JP2005061581A - 磁気軸受 - Google Patents

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    • F16C32/0474Active magnetic bearings for rotary movement
    • F16C32/0485Active magnetic bearings for rotary movement with active support of three degrees of freedom

Abstract

【課題】 軸方向及び傾き方向の制御性に優れ、より一層の小型化及び軽量化が図れる磁気軸受を提供する。
【解決手段】 ロータ2に向けて突設された複数の主極3の磁束集中部に対して、バイアス磁束Φbを供給する永久磁石16を有する補極4の先端が、周方向にずれた位置に配置され、補極4の先端が第1極性となりこれと隣接する主極3の磁束集中部が第2極性となるように磁気回路が形成される。複数の主極3にのみ巻回された第1の励磁コイル15によってラジアル制御磁束Φrを制御してラジアル方向の磁気力を制御する。各補極4の先端は軸方向駆動部となる。この軸方向駆動部は、継鉄17と、この継鉄17にロータ2の回転軸と平行な軸心回りで巻回された第2の励磁コイル18とを備える。ロータ2は、軸方向の幅が継鉄17の先端の軸方向の幅よりも小さい円筒状外周面を有する磁性体で構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気力によってロータを非接触状態で支持する磁気軸受に関し、特にロータを軸(スラスト)方向1軸及び傾き(チルト)方向2軸の計3軸、又はこれに径方向2軸を加えた計5軸の制御を可能にした磁気軸受に関する。
磁気軸受は、回転体を非接触で支持することができるため、制御技術の発展に伴って各種の軸受に利用されてきている。最近では、超小型回転体用の磁気軸受が要望されてきている。しかし、電磁石を使用した磁気軸受は、ロータを浮上させるために大きな電流を必要とするため、消費電力が大きくなってしまう。また、少ない電流で磁気力を大きくするためには、ロータとステータとの間のギャップが小さいことが要求され、高い工作精度が必要になる。
これらの問題を解決する有力な方法として、近年、性能向上が顕著な永久磁石のバイアス磁束を利用したハイブリッド型の磁気軸受が使用されるようになってきた。このハイブリッド型の磁気軸受として最も普及しているものは、ロータの回転軸方向に隔てて配置された2つのラジアル磁気軸受の間に軸方向に着磁された永久磁石を挟み、一方のラジアル軸受をN極に、他方のラジアル軸受をS極にバイアス磁化し、このバイアス磁束を励磁コイルによってラジアル方向の一方では強め、他方では弱めることによってラジアル吸引力を制御するようにしたものである(特許文献1)。
しかし、上述した従来のハイブリッド型の磁気軸受では、2つのラジアル磁気軸受が必要になるうえ、2つの磁気軸受間で磁気回路を構成しなければならないため、小型化及び軽量化が困難である。より一層の小型化、軽量化を図るためには、単一のラジアル磁気軸受からなるハイブリッド型の磁気軸受を構成する必要がある。このような要請から、従来、単一のラジアル磁気軸受をハイブリッド型としたものも知られている(特許文献2,3)。
特許文献2に開示された磁気軸受は、中心部でロータを支持する環状のステータが、中心のロータに向かって突出し周方向に所定間隔で配設された複数の突極(電磁石コア)を有し、これら突極の基端部を長手方向に着磁された円弧状の永久磁石で結合することにより、平面内でバイアス磁束の磁気回路を形成している。
また、特許文献3に開示された磁気軸受は、上記と同様な複数の突極を有するステータの前記複数の突極先端部を覆うように、厚み方向に着磁された永久磁石を突極先端部に装着してなる。この場合にも、平面内で磁気回路が形成される。
特開2003−021140公報(段落0053〜0056、図6) 特開2001−041238公報(段落0011〜0014、図1) 特開平11−101234号公報(段落0009、図1)
しかし、上述した特許文献2,3に開示された磁気軸受では、軸(スラスト)方向及び傾き(チルト)方向の安定性については、受動安定に頼らざるを得ず、そのためにロータに軸方向及び傾き方向の負荷がかかると、傾いて回転したり、振動が発生したりして制御が困難になるという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、軸方向及び傾き方向の制御性に優れた小型化及び軽量化が可能な磁気軸受を提供することを目的とする。
