JP2005056856A - 電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 炭水化物が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーとして利用する電池を提供すること。
【解決手段】 本発明は、正極6、負極、および電解質5を有する電池であって、電解質5は正極6と負極との間に挟まれており、負極は酸化物半導体3および粒子状の色素4を有しており、色素4は金属錯体色素または有機色素であり、正極6は酸素電極であり、電解質5には炭水化物が含まれており、負極に光を照射することにより起電力が生じる。
【選択図】図1
【解決手段】 本発明は、正極6、負極、および電解質5を有する電池であって、電解質5は正極6と負極との間に挟まれており、負極は酸化物半導体3および粒子状の色素4を有しており、色素4は金属錯体色素または有機色素であり、正極6は酸素電極であり、電解質5には炭水化物が含まれており、負極に光を照射することにより起電力が生じる。
【選択図】図1
Description
本発明は、多糖類、二糖類および単糖類などの炭水化物の電気化学的な酸化反応を用いた電池に関する。
炭水化物は植物の光合成によって合成される。そして、動物は炭水化物をエネルギー源として摂取する。炭水化物には、単糖類、少糖類、多糖類などの糖類のほか、糖類の類似化合物である環状多価アルコール、アミノ糖などが含まれる。
代表的な炭水化物であるグルコースは、化学式:C6H12O6で表される。グルコースを完全に酸化すると、グルコース1分子当たり24個の電子が放出され、炭酸ガスと水が生成する。動物の体内では、この24個の電子がエネルギー源として利用されている。
代表的な炭水化物であるグルコースは、化学式:C6H12O6で表される。グルコースを完全に酸化すると、グルコース1分子当たり24個の電子が放出され、炭酸ガスと水が生成する。動物の体内では、この24個の電子がエネルギー源として利用されている。
熱力学計算によれば、グルコースは、1モル当たり2872kJ、1g当たり4.43Whのエネルギーを持っている。これは、高エネルギー密度電池として知られているリチウム電池の負極に用いられる金属リチウムの重量エネルギー密度3.8Wh/g以上である。
炭水化物が有するエネルギーの利用方法は、今のところ2通りしか見出されていない。炭水化物の空気中での直接燃焼で生じる熱エネルギーの利用と、炭水化物を取り込んだ動物の体内における12種類以上の酸化酵素の作用による化学エネルギーとしての利用である(非特許文献1)。
すなわち、炭水化物が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーとして有効利用する方法は見出されていない。
Albert et. al., Essential Cell Biology (Garland Publishing, Inc.), 107(1997)
すなわち、炭水化物が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーとして有効利用する方法は見出されていない。
Albert et. al., Essential Cell Biology (Garland Publishing, Inc.), 107(1997)
本発明は、以上に鑑み、炭水化物が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーとして利用する電池を提供することを目的とする。
本発明は、正極、負極、および電解質を有する電池であって、電解質は正極と負極との間に挟まれており、負極は、酸化物半導体および粒子状の色素を有しており、色素は金属錯体色素または有機色素であり、正極は、酸素電極であり、電解質には炭水化物が含まれており、負極に光を照射することにより起電力が生じる。
酸化物半導体は、酸化物半導体の微粒子膜からなることが好ましい。
酸化物半導体は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、または酸化インジウム錫の少なくとも一種からなることが好ましい。
酸化物半導体は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、または酸化インジウム錫の混合物からなることが好ましい。
酸化物半導体膜は、酸化チタンからなることがより好ましい。
酸化物半導体は、光透過性を有することが好ましい。
色素は酸化物半導体に沈着していることが好ましい。
色素は金属錯体色素であることが好ましい。
金属錯体色素は、ルテニウム錯体色素または白金錯体色素であることが好ましい。
色素は有機色素であることが好ましい。
有機色素は9−フェニルキサンテン系色素、メロシアニン系色素、またはポリメチン系色素であることが好ましい。
色素は、金属錯体色素および有機色素の両方の構造を併せ持っていることが好ましい。
色素は、ポルフィリン系色素であることが好ましい。
負極は酸化還元対を有していることが好ましい。
酸化還元対は、キノン/ハイドロキノン対、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド/還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド対、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート/還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート対、沃素/沃素酸イオン対、フェレドキシン、またはミオグロビンであることが好ましい。
負極は両性水酸化物を形成し得る金属元素をさらに有していることが好ましい。
金属元素は、Cu、Ag、Pt、Fe、Ni、Zn、In、Sn、Pb、Sb、Ti、およびMgからなる群から選択されることが好ましい。
金属元素は、Cu、Ag、およびPtからなる群から選択されることが好ましい。
炭水化物は、単糖類、二糖類、および多糖類からなる群から選択されることが好ましい。
電解質は、水溶液系電解質、非水系電解質、および固体電解質からなる群から選択されることが好ましい。
酸素電極は、活性炭、マンガン酸化物、白金、パラジウム、酸化イリジウム、白金アンミン錯体、コバルトフェニレンジアミン錯体、金属ポルフィリン、およびペロブスカイト酸化物からなる群から選択される材質からなることが好ましい。
酸化物半導体は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、または酸化インジウム錫の少なくとも一種からなることが好ましい。
酸化物半導体は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、または酸化インジウム錫の混合物からなることが好ましい。
酸化物半導体膜は、酸化チタンからなることがより好ましい。
酸化物半導体は、光透過性を有することが好ましい。
色素は酸化物半導体に沈着していることが好ましい。
色素は金属錯体色素であることが好ましい。
金属錯体色素は、ルテニウム錯体色素または白金錯体色素であることが好ましい。
