JP2005055889A - 電子ビーム描画装置および電子ビーム描画方法 - Google Patents

電子ビーム描画装置および電子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高精度かつ高速に線を描画するための描画装置を提供する。
【解決手段】 距離算出手段311が描画パターンの始点終点間距離Lを算出し、走査クロック数算出手段312が距離Lと高速D/A変換器306の最小分解能に相当する単位距離とに基づいて、描画パターンを描画するために必要な走査クロック数を算出する。Count変換手段313が距離LをX、Y成分に分解し、走査クロック数を用いた式に変換する。調整率算出手段315が変換された式と始点終点間距離との間の誤差を調整するための調整率を算出し、可変率算出手段314は上述の式及び調整率に基づいて、可変減衰器307に減衰率を指定するために減衰率を算出する。ATTD/A変換器303はその値に基づいて可変減衰器307の減衰率を指定し、高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離を縮小して電子ビームを照射し、描画する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電子ビームによる描画技術に関するものであり、特に、高精度かつ高速に描画する技術に関する。
近年、電子ビーム描画装置により描画を行うことが試みられている(例えば、特許文献1)。この電子ビーム描画装置による所定の描画パターンの描画は、電子ビームを偏向器により偏向させて、その電子ビームを被描画対象である基材の上で走査させることにより行う。そして、その偏向器は通常、高精度偏向部と高速偏向部とで構成されている。高精度偏向部は描画する領域(以下、描画フィールドと称する。)の位置を指定し、高速偏向部は描画フィールド内において電子ビームを偏向することにより電子ビームを走査して描画パターンを描画する。
例えば基材に対して斜線を描画する場合の描画方法について、図9および図10を参照しつつ説明する。図9は、従来技術において基材に斜線を描画する場合の原理を示す図である。図10は、図9に示されている描画パターンの1線分を描画する原理を示す図である。
電子ビーム描画装置は通常、高精度偏向部を駆動する高精度D/A変換器と、高速偏向部を駆動する高速D/A変換器が設けられている。高精度偏向部を駆動する高精度D/A変換器は、例えば、16bitまたは18bitで駆動し、高速偏向部を駆動する高速D/A変換器は、高精度D/A変換器よりもbit数が少ない、例えば、12bitで駆動する。
従って、同じ線を描画する場合には、高精度D/A変換器によって偏向器を駆動して描画すると、高速D/A変換器によって偏向器を制御して描画する場合に比べて、高い位置精度を得ることができる。一方、高速D/A変換器によって偏向器を駆動して描画すると、高精度D/A変換器によって偏向器を駆動して描画する場合に比べて、高速で描画することができる。
図9において、描画フィールド801は高精度偏向部が制御する描画領域であり、描画フィールド802は高速偏向部が制御する描画領域である。高精度D/A変換器が高精度偏向部を駆動させて描画パターンの描画開始位置を指定し、そして、描画フィールド802内で高速D/A変換器が高速偏向部を駆動させて電子ビームの偏向を行い、電子ビームを走査させることにより、描画パターンを描画する。
例えば、図9に示されているように、線分803a、803b、803cが複数つながっている線803を描画する場合について説明する。ここで、点804aは線分803aの描画開始位置であり、点804bは線分803aの描画終了位置である。また、点804bは線分803bの描画開始位置であり、点804cは線分803bの描画終了位置である。さらに、点804cは線分803cの描画開始位置であり、点804dは線分803cの描画終了位置である。従って、線分803aの描画終了位置と線分803bの描画開始位置は一致し、線分803bの描画終了位置と線分803cの描画開始位置は一致する。
上記のような線803を描画する場合に、高精度D/A変換器が高精度偏向部を駆動するとともに、高速D/A変換器が高速偏向部を駆動させ、そのことにより偏向器を駆動させて電子ビームを偏向させることにより電子ビームを走査して、まず線分803aを描画し、続けて線分803b、線分803cを描画していく。このように、線分803a、803b、803cを描画する原理について、さらに図10を参照しつつ説明する。
図10は、例えば線分803aを描画する場合における描画原理を示した図である。ここで、線分803aの長さをLとし、高速D/A変換器の分解能に相当する単位距離(1dotに相当する距離)をLS0とする。そして、線分803aをX、Y成分に分解し、線分803aの描画終了位置804bの位置を特定し、電子ビームを照射して走査することにより線分803aを描画する。尚、従来技術においては、高速D/A変換器の分解能に相当する単位距離と、高精度D/A変換器の分解能に相当する単位距離とは同じ値に設定されている。