本発明に係る磁気軸受は、ステータと、このステータに磁気力によって非接触状態で支持されて回転するロータとを有する磁気軸受において、前記ステータは、前記ロータに向けて径方向に突設されて先端の磁束集中部から前記ロータに対してバイアス磁束を供給する複数の永久磁石と、前記複数の永久磁石の先端に設けられ前記ロータをその軸方向に磁気力で駆動する励磁コイルを有する軸方向駆動部とを有することを特徴とする。
本発明に係る他の磁気軸受は、ステータと、このステータに磁気力によって非接触状態で支持されて回転するロータとを有する磁気軸受において、前記ステータが、前記ロータに向けて径方向に突設されて先端の磁束集中部が前記ロータに対して所定のギャップを介して対向し前記ロータをその径方向に磁気力で駆動する第1の励磁コイルを有する複数の主極と、前記複数の主極の磁束集中部に対してそれぞれ周方向にずれた位置に配置され先端が第1極性となりこれと隣接する前記主極の磁束集中部が第2極性となるようにバイアス磁束を供給する永久磁石を有する複数の補極と、前記複数の補極の先端に設けられ前記ロータをその軸方向に磁気力で駆動する第2の励磁コイルを有する軸方向駆動部とを有することを特徴とする。
本発明の一つの実施形態では、前記ステータが、磁性体からなる環状部、並びにこの環状部の内周側から中心に向けて突出すると共に周方向に所定間隔で配置された複数の主突極部を有する第1の継鉄を備え、前記主極が、前記継鉄の主突極部と、この主突極部に巻回された前記第1の励磁コイルとを備え、前記補極が、前記継鉄の隣接する主突極部の間に配置されて前記第1極性の極を先端側に向けて装着された永久磁石と、前記永久磁石の先端側に装着された第2の継鉄とを備え、前記軸方向駆動部が、前記第2の継鉄と、この第2の継鉄に前記ロータの回転軸と平行な軸心回りで巻回された前記第2の励磁コイルとを備え、前記ロータが、前記ステータの内側に配置されて前記主突極部の先端及び前記第2の継鉄の先端と所定のギャップを介して対向し軸方向の幅が前記第2の継鉄の先端の軸方向の幅よりも小さい円筒状外周面を有する磁性体で構成されていることを特徴とする。
本発明の他の実施形態では、前記ステータに対する前記ロータの径方向の変位を検出し、前記第1の励磁コイルの電流値を制御すると共に、前記ステータに対する前記ロータの軸方向及び傾き方向の変位を検出し、前記第2の励磁コイルの電流値を制御する制御回路を備えたことを特徴とする。
本発明の磁気軸受によれば、永久磁石によるバイアス磁束の上下の強度バランスを、軸方向制御部の例示コイルによって調整することにより、ロータを軸方向及び傾き方向に制御することができるので、軸方向及び傾き方向の制御性に優れ、小型化及び軽量化も図ることができる。
また、本発明の他の磁気軸受によれば、ロータに向けて突設された複数の主極の磁束集中部に対して、バイアス磁束を供給する永久磁石を有する補極の先端が、周方向にずれた位置に配置され、補極の先端が第1極性となりこれと隣接する主極の磁束集中部が第2極性となるように磁気回路が形成される。そして、複数の主極にのみ巻回された第1の励磁コイルによって発生磁束を制御してロータのラジアル方向の磁気力を制御すると共に、複数の永久磁石の先端に設けられた第2の励磁コイルによってロータの軸方向の磁気力を制御するようにしている。また、第2の励磁コイルは、ロータの周方向に配置された複数の永久磁石の先端に設けられているので、周方向の対向する位置の第2の励磁コイルによる磁気力の制御を、一方では軸方向の上方に向かう力、他方では下方に向かう力となるように制御することにより、傾斜(チルト)方向の制御も可能となる。
本願発明によれば、単一の磁気軸受で、ラジアル方向のみならず、軸方向及び傾斜方向の制御も可能であり、しかも、これらはそれぞれ独立に制御可能である。従って、ロータに偏心負荷がかかるような場合でも、安定した制御が可能になる。
以下、添付の図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る4極型の磁気軸受の構成を示す断面図、同図(b)は同図(a)におけるA−A’線による拡大断面図である。
磁気軸受は、外側に配置された環状のステータ1と、このステータ1の内側に配置されたロータ2とを有する。
