JP4613466B2 - 実装部品検査方法および装置 - Google Patents

実装部品検査方法および装置 Download PDF

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Description

【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板上に実装された電子部品のずれや有無を検査する実装部品検査装置に関するものである。
【従来の技術】
【0002】
近年の電気製品の小型軽量化により、電気製品の主たる構成要素であるプリント基板における小型化は著しいものがあり、プリント基板の小型化に伴う部品の実装密度の増大や部品の小型化により、人間の目視による検査を困難にしてきている。そのため、これらプリント基板上の実装状態を自動で検査し、かつ生産タクトの向上に伴いより高速に検査を行う検査装置が求められている。以下、プリント基板上に実装された部品の有無および位置計測を例にしながら、従来の電子部品検査方法について説明する。
【0003】
図18は従来の電子部品位置計測方法の例を示すものである。図18()はテンプレートマッチングにより部品実装検査を行う様子を示したもの、図18)はエッジ検出により部品外形を探索し部品実装検査を行う様子を示したものである。図18()において、58は部品を検査するためのマッチングテンプレート、59は部品が実装されたプリント基板、60はプリント基板上に実装された電子部品、61は基板上のランド、62は部品と基板を接合する半田である。また、図18()において63はエッジ検出を行うための設定領域である。以上のように構成された電子部品検査方法について、以下、その動作について説明する。
【0004】
まず、図18()においては、電子部品60と同種類の部品を用いてマッチングテンプレート58を作成する。すなわちマッチング用のテンプレート58は、検査すべき電子部品の基準となる外形や電極の大きさがほぼ同じ電子部品のマスターとして作成される。そしてプリント基板59を撮像した画像に対して、図に示すようにマッチングテンプレート58を移動させながらマッチング演算による照合を行い、部品位置を探索する。部品の照合とは、マッチング用のテンプレート58とプリント基板59上の部品60との外形全体や電極全体の一致度を検査することである。また、図18()においては、部品実装位置に対して、部品外形が存在するであろう部位にあらかじめエッジ検出を行う領域63を設定しておき、矢印の方向にエッジ検出を行って部品外形を検出し、すべてのエッジ検出が成功すればすなわち部品外形を検出できれば、部品が存在する判定して、エッジ検出点の幾何演算により部品実装位置を計算する。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、プリント基板に実装される部品は、色や模様、またはサイズのばらつきが大きく、さらにメーカにより形状が幾分異なることなどがあるという問題を有している。特に部品の外装部となる本体部は表面形状のばらつきや、部品表面の輝度むらがあり、電子部品の表面の見え方の変化が大きく、検査に影響を与える恐れがある。
【0006】
また、実装精度についても、多少の傾きを持つ程度であれば品質上問題がないため、部品検査を行う際に電子部品が必ずしも完全に正確な角度で実装されているとは限らないという問題もある。また逆に大きく装着角度ずれをおこしている場合にはそれがどのくらいの角度であるかを計測して不具合解析へとつなげたい意向もある。
【0007】
そのため図18に示すように部品のマスターをマッチング用のテンプレートとしてひとつ定め、サーチを行う方法では、このような部品の持つばらつきにマッチング用のテンプレートが対応していないため、マッチング時の評価値を落とす原因になり、部品検査を正確に行うことができず、検査率はせいぜい98%程度であった。これは100回検査を行うと2回は検査ミスを発生する計算であり、実際の生産においては、1枚の基板に実装される部品点数を約1000点とし、1日に1000枚の基板を生産すると仮定すると、ほぼすべての生産基板において検査ミスが発生することになり、実際の使用に耐えうるものではなかった。
【0008】
さらに、部品画像を用いたテンプレートマッチングは非常に多くの演算回数を実行する。例えば100×100画素の部品テンプレートを用いて、1000×1000画素の画像をサーチする場合を考えると、演算回数は100×100×1000×1000=10000000000回にもなり、多くの処理時間を必要とするため、検査タクトを向上させることが難しいという問題を有していた。
【0009】
また、エッジ検出による方法は、演算回数少ないため処理時間は少なくて済むが、電子部品の色むら等により、電子部品の内部の線を輪郭であると誤認識したり、また基板上の電子部品以外の線に対しても反応してしまい誤認識をするという問題があり、やはり検査率は同等であった。
【0010】
本発明は上記の問題点を解決し、部品のばらつきや実装角度のばらつきがある場合においても、高速に、かつ安定した電子部品実装位置検査を行うことができる実装部品検査方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の実装部品検査方法は、電子部品のエッジ部分から抽出されたテンプレートを用いて前記電子部品の画像に対して照合処理を行って、前記電子部品の実装状態を検査するに、前記電子部品のサイズ公差内で前記テンプレートを調整することを特徴とする。
【0012】
これにより、電子部品の輪郭情報(エッジ部分)を用いて照合処理を行うことから、電子部品自体が持つ形状のばらつきや、模様のばらつき、部品表面の輝度むらに影響されず部品位置を検査でき、さらに、部品全体の情報から必要部分のみを選択してテンプレートを作成しているため、マッチング演算時の演算量を減らすことができ、高速に処理を行うことができる。
【0013】
