JP2005064245A - 積層セラミックコンデンサ及びその短絡検出方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサ及びその短絡検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】部分的な内部電極のショート故障を検出することが可能な、直列接続の複数のコンデンサ素子を有するシリーズ構造の積層セラミックコンデンサ及びその短絡検出方法を提供する。
【解決手段】外部端子1a,1bに接続された接続内部電極3(3a,3b)と接続されていない中間内部電極13が配設され、接続内部電極と中間内部電極により直列接続の2つのコンデンサ素子C1,C2が形成された構造を有する積層セラミックコンデンサにおいて、中間内部電極13を外部に引き出すことにより通電状態の検出を可能ならしめる。
また、中間内部電極を外部に引き出すとともに、セラミック積層体の表面に、コンデンサの絶縁抵抗より抵抗値が低い抵抗4(4a,4b)を配設し、直列接続された各コンデンサ素子C1,C2のそれぞれに、抵抗4(4a,4b)が並列接続された構造とすることにより電圧分担を均等にする。
【選択図】図1

Description

本願発明は、直列接続の複数のコンデンサ素子を有するシリーズ構造の積層セラミックコンデンサ及びその短絡検出方法に関する。
積層セラミックコンデンサの一つに、例えばインバータの1次平滑用に使用される積層セラミックコンデンサがある。そして、このような用途に用いられる積層セラミックコンデンサとしては、例えば、図7に示すように、耐電圧性能に優れた直列接続の複数のコンデンサ素子を有するシリーズ構造の積層セラミックコンデンサがある。
この積層セラミックコンデンサ50は、4連シリーズ構造の積層コンデンサであり、素子(チップ)53内の同一平面に、一方の外部端子54aと接続する第1の接続内部電極52a、他方の外部端子54bと接続する第2の接続内部電極52b、及び第1及び第2の接続内部電極52a,52bの間に位置する中間内部電極52cを配設してなる第1の内部電極群52と、誘電体層51を介して第1の内部電極群52と対向する面に配設された、外部端子54a,54bに接続される内部電極を含まない複数(ここでは2つ)の中間内部電極62aからなる第2の内部電極群62とを交互に配設することにより形成されている。
そして、第1の内部電極群52と第2の内部電極群62は、それぞれを構成する各中間内部電極(52c及び62a)が、誘電体層51を介して対向する2つの電極の一部ずつに対向するように構成されており、例えば、図7における最上層の第1の内部電極群52及び第2の内部電極群62についてみると、異なる外部端子54a,54bに接続される第1及び第2の接続内部電極52a,52bと中間内部電極62aとの間、及び中間内部電極52cと62aとの間に、直列接続のコンデンサ素子55が4つ(4連)形成されるように構成されている。
また、直列接続の複数のコンデンサ素子を有するシリーズ構造の積層セラミックコンデンサとしては、図8に示すように、素子(チップ)53を構成する誘電体層51を介して対向するように配設された、異なる外部端子54a,54bに接続される内部電極52a,52bの間に、直列接続の2つのコンデンサ部55が形成されるように、外部端子54a,54bに接続されない内部電極(浮遊内部電極)62を配設した構造(2連シリーズ構造)の積層セラミックコンデンサ60も知られている。
上記のように、直列接続のコンデンサ素子を複数備えたシリーズ構造とした場合、素子厚(単位厚み)当りの破壊電圧値が大きくなり、小型で、耐電圧性能に優れ、しかも大容量の積層セラミックコンデンサを得ることが可能になる。
しかしながら、上記従来のシリーズ構造を有する積層セラミックコンデンサの場合、一部の内部電極間に短絡(ショート故障)が発生した場合に、その検出が難しく、信頼性に欠けるという問題点がある。すなわち、シリーズ構造の積層セラミックコンデンサでは、正負電極間で耐電圧試験を行うため、直列接続の複数のコンデンサ素子の一部にショート故障があっても、他のコンデンサ素子で試験電圧に耐えた場合、ショート故障(不良)を検出することができないという問題点がある。
