JP2005059749A - 車輪止め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】路面が固い場合にも車輪に大きな停止力を付与することができる車輪止め装置を提供する。
【解決手続】 車輪止め装置1は、作業車等の車2の車輪3を止めるために路面上に置かれて使用される装置であり、車輪3が乗せられる底面材5、軸6、受け部材7、を有する。軸6は、Y方向に底面材5の上方で底面材5に近い低い高さH1 の位置で、底面材5にブラケット61で支持されている。受け部材7は、リング72を介して軸6に回転可能に取り付けられた側板71を備えていて、車輪3が当たるように形成された車輪受け面73と路面4に当たるように形成されている厚みのある三角刃状の尖端部74とを備えている。車輪がX方向に動かされると尖端部74が路面に打ち込まれ、大きな車輪停止力が発生する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車の車輪を止めるために路面上に置かれて使用される車輪止め装置に関する。
道路でその補修等の工事をするときには、例えば高速道路等において、図9に示す如く、道路における車の進行方向であるX方向の一定範囲を作業区間とし、その後端部にある程度重量のある作業車2を配備し、その前後の車輪3a、3bのX方向の端位置に車輪止め200を置いてその動きを拘束し、作業車の横を通行している他の車が作業車に衝突するような事故があった場合でも、道路補修等の作業をしている作業者に危険が及ばないように、作業車2から30m程度の離れた位置から先の部分を実質的な工事区間としている。なお作業車2の後端部には、図4に示すように追突されたときの緩衝用の水タンク21が装備されることが多い。
このようなときに使用される車輪止め200は、通常図10に示すように、両側の側板201の間に円弧曲面状の車輪受け部202と取手203とを設けただけの簡単な構造のものであった。しかしながら、このような車輪止めは、単にハンドブレーキの補助用のもので殆ど車輪停止力のないものであるため、作業車に他の車が衝突する事故があったときには、それによって作業車が飛び出す距離を規制する力は、作業車のブレーキ力及び慣性力や水タンクの緩衝作用や衝突時の車両破壊による衝撃エネルギーの吸収作用等に依存することになっていた。
一方、車輪の路面への保持力を強化するようにした車輪止め装置としては、一面側に車輪受け面を備えた三角ブロックの両側からアームを出して車輪を挟み付けると共に、車輪受け面にタイヤ支え板及びこれと一体になっていて路面まで達する可動板を設けて、路面が泥道などの軟質なものであるときには、路面内に可動板を侵入させてより強固に車輪を拘束できるようにした自動車用の車輪止め装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、このような装置では、可動板が傾斜しやすいためこれを路面に突き刺す力が逃げやすいと共に、ブレーキを掛けた作業車が他の車に追突されて車輪が回転することなくその進行方向に移動するようなときには、可動板を地面に突き刺す力が生じないため、路面がある程度硬い場合には可動板の先端が路面上を滑ることになり、車の停止力が得られないという問題がある。
特開平11-124017 号公報(特に図7(b)及び明細書の段落27、41等の関連説明部分)
そこで本発明は、従来技術における上記問題を解決し、路面が固い場合にも車輪に大きな停止力を付与することができる車輪止め装置を提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決するために、請求項1の発明は、車の車輪を止めるために路面上に置かれて使用される車輪止め装置において、
前記路面上に置かれて前記車輪が乗せられる平板状の底面材と、前記車輪の進行方向とほぼ直角な方向に前記底面材の上方で前記底面材に近い位置で前記底面材に支持された回転支持用の軸と、該軸に回転可能に取り付けられていて前記車輪が当たるように形成された円弧曲面状の車輪接触部と先が尖っていて前記路面に当たるように形成された尖端部とを備えた受け部材と、を有することを特徴とする。