本発明の第1様態は、本体部と電極部とを有する電子部品を実装した基板に対して前記電子部品の実装状態を検査する実装部品検査方法、装置、プログラムであって、前記電子部品における前記本体部と前記電極部との境界線を除く前記電極部のエッジ部分から抽出された情報としてマッチングテンプレートを用いて電子部品を実装した基板の電子部品の画像に対して照合処理を行い、前記基板上に実装された部品の有無、誤実装、部品の実装位置などの実装状態を検査するため、電子部品の多少の形状ばらつきや、部品表面の輝度むらに影響されず部品位置を検査でき、さらに高速に処理を行うことができるという特徴を有する。
【0014】
本発明の第2様態は、テンプレートの形状や寸法などの構成位置を変動させながら電子部品との照合処理を行い、基板上に実装された部品の実装状態を検査するため電子部品のサイズばらつきに影響されず、部品位置を検査できるという特徴を有する。
【0015】
本発明の第3様態は、マッチングテンプレートを所定の角度に回転させて、回転させたテンプレートで照合処理を行い、基板上に実装された部品の実装状態を検査するため、電子部品の実装角度がばらつく場合においても、正確に部品位置を検査できるという特徴を有する。
【0016】
本発明の第4様態は、形状や寸法が異なる複数の部品毎にマッチングテンプレートを複数有し、照合処理の評価値が低い場合に、別のマッチングテンプレートに切り替えて、実装基板上に実装された部品の実装状態を検査するため、同じ種類の部品でありながらメーカの違いなどにより幾分形状が相違している部品に対しても、正確に部品の検査できるという特徴を有する。
【0017】
本発明の第5様態は、照合処理の評価値が高いテンプレートの使用頻度を記憶し、所定時間内の最も使用頻度の高いテンプレートを選択し、基板上に実装された部品の実装状態を検査するため、常に同順でテンプレートを切り替える場合に比べて、統計的に切り替えの回数を少なくでき、検査タクトを向上させることができるという特徴を有する。
【0018】
本発明の第6様態は、基板の電極部、電子部品の電極部、半田部分の色情報を抽出し、抽出した基板の電極部の輝度を変化させ、半田部分と基板の電極部との輝度を略同一化して半田部分と基板の電極部とのエッジ部分を消去し、基板電極部と半田部分とがなすエッジ部分と、電子部品の電極部と基板の電極上の半田部分とがなすエッジ部分が近い形状にならないようにして部品の実装状態の検査を行なう。
【0019】
つまり、あらかじめ記憶された基板電極部の色情報から基板電極部の抽出を行い、基板電極部と半田部分とがなすエッジ部分と、電子部品の電極部と基板電極上の半田部分とがなすエッジ部分が近しい形状にならないよう、抽出した基板電極部の輝度を変化させることにより、電子部品サーチ時の誤認識要因を排除する実装部品検査方法のために、基板上の誤認識要因を排除することができ、部品位置計測の安定度を高めることができる。
【0020】
以下、本発明の実装部品検査方法および装置の一実施の形態について図1から図17、19を用いて説明する。なお、従来と同一機能のものには同一符号を示す。
【0021】
(実施の形態1)
図1〜図4は本発明の実装部品検査方法を実行する実装部品検査装置を示す。ここで検査対象となる電子部品50、53は図19に示すように電気回路を保護する外装部である本体部51、54と電気的な接合箇所となる電極部52、55から構成されている。言い換えればプリント基板上に実装され半田付けによりプリント基板の電極と接合される電極部52、55と、それ以外の部分とから構成されている。本実施形態では図19(c)、(d)に示すチップ部品形態の部品を用いて説明する。
【0022】
図1において、ステージ4は電子部品53が実装された基板3を載置する。画像撮像手段6の一例であるカメラ1は基板3を撮像する。照明部2は、撮像時に基板3を照らす。画像処理手段5は、カメラ1で撮像された画像を処理して実装した部品(以下、実装部品と称す)の有無や部品位置の計測などの実装状態の検査を行なう。
【0023】
具体的に画像処理手段5は、撮像された画像から検査対象となる対象物(本実施形態では実装部品)の輪郭となるエッジ部分57(57a、57b、57c)を抽出するエッジ抽出手段8と、エッジ抽出手段8により抽出されたエッジ部分57から検査に用いる情報の一例であるマッチング用のテンプレート(以下、マッチングテンプレートと称す)24を構成・登録したり、予め作成したテンプレートを登録しておくテンプレート構成/登録手段10と、撮像した画像に関して検査対象である実装部品とマッチングテンプレートとの一致を検査したり、あるいは一致度のずれ量を画素数単位で計測するマッチング演算手段7と、実装部品とマッチングテンプレートとの一致度のずれ量を画素数から実際の寸法に換算する部品位置計測手段9と、で構成されている。
【0024】
ここでマッチングテンプレートは、画像から直接切出したものでもよく、画像を加工して生成したものでもよい。
【0025】
画像撮像手段6からの画像処理手段5を実現する手段としては、各処理をプログラム実行手段18であるパソコン等で実行できるようにプログラム化し、図2に示すように、画像撮像手段からの画像を処理する画像撮像プログラム12と、画像処理手段の各機能を実行するマッチング演算プログラム13と、エッジ部分抽出プログラム14と、部品位置計測プログラム15と、テンプレート構成/登録プログラム16とで構成されている画像処理プログラム11を作成し、CD−ROMやCD−R、DVD、FD、MOなどのプログラム記録媒体17等を用いて、プログラム実行手段18にインストールすることで実現可能である。またプログラム記憶媒体17に代えてインターネットなどの通信媒体を介したプログラムであってもよい。
【0026】
このように構成された実装部品検査装置について、以下、その動作を説明する。
【0027】
パソコンなどのマイクロコンピュータを主要部として構成されている画像処理手段5は、図3のステップS1で、まず画像撮像手段6を用いて検査対象となる部品を撮像し、エッジ抽出手段8により、部品53の本体部54と電極部55との境界線56を除く電極部のエッジ部分57(57a、57b、57c)を抽出する。本実施形態では、基板3に実装された部品を撮像してエッジ部分を抽出したが、部品単体を別に撮像処理してエッジ部分を抽出することも可能である。
【0028】
