JP2005059077A - Ni基合金フラックス入りワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 9%Ni鋼及び各種高Ni合金等の溶接において、耐高温割れ性及び溶接作業性が優れたNi基合金フラックス入りワイヤを提供する。
【解決手段】 外皮の組成を、Ni:65乃至80質量%、Mo:8乃至22質量%、H:0.0005乃至0.0020質量%、Al:0.020質量%以下、Ca:0.0020質量%以下、Nb:0.020質量%以下、V:0.020質量%以下、O:0.0050質量%以下とし、ワイヤ全体の組成を、Ni:55乃至75質量%、Cr:15.0質量%以下、Mo:10乃至20質量%、W:2.0乃至5.0質量%、Mn:1.5乃至5.5質量%、Ti:0.010乃至0.400質量%、Fe:8.0質量%以下、Si:0.20質量%以下、Nb:0.030質量%以下、V:0.030質量%以下、P:0.010質量%以下、S:0.010質量%以下、B:0.0050質量%以下にする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、Ni基合金を外皮とするNi基合金フラックス入りワイヤに関し、特に、液化天然ガスタンク等の極低温用容器及び化学機器等を溶接する際に使用されるNi基合金フラックス入りワイヤに関する。
Ni基合金系溶接材料は、既存の鉄系溶接材料及びステンレス系溶接材料に比べて耐食性及び耐熱性が飛躍的に優れているため、TIG、MIG及びSMAW等の各種溶接法に適用されている。更に、Ni基合金系溶接材料は、耐熱性及び耐食性のみならず、極低温における強度及び靭性特性も優れているため、9%Ni鋼により製作されるLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)用等の極低温用タンクの溶接施工にも適用されている。
また、近時、溶接施工の高能率化が進み、種々のフラックス入りワイヤが開発されており、極低温用容器及び化学機器等の分野においても、溶接能率の高能率化を目指し、フラックス入りワイヤを導入する動きが活発になっている。しかしながら、従来のNi基合金フラックス入りワイヤは、LNG用等の極低温環境で使用されるタンク及び圧力容器を製造する際に求められる品質を、十分満たしているとは言えない。例えば、現在市販されているNi基合金フラックス入りワイヤは、その耐割れ性能の限界から、適用範囲がごく一部の範囲に限られている。更に、現在市販されているNi基合金フラックス入りワイヤは、溶接作業性においても、炭素鋼用及びステンレス鋼用のフラックス入りワイヤに比べて十分ではなく、安定した溶接作業性の確保が大きな課題となっている。
従来、Ni基合金フラックス入りワイヤの溶接作業性を改善するため、種々の検討がなされている(例えば、特許文献1乃至5参照。)。特許文献1乃至5に記載のNi基合金フラックス入りワイヤは、スラグ形成材、アルカリ金属及び希土類金属等のフラックス充填剤の組成を最適化し、更にフラックスの充填率を規定することにより、溶接時のアークを安定させている。特に、特許文献3に記載のフラックス入りワイヤにおいては、フラックスに含まれるMoに注目し、その粒径及び含有量を適正化することにより、溶接作業性の向上を図っている。
特開平6−198488号公報 (第2−4頁) 特開平7−116981号公報 (第2−3頁) 特開平10−180486号公報 (第2−3頁) 特開2000−117488号公報 (第2−3頁) 特開2000−343276号公報 (第3−4頁)
