JP2005060602A - 高分子の製造方法、該高分子を用いた有機電子デバイス又は有機薄膜トランジスタ - Google Patents

高分子の製造方法、該高分子を用いた有機電子デバイス又は有機薄膜トランジスタ Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、Head to Tail構造を有する高分子の製造方法を提供することである。また別の目的は、特定の製造方法で得られたHead to Tail構造を有する高分子を含有する有機電子デバイスを提供することである。
【解決手段】 クロスカップリング方法を用いることを特徴とする一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
【化1】
Figure 2005060602

(式中、n1は2以上の整数を表し、n2は1以上の整数を表す。
1は芳香環または複素芳香環を表し、A2は2価の連結基を表す。但し、一般式(1)の部分構造である一般式(2)は、Head to Tail構造を形成しており、A1とA2は異なる構造を表す。)
【化2】
Figure 2005060602

【選択図】 なし

Description

本発明は、クロスカップリング方法を用いることを特徴とするHead to Tail構造を有する高分子の製造方法に関する。更には、特定の製造方法で得られたHead to Tail構造を有する高分子を含有することを特徴とする有機電子デバイス、有機薄膜トランジスタに関する。
近年において高い電荷輸送性を有する有機化合物として、有機半導体材料の研究が精力的に進められている。これらの化合物については、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子用の電荷輸送性材料のほか、例えば『サイエンス』(Science)誌 289巻 599ページ(2000)等において論じられているような有機レーザー発振素子や、例えば『ネイチャー』(Nature)誌 403巻 521ページ(2000)等、多数の論文にて報告されている有機薄膜トランジスタ等の有機電子デバイスへの応用が期待されている。
これらの有機電子デバイスへ応用可能な有機化合物として、『π電子系有機固体』(1998年、学会出版センター発行、日本化学会編)27〜32ページ、Adv.Mater.1998,10,No.2,93〜116ページ等に記載されているHead to Tail構造を有する高分子への期待が大きい。
共役高分子は、例えばD.J.SandmanのTrends in Polymer Science,Vol.2,p.44(1994)に記載されているように、主鎖に沿って非局在化パイ電子系を有するものである。これらの高分子を製造する1つの方法は、SuzukiによりSynthetic Communications,Vol.11,No.7,p.513(1981)において最初に報告されているように、芳香族ボロン酸(boronic acid)誘導体と芳香族ハロゲン化物の間でPd触媒化クロスカップリング反応(通常、「鈴木反応」と呼ばれる)を起こし、対応するビフェニルを形成することに基づく。この反応はPd(II)塩もしくはPd(0)錯体の形態の可溶性Pd化合物を必要とする。芳香族反応体を基準として0.01〜5モルパーセントのPd(Ph3P)4及び3級ホスフィンリガンドとのPd(OAc)2錯体が一般に好ましいPd源である。この反応は塩基も必要とし、水性アルカリカーボネートもしくはバイカーボネートが最も好ましい。芳香族化合物の代わりにアルケニル及びアルキニル誘導体を用いてもよい(N.Miyaura and A.Suzuki,Chemical Reviews,Vol.95,p.2457(1995))。Wallow and Novakは、この反応を行うための最適の条件を求める試みにおいて(Journal of Organic Chemistry,Vol.59,p.5034(1994))、水性カーボネート及び水混和性アセトン及びテトラヒドロフランが最適の結果を与えるが、非極性溶媒、例えばトルエンは反応を著しく遅らせることを見出した。相間移動触媒の使用による、非極性溶媒中におけるこの反応を促進する試みはまったく成功しなかった。
下式で示されるように、共役芳香族高分子の製造に鈴木カップリング反応が適用された。
Figure 2005060602
(上式中、Ar1及びAr2は芳香族基であり、Yはボロン酸又はボロネート基である)
Scherf and Mullen らは(Makromoleculare Chemistry,Rapid Communications,Vol.12,p.489(1992))、1〜2モルパーセントのPd(Ph3P)4を含む還流したトルエン/水性カリウムカーボネート溶液中で1,4−フェニレンジボロン酸を2’,5’−ジブロモ−4−アルキル−4’−(4−アルキルベンゾイル)ベンゾフェノンと1日反応させ、600〜15,100g/モルMw(ポリスチレン標準に対して)の比較的低分子量の高分子を得た。最近では、Tanigaki and Laeriyamaらは(Polymer,Vol.38,p.1221(1997))、還流したトルエン−水性ナトリウムカーボネート中で同じPd触媒を用いて2,5−ジ−n−ヘプチルベンゼン−1,4−ジボロネートと様々な芳香族ジボロミドを72時間反応させることにより製造した芳香族高分子を報告した。得られた高分子の分子量は4000〜45,000g/モルのMwであり広範囲で変動した。高分子の分子量はその特性、例えば熱転移、機械的一体性、フィルム形成能等を決定する。
特許文献1(特表2001−520289号公報)には、ボロン誘導体を置換基として有するモノマーとハロゲン化物官能性置換基を有するモノマーから高分子を得る方法と、同一分子の片方にボロン誘導体を置換基として有し、他の一方にハロゲン化物官能性置換基を有するモノマーから高分子を得る方法が示唆されている。しかしながら、ボロン誘導体を置換基として有するモノマーとハロゲン化物官能性置換基を有するモノマーから高分子を得る方法では、繰り返し単位をHead to Tail構造に制御することは困難である。また、前記特許文献1には、同一分子の片方にボロン誘導体を置換基として有し、他の一方にハロゲン化物官能性置換基を有するモノマーから高分子を得る方法が示唆されてはいるものの、具体例が示されておらず、繰り返し単位がHead to Tail構造を有する高分子の製造に利用できることは一切示されていない。
更に、非特許文献1(J.Am.Chem.Soc.,1995,117,233〜244ページ)、非特許文献2(Adv.Mater.,1998,10,No.2,93〜116ページ)等でHead to Tail構造を有するチオフェン高分子の製造方法が示されているが、単純なチオフェンユニットのみを繰り返し単位とする高分子の製造方法であり、複数種類の繰り返し単位を有する構造において、Head to Tail構造を制御した高分子の製造は困難であった。