シリーズ構造の内部電極の一部がショート故障することにより容量が増大するとAC電流やDC漏れ電流が増大する可能性があり、電流センサなどの複雑で高価な計測装置を用いることにより、AC電流やDC漏れ電流が増大を検出することも可能ではあるが、コストの増大を招くため好ましくないのが実情である。
また、シリーズ構造のコンデンサ素子の電圧分担は、セラミック素子(誘電体素子)の絶縁抵抗によるため、製造条件により電圧ばらつきを生じ、耐電圧レベルを低下させるという問題点がある。
また、直列接続のコンデンサ素子が2つの2連シリーズ構造の積層セラミックコンデンサの場合においても、片側のコンデンサ素子にショート故障があった場合に、もう一方の素子で試験電圧に耐えた場合、ショート故障(不良)を検出することができないという問題点がある。
特開平8−37126号公報
本願発明は、上記問題点を解決するものであり、直列接続の複数のコンデンサ素子を有するシリーズ構造の積層セラミックコンデンサにおいて、部分的な内部電極のショート故障を検出することが可能な積層セラミックコンデンサ及びシリーズ構造を有する積層セラミックコンデンサのショート故障を確実に検出することが可能な積層セラミックコンデンサの短絡検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明(請求項1)の積層セラミックコンデンサは、
正・負の電極となる一対の外部端子が表面に配設されたセラミック積層体中に、前記外部端子に接続された接続内部電極と、接続されていない中間内部電極が配設され、前記接続内部電極と前記中間内部電極により直列接続のコンデンサ素子が複数形成された構造を有する積層セラミックコンデンサであって、
前記中間内部電極が外部に引き出されて、通電状態を検出することができるように構成されていること
を特徴としている。
また、請求項2の積層セラミックコンデンサは、外部に引き出された前記中間内部電極と導通する中間電位外部電極が、前記セラミック積層体の表面に配設されていることを特徴としている。
また、本願発明(請求項3)の積層セラミックコンデンサは、
正・負の電極となる一対の外部端子が表面に配設されたセラミック積層体中に、前記外部端子に接続された接続内部電極と接続されていない中間内部電極が配設され、前記接続内部電極と前記中間内部電極により直列接続のコンデンサ素子が複数形成された構造を有する積層セラミックであって、
前記中間内部電極を外部に引き出すとともに、前記セラミック積層体の表面に、コンデンサの絶縁抵抗より抵抗値が低い抵抗を配設し、前記抵抗を介して前記外部に引き出された中間内部電極と前記外部端子及び/又は隣り合うコンデンサ素子を構成する前記中間内部電極どうしを接続することにより、直列接続された各コンデンサ素子のそれぞれに、抵抗が並列接続された構造としたこと
を特徴としている。
また、本願発明(請求項4)の積層セラミックコンデンサの短絡検出方法は、
正・負の電極となる一対の外部端子が表面に配設されたセラミック積層体中に、前記外部端子に接続された接続内部電極と接続されていない中間内部電極が配設され、前記接続内部電極と前記中間内部電極により直列接続のコンデンサ素子が複数形成された構造を有する積層セラミックコンデンサの短絡検出方法であって、
前記中間内部電極をセラミック積層体の外部に引き出して通電状態を検出することにより、前記複数のコンデンサ素子を構成する内部電極の部分的な短絡を検出すること
を特徴としている。
本願発明(請求項1)の積層セラミックコンデンサは、正・負の電極となる一対の外部端子が表面に配設されたセラミック積層体中に、外部端子に接続された接続内部電極と、接続されていない中間内部電極を配設し、接続内部電極と中間内部電極により、直列接続の複数のコンデンサ素子を形成した構造を有する積層セラミックコンデンサにおいて、中間内部電極を外部に引き出すことにより通電状態を検出することができるようにしているので、内部電極の一部にショート故障が発生した場合にも、中間内部電極の電位をモニターすることによりショート故障を検知することができる。例えば、直列接続の2つのコンデンサ素子を備えたシリーズ構造の積層セラミックコンデンサの場合において、一方のコンデンサ素子を構成する内部電極にショート故障が発生した場合、当該コンデンサ素子を構成する中間内部電極の電位が、いずれかの外部端子の電位と同一になるため、中間内部電極の電圧をモニターすることによりショート故障を検知することが可能になる。
