JP2005058261A - 遊技機固定装置 - Google Patents

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Kazuo Nakajima
一雄 中島
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Abstract

【課題】遊技機の遊技設置構造体への固定と貨物自動車に積載した複数の遊技機どうしの固定との双方への使用化を図る。
【解決手段】遊技機枠1の上下横片21;22の左右側部に上下固定具23;24を上下横片21;22の外側面に備え、刺具25;55が回転され、突起26が上突起収納凹部32に保持され、突起56が下突起収納凹部62に保持されることで、上下固定具23;24の刺具25;55の尖端が上下横片21;22より突出して島の横桟または支持台に打ち込まれ、上下固定具23;24が遊技機枠1を島に固定する。また、複数の遊技機を貨物自動車の荷台に縦置きし、上横片21より上方に突出した刺具25の尖端が当板に打ち込まれることで、上固定具23が複数の遊技機枠1どうしを固定する。上下固定具23;24が上下横片21;22の外側面に設けられることで、上下固定具23;24と上下横片21;22との相互の支持力が向上する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機を遊技店の島と呼ばれる遊技設置構造体に設置する場合に遊技機を遊技設置構造体に固定したり、貨物自動車で運搬する場合に複数の遊技機どうしを固定したりする、遊技機固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機を遊技店の島と呼ばれる遊技設置構造体に設置する場合、遊技設置構造体の遊技機を載せる支持台と支持台より上方に設けられた横桟との間の空間に、遊技機を配置し、この遊技機における四角形な額縁状に形成された遊技機枠の上横片を遊技設置構造体の横桟にクランプ機構で挟み付けることで固定し、当該遊技機枠の下横片を遊技設置構造体の支持台にクランプ機構で挟み付けることで固定することが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、遊技機製造会社から市販される遊技機を貨物自動車で運搬する場合、遊技機の下部が上となるように、遊技機の上下を逆さにして、複数の遊技機を貨物自動車の荷台に並べて搭載し、その上から当板を複数の遊技機の上に渡し、当板の上から各遊技機の当板と接触する下部に釘を打ち付けることによって、複数の遊技機が倒れないように固定している(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2528046号公報(第3−4頁)
【特許文献2】
特許第2518801号公報(第6頁、段落番号0014)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例は、クランプ機構で遊技機枠を遊技設置構造体に固定する構造であるため、遊技機製造会社から市販される遊技機を貨物自動車で運搬する場合、複数の遊技機どうしを固定することができない。よって、依然として、従来から行われている方法で、複数の遊技機どうしを固定する必要がある。それは、遊技機の下部が上となるように、遊技機の上下を逆さにして、複数の遊技機を貨物自動車の荷台に並べて搭載し、その上から当板を複数の遊技機の上に渡し、当板の上から各遊技機の当板と接触する下部に釘を打ち付ける。この上に渡した当板と釘とで複数の遊技機を固定する方法では、遊技機を遊技店に納入するために貨物自動車から降ろす場合、釘を遊技機と当板とから取り外し、遊技機を荷降ろしするので、荷降ろしした製品である遊技機に釘の抜孔が跡として残り、品質信頼性が悪いという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、遊技機の遊技設置構造体への固定と貨物自動車に積載した複数の遊技機どうしの固定との双方に使用できる遊技機固定装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にあっては、四角形な額縁状に形成された遊技機枠の上横片と下横片とに上下固定具を個別に備えた遊技機固定装置において、遊技機枠の上横片に設けられた上固定具が、尖端の有る直線棒体の刺具と、刺具の中間部より径方向外側に突出した棒状の突起と、刺具の突起よりも下部を回転可能かつ上下移動可能に支持して上横片の外側面に取り付けられる支持躯体と、刺具を支持躯体に対し上方に付勢する弾性体と、支持躯体に取り付けられた押え体と、押え体に設けられて突起を上下方向に直線的に移動するとともに刺具の回転を規制する案内孔と、押え体に設けられて案内孔の上部に連接された上突起収納凹部とを備え、この上固定具の弾性体の弾力に抗して突起が案内孔と交差する格好で支持躯体と押え体との空間部に収納された場合は刺具の尖端が上横片の上面より上方に突出せず、この突起が支持躯体と押え体との空間部に収納された状態から刺具が回転操作され、突起が案内孔と出合うと、弾性体の弾力で突起が案内孔を下方から上方に移動するのに伴い、刺具の尖端が上横片の上面より上方に突出し、突起が案内孔を下方から上方に抜けた場合に刺具が回転操作され、突起が案内孔と交差する格好で上突起収納凹部に収納されることで、上記刺具の尖端が上横片の上面より上方に突出した格好が保持される一方、遊技機枠の下横片に設けられた下固定具が、尖端の有る直線棒体の刺具と、刺具の中間部より径方向外側に突出した棒状の突起と、刺具の突起よりも上部を回転可能かつ上下移動可能に支持して下横片の外側面に取り付けられる支持躯体と、刺具を支持躯体に対し下方に付勢する弾性体と、支持躯体に取り付けられた押え体と、押え体に設けられて突起を上下方向に直線的に移動するとともに刺具の回転を規制する案内孔と、押え体に設けられて案内孔の上部に連接された下突起収納凹部とを備え、この下固定具の弾性体の弾力に抗して突起が案内孔と交差する格好で支持躯体と押え体との空間部に収納された場合は刺具の尖端が下横片の下面より下方に突出せず、この突起が支持躯体と押え体との空間部に収納された状態から刺具が回転操作され、突起が案内孔と出合うと、弾性体の弾力で突起が案内孔を上方から下方に移動するのに伴い、刺具の尖端が下横片の下面より下方に突出し、突起が案内孔を上方から下方に抜けた場合に刺具が回転操作され、突起が案内孔と交差する格好で下突起収納凹部に収納されることで、上記刺具の尖端が下横片の下面より下方に突出した格好が保持されることによって、遊技機を遊技設置構造体に固定することと、貨物自動車に積載した複数の遊技機を固定することとが、遊技機に固定跡の痕跡の残存しない適切な形態で行える。