特表2001−520289号公報 J.Am.Chem.Soc.,1995,117,233〜244ページ Adv.Mater.,1998,10,No.2,93〜116ページ
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、Head to Tail構造を有する高分子の製造方法を提供することである。また別の目的は、特定の製造方法で得られたHead to Tail構造を有する高分子を含有する有機電子デバイスを提供することである。
本発明の上記目的は、以下の手段により達成された。
(請求項1)
クロスカップリング方法を用いることを特徴とする一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
Figure 2005060602
(式中、n1は2以上の整数を表し、n2は1以上の整数を表す。A1は芳香環または複素芳香環を表し、A2は2価の連結基を表す。但し、一般式(1)の部分構造である下記一般式(2)は、Head to Tail構造を形成しており、A1とA2は異なる構造を表す。)
Figure 2005060602
(請求項2)
一般式(3)を原料とすることを特徴とする一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
Figure 2005060602
(式中、n1は2以上の整数を表し、n2は1以上の整数を表す。A1は芳香環または複素芳香環を表し、A2は2価の連結基を表す。但し、一般式(1)の部分構造である前記一般式(2)は、Head to Tail構造を形成しており、A1とA2は異なる構造を表す。X1、X2は、クロスカップリング反応を起こすことが可能な組合せの原子または置換基を表す。)
(請求項3)
一般式(4)を原料とすることを特徴とする一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
Figure 2005060602
(式中、n2、n3、n4は1以上の整数を表す。但し、一般式(1)の部分構造である前記一般式(2)は、Head to Tail構造を形成しており、A1とA2は異なる構造を表す。X1、X2は、クロスカップリング反応を起こすことが可能な組合せの原子または置換基を表す。)
(請求項4)
一般式(5)を原料とすることを特徴とする一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
Figure 2005060602
(式中、n2、n3、n4は1以上の整数を表す。但し、一般式(1)の部分構造である前記一般式(2)は、Head to Tail構造を形成しており、A1とA2は異なる構造を表す。X1、X2は、クロスカップリング反応を起こすことが可能な組合せの原子または置換基を表す。)
(請求項5)
前記一般式(3)、一般式(4)または一般式(5)のX1、X2の一方のみがハロゲン化物官能性置換基であることを特徴とする請求項1〜3に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
(請求項6)
前記一般式(3)、一般式(4)または一般式(5)のX1、X2の一方がハロゲン化物官能性置換基で、他の一方がホウ素原子、亜鉛原子、スズ原子、マグネシウム原子でA1またはA2と結合する置換基であることを特徴とする請求項1〜5に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
(請求項7)
前記一般式(1)のA1が5員の複素芳香環から誘導される2価の基であることを特徴とする請求項1〜6に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
(請求項8)
前記一般式(1)のA1がチオフェン環から誘導される2価の基であることを特徴とする請求項1〜7に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
(請求項9)
前記一般式(1)が共役高分子を表すことを特徴とする請求項1〜8に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
(請求項10)
請求項1〜9の何れかに記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法で製造された高分子を含有することを特徴とする有機電子デバイス。
(請求項11)
基板上に少なくともソース、ゲート、ドレイン、の各電極と半導体薄膜及び半導体薄膜とゲート電極を隔てる絶縁層を具備する有機薄膜トランジスタにおいて、半導体薄膜が、請求項1〜9の何れかに記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法で製造された高分子を含有することを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
本発明によれば、Head to Tail構造を有する高分子を選択的に製造することが出来るばかりではなく、更には、特定の製造方法で得られたHead to Tail構造を有する高分子を含有する有機電子デバイスを提供することが可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の高分子の製造方法は、金属触媒を用いたクロスカップリング反応によって炭素−炭素結合を形成する反応に基づいている。例えば、ボロン誘導体置換基を有する芳香族ボロン誘導体と芳香族ハロゲン化物の間で、Pd触媒を用いてクロスカップリング反応を起こし、対応するビアリールを形成する反応(鈴木反応)、ハロゲン化亜鉛芳香族化合物と芳香族ハロゲン化物とのNi触媒を用いたクロスカップリング反応、ハロゲン化マグネシウム芳香族化合物(グリニヤール試薬)と芳香族ハロゲン化物とのクロスカップリング反応、トリアルキルスズ芳香族化合物と芳香族ハロゲン化物とのクロスカップリング反応等を例として挙げることが出来る。すなわち、ハロゲン化物官能性置換基とボロン誘導体置換基を有する芳香族ボロン化合物との金属触媒化クロスカップリング反応を利用した高分子の製造方法、ハロゲン化物官能性置換基と金属化芳香族化合物との金属触媒を用いたクロスカップリング反応を利用した高分子の製造方法を例として挙げる事ができる。
ボロン誘導体置換基とは、ボロン酸(−B(OH)2)、ボロン酸エステル(−B(OR)2)(Rはアルキル基、アリール基)、ボラン(−BR2)(Rはアルキル基、アリール基)より選ばれる反応性置換基であり、ハロゲン化物官能性置換基とは、ヨウ化物、臭化物、塩化物、及びトリフレート(−OSO2CF3)、並びにこれらの組合せより選ばれる反応性置換基を意味する。
