JP2005064058A - バックアップピンの位置決定装置及びバックアップピンの位置決定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、電子部品を搭載した被支持基板をバックアップピンにより支持するバックアップピンの位置決定装置及びバックアップピンの位置決定方法に関し、バックアップピンの配設時間を短縮して装置の稼動効率を向上させることを目的とする。
【解決手段】バックアップベースに関する第1の情報と、複数種類の基板に関する第2の情報とを入力し、使用可能ピン穴位置と不使用ピン穴位置とに分離し、複数種類の基板のそれぞれの外形のOR条件の外形を決定し、第1及び第2の情報に基づいて複数種類の基板に対して共通して使用できる支持ピン穴位置を決定し、支持ピン穴位置にバックアップピンを配設して、複数種類の基板の支持を行う。
【選択図】 図12
【解決手段】バックアップベースに関する第1の情報と、複数種類の基板に関する第2の情報とを入力し、使用可能ピン穴位置と不使用ピン穴位置とに分離し、複数種類の基板のそれぞれの外形のOR条件の外形を決定し、第1及び第2の情報に基づいて複数種類の基板に対して共通して使用できる支持ピン穴位置を決定し、支持ピン穴位置にバックアップピンを配設して、複数種類の基板の支持を行う。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバックアップピンの位置決定装置及びバックアップピンの位置決定方法に関し、特に電子部品を搭載した被支持基板をバックアップピンにより支持するバックアップピンの位置決定装置及びバックアップピンの位置決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プリント基板に電子部品を実装する場合、表面実装技術(SMT)が多用されている。これは、表面実装の場合、従来のようにプリント基板に貫通孔を形成し電子部品の端子をこの貫通孔に挿入してはんだ付けする方法に比べて貫通孔を形成する必要がなく、またプリント基板の表裏面に電子部品を実装できるため実装密度を高めることが可能となるためである。
【0003】
一方、プリント基板に電子部品を実装する場合、プリント基板の所定位置にはんだペーストを印刷するはんだペースト印刷工程、電子部品をはんだペーストが印刷されたプリント基板に搭載する部品搭載工程、はんだ付けのためのリフロー処理を行なうリフロー工程等の種々の実装工程を実施する。このように、各工程を実施する装置間でプリント基板を搬送する場合、基板支持装置によりプリント基板を支持して搬送することが行なわれている。この基板支持装置は、バックアップベースと称する基台にバックアップピンを配設した構造とされており、プリント基板の下面を複数のバックアップピンで支持する構成とされている。
【0004】
ところで、上記した表面実装によるプリント基板では、電子部品がプリント基板の表裏両面に搭載された構成となっている。従って、プリント基板の裏面をバックアップピンにより支持しようとした場合、裏面に搭載された電子部品を避けてバックアップピンを設ける必要がある。
【0005】
このバックアップピンの配設位置を自動により求める従来技術としては、バックアップベースに形成されたバックアップピンを配設するための複数のピン穴位置と、基板上に搭載された電子部品の搭載位置とに基づいて、バックアップピンが配設可能なピン穴位置の全てをディスプレイ上に表示させて、オペレータがディスプレイを見ながらバックアップピンの配設を行っていた(例えば、特許文献1参照。)。また、上記従来技術と同様な方法を用いてバックアップピンを配設するピン穴の位置を求めて、自動でバックアップピンをバックアッププレートのピン穴位置に配設するという技術があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−260795号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、バックアップピンが配設可能な全てのピン穴位置に対してバックアップピンを配設するため、プリント基板に電子部品を搭載する際に支持が不要なバックアップピンも配設されることになり、バックアップピンを配設する際に多くの時間を要し、基板支持装置の稼動効率を低下させるという問題があった。
【0008】
また、従来の技術では、プリント基板の下面に配設された電子部品を避けて立てるピン位置を求めるだけのものであり、プリント基板の上面に配設された電子部品については何ら考慮されていなかった。即ち、実際にはプリント基板の上面に配設されたBGA(ボール・グリッド・アレイ)等のファインピッチ部品は、確実な実装を行なうためにはプリント基板のファインピッチ部品の実装位置背面をバックアップピンにより確実にバックアップする必要がある。
【0009】
しかしながら、上記のように従来においてはプリント基板の上面に配設されたファインピッチ部品については何ら考慮されていなかったため、ファインピッチ部品の実装不良が発生するおそれがあった。
【0010】
更に、従来の技術では、複数種類のプリント基板が存在する場合、それぞれ各種類のプリント基板毎にバックアップピンの配設を設定することが行われていた。このように従来の技術では、一つの形態のバックアップピンの配設位置で、複数種のプリント基板を共通に支持することが考慮されていなかったため、これによってもバックアップピンの配設時間をプリント基板が変わる毎に実施しなくてはならないという問題点があった。
【0011】
そこで本発明は、上記実情に鑑みなされたもので、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることのできるバックアップピンの位置決定装置及びバックアップピンの位置決定方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を、請求項1記載の発明では、被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、前記バックアップベースに関する第1の情報を格納する第1の格納手段と、複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を格納する第2の格納手段と、前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持できるバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を求める共通支持ピン位置決定手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置により、解決する。
【0013】
上記発明によれば、共通支持ピン位置決定手段を設けることにより、複数種類の被支持基板を共通に支持し得る支持ピン位置を求めることができるため、1つのバックアップピンの位置で複数種類の被支持基板を支持することができるため、効率良く複数種類の被支持基板を支持することができる。これにより、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることができる。
【0014】
また請求項2記載の発明では、被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずにバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を仮決定する支持ピン位置決定手段と、前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該一致した仮決定された支持ピン位置に近接したピン位置に代わりとなる支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避する設定補正手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置により、解決する。
【0015】
上記発明によれば、被支持基板を支持するために必要な支持ピン位置のみにバックアップピンを設けて被支持基板を支持することができ、バックアップピンの配設時間を短縮して、装置の稼動効率を向上させることができる。
【0016】
また請求項3記載の発明では、請求項1または2記載のバックアップピンの位置決定装置において、前記第2の情報に、前記被支持基板の上面に設けられた部品のうち、前記バックアップピンによる支持の必要性の高い部品の配設位置情報である上面部品配置位置情報を含めると共に、前記共通支持ピン位置決定手段は、該上面部品配置位置情報に基づき、少なくとも1つ以上の前記支持ピン位置を求める構成としたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置により、解決する。
【0017】
上記発明によれば、被支持基板上面に実装される予定の部品がバックアップピンによる支持の必要性の高い部品であった場合、共通支持ピン位置決定手段により少なくとも1つの支持ピン位置を設定して、支持の必要性の高い部品を十分に支持することができる。
【0018】
また請求項4記載の発明では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバックアップピンの位置決定装置において、前記支持ピン位置を、前記バックアップベースと原寸大の用紙に表示して出力する出力手段を設けたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置により、解決する。
【0019】
上記発明によれば、出力手段を設けることで支持ピン位置をバックアップベースに対応した原寸大の大きさで用紙として出力することができる。このため、用紙とバックアップベースとを合わせて、位置を求め、バックアップピンを装着することができ、装着性の向上や時間短縮を図ることができる。
【0020】
また請求項5記載の発明では、被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定方法において、前記バックアップベースに関する第1の情報を入力し、複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を入力し、前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持し得るバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を演算することを特徴とするバックアップピンの位置決定方法により、解決する。
【0021】
上記発明によれば、複数種類の被支持基板について共通に支持し得る支持ピン位置を求めることができるため、1つのバックアップピンの位置で複数種類の被支持基板を支持することができるため、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0023】
(第1実施例)
始めに、図1乃至3を参照して、本発明の実施例であるバックアップピンの位置決定装置及び基板支持装置本体について説明する。図1は、本発明の実施例である基板支持装置の概略図を示したものであり、図2はバックアップベースに配設されたバックアップピンにより支持されたプリント基板を示した図である。また、図3は、バックアップピンの位置決定装置を構成する基板支持装置用コンピュータの内部構成を示した図である。尚、図1に示したZ1,Z2方向は、バックアップピン29の延在方向を示しており、Y1,Y2方向はZ1,Z2方向に対して直交する方向を示している。
【0024】
図1に示すように、基板支持装置10は、大略すると基板支持装置本体21と、バックアップピンの位置決定装置である基板支持装置用コンピュータ35とにより構成されている。基板支持装置用コンピュータ35はバックアップピン29の位置決定装置を構成するものであり、本実施例では基板支持装置本体21の駆動を制御する構成とされている。また、基板支持装置用コンピュータ35には、出力手段であるプリンタ15が基板支持装置用コンピュータ35の構成要素の一部として設けられている。しかしながら、後述するように基板支持装置用コンピュータ35は必ずしも基板支持装置本体21に接続する構成とする必要はなく、バックアップピン29の配設位置をプリンタ15によりプリントアウトする構成としてもよいものである。
【0025】
基板支持装置本体21は、大略すると架台22と、支持部23と、バックアップピン昇降手段24と、バックアップベース26と、基板支持部28と、ベルトコンベア80とにより構成されている。架台22上には、バックアップベース26と基板支持部28とを支持するための支持部23が配設されている。バックアップベース26の図1中の下方には、バックアップベース26に形成された複数のピン穴にバックアップピン29を配設するためのバックアップピン昇降手段24が複数のピン穴に対応するように複数設けられている。
【0026】
このバックアップピン昇降手段24を、必要に応じて駆動させてバックアップピン29を上昇させることにより、プリント基板31は支持される。ベルトコンベア80は、プリント基板31をX1,X2方向の所定の位置に移動させ、その後、上昇してプリント基板31を基板支持部28の間に挟みこんで固定し、バックアップピン29により支持され、半田ペースト印刷、部品実装等の処理の行われたプリント基板31を下降させ、排出するためのものである。ベルトコンベア80は、図示していないベルトコンベア駆動用モータにより駆動される。
【0027】
図1乃至2に示すように、被支持基板であるプリント基板31は、電子部品32が搭載された側の面31A(裏面)がバックアップピン29と対向するよう、基板支持部28とベルトコンベア80に支持されている。この面31Aにバックアップピン29が当接されることにより、プリント基板31はバックアップピン29により支持される。一方、プリント基板31の面31Bには、半田ペースト印刷機により半田ペーストが印刷され、また所定位置には電子部品搭載装置(図示せず)により電子部品33が搭載される。なお、電子部品32は、請求項1に記載の「被支持基板の下面に設けられた部品」であり、電子部品33は請求項3に記載の「被支持基板の上面に設けられた部品」のことである。
【0028】
次に、バックアップピンの位置決定装置を構成する基板支持装置用コンピュータ35について説明する。始めに、図1を参照して、基板支持装置用コンピュータ35のハード構成について説明する。基板支持装置用コンピュータ35は、大略するとキーボード37と、記録媒体挿入口38と、ディスプレイ36と、マウス40とを有した構成とされている。また、基板支持装置用コンピュータ35には、共通バックアップピンの配設位置を、バックアップベース26に対応した原寸大の大きさの用紙で出力することのできる出力手段であるプリンタ15が接続されている。
