JP2005056977A - 積層セラミック基板の製造方法および誘電体積層デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】キャビティと底面との界面に発生するクラックを抑制するキャビティを有した積層セラミック基板の製造方法および誘電体積層デバイスを提供する。
【解決手段】焼成済みセラミック基板の少なくとも一方の主面にベースフィルムより転写されて配置された接着層と、キャビティ21を形成した複数の第1のセラミックグリーンシート層と、第1のセラミックグリーンシート層が焼結する温度では焼結しない第2のセラミックグリーンシート層とからなるグリーンシート積層体を作製する工程と、前記第1のセラミックグリーンシート層が焼結しかつ第2のセラミックグリーンシート層が焼結しない温度で再焼成する工程からなる。
【選択図】図10

Description

本発明は、チップ部品、半導体デバイス等を実装する積層セラミック基板であって、特にキャビティ付きの積層セラミック基板の製造方法および誘電体積層デバイスに関するものである。
積層セラミック基板は半導体デバイスを高密度に実装するための重要な電子部品として実用化されてきている。特に最近ではこの積層セラミック基板にキャビティを設けてそのキャビティの中にベアチップの半導体デバイスを実装することにより、さらなる高密度実装を実現する技術が実用化され始めている。
一般的な積層セラミック基板の製造方法はセラミックグリーンシートを積層する方法で製造されることが多い。この方法は複数のセラミックグリーンシートにビアホールを形成した後、電極ペーストを用いて電極パターンおよびビアホール電極を印刷形成し、その後これらのセラミックグリーンシートを熱圧着により積層した後所定の焼成条件で焼成することによって積層セラミック基板とするものである。
次に、キャビティを有する積層セラミック基板の製造方法について説明する。まず第1の方法として、キャビティ層となる貫通孔に焼結工程後に除去できる収縮抑制材料により穴埋め印刷を行う方法が提案されている。
この方法は、複雑な形状の焼結体を寸法精度を確保しながら生産性を高めるため、セラミック又はガラスで形成された複数枚のグリーンシートを最終的に製造しようとする焼結体の各部の断面形状に合致した形状に打ち抜き加工した後、各グリーンシートの打ち抜き穴に焼結工程後にブラスト処理又は湿式処理で除去できる厚膜ペースト等の穴埋め材料をスクリーン印刷等で充填する。次に、各グリーンシートを積層して熱圧着した後、この積層体を加圧しながら焼結して穴埋め材料付きの焼結体を作製する。
その後、この焼結体から穴埋め材料をブラスト処理又は湿式処理で除去することにより、複雑な形状の積層体の焼結体を穴埋め材料によって寸法精度を確保しながら製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
次に第二の方法は、キャビティ付きのセラミック多層基板のキャビティの底面部が凸状に反ることがなく、寸法精度良く製造できるようにするため、予め焼成した焼成済み基板の上にキャビティ形成用の開口部が形成された1枚又は複数枚の未焼成の低温焼成セラミックグリーンシートを積層・熱圧着して積層体を作製する。
その後、この積層体の両面に低温焼成セラミックグリーンシートの焼結温度では焼結しないセラミック材料で形成した拘束用セラミックグリーンシートを積層熱圧着する。次にこの状態で、低温焼成セラミックグリーンシートの焼結温度である800〜1000℃で焼成した後、焼成基板の両面に付着した拘束用セラミックグリーンシートの残存物(セラミック粉体)をブラスト処理、バフ研磨等により除去する方法が提案されている。この製造方法により、層間剥離や反り等のないキャビティ付きのセラミック多層基板を製造することができる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−121078号公報 特開2003−158375号公報
しかしながら、上記特許文献1の工法ではキャビティの深さが深くなった場合、アスペクト比が大きくなることからキャビティ内部の収縮抑制材料を除去するブラスト条件では圧力等研削条件を厳しく管理する必要性があり、少なからずキャビティ上面の基板層に研削による損傷を与えるという問題点を有していた。
また、特許文献2の工法では低温焼成セラミックグリーンシート層に焼成温度よりも50℃〜100℃低い軟化点を持つガラスを使用した低温焼成セラミック材料を用いた場合、焼成温度付近で急激な厚み方向への焼成収縮が起こるために剥離、クラックを抑制できないという問題点を有していた。
