JP2005063768A - 金属シース超電導線材 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属シース材料の割れ及び、割れに伴う断線を抑制できる高性能な金属シース超電導線材を提供する。
【解決手段】第1の金属管1内に2ホウ化マグネシウムからなる粉末成型体3を収容して伸線加工を施して単芯部材5とし、第2の金属管7内に単芯部材5を多数組み込み多芯部材9を構成して伸線加工を施した金属シース超電導線材であって、第1及び第2の金属管として酸素不純物濃度が0.005wt%以下の純鉄又は純Niを用いる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材に関するものである。
近年になって、2ホウ化マグネシウム(MgB2)を主成分とする金属シースMgB2系超電導線材がおよそ40Kで超電導を示すことが見出され、注目されている(例えば、非特許文献1)。その線材化製法の1つであるPowder-In-Tube(PIT)法は、粉末を金属管に詰め込み、圧延するという簡単な製造手法であり、線材の製造コスト低減も期待されている(例えば、特許文献1、2、3)。このPIT法は、原料粉末にMgとBとの混合粉末を用いるか、MgB2粉末を用いるかによって、In-site法とEx-site法とに分けられる。即ち、In-site法は、Mg粉末あるいはMgH2粉末とB粉末をMgB2となるように混合し、金属管の部材に粉末を充填し、長尺線材に加工後、超電導化熱処理を行う方法であり(例えば、非特許文献2、3、4)、Ex-site法は、すでにMgB2の結晶構造となっている粉末を金属管部材に充填し、長尺線材に加工して作製する方法である(例えば、特許文献4)。また、MgとBの主成分以外に第3元素を添加することで、線材としての臨界電流密度Jcの向上も確認されている(例えば、非特許文献5、6)。一方、2ホウ化マグネシウム(MgB2)を収容する金属管としては、一般に、Cu,Ni,Fe,SUS316,Nb,Ta,Wあるいはこれらの合金材料が用いられている(例えば、特許文献5)。
特開2003−031057号公報 特開2002−334620号公報 特開2002−373534号公報 特開2002−343162号公報 特開2002−352648号公報 J.Nagamatsu, N.Nagakawa,T.Muranaka,Y.Zenitani and J.Akimitsu,Nature 410(2001)63-64 藤井らによる、第66回2002年度春季低温工学・超電導学会講演集D2−5 志村らによる、第67回2002年度秋季低温工学・超電導学会講演集1C−p02 松本らによる、第67回2002年度秋季低温工学・超電導学会講演集1C−p05 田中らによる、第67回2002年度秋季低温工学・超電導学会講演集1C−p03 菊池らによる、第67回2002年度秋季低温工学・超電導学会講演集1C−p04
しかしながら、2ホウ化マグネシウムの線材化手法であるPIT法において、粉末を金属管に詰め込み伸線加工を施す際に、外被となる金属シースが割れ、断線を生じることがあった。その原因については未だ明らかではなく、対策についても何ら講じられていないのが現状である。
従って、本発明の目的は、金属シース材料の割れ及び、割れに伴う断線を抑制できる高性能な金属シース超電導線材を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明者は、線材作製に用いる金属シースにおける不純物となる酸素、炭素、窒素に着目し、かかる不純物が所定量以下の場合に、金属シースの割れ、及び断線を防止できることを見出し、本発明を完成させた。同様に、本発明者は、水素による金属シースの脆性にも着目し、水素脆性の少ない金属シースを用いることによっても、金属シースの割れ、及び断線を防止できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の金属シース超電導線材は、金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として酸素不純物濃度が0.005wt%以下の純鉄又は純Niを用いることを特徴とする。