以上の如く本発明によれば、請求項1の発明においては、車の車輪を止めるために路面上に置かれて使用される車輪止め装置が、路面上に置かれて車輪が乗せられる平板状の底面材を備えているので、底面材に車輪が乗せられると、仮に車輪が4個の車であれば、車の重量の1/4程度の力による面圧が路面と底面材との間に発生する。又、底面材に支持された軸を有するので、軸と底面材との間では相互に力が伝達され、面圧による路面からの水平摩擦支持力は軸を水平支持することにもなる。
この軸は、車輪の進行方向とほぼ直角な方向である底面材の幅方向に底面材の上方でこれに近い位置で底面材に支持されているので、路面レベルにある底面材上の低位置で幅方向に延設された状態になっている。そして、このように底面材に支持された軸に受け部材が回転可能に取り付けられていて、この受け部材が、車輪が当たるように形成された円弧曲面状の車輪接触部を備えているので、車輪接触部に車輪が当たって車輪接触部に車輪の進行方向の力が加わると、受け部材は幅方向の軸を回転中心として進行方向の側に回転する。
即ち、車輪接触部に車輪が当たる位置は、低位置にある軸より高い位置になると共に、車輪が車輪接触部に当たって接触部が進行方向力を受けると,軸は底面材を介して進行方向とは反対方向に前記水平摩擦支持力を受け,この支持力と進行方向力のうちの支持力分とが偶力となり、受け部材には軸を中心としたモーメントが発生し、それによって受け部材が軸を中心として回転することになる。
又,受け部材は先が尖っていて路面に当たるように形成された尖端部を備えているので、受け部材が進行方向に回転すると、そのモーメントによって尖端部には路面に打ち込まれる力が発生する。この場合、車輪止め装置が装着された車に他の車が衝突するようなことがあると、車輪受け部は車輪から強大な衝撃力を受けるので、その衝撃力は車輪を停止させる摩擦力より大きく衝突された車は進行方向に動かされようとするが、車輪接触部が力を受けると瞬時に前記摩擦力が発生し、前記の如く衝撃力の一部分と摩擦力との間のモーメントによって瞬時に尖端部が路面に打ち込まれ、それにより、受け部材に摩擦力よりも大きい抵抗力が生ずるので、その抵抗モーメントによる打ち込み力によって尖端部は更に路面内に確実に打ち込まれ、完全に打ち込まれて十分大きい抵抗力になる。
しかしそれでも、他の車の衝突があったときの衝撃力は、通常、摩擦力とこれよりも十分大きい尖端部の抵抗力とを加えた全抵抗力よりも更に大きな力であるため、車及び車輪は車輪接触部を介して車輪受け装置を進行方向に押し進めつつ進み、受け部材の尖端部はアスファルト等の路面を剪断しつつ進行方向に進むことになる。
しかしながら、尖端部が路面を剪断しつつ進行するときの抵抗力は、通常の車輪止め装置を用いたときの単なる車輪と路面との間の摩擦力のうち車輪が滑り出した後のより小さい動摩擦力よりはるかに大きいので、衝突事故があったような非常時に、本発明の装置によって衝突された車の飛び出し距離を大幅に削減することができる。その結果、道路の補修工事等における作業現場での作業の安全性を格段に向上させることができる。
そしてこの場合、車輪止め装置は、通常のものと同様の主体をなす受け部材に、底面材と軸と受け部材に設けられた尖端部とが追加されただけのものであるたら、簡単な構造で重量もそれほど重くならず安価に製造できると共に作動が確実なものである。従って、作業現場等で容易に使用されて確実に作業の安全性を高めることができる実用価値の高いものである。
図1及び図2は本発明を適用した車輪止め装置の全体構成の一例を示す。
車輪止め装置1は、例えば図4に示すような作業車等の車両である車2の車輪3を止めるために路面4上に置かれて使用される装置であり、底面材5と軸6と受け部材7とを有する。
底面材5は、路面4上に置かれて車輪3が乗せられる平板状のものであり、角形に形成されていて強度があり車輪3のタイヤの外周面31の保持性が良いように縞鋼板でできている。底面材5には、車輪ガイド兼運搬用になる後部の取手51及び運搬用の前部の取手52が取り付けられている。なお、取手51をガイド板のようなより強固でタイヤの保持性の良いものにしてもよい。底面材5の下面には、路面4との間の摩擦力が大きく高強度の特殊ゴム製のマット53が貼り付けられている。又前部には、後述する目的の開口54が空けられている。
軸6は、車輪3の進行方向であるX方向にほぼ直角な方向として直角なY方向に底面材5の上方で底面材5に近い位置としてできるだけ低い高さH1 の位置で、底面材5にその幅方向の両端の少し内側に配置されたブラケット61で支持されている。