【0029】
キーボード37及びマウス40は、データを入力するための入力装置である。記録媒体挿入口38は、データの書き込まれた記録媒体39を挿入するためのものである。挿入された記録媒体39は、基板支持装置用コンピュータ35のCPUにより読み込まれる。ディスプレイ36は、後述する図8乃至10に示す各種画像データ等を表示するためのものである。
【0030】
次に、図3を参照して、基板支持装置用コンピュータ35の内部構成について説明する。基板支持装置用コンピュータ35は、大略するとCPU41と、ROM42と、RAM43と、CLK45と、入力装置54と、記憶手段55と、出力手段56とにより構成されている。CPU41は、基板支持装置用コンピュータ35の内部の全般的な制御及び後述する最適支持ピン穴位置決め処理を実施する。
【0031】
CPU41は、RAM43に格納されているバックアップピン昇降手段位置設定用プログラムを読み出して、プリント基板31を支持する際に必要な最適支持ピン穴位置を設定する処理を実行する。尚、最適支持ピン穴位置は、複数のバックアップピン昇降手段24のうち、プリント基板31を支持する上で最も適したバックアップピン昇降手段24の配設位置のことである。なお、このバックアップピン昇降手段24の配設位置は、請求項に記載の「支持ピン位置」のことである。
【0032】
ROM42には、所定のOSが格納されている。RAM43には、上記のようにプリント基板31を支持する際、最適なバックアップピン昇降手段24を設定するためのバックアップピン昇降手段位置設定用プログラムが格納されている。CLK45は、CPU41、ROM42及びRAM43の動作のタイミングを制御するものである。入力装置54は、具体的にはキーボード37、マウス40、磁気ディスク装置等である。この入力装置54は、基板支持装置用コンピュータ35に外部からのデータを入力するためのものである。
【0033】
入力装置54には、バックアップベース26に関する情報(請求項1に記載の第1の情報)と、プリント基板31に搭載された電子部品32,33の搭載位置、電子部品32,33の周囲にバックアップピン29を配設しない領域(以下、逃げ領域)、及びバックアップピン29による支持の必要性が特に高い部品である支持必要電子部品の搭載位置等に関する情報(請求項1に記載の第2の情報)とが入力される。なお、バックアップピン29による支持の必要性が特に高い部品である支持必要電子部品の搭載位置等に関する情報は、請求項3に記載の上面配置位置情報のことである。
【0034】
記憶手段55には、上記第1の情報を格納する第1の格納手段と、上記第2の情報を格納する第2の格納手段とを格納するエリアが設けられている。また、記憶手段55には、被支持基板情報、最適ピンピッチCの間隔、使用可能ピン穴位置61、不使用ピン穴位置60、最適支持ピン穴位置及び仮ピン穴位置L,M等に関する情報が記憶されている。これらの情報は、必要に応じて記憶手段55から読み出される。また、出力装置56は、具体的にはディスプレイ36や出力手段としてのプリンタ15等である。
【0035】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP84の使用ピン穴位置と不使用ピン穴位置との分離処理に用いる分離方法について説明する。尚、前記したように「使用ピン穴位置」、「不使用ピン穴位置」は、実際にはバックアップピン昇降手段24の配設位置を指す。具体的には、「使用ピン穴位置」はプリント基板31を支持するのに用いるバックアップピン昇降手段24の配設位置を指し、「不使用ピン穴位置」はプリント基板31を支持するのに用いないバックアップピン昇降手段24の配設位置を指す。しかしながら、以下の説明では説明の便宜上、「使用ピン穴位置」及び「不使用ピン穴位置」の用語を用いて説明するものとする。
【0036】
使用ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60との分離方法は、入力装置54に入力された第1及び第2の情報に基づいて、バックアッププレート26に形成されたピン穴位置のうちプリント基板31をバックアップピン29で支持する際、使用できる使用可能ピン穴位置と使用できない不使用ピン穴位置とに分けることで行われる。
【0037】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP85〜87の処理に用いる最適支持ピン穴位置の設定方法について説明する。図4は、最適支持ピン穴位置が設定された状態のバックアップベースの平面図である。尚、図4に示したEはX1,X2方向のピン穴位置の番地(以下、番地E)を示しており、FはY1,Y2方向のピン穴位置の番地(以下、番地F)を示している。また、同図中に示したCは、プリント基板31を支持するバックアップピン29を配設する際の最適な間隔(以下、最適ピンピッチC)を示している。
【0038】
始めに、最適支持ピン穴位置を設定する際、基準となる基準ピン穴位置を設定する。次に、第1及び第2の情報に基づいてプリント基板31を支持するために最適なバックアップピン29の配設間隔である最適ピンピッチCを、入力装置54を用いて入力する。尚、この最適ピンピッチCは、プリント基板の大きさや、搭載する電子部品の数や重さによって変化する値であり、予め実験或いは経験等により求められている値である。
【0039】
次に、電子部品32の搭載領域を完全に加味することなく、最適ピンピッチCの間隔で最適支持ピン穴位置を仮決定する。このような方法を用いることにより、最適支持ピン穴位置を仮決定することができる。なお、本実施例では、最適支持ピン穴位置の位置を電子部品32の搭載領域に加味せずに最適支持ピン穴位置の仮決定を行ったが、電子部品32の特性によっては、一部電子部品32の特性を加味する場合もある。
【0040】
ここで、図4を用いて具体的な例を挙げて最適支持ピン穴位置の設定方法について説明する。図4に示すように、バックアップベース26上でのプリント基板31の位置が決定された後、使用可能ピン穴位置61の中から基準ピン穴位置59a(基準バックアップピン昇降手段位置)が設定される。この基準ピン穴位置59aは、電子部品32が配設されない位置で、かつクランプ処理が行なわれない位置が設定される。本実施例では、プリント基板31に対応する領域のY2方向端部でかつX1方向端部の位置を基準ピン穴位置59aとして設定している。
【0041】
次に、基準ピン穴位置59aから図4中に示したY1方向に最適ピンピッチCの間隔で最適支持ピン穴位置59bが設定される。次に、設定された複数の最適支持ピン穴位置59bからX2方向へ最適ピンピッチCの間隔で最適支持ピン穴位置59cが設定される。
【0042】
尚、最適ピンピッチCの値は、プリント基板31の面31Bに搭載される電子部品33の搭載密度や搭載位置等により変わる。また、図4中に示したX1,X2方向に設けられた番地EとY1,Y2方向に設けられた番地Fとにより、バックアップベース26に形成された全てのピン穴位置の位置が決定されている。
【0043】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP88〜89の直線方向への最適支持ピン穴位置の設定処理に用いる直線方向探索設定方法について説明する。図5及び図6は、最適ピンピッチの間隔で最適支持ピン穴位置を設定できない場合の具体例を示した図である。
【0044】
尚、図5乃至6のCは、先に説明した最適ピンピッチCを示しており、H,Kは最適支持ピン穴位置を設定する設定方向を示している。また、図5中のIと図6中のJは、電子部品32が搭載された搭載位置を示している。直線方向への最適支持ピン穴位置の設定処理は、先に設定された最適支持ピン穴位置59b,59cが不使用ピン穴位置60の位置と一致した際、代わりとなる最適支持ピン穴位置62,64を設定するためのものである。
【0045】
図5は、最適支持ピン穴位置59c−1の次に設定された最適支持ピン穴位置が不使用ピン穴位置60と一致した場合を示している。このように最適支持ピン穴位置と不使用ピン穴位置60とが一致した場合、最適支持ピン穴位置の位置は、仮ピン穴位置Lと設定される。この仮ピン穴位置Lの位置は、記憶手段55に記憶される。次に、最適支持ピン穴位置59c−1と仮ピン穴位置Lとを結ぶ直線上の範囲内(仮ピン穴位置Lを中心として最適ピンピッチCの範囲内)に使用可能ピン穴位置61の探索を行なう。この時、複数の使用可能ピン穴位置61が存在した場合には、仮ピン穴位置Lに最も近接した位置にある使用可能ピン穴位置61を最適支持ピン穴位置62として設定する。
【0046】
図6は、最適支持ピン穴位置59c−4の次に設定された最適支持ピン穴位置が不使用ピン穴位置60と一致し、かつ最適支持ピン穴位置59c−4と仮ピン穴位置Mとの間の直線上に最適支持ピン穴位置62を設定することができない場合を示している。この場合は、最適支持ピン穴位置59c−4と仮ピン穴位置Mとを結ぶ直線上の延長上(仮ピン穴位置Mを中心とした最適ピンピッチCの範囲内)に使用可能ピン穴位置61の探索を行なう。この時、複数の使用可能ピン穴位置61が存在した場合には、仮ピン穴位置Mに最も近接した位置にある使用可能ピン穴位置61を最適支持ピン穴位置64として設定する。
【0047】
このような直線方向探索設定方法により最適支持ピン穴位置の設定処理を行なうことで、最適支持ピン穴位置が不使用ピン穴位置60と一致した際、最適支持ピン穴位置59c−1,59c−4と仮ピン穴位置L,Mとを結ぶ直線の延長上の範囲内で仮ピン穴位置L,Mに最も近接した使用可能ピン穴位置61を最適支持ピン穴位置62,64として設定し、仮ピン穴位置L,Mの代わりとなる最適支持ピン穴位置62,64にバックアップピン29を配設してプリント基板31を支持することができる。
【0048】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP90〜91の円内方向への最適支持ピン穴位置の設定処理に用いる円内方向探索設定方法について説明する。図7は、円内方向に最適支持ピン穴位置を探索する方法を説明するための図である。尚、図7において、図6と同一構成部分に関しては同一の符号を付す。円内方向への最適支持ピン穴位置の設定処理は、図6に示したように最適支持ピン穴位置59c−4と仮ピン穴位置Mとの間の直線上に最適支持ピン穴位置を設定することができなかった場合、仮ピン穴位置Mの近傍の平面方向に最適支持ピン穴位置を設定して、プリント基板31を支持する際の強度を維持するためのものである。
【0049】
図7に示すように、始めに、最適支持ピン穴位置59c−4を中心とする半径が最適ピンピッチCの円66と、最適支持ピン穴位置64を中心とする半径が最適ピンピッチCの円67とが重なる領域N内に使用可能ピン穴位置61があるかどうかの探索処理を行う。次に、領域N内に使用可能ピン穴位置61が存在した場合には、仮ピン穴位置Mに最も近接する使用可能ピン穴位置61を最適支持ピン穴位置70として設定する。領域N内に使用可能ピン穴位置61が存在しない場合には、仮ピン穴位置Mを中心とする半径が最適ピンピッチCの円68が、円66又は円67と重なる領域P内に存在する使用可能ピン穴位置61で最も仮ピン穴位置Mに近接したものを最適支持ピン穴位置として設定する。
【0050】
このような円内方向探索設定方法により最適支持ピン穴位置の探索処理を行なうことで、最適支持ピン穴位置である仮ピン穴位置Mに最も近接した位置に最適支持ピン穴位置を設定することができ、この最適支持ピン穴位置に対応するバックアップピン昇降手段24を駆動してバックアップピン29をプリント基板31に当てることで、プリント基板31を撓むことなく、支持することができる。
【0051】
尚、上記した実施例では、最適支持ピン穴位置70が二箇所設定される。プリント基板31の支持を確実に行なうためには、二箇所の最適支持ピン穴位置70に対応するバックアップピン昇降手段24を共に駆動することが望ましいが、配設するバックアップピン29の数を少なくしたい場合には、いずれか一方の最適支持ピン穴位置70を選定する構成としてもよい。
【0052】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP92〜93の支持必要電子部品(バックアップピン29による支持の必要性の高い部品)を支持する最適支持ピン穴位置の設定処理に用いる設定方法について説明する。支持必要電子部品を支持する最適支持ピン穴位置の設定処理は、支持必要電子部品が搭載される搭載位置に複数の最適支持ピン穴位置Tを設定して、しっかりと支持必要電子部品を支持するためのものである。入力装置54に入力された第1及び第2の情報に基づいて、支持必要電子部品を支持する上で最適な最適支持ピン穴位置Tが求められる。
【0053】
このような設定方法により最適支持ピン穴位置Tの設定処理を行うことにより、支持必要電子部品を支持するバックアップピン29の数を増加させて、しっかりと支持必要電子部品を支持することができる。これにより、プリント基板31に電子部品33を搭載する際、電子部品33の搭載位置の精度を向上させることができる。
【0054】
次に、複数種類のプリント基板に対して、共通して使用できる支持ピン位置を決定する際、ディスプレイ36上に表示される画面73について図9を用いて説明する。なお、共通して使用できる支持ピン位置とは、複数種類のプリント基板に対して共通して使用できる最適支持ピン穴位置のことである。複数種類のプリント基板に対して使用可能な共通バックアップピンが存在しない場合には、プリント基板の種類を1枚ずつ減らしていくことで、共通バックアップピンの探索が行われる。
【0055】
図9は、3種類のプリント基板に対して使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とに分けた結果を、ディスプレイ36上に画像73として表示した例である。図9中において、−2はプリント基板75A〜75Cとバックアップベース26とが干渉しないピン穴位置、0と表示されたピン穴位置は使用可能ピン穴位置61、2と表示されたピン穴位置はプリント基板75Aの不使用ピン穴位置60、4と表示されたピン穴位置はプリント基板75Bの不使用ピン穴位置60、6と表示されたピン穴位置は2つのプリント基板75A〜75Bに共通の不使用ピン穴位置60をそれぞれ示している。
【0056】
また、図9において、8と表示されたピン穴位置はプリント基板75Cの不使用ピン穴位置60、10と表示されたピン穴位置はプリント基板75A,75Cに共通の不使用ピン穴位置60、12と表示されたピン穴位置はプリント基板75B,75Cに共通の不使用ピン穴位置60、14と表示されたピン穴位置はプリント基板75A〜75Cに共通の不使用ピン穴位置60をそれぞれ示している。図9中のSは、バックアップベースの外形線を示している。
【0057】
