JPH10263547A - 電場水処理方法およびその装置 - Google Patents

電場水処理方法およびその装置

Info

Publication number
JPH10263547A
JPH10263547A JP9017297A JP9017297A JPH10263547A JP H10263547 A JPH10263547 A JP H10263547A JP 9017297 A JP9017297 A JP 9017297A JP 9017297 A JP9017297 A JP 9017297A JP H10263547 A JPH10263547 A JP H10263547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
treated water
electric field
anode
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9017297A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Mashita
徹 真下
Tomohisa Oguchi
智久 小口
Shoichi Matsuda
正一 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP9017297A priority Critical patent/JPH10263547A/ja
Publication of JPH10263547A publication Critical patent/JPH10263547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二酸化珪素を多く含む水系の水質を効果
的に改善する。 【解決手段】 処理水通路に面してアノードとなるMg
電極4aとカソードとなる電極4bとを設けて電極間に
電場を発生させ、さらにアノード側電極4aから金属イ
オンを適量溶出させて処理水中で珪酸塩を生成させる。 【効果】 処理水中の二酸化珪素がアノードから溶
出した金属イオンによって珪酸塩として効率的に除去さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理水に電場また
はこれに加えて磁場を作用させることにより水中のスケ
ールの除去及び錆の抑制を図り、よって水質を向上させ
る電場水処理方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱交換器内の伝熱面や配管に付着
するスケールや錆の発生を抑制するために、配管等の内
部を流れる水に、電場または磁場もしくはその両方を作
用させて水質の改善を図る装置が提案されている(例え
ば特開平5−57286号)。前記装置は、水に電場ま
たは磁場を作用させることにより、主に水中の炭酸カル
シウムスケールを除去することを目的としている。すな
わち、上記装置では、アノード近傍に高pH領域を形成
させることで炭酸カルシウムの溶解度を低下させたり、
陰陽両イオンをそれぞれの電極に移動させる課程で両イ
オンを衝突させることで水中のスケール成分をスラッジ
化させて水中から除去しており、スラッジは、配管の特
定箇所に回収部を設けるなどして水通路から取り除いて
いる。そして、上記装置では、アノードとカソードとを
外部において直接または抵抗を介して接続し、よって処
理水中に微弱な電流を流すことによって効率的にスケー
ルを除去している。この際に、アノードが過度に処理水
中に溶出すると、電流値が大きくなりすぎたり、アノー
ド材が早期に消耗したりするため、アノード材には、溶
出が少ないAl合金等が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水通路によっ
ては、金型温調装置やボイラーのように水中に二酸化珪
素が多く含まれているため、スケール源としては炭酸カ
ルシウムよりも二酸化珪素を積極的に除去することが必
要になる場合がある。しかし、従来の水処理装置では炭
酸カルシウムスケールの抑制に対しては有効であるが、
常温でも溶解度の大きな二酸化珪素に対してはその効果
が小さく、したがって上記水系では、スケールの発生を
充分に抑制することができないという問題がある。本発
明は、上記事情を背景としてなされたものであり、処理
水の二酸化珪素スケールを有効に抑制することができる
電場水処理方法およびその装置を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のうち第1の発明の電場水処理方法は、処理
水通路に面してそれぞれ設けられた互いに異種材料から
なる一対の電極を処理水以外の手段により導通させて、