次にステップS2で、テンプレート構成登録手段10により抽出されたエッジ部分57から検査用のマッチングテンプレートを構成して登録する。なお、テンプレートを作成するための画像は、例えば電子部品の設計図面から起こしたモデル画を代用として用いることも可能であり、この場合は部品がもつ傷などのイレギュラーな要素が存在しないため、より汎用的なテンプレートを構成可能である。
【0029】
次にステップS3で、画像撮像手段6により撮像された電子部品を実装した基板3の画像に対して、マッチング演算手段7により登録されたマッチングテンプレートを用いて実装部品の照合処理を行い、実装部品は存在するのか?、マッチングテンプレートと実装部品とが寸法的に、あるいは形状的に一致するのか?、理想の実装位置からのズレ量はそれくらいか?などの部品の有無、間違った部品の実装(誤実装)、画素単位における位置や理想実装位置からのズレ量の計測といった実装状態の検査を行なう。ステップS4において、部品位置計測手段9により、上記照合処理結果、例えば画像上の部品照合の位置から実際の寸法単位での部品実装位置を計測する。また実際の寸法単位での理想実装位置からのズレ量の検出も同時に行う。以降、基板上の検査が必要な全部品実装位置を検査するまで、ステップS3、S4を繰り返す。
【0030】
具体的には次のように処理するように構成されている。
【0031】
図4は電子部品53の本体部54と電極部55との境界線56を除く電極部のエッジ部分57(57a、57b、57c)を抽出し、抽出された部分からマッチングテンプレートを構成する様子を示したものである。図4のエッジ検出フィルタ19はエッジ部分を抽出する際に用いる。本実施形態では一般的なエッジ検出フィルタであるSOBELフィルタを例として表しているが、エッジを抽出できるものであればフィルタ自体は何でも良く、またフィルタ処理によるエッジ検出である必要もない。20はテンプレートを作成する素となる電子部品の画像、21は画像20内の電子部品部分、22はエッジ検出フィルタを作用させる領域、23はエッジ検出フィルタを適用して部品の電極部55のエッジ部分57を抽出した結果、24はエッジ部分抽出結果23をもとに電子部品53を照合するために構成したマッチングテンプレートである。
【0032】
図4において、まずエッジ検出フィルタ19を用いて、電子部品画像20中の電子部品部分21の電極部の一部に対して、エッジ検出フィルタ適用範囲22を設定する。このフィルタを画像に作用させると、電子部品の輪郭のみが検出されてエッジ検出結果23が得られる。なお、フィルタ範囲を電子部品全体に設定していないのは、電子部品の表面形状のばらつきや、模様のばらつき、あるいは輝度むらの影響が最も少ないのが、電子部品電極部の特に先端部分の輪郭であるからである。
【0033】
エッジ検出結果23では電子部品部分21の電極部55と背景とのエッジ部分57のみが検出されているのがわかる。この電極部55のエッジ部分57に相当する部分を画像20から切り出し、マッチングテンプレート24を構成する。
【0034】
このテンプレート24を用いて、カメラ1により撮像された電子部品を実装した基板3の画像に対して部品実装検査を行う様子を示したのが図5である。図5()()は基板3上に実装された部品位置を計測する例を示している。図5)()において、24aはテンプレート24の部品電極部分、24bはテンプレート24の部品背景部分、26は電子部品を実装する基板上のランド、27は基板上に実装された電子部品(上記電子部品53や電子部品部分21に相当する)、28はランド26と部品27とを接合する半田である。
【0035】
手順としては、図5)に示すように、テンプレート24を画像左上から右方向に向けて移動し、右端に移動完了の後、下方向にずらして同様に順に移動しながらマッチング演算により各画像位置での照合を行っていき、図5)に示すように、テンプレートの部品電極部分24aが電子部品27の電極部分に重なり、またテンプレートの部品背景部分25が電子部品27の背景(ここでは半田28)に重なったとき照合が成功し画像上の部品位置が計測される。すなわちテンプレート24の電極部分24aと背景部分24bとの境界線を電子部品27の電極部分の輪郭と一致させるように照合処理を行なう。この照合処理により、部分の有無検査、マッチングテンプレートと実装部品とが寸法的に、あるいは形状的に一致に基づく間違った部品の実装(誤実装)検査といった実装状態の検査を行なう。
【0036】
なお、マッチング演算方式としては特に規定しないが、単純な画素濃度差分演算や、正規化相関のような相関演算が考えられる。また、図5)は実装ずれを起こしている部品位置を計測した例を示したものである。図5)において、29は部品の理想実装位置、30は実装ずれを起こした部品、31は計測された理想位置からのずれを表している。図5)に示すように、画素単位における位置や理想実装位置からのズレ量の計測を行い、画像上の部品照合の位置やズレ量から実際の寸法単位での部品実装位置を変換計測する。このように実装部品の位置をテンプレートマッチングによる照合により計測した後、あらかじめ基板のCADデータなどから算出されている理想実装位置29との差を演算することで、理想位置からのズレ量を計測する。
【0037】
尚、本実施形態ではテンプレートを順に移動させていたが、CADデータやNCデータなどの予め設定されている実装位置付近を撮像し、その画像に対してテンプレートによる照合処理を行なう方が、処理時間が短縮することが可能である。
【0038】
以上により、見え方の変化が大きい電子部品の本体部の情報を用いずに照合処理となるマッチングを行うため、電子部品の表面形状のばらつきや、部品表面の輝度むらに影響されずに実装位置の計測など部品実装検査を行なうことができる。これにより、電子部品表面に見え方のばらつきがある場合でも、ほぼ100%の検査を行うことが可能となる。また、電子部品をマッチングする際の情報は電極部の一部のエッジ部分の情報のみと必要最小限であるので、処理も高速にできる。例えば、本方式によれば、テンプレートの構成画素数を部品全体をテンプレートとする場合の1/100以下にすることは容易に実現でき、その場合は100倍の処理時間で検査を行えることになる。