色素は有機色素であることが好ましい。
有機色素は9−フェニルキサンテン系色素、メロシアニン系色素、またはポリメチン系色素であることが好ましい。
色素は、金属錯体色素および有機色素の両方の構造を併せ持っていることが好ましい。
色素は、ポルフィリン系色素であることが好ましい。
負極は酸化還元対を有していることが好ましい。
酸化還元対は、キノン/ハイドロキノン対、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド/還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド対、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート/還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート対、沃素/沃素酸イオン対、フェレドキシン、またはミオグロビンであることが好ましい。
負極は両性水酸化物を形成し得る金属元素をさらに有していることが好ましい。
金属元素は、Cu、Ag、Pt、Fe、Ni、Zn、In、Sn、Pb、Sb、Ti、およびMgからなる群から選択されることが好ましい。
金属元素は、Cu、Ag、およびPtからなる群から選択されることが好ましい。
炭水化物は、単糖類、二糖類、および多糖類からなる群から選択されることが好ましい。
電解質は、水溶液系電解質、非水系電解質、および固体電解質からなる群から選択されることが好ましい。
酸素電極は、活性炭、マンガン酸化物、白金、パラジウム、酸化イリジウム、白金アンミン錯体、コバルトフェニレンジアミン錯体、金属ポルフィリン、およびペロブスカイト酸化物からなる群から選択される材質からなることが好ましい。
本発明によれば、光吸収により励起されて炭水化物を電気化学的に酸化することのできる分子を利用しているため、炭水化物が有する化学エネルギーを直接的に電気エネルギーとして有効に利用することができる。
本発明は、光励起された活性な分子の作用により、多くのエネルギーを蓄えている炭水化物から、エネルギーを直接的に効率よく取り出すことができるという発見に基づいている。本発明によれば、炭水化物に蓄えられている化学エネルギーを直接電気エネルギーとして利用することが可能となる。
具体的には、負極における次式(1)に示す酸化反応により、炭水化物が有するn個の電子を直接的に外部電気回路へ取り出すことができる。
式(1)
nS + 光エネルギー → nS* + ne
S* + G → S + G1
S* + G1 → S + G2
S* + Gn-1 → S + Gn
式(1)
nS + 光エネルギー → nS* + ne
S* + G → S + G1
S* + G1 → S + G2
S* + Gn-1 → S + Gn
ここで、Sは励起される前の分子、S*は光吸収により励起された分子、Gは炭水化物、eは外部電気回路へ供給される電子、Gnは炭水化物から電子がn個取り出されて生成した化学種である。
図1に、電子のエネルギー準位(電位)と、負極から正極までの電子の流れを示す。矢印Aは電位の卑な方向を示し、矢印Bは電位の貴な方向を示す。
図1に示すように、分子Sは光吸収により励起され、活性なS*と電子eを生成する。分子Sに吸収される光子のエネルギー(hν)は分子Sに固有であり、SとS*とのエネルギー差に相当する。生成した電子は、前記エネルギー差により決定される卑な電位を有し、外部電気回路13で仕事をしてから正極に到り、正極での還元反応に用いられる。このような機構により、正極と負極との間に起電力が発生する。
図1に示すように、分子Sは光吸収により励起され、活性なS*と電子eを生成する。分子Sに吸収される光子のエネルギー(hν)は分子Sに固有であり、SとS*とのエネルギー差に相当する。生成した電子は、前記エネルギー差により決定される卑な電位を有し、外部電気回路13で仕事をしてから正極に到り、正極での還元反応に用いられる。このような機構により、正極と負極との間に起電力が発生する。
分子Sは、300〜1000nmの波長を有する光を吸収して励起されることが好ましい。分子Sは、前記波長領域に、単一の吸収ピークを有してもよく、複数の吸収ピークを有してもよい。このような分子としては、金属錯体色素、有機色素などを用いることができる。
金属錯体色素には、RuやPtを中心原子として有し、ビキノリン基、ビピリジル基、フェナントロリン基、チオシアン酸基またはこれらの基の誘導体を配位子として有するルテニウム錯体色素や白金錯体色素を用いることができる。
有機色素としては、9−フェニルキサンテン系色素、メロシアニン系色素、ポリメチン系色素などを用いることができる。
有機色素としては、9−フェニルキサンテン系色素、メロシアニン系色素、ポリメチン系色素などを用いることができる。
Cu、Zn、Mg、Feなどの金属を中心原子として有し、一つまたは複数のポルフィリン環を有した、金属錯体色素と有機色素の両方の構造を併せ持つポルフィリン系色素を用いることもできる。金属の中心原子を有さないポルフィリン環のみからなる色素を用いてもよい。
光吸収により励起される分子Sは、負極上に配してもよく、電解質中に溶解もしくは分散させてもよい。電解質中に溶解または分散させた分子Sは負極上に移動可能である。従って、いずれの場合においても、負極における炭水化物の酸化反応を効率よく進行させることができる。
負極上には、酸化物半導体からなる導電性薄膜を形成し、その上に光吸収により励起される分子を配することが好ましい。また、このような半導体薄膜は、光吸収により励起された分子から電子を効率よく受け取り、受け取った電子を効率よく外部電気回路に供給する。従って、負極における酸化反応が円滑に進行する。前記薄膜は、集光性の観点からは光透過性であることが好ましいが、酸化物半導体微粒子を成形して薄膜を形成してもよい。
前記酸化物半導体には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム錫などを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
反応式(1)では、G〜Gnと、S*とが直接的に電子の移動を伴う反応を進行させる場合を示したが、G〜Gnと、S*との間の電子移動を1以上の酸化還元対を介して行わせることもできる。酸化還元対は、負極上に配してもよく、電解質中に溶解もしくは分散させてもよい。いずれの場合においても、負極における炭水化物の酸化反応を効率よく進行させることができる。
前記酸化還元対は、基底状態の分子Sの電位よりも卑な酸化還元電位を有することが好ましい。このような酸化還元対として、キノン/ハイドロキノン対、NAD/NADH対(NADは酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、NADHはその還元型を示す)、NADP/NADPH対(NADHは酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート、NADPHはその還元型を示す)、沃素/沃素酸イオン対、フェレドキシンやミオグロビンなどの酸化還元能を有する金属たんぱく質などを用いることができる。