電極間に処理水を介して電場を発生させるとともに、ア
ノード側電極から金属イオンを溶出させ、この金属イオ
ンと処理水中の二酸化珪素とを反応させて処理水中で珪
酸塩を生成させることを特徴とする。
【0005】第2の発明の電場水処理装置は、処理水通
路に面してアノードとなるMg電極と、カソードとなる
他種材料電極とをそれぞれ設けるとともに両電極を処理
水以外の手段によって導通させたことを特徴とする第3
の発明の電場水処理装置は、第2の発明において、アノ
ードとカソードとが対向する方向と交差する方向に磁場
を発生させる磁場発生手段を設けたことを特徴とする。
【0006】本発明は、上記したように、二酸化珪素を
含む水系で、この二酸化珪素を積極的に処理してスラッ
ジ化したい場合に有効であり、炭酸カルシウム等のスケ
ール源も同様にスラッジ化することができる。上記観点
により処理対象水系を選択するのは、より有効な効果を
得るために重要であるが、これにより本発明の処理対象
水系が特定のものに限定されることはない。
【0007】また、本発明の対の電極は、互いに異種の
材料からなり、電気化学系列差を有するものである。そ
して、アノード材としては処理水中に適度に溶出し、処
理水中の二酸化珪素と化合して珪酸塩を生成するものが
選択される。この材料としては、適度な溶出量を有し、
二酸化珪素との間で珪酸マグネシウムを容易に生成する
Mg材すなわち、純MgまたはMg合金が最適である。
そして、溶出量が少ないことを理由に従来の装置に採用
されていたアノード用材料は、本発明には不向きであ
る。
【0008】一方、対の電極のうちカソードには、アノ
ードよりも電気化学的ポテンシャルが小さい材料が選定
される。カソード材料については本発明は特に制限され
るものではなく、アノードとの電気化学系列差が得られ
れば、従来と同様の材料、例えばカーボン材等を使用す
ることができる。そして、上記したアノードとカソード
とは、処理水以外の手段によって導通される。この導通
のための手段は、処理水以外であれば特に限定されるこ
とはなく、例えば、処理水通路の外部において互いに直
結または抵抗を介して接続することができる。なお、上
記接続は、処理水通路の外部、内部も問わないものであ
る。
【0009】さらに、上記対の電極は、単独で設置して
もよいが、スラッジを効率よく生成するためには磁場発
生手段と併設するのが望ましい。磁場発生手段は、対と
なる電極の対向方向と交差する方向に磁場が発生するよ
うに設けられる。そのためには、互いに異極の対の磁極
をそれぞれ水通路に面して設ければよい。この対極の磁
極の配置は、永久磁石や電磁石の設置によって行うこと
ができる。また、磁極と電極は、対となるものを単数だ
けでなく複数設置してもよく、複数設置に際しては水通
路に対し並列または直列に設置することができる。
【0010】上記装置によれば、アノードを構成する金
属が処理水中に適度に溶出し、アノード近傍に高pH領
域を形成し、炭酸カルシウムの溶解度を低下させてスラ
ッジ化する。さらに、上記金属イオンは、処理水中の二
酸化珪素と反応し、水不溶性の珪酸塩を生成させて、水
処理中の酸化珪素イオン濃度を低減し、よってスケール
の発生を抑制する。これを純Mgをアノード材として用
いた場合で説明すると、 7Mg2++2SiO2+10H2O→Mg76Si214
+7H2↑ となる反応が進行する。これに磁場を作用させると、誘
起電流が生じ、相乗効果または相殺効果によって電極間
に印可される電場の強さが変わり、より効率的なスケー
ル抑制作用が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
1および図2に基づき説明する。金型温調用循環水が流
れる配管1の内部に、周囲を隔壁2aで封鎖した4つの
通路を有する分割通路2が配置されており、該該分割通
路2の各縦壁は、厚さ方向に着磁した板状の永久磁石3
…3で構成されており、各永久磁石3は、対向する永久
磁石と対向面が互いに異極になるように配置されてい
る。この実施形態では図示(図2)左方から右方に磁束
が流れるように配置している。また、分割通路2の各横
壁には、表面が水流路に露出するように電極が対向して
埋設されており、上側がマグネシウム電極4a、下側が
炭素電極4bとなっている。なお、両電極4a、4bは
配管1の外部において図示しない抵抗体を介して連結さ
れており、上記によって水処理装置が構成されている。
【0012】上記配管1内に循環水を流すと、マグネシ
ウム電極4aと炭素電極4bとの電気化学的ポテンシャ
ルの相違から、マグネシウム電極4aをアノード、炭素
電極4bをカソードとして両電極間に微弱電流が流れ、
電場が生じる。この微弱電流量は、図示しない抵抗体の
抵抗値によってほぼ定まる。また永久磁石3、3間には