また、本発明の金属シース超電導線材は、金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として炭素不純物濃度が0.005wt%以下の純鉄又は純Niを用いることを特徴とする。
また、本発明の金属シース超電導線材は、金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として酸素不純物濃度が0.001wt%以下の純Cuを用いることを特徴とする。
また、本発明の金属シース超電導線材は、金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として炭素不純物濃度が0.001wt%以下の純Cuを用いることを特徴とする。
更に、本発明の金属シース超電導線材は、金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として酸素不純物濃度及び炭素不純物濃度が0.005wt%以下のオーステナイト系ステンレスを用いることを特徴とする。
本発明によれば、伸線加工処理における塑性加工を阻害する要因となる酸素、炭素不純物を低減した金属管を使用しているので、伸線加工中の割れ、断線を抑制できる。また、水素脆性の少ない金属管を用いることによって水素による金属管の脆性を抑制しているので、伸線加工中の割れ、断線を抑制できる。このため、MgB2系超電導線材に伸線加工を施す際に発生する断線、部材の割れを未然に防ぐことができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(構造、形状)
本実施形態の金属シース超電導線材では、金属管中に少なくとも1個以上の超電導原料がフィラメント状に埋め込まれた構造を有している。また、超電導線材の形状としては、丸型もしくは、テープ形状、もしくは、これら丸線を撚り合わせた集合形状のものとすることができる。
(超電導原料)
超電導原料としては、Mg粉末とB粉末を1:2のモル比に混合したもの、MgH2粉末とB粉末とを1:2のモル比に混合したもの、既にMgB2の結晶構造となっている粉末のいずれも用いることができる。また、これらの粉末に諸特性を改善させる目的で第3元素を添加してもよい。
(金属シース)
金属シースとしては、酸素濃度の小さい金属管もしくは脱酸処理を施した金属管を用いることができる。具体的には、純度99.98%以上の純Feあるいは純Niであって、その酸素濃度が0.005wt%以下の金属管が好ましい。0.005wt%を超えると酸素成分がFe又はNiの塑性加工を阻害し、後述する実施例からも明らかなように線材加工中に割れや断線が発生してしまう。また、純度99.98%以上の純Cuであって、その酸素濃度が0.001wt%以下の金属管も好ましい。0.001wt%を超えると酸素成分がCuの塑性加工を阻害し、後述する実施例からも明らかなように線材加工中に割れや断線が発生してしまう。
また、金属シースとしては、炭素濃度の小さい金属管を用いることができる。具体的には、純度99.98%以上の純Feあるいは純Niであって、その炭素濃度が0.005wt%以下の金属管が好ましい。0.005wt%を超えると炭素成分がFe又はNiの塑性加工を阻害し、後述する実施例からも明らかなように線材加工中に割れや断線が発生してしまう。また、純度99.98%以上の純Cuであって、その炭素濃度が、0.001wt%以下の材質も好ましい。0.001wt%を超えると炭素成分がCuの塑性加工を阻害し、後述する実施例からも明らかなように線材加工中に割れや断線が発生してしまう。
また、窒素濃度の小さい金属管を用いることもできる。窒素濃度は、酸素、炭素濃度と同様に、Fe又はNiの場合は0.005wt%以下、Cuの場合は0.0001wt%以下が好ましい。かかるwt%を超えると上述した理由と同様に、金属管の塑性加工を阻害し、割れや断線が生じるためである。