【0039】
このように、本実施の形態によれば、部品の本体部と電極部との境界線を除く電極部のエッジ部分57などの電子部品の電極部からのみ構成されるマッチングテンプレートを用い、電子部品を実装した基板の画像に対してこのテンプレートによる照合処理を行うことにより、電子部品の表面形状のばらつきや、部品表面の輝度むらに影響されず部品位置をほぼ100%の確率で検査でき、さらに、部品全体の情報から必要部分の情報のみを選択してテンプレートを作成しているため、マッチング演算時の演算量を大幅に減らすことができ、高速に処理を行うことができる。
【0040】
尚、本実施形態では抽出したエッジ部分からマッチングテンプレートを構成し、このマッチングプレートを用いて部品検査を行なったが、マッチングテンプレートを予め設定しておき、そのテンプレートを部品検査に使用することも可能であり、予め設定、登録しておく方が、わざわざマッチングテンプレートを作成する必要がなく、時間的なロスを軽減できる。
【0041】
また部品毎にマッチングテンプレートを登録しておき、検査対象となる部品毎に前記マッチングテンプレートを選択して部品検査を行なうことにより、多種多様な部品を実装する基板に対して最適な部品検査が行なえる。

【0042】
(実施の形態2)
図1、図2、および図6、図7は本発明の実施形態2の実装部品検査方法を実行する検査装置を示す。装置の構成については実施の形態1で説明したものと基本的に同構成であり、すでに実施の形態1で説明を記載済みであるので、ここでは説明を省略する。
【0043】
本実施形態では実際に製造された部品毎に生じる寸法誤差や、各メーカ毎に多少異なる形状変化に対応できるように、マッチングテンプレートを変形、具体的には寸法の拡大、縮小、あるいは多少の形状変形を行ない、部品との照合処理を行なうものであり、このことにより、多様な部品に関して検査精度を向上させ、また実際の部品間で生じる寸法誤差にも正確な検査を行なえる。
【0044】
このように構成された実装部品検査装置について、以下、その動作を説明する。
【0045】
パソコンなどのマイクロコンピュータを主要部として構成されている画像処理手段5は、図6のステップS1で、まず検査対象となる部品を画像撮像手段6を用いて撮像し、エッジ抽出手段8により、部品の電極部のみからなるエッジ部分、具体的には部品53の本体部54と電極部55との境界線56を除く電極部のエッジ部分57(57a、57b、57c)を抽出する。本実施形態では、基板3に実装された部品を撮像してエッジ部分を抽出したが、部品単体を別に撮像処理してエッジ部分を抽出することも可能である。
【0046】
次にステップS2で、テンプレート構成/登録手段10により抽出された部分から情報としてマッチングテンプレートを構成しデータ登録する。次にステップS3で、画像撮像手段6により撮像された電子部品を実装した基板3の電子部品の画像に対して、マッチング演算手段7によりテンプレートの大きさを拡大、縮小したり、形状を多少変形させたりして照合処理を行なう。例えば部品サイズの変動公差の分だけテンプレート構成位置を変化させながら電子部品の照合処理を行い、部品の有無、間違った部品の実装(誤実装)、画素単位における位置や理想実装位置からのズレ量の計測といった実装状態の検査を行なう。ステップS4において、部品位置計測手段9により、上記照合処理結果、例えば画像上の部品照合の位置から実際の寸法単位での部品実装位置を計測する。また実際の寸法単位での理想実装位置からのズレ量の検出も同時に行う。以降、基板上の検査が必要な全部品実装位置を検査するまで、S3、S4を繰り返す。
【0047】
具体的には次のように処理するように構成されている。
【0048】
図7はテンプレート構成位置を変化させる様子を示したものである。図6(a)、(b)、(c)は設計公差内での同種電子部品のばらつきを表している。図7では極端に示しているが、実際の電子部品においても部品サイズはある程度の公差を持っているので、いくらかのサイズ変動は常に発生する。32はこの電子部品を照合処理するために構成したテンプレートである。テンプレート32は電子部品の電極部の一部のエッジ部分に相当する部分を素の画像から切り出し、テンプレートを構成したものであり、これについては実施の形態1ですでに説明済みであるのでここでは省略する。
【0049】
このテンプレート32は、テンプレートを構成する要素に可動性を持たせてあり、この図7では図7(a)〜(c)の部品のサイズ変動公差分に合わせて、上下に動くように設定している。このテンプレート32を用いて、画像撮像手段6により撮像された電子部品を実装した基板3の画像の電子部品に対してテンプレートの構成位置を変化させながらマッチング演算を行うことにより、サイズ変動のある電子部品に対しても部品位置を検査できる。例えば、このテンプレート32を用いて、カメラ1により撮像された電子部品を実装した基板4の画像の電子部品に対してテンプレート32を部品のサイズ変動公差範囲内で構成位置を変化させながら、図5で説明したように照合処理を行うことにより、サイズ変動のある電子部品に対しても部品位置計測などの検査を実行できる。なお、この例ではテンプレートを上下に可動するとしたが、左右可動など部品サイズのばらつきによっては必ずしもこれに限るものではない。
【0050】
このように、本実施の形態によれば、マッチングテンプレートの構成位置を変動させながら照合処理を行い、実装基板上に実装された部品の検査を行なうため、電子部品のサイズ変動(公差)が大きい場合においても、部品位置を検査できる。また多少の形状変化がある場合にもマッチングテンプレートの形状を変形させることにより対応可能となる。
【0051】
(実施の形態3)
図1、図2、および図8、図9は本発明の実施形態3の実装部品検査方法を実行する検査装置を示す。装置の構成については実施の形態1で説明したものと基本的に同構成であり、すでに実施の形態1で説明を記載済みであるので、ここでは説明を省略する。
【0052】
このように構成された実装部品検査装置について、以下、その動作を説明する。
【0053】