本発明に係わる、Head to Tail構造を有する高分子は、前記一般式(2)で表されるHead to Tail構造を有する部分をその式中に有する前記一般式(3)〜(5)でそれぞれ表される化合物(モノマー)において、X1またはX2として、上記ハロゲン化物官能性置換基とボロン誘導体置換基との組み合わせ、またはハロゲン化物官能性置換基とクロスカップリング反応を起こすことが可能な金属化基との組み合わせを選択することで、これら一般式(3)〜(5)で表される化合物を用い、それぞれ金属触媒を用いたクロスカップリング反応を行うことで得ることができる。
クロスカップリング反応を行う際に、本発明において用いるに適した有機溶媒は、本発明に係わる高分子化合物の部分構造であるHead to tail構造(一般式(2)で表される)を有する原料モノマーを少なくとも1パーセント、より好ましくは少なくとも2パーセントの溶液濃度に溶解することのできるものを含む。好ましくは、この溶媒はC6−C20芳香族基含有化合物であり、より好ましくはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、アニソール、又はこれらのフッ素化誘導体である。これらのうち、トルエンが最も好ましい。反応中の溶媒の体積は、反応混合物はポリマー分子量の増大により粘度が増加するため、還流において有効に混合できるようでなければならない。これは通常、ポリマー1gに対して5〜20mlであり、好ましくはポリマー1gに対してトルエン約10mlである。
本発明において有効な水性無機塩基の例は、アルカリ金属カーボネート及びバイカーボネートを含む。好ましくは、この水性塩基は水性アルカリ金属カーボネートの溶液、例えば1M〜2Mの炭酸ナトリウムもしくはカリウムである。モノマーに対する塩基の正確な比率は、塩基のモル量がモノマーのモル量よりも多い限り問題ではない。好ましくは、この塩基は、ハロゲン化物官能性置換基およびボロン誘導体置換基等クロスカップリング反応を起こすことが可能な置換基を有するモノマー1モルに対して1〜3モルの量で用いられる。
本発明において、金属触媒としては、Pd化合物またはNi化合物が好ましく、Pd化合物としてはPd(II)塩又はPd(0)錯体としてパラジウムを加えてもよい。酢酸Pdが好ましいPd(II)塩であり、Pd(Ph3P)4が好ましいPd(0)錯体である。Pd(II)塩を用いる場合、反応混合物に、Pd塩1モルに対して2〜4モル当量のトリフェニルホスフィン(Ph3P)を加えることが有利である。または、Pd(II)−Ph3P錯体、例えばPdCl2(Ph3P)2を用いる。Ni化合物としては、塩化1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタンニッケル(II)、塩化〔1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン〕ニッケル(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル等を好ましい例として挙げることが出来る。モノマーに対するPdまたはNiの量は、好ましくはモノマー1モルに対して1×10-6モル〜1×10-2モル、より好ましくは1×10-5モル〜1×10-2モル、最も好ましくは1×10-4モル〜1×10-3モルのPdまたはNiである。
反応に相間移動触媒を添加することも好ましく、使用出来る相間移動触媒としては、4級アンモニウム及びホスホニウム塩、クラウンエーテル、クリプタンド、並びにAdvanced Organic Chemistry、3版、p.320−322(1992)に記載されているような「三相」触媒等がある。好ましくは、この相間移動触媒としては、テトラアルキルハロゲン化アンモニウム、テトラアルキル硫酸水素アンモニウム、又はテトラアルキル水酸化アンモニウム等を挙げることができる。好ましくは、この触媒の4つのアルキル基は合計して16〜120個の炭素原子を有する。最も好ましい相間移動触媒の例は、テトラ−n−ブチルハロゲン化アンモニウム、ベンジルトリエチルハロゲン化アンモニウム、及びトリカプリリルメチル塩化アンモニウム(Aldrich ChemicalよりAliquat 336 として入手可能)である。モノマーに対する相間移動触媒の比率は、モノマー1モルに対して少なくとも0.01モル、より好ましくは0.05モルであるが、好ましくは0.5モル以下、より好ましくは0.1モル以下である。
反応温度の好ましい上限は、水性塩基及び有機溶媒中のモノマー(一般式(3)〜(5)で表される化合物)の溶液からなる不混和性液体混合物の沸点である。通常、反応温度を好ましくは150℃以下、より好ましくは130℃以下、最も好ましくは120℃以下に制限する。
この反応はすばやく進行し、ほとんどの場合、1〜2時間後に分子量の増加が認められる。好ましい反応時間は10〜50時間であり、最も好ましい反応時間は24時間未満である。本発明の方法により製造される高分子の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは100以上100万以下であり、より好ましくは100以上10万以下である。また分子量分布は6より大きいことが好ましく、5より大きいことがより好ましい。
本発明に係わる高分子の具体的な製造方法については、実施例にさらに詳細に記載した。
次に、一般式について説明する。一般式(2)が形成しているHead to Tail構造とは、『π電子系有機固体』(1998年、学会出版センター発行、日本化学会編)27〜32ページ、Adv.Mater.1998,10,No.2,93〜116ページ等に記載された構造を示している。例えば、一般式(2)のA1がモノアルキル置換チオフェンのとき、2位と5位が高分子形成に係わる置換位置とした場合には、アルキル基は3位または4位に置換可能であるが、Head to Tail構造の場合には、3位のみ(または4位のみ)にアルキル基の置換位置が限定された構造となる。Head to Tail構造の存在比率は、50%より大きいことが好ましく、より好ましくは70%以上、更に好ましくは90%以上である。また、一般式(1)または(3)〜(5)のA2は2価の連結基を表すが、好ましくは、A1と共に共役系を形成できる構造が好ましい。A1及びA2の好ましい例としては、芳香族環、複素環、より好ましい例としては、芳香族環、複素芳香族環(から誘導される2価の基)を挙げることが出来る。芳香族環の例としては、ベンゼン、ナフタレン、アズレン、アントラセン、テトラセン、フェナントレン、フルオレン、ピレン、ペンタセン等を挙げることができ、複素芳香族環の例としては、フラン、チオフェン、セレノフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールおよびこれらが別の芳香族環と縮合して形成された縮合多環式芳香族化合物、例えばベンゾチオフェン、ベンズイミダゾール、ベンズチアゾール、キノリン等を挙げることができる。