しかしながら、前述の従来の技術には以下に示す問題点がある。前述の特許文献1乃至5に記載のNi基合金フラックス入りワイヤは、いずれも溶接作業性の向上を図ったものであり、耐高温割れ(凝固割れ)性能が十分ではないという問題点がある。そこで、耐高温割れ性を向上させるための検討がなされているが、未だ十分な性能は得られていない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、9%Ni鋼及び各種高Ni合金等の溶接において、耐高温割れ性及び溶接作業性が優れたNi基合金フラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るNi基合金フラックス入りワイヤは、Ni基合金を外皮とするNi基合金フラックス入りワイヤにおいて、Ni:65乃至80質量%、Mo:8乃至22質量%及びH:0.0005乃至0.0020質量%を含有し、Al:0.020質量%以下、Ca:0.0020質量%以下、Nb:0.020質量%以下、V:0.020質量%以下及びO:0.0050質量%以下に規制したNi基合金により形成された外皮を有し、前記外皮成分と前記外皮に内包されるフラックス成分とをあわせたワイヤ全体の組成が、ワイヤ全質量に対して、Ni:55乃至75質量%、Cr:15.0質量%以下、Mo:10乃至20質量%、W:2.0乃至5.0質量%、Mn:1.5乃至5.5質量%、Ti:0.040乃至0.400質量%及びFe:8.0質量%以下を含有し、Si:0.20質量%以下、Nb:0.030質量%以下、V:0.030質量%以下、P:0.010質量%以下、S:0.010質量%以下及びB:0.0050質量%以下に規制されていることを特徴とする。
本発明者等は、上述の問題点を解決するため鋭意実験検討を行った結果、外皮組成を適正化することにより、溶接ワイヤと給電チップとの間の通電性が安定し、アーク安定性を確保することができるということを見出した。そこで、本発明においては、ワイヤ全体の組成及び外皮の組成を上述の範囲内とする。これにより、溶接金属の凝固割れを防止することができると共に、溶接作業中のアークを安定させることができる。その結果、耐高温割れ性及び溶接作業性が向上する。
前記Ni基合金フラックス入りワイヤは、更に、スラグ原料を含有していてもよい。また、前記フラックスは、融点が2000℃以上の金属粉末を含有していないことが好ましい。更に、ワイヤ全質量に対して、C:0.020質量%以下に規制することが好ましく、ワイヤ中のC含有量(質量%)を[C]、Si含有量(質量%)を[Si]、Mn含有量(質量%)を[Mn]、P含有量(質量%)を[P]、S含有量(質量%)を[S]、Cr含有量(質量%)を[Cr]、Mo含有量(質量%)を[Mo]、Nb含有量(質量%)を[Nb]、Fe含有量(質量%)を[Fe]としたとき、下記数式1により与えられる高温割れ感受性指数(BTRCAL)は、例えば、120以下である。これにより、耐高温割れ性が向上する。
Figure 2005059077
本発明によれば、ワイヤ全体の組成を適正化すると共に、外皮の組成を適正化することにより、溶接金属の凝固割れを防止し、かつ溶接作業中のアークを安定させることができるため、優れた耐高温割れ性及び溶接作業性を得ることができる。
以下、本発明に係るNi基合金フラックス入りワイヤについて、具体的に説明する。本発明のNi基合金フラックス入りワイヤは、Ni:65乃至80質量%、Mo:8乃至22質量%及びH:0.0005乃至0.0020質量%を含有し、Al:0.020質量%以下、Ca:0.0020質量%以下、Nb:0.020質量%以下、V:0.020質量%以下及びO:0.0050質量%以下に規制したNi基合金により形成された外皮にフラックスが内包されている。そして、この外皮(Ni基合金)成分とフラックス成分とをあわせたワイヤ全体の組成は、ワイヤ全質量に対して、Ni:55乃至75質量%、Cr:15.0質量%以下、Mo:10乃至20質量%、W:2.0乃至5.0質量%、Mn:1.5乃至5.5質量%、Ti:0.040乃至0.400質量%及びFe:8.0質量%以下を含有し、Si:0.20質量%以下、Nb:0.030質量%以下、V:0.030質量%以下、P:0.010質量%以下、S:0.010質量%以下及びB:0.0050質量%以下に規制されている。
