JP2005065915A - 電気湯沸かし器 - Google Patents

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淳 麻植
Hidesato Kawanishi
英賢 川西
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Abstract

【課題】 容器内面への水垢の付着力を低減させ、水垢に対して簡単にお手入れができる電気湯沸かし器を提供することを目的とする。
【解決手段】 水またはお湯を収容する容器1と、この容器1の水またはお湯を加熱する加熱部3と、前記水またはお湯の温度を検知する温度検知手段4と、この温度検知手段4の検知温度に応じて電気的動作を制御する制御部5と、前記水またはお湯の流動部に直接的または間接的に設置した磁石6とを有するものであり、磁石6により、水またはお湯を磁気処理することで、水垢の付着力を低減させ、容器1内面に水垢が付着しにくくした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、容器内面への水垢の付着力を低減させ、析出する水垢に対して簡単にお手入れができる電気湯沸かし器に関するものである。
従来、電気湯沸かし器では使用する水道水の硬度や使用期間、また使用方法によっては水垢が湯沸かし容器内面に付着し、著しく清潔感を損なうと共にお手入れに手間が掛かり、使い勝手の悪いものであった。このため、湯沸かし容器内面に水垢が付着しにくいようにフッ素コートを行ったり(例えば、特許文献1参照)、付着した水垢を簡単に除去するためクエン酸溶液を湯沸かし容器に注ぎ、湯沸かしにより水垢の除去を行ったりしている(例えば、特許文献2参照)。
特開平09−154730号公報 特開平06−340989号公報
しかし、従来のフッ素コートでは完全に水垢の付着を抑制することができず、高硬度水や長期間保温など使用方法によっては水垢の付着が著しく、水垢の定期的な手入れが必要であった。また、付着した水垢を除去するクエン酸溶液による手入れも水垢を除去した後に残存するクエン酸溶液の洗浄のため繰り返し水洗いを行う必要があり厄介であった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、容器内面への水垢の付着力を低減させ、水垢に対して簡単にお手入れができる電気湯沸かし器を提供することを目的とするものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気湯沸かし器は、水またはお湯の流動部に直接的または間接的に磁石を設置したものである。
これにより、水またはお湯が磁石処理され、水またはお湯に溶解している水垢成分のイオンが結合し結晶化がさらに促進されるため、容器内面への付着力が低減する。この結果、容器内側面に水垢が付着しにくくなり、結晶化した水垢が凝集し容器内底面に堆積する。しかし、容器内底面に堆積した水垢は、容器内底面に強固に付着していないため、すすぎ洗いや濡れたスポンジたわしによる擦り洗いなどの簡単な方法で除去することができ、お手入れが簡単にできる。
本発明の電気湯沸かし器は、磁気処理により水垢の付着力が低減し、容器内面に水垢が付着しにくくなり、お手入れが簡単にできる。
第1の発明は、水またはお湯を収容する容器と、この容器の水またはお湯を加熱する加熱部と、前記水またはお湯の温度を検知する温度検知手段と、この温度検知手段の検知温度に応じて電気的動作を制御する制御部と、前記水またはお湯の流動部に直接的または間接的に設置した磁石とを有する電気湯沸かし器とすることにより、水またはお湯が磁石処理され、水またはお湯に溶解している水垢成分のイオンが結合し結晶化がさらに促進されるため、容器内面への付着力が低減する。この結果、容器内側面に水垢が付着しにくくなり、結晶化した水垢が凝集し容器内底面に堆積する。しかし、容器内底面に堆積した水垢は、容器内底面に強固に付着していないため、すすぎ洗いや濡れたスポンジたわしによる擦り洗いなどの簡単な方法で除去することができ、お手入れが簡単にできる。
第2の発明は、特に、第1の発明の電気湯沸かし器において、容器内に、加熱による水またはお湯の上昇対流を集約する対流制御板を設置し、集約された上昇対流部に磁石を設置したことにより、温度が上昇した直後の水またはお湯を効率良く捕集し、磁気処理を行うことができるので、より効果的である。
第3の発明は、特に、第1の発明の電気湯沸かし器において、容器内の水またはお湯を循環させるための循環経路を有し、この循環経路に磁石を設置したことにより、容器内の水またはお湯を確実に磁石を通過させることができるため、磁気処理の効果が得られやすい。