1、A2には、各々一価の置換基を導入することが出来、その例としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、ヘテロアリール基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基等)、ヘテロ環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)等が挙げられ、これらの置換基は、上記の置換基によってさらに置換されていても、複数が互いに結合して環を形成していてもよい。好ましい置換基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルキル基で置換されたアミノ基、アルキルカルバモイル基、アルコキシカルボニル基が挙げられ、とくに好ましくは炭素数5以上20以下の、水素原子に替えてフッ素原子が結合していてもよいアルキル基、もしくは同じ範囲の原子数を有する直鎖状アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数5以上10以下の直鎖アルキル基もしくは同じ範囲の原子数を有する直鎖状アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基を挙げることができる。
n1は2以上の整数を表すが、好ましくは2以上100以下である。n2は1以上の整数を表すが、好ましくは1以上100以下であり、また、n3、n4は1以上の整数を表し、好ましくは1以上50以下である。
以下に一般式(1)〜(5)によって表される構造また化合物の具体的な例を示すが、本発明がこれらの例によって限定されるものではない。
一般式(1)で示される化合物の具体例を以下に示す。
Figure 2005060602
Figure 2005060602
一般式(2)で示される構造における−A1−の具体例を示す。
Figure 2005060602
一般式(3)で示される化合物の具体例を示す。
Figure 2005060602
Figure 2005060602
一般式(4)で示される化合物の具体例を示す。
Figure 2005060602
Figure 2005060602
一般式(5)で示される化合物の具体例を示す。
Figure 2005060602
本発明の方法により製造される高分子を用いてフィルムを製造してもよい。このフィルムはポリマー発光ダイオードに用いることができる。好ましくは、このフィルムは発光層又は電荷キャリヤ輸送層として用いることができる。この高分子は電子製品の保護コーティングとして及び蛍光コーティングとしても用いることができる。このコーティングもしくはフィルムの厚さは最終用途によってきまる。通常、その厚さは0.01〜200μmである。蛍光コーティングとしてこのコーティングを用いる態様において、このコーティングもしくはフィルム厚さは50〜200μmである。電子保護層としてこのコーティングを用いる態様において、コーティングの厚さは5〜20μmである。ポリマー発光ダイオードにこのコーティングを用いる態様において、形成される層の厚さは0.02〜2μmである。本発明の高分子はピンホールのないもしくは欠陥のない良好なフィルムを形成する。このフィルムは、スピンコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング及びローラーコーティングを含む当該分野において公知の方法により製造される。このコーティングは、組成物を基材に塗布し、塗布された組成物がフィルムを形成する条件にすることを含む方法によって製造される。フィルムを形成する条件は、塗布法及び高分子が反応性末端基を含むか否かによってきまる。好ましい実施態様において、基材に塗布される組成物は、通常の有機溶媒に溶解された高分子を0.1〜10質量%含む。薄いコーティングでは、この組成物は高分子を0.5〜5.0質量%含むことが好ましい。
次いでこの組成物は所望の方法によって適当な基材に塗布され、溶媒が蒸発される。残留溶媒は真空及び/又は加熱によって除去される。溶媒の沸点が低い場合、低溶液濃度、例えば0.1〜2パーセントが望ましい。溶媒の沸点が高い場合、高濃度、高い3〜10パーセントが望ましい。溶媒を除去した後、必要によってフィルムを硬化させるに必要な条件にコーティングをさらし、溶剤耐性及び耐熱性の高いフィルムを製造する。このフィルムは好ましくは、厚さが実質滴に均一であり、ピンホールが実質的に存在しない。好ましくは、このフィルムは50℃以上、より好ましくは100℃以上、最も好ましくは150℃以上の温度にさらして乾燥される。好ましくは、このフィルムは300℃以下の温度で硬化する。
本発明の他の態様は、本発明の方法により製造された高分子のフィルムを含む有機薄膜トランジスタに関する。本発明に係る有機薄膜トランジスタは、記請求項に記載されている一般式(1)で表される高分子の薄膜が半導体層(活性層)として設置されていることを特徴としている。本発明に係る化合物は、常圧下で可能な薄膜形成方法に供することが望ましい。具体的には溶剤に溶解して基板上に塗布する方法(スピンコート法やキャストコート法など)、調製した溶液に必要に応じてさらに適切な添加剤を加えた水性もしくは油性インクを用いるスクリーン印刷、フレキソ印刷、もしくはインクジェット法などの印刷法、該半導体性組成物を塗布した基板と適切な光熱変換材料を用いて薄膜を形成した基板に転写を行うアブレーション法などを挙げることができる。
これらの方法によって得られる有機薄膜を各種有機半導体材料や薄膜の電界効果トランジスタ、スイッチング素子等各種デバイスの製造に有利に用いることができ、特にスイッチング素子材料として用いると、良好にスイッチング駆動する。
有機薄膜トランジスタは一般に、支持体上に有機半導体チャネル(活性層)で連結されたソース電極とドレイン電極を有し、その上にゲート絶縁層を介してゲート電極を有するトップゲート型と、支持体上にまずゲート電極を有し、ゲート絶縁層を介して有機半導体チャネルで連結されたソース電極とドレイン電極を有するボトムゲート型に大別されるが、本発明に係る有機薄膜トランジスタにおいては、トランジスタとしての機能を実現する範囲で電極と半導体チャネルが異なる位置関係で配置されることを妨げるものではない。
本発明に係る高分子を有機薄膜トランジスタの活性層として設置するにあたっては、上述から選ばれる方法を採用すれば良い。