しかも、上下固定具が上下横片の外側面に設けられているので、上下固定具と上下横片との相互の支持力が向上する。また、本発明にあっては、四角形な額縁状に形成された遊技機枠の上横片または下横片に固定具を備えた遊技機固定装置において、固定具が、尖端の有る直線棒体の刺具と、刺具の中間部より径方向外側に突出した棒状の突起と、刺具の突起よりも下部または上部を回転可能かつ上下移動可能に支持して遊技機枠の上横片または下横片の外側面に取り付けられる支持躯体と、刺具を支持躯体に対し上方または下方に付勢する弾性体と、支持躯体に取り付けられた押え体と、押え体に設けられて突起を上下方向に直線的に移動するとともに刺具の回転を規制する案内孔と、押え体に設けられて案内孔の上部または下部に連接された突起収納凹部とを備え、この固定具の弾性体の弾力に抗して突起が案内孔と交差する格好で支持躯体と押え体との空間部に収納された場合は刺具の尖端が上横片の上面より上方にまたは下横片の下面より下方に突出せず、この突起が支持躯体と押え体との空間部に収納された状態から刺具が回転操作され、突起が案内孔と出合うと、弾性体の弾力で突起が案内孔を下方から上方にまたは上方から下方に移動するのに伴い、刺具の尖端が上横片の上面より上方にまたは下横片の下面より下方に突出し、突起が案内孔を下方から上方にまたは上方から下方に抜けた場合に刺具が回転操作され、突起が案内孔と交差する格好で突起収納凹部に収納されることで、上記刺具の尖端が上横片の上面より上方にまたは下横片の下面より下方に突出した格好が保持されることによって、遊技機を遊技設置構造体に固定することと、貨物自動車に積載した複数の遊技機を固定することとが、遊技機に固定跡の痕跡の残存しない適切な形態で行える。しかも、固定具が上横片または下横片の外側面に設けられているので、固定具と上横片または下横片との相互の支持力が向上する。また、本発明にあっては、突起が刺具の外径方向の両側に設けられれば、支持躯体に対する刺具の姿勢を安定させることができる。また、本発明にあっては、上固定具の刺具が支持躯体より突出した下端部に刺具の外径より大きな外形の頭部を備えれば、または、下固定具の刺具が支持躯体より突出した上端部に刺具の外径より大きな外形の頭部を備えれば、作業者が刺具を回転する場合、頭部を手で掴んで回すことができるので、刺具の回転操作を容易に行うことができる。また、本発明にあっては、支持躯体が上横片または下横片にねじで固定されれば、上下固定具の上横片または下横片への取付強度を向上することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1−図7は第1実施形態である。図1は、遊技機固定装置を分解して示す。
図2は、上固定具23を分解して示す。図3は、下固定具24を分解して示す。
図4は、刺具25の尖端が上横片21の上面より突出していない形態の断面を示す。図5は、刺具25の尖端が上横片21の上面より突出した形態の断面を示す。図6は、遊技機枠1を遊技設置構造体80に固定した断面を示す。図7は、遊技機を貨物自動車の荷台90に積み込んだ形態を示す。
【0008】
図1を参照し、遊技機固定装置について、パチンコ機固定装置を例として、説明する。パチンコ機では、四角形な額縁状に形成された外枠と呼ばれる遊技機枠1が、上ヒンジ2と下ヒンジ3とを備える。四角形な額縁状に形成された前枠や内枠と呼ばれる可動枠4が、上ヒンジ5と下ヒンジ6とを備える。そして、遊技機枠1の上ヒンジ2と可動枠4の上ヒンジ5とが互いにヒンジの回転中心を構成する軸と軸受穴との嵌め合いで回転可能に連結され、遊技機枠1の下ヒンジ3と可動枠4の下ヒンジ6とが互いにヒンジの回転中心を構成する軸と軸受穴との嵌め合いで回転可能に連結されることで、可動枠4が遊技機枠1に左側を回転中心として前側横方向に片開き可能に取り付けられる。遊技機枠1の下部前面には幕板7が結合されているが、図1は、下固定具24を見せるために幕板7を取り外した状態を示している。
【0009】
可動枠4は、閉じられると、遊技機枠1に、図外のロック機構で固定される。可動枠4の前部には、窓8を覆うガラスまたは合成樹脂からなる光透過性の有るパネル9を有する前飾りまたはガラス枠と呼ばれる開閉枠10と、遊技媒体である球を受ける球皿11と、ハンドルグリップと呼ばれる発射操作機構12とを備える。開閉枠10および球皿11は、可動枠4に、左側の図外のヒンジで前側横方向に片開き可能に取り付けられる。可動枠4の内部には、図外の機構枠やリアプレートと呼ばれる遊技盤収納部構成体と、図外の発射機構とを備える。そして、開閉枠10が開けられ、遊技盤13が遊技盤収納部構成体で形成された収納室に格納された後、開閉枠10が閉じられて可動枠4に図外のロック機構で固定される。球皿11は、閉じられると、可動枠4に、図外のロック機構で固定される。
【0010】
パチンコ機固定装置は、遊技機枠1の上横片21と下横片22とに個別に設けられる上下固定具23;24を備える。図2にも示すように、上固定具23は、刺具25と、突起26と、頭部27と、支持躯体28と、弾性体29と、押え体30と、案内孔31と、上突起収納凹部32とを備える。刺具25は、尖端の有る直線棒体である。突起26は、刺具25の中間部より径方向外側に突出した棒状になっている。突起26は、刺具25の中心と直交する直線上で外径方向の両側に設けられる。
【0011】
刺具25の突起26より下部の端面には、端面の中心より内部に行き止まりのねじ孔なる結合部33が形成される。ねじ孔は、孔の内周面に雌ねじの形成された孔である。頭部27は、刺具25の下端部の外径より大きな外形の円板である。頭部27の外周面は、作業者の手による操作性をよくするために、ローレット加工による周方向に連続した波形状の凹凸に形成される。頭部27の上面の中心には、直線的な丸棒状の外周面に雄ねじの形成された結合部34が頭部27の上面より上方に突出する格好で設けられる。
【0012】
支持躯体28は、刺具25の突起26よりも下部を回転可能かつ上下移動可能に支持して上横片21の外側面に取り付けられる。支持躯体28は、中央部に上方および前後に開放された収容凹部35を備える。収容凹部35の底壁には、刺具挿入孔36が形成される。支持躯体28は、収容凹部35の左右に押え収容部40を備える。収容凹部35の左右方向で相対峙する縦壁間の内法(左右方向の幅)は、刺具25の突起26よりも下部が刺具挿入孔36に挿入された場合に、突起26が回転可能な寸法になっている。