すなわち、従来のシリーズ構造を有する積層セラミックコンデンサの場合、一対の外部端子間で耐電圧試験が行われるため、一部のコンデンサ素子(例えば、直列接続された2つのコンデンサ素子を備えたシリーズ構造の積層セラミックコンデンサの場合における、片側のコンデンサ素子)にショート故障が発生していても、もう一方のコンデンサ素子のみで試験電圧に耐えた場合、ショート故障を検出することができないが、本願請求項1の積層セラミックコンデンサのように、中間内部電極を外部に引き出し、中間内部電極の電位と外部端子間でそれぞれ耐電圧試験を行うことにより、一方のコンデンサ素子のショート不良を確実に検出することが可能になる。
また、3つ以上のコンデンサ素子を備えたシリーズ構造の積層セラミックコンデンサの場合においても、中間内部電極の電位をモニターすることにより部分的なショート故障の発生を検出することができる。
例えば、直列接続された4つのコンデンサ素子を備えたシリーズ構造の積層セラミックコンデンサの場合において、外部端子に隣り合う両端側の積層セラミックコンデンサにコンデンサ素子を構成する内部電極にショート故障が発生した場合、当該中間内部電極の電位が外部端子の電位と同一になり、また、両端側以外の中間のコンデンサ素子を構成する内部電極にショート故障が発生した場合、当該中間内部電極の電位が、隣り合うコンデンサ素子を構成する中間内部電極の電位と同一になるため、中間内部電極の電圧をモニターすることによりショート故障を検知することができる。
なお、本願発明において「通電状態を検出する」とは、中間内部電極の電位を検出したり、各内部電極間に流れる電流を検出したりすることを意味する広い概念である。
また、請求項2の積層セラミックコンデンサのように、外部に引き出された中間内部電極と導通する中間電位外部電極をセラミック積層体の表面に配設することにより、中間内部電極の電位を容易かつ確実にモニターして、ショート故障を確実に検知することが可能になる。
また、本願発明(請求項3)の積層セラミックコンデンサのように、中間内部電極を外部に引き出すとともに、セラミック積層体の表面に、コンデンサの絶縁抵抗より抵抗値が低い抵抗を配設し、抵抗を介して外部に引き出された中間内部電極と外部端子及び/又は隣り合うコンデンサ素子を構成する中間内部電極どうしを接続することにより、直列接続された各コンデンサ素子のそれぞれに、抵抗が並列接続された構造とした場合、電圧分担を均等にして、実質的な耐電圧性能を向上させることが可能になる。
すなわち、複数のコンデンサ素子を直列接続した場合、それぞれのコンデンサ素子にかかる電圧の比はコンデンサ素子のIRの比に比例するため、コンデンサ素子のIRにばらつきがあると、電圧分担もばらつき、相対的に耐電圧レベルが低下するが、上述のように、抵抗をコンデンサ素子に並列に接続することにより、見掛け上のIRを等しくし、電圧分担を均一にすることが可能になり、耐電圧性能を向上させることが可能になる。
また、本願発明(請求項4)の積層セラミックコンデンサの短絡検出方法のように、正・負の電極となる一対の外部端子が表面に配設されたセラミック積層体中に、外部端子に接続された接続内部電極と、接続されていない中間内部電極が配設され、接続内部電極と中間内部電極により直列接続のコンデンサ素子が複数形成された構造を有する積層セラミックコンデンサにおいて、中間内部電極をセラミック積層体の外部に引き出して通電状態を検出することにより、各コンデンサ素子のいずれかにショート故障が発生した場合(各コンデンサ素子を構成する内部電極に部分的な短絡(ショート故障)が発生した場合)にも、これを確実に検出することが可能になる。