パソコンなどのマイクロコンピュータを主要部として構成されている画像処理手段5は、図6のステップS1で、まず画像撮像手段6を用いて検査対象となる部品を撮像し、エッジ抽出手段8により、部品の電極部のみからなるエッジ部分、具体的には部品53の本体部54と電極部55との境界線56を除く電極部のエッジ部分57(57a、57b、57c)を抽出する。本実施形態では、基板3に実装された部品を撮像してエッジ部分を抽出したが、部品単体を別に撮像処理してエッジ部分を抽出することも可能である。
【0054】
次にステップS2で、テンプレート構成登録手段10により抽出されたエッジ部分57から検査用のマッチングテンプレートを構成して登録する。なお、テンプレートを作成するための画像は、例えば電子部品の設計図面から起こしたモデル画を代用として用いることも可能であり、この場合は部品がもつ傷などのイレギュラーな要素が存在しないため、より汎用的なテンプレートを構成可能である。
【0055】
次にステップS3で、テンプレート構成/登録手段10により、マッチングテンプレートを所定の角度に回転させたテンプレート系列を生成し登録し、次にステップS4で、画像撮像手段6により撮像された電子部品を実装した基板3の電子部品の画像に対して、マッチング演算手段7により、回転させたテンプレート系列を用いて電子部品の照合処理(サーチ)を行い部品の有無、間違った部品の実装(誤実装)、画素単位における位置や理想実装位置からのズレ量の計測といった実装状態の検査を行なう。
【0056】
ステップS5において、部品位置計測手段9により、上記照合処理結果、例えば画像上の部品照合の位置から実際の寸法単位での部品実装位置を計測する。また実際の寸法単位での理想実装位置からのズレ量の検出も同時に行う。以降、基板上の検査が必要な全部品実装位置を検査するまで、S4、S5を繰り返す。
【0057】
具体的には次のように処理するように構成されている。
【0058】
図9()〜()は、エッジ情報をマッチングするテンプレートを所定の角度に回転させて回転系列を生成させる様子を示したものである。エッジ情報をマッチングするテンプレートの作成方法については、実施の形態1ですでに説明済みであるのでここでは省略する。ここで実施の形態1にて説明したテンプレートが図8の()であり、図8の()のテンプレートを一定角度ごとに回転させることにより、図8()〜()に示す回転テンプレート系列が得られる。画像撮像手段6により撮像された電子部品を実装した基板3の画像に対して、この図8()〜()のテンプレートによりマッチング演算を行うことにより、回転している電子部品に対しても部品位置などの実装状態の検査を行なえる。
【0059】
このように、本実施の形態によれば、マッチングするテンプレートを所定の角度に回転させて、回転させたテンプレートで照合処理を行い、実装基板上に実装された部品の検査を行なうめに、電子部品の実装角度がばらつく場合においても、部品の検査、特に正確に部品位置を検査できる。
【0060】
尚、本実施形態では、予めマッチングテンプレートを回転した回転系列を登録して照合処理を行なったが、マッチングプレートを随時回転移動しながら照合処理を行なうことも可能である。
【0061】
(実施の形態4)
図1、図2、および図10、図11は本発明の実施形態4の実装部品検査方法を実行する検査装置を示す。装置の構成については実施の形態1で説明したものと基本的に同構成であり、すでに実施の形態1で説明を記載済みであるので、ここでは説明を省略する。
【0062】
このように構成された実装部品検査装置について、以下、その動作を説明する。
【0063】
パソコンなどのマイクロコンピュータを主要部として構成されている画像処理手段5は、図6のステップS1で、まず画像撮像手段6を用いて検査対象となる各メーカの部品を撮像し、エッジ抽出手段8により、部品の電極部のみからなるエッジ部分、具体的には部品53の本体部54と電極部55との境界線56を除く電極部のエッジ部分57(57a、57b、57c)を抽出する。本実施形態では、基板3に実装された部品を撮像してエッジ部分を抽出したが、部品単体を別に撮像処理してエッジ部分を抽出することも可能である。
【0064】
次にステップS2で、テンプレート構成登録手段10により抽出されたエッジ部分57から各メーカ毎の電子部品用マッチングテンプレートを構成して登録する。なお、テンプレートを作成するための画像は、例えば電子部品の設計図面から起こしたモデル画を代用として用いることも可能であり、この場合は部品がもつ傷などのイレギュラーな要素が存在しないため、より汎用的なテンプレートを構成可能である。
【0065】
次にステップS3で、画像撮像手段6により撮像された電子部品を実装した基板3の画像の電子部品に対して、マッチング演算手段7により、照合処理を行い部品の有無、間違った部品の実装(誤実装)、画素単位における位置や理想実装位置からのズレ量の計測といった実装状態の検査を行なう。この際に、良好な検査結果が得られないといった照合処理の評価値が低い場合にはテンプレート切換え手段により自動的に登録済みの各メーカの電子部品用テンプレートを切り替えながら電子部品の照合処理を行い同様の実装状態の検査を行なう。ステップS4において部品位置計測手段9により、上記照合処理結果、例えば画像上の部品照合の位置から実際の寸法単位での部品実装位置を計測する。また実際の寸法単位での理想実装位置からのズレ量の検出も同時に行う。以降、基板上の検査が必要な全部品実装位置を検査するまで、S3、S4を繰り返す。
【0066】
具体的には次のように処理するように構成されている。
【0067】
図11(a)〜(c)はメーカが違う同じ電気特性の種類の部品を表している。プリント基板等に実装される部品は、IC等の半導体部品と違い、部品の形状規定がそれほど厳しくない。そのため、部品を供給するメーカによって、部品形状や模様が幾分異なることが存在する場合があり、図11(a)〜(c)はそれを極端に示した例である。図11(a)〜(c)の電子部品に対して、既に実施の形態1ですでに説明済みである方法を用いて、マッチングテンプレートを作成することにより図11(d)〜(f)を得る。
【0068】