ステータ1は第1の継鉄11を含む。継鉄11は、積層鋼板等の磁性材料からなり、環状部12と、この環状部12の内周側から中心に向けて突出し周方向に90°の間隔で配置された4つの主突極部13とを有する。4つの主突極部13には、それぞれ第1の励磁コイル15が巻回され、この第1の励磁コイル15と主突極部13とで主極3が構成されている。環状部12の内周で4つの主突極部13と45°位相がずれた位置には、バイアス磁束の生成用の4つの永久磁石16が第1の極性(例えばN極)をロータ2に向かう先端側にして装着されている。この永久磁石16の先端側には、第2の継鉄17が装着されている。この第2の継鉄は、図1(b)に示すように、ロータ2の外周面と所定のギャップを介して対向する先端面を有し、この先端面及びこれと反対側の基端面に周方向に延びる溝17a,17bが形成されており、これらの溝17a,17bに第2の励磁コイル18が、ロータ2の回転軸と平行な軸心回りで巻回されている。そして、永久磁石16と第2の継鉄17とで補極4が構成され、第2の継鉄17と第2の励磁コイル18とで軸方向駆動部が構成されている。
一方、ロータ2は、少なくとも外周部に積層鋼板や電磁材料等の磁性体を配したもので、ステータ1の内側に配置されている。図1(b)にも示すように、ロータ2の少なくとも外周側は、円板状に形成され、その外周面の軸方向幅は、第2の継鉄17の軸方向幅よりも小さく設定されている。
このような磁気軸受によれば、図1(a)に点線矢印で示すように、永久磁石16の先端側がN極に着磁されているので、永久磁石16によって生成されるバイアス磁束Φbが、補極4の先端からロータ2を介して両側で隣接する主極3に至り、更に環状部12を介して補極4に戻る経路に形成される。これにより、主極3の先端(磁束集中部)はS極となる。また、対向する主極3の励磁コイル15同士を直列に接続し、電流の向きを同じ向きとする、即ち対向する主極3の対向面を互いに異なる極とするように励磁することにより、主極3の励磁コイル15で生成されるラジアル制御磁束Φrは、一方の主極3の磁束を強め、他方の主極3の磁束を弱めるように作用する。これにより、ラジアル方向の力が発生しラジアル軸受としての機能を発揮する。ラジアル制御磁束Φrは、主極3同士を介した経路、つまりバイアス磁束Φbの経路とは独立した経路に形成されるので、ラジアル制御磁束Φrが、バイアス磁束Φbに影響されることが少なく、制御力及び制御応答性が向上する。
一方、図1(b)に示すように、永久磁石16から供給されるバイアス磁束Φbは、第2の継鉄17をロータ2方向に通過するが、第2の継鉄17の厚みがロータ2の厚みよりも厚いため、磁束は水平方向よりも上向き及び下向きに傾き、軸方向成分持つ。ここで第2の励磁コイル18に、図1(b)に示すような向きの電流を流すと、図示のような向きのアキシャル制御磁束Φaが生成され、上下のバイアス磁束Φbのうち上側の磁束は強められ、下側の磁束は弱められることになるので、ロータ2には、図中白抜き矢印で示すような上向きの力Fが発生する。また、第2の励磁コイル18に逆向きの電流を流すと、ロータ2には下向きの力が発生する。なお、これによってもトータル的なバイアス磁束Φbは上下で相殺されて変化しないので、アキシャル方向の制御が、ラジアル方向の制御に影響を与えることはない。すなわち両制御はそれぞれ独立に行うことができる。
なお、ステータ1の第2の継鉄17の先端部の厚さをロータ2の厚さに対してどの程度厚くするかは、磁場解析等によって決定することができる。図2のように、第2の継鉄19をロータ2の上下に張り出すようにすると、バイアス磁束Φb及びアキシャル制御磁束Φaの軸方向成分が増すので、更に軸方向制御は容易になる。但し、ロータ2の上下移動を制限せず、組立ても容易であるという点では、図1(b)の例の方が有利である。
いま、第2の励磁コイル18は、図1(a)に示すように、水平垂直方向をそれぞれx方向及びy方向とすると、補極4は、ロータ2の回りに45°、135°、225°、315°と、90°の間隔で4つ設けられているので、第2の励磁コイル17のロータ2への作用点もxy座標系で、45°、135°、225°、315°の位置に設定される。これらの作用点をそれぞれPa,Pb,Pc,Pdとし、ロータ2の理想的な回転軸方向をz方向としてxyzの三次元座標軸を設定すると、図3(a)に示すように、作用点Pa,Pdに下向きの力を与え、作用点Pb,Pcに上向きの力を与えると、ロータ2は、x軸方向にチルト角θxで傾斜する。同様に、図3(b)に示すように、作用点Pa,Pbに下向きの力を与え、作用点Pc,Pdに上向きの力を与えると、ロータ2は、y軸方向にチルト角θyで傾斜する。更に、図3(c)に示すように、全ての作用点Pa〜Pdに同一の向きの力を与えると、軸方向(z軸方向)に移動する。