本発明は上記課題を解決して、焼成済みセラミック基板とセラミックグリーンシート層との剥離を抑制する積層セラミック基板の製造方法を実現するものであり、特にキャビティと底面との界面に発生するクラックを抑制するキャビティを有した積層セラミック基板の製造方法および誘電体積層デバイスを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
本発明の請求項1に記載の発明は、焼成済みセラミック基板と、この焼成済みセラミック基板の少なくとも一方の主面にベースフィルムより転写されて配置された接着層と、この接着層の上に配置されたキャビティを形成した複数の第1のセラミックグリーンシート層と、この第1のセラミックグリーンシート層の上に配置された第1のセラミックグリーンシート層が焼結する温度では焼結しない第2のセラミックグリーンシート層とからなるグリーンシート積層体を作製する工程と、前記第1のセラミックグリーンシート層が焼結しかつ第2のセラミックグリーンシート層が焼結しない温度で再焼成する工程を少なくとも含む積層セラミック基板の製造方法であり、焼成済みセラミック基板とセラミックグリーンシート層との剥離を抑制し、かつキャビティを設けた場合に底面との界面に発生するクラックを抑制することができる積層セラミック基板の製造方法を提供することができる。
本発明の請求項2に記載の発明は、接着層の厚みを0.5〜5.0μmとした請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法であり、焼成済みセラミック基板とセラミックグリーンシート層との剥離を確実に抑制することができる積層セラミック基板の製造方法を提供することができる。
本発明の請求項3に記載の発明は、接着層にブチラール樹脂、アクリル樹脂のいずれかを用いる請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法であり、転写性、接着性に優れた積層セラミック基板の製造方法を提供することができる。
本発明の請求項4に記載の発明は、ベースフィルムの熱変形温度が100℃以下である請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法であり、プレスなどにより転写時に熱を加えながら行うことによって、焼成済みセラミック基板の上の電極の凹凸に追従することが容易にできることから、より転写性に優れたベースフィルムを実現することができる。
本発明の請求項5に記載の発明は、接着層にガラス軟化点が600℃以下のガラス粉末を分散させる請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法であり、接着剤中に有機バインダ成分が焼成中焼失直後から軟化するガラスを添加することにより、第1のセラミックグリーンシート層が焼成収縮開始するまでの接着成分として働くことにより、セラミックグリーンシート層との剥離を抑制することができる積層セラミック基板の製造方法を提供することができる。
本発明の請求項6に記載の発明は、ガラス粉末の含有量が5〜30重量%である請求項5に記載の積層セラミック基板の製造方法であり、転写性を損なわずに、よりセラミックグリーンシート層との剥離を抑制することができる積層セラミック基板の製造方法を提供することができる。
本発明の請求項7に記載の発明は、第2のセラミックグリーンシート層のグリーンシート積層体に空洞を形成する請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法であり、積層したときにふくれの発生しない生産性に優れたキャビティを有した積層セラミック基板の製造方法を提供することができる。
本発明の請求項8に記載の発明は、再焼成の焼成温度を焼成済みセラミック基板の焼成温度よりも高温で焼成する請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法であり、焼成済み基板とセラミックグリーンシート層との接合性を高めることができる積層セラミック基板の製造方法を提供することができる。
本発明の請求項9に記載の発明は、再焼成の昇温速度は焼成済みセラミック基板の焼成時の昇温速度よりも遅くした請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法であり、貼り合わせたグリーンシート積層体の焼成収縮の速度を低下させることができるため、剥離を抑制することができる積層セラミック基板の製造方法を提供することができる。
本発明の請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9に記載の製造方法により作製した誘電体積層デバイスであり、平面精度、平坦性に優れたキャビティ付きの積層セラミック基板を得ることができるため、半導体ベアチップ実装、チップ部品等を高密度実装を行った誘電体積層デバイスを実現することができる。