先ず、本発明のNi基合金フラックス入りワイヤの外皮であるNi基合金の組成限定理由について説明する。従来のNi基合金フラックス入りワイヤは、金属外皮としてAWS−A5.14規格 ERNiCr−3、ERNiCrMo−3、ERNiCrMo−4、ERNiCrMo−10等の合金系が使用されてきた。しかしながら、これらの合金はいずれもCr含有量が高く、また、一部の合金はNb及びVを含有しているため、溶接金属の耐高温割れ性が不十分であった。そこで、本発明者等は、溶接金属の耐高温割れ性の改善、更にはアーク安定性の改善の観点から、Ni基合金フラックス入りワイヤにおける外皮成分系の適性化について検討を行い、以下の成分範囲を得た。
Ni:65乃至80質量%、Mo:8乃至22質量%
外皮金属としてNi基合金を使用するのは、溶接金属の均一性を損なわないため、及びフラックスが充填過剰とならないように、フラックス中からの合金添加を抑えるためである。Ni基合金中のNi含有量が65質量%未満であると、必然的にその他の元素が添加されることになるが、溶接金属中のNi以外の元素は、溶接金属の凝固過程における固−液2相領域の温度幅を大きくして、溶接金属の耐高温割れ性を劣化させる。一方、Ni含有量が80質量%を超えると、その他の合金元素を全てフラックスに添加しなければならず、フラックス充填率(フラックス入りワイヤ全質量に対するフラックス質量の割合)が過剰になる。フラックス充填率が過剰になると、製造工程においてワイヤの伸線が困難になり、生産性が低下する。
また、Moは溶接金属の強度を確保するために不可欠な元素であるが、外皮中のMo含有量が少ない場合には、足りない分をフラックスに添加しなければならない。フラックスにMoを添加する場合は、通常金属Moを使用するが、金属Moは融点が高いため、溶接時に溶け残って欠陥になりやすい。そのため、比較的融点が低いMo合金を添加することが考えられるが、外皮中で不足しているMoをMo合金により補完するためには、金属Moを添加する場合より多量に添加しなければならない。しかしながら、一般的にMo合金はP及びS等の不純物の含有量が高いため、多量に添加すると溶接金属の耐高温割れ性が低下する。このような理由から、フラックス入りワイヤに必要なMoは、金属外皮に添加することが好ましい。なお、外皮中のMo含有量が8質量%未満であると、溶接金属の強度を得るためにフラックスにMoを添加しなければならなくなる。一方、外皮中のMo含有量が22質量%を超えると、金属外皮の熱間加工性が低下して外皮の成形が困難になる。よって、外皮を形成するNi基合金としては、Ni含有量が65乃至80質量%であり、且つMo含有量が8乃至22質量%であるNi−Mo合金を使用する。
H:0.0005乃至0.0020質量%
Hは1価の陰イオンになりアークを安定させる効果がある。但し、H含有量が0.0005質量%未満の場合、その効果が得られない。一方、H含有量が0.0020質量%を超えると、帯鋼を圧延する際に割れが発生しやすくなる。よって、外皮中のH含有量は0.0005乃至0.0020質量%とする。なお、本発明においては、LECO法により測定した外皮中の全H量を、外皮中のH含有量として規定する。
Al:0.020質量%以下、Ca:0.0020質量%以下、O:0.0050質量%以下
Al、Ca及びOは外皮中に存在する不可避的不純物である。外皮中のO含有量が0.0050質量%を超え、且つAl含有量が0.020質量%を超えると、外皮金属中に介在物であるAl系酸化物が生成する。このAl系酸化物が、溶接時に外皮表面、即ち、給電チップとの接触面に存在すると、通電が著しく劣化してアークが不安定になる。また、外皮中のCa含有量が0.0020質量%を超えると、前述のAl系酸化物が大きくなって、アーク不安定の原因となる。よって、外皮中のAl、Ca及びOの含有量は、夫々、Al含有量を0.0020質量%以下、Ca含有量を0.0020質量%以下及びO含有量を0.0050質量%以下に規制する。
Nb:0.020質量%以下、V:0.020質量%以下
Nb及びVは外皮中に存在する不可避的不純物である。外皮中のNb含有量及びV含有量が高くなると、必然的にフラックス入りワイヤにおけるNb含有量及びV含有量も高くなる。フラックス入りワイヤ中においてこれらの含有量が高くなると、溶接金属の耐高温割れ性が劣化する。従って、外皮中のN及びVの含有量は、フラックス入りワイヤに使用しても溶接金属の耐高温割れ性を劣化させない程度、具体的には、Nb含有量を0.020質量以下、V含有量を0.020質量%以下に規制する。