【0013】
押え収容部40は、収容凹部35の左右の縦壁より横方向外側に突出する底部と、底部より上方に延長する側壁とによる窪みとして形成される。押え収容部40の底部と側壁との連接部分には溝41が形成されている。溝41は、押え収容部40の前方および左右に開放されているが、後部で行き止まりになっている。
溝41は、互いに向き合う側面と前方とに開放された形状であれば、収容凹部35と押え収容部40との連接剛性が向上する。
【0014】
押え収容部40の左右には、押え収容部40の側壁より外側に直角に折り曲げられた板状の取付部37を備える。取付部37には、取付孔38が形成される。取付孔38は皿孔である。弾性体29は、刺具25を支持躯体28に対し上方に付勢するコイルスプリングにより形成される。押え体30は、支持躯体28における左右の押え収容部40にわたって取り付けられる板状である。押え体30の左右側面には、当該左右側面より外側に突出する係合突起42を備える。案内孔31は、押え体30に設けられ、突起26を上下方向に直線的に移動し、突起26が案内孔31に配置されることで、刺具25の回転を規制する平面視長方形を呈する角穴である。
【0015】
上突起収納凹部32は、押え体30に設けられ、案内孔31の上部に同軸状(中心が同じである形態)に連接される。上突起収納凹部32は、押え体30の上面(外側面)に開放され、案内孔31の中心と同軸な円形な窪みであって、刺具25の突起26より上部が案内孔31に配置されて、刺具25が回転操作された場合に、窪みの直径は突起26が回転し得る大きさである。
【0016】
上固定具23は、次のように組み立てられる。弾性体29が支持躯体28の収容凹部35における底壁の上に置かれ、刺具25の下部が収容凹部35の上方から弾性体29の内部空間を経由して刺具挿入孔36に挿入される。これによって、弾性体29が刺具25の突起26よりも結合部33の側における部分を接触せずに取り囲み、弾性体29の上端部が突起26の下面に接触し、弾性体29の下端部が収容凹部35における底壁の上面に接触する。
【0017】
その後、頭部27の結合部34と支持躯体28の刺具挿入孔36より下方に突出した刺具25の結合部33とが互いに締結される。これによって、刺具25が持ち上げられた場合、頭部27が支持躯体28に接触し、刺具25が支持躯体28から抜けることはない。これと並行し、刺具25が下方に押圧され、刺具25の尖端が溝41よりも下方に位置された状態において、押え体30の係合突起42が支持躯体28の前側から溝41に嵌め込まれる。
【0018】
このように左右の係合突起42が左右の溝41に嵌め込まれた場合、溝41の後部が行き止まりになっているので、係合突起42の後部が溝41の行き止まりとなった押え収容部40の側壁に前方から後方に向けて突き当たり、押え体30が支持躯体28に装着される。そして、押え体30が支持躯体28の押え収容部40に装着された後、上記刺具25から上記下方への押圧が解除される。
【0019】
これによって、弾性体29の弾力が突起26を上方に押し上げるのに伴い、刺具25の尖端が押え体30の案内孔31に挿入される。この場合、突起26が案内孔31と交差する格好で押え体30の案内孔31周り下面に接触する。これによって、弾性体29の弾力が突起26を押え体30の下面に押し当てるとともに係合突起42の上面を溝41の上面に押し当てる。このため、押え体30が支持躯体28から離脱されず、上固定具23の組み立てられた形態が保持される。
【0020】
このように組み立てられた上固定具23は、次のように上横片21に取り付けられる。上横片21は、取付受部43と段差受部44と逃部45とを備える。取付受部43は、支持躯体28の取付部37を収容するものであって、上横片21の外側面(上面)より内部への窪みである。取付受部43には、取付ねじ39を締結するための下穴46が形成される。段差受部44は、支持躯体28の押え収容部40を収容するものであって、取付受部43の底部中央より上横片21の内部への窪みである。逃部45は、支持躯体28の収容凹部35を逃げるために、段差受部44の底部中央と上横片21の内側面(上面)とに貫通する孔である。
【0021】
そして、上記組み立てられた上固定具23の収容凹部35が上横片21の上方より逃部45に挿入され、上固定具23の押え収容部40が上横片21の段差受部44に取り込まれ、上固定具23の取付部37が上横片21の取付受部43に搭載される。これによって、上固定具23の支持躯体28および押え体30が上横片21の取付受部43や段差受部44および逃部45などを囲む壁面で取り囲まれるので、支持躯体28と押え体30とが互いに分離しないように上横片21で保持される。
【0022】
その状態において、取付ねじ39である皿頭付き木ねじが上固定具23の取付孔38から上横片21の下穴46を経由して上横片21に締結される。これによって、上固定具23が上横片21の外側面に取り付けられる。このように取り付けられた場合、取付ねじ39の皿頭、上固定具23の刺具25や取付部37および押え体30が上横片21の上面より上方に突出しないように、上記取付受部43の上横片21からの深さおよび段差受部44の上横片21からの深さは設定されている。
【0023】
このように上横片21の外側に配置されて上横片21に取り付けられた上固定具23にあっては、図4に示すように、弾性体29の弾力に抗し、突起26が案内孔31と交差する格好で支持躯体28の収容凹部35と押え体30の下面とで囲まれた空間部に収容されて押え体30の下面に接触し、刺具25の尖端が少なくとも上突起収納凹部32に配置されて上横片21の上面より上方に突出しない。このように突起26が案内孔31と交差する格好で支持躯体28の収容凹部35と押え体30の下面とで囲まれた空間部に収容された場合、刺具25の尖端における軸心方向の寸法の設定により、刺具25の尖端は、上突起収納凹部32にだけ配置される場合と、上突起収納凹部32と案内孔31とに配置される場合とがある。
【0024】
突起26が支持躯体28の収容凹部35と押え体30の下面とで囲まれた空間部に収納された状態から刺具25が回転操作され、突起26が案内孔31と出合うと、弾性体29の弾力で突起26が案内孔31を下方から上方に移動するのに伴い、刺具25の尖端が上横片21の上面より上方に突出する。そして、突起26が案内孔31に取り込まれることによって、弾性体29の上端が押え体30の下面に接触し、刺具25が弾性体29の弾力から解放される。
【0025】
