手段を配置すると共に、前記ネック管を前記加熱手段に対して周方向に相対回転させるように構成することが好ましい。この場合、ネック管を周方向に(軸廻りに)回転させることが好ましいが、加熱手段を回転させるようにしてもよく、或いはその両者を回転させるようにしても良い。
このようにすれば、ネック管を加熱手段に対して周方向に相対回転させることのみをもって、引張応力層が形成される環状領域の全周に亘るアニール処理を行なうことが可能となり、装置の小型化や簡素化がより一層的確になされる。
また、上記の構成において、前記ネック管の一方の開口端部側と他方の開口端部側との両側における引張応力層が形成されるそれぞれの環状領域に、前記加熱手段をそれぞれ配置することが好ましい。
このようにすれば、ネック管の一方の開口端部側において引張応力層が形成される環状領域に対しては、一方の加熱手段によりアニール処理が行なわれ、他方の開口端部側において引張応力層が形成される環状領域に対しては、他方の加熱手段によりアニール処理が行なわれる。したがって、例えばネック管を回転させる構成としておけば、各加熱手段を上記の位置に固定設置した状態で、ネック管を軸廻りに回転させることのみをもって、二箇所の引張応力層に対するアニール処理が適切に行なわれる。この場合、一方の加熱手段による加熱幅(加熱領域)と、他方の加熱手段による加熱幅(加熱領域)とは、相互にオーバーラップしないようにすることが、効率の良いアニール処理を行なう上で好ましい。
更に、上記の構成において、前記ネック管の環状領域の径方向両側に前記加熱手段をそれぞれ配置することが好ましい。
このようにすれば、ネック管の環状領域は、その径方向両側から加熱手段により加熱された状態で、両者が相対回転することにより、アニール処理が行なわれることから、その径方向一方側にのみ加熱手段を配置する場合と比較して、短時間で且つ適度な均一性をもって引張応力値を低減させることが可能となる。
また、上記の構成において、前記ネック管を支持して軸廻りに回転させる支持体を複数備えると共に、これらの支持体を移送させる移送手段を備え、且つ該支持体の移送経路に沿って前記加熱手段を複数配列させることが好ましい。
このようにすれば、ネック管が軸廻りに回転しながら且つ移送手段により移送されながら、該ネック管の環状領域が加熱手段手段により加熱されることになるため、複数のネック管のアニール処理が流れ作業として連続的に行なわれ得ることになる。この場合、移送手段による支持体の移送経路は、直線軌道に沿うものであっても良いが、後述するように円軌道に沿うようにすれば、移送経路の長尺化或いは小スペース化が図られる。
更に、上記の構成において、前記移送手段は、前記複数の支持体が周方向に配列された旋回テーブルを備えると共に、前記複数の支持体の両側にそれぞれ前記複数の加熱手段を配列し、且つ前記旋回テーブルの旋回動に伴ってネック管が前記二列に複数配列された加熱手段の相互間を通過するように構成されていることが好ましい。
このようにすれば、旋回テーブルの旋回動に伴って各支持体が旋回動すると共に、各支持体はネック管を軸廻りに回転させることから、ネック管は円軌道に沿って移送されると同時に、複数の加熱手段によりその環状領域が周方向全域に亘ってアニール処理を受ける。したがって、ネック管は、所要多数の加熱手段によって充分に加熱されるにも拘わらず、その移送経路が円軌道に沿っていることから、大きなスペースを必要とせず、装置のコンパクトが図られる。この場合、旋回テーブルの旋回動は、各支持体およびネック管が加熱手段の配設位置に到達する度に停止するような間欠的な動作であることが好ましい。
そして、以上の構成において、前記加熱手段は、赤外線バーナーであることが好ましい。
このように、加熱手段として赤外線バーナーを使用すれば、通常のバーナー火炎(バーナーフレーム)を使用する場合と比較して、加熱温度の均一化が図られると共に、ネック管に近づけて加熱を行なえることから、更なるコンパクト化をも図ることが可能となる。
以上のように本発明によれば、ネック管における引張応力層が形成される環状領域に対して、その周方向一部領域の加熱を行なう加熱手段によってその周方向全域に亘る加熱を行なうように構成したから、ネック管のアニール処理が、環状領域の周方向一部領域を加熱できる加熱手段のみで構成することが可能となり、従来の徐冷炉のようにトンネル型とし且つその内部雰囲気温度を上昇させるための構成が不要となり、装置の小型化や設備費の削減が図られる。
そして、ネック管の環状領域の外周側に加熱手段を配置し、該ネック管を加熱手段に対して周方向に相対回転させるように構成することにより、その両者の相対回転のみをもって、引張応力層が形成される環状領域の全周に亘るアニール処理を行なうことが可能となり、装置の小型化や簡素化が一層的確になされる。