以上により、ラジアル方向2軸(x,y)、アキシャル方向1軸(z)、及びチルト方向2軸(θx,θy)の計5軸の制御が可能になる。
図4は、本実施形態の磁気軸受のラジアル方向の制御を行う制御回路を示す図である。
いま、xy座標系で0°と90°の位置に、それぞれ位置センサ21,22が設けられる。この位置センサ21,22としては、渦電流センサ、インダクタンスセンサ等を用いることができる。位置センサ21,22の出力は、それぞれセンサアンプ23,24にて増幅され、それらの出力がそれぞれx方向変位信号、y方向変位信号としてx方向コントローラ25及びy方向コントローラ26に供給される。x方向コントローラ25及びy方向コントローラ26は、それぞれx方向変位信号及びy方向変位信号に基づいて、例えばPID制御信号を出力し、これをパワーアンプ27,28を介して、各主極3の励磁コイル15にフィードバックする。このように、x,y方向で独立して制御することにより、ラジアル方向の位置決めが可能になる。また、このように、対向する主極3の励磁コイル15同士を直接に接続することにより、2極分を1つのパワーアンプで駆動することができる。
図5は、本実施形態の磁気軸受のアキシャル方向及びチルト方向の制御を行う制御回路を示す図である。
ロータ2には、例えばxy方向の4箇所(角度にして0°、90°、180°、270°の位置)に、軸方向の変位を検出する位置センサ31,32,33,34が設けられる。これらの位置センサ31〜34も、渦電流センサ、インダクタンスセンサ等を用いることができる。位置センサ31〜34の出力は、それぞれセンサアンプ35,36,37,38にて増幅されたのち、座標変換回路40に供給される。座標変換回路40は、4つの位置センサ31〜34で検出された軸方向変位から、ロータ2の軸方向(z)変位及びチルト方向(θx,θy)変位を求め、それらの出力がそれぞれz方向変位信号、θx方向変位信号及びθy方向変位信号としてz方向コントローラ41、θx方向コントローラ42及びθy方向コントローラ43にそれぞれ供給される。これらコントローラ41〜43は、それぞれ各方向変位信号に基づいて、例えばPID制御信号を出力し、これを再度座標変換回路44で、各第2の励磁コイル17の位置に対応したxy方向を45°回転させた座標系に変換し、各パワーアンプ45,46,47,48を介して、各第2の励磁コイル17にフィードバックする。これにより、アキシャル方向及びチルト方向の計3軸の制御が可能になる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る3極型の磁気軸受を示す断面図である。
この実施形態では、ステータ51を構成する主極53および補極54が、各3極で構成され、これらが60°間隔で交互に配置されている。なお、図6において、継鉄55を除き、図1と同一要素には、同一符号を付してある。また、この例では、磁石16の極性が図1のものとは逆になっている。
この実施形態においても、補極54の永久磁石16によってバイアス磁束Φbを形成することができ、主極53の第1の励磁コイル18で主極53内の磁束を増加させるか減少させるかを制御することができる。そして、主極53と補極54とが周方向に60°ずれているので、バイアス磁束Φbの形成される経路と、ラジアル制御磁束Φrの形成される経路とを独立させることができ、制御性が向上する。
この実施形態によれば、センサ等の配置スペースも増え、先の4極型よりも更に小型化及び軽量化が可能である。
図7は、この3極型の磁気軸受のラジアル方向の制御を行う制御回路を示す図である。
この例のように3極型の磁気軸受の場合には、3相モータの駆動回路を使用することができる。すなわち、位置センサ21,22、センサアンプ23,24及びx,y方向コントローラ25,26までは、図4の回路と同一であるが、この制御回路では、x,yコントローラ25,26からのx方向及びy方向のPID制御信号が2相3相変換回路61に入力されて、ここで2相3相変換され、その変換3相出力が3相駆動回路62に入力されて、3つの励磁コイル15が3相(U,V,W)駆動される。これにより、各主極53の一部の磁束は強められ、残りの磁束は弱められてラジアル方向の力が発生する。