炭水化物といくつかの金属元素とは、炭水化物の水酸基の全部または一部を配位子として含む錯体を形成する。この錯体において、炭水化物と金属元素との間には、水酸基を介した一時的な化学結合が形成されている。この一時的な化学結合の形成と協奏して、炭水化物の炭素−炭素結合が弱められる。その結果、励起状態の分子S*による炭水化物の酸化が容易となる。すなわち、この錯体を経由することにより、炭水化物の酸化反応の効率が高められる。
従って、分子Sの近隣には、炭水化物の水酸基を配位子として含む錯体を形成することのできる金属元素を付与することが好ましい。例えば、負極上、酸化物半導体からなる導電性薄膜中または電解質中に、金属元素を付与することができる。電解質中に溶解または分散させた金属元素は、負極上に移動可能である。従って、いずれの場合においても、負極における炭水化物の酸化反応の効率を高めることができる。錯体は、例えば負極/電解質界面、電解質中などで形成される。
ここで、「錯体」とは、反応物が生成物に至るまでの化学反応の途中において形成される中間体のことである。この中間体には、1つ以上の配位子と1つの中心原子とからなる単核錯体、および1つ以上の配位子と1つ以上の中心原子とからなる複核錯体が含まれる。
炭水化物の水酸基を配位子として含む錯体を形成することのできる金属元素としては、両性水酸化物を形成する金属元素が好ましい。このような金属元素としては、Cu、Ag、Pt、Fe、Ni、Zn、In、Sn、Pb、Sb、Ti、Mgが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらのうちの少なくとも1種を含む合金を用いてもよい。特に、Cu、AgおよびPtは、炭水化物と水酸基を介した錯体を形成し易い。
炭水化物には、特に限定されないが、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、エリトロース、リブロース、キシルロース、セドヘプツロース、リボース、デオキシリボース、ソルボース、グルコサミン、ガラクトサミンなどの単糖類、イソマルトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、ラフィノース、スクロースなどの二糖類、オリゴ糖類、デンプン、グリコーゲン、セルロース、糖タンパク質、グリコサミノグリカン、糖脂質などの多糖類を用いることができる。また、炭水化物を含む食物、食物の残査、動植物の残骸、動植物からの抽出液などを用いてもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いる電解質は、アニオンおよびカチオンの正極から負極または負極から正極への移動を可能にし、正極および負極で酸化還元反応を連続的に進行させる役割を有する。
水溶液系電解質および非水系電解質は、両方とも本発明に適用することができる。また、液状電解質、固体電解質およびゲル電解質は、全て本発明に適用することができる。
水溶液系電解質および非水系電解質は、両方とも本発明に適用することができる。また、液状電解質、固体電解質およびゲル電解質は、全て本発明に適用することができる。
水溶液系電解質としては、例えば、溶解したKCl、NaCl、MgCl2、ZnCl2、NH4Clのような金属塩、NH4OH、KOH、NaOHのようなアルカリ、H3PO4、H2SO4のような酸などを含む水溶液を用いることができる。
非水系電解質としては、例えば、溶解したLiBF4、LiPF6のような金属塩を含むプロピレンカーボネートとエチレンカーボネートの混合溶媒を用いることができる。また、溶解した沃化ピリジニウムのような4級アンモニウム塩、沃化リチウムのようなリチウム塩、沃化イミダゾリニウムのようなイミダゾリウム塩、t−ブチルピリジンのようなアミンなどを含むアセトニトリル、メトキシアセトニル、メトキシプロピオニトリルのような溶媒も用いることができる。
固体電解質としては、例えば、スルホン酸基、アミド基、アンモニウム基、ピリジニウム基のような基を有するフッ素樹脂、LiBF4、LiCl4、(C4H9)4NBF4のような塩を保持したポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコールなどを用いることができる。
正極における還元反応は、負極において分子Sにより炭水化物から取り出された電子の電位よりも貴な電位で進行する。
そのような還元反応としては、水や酸素の還元反応、NiOOH、MnOOH、Pb(OH)2、PbO、MnO2、Ag2O、LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2のような酸化物または水酸化物の還元反応、TiS2、MoS2、FeS、Ag2Sのような硫化物の還元反応、AgI、PbI2、CuCl2のような金属ハロゲン化物の還元反応、キノン類、有機ジスルフィド化合物のような有機硫黄化合物の還元反応、ポリアニリン、ポリチオフェンのような導電性高分子の還元反応などが挙げられる。
そのような還元反応としては、水や酸素の還元反応、NiOOH、MnOOH、Pb(OH)2、PbO、MnO2、Ag2O、LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2のような酸化物または水酸化物の還元反応、TiS2、MoS2、FeS、Ag2Sのような硫化物の還元反応、AgI、PbI2、CuCl2のような金属ハロゲン化物の還元反応、キノン類、有機ジスルフィド化合物のような有機硫黄化合物の還元反応、ポリアニリン、ポリチオフェンのような導電性高分子の還元反応などが挙げられる。
なかでも正極は、酸素を還元する酸素電極であることが好ましい。正極が酸素電極であれば、正極活物質として空気などの酸素を含む気体を用いることができる。従って、電池内に正極活物質を保持させることが不要となり、高いエネルギー密度を有する電池を構成することができる。
酸素電極は、酸素還元能を有する物質から構成する。このような物質としては、活性炭、MnO2、Mn3O4、Mn2O3、Mn5O8のようなマンガン酸化物、白金、パラジウム、酸化イリジウム、白金アンミン錯体、コバルトフェニレンジアミン錯体、Co、Mn、Zn、Mgのような中心原子を有する金属ポルフィリン、La(Ca)CoO3、La(Sr)MnO3のようなペロブスカイト酸化物などが挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
実施例1
光吸収により励起される色素分子として、以下の色素D1〜D6を用い、試験電極を作製した。
Ru錯体色素D1
実施例1
光吸収により励起される色素分子として、以下の色素D1〜D6を用い、試験電極を作製した。
Ru錯体色素D1
D1は、M.K.Nazeeruddinらの報文(J. Chem. Soc., Chem. Commun. 誌、1075頁、(1997年))に記載の方法により合成することができる。
Ru錯体色素D2
Ru錯体色素D2
D2は、H.Sugiharaらの報文(Chem.Lett. 誌、1005頁、(1998年))に記載の方法により合成することができる。
Pt錯体色素D3
Pt錯体色素D3
D3は、A.Islamらの報文(New J. Chem. 誌、343頁 (2000年))に記載の方法により合成することができる。