磁場が生じ、水流によるホール効果によって上記電極間
電場と同方向に誘起電流が生じ、相乗効果によって電極
間に印可される電場の強さを高める。なお、この実施例
では磁場を相乗的に加えるものとしたが、相殺的に加え
ることも可能である。上記磁場及び電場の作用によって
水中のスケール成分が凝集して結晶の核になり、これが
浮遊状態で循環水中を移動しながら周囲のスケール成分
を補充して結晶として成長する。また、マグネシウム電
極4aから循環水中に溶出したMgイオンは、循環水中
の珪酸イオンと反応して水に不要な珪酸マグネシウムを
生成する。珪酸マグネシウムも、上記と同様に結晶とし
て成長する。そして、十分に結晶成長したスケール成分
はタンクに設けた回収槽等で沈降し、次第にスラッジと
して堆積する。このスラッジを回収することにより水中
のスケール成分を徐々に除去することができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明の効果を確認するため、カソー
ドにカーボンを使用しアノード材料を代えて水質改善効
果を確認する試験を行った。なお、処理水としては、二
酸化珪素濃度が高いもの(135ppm)を処理対象と
した。試験内容は、処理水通路に面してアノードとカソ
ードとをそれぞれ配置し、これらを外部抵抗で接続して
処理水を介して3mAの電流が流れるようにした。次い
で、処理水が、両電極間を通過するように循環させて、
処理水中の二酸化珪素濃度とアノード近傍のpHを経過
時間ともに測定した。これらの測定結果は、図3,4に
示した。図3を見ると、アノードとしてMgを使用した
場合に、短時間でpHが上昇しており、他のアノード材
に比べて多くの金属イオンが溶出していることが分か
る。さらに、図4を見ると、アノードとしてMgを使用
したものでは、短時間で二酸化珪素濃度が低下している
のに対し、その他の材料では、同程度の濃度になるまで
にほぼ倍の時間を要しており、金属イオンが多く溶出す
るアノードの使用により、二酸化珪素が効果的に除去さ
れていることが理解される。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電場水処理
装置によれば、処理水通路に面してそれぞれ設けられた
互いに異種材料からなる対の電極を処理水以外の手段に
より導通させて、電極間に処理水を介して電場を発生さ
せるとともに、アノード側電極から金属イオンを溶出さ
せ、この金属イオンと処理水中の二酸化珪素とを反応さ
せて処理水中で珪酸塩を生成させるので、珪酸イオン濃
度が高い処理水において珪酸イオンを効率的に除去して
水質を改善することができる。
【0015】また、本発明の電場水処理装置によれば、
処理水通路に面してアノードとなるMg電極と、カソー
ドとなる他種材料電極とをそれぞれ設けるとともに両電
極を処理水以外の手段によって導通させたので、両電極
間に微弱な電流が流れて処理水に電場が生成され、炭酸
カルシウム等の成分を効率的にスラッジ化できる。さら
に、電極のMgが処理水中に適度に溶出して処理水中の
珪酸イオンと良好に反応するので、珪酸イオンのスラッ
ジ化も円滑になされ、水質を良好に改善することができ
る。
【0016】さらに、上記水処理装置において、アノー
ドとカソードとが対向する方向と交差する方向に磁場を
発生させる磁場発生手段を設ければ、磁場による誘起電
流が処理水中に生じ、上記電場に相乗的、または相殺的
に作用して、スケール成分の除去効率を調整することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す正面断面図であ
る。
【図2】 同じく図1のII−II線断面図である。
【図3】 本発明の実施例における各アノード材を用い
た場合のアノード近傍のpH変化と経過時間との関係を
示すグラフである。
【図4】 同じく各アノード材を用いた場合の処理水中
の二酸化珪素濃度と経過時間との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 配管 2 分割通路 3 永久磁石 4a マグネシウム電極 4b 炭素電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理水通路に面してそれぞれ設けられた
    互いに異種材料からなる対の電極を処理水以外の手段に
    より導通させて、電極間に処理水を介して電場を発生さ
    せるとともに、アノード側電極から金属イオンを溶出さ
    せ、この金属イオンと処理水中の二酸化珪素とを反応さ
    せて処理水中で珪酸塩を生成させることを特徴とする電
    場水処理方法
  2. 【請求項2】 処理水通路に面してアノードとなるMg
    電極と、カソードとなる他種材料電極とをそれぞれ設け