本発明おいて、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を形成する材料は導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられるが、特に、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、ITOおよび炭素が好ましい。あるいはドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性高分子、例えば導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。中でも半導体層との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましい。
電極の形成方法としては、上記を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等によるレジストを用いてエッチングする方法がある。また導電性高分子の溶液あるいは分散液、導電性微粒子分散液を直接インクジェットによりパターニングしてもよいし、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成してもよい。さらに導電性高分子や導電性微粒子を含むインク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
ゲート絶縁層としては種々の絶縁膜を用いることができるが、特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウムなどが挙げられる。それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンである。窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
上記皮膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。
ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤あるいは水に必要に応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えばアルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。
これらのうち好ましいのは、大気圧プラズマ法とゾルゲル法である。
大気圧下でのプラズマ製膜処理による絶縁膜の形成方法は、大気圧または大気圧近傍の圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、基材上に薄膜を形成する処理で、その方法については特開平11−61406、同11−133205、特開2000−121804、同2000−147209、同2000−185362等に記載されている(以下、大気圧プラズマ法とも称する)。これによって高機能性の薄膜を、生産性高く形成することができる。
また有機化合物皮膜を構成する材料としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、あるいはアクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、およびシアノエチルプルラン等を用いることもできる。これらを用いた有機化合物皮膜の形成法としては、前記ウェットプロセスが好ましい。
無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは、100nm〜1μmである。
また有機薄膜トランジスタの支持体はガラスやフレキシブルな樹脂製シートで構成され、例えばプラスチックフィルムをシートとして用いることができる。前記プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。このように、プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めることができるとともに、衝撃に対する耐性を向上できる。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例1
《化合物1−1の合成》
(方法A)
Figure 2005060602
〈化合物1A−3の合成〉
化合物1A−1(J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,2000,1211〜1216頁記載の化合物)(2.0g)、化合物1A−2(2.0g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2g)をテトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、系内を窒素置換し、炭酸カリウムの水溶液(2.0g/10ml)を添加し、窒素気流下8時間過熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、珪藻土ろ過を行い、ろ液をロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。NMRスペクトル及びMassスペクトルにて化合物1A−3であることを確認した。
〈化合物1A−4の合成〉
化合物1A−3(2.0g)をクロロホルム(100ml)に溶解し、反応系を0℃まで冷却し、N−ブロモスクシンイミド(0.6g)を徐々に添加した。添加終了後、30分間0℃で撹拌し、その後室温で1時間攪拌した。反応終了後、反応液を水酸化カリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。NMRスペクトル及びMassスペクトルにて化合物1A−4であることを確認した。
〈化合物3−1の合成〉
化合物1A−4(2.0g)をテトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、系内を窒素置換し、−78℃以下まで冷却した後、1.5mol/Lのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(2.0ml)を−78℃以下で添加した。同温度で1時間攪拌した後、塩化トリブチルスズのテトラヒドロフラン溶液(1.0g/10ml)を徐々に添加した。添加終了後、反応系を室温とし、2時間攪拌した。反応終了後、反応液をロータリーエバポレータで減圧濃縮し、アルミナカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物3−1を得た。
〈化合物1−1〉の合成
化合物3−1(2.0g)をトルエン(50ml)に溶解し、窒素下においてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(80mg)及び2mol/Lの炭酸ナトリウム(20ml)を加え、48時間過熱還流した。粘稠な反応液をアセトン(500ml)に注ぎ沈殿物を得た。この沈殿物をろ過し、アセトンで洗浄し、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。得られた沈殿物のGPC測定による分子量は15000であり、スペクトル特性、化合物1−1の構造と矛盾しなかった。