受け部材7は、底面材5の幅方向の両端位置に側板71を備えていて、側板71がリング72を介して軸6に支持されることによって軸6に回転可能に取り付けられていて、車輪3が当たるように形成された円弧曲面状の車輪接触部である受け面73と先が尖っていて路面4に当たるように形成されている厚みのある三角刃状の尖端部74とを備えている。即ち、受け部材7は、通常、車輪3が底面材5に乗って車輪止め装置1と組み合わされた状態では、図3(a)に示す如く、軸6に支持された受け部材7が自重によって回転してその尖端部74が路面4に当たり、受け面73の傾斜が大きくなって立つ方向になり、その上端73aからその下の近傍の部分までの部分が車輪3のタイヤの外周面31に当たり、車輪3がX方向に大きな力Fを受けたときには、図2のようにタイヤ外周面31が受け面73の全面に当たるようにされる。なお、図3(a)では各部を簡略化して示している。
受け面73の円弧面の曲率は、上記の如く、通常タイヤ外周面31の曲率と同じにされるが、受け面73とタイヤとが強く接触したときのタイヤの変形を考慮し、タイヤの曲率より少し大きくされてもよい。尖端部74は、図2(b)にも示す如く、本例では取付板75に溶接されていて刃付き板として一体形成されている。そして、受け部材7の両側の側板71に連結板76が一体的に形成されていて、取付板75はボルト77によって連結板76に取り付けられている。
なお、前記の如く底面材5には開口54が空けられていて、この部分に取付板75が入り込み、尖端部74はこの開口54を通過して路面4に当たるようになっている。符号78は側板71と受け面73とを結合している補強板である。このような補強板は、省略されたり必要に応じて適当な位置に追加されてもよい。
以上のような車輪止め装置は次のように使用されてその作用効果を発揮する。
車輪止め装置1は、例えば図4に示すように、4トン程度の1台の作業車である車2の片側の前後の車輪3a、3bの前側にそれぞれ1組、合計2組設置される。即ち、車輪止め装置1を車輪3a、3bに近づけて設置し,底面材5上に車輪3a、3bを乗り上げさせ、図3(a)に示す如く、それぞれのタイヤ外周面31が受け部材7の受け面73に軽く接触するようにして車にブレーキを掛け、車輪3と車輪止め装置1とを一体化させる。この用途の作業車には、前記の如く緩衝用としての水タンク21が車体の最後部に装備されている。なお図4では、車輪止め装置1を車2の右側の車輪に取り付けた状態を示しているが、右側に平行通行路線があるようなときには、車輪止め装置は通常車の左側の車輪に取り付けられる。
このように本装置1を車2と組み合わせると、底面材5には数トンという作業車の重量がかかるが、受け部材7は軸6に支持されていて回転可能であるため、その尖端部74は単に路面4上に乗っているだけの状態になる。従って、事故等が発生せずこの状態が維持されれば、路面4が傷つくようなことにはならない。即ち、受け部材7は通常質量20kg程度以下のものであるため、それによって生ずる路面4に作用する尖端部74の力は小さいので、路面4がアスファルトやコンクリートの場合には、それらの表面が損傷するようなことはない。
この状態で、仮に通行している他の車が車2に衝突するような事故が発生したときに本装置が有効になる。このときには、車2の後端部に衝突による力が加わる。この力は、水タンク21や衝突した両方の車体の破壊時の変形によってある程度緩衝されが、それでも非常に大きな衝撃力が主として車輪停止力の大きい車輪止め装置1のある車輪3a、3bに加わる。
この車輪3a、3bにかかる大きな衝撃力をFとすると、これが車輪止め装置の受け部材7に伝達される。このときの衝撃力Fを集中荷重として示すと、図3(a)のように、上端73aに近い位置に作用する。このように力Fがかかると、車輪止め装置の底面材5には車の重量Wの1/4がかかっているため、瞬時に路面4との間でマット53を介してFとは方向が反対のX1 方向に静摩擦力f=μW/4が発生し、この力が受け部材7の軸6に作用してFに対抗する支点反力になる。μはマットと路面との間の摩擦係数である。その結果、軸6とFの作用点との間の距離をyとすると、受け部材7にはモーメントM=μyW/4が発生し、受け部材7の尖端部74と軸6との間の距離をxとすると、尖端部74には軸6を中心とした円の円周方向にp=μyW/4xの尖端部打込み力が発生する。このpも瞬時に衝撃的に発生する。