そして、線分803aの長さLと、高速D/A変換器の分解能に相当する単位距離LS0を用いて、描画開始位置である点804aから描画終了位置である点804bまで描画するのに必要な高速D/A変換器における走査クロック数(Count)を算出する。ここで、Countは以下の式(1)で定義される。
式(1) Count=Round(L/LS0
ここで、Roundは、L/LS0を四捨五入することを意味する。例えば図10における線分803aにおいては、L/LS0の値が“4.5”より小さい場合は、Countは“4”となり、L/LS0の値が“4.5”以上の場合は、Countは“5”となる。この従来技術の説明においては、L/LS0の値が“4.5”以上の場合について説明する。従って、点804aから点804bまで描画するのに必要な走査クロック数(Count)は“5”となる。
そして、線分803aの長さLをX、Y成分に分解して、そのX、Y成分の長さを、走査クロック数(Count)を用いた式に変換する。具体的には、上記の走査クロック数(Count)、高速D/A変換器の単位距離LS0を用いて変換する。その変換は以下の式(2)を用いて行われる。
式(2) X=(LS0×Count)×cosθ
Y=(LS0×Count)×sinθ
このようにして、線分803aの描画終了位置は高速D/A変換器の単位距離LS0と、始点から終点まで描画するために必要な走査クロック数(Count)を用いて決定される。
そして、1dotごと(間隔LS0ごと)に電子ビームが照射される。具体的には図10に示されているように、まず描画開始位置である点804a(805a)に電子ビーム照射し、間隔LS0を空けて点805b、点805c、点805d、点805e、点805fに電子ビームが照射される。この点805fが点805aから起算して5個目のdot(Count=5)に相当するため、点805fまで電子ビームが照射される。
このとき、基材に照射された電子ビームは、その基材の内部において拡散し、その近傍領域は、あたかもその部分が電子ビームによって描画されたような効果が及ぼされる。従って、電子ビームは単位距離を空けて照射されるが、基材の内部で電子ビームが拡散することにより、線分803aが描画されることになる。
そして、引き続き上記の描画原理に従って、線分803b、線分803cが描画され、その結果、線803が描画されることになる。
尚、上述したL/LS0の値が“4.5”より小さい場合は、Countは“4”となるため、点805eまで電子ビームが照射されることになる。
特開平8−273583号公報(段落[0001]―[0013])
しかしながら、従来技術においては、1つの線を描画する場合であって、さらに、線の描画開始位置および描画終了位置の精度が要求される場合には、上述した高速D/A変換器の分解能に相当する単位距離LS0を短くする必要がある。しかし、そのためには、bit数を多くする必要があり、その結果、描画速度の描画速度の低下を避けることが出来ないという問題があった。また、高速に線を描画する場合には、高速D/A変換器の分解能に相当する単位距離LS0を長くする必要がある。しかし、そのためにはbit数を少なくする必要があり、その結果、高い位置精度を得ることが出来ないという問題があった。
さらに、上述した方法で線分の終点位置を算出すると、図10に示すような終点誤差ΔL806が生じてしまうという問題があった。線分803aの描画終了位置である点804bは、点805eと点805fとの間に存在するが、高速D/A変換器の分解能に相当する単位距離を用いては、点805eと点805fとの間には電子ビームを照射することができない。つまり、点805eまで電子ビームが照射されるか、または、点805fまで電子ビームが照射されるため、終点誤差ΔL806が生じてしまう。
本発明は、上記の問題を解決するものであり、線の描画開始位置から描画終了位置まで高精度かつ高速に線を描画できる電子ビーム描画装置および電子ビーム描画方法を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、所望の線分の描画開始位置の信号を出力する第1のD/A変換器と、走査クロックのカウント値をアナログ信号に変換して出力する第2のD/A変換器と、前記線分の寸法に応じた所定の走査クロック数と前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離との積算値を算出し、その積算値と前記線分の寸法との差分に応じた調整率を算出する演算手段と、前記第2のD/A変換器から出力された前記アナログ信号を前記演算手段で算出した前記調整率に応じて可変調整する可変調整器と、前記第1のD/A変換器から出力された前記描画開始位置の信号と前記第2のD/A変換器から出力され前記可変調整器により可変調整されたアナログ信号とが入力され、電子ビームを偏向走査する電子ビーム走査装置と、を備えた電子ビーム描画装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