このように使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とを分類した結果を数字で表示することにより、作業者は使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とを容易に認識することができる。また、この使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とを分類した結果は、記憶手段55に記憶され、最適支持ピン穴位置を設定する際に用いられる。尚、図8乃至9ではピン穴位置を数字で分類したが、数字の代わりに色を用いて分類しても良い。
【0058】
図10は、最適支持ピン位置決め処理が終了して、全ての最適支持ピン穴位置76の設定完了後に表示される画像74である。尚、以下の説明において、プリント基板31を支持する際に必要な全ての最適支持ピン穴位置を示す場合には、最適支持ピン穴位置76と記載する。
【0059】
ディスプレイ36には、画像74としてバックアップベース26の外形線と、プリント基板31の外形線と、プリント基板31の面31Bに搭載された電子部品32の外形線と、プリント基板31の面31Aに搭載される予定の支持必要電子部品の外形線Rと、使用可能ピン穴位置61と、不使用ピン穴位置60と、最適支持ピン穴位置76と、ピン穴位置の具体的な位置を示す番地E,Fとが表示されている。
【0060】
このような画像74をディスプレイ36上に表示することで、作業者は電子部品32の搭載された搭載位置やバックアップピン29が配設される最適支持ピン穴位置76の位置等に関する情報を容易に認識することができる。
【0061】
図11乃至12を参照して、基板支持装置20を用いて、プリント基板31を支持する際の最適ピン穴位置決め処理を行う場合について説明する。図11乃至12は、第1実施例のバックアップピンの位置決定装置を用いた最適ピン穴位置決め処理のフローチャートを示した図である。
【0062】
図11に示す処理が起動すると、先ずSTEP81の処理により、最適支持ピン穴位置76を設定する際に必要な第1及び第2の情報が入力される。この第2の情報には、逃げ領域に関する情報も含まれる。ここで「逃げ領域」とは、前記したようにプリント基板31に搭載された電子部品32の周囲に形成されるバックアップピン29を配設しない領域である。
【0063】
続くSTEP84では、バックアップベース26に形成されたピン穴位置を使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とに分ける処理を実施する。
【0064】
続く、STEP85では、使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60との位置を示す画像がディスプレイ36上に表示される。図8又は図9は、ここで表示される一例である画像72,73を示している。
【0065】
次のSTEP86では、最適支持ピン穴位置76を設定する際に必要な基準ピン穴位置59aが設定される。次のSTEP87では、電子部品32の搭載された搭載位置に拘わらずに最適支持ピン穴位置59b,59cが設定される。
【0066】
続く、STEP88では、不使用ピン穴位置60と一致した最適支持ピン穴位置59b,59cがあるかどうかの判定をする。この判定が否定判断(No)の場合には、処理はSTEP92へと進む。判定が肯定判断(Yes)の場合には、仮ピン穴位置L,Mの位置が記憶手段55に記憶されて処理はSTEP89へと進む。
【0067】
次のSTEP89では、図5及び図6を用いて説明した、直線方向に最適支持ピン穴位置62又は最適支持ピン穴位置64を設定する処理を実施する。続く、STEP90では、最適ピンピッチC内の位置に設定できない最適支持ピン穴位置64があるかどうかの判定がされる。この判定がNoの場合には、処理はSTEP92へと進む。判定がYesの場合には、図7で説明したように、最適支持ピン穴位置70が設定される。
【0068】
続く、STEP92では、プリント基板31に搭載する電子部品33の中にバックアップピン29による支持の必要性の高い支持必要電子部品があるかどうかの判定をする。
【0069】
この判定がNoの場合には、処理はSTEP94へと進む。判定がYesの場合には、処理はSTEP93へと進む。STEP93では、複数の最適支持ピン穴位置Tが支持必要電子部品の搭載位置に設定する。続く、STEP94では、全ての最適支持ピン穴位置76が設定されたかどうか判定される。
【0070】
この判定がNoの場合には、処理はSTEP87へと戻る。判定がYesの場合には、処理はSTEP95へと進む。STEP95では、以上のように設定された最適支持ピン穴位置76が画像74としてディスプレイ36上に表示される。続く、STEP96では、ピン配設装置24により最適支持ピン穴位置76にバックアップピン29が自動で配設されて、プリント基板31はバックアップピン29により支持され、処理は終了する。
【0071】
次に、図12を参照して、電子部品32の搭載位置の異なる複数種類のプリント基板75A〜75Cに対して最適支持ピン穴位置を設定する場合の処理について説明する。尚、本実施例にいては、バックアップピン29の配設を自動で行なう場合について説明する。始めに、図12に示した処理が起動すると、STEP100において、複数種類のプリント基板の選択が行われる。本実施例の場合、プリント基板75A〜75Cの3種類の基板が選択される。続く、STEP101では、バックアップベース26に関する第1の情報と、プリント基板75A〜75Cのそれぞれに関する第2の情報との入力処理が行われる。
【0072】
次のSTEP102では、プリント基板75A〜75Cの使用可能ピン穴位置と不使用ピン穴位置との分離処理が行われ、この分離処理の結果がデータとして作成される。具体的には、使用可能ピン穴位置は0、不使用ピン穴位置は2、プリント基板外の領域のピン穴位置は−2でそれぞれ表示して、次に、プリント基板75Aはそのままで、プリント基板75Bは2を4(=2の2乗)に、プリント基板75Cは2を8(=2の3乗)にそれぞれ変換する。尚、この結果は、先の図8に示した形式と同様なものである。
【0073】
続く、STEP104では、複数種類のプリント基板のそれぞれの外形のOR条件の外形の決定処理が行われる。具体的には、プリント基板75A〜75Cの同じピン穴位置の数字を比較して、プリント基板75A〜75Cのそれぞれに対して、自基板では−2であるが、他基板では−2でない箇所が存在する場合には、−2を0に書き換える。例えば、プリント基板75Aでは−2であるが、プリント基板75Bでは−2ではない場合(0か4のいずれか)には、プリント基板75Aの該当箇所を−2から0に書き換える。尚、上記操作により、プリント基板75A〜75Cの外形のOR条件の共通な外形を持ったデータに変換されたことになる。
【0074】
次のSTEP105では、複数種類のプリント基板に対して共通して使用できる最適支持ピン穴位置の有無の判定を行う。具体的には、始めに、プリント基板75A〜75Cの同じピン穴位置の数字をそれぞれ加算したデータを作成する。この処理により、プリント基板75A〜75Cに対してOR条件の外形を持ち、プリント基板75A〜75Cに対しての共通の使用可能ピン穴位置が0で、不使用ピン穴位置が2以上の数値で表示されたデータが作成される。次に、このデータを用いて、前述した直線方向探索設定方法又は円内方向探索設定方法により、最適ピン穴位置を求める。これによりプリント基板75A〜75Cに共通の支持ピン位置を求めることができる。なお、この共通の支持ピン位置が、最適支持ピン穴位置であり、共通の支持ピン位置は共通バックアップピン位置決定方法により求められる。
【0075】
STEP105の判定がNoの場合には、処理はSTEP106へと進み、プリント基板75A〜75Cの種類が1つ減らされる。STEP105の判定がYesの場合には、処理はSTEP107へと進み、最適支持ピン穴位置の決定処理が行われる。続く、STEP108では、決定された最適支持ピン穴位置にバックアップピン29が配設され、図12に示した処理は終了する。
【0076】
上記説明したような構成の基板支持装置用コンピュータ35(バックアップピンの位置決定装置)を適用することにより、それぞれのプリント基板31,75A〜75Cを支持する際、必要最小限の最適支持ピン穴位置76を求めて、最適支持ピン穴位置76にバックアップピン29を配設して、プリント基板31,75A〜75Cを撓みなく支持することができ、精度良く電子部品33をプリント基板31,75A〜75Cに搭載することができる。また、支持が必要な位置にのみバックアップピン29を設けることができるので、バックアップピン29の配設時間を短縮して、稼動効率を向上させることができる。
(第2実施例)
第1実施例では、最適ピン穴位置を決定後に、バックアップピン29をバックアップベース26に自動で配設した。第2実施例では、バックアップピン29をバックアップベース26に手動で配設した場合の処理について説明する。なお、ここでは先に説明した図11(1種類のプリント基板の場合)及び図12(複数種類のプリント基板の場合)のフローとの相違点についてのみ説明する。
【0077】
図13は第2実施例のバックアップピン配設処理のフローチャートを示した図であり、図14は最適支持ピン穴位置図面の一例を示した図であり、図15は手動によるバックアップピンの配設を模式的に示した図である。
【0078】
バックアップピン29により支持するプリント基板31の種類が1つの場合は、図11に示したSTEP81からSTEP94までの処理を行なって最適支持ピン穴位置を求めた後、図13に示した処理を行う。また、バックアップピン29により支持するプリント基板の種類が複数の場合には、図12に示したSTEP100からSTEP107までの処理を行なって最適支持ピン穴位置を求めた後、図13に示した処理を行う。
【0079】
次に、図13に示した処理について説明する。STEP110では、バックアップベースに対応した大きさの最適支持ピン穴位置図面120の印刷処理が行われる。この処理により、プリンタ15から図14に示すような最適支持ピン穴位置図面120が紙で打ち出される。この最適支持ピン穴位置図面120は、バックアップベース26に対応した原寸大の大きさの用紙で出力された印刷物である。最適支持ピン穴位置図面120には、不使用ピン穴位置60と、使用可能ピン穴位置61と、プリント基板31の面31Aに実装された電子部品32の外形線32Aと、プリント基板31の面31Bに実装される予定の支持必要電子部品の外形線Rと、最適支持ピン穴位置90(黒丸で表示されている)と、バックアップベース26の外形線が印刷されている。
【0080】
続く、STEP111では、手動によるバックアップピン29の配設処理が作業者により行われる。具体的には、図15に示すように、平坦な面に最適支持ピン穴位置図面120を置き、最適支持ピン穴位置図面120に印刷されたバックアップベース26の外形線に合わせて、バックアップベース26を最適支持ピン穴位置図面120上に置き、黒丸で印刷された最適支持ピン穴位置90に対応したピン穴121にバックアップピン29を配設する。以上説明した方法により、バックアップベース26にバックアップピン29を配設することができる。
【0081】
このように、バックアップベース26に対応した原寸大の大きさの用紙で出力された最適支持ピン穴位置図面120を印刷し、この最適支持ピン穴位置図面120上にバックアップベース26を置くことにより、作業者は容易にバックアップピン29を配設する位置を認識することができ、短時間でバックアップピン29の配設作業を行うことができる。
【0082】
ここで、上記説明した第1及び第2実施例を適用した場合の効果について、具体的な数字を用いて説明する。従来技術の方法では1種類のプリント基板を支持するためのバックアップピン29を配設するのに20分程度の作業時間を要したが、本発明では複数種類のプリント基板(例えば、3種類(3図面)のプリント基板)を支持する場合でも3分程度の作業時間でバックアップピン29の配設を行うことができる。従来技術と本発明とを比較した場合、例えば、一ヶ月に500種類の図面のプリント基板の支持をバックアップピン29により行った場合、従来技術では一ヶ月当たり166.7時間(=20分×500)の作業時間を要するが、本発明では3図面のプリント基板に共通なバックアップピン29の配設を3分で行うことができるため、一ヶ月当たり8.3時間(=3分×500/3)の作業時間で行うことがでる。これにより、本発明を適用することで1年間に1140万円程度のコストダウンを図ることができる。
【0083】
図8乃至10は、ディスプレイ上に表示される画像の例を示したものである。図8は、入力装置54に入力された第1及び第2の情報に基づいて使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とに分けた結果を、ディスプレイ36上に画像72として表示した例である。尚、図8は、1枚のプリント基板に対する分離結果である。また図8において、0と表示されたピン穴位置は使用可能ピン穴位置61を示しており、2と表示されたピン穴位置は不使用ピン穴位置60を示しており、−2と表示されたピン穴位置はプリント基板31とバックアップベース26とが干渉しないピン穴位置を示している。
【0084】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。尚、本発明はプリント基板の一方の面に電子部品を搭載する場合と、プリント基板の両面に電子部品を搭載する場合との両方に適用することができる。
【0085】
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1) 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、
前記バックアップベースに関する第1の情報を格納する第1の格納手段と、
複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を格納する第2の格納手段と、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持できるバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を求める共通支持ピン位置決定手段と、
を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記2) 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、
前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずにバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を仮決定する支持ピン位置決定手段と、