    るとともに両電極を処理水以外の手段によって導通させ
    たことを特徴とする電場水処理装置
  3. 【請求項3】 アノードとカソードとが対向する方向と
    交差する方向に磁場を発生させる磁場発生手段を設けた
    ことを特徴とする請求項2記載の電場印加水処理装置
JP9017297A 1997-03-25 1997-03-25 電場水処理方法およびその装置 Pending JPH10263547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9017297A JPH10263547A (ja) 1997-03-25 1997-03-25 電場水処理方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9017297A JPH10263547A (ja) 1997-03-25 1997-03-25 電場水処理方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10263547A true JPH10263547A (ja) 1998-10-06

Family

ID=13991080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9017297A Pending JPH10263547A (ja) 1997-03-25 1997-03-25 電場水処理方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10263547A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301443A (ja) * 2006-05-09 2007-11-22 Tadashi Mochizai 水の活性化方法および活性化装置
JP2015502850A (ja) * 2012-10-19 2015-01-29 ホウ ホンジHOU, Hongji 水処理装置および方法
CN108911057A (zh) * 2018-08-03 2018-11-30 杭州睿清环保科技有限公司 一种用于工业污水治理的高频电磁催化反应装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301443A (ja) * 2006-05-09 2007-11-22 Tadashi Mochizai 水の活性化方法および活性化装置
JP4637051B2 (ja) * 2006-05-09 2011-02-23 正 持麾 水の活性化方法および活性化装置
JP2015502850A (ja) * 2012-10-19 2015-01-29 ホウ ホンジHOU, Hongji 水処理装置および方法
CN108911057A (zh) * 2018-08-03 2018-11-30 杭州睿清环保科技有限公司 一种用于工业污水治理的高频电磁催化反应装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0518635B2 (ja)
CN106277369B (zh) 一种电化学阻垢方法
JPH10263547A (ja) 電場水処理方法およびその装置
JP4529242B2 (ja) 水処理方法
JP2003014189A (ja) ボイラなどの配管内付着生成物の剥離方法
JPH05309393A (ja) 電極式水処理装置
JPH11197670A (ja) 物理的水処理装置
JPH11128918A (ja) 水処理装置
JP2555235B2 (ja) 電磁水処理装置
JP3140351B2 (ja) 電場印加水処理装置
JPH09108680A (ja) 電場または磁場印加水処理装置
JPH09316700A (ja) ボイラなどの配管付着生成物の剥離装置
JPH07256258A (ja) 電解活性水の生成方法および生成装置
JPH11156365A (ja) 電磁場水処理装置
JP2002361288A (ja) 冷却水系のスケール防止方法
JP2002361286A (ja) スケール付着防止方法及び防止装置
JPH11169859A (ja) 電磁場水処理装置
JPH10244264A (ja) リン酸イオン含有液よりのリン分離方法
KR100618626B1 (ko) 배관 내 스케일 제거장치
JP2004358401A (ja) 流体処理装置
JPS61118187A (ja) 磁界処理装置
JP3953724B2 (ja) リンの除去方法
JPH1194363A (ja) 電気温水器
JPH08220289A (ja) 原子炉冷却水流路に付着した固着物の除去方法
JP3989059B2 (ja) リン酸イオン含有排水の処理装置