ここで、Fとfとを較べると、衝突する車の速度及び重量、作業車の重量、衝突時の緩衝作用の程度等にもよるが、通常Fはfより十分大きく、作業車はX方向に大きな飛び出し力を受けるが、Fによりfを介してpが瞬時に衝撃的に発生するので、例えば路面4がアスファルトのときには、pによって尖端部74が瞬時に路面4に打ち込まれる。そして、図3(b)のように、尖端部74が少しでも路面4に入ると、これが路面に引っ掛かかり、fを加えた全体の抵抗力Rがfの何倍にも急増し、それに伴ってpの値も大きくなり、尖端部74は結局衝突とほとんど同時に図2に示すように路面4内に完全に打ち込まれる。
なお、従来のような車輪止め装置が仮に図3(c)に示すように尖端部74を備えていたとしても、このように車輪止め装置300では、尖端部74の打込み力は、図示のような各部の寸法のときにq1 =wx1 /x2 になり、W/4を発生させる質量が1000kgであるのに対してwを発生させる質量は10〜20kg程度であるため、qはpに較べて格段に小さい値になる。又、摩擦力もt=μwになるのでこれによる尖端部の打込み力はq2 =μwy1 /x2 になる。その結果、q1 +q2 が極めて小さい値になるので、尖端部74がアスファルト等の路面4に打ち込まれることにはならない。
図2のように尖端部74が路面4内に完全に打ち込まれると、尖端部74には、図2(c)に示すようにFに抵抗する抵抗力Rが発生する。この抵抗力Rは、Wに伴う摩擦力fとは関係がなく、尖端部74が路面4を切り裂いて行くときの路面剪断力に相当する力である。従ってfより十分大きい値である。そして、これらのR+f=R1 が、衝撃力Fに対抗する力として軸6に発生する。
このR1 は、fだけの抵抗力よりは十分大きい値になるが、それでも、通常FはR1 より相当大きいので、尖端部74がアスファルト等の路面4を切り裂いて行き、車輪止め装置1が受け部材7を介してR2 =R1 +f1 の抵抗力を車輪3に与えつつ、車2はX方向に押し進められる。なお、f1 は車輪止め装置1が滑り出したときの動摩擦力で、fよりもかなり小さい値である。
しかしながら、R2 はf1 の少なくとも数倍以上の値になるので、車を制動するときの仕事量も同じだけ大きくなり、衝撃力Fによる車の制動距離を、従来の車止めを使用したときの数分の1以下の十分短い距離にすることができる。従って、作業車2と工事開始区間との距離を仮に従来と同じ30mにするとすれば、作業の安全性を格段に向上させることができる。
なお以上では、本発明の車輪止め装置が道路補修等の作業車に使用されアスファルト路面に設置される場合について説明したが、本装置は、土木や建設工事現場等で使用される車輪止め装置として、又、路面がアスファルトより硬いコンクリートや舗装していない柔らかい土や砂利路面にも使用可能である。即ち、コンクリートの場合には、尖端部がコンクリートの中に嵌入しないとしても、コンクリート路面をある程度破壊しつつ進むことになるので、相当の車停止力が得られる。又、土や砂利路面では、高速道路における他の車の衝突のような大きな衝撃力を受けることはないので、尖端部の高さや幅をある程度大きくすることにより、その目的に合った必要な車停止力を得ることができる。
発明者等は、本願発明の車輪止め装置を試作し、これをアスファルトの路面4上で実際の車に装着して試験を行った。試験は、図5に示すように、試験車100として2トントラックを用い、これに重りになる荷物101を搭載して総重量を約45kN(質量4500kg)とし、その4個の車輪のうち右側前後の車輪3a、3bに上記車輪止め装置を装着し、車の前部から順次、油圧シリンダ102、フック付きチェーン103、チェーンブロック104を介してワイヤー105をコンクリートの路面上に固設したアンカー106に接続して牽引系を形成し、この系をチェーンブロックで引き締めた後、圧力計107で圧力を確認しつつ油圧をかけて油圧シリンダで車に張力を付与する方法で実施された。
この試験で使用した車輪止め装置1は、図1、2に示す装置と同様なものである。図2に示す諸寸法等としては、L=760mm 、幅B(図1)=305 mm、H1 =45mm、H2 =260mm 、尖端部74の高さh=45mm、幅b=15mm、総重量g≒280Nである。
試験では、まず最初に、本発明の車輪止め装置を設置する前に試験車100に強くハンドブレーキをかけて、その状態で油圧シリンダ102に油圧をかけ、試験車が動き始めたときの油圧を測定した。その結果、油圧が5MPaで試験車の引張力が約10kNのときに試験車が動き出すことが確認された。即ち、この試験車のアスファルト路面に対する静摩擦力は約10kNであった。