以上のように本発明によると、予め焼成済みセラミック基板を作製し、この焼成済みセラミック基板の上に接着層を介して第1のセラミックグリーンシート層を積層し、さらにその上に第2のセラミックグリーンシート層を積層した後再焼成を行うことにより、第1のセラミックグリーンシート層と焼成済みセラミック基板間で剥離することなく、クラック等のないキャビティ付きの積層セラミック基板を得ることができる。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて本発明の請求項1〜3,7,8,10について図面を参照して説明する。
図1〜図11は、本実施の形態1における積層セラミック基板の製造方法を説明するための工程の断面図である。
図1〜図4は焼成済みセラミック基板の製造方法を示しており、図1〜図4において、11は酸化アルミニウムなどの無機粉末にガラス成分を含有する第1のセラミックグリーンシート層であり、12は酸化アルミニウムなどの無機粉末を含有する第2のセラミックグリーンシート層であり、13a,13b,13cは、Ag,Pt,Pd,Cu,W,Mo,Ni等であり第1のセラミックグリーンシート層11を焼結する温度で焼結する電極である。また14は第1のセラミックグリーンシート層11を構成している材料と同じ材料を使用して印刷形成した絶縁体である。
図1は焼成済みセラミック基板を構成する各層を説明するためのセラミックグリーンシートの積層構成を説明するための図である。
まず始めに、酸化アルミニウムなどの無機粉末にガラス成分を添加し、有機バインダ、可塑剤を混合してセラミックスラリーを作製した後、グリーンシート成型法を用いて所定の厚みを有する第1のセラミックグリーンシート層11を作製する。この第1のセラミックグリーンシート層11はガラス成分を含むために低抵抗な導体材料と同時焼結できるように焼結温度が低いものとなっている。またその厚みは5〜300μm程度の範囲で適宜選択することができる。
次に、この第1のセラミックグリーンシート層11にパンチングもしくはレーザー加工等によりビアホールを形成し、このビアホールに電極ペーストを埋め込むことにより電極(ビア)13cを形成する。さらにこの第1のセラミックグリーンシート層11の表面にはスクリーン印刷等により配線、コンデンサ、インダクタ等を形成する電極13bを形成する。
次に、酸化アルミニウムなどの無機粉末に有機バインダ、可塑剤を混合して第2のセラミックグリーンシート層12を作製する。この第2のセラミックグリーンシート層12の焼結温度は第1のセラミックグリーンシート層11の焼結温度より高く、第1のセラミックグリーンシート層11の焼結温度においてはほとんど収縮しないものである。
次に、少なくとも一方の第2のセラミックグリーンシート層12の一面にスクリーン印刷などにより20〜50μmの厚みで必要な箇所に絶縁ペーストを塗布して絶縁体14を作製する。
次に、この絶縁体14の端部を覆うように第2のセラミックグリーンシート層12の上に電極13aを形成する。
その後、これらの材料を図1に示すように絶縁体14および電極13aを形成した第2のセラミックグリーンシート層12の上に電極13aと電極13b,13cが確実に接続するように位置合わせを行いながら第1のセラミックグリーンシート層11を積層し、その後熱圧着を行い一体化させる。そして最表層に電極13aを印刷形成する。
そして、この最表層に形成した電極13aの上に絶縁体14および電極13aを形成していない第2のセラミックグリーンシート層12を積層し、その後熱圧着を行って一体化して、図2に示すような積層体ブロックを作製する。
次に、この積層体ブロックを第2のセラミックグリーンシート層12は焼結しない温度で、かつ第1のセラミックグリーンシート層11および電極13a,13b,13cが焼結する温度(第1のセラミックグリーンシート層11が焼結する温度より10〜50℃低い温度が好ましい)で焼成することにより図3に示した焼結体15を得る。この焼成条件では第2のセラミックグリーンシート層12はほとんど焼成収縮しないので、焼結により収縮しようとする第1のセラミックグリーンシート層11を平面方向への収縮を拘束することになる。従って、第1のセラミックグリーンシート層11の平面方向の収縮は抑制されることによって寸法の精度を高精度に維持することができる。
その後、焼結していない第2のセラミックグリーンシート層12のみを除去することにより、図4に示すような平面の寸法精度、平坦性に優れた焼成済みセラミック基板16を得ることができる。
これまでのプロセスは一例として無収縮の焼成プロセスを用いて説明したが、焼成済みセラミック基板16は無収縮焼成に限るものではない。
次に、図5〜図10を用いてキャビティを有する積層セラミック基板の製造方法について説明する。