ポリメチン色素D4
ポリメチン色素D4
D4は、F.M.Harmer著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニンダイズ・アンド・リレィティド・コンパウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes
and Related Compounds)」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley &
Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、1964年刊、英国特許第1,077,611号などに記載の方法に基づいて合成することができる。
フタロシアニン系色素D5
and Related Compounds)」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley &
Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、1964年刊、英国特許第1,077,611号などに記載の方法に基づいて合成することができる。
フタロシアニン系色素D5
D5は、A.D. Adlerらの報文(J. Org. Chem. 誌、476頁(1967年))に記載の方法により合成することができる。
フタロシアニン系色素D6
フタロシアニン系色素D6
D6は、D. Gustらの報文(Science誌、199頁(1990年))に記載の方法により合成することができる。
色素D1〜D6は、いずれも300〜1000nmの波長領域に単一または複数の吸収を有する。
色素D1〜D6は、いずれも300〜1000nmの波長領域に単一または複数の吸収を有する。
上記試験電極を負極として用い、図2に示すようなセルを組み立てた。
(i)試験電極の作製
厚さ1mmのガラス基板上に、表面抵抗10オーム/cm2の酸化インジウム錫(ITO)薄膜を形成した。
ポリエチレングリコールを30重量%含むアセトニトリル溶液89重量部と、平均粒径10nmのTiO2粒子11重量部とを混合して、分散液を調製した。
ITO薄膜を有するガラス基板を前記分散液に浸漬することにより、ITO薄膜上に分散液を塗布し、80℃で乾燥し、さらに空気中で400℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約10μmのTiO2微粒子膜がITO薄膜上に形成された。
(i)試験電極の作製
厚さ1mmのガラス基板上に、表面抵抗10オーム/cm2の酸化インジウム錫(ITO)薄膜を形成した。
ポリエチレングリコールを30重量%含むアセトニトリル溶液89重量部と、平均粒径10nmのTiO2粒子11重量部とを混合して、分散液を調製した。
ITO薄膜を有するガラス基板を前記分散液に浸漬することにより、ITO薄膜上に分散液を塗布し、80℃で乾燥し、さらに空気中で400℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約10μmのTiO2微粒子膜がITO薄膜上に形成された。
次に、ITO薄膜およびTiO2微粒子膜を有するガラス基板2枚を、それぞれのTiO2微粒子膜が対面するように配置し、TiO2微粒子膜の間に封止材料からなる枠体を介在させた。枠体を2枚の基板で挟んでしっかりと固定し、セルを構成した。
セル内に色素D1を10mM(M:モル/リットル)の濃度で含むエタノール溶液を注入し、セル内をエタノール溶液で満たして放置した。1時間後にエタノール溶液をセル内から排出し、乾燥した温風をセル内に連続的に1時間通過させ、色素D1をTiO2微粒子薄膜に沈着させた。続けて4−tert−ブチルピリジンでセル内を満たし、排出した。次いで、アセトニトリルでセル内を洗浄し、温風でセル内を乾燥した。その後、セルを分解して、色素D1が沈着したTiO2微粒子薄膜を有する試験電極1Aを得た。
色素D1の代わりにD2〜D6を用いて試験電極1Aと同様にして試験電極2A〜6Aを得た。
色素D1の代わりにD2〜D6を用いて試験電極1Aと同様にして試験電極2A〜6Aを得た。
(ii)セルの組み立て
得られた試験電極1A〜6Aをそれぞれ負極として用いて、図2に示すようなセルを組み立てた。セル内には炭水化物を含む電解質5を導入した。炭水化物としてはグルコースまたはフルクトースを用いた。電解質としては0.1MのKOH水溶液を用いた。電解質におけるグルコースまたはフルクトースの濃度は50mMとした。
グルコースまたはフルクトースを含み酸化還元対を含まない電解質と、グルコースまたはフルクトースを含み酸化還元対を5mMの濃度で含む電解質を用意した。酸化還元対としては、ハイドロキノン(HQ)またはNADHを用いた。
得られた試験電極1A〜6Aをそれぞれ負極として用いて、図2に示すようなセルを組み立てた。セル内には炭水化物を含む電解質5を導入した。炭水化物としてはグルコースまたはフルクトースを用いた。電解質としては0.1MのKOH水溶液を用いた。電解質におけるグルコースまたはフルクトースの濃度は50mMとした。
グルコースまたはフルクトースを含み酸化還元対を含まない電解質と、グルコースまたはフルクトースを含み酸化還元対を5mMの濃度で含む電解質を用意した。酸化還元対としては、ハイドロキノン(HQ)またはNADHを用いた。
図2中、1は試験電極を構成するガラス基板であり、その片面にITO薄膜2を形成されている。また、ITO薄膜上にはTiO2微粒子薄膜3が形成されており、その表面には色素分子が沈着した色素分子層4が存在する。ITO薄膜にはセルを外部電気回路と接続するための負極リード10が接続されている。
試験電極の色素分子層4に対向する位置には酸素電極6が配置されている。正極として作用する酸素電極は、Mn2O3粉末、活性炭粉末、アセチレンブラック粉末およびポリテトラフルオロエチレンの混合物からなり、厚さ0.2mmのニッケルスクリーンを芯材として含んでいる。酸素電極6の外面には、撥水性フッ素樹脂からなる酸素透過膜7が設けられている。また、酸素電極6には発電セルを外部電気回路と接続するための正極リード11が接続されている。
試験電極と酸素電極との間には、透明のシリコンゴムからなる枠体12が介在して、セルを構成している。枠体には電解質と炭水化物を発電セル内に導入する注入口8aと、電解質と余剰の炭水化物を発電セル外に排出する排出口8bが設けられている。注入口8aおよび排出口8bにはそれぞれ液バルブ9aおよび9bが備えられており、電解質と炭水化物の流量を調節できる。
(iii)セルの特性
セル内を炭水化物を含む電解質で満たしたのち、ガラス基板側から太陽光シュミレータ(AM1.5、100mW/cm2)の光を照射して、セルの起電力(OCV)を測定した。また、100μAの一定電流でセルを20分間放電した時点で、セルの電圧を測定した。結果を表1に示した。
セル内を炭水化物を含む電解質で満たしたのち、ガラス基板側から太陽光シュミレータ(AM1.5、100mW/cm2)の光を照射して、セルの起電力(OCV)を測定した。また、100μAの一定電流でセルを20分間放電した時点で、セルの電圧を測定した。結果を表1に示した。