図8は、この3極型の磁気軸受のアキシャル方向及びチルト方向の制御を行う制御回路を示す図である。
この例のように3極型の磁気軸受の場合には、位置センサ71,72,73は、それぞれロータ2の30°、150°、270°の位置に配置され、ロータ2の各部のz軸方向変位を検出する。このように、最低3つの位置センサが備えられていれば、アキシャル方向及びチルト方向の変位が検出可能である。これら位置センサ71〜73の出力は、それぞれセンサアンプ74,75,76にて増幅されたのち、座標変換回路77に供給される。座標変換回路77は、3つの位置センサ71〜74で検出された軸方向変位から、ロータ2の軸方向(z)変位及びチルト方向(θx,θy)変位を求め、それらの出力がそれぞれz方向変位信号、θx方向変位信号及びθy方向変位信号としてz方向コントローラ78、θx方向コントローラ79及びθy方向コントローラ80にそれぞれ供給される。これらコントローラ78〜80は、それぞれ各方向変位信号に基づいて、例えばPID制御信号を出力し、これを再度座標変換回路81で、各第2の励磁コイル17の位置に対応した3相の座標系に変換し、3相駆動回路82を介して各第2の励磁コイル17にフィードバックする。これにより、アキシャル方向及びチルト方向の計3軸の制御が可能になる。
なお、以上の各実施形態は、ラジアル方向、アキシャル方向及びチルト方向を1つの磁気軸受で制御したが、ラジアル方向の制御とは別にアキシャル方向及びチルト方向の制御を行う場合には、図9に示すように、構成すれば良い。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る磁気軸受の断面図である。
この場合、ステータ91は、環状部92と、この環状部92の周方向の複数箇所(図示の例では4箇所)に設けられた永久磁石16と、その先端に配置された第2の継鉄17と、この第2の継鉄17にロータ2の回転軸と平行な軸心回りで巻回された第2の励磁コイル18とにより構成される。空いたスペースは、位置センサ等のスペースとして利用することができる。
この実施形態の場合、永久磁石16間でバイアス磁束Φbを形成する必要があるので、永久磁石16の極は、周方向に隣接するもの同士、反対極性となる。
図10は、本発明の第4の実施形態に係るアウターロータ型の磁気軸受を示す断面図である。
この実施形態では、ステータ101が内側、ロータ102が外側に配置される。ステータ101の第1の継鉄111は、積層鋼板等の磁性体からなる円板状部112と、この円板状部112の外周側から外側に向けて放射状に突出し、周方向に所定間隔で配置された複数の主突極部113とを有する。継鉄111の主突極部113と、この主突極部113に巻回された励磁コイル115とで主極103が形成され、第1の継鉄111の主突極部113の間の内周面に、N極を先端側に向けて装着された永久磁石116と、その先端に装着された第2の継鉄117とで補極104が形成されている。第2の継鉄117には、ロータ102の回転軸と平行な軸心回りで第2の励磁コイル118が巻回されている。第2の励磁コイル118は、ロータ102のアキシャル方向及びチルト方向の位置を制御するための制御磁束を生成する。
また、ロータ102は、ステータ101の主突極部113の先端及び第2の継鉄117の先端と所定のギャップを介して対向する円筒状内周面を有する環状の磁性体で構成され、内周側には、帯状の突条が形成され、その厚みは、第2の継鉄118の厚みよりも小さくなるように設定されている。
このようなアウターロータ型の磁気軸受においても、本発明は適用可能であることは明らかである。
図11は、本発明を無摺動渦巻きポンプに適用した例を示す概略的な断面図である。
ポンプハウジング121には、円筒状のポンプ室122が設けられ、このポンプ室122の内部に円板状のロータ123が、ポンプ室122から浮上した状態で回転可能に装着させれている。ロータ123の上面側には、インペラ124が一体形成されており、このインペラ124の回転により、移送流体が導入口125を介してポンプ室122に導入され、ポンプ室122に導入された移送流体が排出口126を介して外部に排出される。ロータ123の外周側には、ポンプハウジング121の側壁を介してステータ127が配置され、このステータ127に、上述した主極、補極、永久磁石、第1及び第2の励磁コイルを有する各実施形態のステータの構造を採用することができる。
