JP2005066157A - 脱臭装置 - Google Patents

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光宏 佐野
Koichi Nakano
幸一 中野
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Abstract

【課題】 エタノールやイソプロピルアルコールなどのアルコール類が常時存在する場合、脱臭体の吸着剤に吸着することで蓄積、濃縮され、例えば高湿空気が脱臭体に吹き込まれることにより、これらが離脱し、高濃度のアルコールを含む空気が部屋中に充満するという課題があった。
【解決手段】 高湿度下で少なくとも硫化水素に対して化学吸着作用を有する吸着剤と物理吸着作用を有する吸着剤とを備えた脱臭体と、脱臭体へ送風する送風手段とを備え、化学吸着作用を有する吸着剤11に親水化処理を施した脱臭装置とすることで、予め吸着剤表面の親水基に水を吸着させておくことで、アルコール類の吸着を阻害するため、濃縮され、放出されることがなく、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置に関するものである。
従来は、吸着剤を担持した脱臭材に臭気を流通させることにより、排便臭の脱臭を行っていた。特に、Mn系の酸化物により硫化水素を除去し、ゼオライトなどの物理吸着作用を有する吸着剤により、アンモニアや二硫化ジメチルなどを除去することで、効率よく排便臭を除去することができていた(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、従来の脱臭体を病院や高齢者施設で用いる場合、消毒液などに用いられるエタノールやイソプロピルアルコールなどのアルコール類が常時存在し、脱臭体の吸着剤に吸着することで蓄積、濃縮され、例えば高湿度の空気が脱臭体に吹き込まれることにより、これらが離脱し、高濃度のアルコールを含む空気が部屋中に充満するという課題があった。さらには、化学吸着作用を有する吸着剤表面上でアルコール類がエステル類、アルデヒド類、ケトン類などに変質し、高濃度に濃縮されたものが放出され、または床や家具用の洗剤等に含む化学物質を吸着し、濃縮したものを放出するという課題があった。
特開2001−79350号公報 特開2001−219060号公報
上記従来の技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、吸着した臭気中のアルコール類などが蓄積、濃縮され、高湿空気に触れて離脱したり、さらには変質して再び放出されることのないようにした脱臭装置を提供することにある。
本発明は、このような課題を解決するものであり、高湿度下で少なくとも硫化水素に対して化学吸着作用を有する吸着剤と物理吸着作用を有する吸着剤とを備えた脱臭体と、前記脱臭体へ送風する送風手段とを備え、前記化学吸着作用を有する吸着剤に親水化処理を施した脱臭装置としたもので、予め親水性の化学吸着作用を有する吸着剤へ水を吸着させておくことにより、アルコール類などの吸着を阻害するため、濃縮され、放出されることがなく、またアルコール類などの吸着量が少ないため他の物質へ変質する量も非常に小さくでき、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
以上のように本発明の脱臭装置は、アルコール類などの吸着を阻害するため、濃縮され、放出されることがなく、また吸着量が少ないため他の物質へ変質する量も非常に小さくでき、病院や高齢者施設等で発生する複合臭気を除去することができる。
本発明の第1の発明は、高湿度下で少なくとも硫化水素に対して化学吸着作用を有する吸着剤と物理吸着作用を有する吸着剤とを備えた脱臭体と、前記脱臭体へ送風する送風手段とを備え、前記化学吸着作用を有する吸着剤に親水化処理を施した脱臭装置としたもので、予め親水性の化学吸着作用を有する吸着剤へ水を吸着させておくことにより、アルコール類などの吸着を阻害するため、濃縮され、放出されることがなく、またアルコール類などの吸着量が少ないため他の物質へ変質する量も非常に小さい。したがって、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
