JP3072256B2 - 電場または磁場印加水処理装置 - Google Patents

電場または磁場印加水処理装置

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JP3072256B2
JP3072256B2 JP7297591A JP29759195A JP3072256B2 JP 3072256 B2 JP3072256 B2 JP 3072256B2 JP 7297591 A JP7297591 A JP 7297591A JP 29759195 A JP29759195 A JP 29759195A JP 3072256 B2 JP3072256 B2 JP 3072256B2
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達夫 永井
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昇 木村
吉昭 小田
正一 松田
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L58/00Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却用循環水路や
ボイラ等の循環水系等において水路管の内壁等に付着し
て種々のトラブルを引き起こすスケールの発生を効率よ
く防止する電場又は磁場による水処理装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】冷却用の循環水路やボイラ等の循環水系
では、長時間の使用によってスケールが徐々に発生し、
これが水路の内壁面に付着する等して種々のトラブルを
引き起こす。例えば、循環水系の配管等に組み込まれて
いる熱交換器内の伝熱面や配管に付着し、熱交換効率の
低下や配管の閉塞、錆の発生等を引き起こす。このた
め、循環水に電場や磁場を作用させてスケールの発生を
未然に防止する方法が開発されている。
【0003】具体的には、水通路を挟むようにして異種
材料からなる電極を対向設置し、この電極間の水路に電
場を印加したり(特開昭63−3116110号公報
等)、対向設置した電極と永久磁石とを併用し、これら
電極による電場と永久磁石による磁場の力を作用させた
りして(特開平5−58296号公報等)、スケールの
発生を防止している。上記のようにして電場や磁場の作
用を受けた循環水に含まれるスケール成分は、スケール
になる代わりに結晶として成長し、循環水とともに浮遊
状態で移動する。この結晶は、循環水系にあるタンクの
底部等にスラッジとして堆積するので、タンクの底部に
回収槽を設ける等して循環水中からスラッジを除去して
いる。
【0004】なお、上記した装置では、例えば図4に示
すように処理水が流れる配管20内を水流方向に沿った
複数の通路21…21に分割するとともに、各通路21
と配管20の内壁との隙間を隔壁等(図示しない)によ
って塞ぐ。各通路21では対向壁面に永久磁石22、2
2をそれぞれ配置し、前記壁面と交差する対向壁面に電
極23a、23bをそれぞれ配置して該通路21内の狭
い空間において処理水に電場および磁場を作用させるこ
とによって水処理効率を上げる工夫がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
の研究によれば、効率的な水処理がなされるためには、
上記通路で処理水が適度な流速で流れるのが望ましいこ
とが判明している。そのため、従来の多くの水処理装置
では、図4に示すように通路21において空間を狭くす
ることにより流速を上げることを試みていたと推測され
る。しかし、処理水の通路を遮るため、水流に対する圧
力損失が大きく、処理対象となる水系に組み込まれてい
るポンプ等の能力が低いと処理水全体の流量を低下させ
る原因になったり、水頭圧の必要な水系においては処理
水を送ることができなくなったりする原因になってい
る。また、浮遊物を含んだ水系に従来の水処理装置を使
用すると、配管20と水処理装置の縦壁および横壁との
隙間を塞ぐために通常設けられている隔壁や磁石や電極
に浮遊物が堆積し、閉塞したり処理水の流量が小さくな
ることの原因になっている。
【0006】本発明は、上記事情を背景としてなされた
ものであり、電場または磁場が作用する水通路部分の断
面積変化を小さくし発生する圧力損失を小さくし、かつ
浮遊物の堆積箇所を有さない電場または磁場印加水処理
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の電場または磁場印加水処理装置は、処理水が流
れる水路管の一部周壁に、少なくとも1対の嵌込み用貫
通孔が対向して形成されており、前記対の嵌込み用貫通
孔に、対極からなる対の磁極または異種材料よりなる対
の電極のいずれかが着脱可能に嵌込み固定されており、
各磁極および電極は、水路管の内周壁に沿った形状の内
周面を有することを特徴とする
【0008】上記磁極は、永久磁石や電磁石の設置によ
って出現させることができる。また、互いに異種材料か