また、ネック管の一方の開口端部側と他方の開口端部側との両側における引張応力層が形成されるそれぞれの環状領域に、加熱手段をそれぞれ配置することにより、例えば各加熱手段を上記の位置に固定設置した状態で、ネック管を軸廻りに回転させることのみをもって、二箇所の引張応力層に対するアニール処理を適切に行なうことが可能となる。
更に、ネック管の環状領域の径方向両側に加熱手段をそれぞれ配置することにより、その径方向一方側にのみ加熱手段を配置する場合と比較して、短時間で且つ適度な均一性をもって引張応力値を低減させることが可能となる。
また、ネック管を支持して軸廻りに回転させる支持体を複数備えると共に、これらの支持体を移送させる移送手段を備え、且つ支持体の移送経路に沿って加熱手段を複数配列させることにより、ネック管が軸廻りに回転しながら且つ移送手段により移送されながら、ネック管の環状領域が加熱手段手段により加熱されることになるため、複数のネック管のアニール処理が流れ作業として連続的に行なわれ得ることになる。
更に、複数の支持体を周方向に配列してなる旋回テーブルを備えると共に、複数の支持体の両側にそれぞれ複数の加熱手段を配列し、且つ旋回テーブルの旋回動に伴ってネック管が二列に配列された加熱手段の相互間を通過するように構成することにより、ネック管は、所要多数の加熱手段によって充分に加熱されるにも拘わらず、その移送経路が円軌道に沿っていることから、大きなスペースを必要とせず、装置のコンパクト化が図られる。
そして、加熱手段を赤外線バーナーで構成することにより、通常のバーナーフレームを使用する場合に比して、加熱温度の均一化が図られると共に、ネック管に近づけて加熱を行なえることから、更なるコンパクト化が図られる。
以下、本発明の実施形態に係るネック管の除歪装置を、添付図面を参照して説明する。
先ず、本発明の実施形態に係る除歪装置1を含むネック管30の製造ラインの概略構成を図1に基づいて説明する。同図に示すように、製造ラインの上流側には、カットマシン(成形マシン)2が配備されており、このカットマシン2で、従来と同様に、元ネック管の開口端部となる元ガラス管の開口端部をバーナーフレームで加熱しつつフレア部を形成すると共に、元ガラス管の元ネック管の他端となる部分をバーナーフレームで加熱しつつ一定の長さの元ネック管を切り出す。そして、このようにして得られた元ネック管30'は、カットマシン2から供給コンベア3上に、横向きに寝かされた状態となるように順次移載され、供給コンベア3により下流側に向かって搬送される間に、各元ネック管30'の両開口端部がバーナーフレームで加熱軟化されて所謂グレージングが行なわれることにより、両開口端部が丸みを持つネック管30が得られる。
これらのネック管30は、中継手段4に移載され、フレア部32が下向きとなるように立てられた後、除歪装置1の旋回テーブル5上の支持体6に移載される。この時のネック管30の表面温度は、約250℃となっている。そして、このネック管30は、旋回テーブル5の矢印a方向の旋回動に伴って移送される間に、赤外線バーナー7、8により加熱されてアニール処理を受ける。この時のネック管30の表面温度は、約475℃となっている。更に、このネック管30は、旋回テーブル5が略一回転した時点で、再び中継手段4に移載され、この後、該中継手段4から冷却用コンベア9に移載され、この冷却用コンベア9で強制冷却される。これにより、製品としてのネック管が得られる。
次に、図1(概略平面図)、図2(詳細平面図)、図3(詳細正面図)および図4(部分拡大正面図)を参照しつつ、除歪装置1について詳述する。
図1および図2に示すように、除歪装置1は、主軸10廻りに矢印a方向に間欠的に旋回動(水平旋回動)する円板でなる旋回テーブル5と、該旋回テーブル5の外周縁部に周方向に等角度間隔で回転可能に保持された複数個(30個以上で60個以下、図例では40個)の支持体6と、これらの支持体6の配列経路の外周側および内周側に各支持体6と同一の角度間隔で配列された複数対(20対以上で40対以下、図例では30対)の加熱手段としての赤外線バーナー(遠赤外線バーナー)7、8とを有する。この場合、赤外線バーナー7、8としては、バーナーで金属繊維を赤熱したものが使用されている。なお、この実施形態では、始端位置Aから終端位置Bまでの全ての赤外線バーナー7、8による加熱温度が略同一となるように温度調整がなされている。