前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該一致した仮決定された支持ピン位置に近接したピン位置に代わりとなる支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避する設定補正手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記3) 付記1または2記載のバックアップピンの位置決定装置において、前記第2の情報に、前記被支持基板の上面に設けられた部品のうち、前記バックアップピンによる支持の必要性の高い部品の配設位置情報である上面部品配置位置情報を含めると共に、
前記共通支持ピン位置決定手段は、該上面部品配置位置情報に基づき、少なくとも1つ以上の前記支持ピン位置を求める構成としたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記4) 付記2記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記支持ピン位置決定手段は、
基準となる基準ピン位置を設定し、所定の間隔で前記基準ピン位置を通過する直線上に前記支持ピン位置を設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記5) 付記2記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記設定補正手段は、
前記直線上に前記支持ピン位置を再設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記6) 付記5記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記設定補正手段は、
前記支持ピン位置を中心とする平面上に前記支持ピン位置を再設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記7) 付記1乃至6のいずれか1項に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記出力手段は、
前記支持ピン位置を、前記バックアップベースと原寸大の用紙に表示して出力することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記8) 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定方法において、
前記バックアップベースに関する第1の情報を入力し、
複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を入力し、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持し得るバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を演算することを特徴とするバックアップピンの位置決定方法。
(付記9) 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、
前記バックアップベースに関する第1の情報と、前記被支持基板に搭載された前記部品の搭載位置を含む第2の情報とを入力する入力手段と、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記被支持基板を支持するバックアップピンの位置を前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずに支持ピン位置を仮決定する支持ピン位置決定手段と、
前記仮決定された支持ピン位置が前記被支持基板の下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該一致した仮決定された支持ピン位置に近接した位置に代わりとなる仮決定された支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避する設定補正手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記10) 付記9に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記第2の情報に、前記被支持基板の上面に設けられた部品のうち、前記バックアップピンによる支持の必要性の高い部品の配設位置情報である上面部品配置位置情報を含めると共に、
前記設定補正手段は、該上面部品配置位置情報に基づき、前記支持の必要性の高い部品を支持するために、少なくとも1つ以上の前記支持ピン位置を求める構成としたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記11) 付記9または付記10に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記支持ピン位置設定手段は、基準となる基準ピン位置を設定し、所定の間隔で前記基準ピン位置を通過する直線上に前記支持ピン位置を設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記12) 付記9または10に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記設定補正手段は、前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の前記下面に設けられた部品の配設位置と一致した際、
前記直線上の位置にあり、かつ前記仮決定した支持ピン位置に最も近接するピン位置を該仮決定した支持ピン位置の代わりの支持ピン位置として設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記13) 付記9乃至12のいずれか1項に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記補正設定手段は、前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の前記下面に設けられた部品の配設位置と一致した際、前記仮決定した支持ピン位置を中心とする平面上で該仮決定した支持ピン位置に最も近接するピン位置を該仮決定した支持ピン位置の代わりの支持ピン位置として再設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記14) 付記9乃至13のいずれか1項に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記被支持基板が複数種類あった場合、前記複数種類の被支持基板に対して共通で使用可能な支持ピン位置のレイアウトの存在の有無を判定し、前記レイアウトが存在した際、前記レイアウトの前記支持ピン位置に前記バックアップピンを設けて、前記複数種類の被支持基板の支持を行なう判定手段を設けたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記15) 被支持基板に下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定方法において、
前記バックアップベースに関する第1の情報を入力し、
前記被支持基板に関する第2の情報を入力し、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記被支持基板を共通に支持し得る支持ピン位置を演算し、
演算された該支持ピン位置の配設位置を出力することを特徴とするバックアップピンの位置決定方法。
(付記16) コンピュータに、
バックアップベースに関する第1の情報と、被支持基板に関する第2の情報とを入力するステップと、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記被支持基板を支持するバックアップピンの位置である支持ピン位置を前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずに仮決定するステップと、
前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の前記下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該仮決定した支持ピン位置に近接した位置に該仮決定した支持ピン位置の代わりとなる支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避するステップとを実行させるためのバックアップピンの位置決めプログラム。
(付記17) コンピュータに、
バックアップベースに関する第1の情報と、被支持基板に関する第2の情報とを入力するステップと、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記被支持基板を支持するバックアップピンの位置を前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずに支持ピン位置を仮決定するステップと、
前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の前記下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該仮決定した支持ピン位置に近接した位置に該仮決定した支持ピン位置の代わりとなる支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避するステップとを実行させるためのバックアップピンの位置決めプログラムを記録したコンピュータで読み取りが可能な記録媒体。
【0086】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、共通支持ピン位置決定手段を設けることにより、複数種類の被支持基板を共通に支持し得る支持ピン位置を求めることができるため、1つのバックアップピンの位置で複数種類の被支持基板を支持することができるため、効率良く複数種類の被支持基板を支持することができる。これにより、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることができる。
【0087】
また請求項2記載の発明によれば、被支持基板を支持するために必要な支持ピン位置のみにバックアップピンを設けて被支持基板を支持することができ、バックアップピンの配設時間を短縮して、装置の稼動効率を向上させることができる。
【0088】
また請求項3記載の発明によれば、被支持基板上面に実装される予定の部品がバックアップピンによる支持の必要性の高い部品であった場合、共通支持ピン位置決定手段により少なくとも1つの支持ピン位置を設定して、支持の必要性の高い部品を十分に支持することができる。
【0089】
また請求項4記載の発明によれば、出力手段を設けることで支持ピン位置をバックアップベースに対応した原寸大の大きさで用紙として出力することができる。このため、用紙とバックアップベースとを合わせて、位置を求め、バックアップピンを装着することができ、装着性の向上や時間短縮を図ることができる。
【0090】
また請求項5記載の発明によれば、複数種類の被支持基板について共通に支持し得る支持ピン位置を求めることができるため、1つのバックアップピンの位置で複数種類の被支持基板を支持することができるため、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である基板支持装置の概略図である。
【図2】バックアップベースに配設されたバックアップピンにより支持されたプリント基板を示した図である。
【図3】バックアップピンの位置決定装置を構成する基板支持装置用コンピュータの内部構成を示した図である。
【図4】最適支持ピン穴位置が設定された状態のバックアップベースの平面図である。
【図5】最適ピンピッチの間隔で最適支持ピン穴位置を設定できない場合の具体例を示した図(その1)である。
【図6】最適ピンピッチの間隔で最適支持ピン穴位置を設定できない場合の具体例を示した図(その2)である。
【図7】円内方向に最適支持ピン穴位置を探索する方法を説明するための図である。
【図8】ディスプレイ上に表示される画像の例を示した図(その1)である。
【図9】ディスプレイ上に表示される画像の例を示した図(その2)である。
【図10】ディスプレイ上に表示される画像の例を示した図(その3)である。
【図11】第1実施例の基板支持装置を用いた最適ピン穴位置決め処理のフローチャートを示した図(その1)である。
【図12】第1実施例の基板支持装置を用いた最適ピン穴位置決め処理のフローチャートを示した図(その2)である。
【図13】第2実施例のバックアップピン配設処理のフローチャートを示した図である。
【図14】最適支持ピン穴位置図面の一例を示した図である。
【図15】手動によるバックアップピンの配設を模式的に示した図である。
【符号の説明】
10 基板支持装置
15 プリンタ
21 基板支持装置本体
22 架台
23 支持部
24 バックアップピン昇降手段
26 バックアップベース
28 基板支持部
29 バックアップピン
31、75A〜75C プリント基板
31A、31B 面
32、33 電子部品
35 基板支持装置用コンピュータ
36 ディスプレイ
37 キーボード
38 記録媒体挿入口
40 マウス
41 CPU
42 ROM
43 RAM
45 CLK
54 入力装置
55 記憶手段
56 出力手段
59a〜59c、59c−1、59c−4、62、64、70、76、 最適支持ピン穴位置
60 不使用ピン穴位置
61 使用可能ピン穴位置
66〜68 円
72〜74 画像
80 ベルトコンベア
120 最適支持ピン穴位置図面
121 ピン穴
C 最適ピンピッチ
E、F 番地
H、K 設定方向
I、J 搭載位置
L、M 仮ピン穴位置
N、P 領域
R、S、32A 外形線
【発明の属する技術分野】
本発明はバックアップピンの位置決定装置及びバックアップピンの位置決定方法に関し、特に電子部品を搭載した被支持基板をバックアップピンにより支持するバックアップピンの位置決定装置及びバックアップピンの位置決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プリント基板に電子部品を実装する場合、表面実装技術(SMT)が多用されている。これは、表面実装の場合、従来のようにプリント基板に貫通孔を形成し電子部品の端子をこの貫通孔に挿入してはんだ付けする方法に比べて貫通孔を形成する必要がなく、またプリント基板の表裏面に電子部品を実装できるため実装密度を高めることが可能となるためである。
【0003】