らなる電極は、電気化学系列差を有するものであり、そ
の組み合わせは特に限定されない。本発明では、上記対
の電極または対の磁極の少なくとも一方を水路管に嵌込
み固定する。但し、より効率的な水処理を行うためには
両方を嵌込み固定するのが望ましい。なお、電極または
磁極は一対でもよく、また複数対でもよい。上記電極又
は磁極は、水路管に直接、または他の部材を介して間接
的に嵌込み固定される。この場合、嵌込み方向は外周側
からであるのが望ましい。これにより、水路管や処理装
置自体を配管等から取り外すことなく電極等の脱着を行
うことができる。
【0009】
【発明の実施形態】以下に本発明の一実施形態を添付図
面に基づき説明する。ボイラの冷却用循環水等が流れる
配管1の中途に、配管1と同断面の水路管2が介設され
ており、該水路管2と並列にバイパス管1aが配置され
て配管1に接続されている。上記水路管2の周壁には4
つの嵌込み用貫通孔が設けられており、対向する貫通孔
3a、3bおよび貫通孔4a、4bがそれぞれ対になっ
ている。なお、各貫通孔の側壁は、内周側ほど孔面積が
小さくなるようにテーパ面になっている。
【0010】一方、これら貫通孔3a、3bおよび4
a、4bに嵌込まれる嵌込み部材5a、5bおよび6
a、6bは、それぞれ嵌込むべき貫通孔に合った形状を
有しており、各嵌込み部材の側壁は、貫通孔の側壁テー
パ面に合わせたテーパ面になっている。このテーパ面同
士の嵌合わせにより各嵌込み部材の嵌込みと位置合わせ
を容易に行うことができる。また、上記各嵌込み部材の
側壁面には電気絶縁シート7が貼られており、この電気
絶縁シート7により水路管2と嵌込み部材との直接接触
が防止されているとともに、貫通孔3a、3bおよび4
a、4bとの間のシール効果も得ている。
【0011】上記嵌込み部材5a、5bの内周壁には、
厚さ方向に着磁した板状の永久磁石8a、8bが埋設さ
れており、永久磁石8aの内周側がN極、永久磁石8b
の内周側がS極になっている。これら永久磁石8a、8
bの内周壁面は嵌込み部材5a、5bの内周壁面と面一
になっており、さらにこれら内周壁面は、水路管2に嵌
込んだ状態で水路管2の内周壁面と段差なく面一になる
曲面を有している。
【0012】一方、嵌込み部材6aの内周壁にアルミニ
ウム電極9aが埋設され、嵌込み部材6bの内周壁に炭
素電極9bが埋設されており、これら電極9a、9bの
内周壁面も嵌込み部材6a、6bの内周壁面と面一にな
り、填め込んだ状態で水路管2の内周壁面と面一になる
曲面を有している。さらに、上記嵌込み部材6aのアル
ミニウム電極9aには電線11aが接続されており、嵌
込み部材6aの外周側に引き出されている。一方、嵌込
み部材6bの炭素電極9bにも同様に電線11bが接続
されて嵌込み部材6bの外周側に引き出されており、上
記電線11aと11bは、外部抵抗12を介して接続さ
れている。なお、この外部抵抗12には、従来装置で使
用される外部抵抗よりも抵抗値が低いものを使用する。
【0013】上記配管1および水管路2内に処理すべき
水を流したところ、配管1から水路管2への継ぎ目や水
路管2内での水流の乱れは殆どなく、電極および磁極の
露出面でも滑らかな水の流れが得られている。この結
果、水路管2内でも処理水は実質的な流速が低下するこ
となく適度な流速で水路管2内を移動する。水路管2内
では、アルミニウム電極9aと炭素電極9bとが水通路
を挟んで対向しており、これら電極のそれぞれの電気化
学的ポテンシャルの相違から、アルミニウム電極9aを
アノード、炭素電極9bをカソードとして両電極間に微
弱電流が流れ、電場が生じる。この微弱電流量は、外部
抵抗12の抵抗値によっても定まるが、外部抵抗の抵抗
値を従来よりも低くすることにより、従来よりも大きな
電流が得られる。したがって、電極を水路管とほぼ同位
置に配置したことにより電極の間隔は従来よりも離れる
ことになるが、より大きな電流値によりこれら電極間で
も十分な電場の作用が得られる。また、電極9a、9b
と水路管2とは電気絶縁シート7で絶縁されており、水
路管2を通して電流が流れることはなく、外部抵抗のみ
を通して電極間に所望の量の電流が流れる。電気絶縁シ
ート7がないと電極9a、9bは極めて抵抗の低い水路
管で接続された状態になり、アルミニウム電極9aが早
期に消耗してしまう。
【0014】また永久磁石8a、8bも同様に水通路を
挟んで対向しており、それぞれの対向面は互いに異極の
磁極を有することから永久磁石間には磁場が生じ、水流
によるホール効果によって上記電極間電場と同方向に誘
起電流が生じ、相乗効果によって電極間に印加される電
場の強さを高める。なお、この実施形態では磁場を相乗
的に加えるものとしたが、相殺的に加えることも可能で
ある。この際に、磁極間の間隔も従来よりも広くなって
いるものの、実質的な流速が増加しており、ホール効果
の増大によってより大きな誘起電流が得られ、従来と変
わらない十分な磁場の作用を得ることができる。
【0015】上記磁場及び電場の作用によって水中のス
ケール成分は凝集して結晶の核になる。処理水は、適度