上記旋回テーブル5は、図3に示すように、基枠11に固定設置されたモータ等の駆動装置12によって旋回駆動される構成であると共に、上記各支持体6は、同じく基枠11に固定設置された駆動装置13により各中心軸X廻りに回転駆動される構成である。この場合、旋回テーブル5の主軸10と、各支持体6の中心軸Xとは平行に配列されている。また、基枠11には、旋回テーブル5の外周を取り囲むように配置された円環板14と、旋回テーブル5の上方に配置され且つ該旋回テーブル5よりも小径の円板15とが固定されると共に、この円環板14と円板15との上面には、それぞれ複数個(7個以上で13個以下、図例では10個)の外周側ブラケット17と内周側ブラケット18とが固定されている。そして、各外周側ブラケット17には、外周側における上側および下側の赤外線バーナー7がそれぞれ各スライド機構19を介して取り付けられると共に、各内周側ブラケット18には、内周側における上側および下側の赤外線バーナー8がそれぞれ各スライド機構20を介して取り付けられている。この場合、1個の外周側ブラケット17および1個の内周側ブラケット18には、それぞれ上下一対として複数対(図2の例では3対、計6個)の赤外線バーナー7、8が取り付けられている。なお、上記各スライド機構19、20は、各赤外線バーナー7、8を旋回テーブル5の径方向に位置移動させるものであり、したがって内周側と外周側との赤外線バーナー7、8は、相接近および相離反可能となっている。
更に詳述すると、図4に示すように、上記各支持体6は、上面にネック管30が載置される円板部6aと、該円板部6aの下方に突設された中心軸X上の回転軸部6bとを備える。そして、円板部6aの外周部には、中心軸X側に向かって窪む複数の凹部6xが形成されている。この円板部6aの上面に載置されるネック管30は、軸方向所定距離に亘って同径の直状管部31と、該直状管部31の一端に連なり且つ先端に向かって漸次拡径する傘状のフレア部32とを備える。そして、直状管部31の開放端には、ファンネルの小開口端部に溶着される一方の開口端部33(以下、溶着側開口端部33という)が形成されると共に、フレア部32の開放端には、他方の開口端部34(以下、フレア側開口端部34という)が形成されている。このネック管30の直状管部31には、クロスハッチングを付した二箇所の環状領域35、36、つまり溶着側開口端部33から所定寸法離隔した位置に存する環状領域35(以下、溶着側環状領域35という)と、フレア側開口端部34から所定寸法離隔した位置に存する環状領域36(以下、フレア側環状領域36という)とに、それぞれ引張応力層が形成されている。なお、この二つの引張応力層の形成に伴って、溶着側開口端部33とフレア側開口端部34とには圧縮応力層が形成されている。
そして、内周側および外周側における上側の赤外線バーナー7、8は、何れも、ネック管30の溶着側環状領域35およびその周辺を加熱する位置に配備されると共に、内周側および外周側における下側の赤外線バーナー7、8は、何れも、ネック管30のフレア側環状領域36およびその周辺から支持体6の円板部6aの外周部周辺に至る部位を加熱する位置に配備されている。したがって、下側の赤外線バーナー7、8は、円板部6aの凹部6xを通じてネック管30のフレア側開口端部34をも間接的に加熱するようになっている。
次に、上記構成からなる除歪装置1の作用を説明する。
カットマシン2、供給コンベア3および中継手段4を経て、旋回テーブル5上の支持体6の上面に、フレア部32が下向きの状態で移載されたネック管30は、旋回テーブル5のa方向への旋回動に伴って、始端位置Aに存する内周側および外周側の赤外線バーナー7、8の相互間に移送され、この位置で旋回テーブル5が停止する。この時点で、支持体6には回転駆動力が伝達されることにより、支持体6が所定速度で回転し、これに伴ってネック管30も軸廻りに回転(自転)する。これにより、ネック管30の溶着側環状領域35とフレア側環状領域36とが周方向全域に亘って加熱される。
このような動作が行なわれて所定時間が経過した時点で、支持体6への回転駆動力の伝達が遮断されると同時に、旋回テーブル5がa方向に旋回動を開始し、支持体6上のネック管30が、隣接する内周側および外周側の赤外線バーナー7、8の相互間まで移送された時点で、上記と同様に、旋回テーブル5が停止すると同時に、支持体6に回転駆動力が伝達されることにより、ネック管30の溶着側環状領域35とフレア側環状領域36とが周方向全域に亘って加熱される。なお、支持体6への回転駆動力の伝達が遮断されている間であっても、支持体6は惰性によって上記所定速度よりも遅い速度で回転する。
以上のような動作が、全ての内周側および外周側の赤外線バーナー7、8の相互間で行なわれた後、ネック管30は、終端位置Bから赤外線バーナー7、8による加熱を受けることなく、旋回テーブル5の間欠的な旋回動に伴って所定距離移送される。この場合、1個のネック管30が除歪装置1でアニール処理を受ける時間は、約35秒である。そして、このネック管30は、除歪装置1から中継手段4に移載された後、更に冷却用コンベア9に移載されて、強制冷却作用を受ける。