一方、プリント基板に電子部品を実装する場合、プリント基板の所定位置にはんだペーストを印刷するはんだペースト印刷工程、電子部品をはんだペーストが印刷されたプリント基板に搭載する部品搭載工程、はんだ付けのためのリフロー処理を行なうリフロー工程等の種々の実装工程を実施する。このように、各工程を実施する装置間でプリント基板を搬送する場合、基板支持装置によりプリント基板を支持して搬送することが行なわれている。この基板支持装置は、バックアップベースと称する基台にバックアップピンを配設した構造とされており、プリント基板の下面を複数のバックアップピンで支持する構成とされている。
【0004】
ところで、上記した表面実装によるプリント基板では、電子部品がプリント基板の表裏両面に搭載された構成となっている。従って、プリント基板の裏面をバックアップピンにより支持しようとした場合、裏面に搭載された電子部品を避けてバックアップピンを設ける必要がある。
【0005】
このバックアップピンの配設位置を自動により求める従来技術としては、バックアップベースに形成されたバックアップピンを配設するための複数のピン穴位置と、基板上に搭載された電子部品の搭載位置とに基づいて、バックアップピンが配設可能なピン穴位置の全てをディスプレイ上に表示させて、オペレータがディスプレイを見ながらバックアップピンの配設を行っていた(例えば、特許文献1参照。)。また、上記従来技術と同様な方法を用いてバックアップピンを配設するピン穴の位置を求めて、自動でバックアップピンをバックアッププレートのピン穴位置に配設するという技術があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−260795号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、バックアップピンが配設可能な全てのピン穴位置に対してバックアップピンを配設するため、プリント基板に電子部品を搭載する際に支持が不要なバックアップピンも配設されることになり、バックアップピンを配設する際に多くの時間を要し、基板支持装置の稼動効率を低下させるという問題があった。
【0008】
また、従来の技術では、プリント基板の下面に配設された電子部品を避けて立てるピン位置を求めるだけのものであり、プリント基板の上面に配設された電子部品については何ら考慮されていなかった。即ち、実際にはプリント基板の上面に配設されたBGA(ボール・グリッド・アレイ)等のファインピッチ部品は、確実な実装を行なうためにはプリント基板のファインピッチ部品の実装位置背面をバックアップピンにより確実にバックアップする必要がある。
【0009】
しかしながら、上記のように従来においてはプリント基板の上面に配設されたファインピッチ部品については何ら考慮されていなかったため、ファインピッチ部品の実装不良が発生するおそれがあった。
【0010】
更に、従来の技術では、複数種類のプリント基板が存在する場合、それぞれ各種類のプリント基板毎にバックアップピンの配設を設定することが行われていた。このように従来の技術では、一つの形態のバックアップピンの配設位置で、複数種のプリント基板を共通に支持することが考慮されていなかったため、これによってもバックアップピンの配設時間をプリント基板が変わる毎に実施しなくてはならないという問題点があった。
【0011】
そこで本発明は、上記実情に鑑みなされたもので、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることのできるバックアップピンの位置決定装置及びバックアップピンの位置決定方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を、請求項1記載の発明では、被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、前記バックアップベースに関する第1の情報を格納する第1の格納手段と、複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を格納する第2の格納手段と、前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持できるバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を求める共通支持ピン位置決定手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置により、解決する。
【0013】
上記発明によれば、共通支持ピン位置決定手段を設けることにより、複数種類の被支持基板を共通に支持し得る支持ピン位置を求めることができるため、1つのバックアップピンの位置で複数種類の被支持基板を支持することができるため、効率良く複数種類の被支持基板を支持することができる。これにより、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることができる。
【0014】
また請求項2記載の発明では、被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずにバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を仮決定する支持ピン位置決定手段と、前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該一致した仮決定された支持ピン位置に近接したピン位置に代わりとなる支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避する設定補正手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置により、解決する。
【0015】
上記発明によれば、被支持基板を支持するために必要な支持ピン位置のみにバックアップピンを設けて被支持基板を支持することができ、バックアップピンの配設時間を短縮して、装置の稼動効率を向上させることができる。
【0016】
また請求項3記載の発明では、請求項1または2記載のバックアップピンの位置決定装置において、前記第2の情報に、前記被支持基板の上面に設けられた部品のうち、前記バックアップピンによる支持の必要性の高い部品の配設位置情報である上面部品配置位置情報を含めると共に、前記共通支持ピン位置決定手段は、該上面部品配置位置情報に基づき、少なくとも1つ以上の前記支持ピン位置を求める構成としたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置により、解決する。
【0017】
上記発明によれば、被支持基板上面に実装される予定の部品がバックアップピンによる支持の必要性の高い部品であった場合、共通支持ピン位置決定手段により少なくとも1つの支持ピン位置を設定して、支持の必要性の高い部品を十分に支持することができる。
【0018】
また請求項4記載の発明では、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバックアップピンの位置決定装置において、前記支持ピン位置を、前記バックアップベースと原寸大の用紙に表示して出力する出力手段を設けたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置により、解決する。
【0019】
上記発明によれば、出力手段を設けることで支持ピン位置をバックアップベースに対応した原寸大の大きさで用紙として出力することができる。このため、用紙とバックアップベースとを合わせて、位置を求め、バックアップピンを装着することができ、装着性の向上や時間短縮を図ることができる。
【0020】
また請求項5記載の発明では、被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定方法において、前記バックアップベースに関する第1の情報を入力し、複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を入力し、前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持し得るバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を演算することを特徴とするバックアップピンの位置決定方法により、解決する。
【0021】
上記発明によれば、複数種類の被支持基板について共通に支持し得る支持ピン位置を求めることができるため、1つのバックアップピンの位置で複数種類の被支持基板を支持することができるため、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0023】
(第1実施例)
始めに、図1乃至3を参照して、本発明の実施例であるバックアップピンの位置決定装置及び基板支持装置本体について説明する。図1は、本発明の実施例である基板支持装置の概略図を示したものであり、図2はバックアップベースに配設されたバックアップピンにより支持されたプリント基板を示した図である。また、図3は、バックアップピンの位置決定装置を構成する基板支持装置用コンピュータの内部構成を示した図である。尚、図1に示したZ1,Z2方向は、バックアップピン29の延在方向を示しており、Y1,Y2方向はZ1,Z2方向に対して直交する方向を示している。
【0024】
図1に示すように、基板支持装置10は、大略すると基板支持装置本体21と、バックアップピンの位置決定装置である基板支持装置用コンピュータ35とにより構成されている。基板支持装置用コンピュータ35はバックアップピン29の位置決定装置を構成するものであり、本実施例では基板支持装置本体21の駆動を制御する構成とされている。また、基板支持装置用コンピュータ35には、出力手段であるプリンタ15が基板支持装置用コンピュータ35の構成要素の一部として設けられている。しかしながら、後述するように基板支持装置用コンピュータ35は必ずしも基板支持装置本体21に接続する構成とする必要はなく、バックアップピン29の配設位置をプリンタ15によりプリントアウトする構成としてもよいものである。
【0025】
基板支持装置本体21は、大略すると架台22と、支持部23と、バックアップピン昇降手段24と、バックアップベース26と、基板支持部28と、ベルトコンベア80とにより構成されている。架台22上には、バックアップベース26と基板支持部28とを支持するための支持部23が配設されている。バックアップベース26の図1中の下方には、バックアップベース26に形成された複数のピン穴にバックアップピン29を配設するためのバックアップピン昇降手段24が複数のピン穴に対応するように複数設けられている。
【0026】
このバックアップピン昇降手段24を、必要に応じて駆動させてバックアップピン29を上昇させることにより、プリント基板31は支持される。ベルトコンベア80は、プリント基板31をX1,X2方向の所定の位置に移動させ、その後、上昇してプリント基板31を基板支持部28の間に挟みこんで固定し、バックアップピン29により支持され、半田ペースト印刷、部品実装等の処理の行われたプリント基板31を下降させ、排出するためのものである。ベルトコンベア80は、図示していないベルトコンベア駆動用モータにより駆動される。
【0027】
図1乃至2に示すように、被支持基板であるプリント基板31は、電子部品32が搭載された側の面31A(裏面)がバックアップピン29と対向するよう、基板支持部28とベルトコンベア80に支持されている。この面31Aにバックアップピン29が当接されることにより、プリント基板31はバックアップピン29により支持される。一方、プリント基板31の面31Bには、半田ペースト印刷機により半田ペーストが印刷され、また所定位置には電子部品搭載装置(図示せず)により電子部品33が搭載される。なお、電子部品32は、請求項1に記載の「被支持基板の下面に設けられた部品」であり、電子部品33は請求項3に記載の「被支持基板の上面に設けられた部品」のことである。
【0028】
次に、バックアップピンの位置決定装置を構成する基板支持装置用コンピュータ35について説明する。始めに、図1を参照して、基板支持装置用コンピュータ35のハード構成について説明する。基板支持装置用コンピュータ35は、大略するとキーボード37と、記録媒体挿入口38と、ディスプレイ36と、マウス40とを有した構成とされている。また、基板支持装置用コンピュータ35には、共通バックアップピンの配設位置を、バックアップベース26に対応した原寸大の大きさの用紙で出力することのできる出力手段であるプリンタ15が接続されている。
【0029】
キーボード37及びマウス40は、データを入力するための入力装置である。記録媒体挿入口38は、データの書き込まれた記録媒体39を挿入するためのものである。挿入された記録媒体39は、基板支持装置用コンピュータ35のCPUにより読み込まれる。ディスプレイ36は、後述する図8乃至10に示す各種画像データ等を表示するためのものである。
【0030】
次に、図3を参照して、基板支持装置用コンピュータ35の内部構成について説明する。基板支持装置用コンピュータ35は、大略するとCPU41と、ROM42と、RAM43と、CLK45と、入力装置54と、記憶手段55と、出力手段56とにより構成されている。CPU41は、基板支持装置用コンピュータ35の内部の全般的な制御及び後述する最適支持ピン穴位置決め処理を実施する。
【0031】
CPU41は、RAM43に格納されているバックアップピン昇降手段位置設定用プログラムを読み出して、プリント基板31を支持する際に必要な最適支持ピン穴位置を設定する処理を実行する。尚、最適支持ピン穴位置は、複数のバックアップピン昇降手段24のうち、プリント基板31を支持する上で最も適したバックアップピン昇降手段24の配設位置のことである。なお、このバックアップピン昇降手段24の配設位置は、請求項に記載の「支持ピン位置」のことである。
【0032】
ROM42には、所定のOSが格納されている。RAM43には、上記のようにプリント基板31を支持する際、最適なバックアップピン昇降手段24を設定するためのバックアップピン昇降手段位置設定用プログラムが格納されている。CLK45は、CPU41、ROM42及びRAM43の動作のタイミングを制御するものである。入力装置54は、具体的にはキーボード37、マウス40、磁気ディスク装置等である。この入力装置54は、基板支持装置用コンピュータ35に外部からのデータを入力するためのものである。
【0033】