例えば、中間内部電極をモニターしながら積層セラミックコンデンサの実装を行うことにより、複数のコンデンサ素子を構成する内部電極に部分的な短絡などの故障が発生した場合にも、これを確実に検出することが可能になる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は、本願発明の一実施例(実施例1)にかかる積層セラミックコンデンサ10を示す図であり、(a)は透視平面図、(b)は正面断面図、(c)は正面図である。
この積層セラミックコンデンサ10は、図1(a)〜(c)に示すように、表面に正・負の電極となる一対の外部端子1a,1bが配設されたセラミック積層体2中に、外部端子1a,1bに接続された接続内部電極3(3a,3b)と、接続されていない中間内部電極13が配設され、接続内部電極3と中間内部電極13により直列接続の2つのコンデンサ素子C1,C2が形成された構造を有している。
積層セラミックコンデンサ10は、チタン酸バリウム系の誘電体セラミック材料を用いたセラミックグリーンシートにニッケルペーストを塗布することにより内部電極パターンを形成した電極印刷シートと、内部電極パターンを形成していない外層用のセラミックグリーンシートを積層、圧着した後、カットして個々のチップに分割し、焼成することにより得られるセラミック積層体2の両端部にCuペーストを塗布して焼き付けることにより外部端子1a,1bを形成し、その上にめっきを施したものであり、この実施例1の積層セラミックコンデンサ10の寸法は、長さ32mm×高さ40mm×厚み4.5mmである。ただし、本願発明の積層セラミックコンデンサはその寸法に特別の制約はない。
そして、この積層セラミックコンデンサ10においては、図1(a)に示すように、中間内部電極13が、外部端子1a,1bが形成された一対の端面と直交する端面に引き出されて、通電状態を検出することができるように構成されており、セラミック積層体2の表面(外部端子1a,1bが形成された一対の端面と直交する端面)には、外部に引き出された中間内部電極13と導通する中間電位外部電極5が配設されている。なお、中間電位外部電極5も、Cuペーストを塗布して焼き付け、その上にめっきを施すことにより形成されている。
さらに、この積層セラミックコンデンサ10においては、セラミック積層体2の表面に、コンデンサ素子C1,C2の絶縁抵抗より抵抗値が低い抵抗4を配設することにより、直列接続された2つのコンデンサ素子C1,C2のそれぞれに、同一の抵抗値を有する抵抗4(4a,4b)が並列接続されている。なお、この実施例1の積層セラミックコンデンサ10においては、抵抗4は、カーボン抵抗ペーストを塗布して、硬化させることにより形成されている。ただし、抵抗4の構成材料としては、カーボン系のものに限らず、ルテニウム系のものなどを用いることも可能である。
なお、抵抗4(4a,4b)の抵抗値は、コンデンサのIR(絶縁抵抗)より低い値で、かつ、交流インピーダンスより十分高い値であることが必要である。例えば、この実施例1では、積層セラミックコンデンサ10の絶縁抵抗が5MΩ(125℃−DC63V)、インピーダンスが約50mΩである場合において、抵抗値が10kΩ〜100kΩ程度の抵抗4(4a,4b)を形成するようにしている。ただし、この抵抗値は定格電圧や容量により変動する。
そして、この積層セラミックコンデンサ10は、図2に示すような等価回路を備えており、中間電位外部電極5を介して中間内部電極13の電圧をモニターする(例えば正電極である一方の外部端子1aと中間内部電極13(中間電位外部電極5)間で耐圧試験を行い、その後、例えば負電極である他方の外部端子1bと中間内部電極13(中間電位外部電極5)間で耐圧試験を行うことにより、内部電極の一部にショート故障が発生した場合にも、その故障を検知することができる。すなわち、上記のように直列接続された2つのコンデンサ素子C1,C2を備えたシリーズ構造の積層セラミックコンデンサ10において、一方のコンデンサ素子(例えばC1)を構成する内部電極(3a,13)にショート故障が発生した場合、中間内部電極13の電位が外部端子1aの電位と同一になるため、中間内部電極13の電圧をモニターすることによりショート故障を検知することができる。なお、他方のコンデンサ素子(例えばC2)を構成する内部電極(3b,13)にショート故障が発生した場合には、中間内部電極13の電位が外部端子1bの電位と同一になる。