なお、外皮中のCr含有量が5.0質量%を超えると、耐高温割れ性が劣化することがある。そこで、本発明のNi基合金フラックス入りワイヤにおいては、外皮中のCr含有量を5.0質量%以下にすることが好ましい。
次に、本発明のNi基合金フラックス入りワイヤにおける外皮(Ni基合金)及びフラックスに含まれる各成分を合計したワイヤ全体の組成限定理由について説明する。
Ni:ワイヤ全質量あたり55乃至75質量%
Niは種々の金属と合金化して、溶接金属に優れた機械性能及び耐食性を付与する。但し、フラックス入りワイヤにおけるNi含有量が55質量%未満の場合、溶接金属が希釈されたときに安定したオーステナイト組織が形成されない。一方、Ni含有量が75質量%を超えると、他の合金元素の添加量が不十分となり、機械性能が確保できなくなる。よって、Ni含有量は、ワイヤ全質量あたり55乃至75質量%とする。なお、本発明のフラックス入りワイヤにおおけるNi源としては、外皮を形成するNi基合金、フラックス中に含まれる金属Ni及びNi−Mo合金等があり、本発明においては、これらの含有量をNiに換算した値をNi含有量として規定する。
Cr:ワイヤ全質量あたり15.0質量%以下
Crは溶接金属の耐食性及び強度を向上させる効果があるが、フラックス入りワイヤ中のCr量が15.0質量%を超えると、耐高温割れ性が低下する。従って、Cr含有量は、ワイヤ全質量あたり15.0質量%以下とする。また、より好ましくは、Cr含有量が4.0質量%以下である。なお、本発明のフラックス入りワイヤにおけるCr源としては、外皮を形成するNi基合金、フラックスに含まれる金属Cr、Fe−Cr合金及びCr等があり、本発明においては、これらの含有量をCrに換算した値をCr含有量として規定する。
Mo:ワイヤ全質量あたり10乃至20質量%
Moは溶接金属の耐食性及び強度を向上させる効果がある。但し、フラックス入りワイヤにおけるMo含有量が10質量%未満の場合、溶接金属の耐食性及び強度を確保することができない。一方、Mo含有量が20質量%を超えると、耐高温割れ性が低下する。よって、Mo含有量は、ワイヤ全質量あたり10乃至20質量%とする。なお、本発明のフラックス入りワイヤにおけるMo源としては、外皮を形成するNi基合金、フラックスに含まれる金属Mo及びFe−Mo合金等があり、本発明においては、これらの含有量をMoに換算した値をMo含有量として規定する。
W:ワイヤ全質量あたり2.0乃至5.0質量%
Wは溶接金属の強度を向上させる成分である。但し、フラックス入りワイヤにおけるW含有量が2.0質量%未満の場合、溶接金属の強度を確保することができない。一方、W含有量が5.0質量%を超えると、耐高温割れ性が低下する。よって、W含有量は、ワイヤ全質量あたり2.0乃至5.0質量%とする。なお、本発明のフラックス入りワイヤにおけるW源としては、外皮を形成するNi基合金、フラックスに含まれる金属W、Fe−W合金、WC等があり、本発明においては、これらの含有量をWに換算した値をW含有量として規定する。
Mn:ワイヤ全質あたり1.5乃至5.5質量%
MnはNiと低融点化合物を形成して耐高温割れ性を劣化させるSと結合し、Sを無害化する効果がある。但し、フラックス入りワイヤにおけるMn含有量が1.5質量%未満の場合、Sを無害化する効果が得られない。一方、Mn含有量が5.5質量%を超えると、スラグ剥離性が低下する。よって、Mn含有量は、ワイヤ全質量あたり1.5乃至5.5質量%とする。なお、本発明のフラックス入りワイヤにおけるW源としては、外皮を形成するNi基合金、フラックスに含まれる金属Mn、FeMn合金、MnO及びMnCO等があり、本発明においては、これらの含有量をMnに換算した値をMn含有量として規定する。
Ti:ワイヤ全質量あたり0.040乃至0.400質量%