入力装置54には、バックアップベース26に関する情報(請求項1に記載の第1の情報)と、プリント基板31に搭載された電子部品32,33の搭載位置、電子部品32,33の周囲にバックアップピン29を配設しない領域(以下、逃げ領域)、及びバックアップピン29による支持の必要性が特に高い部品である支持必要電子部品の搭載位置等に関する情報(請求項1に記載の第2の情報)とが入力される。なお、バックアップピン29による支持の必要性が特に高い部品である支持必要電子部品の搭載位置等に関する情報は、請求項3に記載の上面配置位置情報のことである。
【0034】
記憶手段55には、上記第1の情報を格納する第1の格納手段と、上記第2の情報を格納する第2の格納手段とを格納するエリアが設けられている。また、記憶手段55には、被支持基板情報、最適ピンピッチCの間隔、使用可能ピン穴位置61、不使用ピン穴位置60、最適支持ピン穴位置及び仮ピン穴位置L,M等に関する情報が記憶されている。これらの情報は、必要に応じて記憶手段55から読み出される。また、出力装置56は、具体的にはディスプレイ36や出力手段としてのプリンタ15等である。
【0035】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP84の使用ピン穴位置と不使用ピン穴位置との分離処理に用いる分離方法について説明する。尚、前記したように「使用ピン穴位置」、「不使用ピン穴位置」は、実際にはバックアップピン昇降手段24の配設位置を指す。具体的には、「使用ピン穴位置」はプリント基板31を支持するのに用いるバックアップピン昇降手段24の配設位置を指し、「不使用ピン穴位置」はプリント基板31を支持するのに用いないバックアップピン昇降手段24の配設位置を指す。しかしながら、以下の説明では説明の便宜上、「使用ピン穴位置」及び「不使用ピン穴位置」の用語を用いて説明するものとする。
【0036】
使用ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60との分離方法は、入力装置54に入力された第1及び第2の情報に基づいて、バックアッププレート26に形成されたピン穴位置のうちプリント基板31をバックアップピン29で支持する際、使用できる使用可能ピン穴位置と使用できない不使用ピン穴位置とに分けることで行われる。
【0037】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP85〜87の処理に用いる最適支持ピン穴位置の設定方法について説明する。図4は、最適支持ピン穴位置が設定された状態のバックアップベースの平面図である。尚、図4に示したEはX1,X2方向のピン穴位置の番地(以下、番地E)を示しており、FはY1,Y2方向のピン穴位置の番地(以下、番地F)を示している。また、同図中に示したCは、プリント基板31を支持するバックアップピン29を配設する際の最適な間隔(以下、最適ピンピッチC)を示している。
【0038】
始めに、最適支持ピン穴位置を設定する際、基準となる基準ピン穴位置を設定する。次に、第1及び第2の情報に基づいてプリント基板31を支持するために最適なバックアップピン29の配設間隔である最適ピンピッチCを、入力装置54を用いて入力する。尚、この最適ピンピッチCは、プリント基板の大きさや、搭載する電子部品の数や重さによって変化する値であり、予め実験或いは経験等により求められている値である。
【0039】
次に、電子部品32の搭載領域を完全に加味することなく、最適ピンピッチCの間隔で最適支持ピン穴位置を仮決定する。このような方法を用いることにより、最適支持ピン穴位置を仮決定することができる。なお、本実施例では、最適支持ピン穴位置の位置を電子部品32の搭載領域に加味せずに最適支持ピン穴位置の仮決定を行ったが、電子部品32の特性によっては、一部電子部品32の特性を加味する場合もある。
【0040】
ここで、図4を用いて具体的な例を挙げて最適支持ピン穴位置の設定方法について説明する。図4に示すように、バックアップベース26上でのプリント基板31の位置が決定された後、使用可能ピン穴位置61の中から基準ピン穴位置59a(基準バックアップピン昇降手段位置)が設定される。この基準ピン穴位置59aは、電子部品32が配設されない位置で、かつクランプ処理が行なわれない位置が設定される。本実施例では、プリント基板31に対応する領域のY2方向端部でかつX1方向端部の位置を基準ピン穴位置59aとして設定している。
【0041】
次に、基準ピン穴位置59aから図4中に示したY1方向に最適ピンピッチCの間隔で最適支持ピン穴位置59bが設定される。次に、設定された複数の最適支持ピン穴位置59bからX2方向へ最適ピンピッチCの間隔で最適支持ピン穴位置59cが設定される。
【0042】
尚、最適ピンピッチCの値は、プリント基板31の面31Bに搭載される電子部品33の搭載密度や搭載位置等により変わる。また、図4中に示したX1,X2方向に設けられた番地EとY1,Y2方向に設けられた番地Fとにより、バックアップベース26に形成された全てのピン穴位置の位置が決定されている。
【0043】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP88〜89の直線方向への最適支持ピン穴位置の設定処理に用いる直線方向探索設定方法について説明する。図5及び図6は、最適ピンピッチの間隔で最適支持ピン穴位置を設定できない場合の具体例を示した図である。
【0044】
尚、図5乃至6のCは、先に説明した最適ピンピッチCを示しており、H,Kは最適支持ピン穴位置を設定する設定方向を示している。また、図5中のIと図6中のJは、電子部品32が搭載された搭載位置を示している。直線方向への最適支持ピン穴位置の設定処理は、先に設定された最適支持ピン穴位置59b,59cが不使用ピン穴位置60の位置と一致した際、代わりとなる最適支持ピン穴位置62,64を設定するためのものである。
【0045】
図5は、最適支持ピン穴位置59c−1の次に設定された最適支持ピン穴位置が不使用ピン穴位置60と一致した場合を示している。このように最適支持ピン穴位置と不使用ピン穴位置60とが一致した場合、最適支持ピン穴位置の位置は、仮ピン穴位置Lと設定される。この仮ピン穴位置Lの位置は、記憶手段55に記憶される。次に、最適支持ピン穴位置59c−1と仮ピン穴位置Lとを結ぶ直線上の範囲内(仮ピン穴位置Lを中心として最適ピンピッチCの範囲内)に使用可能ピン穴位置61の探索を行なう。この時、複数の使用可能ピン穴位置61が存在した場合には、仮ピン穴位置Lに最も近接した位置にある使用可能ピン穴位置61を最適支持ピン穴位置62として設定する。
【0046】
図6は、最適支持ピン穴位置59c−4の次に設定された最適支持ピン穴位置が不使用ピン穴位置60と一致し、かつ最適支持ピン穴位置59c−4と仮ピン穴位置Mとの間の直線上に最適支持ピン穴位置62を設定することができない場合を示している。この場合は、最適支持ピン穴位置59c−4と仮ピン穴位置Mとを結ぶ直線上の延長上(仮ピン穴位置Mを中心とした最適ピンピッチCの範囲内)に使用可能ピン穴位置61の探索を行なう。この時、複数の使用可能ピン穴位置61が存在した場合には、仮ピン穴位置Mに最も近接した位置にある使用可能ピン穴位置61を最適支持ピン穴位置64として設定する。
【0047】
このような直線方向探索設定方法により最適支持ピン穴位置の設定処理を行なうことで、最適支持ピン穴位置が不使用ピン穴位置60と一致した際、最適支持ピン穴位置59c−1,59c−4と仮ピン穴位置L,Mとを結ぶ直線の延長上の範囲内で仮ピン穴位置L,Mに最も近接した使用可能ピン穴位置61を最適支持ピン穴位置62,64として設定し、仮ピン穴位置L,Mの代わりとなる最適支持ピン穴位置62,64にバックアップピン29を配設してプリント基板31を支持することができる。
【0048】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP90〜91の円内方向への最適支持ピン穴位置の設定処理に用いる円内方向探索設定方法について説明する。図7は、円内方向に最適支持ピン穴位置を探索する方法を説明するための図である。尚、図7において、図6と同一構成部分に関しては同一の符号を付す。円内方向への最適支持ピン穴位置の設定処理は、図6に示したように最適支持ピン穴位置59c−4と仮ピン穴位置Mとの間の直線上に最適支持ピン穴位置を設定することができなかった場合、仮ピン穴位置Mの近傍の平面方向に最適支持ピン穴位置を設定して、プリント基板31を支持する際の強度を維持するためのものである。
【0049】
図7に示すように、始めに、最適支持ピン穴位置59c−4を中心とする半径が最適ピンピッチCの円66と、最適支持ピン穴位置64を中心とする半径が最適ピンピッチCの円67とが重なる領域N内に使用可能ピン穴位置61があるかどうかの探索処理を行う。次に、領域N内に使用可能ピン穴位置61が存在した場合には、仮ピン穴位置Mに最も近接する使用可能ピン穴位置61を最適支持ピン穴位置70として設定する。領域N内に使用可能ピン穴位置61が存在しない場合には、仮ピン穴位置Mを中心とする半径が最適ピンピッチCの円68が、円66又は円67と重なる領域P内に存在する使用可能ピン穴位置61で最も仮ピン穴位置Mに近接したものを最適支持ピン穴位置として設定する。
【0050】
このような円内方向探索設定方法により最適支持ピン穴位置の探索処理を行なうことで、最適支持ピン穴位置である仮ピン穴位置Mに最も近接した位置に最適支持ピン穴位置を設定することができ、この最適支持ピン穴位置に対応するバックアップピン昇降手段24を駆動してバックアップピン29をプリント基板31に当てることで、プリント基板31を撓むことなく、支持することができる。
【0051】
尚、上記した実施例では、最適支持ピン穴位置70が二箇所設定される。プリント基板31の支持を確実に行なうためには、二箇所の最適支持ピン穴位置70に対応するバックアップピン昇降手段24を共に駆動することが望ましいが、配設するバックアップピン29の数を少なくしたい場合には、いずれか一方の最適支持ピン穴位置70を選定する構成としてもよい。
【0052】
次に、後述する図11のフローチャート中に示したSTEP92〜93の支持必要電子部品(バックアップピン29による支持の必要性の高い部品)を支持する最適支持ピン穴位置の設定処理に用いる設定方法について説明する。支持必要電子部品を支持する最適支持ピン穴位置の設定処理は、支持必要電子部品が搭載される搭載位置に複数の最適支持ピン穴位置Tを設定して、しっかりと支持必要電子部品を支持するためのものである。入力装置54に入力された第1及び第2の情報に基づいて、支持必要電子部品を支持する上で最適な最適支持ピン穴位置Tが求められる。
【0053】
このような設定方法により最適支持ピン穴位置Tの設定処理を行うことにより、支持必要電子部品を支持するバックアップピン29の数を増加させて、しっかりと支持必要電子部品を支持することができる。これにより、プリント基板31に電子部品33を搭載する際、電子部品33の搭載位置の精度を向上させることができる。
【0054】
次に、複数種類のプリント基板に対して、共通して使用できる支持ピン位置を決定する際、ディスプレイ36上に表示される画面73について図9を用いて説明する。なお、共通して使用できる支持ピン位置とは、複数種類のプリント基板に対して共通して使用できる最適支持ピン穴位置のことである。複数種類のプリント基板に対して使用可能な共通バックアップピンが存在しない場合には、プリント基板の種類を1枚ずつ減らしていくことで、共通バックアップピンの探索が行われる。
【0055】
図9は、3種類のプリント基板に対して使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とに分けた結果を、ディスプレイ36上に画像73として表示した例である。図9中において、−2はプリント基板75A〜75Cとバックアップベース26とが干渉しないピン穴位置、0と表示されたピン穴位置は使用可能ピン穴位置61、2と表示されたピン穴位置はプリント基板75Aの不使用ピン穴位置60、4と表示されたピン穴位置はプリント基板75Bの不使用ピン穴位置60、6と表示されたピン穴位置は2つのプリント基板75A〜75Bに共通の不使用ピン穴位置60をそれぞれ示している。
【0056】
また、図9において、8と表示されたピン穴位置はプリント基板75Cの不使用ピン穴位置60、10と表示されたピン穴位置はプリント基板75A,75Cに共通の不使用ピン穴位置60、12と表示されたピン穴位置はプリント基板75B,75Cに共通の不使用ピン穴位置60、14と表示されたピン穴位置はプリント基板75A〜75Cに共通の不使用ピン穴位置60をそれぞれ示している。図9中のSは、バックアップベースの外形線を示している。
【0057】
このように使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とを分類した結果を数字で表示することにより、作業者は使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とを容易に認識することができる。また、この使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とを分類した結果は、記憶手段55に記憶され、最適支持ピン穴位置を設定する際に用いられる。尚、図8乃至9ではピン穴位置を数字で分類したが、数字の代わりに色を用いて分類しても良い。
【0058】
図10は、最適支持ピン位置決め処理が終了して、全ての最適支持ピン穴位置76の設定完了後に表示される画像74である。尚、以下の説明において、プリント基板31を支持する際に必要な全ての最適支持ピン穴位置を示す場合には、最適支持ピン穴位置76と記載する。
【0059】
ディスプレイ36には、画像74としてバックアップベース26の外形線と、プリント基板31の外形線と、プリント基板31の面31Bに搭載された電子部品32の外形線と、プリント基板31の面31Aに搭載される予定の支持必要電子部品の外形線Rと、使用可能ピン穴位置61と、不使用ピン穴位置60と、最適支持ピン穴位置76と、ピン穴位置の具体的な位置を示す番地E,Fとが表示されている。
【0060】
このような画像74をディスプレイ36上に表示することで、作業者は電子部品32の搭載された搭載位置やバックアップピン29が配設される最適支持ピン穴位置76の位置等に関する情報を容易に認識することができる。
【0061】
図11乃至12を参照して、基板支持装置20を用いて、プリント基板31を支持する際の最適ピン穴位置決め処理を行う場合について説明する。図11乃至12は、第1実施例のバックアップピンの位置決定装置を用いた最適ピン穴位置決め処理のフローチャートを示した図である。
【0062】
図11に示す処理が起動すると、先ずSTEP81の処理により、最適支持ピン穴位置76を設定する際に必要な第1及び第2の情報が入力される。この第2の情報には、逃げ領域に関する情報も含まれる。ここで「逃げ領域」とは、前記したようにプリント基板31に搭載された電子部品32の周囲に形成されるバックアップピン29を配設しない領域である。