また、中間内部電極13を外部に引き出すとともに、セラミック積層体2の表面に、各コンデンサ素子C1,C2の絶縁抵抗より抵抗値が低い抵抗4a,4bを配設し、抵抗4a,4bを介して中間内部電極13と一対の外部端子1a,1bを接続しているので、直列接続された各コンデンサ素子C1,C2のそれぞれに同一の抵抗値を有する抵抗4a,4bが並列接続された構造となる。その結果、各コンデンサ素子C1,C2の電圧分担を均等にして、実質的な耐電圧性能を向上させることが可能になる。すなわち、直列接続されたそれぞれのコンデンサ素子C1,C2にかかる電圧の比は、コンデンサ素子C1,C2の絶縁抵抗の比に比例するため、コンデンサ素子C1,C2の絶縁抵抗にばらつきがあると、電圧分担もばらつき、相対的に耐電圧レベルが低下するが、この実施例1のように、コンデンサ素子C1,C2に並列に、抵抗値が同一の抵抗4a,4bを接続することにより、各コンデンサ素子C1及びC2の見掛け上の絶縁抵抗を等しくして、電圧分担を均一にすることが可能になり、実質的な耐電圧を向上させることが可能になる。
なお、外部端子1a,1bの配設位置、接続内部電極3(3a,3b)及び中間内部電極13の引き出し位置などには特に制約はなく、図3(a),(b)及び(c)に示すように種々の変形を加えることが可能であり、これにより、製造の容易化、内部電極や外部電極の配置の最適化、実装方法の多様化を図ることが可能になる。
図3(a)は中間内部電極13を、引き出し部分を広くして、セラミック積層体2の一方の端面(図3(a)では下側端面)に引き出すとともに、同じく一方の端面側(図3(a)では下側端面)に中間電位外部電極5を設け、さらに、抵抗4a,4bをコーナー部を回り込むように配設し、接続内部電極3(3a,3b)の引き出し位置に対応するように外部端子1a,1bをセラミック積層体2の左右両端面に配設した例を示すものである。
また、図3(b)は中間内部電極13の引き出し部分を狭くして、セラミック積層体の対向する一対の端面(図3(b)では左右両端面)に引き出すとともに、同じく左右両端面に中間電位外部電極5及び抵抗4a,4bを設け、接続内部電極3(3a,3b)の引き出し位置に対応するように外部端子1a,1bをセラミック積層体2の左右両端面に配設した例を示すものである。
図3(c)は接続内部電極3(3a,3b)及び中間内部電極13を、セラミック積層体2の一方の端面(図3(c)では下側端面)に引き出し、中間電位外部電極5及び抵抗4a,4bを下側端面に設けるとともに、外部端子1a,1bを図3(c)の下側端面の所定の位置に配設した例を示すものである。
なお、図3(a)〜(c)において、図1と同一符号を付した部分は、図1と同一又は相当部分を示している。
なお、この実施例1のように直列接続の2つのコンデンサ素子を備えた積層セラミックコンデンサ10の場合 例えば、仮に、いずれか一方のコンデンサ素子(例えばC1)がショートした場合でも、残りのコンデンサ素子C2で、実使用上発生し得る最大電圧を耐えることのできるように設計すれば(例えば、定格50Vの場合に、一方のコンデンサ素子で50Vに耐えられるように設計する)、短絡電流による通電を回避することが可能になり、積層セラミックコンデンサ10の焼損を一時的に防止して、回路の動作を一時的に保障することも可能である。
また、図4は、この実施例1の積層セラミックコンデンサ10を用いた電気自動車のモータ駆動用インバータシステムの構成を示す図である。
このモータ駆動用インバータシステムは、バッテリー20,電圧比較回路21、本願発明の積層セラミックコンデンサ(平滑コンデンサ)10、誘導モータ22,及び誘導モータの制御回路23を備えている。
このモータ駆動用インバータシステムによれば、電圧比較回路21により、積層セラミックコンデンサ(平滑コンデンサ)10の中間電位外部電極5の電位とバッテリー20の両端電圧を比較し、中間電位外部電極5の電位がどちらかの電圧と同一あるいは近い値になれば、積層セラミックコンデンサ(平滑コンデンサ)10のショート故障と見なし、信号を出力して、システムストップ、アラーム出力などの対策をとるように構成されており、ショート故障を確実に検出することが可能な信頼性の高いモータ駆動用インバータシステムを提供することが可能になる。