Tiは溶接金属の脱酸剤として効果がある成分であるが、フラックス入りワイヤのTi含有量が0.040質量%未満の場合、この脱酸効果を十分確保することができない。一方、Ti含有量が0.400質量%を超えると、耐高温割れ性が低下する。従って、Ti含有量は、ワイヤ全量あたり0.040乃至0.400質量%とする。なお、本発明のフラックス入りワイヤにおけるTi源としては、外皮を形成するNi基合金、フラックスに含まれる金属Ti及びFe−Ti合金等があり、本発明においては、これらの含有量をTiに換算した値をTi含有量として規定する。但し、このTi含有量は、硫酸に溶解する金属Ti及びTi合金に由来するTiの含有量とし、硫酸に溶解しないTiO等の酸化物に由来するTiは含まない。
Fe:ワイヤ全質あたり8.0質量%以下
Feは溶接金属の延性を確保するために添加する。但し、Fe含有量が8.0質量%を超えると、耐高温割れ性が劣化する。よって、Fe含有量は、ワイヤ全量あたり8.0質量%以下とする。なお、本発明のフラックス入りワイヤにおけるFe源としては、外皮を形成するNi基合金、フラックスに含まれる金属Fe、Fe−Mn合金、Fe−Cr合金、Fe−Mo合金及びFe−Ti合金等があり、本発明においては、これらの含有量をFeに換算した値をFe含有量として規定する。
Si:ワイヤ全質量あたり0.20質量%以下
Siはフラックス入りワイヤ中に存在する不可避的不純物である。フラックス入りワイヤ中のSi量が、ワイヤ全質量あたり0.20質量%を超えると、Niと化合して低融点化合物を生成するため、耐高温割れ性が低下する。よって、Si含有量は、ワイヤ全質量あたり0.020質量%以下に規制する。なお、本発明におけるSi含有量は、塩酸及び硝酸に溶解する金属Si及びSi合金に由来するSiの含有量とし、酸に溶解しないSiO等の酸化物に由来するSiは含まない。
Nb:ワイヤ全質量あたり0.030質量%以下
Nbはフラックス入りワイヤ中に存在する不可避的不純物である。フラックス入りワイヤ中のNb量が、ワイヤ全質量あたり0.030質量%を超えると、Niと化合して低融点化合物を生成するため、耐高温割れ性が低下する。よって、Nb含有量は、ワイヤ全質量あたり0.030質量%以下に規制する。
V:ワイヤ全質量あたり0.030質量%以下
Vはフラックス入りワイヤ中に存在する不可避的不純物である。フラックス入りワイヤ中のV量が、ワイヤ全質量あたり0.030質量%を超えると、Niと化合して低融点化合物を生成するため、耐高温割れ性が低下する。よって、V含有量は、ワイヤ全質量あたり0.030質量%以下に規制する。
P:ワイヤ全質量あたり0.010質量%、S:ワイヤ全質量あたり0.010質量%、B:ワイヤ全質量あたり0.0050質量%
P、S及びBはフラックス入りワイヤ中に存在する不可避的不純物である。フラックス入りワイヤ中のP量又はS量がワイヤ全質量あたり0.010質量%を超えるか、又は、B量がワイヤ全質量あたり0.0050質量%を超えると、結晶粒界中にこれらの元素とNiとの低融点化合物が生成するため、耐高温割れ性が低下する。よって、P、S及びBの含有量は夫々、P:ワイヤ全質量あたり0.010質量%以下、S:ワイヤ全質量あたり0.010質量%以下、B:ワイヤ全質量あたり0.0050質量%に規制する。
また、本発明のNi基合金フラックス入りワイヤにおいては、ワイヤの目的に応じて、適当な量及び組成のスラグ原料を添加することができる。本発明のNi基合金フラックス入りワイヤに添加されるスラグ原料としては、金属酸化物及び金属弗化物等の非金属成分が挙げられる。これらは、アークを安定化し、ビード形状を整える効果がある。なお、本発明は、外皮の組成及びワイヤ全体の合金組成について規定するものであり、スラグ原料の組成については特に言及しない。
更に、本発明のNi基合金フラックス入りワイヤにおけるフラックスは、融点が2000℃以上の金属粉末を含有していないことが好ましい。フラックス中の合金原料として、Mo及びW等の融点が2000℃以上の金属粉末を含有していると、溶接条件によってはこれらの合金原料が溶接中に完全に溶けきらず、溶接金属中に残留して溶接欠陥となることがある。このため、フラックス中には、融点が2000℃以上の金属粉末を含まないことが望ましい。融点が2000℃以上の金属粉末を添加する必要がある場合は、例えば、Fe−Mo及びFe−W等のように、他の元素と合金化し、融点が2000℃以下になるように調整した金属原料粉末を使用することが好ましい。