子ビーム描画装置であって、前記走査クロック数は、前記線分の寸法を前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離で除算し、その除算結果の小数点以下を切り捨てて、1走査クロック数を加算することにより算出された値であることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の電子ビーム描画装置であって、前記走査クロック数は、前記線分の寸法を前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離で除算し、その除算結果の小数点以下を切り捨てることにより算出された値であることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3のいずれかに記載の電子ビーム描画装置であって、前記演算手段は、前記走査クロック数と前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離との積算値を算出し、その積算値から前記線分の寸法を減算して得られる差分に基づいて前記調整率を算出することを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電子ビーム描画装置であって、前記可変調整器は、前記演算手段により算出された調整率に基づく減衰率で前記第2のD/A変換器から出力されるアナログ信号を減衰させ、その減衰されたアナログ信号を前記電子ビーム走査装置に入力することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子ビーム描画装置であって、前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離は、前記第1のD/A変換器の分解能に相当する単位距離よりも長いことを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子ビーム描画装置であって、前記第1のD/A変換器の出力と前記第2のD/A変換器の出力とを前記電子ビーム走査装置に入力する前に加算する加算器を更に備えたことを特徴とする
請求項8に記載の発明は、第1のD/A変換器により所望の線分の描画開始位置の信号を出力するステップと、第2の変換器により走査クロックのカウント値をアナログ信号に変換して出力するステップと、前記線分の寸法に応じた所定の走査クロック数と前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離との積算値を算出し、その積算値と前記線分の寸法との差分に応じた調整率を算出する演算ステップと、前記第2のD/A変換器から出力された前記アナログ信号を前記演算ステップで算出した前記調整率に応じて可変調整する可変調整ステップと、前記第1のD/A変換器から出力された前記描画開始位置の信号と前記可変調整ステップにて可変調整されたアナログ信号とを電子ビーム走査装置に入力して電子ビームを偏向走査するステップと、を含むことを特徴とする電子ビーム描画方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の電子ビーム描画方法であって、前記走査クロック数は、前記線分の寸法を前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離で除算し、その除算結果の小数点以下を切り捨てて、1走査クロック数を加算することにより算出された値であることを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の電子ビーム描画方法であって、前記走査クロック数は、前記線分の寸法を前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離で除算し、その除算結果の小数点以下を切り捨てることにより算出された値であることを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、請求項9または請求項10のいずれかに記載の電子ビーム描画方法であって、前記演算ステップにおいては、前記走査クロック数と前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離との積算値を算出し、その積算値から前記線分の寸法を減算して得られる差分に基づいて前記調整率を算出することを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の電子ビーム描画方法であって、前記可変調整ステップにおいては、前記演算ステップにて算出された調整率に基づく減衰率で前記第2のD/A変換器から出力されるアナログ信号を減衰し、その減衰されたアナログ信号を前記電子ビーム走査装置に入力することを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明は、請求項8乃至請求項12のいずれかに記載の電子ビーム描画方法であって、前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離は、前記第1のD/A変換器の分解能に相当する単位距離よりも長いことを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明は、請求項8乃至請求項13のいずれかに記載の電子ビーム描画方法であって、前記第1のD/A変換器の出力と前記第2のD/A変換器の出力とを前記電子ビーム走査装置に入力する前に加算する加算ステップを更に含むことを特徴とするものである。