図5は本願発明の他の実施例(実施例2)にかかる積層セラミックコンデンサ10aを示す図であり、(a)は透視平面図、(b)は正面断面図、(c)は正面図である。
この積層セラミックコンデンサ10aは、図5(a)〜(c)に示すように、表面に正・負の電極となる一対の外部端子1a,1bが配設されたセラミック積層体2中に、外部端子1a,1bに接続された接続内部電極3(3a,3b)と接続されていない中間内部電極13が配設され、接続内部電極3(3a,3b)と中間内部電極13により直列接続の4つのコンデンサ素子C1,C2,C3,C4が形成された構造を有している。なお、この4連の複数のコンデンサ素子C1〜C4のうち、両端側のコンデンサ素子C1,C4は、互いに対向する接続内部電極3(3a,3b)と中間内部電極13a又は13cとの間に形成されており、その他の中間のコンデンサ素子C2,C3は互いに対向する中間内部電極13aと13bの間及び中間内部電極13bと13cの間に形成されている。
そして、この積層セラミックコンデンサ10aにおいては、図5(a),(b)に示すように、中間内部電極13(13a〜13c)が外部端子1a,1bが形成された一対の端面と直交する一対の端面に引き出されて、通電状態を検出することができるように構成されており、セラミック積層体2の表面には、外部に引き出された中間内部電極13(13a〜13c)と導通する中間電位外部電極5(5a,5b,5c)が配設されている。
この積層セラミックコンデンサ10aは、図6に示すような等価回路を備えており、図5(b),図6に示すように、中間内部電極13(13a〜13c)が外部に引き出されて、セラミック積層体2の表面に形成された中間電位外部電極5(5a〜5c)に接続されているので、複数のコンデンサ素子C1〜C4を構成する内部電極の一部にショート故障が発生した場合にも、中間内部電極13(13a〜13c)の電位をモニターすることにより部分的なショート故障の発生を検出することができる。
例えば、この積層セラミックコンデンサ10aの4つのコンデンサ素子C1〜C4のうち、コンデンサ素子C1にショート故障が発生した場合、コンデンサ素子C1を構成する中間内部電極13(13a)の電位が外部端子1aと同一になるため、中間内部電極13(13a)の電圧をモニターすることによりショート故障を検知することができる。
また、両端側以外の中間のコンデンサ素子C2又はC3にショート故障が発生した場合、コンデンサ素子C2又はC3を構成する中間内部電極13(13b)の電位が、隣接する中間内部電極13(13a又は13c)の電位と同一になるため、中間内部電極13(13a〜13c)の電圧をモニターすることにより、各中間内部電極のショート故障を検知することができる。
なお、本願発明は、上記実施例1及び2に限定されるものではなく、直列接続のコンデンサ素子の数、セラミック積層体を構成するセラミック材料の種類、接続内部電極及び中間内部電極のパターンや構成材料、外部端子及び中間電位外部電極の配設位置や構成材料などに関し、発明の範囲内において応用、変形を加えることが可能である。
本願発明の積層セラミックコンデンサは、正・負の電極となる一対の外部端子が表面に配設されたセラミック積層体中に、外部端子に接続された接続内部電極と接続されていない中間内部電極が配設され、接続内部電極と中間内部電極により直列接続のコンデンサ素子が複数形成された構造を有する積層セラミックコンデンサにおいて、中間内部電極を外部に引き出すことにより通電状態を検出することができるようにしているので、内部電極の一部にショート故障が発生した場合にも、中間内部電極の電位をモニターすることによりショート故障を検知することが可能で、電気自動車のモータ駆動用インバータシステムなどの種々の用途に広く用いることが可能である。