第2の発明は、第1の発明における化学吸着作用を有する吸着剤は触媒作用を備えた脱臭装置としたもので、触媒作用を持たせると触媒作用によりアルコール類から変質した物質を生成するが、吸着剤に親水化処理を行ない、予め水を吸着させておくことにより、アルコール類の吸着を抑制するため、副生成物を抑えた状態で、例えば閾値の低いメチルメルカプタンを閾値の高い二硫化ジメチルに転化させることができるので、脱臭効果をより向上させた脱臭装置を実現できる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明における化学吸着作用を有する吸着剤は少なくともマンガン、コバルト、銅、亜鉛のいずれかを含む酸化物、水酸化物、複合酸化物、あるいはその混合物であり、かつ表面に少なくとも水が吸着したヒドロキシル基を有する脱臭装置としたもので、前記物質は硫化水素の吸着に優れており、特に高湿度下で吸着性能が向上し、またヒドロキシル基に予め水を吸着させておくことで、アルコール類などの吸着を阻害し、濃縮され、放出されることがない。また、アルコール類などの吸着量が少ないため他の物質へ変質する量も非常に小さい。したがって、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
第4の発明は、第1の発明における物理吸着作用を有する吸着剤は疎水性ゼオライトもしくは疎水化処理を施したゼオライトである脱臭装置としたもので、排便臭に含まれる硫化水素は化学吸着作用により除去でき、さらに排便臭に含まれるアンモニアや二硫化ジメチルを物理吸着作用により除去できるため、排便臭が全般的に除去することが可能となり、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や排便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
第5の発明は、第1から第3の発明のいずれかの発明における化学吸着作用を有する吸着剤に、Rをアルコキシル基、Mを元素とし、Xは2、3、4、6のいずれかであり、RXMと表されるアルコキシドのモノマーあるいはオリゴマーと、水と、前記アルコキシドと水とに溶け合う溶媒との溶液により親水化処理を施した脱臭装置としたもので、簡易的かつ経済的かつ正確に親水化ができるので、予め水を吸着させておくことにより、エタノール類や化学吸着作用を有する吸着剤により変質した物質を物理吸着作用を有する吸着剤に吸着されにくくするため、アルコール類などが濃縮し、放出されることが少なく、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
第6の発明は、第5の発明においてMは珪素で、Rはメトキシ基もしくはエトキシ基である脱臭装置としたもので、簡易的にかつ素早く親水化処理を施すことができ、予め親水性の化学吸着作用を有する吸着剤へ水を吸着させておくことにより、アルコール類などの吸着を阻害するため、濃縮され、放出されることがなく、また吸着量が少ないため他の物質へ変質する量も非常に小さい。したがって、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
第7の発明は、第5の発明において、Mはマンガン、銅、コバルト、亜鉛のうちいずれか一つである脱臭装置としたもので、親水基導入時に化学吸着作用を有する吸着剤と似た組成であるマンガン、コバルト、銅、亜鉛などの金属アルコキシドを用いると、化学吸着作用を有する吸着剤の吸着作用を阻害することなく、親水化を行うことができ、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
第8の発明は、第1から第3の発明のいずれかの発明における化学吸着作用を有する吸着剤に、アルカリ溶液を用いて親水化した脱臭装置としたもので、簡易的かつ経済的に親水化処理を施すことができ、予め親水性の化学吸着作用を有する吸着剤へ水を吸着させておくことにより、アルコール類などの吸着を阻害するため、濃縮され、放出されることがなく、また吸着量が少ないため他の物質へ変質する量も非常に小さい。したがって、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