画像撮像手段6により撮像された電子部品を実装した基板3の画像に対して、この図11(d)〜(f)のマッチングテンプレートによる照合処理を行い部品の有無、間違った部品の実装(誤実装)、画素単位における位置や理想実装位置からのズレ量の計測といった実装状態の検査を行なう。この際に、照合の一致度などの照合処理の評価値に応じて自動的にマッチングプレートを切り替えながらマッチング演算を行うことにより、同じ種類の部品でありながらメーカの違いにより幾分形状が相違している部品に対しても、正確な部品位置の計測などの実装状態の検査が行なえる。
【0069】
このように、本実施の形態によれば、複数のメーカから買い入れた部品のように形状が幾分相違している部品の検査を行なうため、マッチングテンプレートの形状を複数持ち、照合処理の際の評価値が低い場合に、自動的に別のテンプレートに切り替えて、実装基板上に実装された部品の検査を行なうため、同じ種類の部品でありながらメーカの違いにより幾分形状が相違している部品に対しても、部品の検査、特に正確に部品位置を検査できる。
【0070】
ここで評価値が低いとは各検査毎に良好な検査結果が得られないといった照合処理の不都合が生じた場合や、照合処理の全体に対して照合処理が有効に作用し、良好な検査が行なえた割合が小さいことを意味する。具体的には所定の検査基準を超えるものが少なく、または無く、更にその割合が大きいものである。
【0071】
(実施の形態5)
図1、図2、および図12は本発明の実施形態5の実装部品検査方法を実行する検査装置を示す。
【0072】
本実施の形態は、図1に示した実装部品検査装置に対して、画像処理手段5に、マッチングによる照合処理の評価値が高く良好な検査が行なえた場合にテンプレートの使用頻度を更新し記憶するテンプレート使用頻度/記憶手段34と、照合処理に用いるテンプレートを選択し切り替えを行うテンプレート選択手段33を付加して、画像処理手段64とした構成となっている。
【0073】
また、画像処理手段64を実現する手段としては、図20に示すように、図2の画像処理プログラム11にテンプレート使用頻度/記憶プログラム66と、テンプレート選択プログラム65を付加した画像処理プログラム67を作成し、CD−ROMやCD−R、DVD、FD、MOなどのプログラム記録媒体17等を用いて、プログラム実行手段18にインストールすることで実現可能である。またプログラム記憶媒体17に代えてインターネットなどの通信媒体を介したプログラムであってもよい。
【0074】
このように構成された実装部品検査装置について、以下、その動作を説明する。
【0075】
パソコンなどのマイクロコンピュータを主要部として構成されている画像処理手段5は、図6のステップS1で、まず画像撮像手段6を用いて検査対象となる各メーカの部品を撮像し、エッジ抽出手段8により、部品の電極部のみからなるエッジ部分、具体的には部品53の本体部54と電極部55との境界線56を除く電極部のエッジ部分57(57a、57b、57c)を抽出する。本実施形態では、基板3に実装された部品を撮像してエッジ部分を抽出したが、部品単体を別に撮像処理してエッジ部分を抽出することも可能である。
【0076】
次にステップS2で、テンプレート構成登録手段10により抽出されたエッジ部分57から各メーカ毎の電子部品用マッチングテンプレートを構成して登録する。なお、テンプレートを作成するための画像は、例えば電子部品の設計図面から起こしたモデル画を代用として用いることも可能であり、この場合は部品がもつ傷などのイレギュラーな要素が存在しないため、より汎用的なテンプレートを構成可能である。
【0077】
次にステップS3で、テンプレート選択手段33において、所定時間、特に検査時点から直近のテンプレート使用頻度、最も使われている確立が高い部品のテンプレートを選択する。ステップS4において、画像撮像手段6により撮像された電子部品を実装した基板3の電子部品の画像に対して、マッチング演算手段7により、照合処理を行い部品の有無、間違った部品の実装(誤実装)、画素単位における位置や理想実装位置からのズレ量の計測といった実装状態の検査を行なう。この際に、照合の一致度などの照合処理の評価値が低い場合にはテンプレート選択手段33により自動的に登録済みの各メーカの電子部品用テンプレートを切り替えながら電子部品の照合処理を行い、部品の実装状態の検査を行なう。良好な検査が行なえた場合にステップS5において、テンプレート使用頻度/記憶手段34によりテンプレートの使用頻度を記録更新し、ステップS6において、実施形態1のステップS4にて説明したように部品位置計測手段9により、マッチング結果から部品実装位置を計測する。このように、優先的に使用頻度の高いテンプレートを用いて探索をおこなうことにより、統計的にテンプレートの切り替え回数を減少させることができ、照合処理の時間短縮を短縮することができ、検査タクトを向上させることができる。
【0078】
このように、本実施の形態によれば、マッチングによる評価値が高いテンプレートの使用頻度を記憶し、所定の時間、例えば検査時点から直近の時間で最も使用頻度の高いテンプレートを自動で切り替えて、実装基板上に実装された部品の検査を行なうため、常に同順でテンプレートを切り替える場合に比べて、統計的に切り替えの回数を少なくでき、検査タクトを向上させることができる。
【0079】
ここで評価値が高いとは照合処理の全体に対して照合処理が有効に作用し、良好な検査が行なえた割合が大きいことを意味する。具体的には所定の検査基準を超えるものであり、更にその割合が大きいものである。
【0080】
(実施の形態6)
図14、図15、および図16、図17は本発明の実施形態6の実装部品検査方法を実行する検査装置を示す。なお、同一機能のものについては同一番号を付し、説明を省略する。
【0081】
本実施の形態は、図1に示した実装部品検査装置に対して、画像撮像手段としてカラー撮像手段を用い、画像処理手段5に、検査対象物の画像から色情報を抽出処理する色抽出手段26と、画像の輝度をデータ上で変化させる輝度情報変更手段27を付加して、画像処理手段37とした構成となっている。また、画像処理手段37を実現する手段としては、図15に示すように、図2の画像処理プログラム11に色抽出プログラム38と、輝度情報変更プログラム39を付加した画像処理プログラム40を作成し、CD−ROMやCD−R、DVD、FD、MOなどのプログラム記録媒体17等を用いて、プログラム実行手段18にインストールすることで実現可能である。またプログラム記憶媒体17に代えてインターネットなどの通信媒体を介したプログラムであってもよい。