表1の結果より、全ての試験電極を用いた発電セルにおいて、光照射により高い放電電圧が維持され、これらのセルで効率的な発電が可能であることがわかった。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
次に、グルコース、フルクトースに代えて、単糖類であるガラクトース、マンノースおよびソルボース、二糖類であるマルトース、スクロース、ラクトースおよびラフィノース、多糖類であるデンプンを用いて試験電極1A〜6Aの評価を上記と同様に行った。その結果、グルコース、フルクトースの場合と同様に炭水化物の酸化が確認された。
同様な評価をTiO2微粒子膜に代えてTiO2−WO3微粒子膜を用いて行ったところ、ほぼ同様のセルの特性が得られた。ここで、TiO2−WO3微粒子膜は、平均粒径10nmのTiO2粒子と、平均粒径12nmのWO3粒子との重量比5:1の混合物8重量部、およびポリエチレングリコールを30重量%含むアセトニトリル溶液92重量部からなる分散液を用いて形成した。前記分散液中にITO薄膜を有するガラス基板を浸漬し、80℃で乾燥し、空気中で400℃で1時間焼成することにより、ITO薄膜上に厚さ約8μmのTiO2−WO3微粒子膜を形成した。
実施例2
ITO薄膜上にTiO2微粒子膜を形成せず、色素D1〜D6を直接ITO薄膜上に沈着させたこと以外、実施例1と同様にして試験電極7A〜12Aを作製し、セルを構成し、その特性を評価した。結果を表2に示した。ただし、セルの放電は10μAで200分間行った。
ITO薄膜上にTiO2微粒子膜を形成せず、色素D1〜D6を直接ITO薄膜上に沈着させたこと以外、実施例1と同様にして試験電極7A〜12Aを作製し、セルを構成し、その特性を評価した。結果を表2に示した。ただし、セルの放電は10μAで200分間行った。
表2の結果より、全ての試験電極を用いたセルにおいて、光照射により高い放電電圧が維持され、これらのセルで効率的な発電が可能であることがわかった。
試験後の炭水化物を含む電解液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
試験後の炭水化物を含む電解液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
次いで、グルコース、フルクトースに代えて、単糖類であるガラクトース、マンノースおよびソルボース、二糖類であるマルトース、スクロース、ラクトースおよびラフィノース、多糖類であるデンプンを用いて試験電極7A〜12Aの評価を上記と同様に行った。その結果、グルコース、フルクトースの場合と同様に炭水化物の酸化が確認された。
実施例3
ITO薄膜上にTiO2微粒子膜の代わりにSnO2微粒子膜を形成したこと以外、実施例1と同様にして試験電極13A〜18Aを作製し、セルを構成し、その特性を評価した。セルの放電は100μAで20分間行った。結果を表3に示した。
ここで、SnO2微粒子膜は、平均粒径15nmのSnO2粒子5重量部およびポリビニルアルコールを15重量%含むエタノール溶液95重量部からなる分散液をスピンコート法によりITO薄膜上に塗布し、80℃で乾燥し、空気中で380℃で1時間焼成することにより形成した。得られたSnO2微粒子膜の厚さは約15μmであった。
ITO薄膜上にTiO2微粒子膜の代わりにSnO2微粒子膜を形成したこと以外、実施例1と同様にして試験電極13A〜18Aを作製し、セルを構成し、その特性を評価した。セルの放電は100μAで20分間行った。結果を表3に示した。
ここで、SnO2微粒子膜は、平均粒径15nmのSnO2粒子5重量部およびポリビニルアルコールを15重量%含むエタノール溶液95重量部からなる分散液をスピンコート法によりITO薄膜上に塗布し、80℃で乾燥し、空気中で380℃で1時間焼成することにより形成した。得られたSnO2微粒子膜の厚さは約15μmであった。
表3の結果より、全ての試験電極を用いたセルにおいて、光照射により高い放電電圧が維持され、これらのセルで効率的な発電が可能であることがわかった。
試験後の炭水化物を含む電解液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
試験後の炭水化物を含む電解液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
次いで、グルコース、フルクトースに代えて、単糖類であるガラクトース、マンノースおよびソルボース、二糖類であるマルトース、スクロース、ラクトースおよびラフィノース、多糖類であるデンプンを用いて試験電極13A〜18Aの評価を上記と同様に行った。その結果、グルコース、フルクトースの場合と同様に炭水化物の酸化が確認された。
同様な評価を、SnO2微粒子膜に代えてSnO2−ZnO微粒子膜を用いて行ったところ、ほぼ同様のセルの特性が得られた。ここで、SnO2−ZnO微粒子膜は、平均粒径15nmのSnO2粒子と、平均粒径240nmのZnO粒子との重量比5:1の混合物5重量部、およびポリビニルアルコールを15重量%含むエタノール溶液95重量部からなる分散液をドクターブレード法によりITO薄膜上に塗布し、80℃で乾燥し、空気中で380℃で1時間焼成することにより形成した。得られたSnO2−ZnO微粒子膜の厚さは約16μmであった。
実施例4
実施例1〜3で作製した試験電極1A、6A、7A、12A、13Aおよび18Aをそれぞれ用い、炭水化物を含む電解質として、沃化リチウムを0.5M、沃化イミダゾリウムを0.5M、4−tert-ブチルピリジンを5mMおよび炭水化物としてグルコースまたはフルクトースを50mM含むメトキシアセトニトリル溶液を用いて、実施例1と同様のセルを組み立て、その特性を評価した。結果を表4に示した。
実施例1〜3で作製した試験電極1A、6A、7A、12A、13Aおよび18Aをそれぞれ用い、炭水化物を含む電解質として、沃化リチウムを0.5M、沃化イミダゾリウムを0.5M、4−tert-ブチルピリジンを5mMおよび炭水化物としてグルコースまたはフルクトースを50mM含むメトキシアセトニトリル溶液を用いて、実施例1と同様のセルを組み立て、その特性を評価した。結果を表4に示した。
ただし、正極としては、空気電極と酸素透過膜に代えて、アルミニウム基板上に形成したMnO2粒子を含む塗膜を用いた。この正極は、MnO2粒子30重量部、アセチレンブラック5重量部、黒鉛10重量部、ポリフッ化ビニリデン5重量部およびN−メチル−2−ピロリドン50重量部からなるスラリーを厚さ0.3mmのアルミニウム基板上にドクターブレード法により塗布したのち、150℃で乾燥し、ロールプレスして、厚さ0.5mmのシート状に成形して得た。
なお、セルの放電は、試験電極1A、6A、13Aおよび18Aのセルについては100μAで20分間、試験電極7Aおよび12Aのセルについては10μAで200分間行った。
表4の結果より、全ての試験電極を用いたセルにおいて、光照射により高い放電電圧が維持され、これらのセルで効率的な発電が可能であることがわかった。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物であるグルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物であるグルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