上記の第1から第8の発明を実施の形態の要部とすることにより本発明の目的を達成できるので、以下には各請求項に対応する実施の形態の詳細を、図面を参照して説明し、本発明を実施するための最良の形態の説明とする。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における脱臭装置の模式図である。脱臭装置は、筐体1と脱臭体4と送風手段3から構成され、筐体1には吸気口2、排気口5が備えられている。そして、送風手段3の駆動により吸気口2から空間の空気を筐体1内に吸引して脱臭体4に流通させて臭気を脱臭し、清浄化した空気を排気口5から空間に排気するものである。
脱臭体4は、セラミック材や樹脂材、難燃紙などをハニカム構造体にしたものを担体として用い、高湿度下で少なくとも硫化水素に対して化学吸着作用を有する吸着剤(以下、本実施の形態では化学吸着剤という)と物理吸着作用を有する吸着剤(本実施の形態では、物理吸着剤という)とを前記ハニカム構造体に担持したものである。化学吸着剤や物理吸着剤とハニカム構造体はアンカー効果もしくは物理的な結合もしくは化学的な結合などの作用により結合されているが、結合を強固なものにするためにバインダを用いることが望ましい。また、化学吸着剤を親水性とすると、水素結合により物理的な結合が強くなったり、バインダと結合しやすくなるという効果も得られる。
次に化学吸着剤について説明する。本実施例では、化学吸着剤にマンガン、銅、コバルトの複合酸化物(以下、本実施の形態では複合酸化物Aという)を用いた。なお、本実施の形態ではマンガン、銅、コバルトの複合酸化物を用いたが、これに限定するものではなく、マンガン、銅、亜鉛、コバルトのいずれかを含む酸化物、水酸化物、複合酸化物あるいはその混合物とすることにより、同様に硫化水素に対する強力な化学吸着作用を有する吸着剤とすることができる。
本実施の形態で用いた複合酸化物Aは、特に硫化水素の除去に優れ、硫化水素を最終的に硫酸塩の形や硫黄単体として化学吸着するものであり、複合酸化物Aに吸着された硫化水素は以下のI〜IIIのように段階的に化学反応が起こり、化学吸着されると考えられる。
I、硫化水素は、酸化され二酸化硫黄となる。
II、一部の二酸化硫黄は硫化水素の還元に用いられ、硫黄単体を生成する。
III、残りの二酸化硫黄は水と反応し亜硫酸となり、さらに酸化され硫酸へ、そして最終的に硫酸マンガンとなる。
これらの反応は、酸素および水蒸気が多い方が反応が促進されるため、高湿度下で硫化水素の除去率が向上する。したがって、化学吸着剤の表面を親水化しておくことにより、吸着した水がこの化学反応に寄与することができ、乾燥下でも硫化水素に対する脱臭性能を向上させた脱臭装置を実現できる。
また、同じ硫黄系臭気であるメチルメルカプタンを、より閾値の高い二硫化ジメチルに転化する触媒作用も有する。この作用のため、脱臭されたのと同等の効果を感じ得ることができる。複合酸化物Aは0.1〜1μm程度の大きさであったが、これらの大きさに拘るものではなく、大きさを極力小さくした方が、同体積での表面積を大きく取ることができるので好ましい。また、その形状も球状に限定されるものではない。
吸着剤表面にヒドロキシル基を有している場合、これが水など極性の高い分子を吸着する傾向にあり、水が最も吸着されやすく、アルコール類、エステル類、ケトン類などが次に吸着されやすい。したがって、エタノールが吸着した状態の化学吸着剤に多湿空気を流すと、吸着していたエタノールに水が置き換わり、エタノールが脱着されることとなる。これにより、吸着していたエタノールが濃縮され、放出されることとなる。また、化学吸着剤が触媒作用を有する場合、例えば吸着したエタノールをアセトアルデヒド、酢酸、酢酸エチル等に変化させる場合があり、これら物質が濃縮され、放出されることとなる。これは、病院や高齢者施設などエタノール濃度が高い環境で脱臭装置を用いる場合、特に問題となり、その他の場合でも例えば洗剤に含まれる成分や建材などに含まれるVOCを吸着し、濃縮され、放出され問題となる。
然るに本発明はこの課題を解決するために、化学吸着剤に親水化処理を施し、予め水を吸着させておくことにより、エタノールなどを吸着させにくくし、そのため放出量を抑制することとなる。その模式図を図2に示す。化学吸着剤11の表面にヒドロキシル基12を大量に導入することで吸着水13のように水を吸着し、その他の分子の吸着を妨げることとなる。