図6乃至図8はこの試験における車輪止め装置1の状態を示す。
そのうちの図6は、車輪止め装置1の底面材5の上に車輪3a、3bを乗り上げさせて受け部材7の受け面73に車輪のタイヤ面を接触させた状態を示す。なお、図6を含めて図6〜図8は車輪3aのものを示しているが、車輪3bのものもほぼ同様であった。この状態では、受け部材7の尖端部74は路面4上に乗るだけであるが、この試験では、タイヤ外周面31が受け面73に少し強く当たったため、尖端部74の先端がすでに少し路面4に食い込んでいる。従って、路面4がアスファルトである場合には、尖端部74は、受け面73にそれ程大きな力を加えなくても、その力と路面摩擦力による軸支持力との間で形成されるモーメントにより、路面4内に容易に入り込むことが確認された。このとき、車輪止め装置1が車の進行方向に動いていないことも確認されている。
図7は、油圧シリンダを作動させその圧力を約5MPaにして、図6の状態から試験車100を約10kNの力で引っ張り、この力を主として車輪3a、3bを介して受け面73に作用させたときの状態を示す。このときには、尖端部74が路面4の中に半分位入っていた。車輪止め部材1が車の進行方向に動いていないことも確認された。
図8は、油圧シリンダを最大圧力の15MPaにして、試験車100を約32kNの力で引っ張ったときの状態を示す。このときには、尖端部74が路面4の中に完全に入っていて、その取付板75が路面4に密着していることが確認された。当然車輪止め部材1は車の進行方向に動いていなかった。
なお、以上の試験では、油圧シリンダの引張力の制限上、これを約32kNまでとしたが、路面4内に打ち込まれた尖端部74は、アスファルトによってこの数倍の力程度までは十分支持されることが推定される。仮に上記32kNの場合でも、タイヤのブレーキ力による動摩擦力を約5kNとしたときの6倍の車停止力があり、従って、衝突されたときの車の停止距離を約1/6にすることができる。
以上のような車輪止め装置1は、受け面73が設けられる通常のものと同様の構造の主体をなす受け部材7に、主として底面材5、軸6及び尖端部74を追加しただけの構造のものであるたら、簡単な構造で、重量もそれほど重くならず人が搬送可能な前記280N程度であり、安価に製造できると共に作動が確実なものである。従って、作業現場等で容易に使用され、確実に道路補修作業等の安全性を高めることができる実用価値の高いものである。
本発明の車輪止め装置は、例えば高速道路の補修における作業車として直ちに好都合に実用可能なものである。又、土木や建設工事現場等においも効果的に使用可能な装置である。
本発明を適用した車輪止め装置の全体構成の位置を示す斜視図である。 (a)及び(c)は上記装置の尖端部が路面に入った状態を示している側面図で、(b)は尖端部の部分の正面図である。 (a)及び(b)は上記装置の使用時の側面状態を示す説明図であり、(c)は受け部材に尖端部を設けたでけの装置の使用時の側面状態を示す説明図である。。 上記装置が使用される作業車の一例を示す側面図である。 上記装置を試験車に装着して試験をするときの説明図である。 上記試験における車輪止め装置の初期状態を示す斜視図である。 上記試験における車輪止め装置の中間状態を示す斜視図である。 上記試験における車輪止め装置の最終状態を示す斜視図である。 上記装置が使用される作業車の配置状態の一例を示す説明図である。 従来の車輪止めの一例を示す側面図である。
符号の説明
1 車輪装置
2 車
3 車輪
4 路面
5 底面材
6 軸
7 受け部材
73 受け面(車輪接触部)
74 尖端部
X 車輪の進行方向
Y 直角な方向

Claims (1)

  1. 車の車輪を止めるために路面上に置かれて使用される車輪止め装置において、
    前記路面上に置かれて前記車輪が乗せられる平板状の底面材と、前記車輪の進行方向とほぼ直角な方向に前記底面材の上方で前記底面材に近い位置で前記底面材に支持された回転支持用の軸と、該軸に回転可能に取り付けられていて前記車輪が当たるように形成された円弧曲面状の車輪接触部と先が尖っていて前記路面に当たるように形成された尖端部とを備えた受け部材と、を有することを特徴とする車輪止め装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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