第4の発明は、特に、第1の発明の電気湯沸かし器において、容器内の水またはお湯を循環させるための循環経路を有し、この循環経路の水またはお湯が容器内に還流する導入口に磁石を設置したことにより、第3の発明と同様、容器内の水またはお湯を確実に磁石を通過させることができるため、磁気処理の効果が得られやすい。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明において、容器内の水またはお湯の保温中に、水またはお湯の流動を、少なくとも1回以上行わせたことにより、保温中に析出する水垢についても、付着力を低減させた状態で析出させることができ、結果的に容器内面に水垢が付着しにくくなる。水垢の析出は保温中も含めて非常に長い時間かけて行われるので、保温中にも、随時お湯に磁気処理を行うことにより、容器壁面への水垢付着防止効果はより顕著になる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明において、磁石は、水またはお湯が通過する流水経路を形成したことにより、磁気処理の効果がより顕著になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電気湯沸かし器を示すものである。
図に示すように、水またはお湯を収容する容器1は、外筐体2内に保持されている。容器1の外底面に設けられた加熱部3により、容器1内の水またはお湯を加熱するようになっている。容器1の外底部には、水またはお湯の温度を検知する温度検知手段4が設けられている。また、温度検知手段4の検知温度に応じて電気的動作を制御する制御部5が備えられている。
そして、前記水またはお湯の流動部には、直接的または間接的に磁石6が設置されている。この実施の形態においては、磁石6は、容器1内の水またはお湯中に設置されているものであり、磁石治具7により加熱部3の上方に位置している。磁石6は、曲面形状を有した2個の磁石6aを、お互いのN極とS極が相対する向きに固定し、磁石6a間に流水経路6bを形成したものであり、これを2組、加熱部3の上方に設置している。ここでは磁石6として、希土類磁石を用いた。なお、磁石6の構成は、強力な磁力が発生するようになっていれば良く、例えば、2個以上の磁石をお互いに相対する位置に配置したもの、または円形や楕円形などの一体構成のものであってもよく、水またはお湯が通過する内部に磁力を発生させるようなものであればその構成は限定されるものではない。
また、容器1内の水またはお湯は、加熱部3により加熱されることにより、矢印に示すように流動するものであり、その流動部において磁石6と直接的に接触するものである。そして、これらの水またはお湯は、液体ポンプ8の駆動により、吐出口9から外筐体2外に取り出すことができるものである。
以上のように構成された、本実施の形態1における電気湯沸かし器では、加熱部3に通電すると、図1(a)に示すように、湯沸かし時の加熱および沸騰作用で、磁石6の下部からお湯が上昇し、流水経路6bに水またはお湯が流れる。
ここで、電気湯沸かし器の性能評価を行うために、容器1内に高硬度水(高度150の調整水)を満水まで注ぎ、加熱部3に通電し、お湯を沸かし、98℃で2時間保温する。その後、容器1内の半分のお湯を液体ポンプ8により出湯し、新たに高硬度水を容器1内に注ぎ満水とした。このような操作を20回繰り返し行い、容器1内面の水垢の付着状態を調べた。なお、比較のため、磁石6を使用しない電気湯沸かし器(比較例1)についても同様に性能評価を行った。この結果を(表1)に示した。
Figure 2005065915
これから明らかなように、本実施の形態1における電気湯沸かし器では、20回繰り返しても容器1の内側面には全く水垢の付着は見られなかった。しかし、容器1の内底面には大きく成長した水垢が見られたが、底面への付着力は弱く、すすぎ洗いで簡単に除去することができた。これに対して、磁石6を設置していない電気湯沸かし器では、容器1の内側面および内底面には水垢が付着し、すすぎ洗いはもとよりスポンジタワシによる擦り洗いでも除去することはできなかった。
一般的に、水垢成分として析出する物質は、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムが主成分である。これらの物質の水への溶解度は、水の温度が高くなるほど低下する。すなわち、水の状態では完全に溶解していた炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムが、水の温度の上昇によって当初の濃度がその温度の溶解度(飽和濃度)を上回る場合がある。その上回った分が水垢として析出する。但し、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムの水溶液は、水温の上昇により濃度が溶解度を超えたとしても、すぐに固体として析出するのではなく、かなりの時間過飽和の状態を保つ。電気湯沸かし器において、お湯が沸騰してもすぐに水垢が析出せず、保温状態で長時間、場合によっては数日から数週間経ってから水垢の析出が確認されるのはこのためである。実際の溶解度や析出までに要する時間は、共存する陰イオンや他の成分の影響により大きく異なる。