親水化はヒドロキシル基に限定されるものではなく、スルフォン基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基などでもほぼ同様の効果が得られる。
また送風手段3は、シロッコファン、ターボファン、プロペラファン、クロスフローファン、貫流ファン等が一般の送風手段として使用され、特に限定するものではない。
さらに、脱臭体に物理吸着剤を担持させておくことにより、排便臭に含まれる硫化水素は化学吸着作用により除去でき、さらにアンモニアや二硫化ジメチルを物理吸着作用により除去できるため、排便臭が全般的に除去することが可能となる。また、メチルメルカプタンを二硫化ジメチルに転化する触媒作用を有する化学吸着作用を有する吸着剤を用いることにより、排便臭に含まれるメチルメルカプタンは二硫化ジメチルとなり、物理吸着作用を有する吸着剤に吸着されることで、さらに排便臭が全般的に除去することが可能となる。本実施の形態では、物理吸着剤として、シリカ分の多い疎水性ゼオライトを用いたが、その他のゼオライト、セピオライト、シリカ、アルミナ等を用いても同様な効果が得られる。
一般に疎水性ゼオライトとは、シリカ/アルミナ比が大きいものを指し、水を吸着しにくいものとなっている。これを用いることにより、エタノールの吸着を抑え、放出量を下げることができる。逆に親水性のものを用いると、水を物理吸着してしまい、本来吸着したい臭気分子を吸着しにくくなるという課題がある。そこで、疎水性にすることで水、エタノールなどの極性が高い分子の吸着を抑え、他の臭気分子全般の吸着が可能となる。また、物理吸着剤に吸着されたエタノールなどが表面を移動し、化学吸着剤に吸着したり、物理吸着剤から再放出後、すぐに化学吸着剤に吸着されたりして、アセトアルデヒドなどに変化することがあるが、疎水性の物理吸着剤や疎水化処理を施した物理吸着剤を用いることにより、エタノールなどの吸着量を減少させることができるので、これら現象を抑制することができる。
化学吸着剤11と物理吸着剤との比率は、臭気の成分により変えることができる。すなわち、硫化水素が多い場合は化学吸着剤11を多くし、アンモニアや二硫化ジメチルが多い場合、物理吸着剤を多くすると臭気全般を効率よく脱臭することができる。通常の排便臭の場合は、化学吸着剤と物理吸着剤は重量比で1:1程度が望ましいが、病院などエタノール濃度が高い場所や、洗剤などを頻繁に使用し、その含有成分が物理吸着剤に蓄積されやすい場所では、物理吸着剤の割合を小さくしておくことが望ましく、9:1〜5:1程度が望ましい。
なお、アンモニア等の分子を吸着し吸着作用を喪失した物理吸着作用を有する吸着剤に、臭気を含まない空気を流通させることにより、吸着した分子を放出させ、吸着作用を再生させることができる。また、臭気を含まない空気の温度を上げたり、減圧したりすることによっても、吸着作用を喪失した物理吸着作用を有する吸着剤の吸着作用を再生させることができる。
以上により、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
(実施の形態2)
本実施の形態は、脱臭体の親水化処理の施し方について記載する。最も簡便に親水化するには、化学吸着剤をアルカリ性溶液に浸漬させることである。これにより、化学吸着剤表面にヒドロキシル基が導入され、親水性となる。アルカリ溶液は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの水酸化物の塩を水に溶かしたものや、アンモニア水などを用いることが望ましい。これにより、親水基を導入することができる。
さらに強力に親水化する方法として、以下に示すアルコキシドを用いた方法がある。アルコキシドと、水と、アルコール類やアセトンのようにアルコキシドと水の両方に溶け合う溶媒との混合溶液を作製し、その中に化学吸着剤を浸漬させることにより、親水化をすることができる。これにより、アルコキシドが加水分解・縮重合を経て、ヒドロキシル基すなわち親水基が付与されることとなる。
アルコキシドと水の両方に溶け合う溶媒は水溶性溶媒が望ましく、水溶性溶媒としては、水溶性のアルコール類としてメタノール、エタノール、プロパノールおよびターシャリ−ブタノール、エチレングリコール、グリセロール等の低級アルコール類、その他、アセトン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等のケトンやエーテルや、これらの混合物も用いることができる。