この突起26の移動中において、突起26が案内孔31に配置されている間は、刺具25が軸心周りに回転操作されても、突起26が案内孔31の孔壁面(案内孔31を囲む壁面)に突き当たり刺具25の回転は規制される。そして、図5に示すように、突起26が案内孔31を下方から上方に抜けた後、刺具25が回転操作された状態において、刺具25の自重によって突起26が案内孔31と交差する格好で上突起収納凹部32に収納されると、上記刺具25の尖端が上横片21の上面より上方に突出した格好が保持される。
【0026】
図3にも示すように、下固定具24は、刺具55と、突起56と、頭部57と、支持躯体58と、弾性体59と、押え体60と、案内孔61と、下突起収納凹部62とを備える。刺具55は、尖端の有る直線棒体である。突起56は、刺具55の中間部より径方向外側に突出した棒状になっている。突起56は、刺具55の中心と直交する直線上で外径方向の両側に設けられる。
【0027】
刺具55の突起56より上部の端面には、端面の中心より内部に行き止まりのねじ孔なる結合部63が形成される。ねじ孔は、孔の内周面に雌ねじの形成された孔である。頭部57は、刺具55の上端部の外径より大きな外形の円板である。頭部57の外周面は、作業者の手による操作性をよくするために、ローレット加工による周方向に連続した波形状の凹凸に形成される。頭部57の下面の中心には、直線的な丸棒状の外周面に雄ねじの形成された結合部64が頭部57の下面より下方に突出する格好で設けられる。
【0028】
支持躯体58は、刺具55の突起56よりも上部を回転可能かつ上下移動可能に支持して下横片22の外側面に取り付けられる。支持躯体58は、中央部に下方および前後に開放された収容凹部65を備える。収容凹部65の蓋壁には、刺具挿入孔66が形成される。支持躯体58は、収容凹部65の左右に押え収容部70を備える。収容凹部65の左右方向で相対峙する縦壁間の内法(左右方向の幅)は、刺具55の突起56よりも上部が刺具挿入孔66に挿入された場合に、突起56が回転可能な寸法になっている。
【0029】
押え収容部70は、収容凹部65の左右の縦壁より横方向外側に突出する底部と、底部より下方に延長する側壁とによる窪みとして形成される。押え収容部70の底部と側壁との連接部分には溝71が形成されている。溝71は、押え収容部70の前方および左右に開放されているが、後部で行き止まりになっている。
溝71は、互いに向き合う側面と前方とに開放された形状であれば、収容凹部65と押え収容部70との連接剛性が向上する。
【0030】
押え収容部70の左右には、押え収容部70の側壁より外側に直角に折り曲げられた板状の取付部67を備える。取付部67には、取付孔68が形成される。
取付孔68は皿孔である。弾性体59は、刺具55を支持躯体58に対し下方に付勢するコイルスプリングにより形成される。押え体60は、支持躯体58における左右の押え収容部70にわたって取り付けられる板状である。押え体60の左右側面には、当該左右側面より外側に突出する係合突起72を備える。案内孔61は、押え体60に設けられ、突起56を上下方向に直線的に移動し、突起56が案内孔61に配置されることで、刺具55の回転を規制する平面視長方形を呈する角穴である。
【0031】
下突起収納凹部62は、押え体60に設けられ、案内孔61の下部に同軸状に連接される。下突起収納凹部62は、押え体60の下面(外側面)に開放され、案内孔61の中心と同軸な円形な窪みであって、刺具55の突起56より下部が案内孔61に配置されて、刺具55が回転操作された場合に、窪みの直径は突起56が回転し得る大きさである。
【0032】
下固定具24は、次のように組み立てられる。弾性体59が支持躯体58の収容凹部65における蓋壁の下に置かれ、刺具55の上部が収容凹部65の下方から弾性体59の内部空間を経由して刺具挿入孔66に挿入される。これによって、弾性体59が刺具55の突起56よりも結合部63の側における部分を接触せずに取り囲み、弾性体59の下端部が突起56の上面に接触し、弾性体59の上端部が収容凹部65における蓋壁の下面に接触する。
【0033】
その後、頭部57の結合部64と支持躯体58の刺具挿入孔66より上方に突出した刺具55の結合部63とが互いに締結される。これによって、刺具55が下降した場合、頭部57が支持躯体58に接触し、刺具55が支持躯体58から抜けることはない。これと並行し、刺具55が上方に押圧され、刺具55の尖端が溝71よりも上方に位置された状態において、押え体60の係合突起72が支持躯体58の前側から溝71に嵌め込まれる。
【0034】
このように左右の係合突起72が左右の溝71に嵌め込まれた場合、溝71の後部が行き止まりになっているので、係合突起72の後部が溝71の行き止まりとなった押え収容部70の側壁に前方から後方に向けて突き当たり、押え体60が支持躯体58に装着される。そして、押え体60が支持躯体58の押え収容部70に装着された後、上記刺具55から上記上方への押圧が解除される。
【0035】
これによって、弾性体59の弾力が突起56を下方に押し下げるのに伴い、刺具55の尖端が押え体60の案内孔61に挿入される。この場合、突起56が案内孔61と交差する格好で押え体60の案内孔61周り上面に接触する。これによって、弾性体59の弾力が突起56を押え体60の上面に押し当てるとともに係合突起72の下面を溝71の下面に押し当てる。このため、押え体60が支持躯体58から離脱されず、下固定具24の組み立てられた形態が保持される。
【0036】
このように組み立てられた下固定具24は、次のように下横片22に取り付けられる。下横片22は、取付受部73と段差受部74と逃部75とを備える。取付受部73は、支持躯体58の取付部67を収容するものであって、下横片22の外側面(下面)より内部への窪みである。取付受部73には、取付ねじ69を締結するための下穴76が形成される。段差受部74は、支持躯体58の押え収容部70を収容するものであって、取付受部73の底部中央より下横片22の内部への窪みである。逃部75は、支持躯体58の収容凹部65を逃げるために、段差受部74の底部中央と下横片22の内側面(下面)とに貫通する孔である。
【0037】
そして、上記組み立てられた下固定具24の収容凹部65が下横片22の下方より逃部75に挿入され、下固定具24の押え収容部70が下横片22の段差受部74に取り込まれ、下固定具24の取付部67が下横片22の取付受部73に搭載される。これによって、下固定具24の支持躯体58および押え体60が下横片22の取付受部73や段差受部74および逃部75などを囲む壁面で取り囲まれるので、支持躯体58と押え体60とが互いに分離しないように下横片22で保持される。