図5〜図10において、17は接着層であり、18は接着層17を均一に転写するためのシリコンゴムである。19はキャビティを設けた焼結体であり、20はキャビティ付きの積層セラミック基板であり、21はキャビティである。
図5は接着層17を転写する方法を説明するための断面図であり、まずこの接着層17の作製方法について説明する。
この接着層17に用いる接着剤には接着性、熱分解性の観点からポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂が最適であり、これらの樹脂成分を有機溶媒中に溶解させて作製することができ、適宜フタル酸ベンジルブチル等の可塑剤を添加しても良い。この接着層17の成分をベースフィルム(図示せず)として厚み50μm程度のポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムの上にグラビア印刷などの方法により厚みを制御しながら塗工を行うことにより、接着層17を作製する。この接着層17が焼成済みセラミック基板16とその上に積層する第1のセラミックグリーンシート層11との間に介在することで接着性を高める役割を果たすことになり、焼成後は分解して無くなるものである。
この接着層17は粘着性を有するとともに、非常に薄いものであるのでこのままでは取り扱いが煩雑である。そのため、一定の厚みを有するフィルム状のベースフィルムの上に接着層17を形成することにより、取り扱いを容易にすることができる。このときベースフィルムには離型性を付与しておくことにより、転写後容易に接着層17から剥がすことができる。
この接着層17の最適な厚みについて検討した結果、この接着層17の厚みは0.5〜5.0μmの範囲が最適であることが分かった。0.5μmより薄い場合には凹凸への追随性が低下するために接着性が不十分であり、5.0μmより厚い場合には接着性は十分であるが焼成済みセラミック基板16と第1のセラミックグリーンシート層11との界面に隙間が発生して接合性が低下することが分かった。
また、焼成済みセラミック基板16と第1のセラミックグリーンシート層11との焼成過程における接合性をより高めるために、前記接着層17の中にガラス成分を添加することが有効であることが分かった。さらにこのガラス成分の添加量は平均粒径1〜2μm程度のものを樹脂成分に対して5〜30重量%を添加することが好ましく、より好ましくは10〜20重量%の範囲であった。
次に、焼成済みセラミック基板16の上に接着層17を転写する方法について図5を用いて説明する。図5に示すように弾力性を有するシリコンゴム18を両面に配置している。これは接着層17を焼成済みセラミック基板16の破損を防止したり、むらなく高精度に接着層17を形成するためである。
焼成済みセラミック基板16のキャビティ21を形成する一面に接着層17を対面させるように配置させた後、この両側にシリコンゴム18を配置し、転写条件:圧力;10〜50kg/cm2、温度;70〜150℃で転写プレスする。その後接着層17からベースフィルムを剥がすことにより、むらなく接着層17を焼成済みセラミック基板16の上に転写することができる。
次に、図6に示すようにキャビティ21を形成するための未焼成のグリーンシート積層体を作製する。
まず、第1のセラミックグリーンシート層11の各層にメカニカルパンチングもしくはレーザー加工等によりキャビティ21を設けるための穴を形成し、メタルマスク等を介してビアホールのみ電極ペーストを埋め込み印刷を行うことによりビアの電極13cを形成したものができる。さらに必要に応じて所定の箇所の第1のセラミックグリーンシート層11の表面にスクリーン印刷等により配線、コンデンサ素子23、インダクタ素子24等を形成する電極13bを形成する。
次に、第2のセラミックグリーンシート層12を第1のセラミックグリーンシート層11の最表層に位置合わせを行いながら積層し、加熱および加圧を行い一体化させることにより、グリーンシート積層体を作製することができる。このとき、キャビティ21の形状によっては第2のセラミックグリーンシート層12を積層することによりキャビティ21を完全に塞ぐことになり、後工程での処理においてふくれを発生することがある。この対策として、第2のセラミックグリーンシート層12にはキャビティ21用の穴と同形状もしくは焼成後のキャビティ21の形状よりも小さい空洞22をメカニカルパンチングもしくはレーザー加工等により形成し、電極13aおよび絶縁体14を形成した第1のセラミックグリーンシート層11の最表層に位置合わせを行いながら積層し、加熱および加圧を行い一体化させることにより、図7に示すようなふくれの発生しないグリーンシート積層体を作製することができる。