また、水垢成分の析出は、容器1の側面や底面に接している部分から起こり始める。これは冷凍庫に入れた製氷皿の氷が、製氷皿に接した部分から凍り始めるのと同じ原理である。容器1壁面がいわゆる“結晶核”の働きをしているのである。そのため析出した水垢は容器1壁面に固着し、結果的に簡単に除去できないようになってしまう。
しかし、水またはお湯に磁気処理を施すことにより、水垢が容器1壁面に固着しにくくなる。その理由は次のように考えられる。過飽和の状態の水またはお湯に対して、磁石6から直接発生する強い磁力が照射されると、水またはお湯に溶解している水垢成分が、磁力の作用によりお互いが引きつけられ、水中で水垢成分が凝集・析出する。このように一旦、凝集・析出した水垢成分は、容器1壁面へ付着しようとする力は弱まっている。すなわち、容器1壁面に付着したように見えても、その付着力は非常に弱く、あるいは堆積しているだけであり、水垢を簡単に除去できるようになる。
また、特に加熱などにより温度が上昇した直後の水またはお湯は、過飽和状態の中でも最も不安定な状態、すなわち、溶解物質が析出しやすい状態にあるため、このタイミングで磁気処理を行うことでより、水垢成分の容器1内面への付着力低減などの効果が現れやすい。温度が上昇した直後の水またはお湯は、加熱部3の直上部に存在するので、この場所に磁石6を配置することにより、より効果が現れるものである。
以上のように、本実施の形態1における電気湯沸かし器では、水またはお湯が磁石6により磁気処理され、水垢の容器1面への付着力が低減されるため、水垢に対して簡単にお手入れができるようになる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における電気湯沸かし器を示すものである。実施の形態1と同一要素については、同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態2においては、容器1内に、加熱による水またはお湯の上昇対流を集約する対流制御板10を設置し、集約された上昇対流部に1組の磁石6を設置したものである。対流制御板10は、容器1内をほぼ仕切り、かつ傾斜して設けられ、その上方部が上昇対流部となっているものであり、磁石6の保持治具も兼ねている。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
以上のように構成された、本実施の形態2における電気湯沸かし器の性能評価を、実施例1と同様の方法で行ったところ、実施の形態1と同様に容器1の内側面には水垢がほとんど付着しなかった。このように簡単な対流制御板10を用いることにより、温度が上昇した直後の水またはお湯を効率良く捕集し、磁気処理を行うことができるので、より効果的である。また、磁石6の量を半分にしても、すぐれた効果を得ることができた。
なお、本実施の形態2では、磁石6を対流制御板10の端部近くの上昇対流部に配置するようにしたが、もちろんこれにこだわる必要はなく、容器1の中央部やその他任意の場所に配置しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3における電気湯沸かし器を示すものである。実施の形態1と同一要素については、同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態3においては、容器1内の水またはお湯を循環させるための循環経路11を有し、この循環経路11に磁石6を設置したものである。前記循環経路11は、その一部にガラス製の水位管などの管路12を有しており、その管路12を外側から挟むように相対して磁石6を設置しているものである。すなわち、磁石6が水またはお湯の流動部に間接的に設置されている。また、循環経路11は、途中で容器1の上方に開口した導入口13に繋がっており、液体ポンプ8の駆動により、水またはお湯を循環させるようになっている。また、循環経路11は吐出口9にも繋がっており、弁の切り替えにより、吐出口9と導入口13のいずれかが繋がるか、あるいは両者が同時に繋がるように切り替えられるようになっている。