また、本願発明の積層セラミックコンデンサの短絡検出方法は、中間内部電極をセラミック積層体の外部に引き出して通電状態を検出するようにしているので、直列接続の複数のコンデンサ素子を構成する内部電極に部分的な短絡などの故障が発生した場合にも、これを確実に検出することが可能で、種々の用途に用いられる積層セラミックコンデンサの短絡検出方法として広く用いることが可能である。
本願発明の一実施例(実施例1)にかかる積層セラミックコンデンサを示す図であり、(a)は透視平面図、(b)は正面断面図、(c)は正面図である。 本願発明の一実施例(実施例1)にかかる積層セラミックコンデンサの等価回路を示す図である。 (a),(b),(c)はそれぞれ、本願発明の一実施例(実施例1)にかかる積層セラミックコンデンサの変形例を示す図である。 本願発明の一実施例(実施例1)にかかる積層セラミックコンデンサを用いたモータ駆動用インバータシステムの構成を示す図である。 本願発明の他の実施例(実施例2)にかかる積層セラミックコンデンサを示す図であり、(a)は透視平面図、(b)は正面断面図、(c)は正面図である。 本願発明の他の実施例(実施例2)にかかる積層セラミックコンデンサの等価回路を示す図である。 従来のシリーズ構造の積層セラミックコンデンサを示す断面図である。 従来のシリーズ構造の積層セラミックコンデンサの他の例を示す断面図である。
符号の説明
1a,1b 外部端子
2 セラミック積層体
3(3a,3b) 接続内部電極
4(4a,4b) 抵抗
5(5a,5b,5c) 中間電位外部電極
10,10a 積層セラミックコンデンサ
13,13a,13b,13c 中間内部電極
20 バッテリー
21 電圧比較回路
22 誘導モータ
23 制御回路
C1,C2,C3,C4 コンデンサ素子

Claims (4)

  1. 正・負の電極となる一対の外部端子が表面に配設されたセラミック積層体中に、前記外部端子に接続された接続内部電極と、接続されていない中間内部電極が配設され、前記接続内部電極と前記中間内部電極により直列接続のコンデンサ素子が複数形成された構造を有する積層セラミックコンデンサであって、
    前記中間内部電極が外部に引き出されて、通電状態を検出することができるように構成されていること
    を特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 外部に引き出された前記中間内部電極と導通する中間電位外部電極が、前記セラミック積層体の表面に配設されていることを特徴とする請求項1記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 正・負の電極となる一対の外部端子が表面に配設されたセラミック積層体中に、前記外部端子に接続された接続内部電極と接続されていない中間内部電極が配設され、前記接続内部電極と前記中間内部電極により直列接続のコンデンサ素子が複数形成された構造を有する積層セラミックコンデンサであって、
    前記中間内部電極を外部に引き出すとともに、前記セラミック積層体の表面に、コンデンサの絶縁抵抗より抵抗値が低い抵抗を配設し、前記抵抗を介して前記外部に引き出された中間内部電極と前記外部端子及び/又は隣り合うコンデンサ素子を構成する前記中間内部電極どうしを接続することにより、直列接続された各コンデンサ素子のそれぞれに、抵抗が並列接続された構造としたこと
    を特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  4. 正・負の電極となる一対の外部端子が表面に配設されたセラミック積層体中に、前記外部端子に接続された接続内部電極と接続されていない中間内部電極が配設され、前記接続内部電極と前記中間内部電極により直列接続のコンデンサ素子が複数形成された構造を有する積層セラミックコンデンサの短絡検出方法であって、
    前記中間内部電極をセラミック積層体の外部に引き出して通電状態を検出することにより、前記複数のコンデンサ素子を構成する内部電極の部分的な短絡を検出すること
    を特徴とする積層セラミックコンデンサの短絡検出方法。
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