【0038】
その状態において、取付ねじ69である皿頭付き木ねじが下固定具24の取付孔68から下横片22の下穴76を経由して下横片22に締結される。これによって、下固定具24が下横片22の外側面に取り付けられる。このように取り付けられた場合、取付ねじ39の皿頭、下固定具24の刺具55や取付部67および押え体60が下横片22の下面より下方に突出しないように、上記取付受部73の下横片22からの深さおよび段差受部74の下横片22からの深さは設定されている。
【0039】
このように下横片22の外側に配置されて下横片22に取り付けられた下固定具24にあっては、図6のa図に示すように、弾性体59の弾力に抗し、突起56が案内孔61と交差する格好で支持躯体58の収容凹部65と押え体60の上面とで囲まれた空間部に収容されて押え体60の下面に接触し、刺具55の尖端が少なくとも下突起収納凹部62に配置されて下横片22の下面より下方に突出しない(この刺具55の尖端が突出しない形態が図4に相当することは、図4の符号を読み替えることによって理解できるであろう)。このように突起56が案内孔61と交差する格好で支持躯体58の収容凹部65と押え体60の上面とで囲まれた空間部に収容された場合、刺具55の尖端における軸心方向の寸法の設定により、刺具55の尖端は、下突起収納凹部62にだけ配置される場合と、下突起収納凹部62と案内孔61とに配置される場合とがある。
【0040】
突起56が支持躯体58の収容凹部65と押え体60の上面とで囲まれた空間部に収納された状態から刺具55が回転操作され、突起56が案内孔61と出合うと、弾性体59の弾力で突起56が案内孔61を上方から下方に移動するのに伴い、刺具55の尖端が下横片22の下面より下方に突出する。そして、突起56が案内孔61に取り込まれると、弾性体59の下端が押え体60の上面に接触し、刺具55が弾性体59の弾性から解放される。
【0041】
この突起56の移動中において、突起56が案内孔61に配置されている間は、刺具55が軸心周りに回転操作されても、突起56が案内孔61の孔壁面(案内孔61を囲む壁面)に突き当たり刺具55の回転は規制される。そして、図6のb図に示すように、突起56が案内孔61を上方から下方に抜けた後、刺具55が回転操作された状態において、刺具55の自重によって、突起56が案内孔61と交差する格好で下突起収納凹部62に収納されると、上記刺具55の尖端が下横片22の下面より下方に突出した格好が保持される(この保持された形態が図5に相当することは、図5の符号を読み替えることによって理解できるであろう)。
【0042】
図6を参照し、遊技機枠1を遊技設置構造体80に取り付ける場合について説明する。図6のa図に示すように、上固定具23の刺具25の尖端が上横片21の上面より上方に突出しておらず、下固定具24の刺具55の尖端が下横片22の下面より下方に突出していないように、上固定具23および下固定具24が設定される。
【0043】
このように上固定具23および下固定具24の刺具25;55が上横片21または下横片22より突出していない状態において、遊技機枠1が遊技設置構造体80の支持台81と横桟82との間の空間に配置され、遊技機枠1の下横片22が支持台81の上に載せられ、遊技機枠1の上横片21が横桟82の下面に接触するかまたは接触する程度で対向させられる。このように、上固定具23および下固定具24を有する遊技機枠1が遊技設置構造体80の支持台81と横桟82との間の空間に配置された場合、上固定具23が上横片21の上面より上方に突出しないで上横片21の内部に収められているので、上横片21と横桟82との間に上固定具23による隙間が形成されることはない。
【0044】
また、下固定具24が下横片22の下面より下方に突出しないで下横片22の内部に収められているので、下横片22と支持台81との間に下固定具24による隙間が形成されることはない。次に、図6のb図に示すように、作業者が下固定具24の頭部57を回転操作する。この回転操作に伴い、突起56が案内孔61に取り込まれるように案内孔61と出合うと、弾性体59の弾力が突起56を通して刺具55に作用し、刺具55が弾性体59の弾力で下方に押し下げられる。
【0045】
引き続き、作業者が頭部57を手またはハンマーのような工具で直接的に下方に向けて押圧すると、突起56が案内孔61を上方から下方に移動して案内孔61から抜け出る。このように刺具55が押し下げられるのに伴い、刺具55の尖端および突起56よりも下部が支持台81に打ち込まれる。その状態において、作業者が頭部57を例えば90度の回転運動範囲内で回転操作する。これによって、突起56が案内孔61と交差する格好となりつつ下突起収納凹部62に配置される。
【0046】
これと並行し、作業者が上固定具23の頭部27を回転操作する。この回転操作に伴い、突起26が案内孔31に取り込まれるように案内孔31と出合うと、弾性体29の弾力が突起26を通して刺具25に作用し、刺具25が弾性体29の弾力で上方に押し上げられる。引き続き、作業者が頭部27を手またはハンマーのような工具で直接的に上方に向けて押圧すると、突起26が案内孔31を下方から上方に移動して案内孔31から抜け出る。このように刺具25が押し上げられるのに伴い、刺具25の尖端および突起26よりも上部が横桟82に打ち込まれる。
【0047】
その状態において、作業者が頭部27を例えば90度の回転運動範囲内で回転操作する。これによって、突起26が案内孔31と交差する格好となりつつ上突起収納凹部32に配置される。この結果、遊技機枠1が上固定具23および下固定具24で遊技設置構造体80に取付けられた場合、上横片21と横桟82との間に上固定具23による隙間が生じておらず、下横片22と支持台81との間に下固定具24による隙間が生じていない。よって、遊技機枠1の前側から上横片21と横桟82との間や下横片22と支持台81との間を経由して遊技機枠1の裏側にピアノ線のような不正操作体を挿入されるようなこともない。
【0048】
図7を参照し、遊技機を貨物自動車で貨物自動車の荷台90に積み込む場合について説明する。図7のa図に示すように、貨物自動車の荷台90には敷物91が置かれる。敷物91は上面に遊技機枠1の下部を嵌め込むための受容部92を備える。そして、作業者が遊技機枠1と可動枠4とが互いに組み合わされた遊技機を荷台90に載せる場合、遊技機枠1の下横片22が敷物91の受容部92に上方より嵌め込まれる。上記遊技機枠1と組み合わされた可動枠4には、既に、図1に示すような、上下ヒンジ5;6、窓8、パネル9、開閉枠10、球皿11、発射操作機構12、遊技盤13などの遊技機を完成するために必要な部品が取り付けられている。つまり、貨物自動車に積み込まれる遊技機は、遊技機製造会社から遊技店に販売される製品である。