以上のように構成された、本実施の形態3における電気湯沸かし器の性能評価を、実施の形態1と同様の方法で行ったところ、実施の形態1と同様の効果を得ることができた。また、このような構成にすることにより、容器1内の水またはお湯を確実に磁石6を通過させることができるため、磁気処理の効果が得られやすい。そして、容器1内部に磁石6などが配置されないので、使用に対して邪魔になるようなことはない。また磁石6を水またはお湯と接しない部分に設置できるので、磁石6と水またはお湯との接触よる不具合、例えば、磁石成分の溶出による水質や味・においの低下など、が起こらないという効果もある。
ここでは、ガラス製の水位管などの管路12周囲に磁石6を配置する例について説明したが、これに限ることはなく、循環経路11のいずれの箇所に配置しても同様の効果がある。特に、金属材料で構成されていない場所に設置するのが効果的である。これは金属以外の材料であれば、磁力の効果が、循環経路11内の水またはお湯に直接作用されるからである。
通常、循環経路11には容器1内の水量を示すガラス製の水管などが外部から見えるように設置されており、例えば、その水管を挟むように磁石6を設置すると、十分な磁気処理効果が得られるだけ出なく、お客様にも磁石6の設置をPRできるので、商品力も向上する。
また、一般的に、循環経路11としては、容器1底部の加熱部3付近に入り口を設け、上部から容器1内に循環するような構成にすることが多く、この場合は、湯沸かし直後で溶解物質が析出しやすい状態の水またはお湯を磁石6設置の循環経路11に導くことになるので、磁気処理の効果も得られやすくなる。
(実施の形態4)
図4は、本発明の実施の形態4における電気湯沸かし器を示すものである。実施の形態1、3と同一要素については、同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態4においては、容器1内の水またはお湯を循環させるための循環経路11を有し、この循環経路11の水またはお湯が容器1内に還流する導入口13に磁石6を設置したものである。具体的には、導入口11に取り付け自在のフィルター14に磁石6を内蔵したものである。フィルター14は、図示していないが、磁石6以外に活性炭などの水質調整剤をも内蔵するものである。その他の構成は、実施の形態3と同様である。
以上のように構成された、本実施の形態4における電気湯沸かし器の性能評価を、実施の形態1と同様の方法で行ったところ、実施の形態1と同様の効果を得ることができた。また、このような構成にすることにより、容器1内の水またはお湯を確実に磁石6を通過させることができるため、磁気処理の効果が得られやすい。特に、容器1底部の加熱部3付近に入り口を設け、上部から容器1内に循環するような構成にすることが多く、この場合は、湯沸かし直後で溶解物質が析出しやすい状態の水またはお湯を磁石6設置の循環経路11に導くことになるので、磁気処理の効果も得られやすくなる。また、循環経路11を通して運ばれた水が導入口13から容器1内上部へ放出されるので、その部分の水またはお湯はいわゆる乱流状態になっており、過飽和溶液を乱流状態にすると、より溶解成分が析出しやすい状態になるので、磁気処理による水垢成分の付着力低減効果をより発揮することができる。さらに、この構成ではフィルター14の着脱により、磁石6の着脱が容易である上に、容器1内の手入れ性も実施の形態1または2における電気湯沸かし器よりも良好となる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5における電気湯沸かし器について説明する。
本実施の形態5においては、図3に示した実施の形態3と同様の構成を有する電気湯沸かし器において、容器1内の水またはお湯の保温中に、水またはお湯の流動を、少なくとも1回以上行わせたものである。具体的には、湯沸かし完了後の保温時間中に、定期的に液体ポンプ8を駆動するように設定したものである。液体ポンプ8の駆動時間は、例えば、1時間停止後、5分間駆動するパターンを繰り返すように設定している。
以上のように構成された、本実施の形態5における電気湯沸かし器の性能評価を、実施の形態1と同様の方法で行ったところ、実施の形態1と同様の効果を得ることができた。但し、湯沸かし後の98℃保温の時間を2時間から24時間に延長した。なお、比較のため、保温中は液体ポンプ8を駆動しない電気湯沸かし器(比較例2)についても同様に性能評価を行った。その結果を(表2)に示す。
Figure 2005065915
これから明らかなように、比較例2の構成の電気湯沸かし器では、保温の時間が長くなったために、容器1内側面・内底面に水垢が少し付着した。これに対して、本実施の形態5における電気湯沸かし器では水垢の付着がなく、容器1内底面に堆積した水垢もすすぎ洗いにより簡単に除去することができた。このような構成にすることにより、保温中に析出する水垢についても、付着力を低減させた状態で析出させることができ、結果的に容器1内面に水垢が付着しにくくなる。水垢の析出は保温中も含めて非常に長い時間かけて行われるので、保温中にも、随時お湯に磁気処理を行うことにより、容器1壁面への水垢付着防止効果はより顕著になる。