【0082】
このように構成された実装部品検査装置について、以下、その動作を説明する。
【0083】
パソコンなどのマイクロコンピュータを主要部として構成されている画像処理手段40は、図16のステップS1で、まず画像撮像手段6を用いて検査対象となる部品を撮像し、エッジ抽出手段8により、部品53の本体部54と電極部55との境界線56を除く電極部のエッジ部分57(57a、57b、57c)を抽出する。本実施形態では、基板3に実装された部品を撮像してエッジ部分を抽出したが、部品単体を別に撮像処理してエッジ部分を抽出することも可能である。
【0084】
次にステップS2で、テンプレート構成登録手段10により抽出されたエッジ部分57から検査用のマッチングテンプレートを構成して登録する。なお、テンプレートを作成するための画像は、例えば電子部品の設計図面から起こしたモデル画を代用として用いることも可能であり、この場合は部品がもつ傷などのイレギュラーな要素が存在しないため、より汎用的なテンプレートを構成可能である。
【0085】
次にステップS3において、色情報抽出手段35により、電子部品を実装した基板の画像4に対して、あらかじめ記憶された基板電極(ランド)部の色情報に基づいて基板電極部を抽出し、次にステップS4で輝度情報変更手段36により、基板ランド部と半田部分とがなすエッジ部分と、電子部品の電極部と基板ランド上の半田部分とがなすエッジ部分が近い形状にならないよう、抽出した基板電極部の輝度を変化させる。次にステップS5で、電子部品を実装した基板4の画像に対して、マッチング演算手段7により登録したテンプレートを用いて電子部品の照合を行い、部品の有無、間違った部品の実装(誤実装)、画素単位における位置や理想実装位置からのズレ量の計測といった実装状態の検査を行なう。ステップS6において、実施形態1のステップS4にて説明したように部品位置計測手段10により、画像上の部品照合位置から実際の部品実装位置を計測し、さらに理想実装位置からのズレ量の検出も同時に行う。以降、基板上の検査が必要な全部品を検査するまで、ステップS3〜S6を繰り返す。
【0086】
具体的には次のように処理するように構成されている。
【0087】
図17は基板ランド部と半田とがなすエッジ部分と、電子部品の電極部と基板ランド上の半田部分とがなすエッジ部分が近しい形状にならないよう、抽出した基板ランド部の輝度を変化させる様子を示したものである。図17において、41は基板上に実装された電子部品を撮像した画像、42は電子部品、43は基板ランド部、44は電子部品を接合するための半田である。また、45は基板ランド部43と半田部44とがなすエッジ部分、46は電子部品の電極部と半田44とがなすエッジ部分を表している。
【0088】
図17に示すように、基板ランド部43と半田部44とがなすエッジ部分45と、電子部品の電極部と半田44とがなすエッジ部分46が近しい形状になってしまう場合がある。この場合、テンプレート24を用いて、画像41上の電子部品42をサーチしようとした場合、エッジ部分45を間違って認識してしまう場合が発生する。これを避けるために、図17()〜()に示すような課程を踏んで、誤認識要因を排除する。まず、()において、あらかじめ記憶された基板ランド部43の色情報から基板ランド部43の抽出を行い、()の網目部47を得る。次に、抽出した網目部47を、()に示すように半田部44と同色にしてしまうことにより誤認識要因を消してしまうことができる。
【0089】
これにより、基板ランド部43と半田部44とのエッジ部分45を間違って認識してしまう問題をなくすことができる。基板ランド部43を抽出する際に色情報を用いる理由としては、モノクロの輝度情報では、明るさのみの尺度で画像が表されるため、特に電子部品表面において基板ランド部と同じように見える部位が存在する場合があり、良好な基板ランド部のみを抽出できない場合があるためである。色としては基板ランド部と電子部品とでははっきり異なっているため、安定して判別を行うことができる。
【0090】
以上により、あらかじめ記憶された基板電極(ランド)部の色情報から基板ランド部の抽出を行い、基板ランド部と半田部分とがなすエッジ部分と、電子部品の電極部と基板電極上の半田部分とがなすエッジ部分が近しい形状にならないよう、抽出した基板電極部の輝度を変化させることにより、電子部品サーチ時の誤認識要因を排除する実装位置計測方法のために、基板上の誤認識要因を排除することができ、部品位置計測などの実装状態の検査の安定度を高めることができる。本実施形態1から6の検査はプログラムにより実行することが可能である。
【0091】
本実施形態では、部品の電極部のみからなるエッジ部分を用いたマッチングテンプレートによる検査を説明したが、実施の形態2、実施の形態6は、この実施形態でなく、部品全体のテンプレートを使用する場合などの各種テンプレ−トマッチング技術にも適用可能であり、同様の効果を奏する。
【0092】
また実施の形態4、実施の形態5についても同様に各種テンプレ−トマッチング技術にも適用可能であり、同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0093】
以上のように本発明の実装部品検査方法および装置によれば、電子部品のエッジ部分から構成されるテンプレートを用い、電子部品を実装した基板の画像に対してこのテンプレートによる照合処理を行うことにより、電子部品の多少の形状ばらつきや、部品表面の輝度むらに影響されず部品を検査でき、さらに高速に処理を行うことができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施の形態1における実装部品検査装置の構成を示す図
【図2】同実施形態における画像処理手段のプログラムによる実現手段を示す図