金属管の不純物となる酸素、炭素、及び窒素濃度を低減するためには、金属管に予め真空加熱処理を施せば良い。また、主として酸素濃度を低減するためには、珪素、マンガン、Al、ボロン等の脱酸剤を添加することが好ましい。このような脱酸剤により鉄中に含まれている酸素を低減した鉄として、リムド鉄、キャップド鉄、セミキルド鉄、キルド鉄を用いることができる。従って、脱酸処理を施したリムド鉄、キャップド鉄、セミキルド鉄、キルド鉄などと呼ばれている鉄であって、これら金属管の酸素濃度、炭素濃度、又は窒素濃度が0.005wt%以下の材質を用いることが好ましい。
更に、金属シースとしては、オーステナイト系ステンレスを用いることができる。オーステナイト系ステンレスには、SUS304(主成分:Fe−0.08C−18Cr−8Ni)、SUS310S(主成分:Fe−0.08C−25Cr−20Ni)、SUS316L(主成分:Fe−0.03C−18Cr−12Ni−2.5Mo)等があるが、特にSUS310Sが好ましい。この材質は特に水素脆性の少ない金属材料であるため、その後工程で発生する金属シースの割れ、及び断線を抑制することができる。
(In‐site法による製造方法)
以下、In‐site法による本金属シース超電導線材の製造方法の一例について説明する。まず、Mg粉末又はMgH2粉末とB粉末とをMgB2のモル比となるように、Mg:B=1:2で秤量混合し、この混合粉末に成型加工を施して粉末成型体を作製する。次に、上述した所定の金属シース用材質からなる第1の金属管を準備し、第1の金属管の内部に粉末成型体を組み込み、伸線加工を施して単芯部材とする。次に、第1の金属管と同材質で多芯組み込みが可能な寸法の第2の金属管を準備し、第2の金属管の中に、単芯部材を複数本組込んで多芯部材を構成し、圧延伸線加工を施した後、非酸化雰囲気で500〜700℃の温度で超電導化熱処理を施して線材とする。
(Ex‐site法による製造方法)
次に、Ex‐site法による本金属シース超電導線材の製造方法の一例について説明する。まず、MgB2の粉末を用意し、この粉末に成型加工を施して粉末成型体を作製する。次に、上述した所定の金属シース用材質からなる第1の金属管を準備し、第1の金属管1の内部に粉末成型体を組み込み、伸線加工を施して単芯部材とする。次に、第1の金属管と同材質で多芯組み込みが可能な寸法の第2の金属管を準備し、第2の金属管の中に、単芯部材を複数本組込んで多芯部材を構成し、圧延加工を施して線材とする。
なお、上記In‐site法、Ex‐site法において、混合粉末を成型せずにそのまま第1の金属管に充填することもできる。この場合は、粉末成型体を作製する工程を省けるので、製造工程を簡略化できると共に、加工コストの低い線材が作製可能となる。また、第1の金属管と第2の金属管との材質を異なるものとすることもできる。
図1に示す工程により、In‐site法でMgB2超電導線材を作製した。まず、Mg粉末とB粉末とをMgB2のモル比となるように、Mg:B=1:2で秤量混合した。この混合粉末に成型加工を施し、円柱状の粉末成型体(φ11.8×100mm)を作製した(工程a)。次に、表1に示すように、金属管として16種類の金属材質を用意した。これらの金属材質は、予め炭素濃度、及び酸素濃度、窒素濃度の定量分析を行っており、表1にはその結果も示してある。これらの16種類の金属材質からなる第1の金属管(外径φ17.6mm、内径φ12mm)を準備し、図2に示すように第1の金属管1の内部に粉末成型体3を組み込んだ後(工程b)、1パスの断面減面率が9%となる条件で溝ロール圧延伸線加工によりφ4.9mmとなるまで伸線加工を施して単芯部材5とした(工程c)。次に、第1の金属管と同材質で多芯組み込みが可能な寸法の第2の金属管(外径φ28.5mm、内径φ24.6mm)を準備し、図3に示すように、第2の金属管7の中に、単芯部材5を19本組込み、静水圧押出加工を施して多芯部材9を構成した(工程d)。その後、工程cと同じ条件で溝ロール圧延伸線加工を施し、更に、ローラダイス伸線によりφ1mmまで伸線した後(工程e)、厚さ0.19mm×幅2.8mmとなるように圧延加工を施し(工程f)、部材Aとした。更に、部材Aに超電導化熱処理を施して部材Bとし、これらの部材Bについて液体ヘリウム下で臨界電流を測定した。熱処理条件は、600℃で1時間、水素4%を含むアルゴン雰囲気にて行った。結果を表1に示す。
Figure 2005063768