【0063】
続くSTEP84では、バックアップベース26に形成されたピン穴位置を使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とに分ける処理を実施する。
【0064】
続く、STEP85では、使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60との位置を示す画像がディスプレイ36上に表示される。図8又は図9は、ここで表示される一例である画像72,73を示している。
【0065】
次のSTEP86では、最適支持ピン穴位置76を設定する際に必要な基準ピン穴位置59aが設定される。次のSTEP87では、電子部品32の搭載された搭載位置に拘わらずに最適支持ピン穴位置59b,59cが設定される。
【0066】
続く、STEP88では、不使用ピン穴位置60と一致した最適支持ピン穴位置59b,59cがあるかどうかの判定をする。この判定が否定判断(No)の場合には、処理はSTEP92へと進む。判定が肯定判断(Yes)の場合には、仮ピン穴位置L,Mの位置が記憶手段55に記憶されて処理はSTEP89へと進む。
【0067】
次のSTEP89では、図5及び図6を用いて説明した、直線方向に最適支持ピン穴位置62又は最適支持ピン穴位置64を設定する処理を実施する。続く、STEP90では、最適ピンピッチC内の位置に設定できない最適支持ピン穴位置64があるかどうかの判定がされる。この判定がNoの場合には、処理はSTEP92へと進む。判定がYesの場合には、図7で説明したように、最適支持ピン穴位置70が設定される。
【0068】
続く、STEP92では、プリント基板31に搭載する電子部品33の中にバックアップピン29による支持の必要性の高い支持必要電子部品があるかどうかの判定をする。
【0069】
この判定がNoの場合には、処理はSTEP94へと進む。判定がYesの場合には、処理はSTEP93へと進む。STEP93では、複数の最適支持ピン穴位置Tが支持必要電子部品の搭載位置に設定する。続く、STEP94では、全ての最適支持ピン穴位置76が設定されたかどうか判定される。
【0070】
この判定がNoの場合には、処理はSTEP87へと戻る。判定がYesの場合には、処理はSTEP95へと進む。STEP95では、以上のように設定された最適支持ピン穴位置76が画像74としてディスプレイ36上に表示される。続く、STEP96では、ピン配設装置24により最適支持ピン穴位置76にバックアップピン29が自動で配設されて、プリント基板31はバックアップピン29により支持され、処理は終了する。
【0071】
次に、図12を参照して、電子部品32の搭載位置の異なる複数種類のプリント基板75A〜75Cに対して最適支持ピン穴位置を設定する場合の処理について説明する。尚、本実施例にいては、バックアップピン29の配設を自動で行なう場合について説明する。始めに、図12に示した処理が起動すると、STEP100において、複数種類のプリント基板の選択が行われる。本実施例の場合、プリント基板75A〜75Cの3種類の基板が選択される。続く、STEP101では、バックアップベース26に関する第1の情報と、プリント基板75A〜75Cのそれぞれに関する第2の情報との入力処理が行われる。
【0072】
次のSTEP102では、プリント基板75A〜75Cの使用可能ピン穴位置と不使用ピン穴位置との分離処理が行われ、この分離処理の結果がデータとして作成される。具体的には、使用可能ピン穴位置は0、不使用ピン穴位置は2、プリント基板外の領域のピン穴位置は−2でそれぞれ表示して、次に、プリント基板75Aはそのままで、プリント基板75Bは2を4(=2の2乗)に、プリント基板75Cは2を8(=2の3乗)にそれぞれ変換する。尚、この結果は、先の図8に示した形式と同様なものである。
【0073】
続く、STEP104では、複数種類のプリント基板のそれぞれの外形のOR条件の外形の決定処理が行われる。具体的には、プリント基板75A〜75Cの同じピン穴位置の数字を比較して、プリント基板75A〜75Cのそれぞれに対して、自基板では−2であるが、他基板では−2でない箇所が存在する場合には、−2を0に書き換える。例えば、プリント基板75Aでは−2であるが、プリント基板75Bでは−2ではない場合(0か4のいずれか)には、プリント基板75Aの該当箇所を−2から0に書き換える。尚、上記操作により、プリント基板75A〜75Cの外形のOR条件の共通な外形を持ったデータに変換されたことになる。
【0074】
次のSTEP105では、複数種類のプリント基板に対して共通して使用できる最適支持ピン穴位置の有無の判定を行う。具体的には、始めに、プリント基板75A〜75Cの同じピン穴位置の数字をそれぞれ加算したデータを作成する。この処理により、プリント基板75A〜75Cに対してOR条件の外形を持ち、プリント基板75A〜75Cに対しての共通の使用可能ピン穴位置が0で、不使用ピン穴位置が2以上の数値で表示されたデータが作成される。次に、このデータを用いて、前述した直線方向探索設定方法又は円内方向探索設定方法により、最適ピン穴位置を求める。これによりプリント基板75A〜75Cに共通の支持ピン位置を求めることができる。なお、この共通の支持ピン位置が、最適支持ピン穴位置であり、共通の支持ピン位置は共通バックアップピン位置決定方法により求められる。
【0075】
STEP105の判定がNoの場合には、処理はSTEP106へと進み、プリント基板75A〜75Cの種類が1つ減らされる。STEP105の判定がYesの場合には、処理はSTEP107へと進み、最適支持ピン穴位置の決定処理が行われる。続く、STEP108では、決定された最適支持ピン穴位置にバックアップピン29が配設され、図12に示した処理は終了する。
【0076】
上記説明したような構成の基板支持装置用コンピュータ35(バックアップピンの位置決定装置)を適用することにより、それぞれのプリント基板31,75A〜75Cを支持する際、必要最小限の最適支持ピン穴位置76を求めて、最適支持ピン穴位置76にバックアップピン29を配設して、プリント基板31,75A〜75Cを撓みなく支持することができ、精度良く電子部品33をプリント基板31,75A〜75Cに搭載することができる。また、支持が必要な位置にのみバックアップピン29を設けることができるので、バックアップピン29の配設時間を短縮して、稼動効率を向上させることができる。
(第2実施例)
第1実施例では、最適ピン穴位置を決定後に、バックアップピン29をバックアップベース26に自動で配設した。第2実施例では、バックアップピン29をバックアップベース26に手動で配設した場合の処理について説明する。なお、ここでは先に説明した図11(1種類のプリント基板の場合)及び図12(複数種類のプリント基板の場合)のフローとの相違点についてのみ説明する。
【0077】
図13は第2実施例のバックアップピン配設処理のフローチャートを示した図であり、図14は最適支持ピン穴位置図面の一例を示した図であり、図15は手動によるバックアップピンの配設を模式的に示した図である。
【0078】
バックアップピン29により支持するプリント基板31の種類が1つの場合は、図11に示したSTEP81からSTEP94までの処理を行なって最適支持ピン穴位置を求めた後、図13に示した処理を行う。また、バックアップピン29により支持するプリント基板の種類が複数の場合には、図12に示したSTEP100からSTEP107までの処理を行なって最適支持ピン穴位置を求めた後、図13に示した処理を行う。
【0079】
次に、図13に示した処理について説明する。STEP110では、バックアップベースに対応した大きさの最適支持ピン穴位置図面120の印刷処理が行われる。この処理により、プリンタ15から図14に示すような最適支持ピン穴位置図面120が紙で打ち出される。この最適支持ピン穴位置図面120は、バックアップベース26に対応した原寸大の大きさの用紙で出力された印刷物である。最適支持ピン穴位置図面120には、不使用ピン穴位置60と、使用可能ピン穴位置61と、プリント基板31の面31Aに実装された電子部品32の外形線32Aと、プリント基板31の面31Bに実装される予定の支持必要電子部品の外形線Rと、最適支持ピン穴位置90(黒丸で表示されている)と、バックアップベース26の外形線が印刷されている。
【0080】
続く、STEP111では、手動によるバックアップピン29の配設処理が作業者により行われる。具体的には、図15に示すように、平坦な面に最適支持ピン穴位置図面120を置き、最適支持ピン穴位置図面120に印刷されたバックアップベース26の外形線に合わせて、バックアップベース26を最適支持ピン穴位置図面120上に置き、黒丸で印刷された最適支持ピン穴位置90に対応したピン穴121にバックアップピン29を配設する。以上説明した方法により、バックアップベース26にバックアップピン29を配設することができる。
【0081】
このように、バックアップベース26に対応した原寸大の大きさの用紙で出力された最適支持ピン穴位置図面120を印刷し、この最適支持ピン穴位置図面120上にバックアップベース26を置くことにより、作業者は容易にバックアップピン29を配設する位置を認識することができ、短時間でバックアップピン29の配設作業を行うことができる。
【0082】
ここで、上記説明した第1及び第2実施例を適用した場合の効果について、具体的な数字を用いて説明する。従来技術の方法では1種類のプリント基板を支持するためのバックアップピン29を配設するのに20分程度の作業時間を要したが、本発明では複数種類のプリント基板(例えば、3種類(3図面)のプリント基板)を支持する場合でも3分程度の作業時間でバックアップピン29の配設を行うことができる。従来技術と本発明とを比較した場合、例えば、一ヶ月に500種類の図面のプリント基板の支持をバックアップピン29により行った場合、従来技術では一ヶ月当たり166.7時間(=20分×500)の作業時間を要するが、本発明では3図面のプリント基板に共通なバックアップピン29の配設を3分で行うことができるため、一ヶ月当たり8.3時間(=3分×500/3)の作業時間で行うことがでる。これにより、本発明を適用することで1年間に1140万円程度のコストダウンを図ることができる。
【0083】
図8乃至10は、ディスプレイ上に表示される画像の例を示したものである。図8は、入力装置54に入力された第1及び第2の情報に基づいて使用可能ピン穴位置61と不使用ピン穴位置60とに分けた結果を、ディスプレイ36上に画像72として表示した例である。尚、図8は、1枚のプリント基板に対する分離結果である。また図8において、0と表示されたピン穴位置は使用可能ピン穴位置61を示しており、2と表示されたピン穴位置は不使用ピン穴位置60を示しており、−2と表示されたピン穴位置はプリント基板31とバックアップベース26とが干渉しないピン穴位置を示している。
【0084】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。尚、本発明はプリント基板の一方の面に電子部品を搭載する場合と、プリント基板の両面に電子部品を搭載する場合との両方に適用することができる。
【0085】
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1) 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、
前記バックアップベースに関する第1の情報を格納する第1の格納手段と、
複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を格納する第2の格納手段と、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持できるバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を求める共通支持ピン位置決定手段と、
を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記2) 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、
前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずにバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を仮決定する支持ピン位置決定手段と、
前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該一致した仮決定された支持ピン位置に近接したピン位置に代わりとなる支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避する設定補正手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記3) 付記1または2記載のバックアップピンの位置決定装置において、前記第2の情報に、前記被支持基板の上面に設けられた部品のうち、前記バックアップピンによる支持の必要性の高い部品の配設位置情報である上面部品配置位置情報を含めると共に、
前記共通支持ピン位置決定手段は、該上面部品配置位置情報に基づき、少なくとも1つ以上の前記支持ピン位置を求める構成としたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記4) 付記2記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記支持ピン位置決定手段は、
基準となる基準ピン位置を設定し、所定の間隔で前記基準ピン位置を通過する直線上に前記支持ピン位置を設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記5) 付記2記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記設定補正手段は、
前記直線上に前記支持ピン位置を再設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記6) 付記5記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記設定補正手段は、
前記支持ピン位置を中心とする平面上に前記支持ピン位置を再設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記7) 付記1乃至6のいずれか1項に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記出力手段は、