次いで、グルコース、フルクトースに代えて、単糖類であるガラクトース、マンノースおよびソルボース、二糖類であるマルトース、スクロース、ラクトースおよびラフィノース、多糖類であるデンプンを用いて、前記試験電極の評価を上記と同様に行った。その結果、グルコース、フルクトースの場合と同様に炭水化物の酸化が確認された。
一方、炭水化物を含む電解質として、沃化リチウムを0.5M、沃化イミダゾリウムを0.5M、4−tert-ブチルピリジンを5mMおよび炭水化物としてグルコースまたはフルクトースを50mMを含むメトキシアセトニトリル溶液88重量部、および12重量部のポリアクリロニトリルからなる混合物を前記セルに注入した。次いで、マイナス20℃にセルを冷却し、混合物をゲル化した。その後、室温に戻したセルの特性を評価したところ、表4に示す結果とほぼ同等の特性が得られた。
実施例5
(i)試験電極の作製
厚さ1mmのガラス基板上に、表面抵抗10オーム/cm2の酸化インジウム錫(ITO)薄膜を形成した。
ポリエチレングリコールを30重量%含むアセトニトリル溶液を調製した。このアセトニトリル溶液88重量部に、平均粒径5nmのAg微粒子を1重量部および平均粒径10nmのTiO2微粒子を11重量部分散させた。
得られた分散液に、ITO薄膜を有するガラス基板を浸漬し、80℃で乾燥し、アルゴンガス中で400℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約10μmの、Agを担持したTiO2微粒子膜(以下、Ag−TiO2膜という)が、ITO薄膜上に形成された。
(i)試験電極の作製
厚さ1mmのガラス基板上に、表面抵抗10オーム/cm2の酸化インジウム錫(ITO)薄膜を形成した。
ポリエチレングリコールを30重量%含むアセトニトリル溶液を調製した。このアセトニトリル溶液88重量部に、平均粒径5nmのAg微粒子を1重量部および平均粒径10nmのTiO2微粒子を11重量部分散させた。
得られた分散液に、ITO薄膜を有するガラス基板を浸漬し、80℃で乾燥し、アルゴンガス中で400℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約10μmの、Agを担持したTiO2微粒子膜(以下、Ag−TiO2膜という)が、ITO薄膜上に形成された。
ITO薄膜およびAg−TiO2膜を有するガラス基板2枚を、それぞれのAg−TiO2膜が対面するように配置し、Ag−TiO2膜の間に封止材料からなる枠体を介在させた。そして、枠体を2枚の基板で挟んでしっかりと固定し、セルを構成した。
セル内に色素D1を10mMの濃度で含むエタノール溶液を注入し、セル内をエタノール溶液で満たして放置した。1時間後にエタノール溶液をセル内から排出し、乾燥した温風をセル内に連続的に1時間通過させ、色素D1をAg−TiO2膜に沈着させた。続けて4−tert−ブチルピリジンでセル内を満たし、排出した。次いで、アセトニトリルでセル内を洗浄し、温風でセル内を乾燥した。その後、セルを分解して、色素D1が沈着したAg−TiO2膜を有する試験電極1Bを得た。
色素D1の代わりにD2〜D6を用いて、試験電極1Bと同様にして試験電極2B〜6Bを得た。
色素D1の代わりにD2〜D6を用いて、試験電極1Bと同様にして試験電極2B〜6Bを得た。
(ii)セルの組み立て
得られた試験電極1B〜6Bをそれぞれ負極として用いたこと以外、実施例1と同様に、図2に示すようなセルを組み立てた。
セル内には、炭水化物を含む電解質を導入した。炭水化物としては、グルコースまたはフルクトースを用いた。また、電解質としては、0.1MのKOH水溶液を用いた。電解質におけるグルコースまたはフルクトースの濃度は50mMとした。
得られた試験電極1B〜6Bをそれぞれ負極として用いたこと以外、実施例1と同様に、図2に示すようなセルを組み立てた。
セル内には、炭水化物を含む電解質を導入した。炭水化物としては、グルコースまたはフルクトースを用いた。また、電解質としては、0.1MのKOH水溶液を用いた。電解質におけるグルコースまたはフルクトースの濃度は50mMとした。
グルコースまたはフルクトースを含み酸化還元対を含まない電解質と、グルコースまたはフルクトースを含み酸化還元対を5mMの濃度で含む電解質を用意した。酸化還元対としては、ハイドロキノン(HQ)またはNADHを用いた。
(iii)セルの特性
セル内を炭水化物を含む電解質で満たしたのち、実施例1と同様の評価を行った。結果を表5に示した。
セル内を炭水化物を含む電解質で満たしたのち、実施例1と同様の評価を行った。結果を表5に示した。
表5の結果より、全ての試験電極を用いたセルにおいて、光照射により高い放電電圧が維持され、これらのセルで効率的な発電が可能であることがわかった。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
次いで、グルコース、フルクトースに代えて、単糖類であるガラクトース、マンノースおよびソルボース、二糖類であるマルトース、スクロース、ラクトースおよびラフィノース、多糖類であるデンプンを用いて、試験電極1B〜6Bの評価を上記と同様に行った。その結果、グルコース、フルクトースの場合と同様に、炭水化物の酸化が確認された。
次に、ポリエチレングリコールを30重量%含むアセトニトリル溶液92重量部に、平均粒径5nmのAg微粒子と、平均粒径10nmのTiO2微粒子と、平均粒径12nmのWO3微粒子とを、重量比0.6:5:1で含む混合物を8重量部分散させた。
得られた分散液に、ITO薄膜を有するガラス基板を浸漬し、80℃で乾燥し、アルゴンガス中で350℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約8μmの、Agを担持したTiO2とWO3からなる微粒子膜(以下、Ag−TiO2−WO3膜という)が、ITO薄膜上に形成された。
Ag−TiO2−WO3膜上に、前記と同様の方法で、色素D1〜D6をそれぞれ沈着させて電極を調製し、それらを用いて前記と同様の評価を行った。その結果、Ag−TiO2膜の場合とほぼ同様にセルが作動した。
Ag−TiO2−WO3膜上に、前記と同様の方法で、色素D1〜D6をそれぞれ沈着させて電極を調製し、それらを用いて前記と同様の評価を行った。その結果、Ag−TiO2膜の場合とほぼ同様にセルが作動した。
実施例6
ポリエチレングリコールを30重量%含むアセトニトリル溶液99重量部に、平均粒径5nmのAg微粒子を1重量部分散させた。
得られた分散液に、ITO薄膜を有するガラス基板を浸漬し、80℃で乾燥し、アルゴンガス中で400℃で1時間焼成した。その結果、Ag微粒子がITO薄膜上に担持された。
ポリエチレングリコールを30重量%含むアセトニトリル溶液99重量部に、平均粒径5nmのAg微粒子を1重量部分散させた。
得られた分散液に、ITO薄膜を有するガラス基板を浸漬し、80℃で乾燥し、アルゴンガス中で400℃で1時間焼成した。その結果、Ag微粒子がITO薄膜上に担持された。