このように、渦巻きポンプに適用することにより、ポンプ室122内の圧力バランスの影響でロータ123に負荷がかかっても、5軸の制御が可能であるため、常に安定した位置での回転が可能になる。また、5軸制御が可能でありながら、全体の小型化を図ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る磁気軸受を示す図で、同図(a)は断面図で、同図(b)は(a)のA−A’線による拡大断面図である。 同実施形態の軸方向制御部の変形例を示す拡大断面図である。 同実施形態の軸方向及び傾き方向制御の原理を説明するための図である。 同磁気軸受のラジアル方向の制御を行う制御回路を示す回路図である。 同磁気軸受のアキシャル方向及びチルト方向の制御を行う制御回路を示す回路図である。 本発明の第2の実施形態に係る磁気軸受の断面図である。 同磁気軸受のラジアル方向の制御を行う制御回路を示す回路図である。 同磁気軸受のアキシャル方向及びチルト方向の制御を行う制御回路を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態に係る磁気軸受の断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る磁気軸受の断面図である。 本発明を適用した渦巻きポンプの概略的な断面図である。
符号の説明
1,51,91,101,127…ステータ、2,102,123…ロータ、3,53,103…主極、4,54,104…補極、11,111…第1の継鉄、13,113…主突極部、15,115…第1の励磁コイル、16,116…永久磁石、17,117…第2の継鉄、18,118…第2の励磁コイル。

Claims (4)

  1. ステータと、このステータに磁気力によって非接触状態で支持されて回転するロータとを有する磁気軸受において、
    前記ステータは、
    前記ロータに向けて径方向に突設されて先端の磁束集中部から前記ロータに対してバイアス磁束を供給する複数の永久磁石と、
    前記複数の永久磁石の先端に設けられ前記ロータをその軸方向に磁気力で駆動する励磁コイルを有する軸方向駆動部と
    を有することを特徴とする磁気軸受。
  2. ステータと、このステータに磁気力によって非接触状態で支持されて回転するロータとを有する磁気軸受において、
    前記ステータは、
    前記ロータに向けて径方向に突設されて先端の磁束集中部が前記ロータに対して所定のギャップを介して対向し前記ロータをその径方向に磁気力で駆動する第1の励磁コイルを有する複数の主極と、
    前記複数の主極の磁束集中部に対してそれぞれ周方向にずれた位置に配置され先端が第1極性となりこれと隣接する前記主極の磁束集中部が第2極性となるようにバイアス磁束を供給する永久磁石を有する複数の補極と、
    前記複数の補極の先端に設けられ前記ロータをその軸方向に磁気力で駆動する第2の励磁コイルを有する軸方向駆動部と
    を有することを特徴とする磁気軸受。
  3. 前記ステータは、磁性体からなる環状部、並びにこの環状部の内周側から中心に向けて突出すると共に周方向に所定間隔で配置された複数の主突極部を有する第1の継鉄を備え、
    前記主極は、前記継鉄の主突極部と、この主突極部に巻回された前記第1の励磁コイルとを備え、
    前記補極は、前記継鉄の隣接する主突極部の間に配置されて前記第1極性の極を先端側に向けて装着された永久磁石と、前記永久磁石の先端側に装着された第2の継鉄とを備え、
    前記軸方向駆動部は、前記第2の継鉄と、前記第2の継鉄に前記ロータの回転軸と平行な軸心回りで巻回された前記第2の励磁コイルとを備え、
    前記ロータは、前記ステータの内側に配置されて前記主突極部の先端及び前記第2の継鉄の先端と所定のギャップを介して対向し軸方向の幅が前記第2の継鉄の先端の軸方向の幅よりも小さい円筒状外周面を有する磁性体で構成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の磁気軸受。
  4. 前記ステータに対する前記ロータの径方向の変位を検出し、前記第1の励磁コイルの電流値を制御すると共に、前記ステータに対する前記ロータの軸方向及び傾き方向の変位を検出し、前記第2の励磁コイルの電流値を制御する制御回路を備えたことを特徴とする請求項2又は3記載の磁気軸受。
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