請求項1乃至請求項4、請求項8乃至請求項11に記載の発明によると、直線を含む線を描画する場合、終点誤差に応じた可変率を算出して、高速D/A変換器の分解能に相当する単位距離を可変することにより、その距離を可変して描画パターンを描画することができるため、高精度かつ高速に線を描画することが可能となる。
また、請求項5および請求項12に記載の発明によると、直線を含む線を描画する場合、終点誤差に応じた減衰率を算出して、高速D/A変換器の分解能に相当する単位距離を減衰することにより、その距離を減衰して描画パターンを描画することができるため、高精度かつ高速に線を描画することが可能となる。
また、請求項6および請求項13に記載の発明によると、高速D/A変換器の分解能に相当する単位距離を、高精度D/A変換器の分解能に相当する単位距離よりも長くすることで、高速に描画パターンを描画することができる。
また、請求項7および請求項14に記載の発明によると、上述の効果に加えて、高速D/A変換器および高精度D/A変換器の出力信号を加算して偏向部に入力する構成とすることにより、偏向部の数を減らせるとともに、偏向量の調整を容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態の一例について、図1乃至図7を参照しつつ説明する。
(電子ビーム描画装置の構成)
図1に、本実施形態における電子ビーム描画装置の全体構成を示す概略構成図を示す。電子ビーム描画装置1は、大電流で高解像度の電子線プローブを形成して、これを高速に描画対象の基材2上で走査するものであり、高解像度の電子線プローブを形成し電子ビームを生成してターゲットに対してビーム照射を行う電子ビーム生成手段である電子銃12と、この電子銃12からの電子ビームを通過させるスリット14と、スリット14を通過する電子ビームの前記基材2に対する焦点位置を制御するための電子レンズ16と、電子ビームが出射される経路上に配置されたアパーチャー18と、電子ビームを偏向させることでターゲットである基材2上の走査位置などを制御する偏向器20と、を含み構成されている。尚、これらの各部は、鏡筒10内に配置されて電子ビーム出射時には真空状態に維持される。
さらに、電子ビーム描画装置1は、描画対象となる基材2を設置するための設置台であるXYZステージ30と、このXYZステージ30上の設置位置に基材2を搬送するための搬送手段であるローダ40と、XYZステージ30上の基材2の表面の基準点を測定するための測定手段である測定装置80と、XYZステージ30を駆動するための駆動手段であるステージ駆動手段50と、ローダ40を駆動するためのローダ駆動装置60と、鏡筒10内およびXYZステージ30を含む筐体11内を真空となるように排気を行う真空排気装置70と、これらの制御を行う制御手段である制御回路100と、を含み構成されている。
尚、電子レンズ16は、高さ方向に沿って複数箇所に離れて配置される各コイル17a、17b、17cの各々の電流値によって電子的なレンズが複数生成されることで各々制御され、電子ビームの焦点位置が制御される。
測定装置80は、基材2に対してレーザーを照射することで基材2の高さを測定するレーザー発振器82と、レーザー発振器82にて発光されたレーザー光(照射光)が基材2で反射された反射光を受光する受光部84と、を含んで構成されている。レーザー発振器82にはコリメータレンズが含まれる。
ステージ駆動手段50は、XYZステージ30をX方向に駆動するX方向駆動機構52と、XYZステージ30をY方向に駆動するY方向駆動機構54と、XYZステージ30をZ方向に駆動するZ方向駆動機構56と、XYZステージ30をθ方向に駆動するθ方向駆動機構58とを含み構成されている。これにより、XYZステージ30を三次元的に動作させたり、アライメントを行うことが可能となる。
制御回路100は、電子銃12に電源を供給するための電子銃電源部102と、この電子銃電源部102での電流、電圧などを調整制御する電子銃制御部104と、電子レンズ16(複数の各電子的なレンズを各々)を動作させるためのレンズ電源部106と、このレンズ電源部106での各電子レンズに対応する各電流を調整制御するレンズ制御部108とを含み構成されている。