その後、実施例5と同様にして、Ag微粒子を担持したITO薄膜に色素D1〜D6をそれぞれ沈着させて、試験電極7B〜12Bを作製した。
試験電極7B〜12Bをそれぞれ用いて、実施例5と同様のセルを構成し、評価した。結果を表6に示した。ただし、セルの放電は10μAで200分間行った。
試験電極7B〜12Bをそれぞれ用いて、実施例5と同様のセルを構成し、評価した。結果を表6に示した。ただし、セルの放電は10μAで200分間行った。
表6の結果より、全ての試験電極を用いたセルにおいて、光照射により高い放電電圧が維持され、これらのセルで効率的な発電が可能であることがわかった。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
次いで、グルコース、フルクトースに代えて、単糖類であるガラクトース、マンノースおよびソルボース、二糖類であるマルトース、スクロース、ラクトースおよびラフィノース、多糖類であるデンプンを用いて、試験電極7B〜12Bの評価を上記と同様に行った。その結果、グルコース、フルクトースの場合と同様に、炭水化物の酸化が確認された。
実施例7
ポリビニルアルコールを15重量%含むエタノール溶液を調製した。このエタノール溶液88重量部に、平均粒径5nmのPt微粒子を1重量部および平均粒径15nmのSnO2微粒子を11重量部分散させた。
ITO薄膜を有するITO基板上に、得られた分散液をスピンコート法で塗布し、80℃で乾燥し、空気中で380℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約15μmの、Ptを担持したSnO2微粒子膜(以下、Pt−SnO2膜という)がITO薄膜上に形成された。
ポリビニルアルコールを15重量%含むエタノール溶液を調製した。このエタノール溶液88重量部に、平均粒径5nmのPt微粒子を1重量部および平均粒径15nmのSnO2微粒子を11重量部分散させた。
ITO薄膜を有するITO基板上に、得られた分散液をスピンコート法で塗布し、80℃で乾燥し、空気中で380℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約15μmの、Ptを担持したSnO2微粒子膜(以下、Pt−SnO2膜という)がITO薄膜上に形成された。
Pt−SnO2膜に色素D1〜D6をそれぞれ沈着させて、試験電極13B〜18Bを作製した。そして、試験電極13B〜18Bをそれぞれ用いて、実施例5と同様のセルを構成し、評価した。ただし、セルの放電は100μAで20分間行った。結果を表7に示した。
表7の結果より、全ての試験電極を用いたセルにおいて、光照射により高い放電電圧が維持され、これらのセルで効率的な発電が可能であることがわかった。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
試験後の炭水化物を含む電解質を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
次いで、グルコース、フルクトースに代えて、単糖類であるガラクトース、マンノースおよびソルボース、二糖類であるマルトース、スクロース、ラクトースおよびラフィノース、多糖類であるデンプンを用いて試験電極13B〜18Bの評価を上記と同様に行った。その結果、グルコース、フルクトースの場合と同様に、炭水化物の酸化が確認された。
次に、ポリビニルアルコールを15重量%含むエタノール溶液95重量部に、平均粒径5nmのPt微粒子と、平均粒径15nmのSnO2微粒子と、平均粒径240nmのZnO微粒子とを、重量比0.5:5:1で含む混合物を5重量部分散させた。
ITO薄膜を有するガラス基板のITO薄膜上に、得られた分散液をドクターブレード法で塗布し、80℃で乾燥し、空気中で380℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約16μmの、Ptを担持したSnO2とZnOからなる微粒子膜(以下、Pt−SnO2−ZnO膜という)がITO薄膜上に形成された。
ITO薄膜を有するガラス基板のITO薄膜上に、得られた分散液をドクターブレード法で塗布し、80℃で乾燥し、空気中で380℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約16μmの、Ptを担持したSnO2とZnOからなる微粒子膜(以下、Pt−SnO2−ZnO膜という)がITO薄膜上に形成された。
Pt−SnO2−ZnO膜上に、前記と同様の方法で、色素D1〜D6をそれぞれ沈着させて電極を調製し、セルを構成し、評価した。その結果、Pt−SnO2膜の場合とほぼ同様にセルが作動した。
実施例8
ポリビニルアルコールを15重量%含むエタノール溶液88重量部に、平均粒径10nmのCu微粒子を1重量部および平均粒径20nmのTiO2微粒子を11重量部分散させた。
ITO薄膜を有するガラス基板のITO薄膜上に、得られた分散液をスピンコート法で塗布し、80℃で乾燥し、空気中で300℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約20μmの、Cuを担持したTiO2微粒子膜(以下、Cu−TiO2膜という)がITO薄膜上に形成された。
ポリビニルアルコールを15重量%含むエタノール溶液88重量部に、平均粒径10nmのCu微粒子を1重量部および平均粒径20nmのTiO2微粒子を11重量部分散させた。
ITO薄膜を有するガラス基板のITO薄膜上に、得られた分散液をスピンコート法で塗布し、80℃で乾燥し、空気中で300℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約20μmの、Cuを担持したTiO2微粒子膜(以下、Cu−TiO2膜という)がITO薄膜上に形成された。
Cu−TiO2膜に色素D1〜D6をそれぞれ沈着させて、試験電極19B〜24Bを作製した。そして、試験電極19B〜24Bをそれぞれ用いて、実施例5と同様のセルを構成し、評価した。ただし、セルの放電は100μAで20分間行った。結果を表8に示した。
表8の結果より、全ての試験電極を用いたセルにおいて、光照射により高い放電電圧が維持され、これらのセルで効率的な発電が可能であることがわかった。
試験後の炭水化物を含む電解液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
試験後の炭水化物を含む電解液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
次いで、グルコース、フルクトースに代えて、単糖類であるガラクトース、マンノースおよびソルボース、二糖類であるマルトース、スクロース、ラクトースおよびラフィノース、多糖類であるデンプンを用いて、試験電極19B〜24Bの評価を上記と同様に行った。その結果、グルコース、フルクトースの場合と同様に、炭水化物の酸化が確認された。
次に、ポリビニルアルコールを15重量%含むエタノール溶液95重量部に、平均粒径10nmのCu微粒子と、平均粒径20nmのTiO2微粒子と、平均粒径240nmのZnO微粒子とを、重量比0.5:5:1で含む混合物を5重量部分散させた。