表1の結果より、金属管が純銅の場合、酸素濃度及び炭素濃度がそれぞれ0.001wt%以下の条件(No.3、4)、金属管が純鉄の場合、酸素濃度、炭素濃度、及び窒素濃度がそれぞれ0.005wt%以下の条件(No.7〜11)、金属管が純Niの場合、酸素濃度及び炭素濃度がそれぞれ0.004wt%以下の条件(No.13、14)において、断線なく加工でき、臨界電流特性も良好であることが判明した。また、金属管として水素脆性が少なく完全オーステナイト系ステンレスであるSUS310Sを用いた場合(No.16)も断線なく、臨界電流特性も良好であった。
一方、実験No.1、5、15の部材については、断線が頻繁に発生し、最終形状までの加工が未達成であった。また、実験2、6の部材については、断線が発生したが、残材で最終形状まで加工が可能であった。しかしながら、割れなどが部材に発生していた。
図4に示す工程により、In‐site法でMgB2超電導線材を作製した。本実施例においては、工程aの代わりに工程hとした点のみが実施例1と異なっている。
即ち、MgH2粉末とB粉末とをMgB2のモル比となるように、Mg:B=1:2で秤量混合し、この混合粉末に成型加工を施して、円柱状の粉末成型体(φ11.8×100mm)を作製した(工程h)。次に、表2に示すように、金属管として16種類の金属材質を用意した。これらの金属材質は、予め炭素濃度、及び酸素濃度、窒素濃度の定量分析を行っており、表2にはその結果も示してある。これらの16種類の金属材質からなる第1の金属管(外径φ17.6mm、内径φ12mm)を準備し、図2に示すように第1の金属管1の内部に粉末成型体3を組み込んだ後(工程b)、1パスの断面減面率が9%となる条件で溝ロール圧延伸線加工によりφ4.9mmとなるまで伸線加工を施して単芯部材5とした(工程c)。次に、第1の金属管と同材質で多芯組み込みが可能な寸法の第2の金属管(外径φ28.5mm、内径φ24.6mm)を準備し、図3に示すように、第2の金属管7の中に、単芯部材5を19本組込み、静水圧押出加工を施して多芯部材9を構成した(工程d)。その後、工程cと同じ条件で溝ロール圧延伸線加工を施し、更に、ローラダイス伸線によりφ1mmまで伸線した後(工程e)、厚さ0.19mm×幅2.8mmとなるように圧延加工を施し(工程f)、部材Cとした。更に、部材Cに超電導化熱処理を施して部材Dとし、これらの部材Dについて液体ヘリウム下で臨界電流を測定した。熱処理条件は、600℃で1時間、水素4%を含むアルゴン雰囲気にて行った。結果を表2に示す。
Figure 2005063768
表2の結果より、金属管が純銅の場合、酸素濃度及び炭素濃度がそれぞれ0.001wt%以下の条件(No.3、4)、金属管が純鉄の場合、酸素濃度、炭素濃度、及び窒素濃度がそれぞれ0.005wt%以下の条件(No.7〜11)、金属管が純Niの場合、酸素濃度及び炭素濃度がそれぞれ0.004wt%以下の条件(No.13、14)において、断線なく加工でき、臨界電流特性も良好であることが判明した。また、金属管として水素脆性が少なく完全オーステナイト系ステンレスであるSUS310Sを用いた場合(No.16)も断線なく、臨界電流特性も良好であった。
一方、実験No.1、5、15の部材については、断線が頻繁に発生し、最終形状までの加工が未達成であった。また、実験2、6の部材については、断線が発生したが、残材で最終形状まで加工が可能であった。しかしながら、割れなどが部材に発生していた。なお、実施例1と比較して加工度の少ない段階で断線が発生していた。
図5に示す工程により、Ex‐site法でMgB2超電導線材を作製した。まず、MgB2の粉末を用意し、この粉末に成型加工を施し、円柱状の粉末成型体(φ11.8×100mm)を作製した(工程i)。次に、表3に示すように、金属管として16種類の金属材質を用意した。これらの金属材質は、予め炭素濃度、及び酸素濃度、窒素濃度の定量分析を行っており、表3にはその結果も示してある。これらの16種類の金属材質からなる第1の金属管(外径φ17.6mm、内径φ12mm)を準備し、図2に示すように第1の金属管1の内部に粉末成型体3を組み込んだ後(工程b)、1パスの断面減面率が9%となる条件で溝ロール圧延伸線加工によりφ4.9mmとなるまで伸線加工を施して単芯部材5とした(工程c)。