さらに、制御回路100は、偏向器20にて電子ビームを偏向して基材上を走査させるための高速偏向部112aと、偏向器20にて高速偏向部112aが電子ビームを走査させる領域の位置を指定するための高精度偏向部112bと、を含み構成されている。なお、偏向器20、高速偏向部112aおよび高精度偏向部112bが本発明の「電子ビーム走査装置」に相当する。また、高速偏向部112aと高精度偏向部112bとをあわせて、偏向部112と称する。
さらに、制御回路100は、本発明の特徴部分である、偏向器20における位置誤差を演算し、高速偏向部112aおよび高精度偏向部112bに対して位置誤差補正を促す位置誤差演算部300と、高速偏向部112aおよび高精度偏向部112bを制御して電子ビームの電界を制御する電界制御手段である電界制御回路118と、描画パターンなどを前記基材2に対して生成するためのパターン発生回路120と、を含んで構成されている。因みに、パターン発生回路120は、メモリ160に格納される各種描画パターンの形状に関する情報に基づいて、所定の描画パターンを生成する。尚、位置誤差演算部300の詳細構成については後述する。この位置誤差演算部300を設けたことにより、例えば斜線を含む線を高精度かつ高速に描画することが可能となる。
さらに、制御回路100は、レーザー発振器82を上下左右に移動させることによるレーザー照射位置の移動およびレーザー照射角の角度などの駆動制御を行うレーザー駆動制御回路130と、レーザー発振器82でのレーザー照射光の出力(レーザーの光強度)を調整制御するためのレーザー出力制御回路134と、受光部84での受光結果に基づき、測定結果を算出するための測定算出部140と、を含んで構成されている。
さらに、制御回路100は、ステージ駆動手段50を制御するためのステージ制御回路150と、ローダ駆動装置60を制御するローダ制御回路152と、上述のレーザー駆動回路130、レーザー出力制御回路134、測定算出部140、ステージ制御回路150およびローダ制御回路152を制御する機構制御回路154と、真空排気装置70の真空排気を制御する真空排気制御回路156と、測定情報を入力するための測定情報入力部158と、入力された情報や他の複数の情報を記憶するための記憶手段であるメモリ160と、各種制御を行うための制御プログラムを記憶したプログラムメモリ162と、これらの各部を制御する例えばCPUなどで形成された制御部170と、を含んで構成されている。
上述のような構成を有する電子ビーム描画装置1において、ローダ40によって搬送された基材2がXYZステージ30上に配置されると、真空排気装置70によって鏡筒10および筐体11内の空気やダストなどを排気した後、電子銃12から電子ビームが照射される。
電子銃12から照射された電子ビームは、電子レンズ16を介して偏向器20により偏向され、偏向された電子ビームは、XYZステージ30上に基材2の表面、例えば平面部2a(図2参照)上の描画位置に対して照射されることで描画が行われる。
この際に、測定装置80によって、基材2上の描画位置が測定され、制御回路100は、この測定結果に基づき、電子レンズ16のコイル17a、17b、17cなどの流れる各電流値などを調節制御して、電子ビームBの焦点深度の位置、即ち焦点位置を制御し、その焦点位置が上述した描画位置となるように移動制御される。
或いは、測定結果に基づき、制御回路100は、ステージ駆動手段50を制御することにより、電子ビームBの焦点位置が前記描画位置となるようにXYZステージ30を移動させる。また、電子ビームの制御、XYZステージの30の制御の何れか一方の制御によって行っても、双方を利用して行ってもよい。
次に、測定装置80について、図2を参照しつつ説明する。測定装置80は、レーザー発振器82および受光部84などを有している。
レーザー発振器82により電子ビームと交差する方向から基材2に対して光ビームS1を照射し、基材2の平面部2aで反射される光ビームS1の受光によって、光ビームの反射位置の変化が検出される。
この際に、図2に示すように、光ビームS1は、基材2の平坦部2aにて反射されるため、光ビームの反射位置の変化に基づき、基材2の平面部2a上の(高さ)位置が測定算出されることになる。
そして、この基材の高さ位置を、例えば描画位置として、電子ビームの焦点位置の調整が行われ、描画が行われることとなる。
ところで、基板2上に描画するに際しては、描画すべき基材の表面の高さが変化しても図3に示すように、焦点深度FZ内で電子ビームが照射されるように制御される。加工深さは、照射される電子ビームBの露光エネルギー量で変化するよう制御されている。また、その露光エネルギー量は、描画されるべき構造に対応するドーズ量に対応する。また、本実施形態においては、この描画領域を被描画層とし、この被描画層における平面部2a表面の平面に該当する部分を被描画面としている。
尚、上述のような各種演算処理、測定処理、制御処理などは、制御部170が行い、その処理プログラムは、予めプログラムメモリ162に制御プログラムとして格納されている。
(演算部の具体的構成)
次に、本実施形態の電子ビーム描画装置1によって、例えば、斜線を含む線を高精度かつ高速に描画するための演算処理について説明する。この演算処理は、本発明の特徴部分である位置誤差演算部300が行う。この位置誤差演算部300の具体的な構成について図4を参照しつつ説明する。