(方法B)
Figure 2005060602
〈化合物1B−3の合成〉
化合物1B−1(J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,2000,1211〜1216頁記載の化合物)(2.0g)、化合物1B−2(2.9g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2g)をテトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、系内を窒素置換し、炭酸カリウムの水溶液(2.0g/10ml)を添加し、窒素気流下8時間過熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、珪藻土ろ過を行い、ろ液をロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。NMRスペクトル及びMassスペクトルにて化合物1B−3であることを確認した。
〈化合物1B−5の合成〉
化合物1B−3(2.0g)、化合物1B−4(Magn.Reson.Chem.,39,2,2001,57〜67項記載の類似化合物)(1.2g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2g)をテトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、系内を窒素置換し、炭酸カリウムの水溶液(2.0g/10ml)を添加し、窒素気流下8時間過熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、珪藻土ろ過を行い、ろ液をロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。NMRスペクトル及びMassスペクトルにて化合物1B−5であることを確認した。
〈化合物1B−6の合成〉
化合物1B−5(2.0g)をクロロホルム(100ml)に溶解し、0℃にてヨウ素のクロロホルム溶液(1.1g/10ml)を添加し、室温で2時間撹拌した。反応終了後、チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、ロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。NMRスペクトル及びMassスペクトルにて化合物1B−6であることを確認した。
〈化合物1−1の合成〉
窒素下にて、Rieke Zincのテトラヒドロフラン溶液(アルドリッチ製)(4.5ml)をテトラヒドロフラン(40ml)に添加し、系内を−78℃以下まで冷却した。化合物1B−6のテトラヒドロフラン溶液(2.0g/10ml)を−78℃以下で少量ずつ添加し、同温度にて1時間攪拌を続けた後、0℃まで昇温し、3時間撹拌を続け、化合物4−1のテトラヒドロフラン溶液を得た。
化合物4−1のテトラヒドロフラン溶液に、塩化1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタンニッケル(II)のテトラヒドロフラン溶液(10mg/10ml)を0℃にて添加し、添加終了後、24時間室温にて攪拌した。攪拌終了後、反応液をメタノール(100ml)及び2mol/Lの塩酸(50ml)の混合液に添加し、生じた沈殿物をろ別した。メタノール及び2mol/Lの塩酸の混合液で沈殿物を洗浄し、クロロホルムで溶解しメタノールで再沈殿を行い、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。得られた沈殿物のGPC測定による分子量は18000であり、スペクトル特性、化合物1−1の構造と矛盾しなかった。
(方法C)
Figure 2005060602
〈化合物1C−3の合成〉
化合物1C−1(J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,2000,1211〜1216頁記載の化合物)(2.0g)、化合物1C−2(1.2g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2g)をテトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、系内を窒素置換し、炭酸カリウムの水溶液(2.0g/10ml)を添加し、窒素気流下8時間過熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、珪藻土ろ過を行い、ろ液をロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。NMRスペクトル及びMassスペクトルにて化合物1C−3であることを確認した。
〈化合物1C−4の合成〉
化合物1C−3のクロロホルム溶液(2.0g/50ml)に、0℃にてヨウ素のクロロホルム溶液(1.1g/10ml)を添加し、室温で2時間撹拌した。反応終了後、チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、ロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。NMRスペクトル及びMassスペクトルにて化合物1C−4であることを確認した。
〈化合物1C−5の合成〉
化合物1C−4(2.0g)をテトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、系内を窒素置換し、−78℃以下まで冷却した。1.5mol/Lのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(2.4ml)を−78℃以下で添加し、同温度で1時間攪拌した後、トリメチルボロン酸エステルのテトラヒドロフラン溶液(0.7g/10ml)を−78℃以下で添加した。添加終了後、反応系を室温とし2時間攪拌した。反応終了後、1mol/Lの塩酸(50ml)を加え30分撹拌し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をヘキサンで洗浄した。NMRスペクトル及びMassスペクトルにて化合物1C−5であることを確認した。
〈化合物1C−7の合成〉