更にまた、本発明のNi基合金フラックス入りワイヤにおいては、不可避的不純物であるCの含有量を、ワイヤ全質量あたり0.020質量以下に規制することが好ましい。フラックス入りワイヤ中のC量が、0.020質量%を超えると、溶接金属の延性が低下して耐高温割れ性が低下することがある。
更にまた、本発明のNi基合金フラックス入りワイヤにおいては、上記数式1から求められる高温割れ感受性指数(BTRCAL)が120以下であることが好ましい。高温割れ感受性は、溶接金属の凝固過程における固−液2相領域の温度幅(BTR)に大きく影響され、その幅は合金成分により決定される。上記数式1から求められる高温割れ感受性指数(BTRCAL)が120を超えると、固−液2相領域の温度幅が大きくなって、高温割れ感受性が大きくなる。なお、高温割れ感受性指数(BTRCAL)は、100以下であることがより好ましい。更に好ましくは、高温割れ感受性指数(BTRCAL)が90以下である。
以下、本発明の実施例のアーク安定性及び耐高温割れ性について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。先ず、下記表1.1及び表1.2に示す組成のNi基合金からなる厚さ0.4mm、幅9.0mmの帯を湾曲させて、円筒状の外皮(No.A乃至G)を作製した。なお、外皮No.Gは、前述のAWS−A5.14規格 ERNiCr−3に、外皮No.C及び外皮No.DはERNiCrMo−3に、外皮No.EはERNiCrMo−4に、No.FはERNiCrMo−10に相当する。これらの外皮に、金属原料と下記表2に示すスラグ成分とからなるフラックスを内包し、下記表3.1及び表3.2に示す組成のフラックス入りワイヤ(No.1乃至32)を作製した。このワイヤを、直径が1.2mmになるように伸線加工した後、通電過熱により、ワイヤ中に含まれる水分を400ppm以下にしたものを供試ワイヤとした。
Figure 2005059077
Figure 2005059077
Figure 2005059077
Figure 2005059077
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次に、前述の方法で製造したNo.1乃至32のワイヤについて、アーク安定性及び耐高温割れ性について評価を行った。アーク安定性は、板厚20mm、直径400mmの鋼管を回転させながら、その外周を10分間連続溶接したときのアーク電圧の変化により評価した。その際の溶接条件は、電流を200A、電圧を30Vとし、シールドガスにはAr−80%COを使用し、シールドガスの流量は25リットル/分とした。そして、溶接時に溶接電流とアーク電圧とを連続的に測定して、電圧が35Vを超えた場合を通電不良によるアーク不安定であるとし、通電不良が起こらなかったものを◎、通電不良が起こったものを×とした。
耐高温割れ性の評価は、トランス・バレストレイン試験により行った。図1はトランス・バレストレイン試験の試験片の溝形状及び積層方法を示す断面図である。図2(a)はトランス・バレストレイン試験の試験片を示す平面図であり、図2(b)は試験方法を示す断面図である。先ず、図1に示すように、板厚50mm、幅350mm、長さ500mmのSM490鋼板1に、幅60mm、深さ10mm、開先角度30°の溝を形成した。そして、この鋼板1の溝部分を供試ワイヤにより3層溶接した。次に、鋼板1から溶接部2をなるべく含むようにして、厚さ10mm、幅350mm、長さ100mmの試験片を切りだした。そして、図2(a)及び(b)に示すように、試験片の長さ方向に沿って、溶接部2をTIG溶接法により再溶接しながら、試験片の幅方向に伸びひずみを与え、これにより溶接金属に生じた最大割れ長さを測定した。