【図3】同実施形態における実装部品検査方法を示すフローチャート
【図4】同実施形態においてテンプレートを作成する方法を説明する図
【図5】同実施形態において電子部品の実装状態を検査する方法を説明する図
【図6】本発明の実施の形態2における実装部品検査方法を示すフローチャート
【図7】同実施形態においてテンプレートを作成する方法を説明する図
【図8】本発明の実施の形態3における実装部品検査方法を示すフローチャート
【図9】同実施形態においてテンプレートを作成する方法を説明する図
【図10】本発明の実施の形態4における実装部品検査方法を示すフローチャート
【図11】同実施形態においてテンプレートを作成する方法を説明する図
【図12】本発明の実施の形態5における実装部品検査装置の構成を示す図
【図13】同実施形態における実装部品検査方法を示すフローチャート
【図14】本発明の実施の形態6における実装部品検査装置の構成を示す図
【図15】同実施形態における画像処理手段のプログラムによる実現手段を示す図
【図16】同実施形態における実装部品検査方法を示すフローチャート
【図17】同実施形態において実装部品検査方法を説明するための補足図
【図18】従来方法を説明する図
【図19】電子部品の構成図
【図20】本発明の実施の形態5における画像処理手段のプログラムによる実現手段を示す図
【符号の説明】
【0095】
1 カメラ
2 照明
3 基板
4 ステージ
5 画像処理手段
6 画像撮像手段
7 マッチング演算手段
8 エッジ部分抽出手段
9 部品位置計測手段
10 テンプレート構成/登録手段
11 画像処理プログラム
12 画像撮像プログラム
13 マッチング演算プログラム
14 エッジ部分抽出プログラム
15 部品位置計測プログラム
16 テンプレート構成/登録プログラム
17 プログラム記憶媒体
18 プログラム実行手段
19 SOBELテンプレート
20 電子部品撮像画像
21 電子部品
22 エッジ検出テンプレート適用範囲
23 エッジ検出テンプレート適用結果
24 エッジ抽出部分を組み合わせて作成したテンプレート
24a テンプレートの部品電極部部分
25b テンプレートの部品背景部分
26 基板ランド
27 電子部品
28 半田
29 理想の部品実装状態
30 実際の部品実装状態
31 理想位置とのズレ量
32 電子部品のサイズ変動に合わせて可動域をもつテンプレート
33 テンプレート選択手段
34 テンプレート使用頻度更新/記憶手段
35 色情報抽出手段
36 輝度情報変更手段
37 画像処理手段
38 色情報抽出プログラム
39 輝度情報変更プログラム
40 画像処理プログラム
41 基板上に実装された電子部品を撮像した画像
42 電子部品
43 基板ランド
44 電子部品を接合するための半田部
45 基板ランド部と半田部とがなすエッジ部分
46 電子部品の電極部と半田部分とがなすエッジ部分
47 抽出された基板ランド部
50、53 電子部品
51、54 電子部品の本体部
52、55 電子部品の電極部
56 電子部品の本体部と電極部との境界線
57 エッジ部分
58 マッチングテンプレート
59 部品が実装された基板
60 電子部品
61 基板上のランド
62 半田
63 エッジ検出処理領域
64 画像処理手段
65 テンプレート選択プログラム
66 テンプレート使用頻度更新/記憶手段
67 画像処理プログラム

Claims (10)

  1. 電子部品のエッジ部分から抽出されたテンプレートを用いて前記電子部品の画像に対して照合処理を行って、前記電子部品の実装状態を検査するに、
    前記電子部品のサイズ公差内で前記テンプレートを調整しながら照合処理を行うこと
    を特徴とする実装部品検査方法。
  2. 1つの本体部に対して複数の電極部を有する電子部品の検査において、
    前記電極部のエッジ部分から抽出された複数のテンプレートを相対的に移動させて調整すること
    を特徴とする請求項1記載の実装部品検査方法。
  3. 前記テンプレートを形状変化させて調整すること
    を特徴とする請求項1または2記載の実装部品検査方法。
  4. 前記テンプレートを複数有し、照合処理の評価値が低い場合に別のテンプレートに切替えて前記電子部品の実装状態を検査すること
    を特徴とする請求項1から3いずれか記載の実装部品検査方法。
  5. 照合処理の評価値が高いテンプレートの使用頻度を記憶し、所定時間内の使用頻度が最も高いテンプレートを選択して前記電子部品の実装状態を検査すること
    を特徴とする請求項1から4いずれか記載の実装部品検査方法。
  6. 電子部品を撮像する画像撮像手段と、
    前記電子部品のエッジ部分から抽出されたテンプレートを用いて前記電子部品の画像に対して照合処理を行って、前記電子部品の実装状態を検査する画像処理手段と、を有し、
    前記画像処理手段は、前記照合処理のに前記電子部品のサイズ公差内で前記テンプレートを調整しながら照合処理を行う処理手段であること
    を特徴とする実装部品検査装置。
  7. 1つの本体部に対して複数の電極部を有する電子部品の検査において、
    前記画像処理手段は、前記電極部のエッジ部分から抽出された複数のテンプレートを相対的に移動させて調整する処理手段であること
    を特徴とする請求項6記載の実装部品検査装置。
  8. 前記画像処理手段は、前記テンプレートを形状変化させて調整する手段であること
    を特徴とする請求項6または7記載の実装部品検査装置。
  9. 前記画像処理手段は、前記テンプレートを複数有し、照合処理の評価地が低い場合に、別のテンプレートに切替えて前記電子部品の実装状態を検査する手段であること
    を特徴とする請求項6から8いずれか記載の実装部品検査装置。
  10. 前記画像処理手段は、照合処理の評価値が高いテンプレートの使用頻度を記憶し、所定時間内の使用頻度が最も高いテンプレートを選択して前記電子部品の実装状態を検査する手段であること
    を特徴とする請求項6から9いずれか記載の実装部品検査装置。
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