化合物1C−5(2.0g)、化合物1C−6(1.3g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.2g)をテトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、系内を窒素置換し、炭酸カリウムの水溶液(2.0g/100ml)を添加し、窒素気流下8時間過熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、珪藻土ろ過を行い、ろ液をロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。NMRスペクトル及びMassスペクトルにて化合物1C−7であることを確認した。
〈化合物5−1の合成〉
化合物1C−7(2.0g)をテトラヒドロフラン(100ml)で溶解し、系内を窒素置換し、−78℃以下まで冷却した。1.5mol/Lのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(2.2ml)を−78℃以下で添加し、同温度で1時間攪拌した後、トリメチルボロン酸エステルのテトラヒドロフラン溶液(0.7g/10ml)を−78℃以下で添加した。添加終了後、反応系を室温とし2時間攪拌した。反応終了後、ロータリーエバポレータで減圧濃縮し、トルエン(100ml)及びエチレングリコール(30ml)を添加し、8時間加熱還流した。反応終了後、トルエン層をロータリーエバポレータで減圧濃縮し、残留物をヘキサンで洗浄し、化合物5−1を得た。
〈化合物1−1の合成〉
化合物5−1(2.0g)をテトラヒドロフラン(50ml)に溶解し、窒素下においてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(80mg)及び2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液(10ml)を加えた。この混合液を激しく撹拌し、24時間過熱還流した。粘稠な反応液をアセトン(500ml)に注ぎ沈殿物を得た。この沈殿物をろ過し、アセトンで洗浄し、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。得られた沈殿物のGPC測定による分子量は12000であり、スペクトル特性、化合物1−1の構造と矛盾しなかった。
比較例1
《化合物1−1の合成の試み》
Figure 2005060602
比較化合物1(1.0g)及び比較化合物2(0.60g)をトルエン(80ml)に溶解し、窒素下においてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(80mg)及び2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液(20ml)を加えた。この混合液を激しく撹拌し、48時間過熱還流した。粘稠な反応液をアセトン(500ml)に注ぎ沈殿物を得た。この沈殿物をろ過し、アセトンで洗浄し、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。この沈殿物のスペクトル特性は、化合物1−1とは一致せず、比較化合物3(HT構造とならないラムダムな構造)であることを確認した。
実施例2
《化合物1−3の合成》
Figure 2005060602
(方法A)
化合物3−3のテトラヒドロフラン溶液(2.0g/50ml)に、塩化〔1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン〕ニッケル(II)のテトラヒドロフラン溶液(10mg/10ml)を0℃にて添加し、24時間室温にて攪拌した。攪拌終了後、反応液をメタノール及び2mol/L塩酸の混合液に添加し、生じた沈殿物をろ別した。メタノール、2N塩酸の混合液で洗浄し、クロロホルムで溶解しメタノールで再沈殿を行い、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。この沈殿物のスペクトル特性は、化合物1−3の構造と一致した。
(方法B)
化合物4−3のテトラヒドロフラン溶液(2.0g/50ml)に、塩化〔1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン〕ニッケル(II)のテトラヒドロフラン溶液(10mg/10ml)を0℃にて添加し、24時間室温にて攪拌した。攪拌終了後、反応液をメタノール及び2mol/L塩酸の混合液に添加し、生じた沈殿物をろ別した。メタノール、2N塩酸の混合液で洗浄し、クロロホルムで溶解しメタノールで再沈殿を行い、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。この沈殿物のスペクトル特性は、化合物1−3の構造と一致した。
実施例3
《化合物1−5の合成》
Figure 2005060602
(方法A)
化合物3−5(2.0g)をトルエン(80ml)に溶解し、窒素下においてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(80mg)及び2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液(20ml)を加えた。この混合液を激しく撹拌し、48時間過熱還流した。粘稠な反応液をアセトン(500ml)に注ぎ沈殿物を得た。この沈殿物をろ過し、アセトンで洗浄し、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。この沈殿物のスペクトル特性は、化合物1−5の構造と一致した。
(方法B)
化合物4−5(2.0g)をトルエン(80ml)に溶解し、窒素下においてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(80mg)及び2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液(20ml)を加えた。この混合液を激しく撹拌し、48時間過熱還流した。粘稠な反応液をアセトン(500ml)に注ぎ沈殿物を得た。この沈殿物をろ過し、アセトンで洗浄し、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。この沈殿物のスペクトル特性は、化合物1−5の構造と一致した。
実施例4
《化合物1−7の合成》
Figure 2005060602
(方法A)
化合物3−7のテトラヒドロフラン溶液(2.0g/50ml)に、塩化1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタンニッケル(II)のテトラヒドロフラン溶液(10mg/10ml)を0℃にて添加し、24時間室温にて攪拌した。攪拌終了後、反応液をメタノール及び2mol/L塩酸の混合液に添加し、生じた沈殿物をろ別した。メタノール、2N塩酸の混合液で洗浄し、クロロホルムで溶解しメタノールで再沈殿を行い、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。この沈殿物のスペクトル特性は、化合物1−7の構造と一致した。