またこのとき、事前に酸触媒によりアルコキシドを十分に加水分解し、アルコキシル基をヒドロキシル基としておくことが望ましく、酸触媒としては酢酸、クエン酸などの有機酸や、硫酸、塩酸、硝酸などの無機酸を用いる。その後、加水分解を行ったアルコキシドと化学吸着剤とを結合させるために、アンモニア水を触媒として加えておくことが望ましく、アンモニア水以外に触媒として、一般的な有機塩基、無機塩基が用いられる。有機塩基として、ピペリジン、無機塩基として、アンモニア、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等がある。
アルコキシドとしてはアルキル基が付いていないものが望ましい。これは、アルキル基があるとそれが疎水性を示すこととなるからである。また、アルコキシドとして、テトラメトキシシランやテトラエトキシシランなどのアルコキシシランや、マンガン、コバルト、銅、亜鉛のアルコキシドがあり、これらのうち一つもしくは混合物を用いることが望ましい。これは、化学吸着作用を有する吸着剤と似た組成であるマンガン、コバルト、銅、亜鉛などの金属アルコキシドを用いると、化学吸着作用を有する吸着剤の吸着作用を阻害することなく、親水化を行うことができ、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
また、珪素のアルコキシド、すなわちアルコキシシランを用いると、簡易的かつ経済的に親水化することができ、特に炭素鎖が短いメトキシ基やエトキシ基を有するアルコキシシランは反応性が良く、経済的であるため、本発明には最適であり、病院や高齢者施設等で寝たきりの方の介護時や用便時などに発生する複合臭気を除去する脱臭装置を実現できる。
以上のように本発明の脱臭装置は、化学吸着剤表面に親水基を修飾し、予め水を吸着させておくことにより、アルコール類などの吸着を阻害するため、濃縮され、放出されることがなく、またアルコール類などの吸着量が少ないため他の物質へ変質する量も非常に小さくでき、病院や高齢者施設等で発生する複合臭気を除去する脱臭装置、アルコール類などの臭気の発生する場所の脱臭装置に適用できる。
本発明の実施の形態1における脱臭装置の模式図 同実施の形態1における脱臭装置の親水性を付与した化学吸着作用を有する吸着剤の模式図
符号の説明
3 送風手段
4 脱臭体
11 化学吸着作用を有する吸着剤
12 ヒドロキシル基
13 吸着水

Claims (8)

  1. 高湿度下で少なくとも硫化水素に対して化学吸着作用を有する吸着剤と物理吸着作用を有する吸着剤とを備えた脱臭体と、前記脱臭体へ送風する送風手段とを備え、前記化学吸着作用を有する吸着剤は親水化処理を施してなる脱臭装置。
  2. 化学吸着作用を有する吸着剤は触媒作用を備えてなる請求項1記載の脱臭装置。
  3. 化学吸着作用を有する吸着剤は、少なくともマンガン、コバルト、銅、亜鉛のいずれかを含む酸化物、水酸化物、複合酸化物、あるいはその混合物であり、かつ表面に少なくとも水が吸着したヒドロキシル基を有する請求項1または請求項2に記載の脱臭装置。
  4. 物理吸着作用を有する吸着剤は、疎水性ゼオライトもしくは疎水化処理を施したゼオライトである請求項1記載の脱臭装置。
  5. 化学吸着作用を有する吸着剤は、Rをアルコキシル基、Mを元素とし、Xは2、3、4、6のいずれかであり、RXMと表されるアルコキシドのモノマーあるいはオリゴマーと、水と、前記アルコキシドと水とに溶け合う溶媒との溶液によりに親水化処理を施してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の脱臭装置。
  6. Mは珪素で、Rはメトキシ基もしくはエトキシ基である請求項5記載の脱臭装置。
  7. Mはマンガン、銅、コバルト、亜鉛のうちいずれか一つである請求項5記載の脱臭装置。
  8. 化学吸着作用を有する吸着剤は、アルカリ溶液を用いて親水化してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の脱臭装置。
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