次に、図8に示すように図7で形成したグリーンシート積層体を表面に接着層17(図示せず)を形成した焼成済みセラミック基板16の上に位置合わせをしながら積層することにより積層体ブロックを作製する。
次に、図8に示すところの積層体ブロックを第2のセラミックグリーンシート層12が焼結しない温度、焼成済みセラミック基板16よりも高い温度でかつ第1のセラミックグリーンシート層11および電極13a,13b,13cが焼結する温度で焼成することにより図9に示す焼結体19を得る。
その後、焼結していない第2のセラミックグリーンシート層12をサンドブラスト等により除去することにより図10に示すキャビティ21が形成されたキャビティ付きの積層セラミック基板20を作製することができる。ここで、23はコンデンサ素子であり、24はコイル素子となることによって受動部品を内蔵したキャビティ付きの積層セラミック基板20を作製することができる。
また、図10に示すキャビティ付きの積層セラミック基板20の第1のセラミックグリーンシート層11に誘電体セラミック材料を用いて構成することによりキャビティ付きの積層セラミック基板20の応用例である優れた誘電体積層デバイスとすることができる。
また、焼成済みセラミック基板16の片面のみに第1のセラミックグリーンシート層11を貼り合わせたが、両面に第1のセラミックグリーンシート層11を貼り合わせることにより、焼成済みセラミック基板16の両面にキャビティ21を形成してもよい。さらにキャビティ21を1段で構成したが、第1のセラミックグリーンシート層11の積層体を貼り合わせて再焼成を繰り返すことにより、多段のキャビティを形成することも可能である。
なお、表裏面の電極13aは半田濡れ性を確保するためにNi−Auめっき等を施すことが一般的である。
次に、図11に示すように前記の製造方法にて作製されたキャビティ付きの積層セラミック基板20のキャビティ21内に半導体チップ25をベアチップ実装し、場合によっては表面にSAWフィルタ、チップ部品、ダイオードなどの半導体を実装した後ダイシング等により個片に分割し、回路基板などに実装することによりキャビティ付きの積層セラミック基板20の応用例である小型で優れた特性を有する誘電体積層デバイスを得ることができる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて本発明の請求項4,5,6について説明する。
焼成済みセラミック基板16として厚み0.6mmのセラミック積層基板を用意し、様々な条件により接着層17を塗布形成したベースフィルムを作製したときの焼成済みセラミック基板16への転写性、再焼成を行ったときの接合性などを調べた結果を(表1)に示す。
また、接着層17の成分としてブチラール樹脂成分のみでは一部の再焼成後に貼り合わせた第1のセラミックグリーンシート層11において接合せずに剥離する材料も見受けられた。その対策として、接着層17に焼成時の接合性を高めるために接着層17の主成分であるブチラール樹脂に各種のガラス軟化点を有するガラスを添加した時の効果を確認した。それらの検討結果を(表1)に示す。
Figure 2005056977
(表1)の結果より、PETを用いたベースフィルムでは転写温度を100℃ではうまく転写せず(比較例1)、さらに140℃まで上げた場合においても一部は転写するものの、焼成済みセラミック基板16の全体に確実に転写することはできなかった(比較例2)。また焼成済みセラミック基板16の表面に電極を形成した試料に対しても同様に転写を行ったが、この電極の凹凸にベースフィルムがうまく追従することができないために転写が不十分な状態であった(比較例1、比較例2)。
一方、ベースフィルムにポリエチレンを使用した場合には100℃程度で容易にポリエチレンが熱変形を起こすために焼成済みセラミック基板16の平面性への追従性がよくなり、転写性は大変良好であった(実施例1)。これと同じ効果を得ることができるベースフィルムとしてはポリプロピレンも同様の転写性を得ることができた。
また、接着層17の中にガラスを添加することを検討し、ガラス軟化点が600℃以上のガラスを添加した場合には剥離が起こり(比較例3)、600℃以下のガラスを添加することにより焼成済みセラミック基板16と第1のセラミックグリーンシート層11の接合性に関して大きな改善効果が得られた(実施例2および実施例3)。
次に、このガラス軟化点が600℃以下のガラス粉末量を検討した結果、ガラス粉末の含有量が5〜30重量%の範囲において転写性および接合性の良好な結果が得られた。ガラス粉末の含有量が5%より少ない場合は接合性を高める効果が期待できず、含有量が30%を超えると転写性と接着性が劣化することがわかった。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて本発明の請求項9について説明する。