(方法B)
化合物4−7(2.0g)をトルエン(80ml)に溶解し、窒素下においてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(80mg)及び2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液(20ml)を加えた。この混合液を激しく撹拌し、48時間過熱還流した。粘稠な反応液をアセトン(500ml)に注ぎ沈殿物を得た。この沈殿物をろ過し、アセトンで洗浄し、真空オーブンにて60℃で一晩乾燥させた。この沈殿物のスペクトル特性は、化合物1−7の構造と一致した。
実施例5
ゲート電極としての抵抗率0.01Ω・cmのSiウェハーに、厚さ2000Åの熱酸化膜を形成してゲート絶縁層とした後、例示化合物1−1のクロロホルム溶液をアプリケーターを用いて塗布し、自然乾燥することによりキャスト膜(厚さ50nm)を形成して、窒素雰囲気下で50℃、30分間の熱処理を施した。さらに、この膜の表面にマスクを用いて金を蒸着してソースおよびドレイン電極を形成した。ソースおよびドレイン電極は幅100μm、厚さ200nmで、チャネル幅W=3mm、チャネル長L=20μmの有機薄膜トランジスタ素子1を作成した。
実施例6〜8
実施例5における例示化合物1−1を表1に示した本発明に係る化合物に替えたほかは実施例5と同様にして、有機薄膜トランジスタ素子2〜4を作成した。
比較例2
実施例5における例示化合物1−1をポリ(3−ヘキシルチオフェン)(regioregular、アルドリッチ社製、平均分子量89000、以下PHT)に替えたほかは実施例5と同様にして、比較例としての有機薄膜トランジスタ素子Aを作成した。
以上のようにして作製した有機薄膜トランジスタ素子のそれぞれにおいて、ソース・ドレイン電極間に−50Vの電圧を印加し、ゲート電圧を−100Vから100Vの範囲で変化させた際の、最大電流値と最小電流値の比をとって、これを各々の有機薄膜トランジスタ素子のON/OFF比として記録した。比較例である有機薄膜トランジスタ素子Aの示した値を100としたときの相対値によって結果を示すと以下のとおりであった。
Figure 2005060602
この結果より、本発明の半導体性材料を活性層に用いて作製した有機薄膜トランジスタ素子が、優れたON/OFF特性を示すことがわかる。

Claims (11)

  1. クロスカップリング方法を用いることを特徴とする一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
    Figure 2005060602
    (式中、n1は2以上の整数を表し、n2は1以上の整数を表す。A1は芳香環または複素芳香環を表し、A2は2価の連結基を表す。但し、一般式(1)の部分構造である下記一般式(2)は、Head to Tail構造を形成しており、A1とA2は異なる構造を表す。)
    Figure 2005060602
  2. 一般式(3)を原料とすることを特徴とする一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
    Figure 2005060602
    (式中、n1は2以上の整数を表し、n2は1以上の整数を表す。A1は芳香環または複素芳香環を表し、A2は2価の連結基を表す。但し、一般式(1)の部分構造である前記一般式(2)は、Head to Tail構造を形成しており、A1とA2は異なる構造を表す。X1、X2は、クロスカップリング反応を起こすことが可能な組合せの原子または置換基を表す。)
  3. 一般式(4)を原料とすることを特徴とする一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
    Figure 2005060602
    (式中、n2、n3、n4は1以上の整数を表す。但し、一般式(1)の部分構造である前記一般式(2)は、Head to Tail構造を形成しており、A1とA2は異なる構造を表す。X1、X2は、クロスカップリング反応を起こすことが可能な組合せの原子または置換基を表す。)
  4. 一般式(5)を原料とすることを特徴とする一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
    Figure 2005060602
    (式中、n2、n3、n4は1以上の整数を表す。但し、一般式(1)の部分構造である前記一般式(2)は、Head to Tail構造を形成しており、A1とA2は異なる構造を表す。X1、X2は、クロスカップリング反応を起こすことが可能な組合せの原子または置換基を表す。)
  5. 前記一般式(3)、一般式(4)または一般式(5)のX1、X2の一方のみがハロゲン化物官能性置換基であることを特徴とする請求項1〜3に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
  6. 前記一般式(3)、一般式(4)または一般式(5)のX1、X2の一方がハロゲン化物官能性置換基で、他の一方がホウ素原子、亜鉛原子、スズ原子、マグネシウム原子でA1またはA2と結合する置換基であることを特徴とする請求項1〜5に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
  7. 前記一般式(1)のA1が5員の複素芳香環から誘導される2価の基であることを特徴とする請求項1〜6に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
  8. 前記一般式(1)のA1がチオフェン環から誘導される2価の基であることを特徴とする請求項1〜7に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
  9. 前記一般式(1)が共役高分子を表すことを特徴とする請求項1〜8に記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法で製造された高分子を含有することを特徴とする有機電子デバイス。
  11. 基板上に少なくともソース、ゲート、ドレイン、の各電極と半導体薄膜及び半導体薄膜とゲート電極を隔てる絶縁層を具備する有機薄膜トランジスタにおいて、半導体薄膜が、請求項1〜9の何れかに記載の一般式(1)を繰り返し単位とする高分子の製造方法で製造された高分子を含有することを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
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