このようにして得られたネック管30は、以下のような特性を有する。すなわち、ネック管30の溶着側環状領域35の引張応力層と、フレア側環状領域36の引張応力層とは何れも、最大引張応力値が7MPa以下(好ましくは5MPa以下)で且つ2.5MPa以上とされ、両者が同等の応力値とされている。なお、上記の最大引張応力値は、より好ましくは、3.5MPa以下で且つ2.5MPa以上とされる。そして、この二つの引張応力層は、それぞれ二つの環状領域35、36において周方向に点在した状態で形成されている。また、この二つの引張応力層の形成に伴って、溶着側開口端部33とフレア側開口端部34とには、応力値が両者同等の圧縮応力層が形成されている。したがって、この両開口端部33、34は、圧縮応力層によって同等に強化された状態にある。
そして、このネック管30によれば、以下に示すような利点を享受できる。すなわち、引張応力層の応力値が上記の数値範囲にあれば、長距離輸送時等に生じ得る破損の抑制と、ファンネルとの溶着時に生じ得る破損の抑制とについて、双方の長所を兼ね備えることができる。したがって、ネック管をそれ自体で製品として取り扱う場合に特に好都合となると共に、徐冷設備の小型化、設備費の削減、並びに生産性の向上等が図られる。
また、引張応力層が、周方向に点在した状態で形成されていることにより、引張応力層が形成されている環状領域の内外表面に擦れ等に起因する微小な傷やクラックの発生確率が低くなると共に、その傷等が伸展することも抑制され、破損につながる確率が低下する。更に、ネック管30の両側の開口端部33、34がそれぞれ圧縮応力層により強化されていることにより、該ネック管30の胴部全体の強度が効果的に高められる。しかも、二つの環状領域35、36に形成されている引張応力層の応力値を両者間で同等とすることにより、ネック管30の胴部全体の応力分布状態に不当な偏りが生じなくなり、割れや破損等の発生がより一層効果的に抑制される。
本発明の実施形態に係るネック管の除歪装置を含む製造ラインを示す概略平面図である。 本発明の実施形態に係るネック管の除歪装置を詳細に示す平面図である。 本発明の実施形態に係るネック管の除歪装置を詳細に示す要部縦断正面図である。 本発明の実施形態に係るネック管の除歪装置の要部を示す拡大正面図である。
符号の説明
1 除歪装置
5 旋回テーブル(移送手段)
6 支持体
7 赤外線バーナー(加熱手段)
8 赤外線バーナー(加熱手段)
30 ネック管
33 溶着側開口端部(一方の開口端部)
34 フレア側開口端部(他方の開口端部)
35 溶着側環状領域(一方の環状領域)
36 フレア側環状領域(他方の環状領域)
X 中心軸(ネック管の軸)

Claims (7)

  1. 軸方向の両端に開口端部を有し且つ一方の開口端部が陰極線管用ガラスファンネルの小開口端部と溶着される陰極線管用ガラスネック管の除歪装置において、
    前記ネック管の軸方向途中における引張応力層が形成される環状領域に対して、その周方向一部領域の加熱を行なう加熱手段によってその周方向全域に亘る加熱を行なうように構成したことを特徴とする陰極線管用ガラスネック管の除歪装置。
  2. 前記ネック管の環状領域の外周側に前記加熱手段を配置すると共に、前記ネック管を前記加熱手段に対して周方向に相対回転させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の陰極線管用ガラスネック管の除歪装置。
  3. 前記ネック管の一方の開口端部側と他方の開口端部側との両側における引張応力層が形成されるそれぞれの環状領域に、前記加熱手段をそれぞれ配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の陰極線管用ガラスネック管の除歪装置。
  4. 前記ネック管の環状領域の径方向両側に前記加熱手段をそれぞれ配置したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の陰極線管用ガラスネック管の除歪装置。
  5. 前記ネック管を支持して軸廻りに回転させる支持体を複数備えると共に、これらの支持体を移送させる移送手段を備え、且つ該支持体の移送経路に沿って前記加熱手段を複数配列させたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の陰極線管用ガラスネック管の除歪装置。
  6. 前記移送手段は、前記複数の支持体が周方向に配列された旋回テーブルを備えると共に、前記複数の支持体の両側にそれぞれ前記複数の加熱手段を配列し、且つ前記旋回テーブルの旋回動に伴ってネック管が前記二列に複数配列された加熱手段の相互間を通過するように構成したことを特徴とする請求項5に記載の陰極線管用ガラスネック管の除歪装置。
  7. 前記加熱手段は、赤外線バーナーであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の陰極線管用ガラスネック管の除歪装置。

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