その際のTIG溶接条件は、電流を200A、電圧を13V、溶接速度を10cm/分とし、シールドガスには100%Arを使用し、シールドガスの流量は20リットル/分とした。また、試料片を、溶接部2が曲げブロック5の湾曲部に位置するようにして、曲げブロック5上に配置し、その一方の端部をクランプ4で固定した。そして、TIGトーチ6にアークを発生させてから24秒後に、試料片の他方の端部に加重を加えて試験片を曲げ変形させ、試験片に3.3%のひずみがかかるようにした。
アーク安定性の評価結果及びトランス・バレストレイン試験における最大割れ長さを下記表4に示す。また、下記表4には各供試ワイヤの高温割れ感受性指数(BTRCAL)を併せて示す。
Figure 2005059077
上記表4に示すように、本発明の実施例であるNo.1乃至9、No.17及びNo.21のワイヤは、10分間連続溶接を行ってもアーク電圧が安定しており、アーク安定性が優れていた。また、これらのワイヤは、最大割れ長さが1.2mm未満であり、耐高温割れ性も優れていた。図3は横軸に高温割れ感受性指数(BTRCAL)をとり、縦軸に試験片の最大割れ長さをとって、BTRCALと最大割れ長さとの関係を示すグラフ図である。図3に示すように、本実施例のワイヤは、BTRCALが小さくなるに従い、最大割れ長さが短くなり、BTRCALが100以下のワイヤでは、最大割れ長さは1.0mm以下であった。このように、本発明の実施例であるNo.1乃至9、No.17及びNo.21のワイヤは、アーク安定性及び耐高温割れ性共に優れていた。但し、No.9のワイヤは、フラックスに融点が2000℃以上である金属Mo粉末及び金属W粉末を添加しているため、トランス・バレストレイン試験の際に、Moの溶け残りが原因であると考えられる欠陥が若干検出された。また、No.21のワイヤは、BTRCALの値が120を超えているため、耐高温割れ性がやや劣っていた。
一方、本発明の比較例であるNo.10乃至16、No.18乃至20及びNo.22乃至32のワイヤは、アーク安定性及び耐高温割れ性が前述の実施例のワイヤよりも劣っていた。例えば、No.10のワイヤは、ワイヤ全体におけるMo含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。また、No.11のワイヤは、ワイヤ全体におけるW含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。No.12のワイヤは、ワイヤ全体におけるMn含有量が本発明の範囲未満であるため、耐高温割れ性が劣っていた。No.13のワイヤは、ワイヤ全体におけるMn含有量が本発明の範囲を超えているため、スラグ剥離性が劣っていた。No.14のワイヤは、ワイヤ全体におけるTi含有量が本発明の範囲未満であるため、脱酸が不十分となり、バレストレイン試験片を加工している際にブローホールが検出された。No.15のワイヤは、ワイヤ全体におけるTi含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。No.16のワイヤは、ワイヤ全体におけるFe含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。
No.18のワイヤは、ワイヤ全体におけるP含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。No.19のワイヤは、ワイヤ全体におけるS含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。No.20のワイヤは、ワイヤ全体におけるB含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。No.22のワイヤは、ワイヤ全体におけるV含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。No.23のワイヤは、ワイヤ全体におけるSi含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。