前記支持ピン位置を、前記バックアップベースと原寸大の用紙に表示して出力することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記8) 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定方法において、
前記バックアップベースに関する第1の情報を入力し、
複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を入力し、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持し得るバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を演算することを特徴とするバックアップピンの位置決定方法。
(付記9) 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、
前記バックアップベースに関する第1の情報と、前記被支持基板に搭載された前記部品の搭載位置を含む第2の情報とを入力する入力手段と、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記被支持基板を支持するバックアップピンの位置を前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずに支持ピン位置を仮決定する支持ピン位置決定手段と、
前記仮決定された支持ピン位置が前記被支持基板の下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該一致した仮決定された支持ピン位置に近接した位置に代わりとなる仮決定された支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避する設定補正手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記10) 付記9に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記第2の情報に、前記被支持基板の上面に設けられた部品のうち、前記バックアップピンによる支持の必要性の高い部品の配設位置情報である上面部品配置位置情報を含めると共に、
前記設定補正手段は、該上面部品配置位置情報に基づき、前記支持の必要性の高い部品を支持するために、少なくとも1つ以上の前記支持ピン位置を求める構成としたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記11) 付記9または付記10に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記支持ピン位置設定手段は、基準となる基準ピン位置を設定し、所定の間隔で前記基準ピン位置を通過する直線上に前記支持ピン位置を設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記12) 付記9または10に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記設定補正手段は、前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の前記下面に設けられた部品の配設位置と一致した際、
前記直線上の位置にあり、かつ前記仮決定した支持ピン位置に最も近接するピン位置を該仮決定した支持ピン位置の代わりの支持ピン位置として設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記13) 付記9乃至12のいずれか1項に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記補正設定手段は、前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の前記下面に設けられた部品の配設位置と一致した際、前記仮決定した支持ピン位置を中心とする平面上で該仮決定した支持ピン位置に最も近接するピン位置を該仮決定した支持ピン位置の代わりの支持ピン位置として再設定することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記14) 付記9乃至13のいずれか1項に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記被支持基板が複数種類あった場合、前記複数種類の被支持基板に対して共通で使用可能な支持ピン位置のレイアウトの存在の有無を判定し、前記レイアウトが存在した際、前記レイアウトの前記支持ピン位置に前記バックアップピンを設けて、前記複数種類の被支持基板の支持を行なう判定手段を設けたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。
(付記15) 被支持基板に下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定方法において、
前記バックアップベースに関する第1の情報を入力し、
前記被支持基板に関する第2の情報を入力し、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記被支持基板を共通に支持し得る支持ピン位置を演算し、
演算された該支持ピン位置の配設位置を出力することを特徴とするバックアップピンの位置決定方法。
(付記16) コンピュータに、
バックアップベースに関する第1の情報と、被支持基板に関する第2の情報とを入力するステップと、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記被支持基板を支持するバックアップピンの位置である支持ピン位置を前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずに仮決定するステップと、
前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の前記下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該仮決定した支持ピン位置に近接した位置に該仮決定した支持ピン位置の代わりとなる支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避するステップとを実行させるためのバックアップピンの位置決めプログラム。
(付記17) コンピュータに、
バックアップベースに関する第1の情報と、被支持基板に関する第2の情報とを入力するステップと、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記被支持基板を支持するバックアップピンの位置を前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずに支持ピン位置を仮決定するステップと、
前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の前記下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該仮決定した支持ピン位置に近接した位置に該仮決定した支持ピン位置の代わりとなる支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避するステップとを実行させるためのバックアップピンの位置決めプログラムを記録したコンピュータで読み取りが可能な記録媒体。
【0086】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、共通支持ピン位置決定手段を設けることにより、複数種類の被支持基板を共通に支持し得る支持ピン位置を求めることができるため、1つのバックアップピンの位置で複数種類の被支持基板を支持することができるため、効率良く複数種類の被支持基板を支持することができる。これにより、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることができる。
【0087】
また請求項2記載の発明によれば、被支持基板を支持するために必要な支持ピン位置のみにバックアップピンを設けて被支持基板を支持することができ、バックアップピンの配設時間を短縮して、装置の稼動効率を向上させることができる。
【0088】
また請求項3記載の発明によれば、被支持基板上面に実装される予定の部品がバックアップピンによる支持の必要性の高い部品であった場合、共通支持ピン位置決定手段により少なくとも1つの支持ピン位置を設定して、支持の必要性の高い部品を十分に支持することができる。
【0089】
また請求項4記載の発明によれば、出力手段を設けることで支持ピン位置をバックアップベースに対応した原寸大の大きさで用紙として出力することができる。このため、用紙とバックアップベースとを合わせて、位置を求め、バックアップピンを装着することができ、装着性の向上や時間短縮を図ることができる。
【0090】
また請求項5記載の発明によれば、複数種類の被支持基板について共通に支持し得る支持ピン位置を求めることができるため、1つのバックアップピンの位置で複数種類の被支持基板を支持することができるため、バックアップピンの配設時間を短縮して稼動効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である基板支持装置の概略図である。
【図2】バックアップベースに配設されたバックアップピンにより支持されたプリント基板を示した図である。
【図3】バックアップピンの位置決定装置を構成する基板支持装置用コンピュータの内部構成を示した図である。
【図4】最適支持ピン穴位置が設定された状態のバックアップベースの平面図である。
【図5】最適ピンピッチの間隔で最適支持ピン穴位置を設定できない場合の具体例を示した図(その1)である。
【図6】最適ピンピッチの間隔で最適支持ピン穴位置を設定できない場合の具体例を示した図(その2)である。
【図7】円内方向に最適支持ピン穴位置を探索する方法を説明するための図である。
【図8】ディスプレイ上に表示される画像の例を示した図(その1)である。
【図9】ディスプレイ上に表示される画像の例を示した図(その2)である。
【図10】ディスプレイ上に表示される画像の例を示した図(その3)である。
【図11】第1実施例の基板支持装置を用いた最適ピン穴位置決め処理のフローチャートを示した図(その1)である。
【図12】第1実施例の基板支持装置を用いた最適ピン穴位置決め処理のフローチャートを示した図(その2)である。
【図13】第2実施例のバックアップピン配設処理のフローチャートを示した図である。
【図14】最適支持ピン穴位置図面の一例を示した図である。
【図15】手動によるバックアップピンの配設を模式的に示した図である。
【符号の説明】
10 基板支持装置
15 プリンタ
21 基板支持装置本体
22 架台
23 支持部
24 バックアップピン昇降手段
26 バックアップベース
28 基板支持部
29 バックアップピン
31、75A〜75C プリント基板
31A、31B 面
32、33 電子部品
35 基板支持装置用コンピュータ
36 ディスプレイ
37 キーボード
38 記録媒体挿入口
40 マウス
41 CPU
42 ROM
43 RAM
45 CLK
54 入力装置
55 記憶手段
56 出力手段
59a〜59c、59c−1、59c−4、62、64、70、76、 最適支持ピン穴位置
60 不使用ピン穴位置
61 使用可能ピン穴位置
66〜68 円
72〜74 画像
80 ベルトコンベア
120 最適支持ピン穴位置図面
121 ピン穴
C 最適ピンピッチ
E、F 番地
H、K 設定方向
I、J 搭載位置
L、M 仮ピン穴位置
N、P 領域
R、S、32A 外形線
Claims (5)
- 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、
前記バックアップベースに関する第1の情報を格納する第1の格納手段と、
複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を格納する第2の格納手段と、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持できるバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を求める共通支持ピン位置決定手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。 - 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定装置において、
前記下面の部品位置を完全に加味せず、又は一部は加味せずにバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を仮決定する支持ピン位置決定手段と、
前記仮決定した支持ピン位置が前記被支持基板の下面に設けられた部品の配設位置と一致する場合、該一致した仮決定された支持ピン位置に近接したピン位置に代わりとなる支持ピン位置を再設定して、前記部品の配設位置を回避する設定補正手段と、を有することを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。 - 請求項1または2記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記第2の情報に、前記被支持基板の上面に設けられた部品のうち、前記バックアップピンによる支持の必要性の高い部品の配設位置情報である上面部品配置位置情報を含めると共に、
前記共通支持ピン位置決定手段は、該上面部品配置位置情報に基づき、少なくとも1つ以上の前記支持ピン位置を求める構成としたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のバックアップピンの位置決定装置において、
前記支持ピン位置を、前記バックアップベースと原寸大の用紙に表示して出力する出力手段を設けたことを特徴とするバックアップピンの位置決定装置。 - 被支持基板の下面に設けられた部品を避けつつ該被支持基板を支持するバックアップピンの、バックアップベースへの配設位置を決定するバックアップピンの位置決定方法において、
前記バックアップベースに関する第1の情報を入力し、
複数種類の前記被支持基板に関する第2の情報を入力し、
前記第1及び第2の情報に基づき、前記複数種類の被支持基板について共通に支持し得るバックアップピンの配設位置である支持ピン位置を演算することを特徴とするバックアップピンの位置決定方法。
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