な流速で水路管2内を通過しており、より効果的に磁場
と電場の作用を受け、結晶核の形成が促進される。上記
のようにして形成される結晶核は、浮遊状態で循環水中
を移動し、周囲のスケール成分を補充しながら結晶とし
て成長する。十分に結晶成長したスケール成分はタンク
に設けた回収槽等で自重により沈降し、次第にスラッジ
として堆積するので、このスラッジを回収することによ
り水中のスケール成分を徐々に除去することができる。
【0016】上記装置を相当の期間使用すると、外部抵
抗として抵抗値の低いものを使用したこともあり、アル
ミニウム電極9aは溶出により比較的早期に消耗するた
め交換が必要になる。交換に際しては、水路管2への処
理水の流入をバルブ(図示しない)を閉じて止めるとと
もに、バイパス管1aのバルブ(図示しない)を開いて
処理水を迂回させておく。次いで、嵌込み部材6aを貫
通孔4aから抜き取るとともに外部抵抗を取り外し、新
品のアルミニウム電極を設けた嵌込み部材を新たに貫通
孔4aに填め込んでその電線を外部抵抗に結線すること
によりアルミニウム電極を交換する。
【0017】以上のように電極の交換作業は極めて容易
かつ短時間で行うことができ、交換後も直ちに同性能の
水処理を行うことができる。また、交換を殆ど必要とし
ない炭素電極や電磁石でも、その表面に過剰の付着物が
生じたり損傷が生じたりした場合には水処理効率が低下
する。そこで、上記のように嵌込み部材を貫通孔から抜
き取り、電極や電磁石の表面を清掃したり、損傷がある
場合には交換したりして水処理効率の低下を防止するこ
とができる。
【0018】なお、この実施形態では電極および永久磁
石を嵌込み部材を介して水路管に嵌込み固定したが、電
極または永久磁石を直接水路管に嵌込むことも可能であ
る。但し、作業性等を考慮すれば、これら電極および永
久磁石は、嵌込み部材を介して水路管に嵌込むのが望ま
しい。なお、本実施形態では、消耗した電極の交換や、
電極、磁石の表面の清掃、損傷した電極、磁石の交換に
ついて説明したが、種別の異なる電極や磁石を用意して
おき、これらを適宜選択して貫通孔に嵌込むことによ
り、異なる性能の水処理装置を容易に得ることができ、
異なる装置への適用や処理状況に合わせた性能変更等も
容易に行うことができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電場または
磁場印加水処理装置によれば、処理水が流れる水路管の
一部周壁に、少なくとも1対の嵌込み用貫通孔が対向し
て形成され、前記対の嵌込み用貫通孔に、対極からなる
対の磁極または異種材料よりなる対の電極のいずれかが
着脱可能に嵌込み固定され、各磁極および電極は、水路
管の内周壁に沿った形状の内周面を有するので、水路管
内で処理水が円滑かつ適度な速度で流れ、通過時に生じ
る圧力損失が小さい。にもかかわらず、効率的な水処理
を可能にし、浮遊物の閉塞も起こりにくい。また、電極
及び磁石を取り外し可能な構造にしたことにより、電極
の消耗、電極及び磁石の損傷時、過剰付着物の発生時
に、装置全体の交換を必要とせず、簡便に磁石及び電極
の交換を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す概略正面図であ
る。
【図2】 同じく分解斜視図である。
【図3】 同じく分解断面図である。
【図4】 従来の水処理装置を示す断面斜視図である。
【符号の説明】 1 配管 2 水路管 3a 貫通孔 3b 貫通孔 4a 貫通孔 4b 貫通孔 5a 嵌込み部材 5b 嵌込み部材 6a 嵌込み部材 6b 嵌込み部材 7 電気絶縁シート 8a 永久磁石 8b 永久磁石 9a アルミニウム電極 9b 炭素電極 11a 電線 11b 電線 12 外部抵抗 20 配管 21 通路 22 永久磁石 23a 電極 23b 電極
フロントページの続き (72)発明者 木村 昇 千葉県四街道市鷹の台1丁目3番 株式 会社日本製鋼所内 (72)発明者 小田 吉昭 東京都府中市日鋼町1番1 株式会社日 本製鋼所内 (72)発明者 松田 正一 東京都府中市日鋼町1番1 株式会社日 本製鋼所内 (56)参考文献 特開 平6−79283(JP,A) 実開 平4−19800(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46 - 1/48 C02F 5/00 610 C10G 32/02 F02M 27/04 F23K 5/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理水が流れる水路管の一部周壁に、少
    なくとも1対の嵌込み用貫通孔が対向して形成されてお
    り、前記対の嵌込み用貫通孔に、対極からなる対の磁極
    または異種材料よりなる対の電極のいずれかが着脱可能
    に嵌込み固定されており、各磁極および電極は、水路管
    の内周壁に沿った形状の内周面を有することを特徴とす
    る電場または磁場印加水処理装置
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