水またはお湯の流動を間欠的に行うことにより、水垢固着防止に対する効果がより顕著に表れることについては次のように説明できる。沸騰直後のお湯は、水垢成分に対して過飽和の状態になっている。このまま静置すると、ミクロ的には過飽和状態を解消すべく水垢成分の結晶化が起こり始めるが、水垢成分の系ではこの変化は非常に遅いので、全体でみれば、しばらくは過飽和の状態を保っている。すなわち、この時点では容器1内面への水垢成分の固着は起こっていない。しかし、一定時間を過ぎると、容器1内面を核として結晶化が進んでいく。この容器1内面での結晶化が起こる前に、お湯を流動化させ磁石6を通すことにより磁気処理を施すと、液体内部での水垢成分の結晶化が促進されるため、結果的に水垢の容器1内面への付着力は低減する。ここでは、特にお湯の流動化前の静置が重要である。静置の間に、ミクロ的な結晶化が進行しているため、磁気処理の効果がより大きくなる。
なお、お湯を流動させる方法としては、加熱部3に通電を行い、加熱されたお湯の上昇および沸騰により流動させる方法や、先に説明したように液体ポンプ8を駆動させ、強制的に流動させる方法などがあるが、特にこれらに限るものではなく、磁石6に対してお湯を効果的に流動させる方法であればよい。また、静置の際は、お湯の温度保持のため、微弱な加熱が断続的に行われても、静置効果にはそれほど大きな影響はない。
なお、本実施の形態では、実施の形態3の構成における電気湯沸かし器にて説明したが、もちろんこれに限ることはなく、各実施の形態1、2、4のような構成の電気湯沸かし器においても有効であることは言うまでもない。
さらに、いずれの実施の形態においても、磁石6として、相対する極を向かい合わせた2個の磁石を一組として用いる場合について説明した。この構成では、磁石間に生じる磁力は非常に強くなり、その箇所に水またはお湯を流動させることにより、より処理の効果が顕著になる。しかしながら、磁石構成はこれに限ることはなく、磁石1個または3個以上の磁石を一組として用いても、同様な効果が得られる。また、磁石の形状や配置については、円形や楕円形などの一体構成のものであってもよく、磁石6間に流動する水やお湯が容易に流せる形状の方が、磁気処理の効果も得やすい。
また、いずれの実施の形態でも磁石6としては永久磁石を用いたが、もちろんこれに限ることはなく、電磁石などの機能を有するものを用いることができる。
以上のように、本発明にかかる電気湯沸かし器は、磁気処理により水垢の付着力が低減し、容器内面に水垢が付着しにくくなり、お手入れが簡単にできるので、一般家庭用はもちろんのこと業務用の電気湯沸かし器などとして有用である。
(a)本発明の実施の形態1における電気湯沸かし器の破断側面図(b)(a)における容器内の上面図 (a)本発明の実施の形態2における電気湯沸かし器の破断側面図(b)(a)における容器内の上面図 本発明の実施の形態3における電気湯沸かし器の破断側面図 本発明の実施の形態4における電気湯沸かし器の破断側面図
符号の説明
1 容器
3 加熱部
4 温度検知手段
5 制御部
6 磁石
8 液体ポンプ
10 対流制御板
11 循環経路
13 導入口

Claims (6)

  1. 水またはお湯を収容する容器と、この容器の水またはお湯を加熱する加熱部と、前記水またはお湯の温度を検知する温度検知手段と、この温度検知手段の検知温度に応じて電気的動作を制御する制御部と、前記水またはお湯の流動部に直接的または間接的に設置した磁石とを有する電気湯沸かし器。
  2. 容器内に、加熱による水またはお湯の上昇対流を集約する対流制御板を設置し、集約された上昇対流部に磁石を設置した請求項1に記載の電気湯沸かし器。
  3. 容器内の水またはお湯を循環させるための循環経路を有し、この循環経路に磁石を設置した請求項1に記載の電気湯沸かし器。
  4. 容器内の水またはお湯を循環させるための循環経路を有し、この循環経路の水またはお湯が容器内に還流する導入口に磁石を設置した請求項1に記載の電気湯沸かし器。
  5. 容器内の水またはお湯の保温中に、水またはお湯の流動を、少なくとも1回以上行わせた請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気湯沸かし器。
  6. 磁石は、水またはお湯が通過する流水経路を形成した請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気湯沸かし器。
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