【0049】
その後、作業者が上固定具23の頭部27を回転操作する。この回転操作に伴い、突起26が案内孔31に取り込まれるように案内孔31と出合うと、弾性体29の弾力が突起26を通して刺具25に作用し、刺具25が弾性体29の弾力で上方に押し上げられる。その状態において、作業者が頭部27を押し上げるのに伴い、突起26が案内孔31を下方から上方に移動して案内孔31から抜け出る。引き続き、作業者が頭部27を例えば90度の回転運動範囲内で回転操作する。これによって、突起26が案内孔31と交差する格好となりつつ上突起収納凹部32に配置される。このように荷台90に載せるべき数の複数の遊技機が縦置きで互いに離された状態で荷台90に搭載される。
【0050】
次に、図7のb図に示すように、作業者が複数の遊技機に差し渡される大きさの帯板状の当板93を各遊技機における遊技機枠1より上方に突出している刺具25の尖端にあてがう。その後、作業者が当板93を手またはハンマーのような工具で直接的に押し下げることによって、各遊技機枠1における上固定具23の刺具25の尖端および突起26よりも上部が当板93に打ち込まれる。
【0051】
このように当板93が工具で叩かれることで、刺具25が当板93に打ち込まれる場合、上固定具23における支持躯体28の取付部37および押え収容部40が上横片21の取付受部43および段差受部44で受け止められているので、上記当板93から刺具25を経由して上固定具23に加わる叩き力である外力は、上固定具23を上横片21に取り付けている取付ねじ39に加わることなく、上横片21で負担される。よって、上記外力で上固定具23が上横片21から脱落するような不都合も生じない。
【0052】
第1実施形態の構造によれば、図1に示すように、上固定具23が上横片21におけるブラケット95に近い位置で左右に設けられているので、遊技機枠1が上固定具23で図6の遊技設置構造体80または図7の当板93に固定された場合、遊技機枠1が遊技設置構造体80または当板93に回転しないように安定した姿勢で取り付けられる。また、図1に示すように、下固定具24が下横片22におけるブラケット95に近い位置で左右に設けられているので、遊技機枠1が下固定具24で図6の遊技設置構造体80に固定された場合、遊技機枠1が遊技設置構造体80に回転しないように安定した姿勢で取り付けられる。上固定具23および下固定具24は、両方が複数でもよいが、いずれか一方が1個でもよい。その場合、上固定具23または下固定具24が上横片21または下横片22の左右方向中央に1個設けられれば、遊技機枠1の取付姿勢安定の点から好ましい。
【0053】
上固定具23においては、図4に示すように、突起26が弾性体29の弾力に抗し弾性体29を圧縮して案内孔31と交差する格好で上突起収納凹部32に収納されることによって、刺具25の尖端が上横片21の上面より上方に突出していない。つまり、弾性体29の弾力下で、突起26が案内孔31と交差する格好で上突起収納凹部32に収納された場合、遊技機枠1に振動が加えられたとしても、係る振動を弾性体29が吸収し、突起26が上突起収納凹部32の上面に接触した状態が保持される。よって、刺具25が上記振動に起因して周方向に回転することがなく、突起26が案内孔31と出合うことがなく、刺具25の尖端が上横片21より上方に不用意に突出するような不都合は防止することができる。
【0054】
また、突起26が、案内孔31と交差する格好で上突起収納凹部32に収納されている状態から、刺具25が回転操作されることによって、突起26が案内孔31と出合うのに伴い、弾性体29の弾力で突起26が案内孔31を下方から上方に移動し、刺具25の尖端が上横片21の上面より上方に突出する。そして、図5に示すように、突起26が案内孔31を下方から上方に抜けたところで、刺具25が回転操作されることによって、突起26が案内孔31と交差する格好で上突起収納凹部32に収納される。これによって、刺具25の尖端が上横片21より上方に突出した格好が保持される。したがって、刺具25の尖端が図6のb図に示すように遊技設置構造体80の横桟82に打ち込まれた形態が、または、刺具25の尖端が図7のb図に示すように当板93に打ち込まれた形態が適切に維持される。
【0055】
この刺具25の上横片21より突出した形態が保持されることによって、特に、図7のb図に示すように、貨物自動車の荷台90に積載した複数の遊技機を当板93で固定する場合、刺具25が上横片21より突出したまま、当板93が刺具25の尖端にあてがわれて上方より例えばハンマーで当板93を局所的に叩くことで、刺具25の尖端が当板93に食い込むので、積載の作業が行い易い。
【0056】
下固定具24において、刺具55の下横片22の下面より突出していない形態が保持されること、刺具55の下横片22の下面より突出した形態が保持されることによる効果は、上固定具23と同様である。とりわけ、下固定具24の刺具55の下横片22の下面より突出していない形態が保持されることによって、複数の遊技機を貨物自動車の荷台90に積載した場合、刺具55が荷台90に不用意に突き刺さるような不都合を防止することができる。
【0057】
頭部27;57の結合部34;64と刺具25;55の結合部33;63とが互いに締結されることによって、刺具25;55の外径よりも大きな外形の頭部27;57が刺具25;55の支持躯体28;58より突出した上部または下部に結合されているので、刺具25;55の回転操作が行い易い。支持躯体28;58が上横片21または下横片22に取付ねじ39;69で固定されているので、上下固定具23;24の取付作業が容易であるばかりでなく、取付ねじ39;69の雄ねじが上横片21または下横片22に食い込むので、釘で支持躯体28;58を上横片21または下横片22に取り付けた場合に比べ、上下固定具23;24の取付強度が高い。
【0058】
突起26;56が刺具25;55の外径方向の両側に設けられたので、突起26;56が上下突起収納凹部32;62に収納された場合、突起26;56が上突起収納凹部32の下面または下突起収納凹部62の上面に接触して刺具25;55を倒れないように両側から支える。よって、支持躯体28;58に対する刺具25;55の姿勢が安定する。