次に、第1の金属管と同材質で多芯組み込みが可能な寸法の第2の金属管(外径φ28.5mm、内径φ24.6mm)を準備し、図3に示すように、第2の金属管7の中に、単芯部材5を19本組込み、静水圧押出加工を施して多芯部材9を構成した(工程d)。その後、工程cと同じ条件で溝ロール圧延伸線加工を施し、更に、ローラダイス伸線によりφ1mmまで伸線した後(工程e)、厚さ0.19mm×幅2.8mmとなるように圧延加工を施し(工程f)、部材Eとした。これらの部材Eについて液体ヘリウム下で臨界電流を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2005063768
表3の結果より、金属管が純銅の場合、酸素濃度及び炭素濃度がそれぞれ0.001wt%以下の条件(No.3、4)、金属管が純鉄の場合、酸素濃度、炭素濃度、及び窒素濃度がそれぞれ0.005wt%以下の条件(No.7〜11)、金属管が純Niの場合、酸素濃度及び炭素濃度がそれぞれ0.004wt%以下の条件(No.13、14)において、断線なく加工でき、臨界電流特性も良好であることが判明した。また、金属管として水素脆性が少なく完全オーステナイト系ステンレスであるSUS310Sを用いた場合(No.16)も断線なく、臨界電流特性も良好であった。
一方、実験No.1、5、15の部材については、断線が頻繁に発生し、最終形状までの加工が未達成であった。また、実験2、6の部材については、断線が発生したが、残材で最終形状まで加工が可能であった。しかしながら、割れなどが部材に発生していた。
他の実施例

実施例1〜3の製造方法では、MgB2の原料粉末を成型して粉末成型体とし、図2、図3に示すように、第1の金属管1内に粉末成型体3を収容していたが、原料粉末に成型処理を施さずに、図6、図7に示すように、第1の金属管1内に直接、粉末6を充填することもできる。この場合は、粉末成型体を作製する工程を省けるので、製造工程を簡略化できると共に、加工コストの低い線材が作製可能となる。
実施例1による金属シース超電導線材の製造工程(In‐site法)を説明するフローチャートである。 本発明の金属シース超電導線材の一例(単芯部材)を示す断面図である。 本発明の金属シース超電導線材の一例(多芯部材)を示す断面図である。 実施例2による金属シース超電導線材の製造工程(In‐site法)を説明するフローチャートである。 実施例3による金属シース超電導線材の製造工程(Ex‐site法)を説明するフローチャートである。 本発明の金属シース超電導線材の他の例(単芯部材)を示す断面図である。 本発明の金属シース超電導線材の他の例(多芯部材)を示す断面図である。
符号の説明
1 第1の金属管
3 粉末成型体
5 単芯部材
6 粉末
7 第2の金属管
9 多芯部材

Claims (5)

  1. 金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として酸素不純物濃度が0.005wt%以下の純鉄又は純Niを用いることを特徴とする金属シース超電導線材。
  2. 金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として炭素不純物濃度が0.005wt%以下の純鉄又は純Niを用いることを特徴とする金属シース超電導線材。
  3. 金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として酸素不純物濃度が0.001wt%以下の純Cuを用いることを特徴とする金属シース超電導線材。
  4. 金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として炭素不純物濃度が0.001wt%以下の純Cuを用いることを特徴とする金属シース超電導線材。
  5. 金属管内に2ホウ化マグネシウム超電導体を収容した金属シース超電導線材において、前記金属管として酸素不純物濃度及び炭素不純物濃度が0.005wt%以下のオーステナイト系ステンレスを用いることを特徴とする金属シース超電導線材。

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