焼成済みセラミック基板16として厚み0.6mmの積層セラミック基板を用意し、厚み1.0mmになるように複数の第1のセラミックグリーンシート層11を接着層17を介して貼り合わせ、再焼成時の焼成昇温速度を検討して接合性、クラックの有無を確認した。この焼成済みセラミック基板16の焼成時の昇温速度はそれぞれ3,5,7℃/minで行い、再焼成時も同様に焼成昇温速度をそれぞれ3,5,7℃/minで再焼成を行った。しかしながら、この条件にて再焼成を行うと、貼り合わせた第1のセラミックグリーンシート層11にも大きなクラックが発生するとともに剥離が発生した。
そこで、再焼成時の焼成昇温速度を前記焼成済みセラミック基板16の焼成昇温温度よりも低い1.5,2.5,3.5℃/minで行った場合にはクラック、剥離ともに発生することはなく接合性に対して大きな効果が得られた。検討の結果、再焼成の昇温速度は焼成済みセラミック基板16の焼成時の昇温速度よりも遅くすることによりクラック、剥離が発生しない積層セラミック基板を製造することができ、より好ましくは再焼成の昇温速度を焼成済みセラミック基板16の焼成時の昇温速度の1/2以下にすると良い。
本発明にかかる積層セラミック基板の製造方法および誘電体積層デバイスは、予め焼成済みの積層セラミック基板を作製し、積層セラミック基板上にガラスを添加した接着剤を介してグリーンシートを積層、再焼成を行うことにより、グリーンシート、焼成済みセラミック基板間で剥離することなく、クラック等のない積層セラミック基板の製造方法および誘電体積層デバイスを提供することができるという効果を有し、半導体等を実装する高密度実装のモジュール基板等に有用である。
本発明の実施の形態1における積層セラミック基板の製造方法を説明するための工程の断面図 同断面図 同断面図 同断面図 同断面図 同断面図 同断面図 同断面図 同断面図 本発明の実施の形態1におけるキャビティ付きの積層セラミック基板の断面図 同誘電体積層デバイスの断面図
符号の説明
11 第1のセラミックグリーンシート層
12 第2のセラミックグリーンシート層
13a 電極
13b 電極
13c 電極(ビア)
14 絶縁体
15 焼結体
16 焼成済みセラミック基板
17 接着層
18 シリコンゴム
19 焼結体
20 キャビティ付きの積層セラミック基板
21 キャビティ
22 空洞
23 コンデンサ素子
24 コイル素子
25 半導体チップ

Claims (10)

  1. 焼成済みセラミック基板と、この焼成済みセラミック基板の少なくとも一方の主面にベースフィルムより転写されて配置された接着層と、この接着層の上に配置されたキャビティを形成した複数の第1のセラミックグリーンシート層と、この第1のセラミックグリーンシート層の上に配置された第1のセラミックグリーンシート層が焼結する温度では焼結しない第2のセラミックグリーンシート層とからなるグリーンシート積層体を作製する工程と、前記第1のセラミックグリーンシート層が焼結しかつ第2のセラミックグリーンシート層が焼結しない温度で再焼成する工程を少なくとも含む積層セラミック基板の製造方法。
  2. 接着層の厚みを0.5〜5.0μmとした請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法。
  3. 接着層にブチラール樹脂、アクリル樹脂のいずれかを用いる請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法。
  4. ベースフィルムの熱変形温度が100℃以下である請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法。
  5. 接着層にガラス軟化点が600℃以下のガラス粉末を分散させる請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法。
  6. ガラス粉末の含有量が5〜30重量%である請求項5に記載の積層セラミック基板の製造方法。
  7. 第2のセラミックグリーンシート層のグリーンシート積層体に空洞を形成する請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法。
  8. 再焼成の焼成温度を焼成済みセラミック基板の焼成温度よりも高温で焼成する請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法。
  9. 再焼成の昇温速度は焼成済みセラミック基板の焼成時の昇温速度よりも遅くした請求項1に記載の積層セラミック基板の製造方法。
  10. 請求項1〜請求項9に記載の製造方法により作製した誘電体積層デバイス。
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