【0059】
複数の遊技機を当板93で固定する場合、刺具25が上横片21より突出したまま、当板93が刺具25の尖端にあてがわれて上方より例えばハンマーで当板93を局所的に叩くことで、刺具25の尖端が当板93に食い込むので、積載の作業が行い易い。
【0060】
敷物91は使用しなくてもよいが、敷物91を使用すれば、遊技機が荷台90に安定搭載される。図1の符号95は、遊技機枠1の4隅で上横片21と左右の縦片とを結合し、下横片22と左右の縦片とを結合するブラケットである。図6では遊技機枠1の上下方向の寸法つまり遊技機枠1の高さが縮小されている。
【0061】
図4において、上固定具23が上横片21に取り付けられた場合、支持躯体28の取付部37および押え収容部40が取付受部43および段差受部44の双方で受け止められたが、取付部37が取付受部43に受け止められていれば、押え収容部40は段差受部44で受け止められていなくてもよい。
【0062】
図8および図9は第2実施形態である。図8は、上固定具23を分解して示す。図9は、刺具25の尖端が上横片21の上面より突出していない形態の断面を示す。図8において、支持躯体28は収容凹部35の左右の縦壁より外側に直角に折り曲げられた取付部37を備える。取付部37に設けられる取付孔38は貫通孔である。押え体30は左右の取付部37にわたる板状であって、左右の側部に皿穴として形成された取付孔98を備える。上横片21には、上面より内部に窪む取付受部43および取付受部43の底部と上横片21の下面とに貫通する逃部45を備える。
【0063】
そして、支持躯体28の収容凹部35の内部には弾性体29が搭載され、刺具25の突起26よりも下部が弾性体29の内部を経由して刺具挿入孔36に挿入され、収容凹部35より下方に突出した刺具25の結合部33には頭部27の結合部34が取り付けられる。これと並行し、支持躯体28の収容凹部35が上横片21の上方より逃部45に挿入され、左右の取付部37が取付受部43に搭載される。その後、押え体30が案内孔31に刺具25の尖端を挿入する格好で上横片21の上方より左右の取付部37に搭載される。次に、取付ねじ39が押え体30の取付孔98から支持躯体28の取付孔38を経由して上横片21の下穴46に締結される。これによって上固定具23は図9に示すように上横片21に取り付けられる。
【0064】
このように上固定具23が上横片21に取り付けられた場合、刺具25の突起26が案内孔31と交差する格好で支持躯体28の収容凹部35と押え体30の下面とで囲まれた空間部に配置されることによって、弾性体29の弾力が突起26を持ち上げ、突起26が押え体30の下面に受け止められる。このように突起26が押え体30で受け止められた場合、刺具25の尖端は上横片21の上面より上方には突出しない。上固定具23が上横片21に取り付けられた場合、取付ねじ39の皿頭、上固定具23の刺具25や取付部37および押え体30が上横片21の上面より上方に突出しないように、上記取付受部43の上横片21からの深さは設定されている。したがって、第2実施形態によれば、上固定具23が図3に示す押え収容部40、溝41、係合突起42、段差受部44を備えない簡素な構造である。
【0065】
図10−図12は第3実施形態である。図10は押え体30の外観を示す。図11は押え体30の平面を示す。図12は上固定具23の断面を示す。図10および図11に示すように、押え体30における上突起収納凹部32の上面には突起受溝101が案内孔31と交差する格好に形成される。そして、図12に示すように、刺具25が弾性体29からの弾力より開放され、突起26が上突起収納凹部32に配置された場合において、刺具25が回転操作され、突起26が突起受溝101と位置が合い、上記回転操作する力が刺具25から解除され、刺具25が自重で下方に落下し、突起26が突起受溝101に押し込まれると、押え体30に対する刺具25の回転が阻止される。したがって、突起26が突起受溝101に押し込まれていると、刺具25が不用意に回転しないので、突起26が案内孔31と向き合って案内孔31に引き込まれることがない。よって、図7に示すように、刺具25の尖端が遊技機枠1よりも上方に突出し、当該刺具25の尖端に当板93を上からあてがった状態において、当板93を上から叩いて、刺具25の尖端を当板93の内部に打ち込む作業がやり易くなる。
【0066】
第3実施形態の突起受溝101を設ける代わりに、弾性体29の外形を突起26の横幅よりも細く形成し、突起26が上突起収納凹部32に配置された場合において、弾性体29の上部が案内孔31に挿入して突起26を下から支えることで、前記突起26が案内孔31と向き合って案内孔31に引き込まれることがないようにしてもよい。
【0067】
第1−第3実施形態では、上固定具23と下固定具24とを同じ構造で形成し、その同一形態の固定具を上固定具23として上横片21に取り付け、当該同一形態の固定具を下固定具24として下横片22に取り付けてもよい。このように同一形態の固定具を上横片21と下横片22とに取り付ければ、上固定具23と下固定具24とのコストダウンを図ることができる。また、押え体30の下面に上突起収容凹部32と対称な下突起収容凹部を設ければ、収容凹部35の横幅を小さくできるとともに上固定具23の上下寸法を小形化することができる。押え体60の上面に下突起収容凹部62と対称な上突起収容凹部を設ければ、収容凹部65の横幅を小さくできるとともに下固定具24の上下寸法を小形化することができる。
【0068】
図示は省略するが、遊技機枠1に上固定具23または下固定具24のいずれか一方を設けるだけでもよい。例えば、図7に示すように、遊技機枠1の下部を貨物自動車の荷台90に搭載し、当板93を遊技機枠1の上部にあてがう場合は、遊技機枠1に上固定具23を設ける。これとは逆に、遊技機枠1の上下を逆さにし、遊技機枠1の上部を貨物自動車の荷台90に搭載し、当板93を遊技機枠1の下部にあてがう場合は、遊技機枠1に下固定具24を設ける。そして、図6に示すように、遊技機枠1を遊技設置構造体80に取り付ける場合、遊技機枠1における上固定具23または下固定具24の存在しない方の下横片22または上横片21は釘で遊技設置構造体80に打ち付けるか、または、上固定具23または下固定具24の存在しない方の下横片22または上横片21に上固定具23または下固定具24を取り付け、当該取り付けた上固定具23または下固定具24を遊技設置構造体80に打ち付ければよい。この場合、上固定具23または下固定具24を固定具と読み替え、上突起収納凹部32または下突起収納凹部62を突起収納凹部と読み替えることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の遊技機固定装置を示す分解斜視図。