ITO薄膜を有するガラス基板のITO薄膜上に、得られた分散液をドクターブレード法で塗布し、80℃で乾燥し、空気中で300℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約20μmの、Cuを担持したTiO2とZnOからなる微粒子膜(以下、Cu−TiO2−ZnO膜という)がITO薄膜上に形成された。
ITO薄膜を有するガラス基板のITO薄膜上に、得られた分散液をドクターブレード法で塗布し、80℃で乾燥し、空気中で300℃で1時間焼成した。その結果、厚さ約20μmの、Cuを担持したTiO2とZnOからなる微粒子膜(以下、Cu−TiO2−ZnO膜という)がITO薄膜上に形成された。
Cu−TiO2−ZnO膜上に、前記と同様の方法で、色素D1〜D6をそれぞれ沈着させて電極を調製し、セルを構成し、評価した。その結果、Cu−TiO2膜の場合とほぼ同様にセルが作動した。
実施例9
炭水化物を含む電解質として、沃化リチウムを0.5M、沃化イミダゾリウムを0.5M、4−tert-ブチルピリジンを5mMおよび炭水化物としてグルコースまたはフルクトースを50mM含むメトキシアセトニトリル溶液を調製した。
正極としては、酸素透過膜を有する空気電極に代えて、実施例4で用いたのと同じアルミニウム基板上に形成したMnO2微粒子膜を用いた。
負極としては、実施例5〜8で作製した試験電極1B、6B、7B、12B、13B、18B、19Bおよび24Bをそれぞれ用いた。
炭水化物を含む電解質として、沃化リチウムを0.5M、沃化イミダゾリウムを0.5M、4−tert-ブチルピリジンを5mMおよび炭水化物としてグルコースまたはフルクトースを50mM含むメトキシアセトニトリル溶液を調製した。
正極としては、酸素透過膜を有する空気電極に代えて、実施例4で用いたのと同じアルミニウム基板上に形成したMnO2微粒子膜を用いた。
負極としては、実施例5〜8で作製した試験電極1B、6B、7B、12B、13B、18B、19Bおよび24Bをそれぞれ用いた。
上記電解質、正極および所定の負極を用いて、実施例5と同様のセルを組み立て、その特性を評価した。ただし、セルの放電は、試験電極1B、6B、13B、18B、19Bおよび24Bのセルについては100μAで20分間、試験電極7Bおよび12Bのセルについては10μAで200分間行った。結果を表9に示す。
表9の結果より、全ての試験電極を用いたセルにおいて、光照射により高い放電電圧が維持され、これらのセルで効率的な発電が可能であることがわかった。
試験後の炭水化物を含む電解液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
試験後の炭水化物を含む電解液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、グルコースあるいはフルクトースの酸化生成物である、グルコン酸、シュウ酸およびギ酸が検出された。
次いで、グルコース、フルクトースに代えて、単糖類であるガラクトース、マンノースおよびソルボース、二糖類であるマルトース、スクロース、ラクトースおよびラフィノース、多糖類であるデンプンを用いて試験電極19B〜24Bの評価を上記と同様に行った。その結果、グルコース、フルクトースの場合と同様に、炭水化物の酸化が確認された。
次に、上記電解質88重量部に、12重量部のポリアクリロニトリルを混合し、得られた混合物を電解質としてセル内に注入した。そして、マイナス20℃にセルを冷却し、混合物をゲル化させた。その後、セルの温度を室温に戻し、その特性を評価した。その結果、表8に示す結果とほぼ同等の特性が得られた。
本発明によれば、光吸収により励起されて炭水化物を電気化学的に酸化することのできる分子を利用しているため、炭水化物が有する化学エネルギーを直接的に電気エネルギーとして有効に利用することができる。
Claims (21)
- 正極、負極、および電解質を有する電池であって、
前記電解質は前記正極と前記負極との間に挟まれており、
前記負極は、酸化物半導体および粒子状の色素を有しており、
前記色素は金属錯体色素または有機色素であり、
前記正極は、酸素電極であり、
前記電解質には炭水化物が含まれており、
前記負極に光を照射することにより起電力が生じる電池。 - 前記酸化物半導体が、酸化物半導体の微粒子膜からなる請求項1に記載の電池。
- 前記酸化物半導体が酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、または酸化インジウム錫の少なくとも一種からなる請求項1に記載の電池。
- 前記酸化物半導体が酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化タングステン、または酸化インジウム錫の混合物からなる請求項1に記載の電池。
- 前記酸化物半導体膜が酸化チタンからなる請求項1に記載の電池。
- 前記酸化物半導体は、光透過性を有する請求項1に記載の電池。
- 前記色素が前記酸化物半導体に沈着している請求項1に記載の電池。
- 前記色素は金属錯体色素である請求項1に記載の電池。
- 前記金属錯体色素は、ルテニウム錯体色素または白金錯体色素である請求項8に記載の電池。
- 前記色素は有機色素である請求項1に記載の電池。
- 前記有機色素は9−フェニルキサンテン系色素、メロシアニン系色素、またはポリメチン系色素である請求項10に記載の電池。
- 前記色素は、金属錯体色素および有機色素の両方の構造を併せ持っている請求項1に記載の電池。
- 前記色素は、ポルフィリン系色素である請求項12に記載の電池。
- 前記負極は酸化還元対を有している請求項1に記載の電池。
- 前記酸化還元対は、キノン/ハイドロキノン対、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド/還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド対、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート/還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート対、沃素/沃素酸イオン対、フェレドキシン、またはミオグロビンである請求項14に記載の電池。
- 前記負極は両性水酸化物を形成し得る金属元素をさらに有している請求項1に記載の電池。
- 前記金属元素は、Cu、Ag、Pt、Fe、Ni、Zn、In、Sn、Pb、Sb、Ti、およびMgからなる群から選択される請求項16に記載の電池。
- 前記金属元素は、Cu、Ag、およびPtからなる群から選択される請求項17に記載の電池。
- 前記炭水化物は、単糖類、二糖類、および多糖類からなる群から選択される請求項1に記載の電池。
- 前記電解質は、水溶液系電解質、非水系電解質、および固体電解質からなる群から選択される請求項1に記載の電池。
- 前記酸素電極は、活性炭、マンガン酸化物、白金、パラジウム、酸化イリジウム、白金アンミン錯体、コバルトフェニレンジアミン錯体、金属ポルフィリン、およびペロブスカイト酸化物からなる群から選択される材質からなる請求項1に記載の電池。
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