No.24のワイヤは、外皮成分が本発明の範囲外であると共に、ワイヤ全体におけるNb含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。No.25乃至27、No.29、No.31及びNo.32のワイヤは、外皮成分が本発明の範囲外であると共に、Cr含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。No.28のワイヤは、ワイヤ全体の組成は本発明の範囲内であるが、外皮成分が本発明の範囲外であるため、耐高温割れ性が劣っていた。特に、No.25乃至No.29、No.31及びNo.32のワイヤはBTRCALが本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が著しく劣っていた。また、No.30のワイヤは、外皮成分が本発明の範囲外であり、ワイヤ全体におけるV含有量が本発明の範囲を超えているため、耐高温割れ性が劣っていた。更に、No30のワイヤは、ワイヤ全体におけるNi含有量が本発明の範囲未満であるため、溶接時に希釈を受けて安定したオーステナイト組織が得られなかった。
トランス・バレストレイン試験の試験片の溝形状及び積層方法を示す断面図である。 (a)はトランス・バレストレイン試験の試験片を示す平面図であり、(b)は試験方法を示す断面図である。 横軸に高温割れ感受性指数(BTRCAL)をとり、縦軸に試験片の最大割れ長さをとって、BTRCALと最大割れ長さとの関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1:鋼板
2:溶接部
3:再溶接部
4:クランプ
5:曲げブロック
6:TIGトーチ

Claims (5)

  1. Ni基合金を外皮とするNi基合金フラックス入りワイヤにおいて、Ni:65乃至80質量%、Mo:8乃至22質量%及びH:0.0005乃至0.0020質量%を含有し、Al:0.020質量%以下、Ca:0.0020質量%以下、Nb:0.020質量%以下、V:0.020質量%以下及びO:0.0050質量%以下に規制したNi基合金により形成された外皮を有し、前記外皮成分と前記外皮に内包されるフラックス成分とをあわせたワイヤ全体の組成が、ワイヤ全質量に対して、Ni:55乃至75質量%、Cr:15.0質量%以下、Mo:10乃至20質量%、W:2.0乃至5.0質量%、Mn:1.5乃至5.5質量%、Ti:0.040乃至0.400質量%及びFe:8.0質量%以下を含有し、Si:0.20質量%以下、Nb:0.030質量%以下、V:0.030質量%以下、P:0.010質量%以下、S:0.010質量%以下及びB:0.0050質量%以下に規制されていることを特徴とするNi基合金フラックス入りワイヤ。
  2. 更に、スラグ原料を含有することを特徴とする請求項1に記載のNi基合金フラックス入りワイヤ。
  3. 前記フラックスは、融点が2000℃以上の金属粉末を含有していないことを特徴とする請求項1又は2に記載のNi基合金フラックス入りワイヤ。
  4. ワイヤ全質量に対して、C:0.020質量%以下に規制したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のNi基合金フラックス入りワイヤ。
  5. ワイヤ中のC含有量(質量%)を[C]、Si含有量(質量%)を[Si]、Mn含有量(質量%)を[Mn]、P含有量(質量%)を[P]、S含有量(質量%)を[S]、Cr含有量(質量%)を[Cr]、Mo含有量(質量%)を[Mo]、Nb含有量(質量%)を[Nb]、Fe含有量(質量%)を[Fe]としたとき、下記数式により与えられる高温割れ感受性指数(BTRCAL)が、120以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のNi基合金フラックス入りワイヤ。
    Figure 2005059077
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