【図2】第1実施形態の上固定具を示す分解斜視図。
【図3】第1実施形態の下固定具を示す分解斜視図。
【図4】第1実施形態の刺具の引っ込んだ形態を示す断面図。
【図5】第1実施形態の刺具の突出した形態を示す断面図。
【図6】第1実施形態の遊技機枠を遊技設置構造体に取り付ける場合であって、a図は固定前の断面図、b図は固定後の断面図。
【図7】第1実施形態の遊技機を貨物自動車に積載する場合であって、a図は固定前の側面図、b図は固定後の側面図。
【図8】第2実施形態の上固定具を示す分解斜視図。
【図9】第2実施形態の刺具の引っ込んだ形態を示す断面図。
【図10】第3実施形態の押え体を示す斜視図。
【図11】第3実施形態の押え体を示す平面図。
【図12】第3実施形態の上固定具を示す断面図。
【符号の説明】
1 遊技機枠
21;22 上下横片
23;24 上下固定具
25;55 刺具
26;56 突起
27;57 頭部
28;58 支持躯体
29;59 弾性体
30;60 押え体
31;61 案内孔
32 上突起収納凹部
39;69 取付ねじ(ねじ)
62 下突起収納凹部

Claims (6)

  1. 四角形な額縁状に形成された遊技機枠の上横片と下横片とに上下固定具を個別に備えた遊技機固定装置において、
    遊技機枠の上横片に設けられた上固定具が、尖端の有る直線棒体の刺具と、刺具の中間部より径方向外側に突出した棒状の突起と、刺具の突起よりも下部を回転可能かつ上下移動可能に支持して上横片の外側面に取り付けられる支持躯体と、刺具を支持躯体に対し上方に付勢する弾性体と、支持躯体に取り付けられた押え体と、押え体に設けられて突起を上下方向に直線的に移動するとともに刺具の回転を規制する案内孔と、押え体に設けられて案内孔の上部に連接された上突起収納凹部とを備え、この上固定具の弾性体の弾力に抗して突起が案内孔と交差する格好で支持躯体と押え体との空間部に収納された場合は刺具の尖端が上横片の上面より上方に突出せず、この突起が支持躯体と押え体との空間部に収納された状態から刺具が回転操作され、突起が案内孔と出合うと、弾性体の弾力で突起が案内孔を下方から上方に移動するのに伴い、刺具の尖端が上横片の上面より上方に突出し、突起が案内孔を下方から上方に抜けた場合に刺具が回転操作され、突起が案内孔と交差する格好で上突起収納凹部に収納されることで、上記刺具の尖端が上横片の上面より上方に突出した格好が保持される一方、
    遊技機枠の下横片に設けられた下固定具が、尖端の有る直線棒体の刺具と、刺具の中間部より径方向外側に突出した棒状の突起と、刺具の突起よりも上部を回転可能かつ上下移動可能に支持して下横片の外側面に取り付けられる支持躯体と、刺具を支持躯体に対し下方に付勢する弾性体と、支持躯体に取り付けられた押え体と、押え体に設けられて突起を上下方向に直線的に移動するとともに刺具の回転を規制する案内孔と、押え体に設けられて案内孔の上部に連接された下突起収納凹部とを備え、この下固定具の弾性体の弾力に抗して突起が案内孔と交差する格好で支持躯体と押え体との空間部に収納された場合は刺具の尖端が下横片の下面より下方に突出せず、この突起が支持躯体と押え体との空間部に収納された状態から刺具が回転操作され、突起が案内孔と出合うと、弾性体の弾力で突起が案内孔を上方から下方に移動するのに伴い、刺具の尖端が下横片の下面より下方に突出し、突起が案内孔を上方から下方に抜けた場合に刺具が回転操作され、突起が案内孔と交差する格好で下突起収納凹部に収納されることで、上記刺具の尖端が下横片の下面より下方に突出した格好が保持されることを特徴とする遊技機固定装置。
  2. 四角形な額縁状に形成された遊技機枠の上横片または下横片に固定具を備えた遊技機固定装置において、
    固定具が、尖端の有る直線棒体の刺具と、刺具の中間部より径方向外側に突出した棒状の突起と、刺具の突起よりも下部または上部を回転可能かつ上下移動可能に支持して遊技機枠の上横片または下横片の外側面に取り付けられる支持躯体と、刺具を支持躯体に対し上方または下方に付勢する弾性体と、支持躯体に取り付けられた押え体と、押え体に設けられて突起を上下方向に直線的に移動するとともに刺具の回転を規制する案内孔と、押え体に設けられて案内孔の上部または下部に連接された突起収納凹部とを備え、この固定具の弾性体の弾力に抗して突起が案内孔と交差する格好で支持躯体と押え体との空間部に収納された場合は刺具の尖端が上横片の上面より上方にまたは下横片の下面より下方に突出せず、この突起が支持躯体と押え体との空間部に収納された状態から刺具が回転操作され、突起が案内孔と出合うと、弾性体の弾力で突起が案内孔を下方から上方にまたは上方から下方に移動するのに伴い、刺具の尖端が上横片の上面より上方にまたは下横片の下面より下方に突出し、突起が案内孔を下方から上方にまたは上方から下方に抜けた場合に刺具が回転操作され、突起が案内孔と交差する格好で突起収納凹部に収納されることで、上記刺具の尖端が上横片の上面より上方にまたは下横片の下面より下方に突出した格好が保持されることを特徴とする遊技機固定装置。
  3. 突起が刺具の外径方向の両側に設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の遊技機固定装置。
  4. 上固定具の刺具が支持躯体より突出した下端部に刺具の外径より大きな外形の頭部を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の遊技機固定装置。
  5. 下固定具の刺具が支持躯体より突出した上端部に刺具の外径より大きな外形の頭部を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の遊技機固定装置。
  6. 支持躯体が上横片または下横片にねじで固定されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の遊技機固定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011130879A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Daito Giken:Kk 遊技台

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