電子ビーム描画装置1の位置誤差演算部300は、図4に示すように、描画パターンの終点誤差を算出し、描画条件の演算を行う演算手段301と、高精度偏向部112bを制御するためにデジタル信号をアナログ信号に変換制御する高精度D/A変換器302と、可変減衰器307の減衰率を指定するために、演算手段301から送信された、可変減衰器307の減衰率に関する信号をデジタル信号からアナログ信号に変換制御するATTD/A変換器D/A303と、高速D/A変換器306の走査クロック数(Count)を計数するカウンタ回路304と、演算手段301の演算結果に基づいて高速D/A変換器306の走査クロック数を設定するクロック発生回路305と、高速偏向部112aを制御するためにデジタル信号をアナログ信号に変換制御する高速D/A変換器306と、高速D/A変換器306から出力された線分のデータを、演算手段301によって演算された所定の減衰率に従って減衰する可変減衰器307と、を含んで構成されている。なお、可変減衰器307が本発明の「可変調整器」に相当する。
尚、高速D/A変換器306は例えば12bitで駆動し、高精度D/A変換器302は16bitまたは18bitで駆動する。従って、同じ線を描画する場合には、高速D/A変換器306によって偏向器20を駆動すると高速に描画することができ、高精度D/A変換器302によって偏向器20を駆動すると高精度に描画することができる。
また、高精度D/A変換器302は、描画する線のX成分の位置に関する制御を行う高精度D/A変換器302aと、描画する線のY成分の位置に関する制御を行う高精度D/A変換器302bと、によって構成されている。また、可変減衰器307は、描画する線のX成分を減衰する可変減衰器307aと、描画する線のY成分を減衰する可変減衰器307bと、によって構成されている。また、ATTD/A変換器303は、可変減衰器307aの減衰率を指定するために、演算手段301から送信された減衰率に関する信号をデジタル信号からアナログ信号に変換制御するATTXD/A変換器303aと、可変減衰器307bの減衰率を指定するために、演算手段301から送信された減衰率に関する信号をデジタル信号からアナログ信号に変換制御するATTYD/A変換器303bと、によって構成されている。
上記のように、描画する線分をX成分とY成分に分離して処理する方法を採用しているのは、そのまま可変減衰処理すると線分の方向も変わってしまうので、方向を変えないで、線分の長さだけを変える処理を行うためである。
さらに演算手段301は、図4に示すように、距離算出手段311と、走査クロック数算出手段312と、Count変換手段313と、可変率算出手段314と、調整率算出手段315と、を含んで構成されている。
距離算出手段311は、描画すべき線の始点(P)の位置と終点(P)の位置に基づいて、始点(P)と終点(P)との間の距離(L)を算出する手段である。走査クロック数算出手段312は、距離算出手段311が算出した距離(L)と高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離とに基づいて始点(P)から終点(P)まで描画するために必要な高速D/A変換器306の走査クロック数(Count)を算出する手段である。Count変換手段313は、距離算出手段311によって算出された距離(L)をX、Y成分に分解し、そのX、Y成分の長さを、走査クロック数算出手段313によって算出された走査クロック数(Count)を用いた式に変換する手段である。可変率算出手段314は、Count変換手段313によって変換された距離(L)のX、Y成分を用いて、可変減衰器307の減衰率を指定するためにATTD/A変換器303に入力するためのデジタル値ATTX及びデジタル値ATTYを決定する手段である。調整率算出手段315は、距離算出手段311により算出された距離Lと、走査クロック数算出手段312により算出された走査クロック数Countと、高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離Ls1とから、可変減衰器307における減衰率を決定するための調整率ARを算出する。
尚、高精度D/A変換器302は、本発明の「第1のD/A変換器」に相当し、高速D/A変換器306は、本発明の「第2のD/A変換器」に相当する。また、可変減衰器307aと可変減衰器307bが本発明の「可変調整器」に相当する。
(処理手順について)
次に、上述した位置誤差演算部300を有する本実施形態の電子ビーム描画装置1を用いて、例えば、斜線を含む描画パターンを描画する際の処理手順について、図5乃至図7を参照しつつ説明する。
まず、図5に示すように、描画したい描画パターンデータを作成する(ステップS501)。この描画パターンデータは、パターン発生回路120が、メモリ160に格納される各種描画パターンの形状に関する情報に基づいて、所定の描画パターンデータを作成する。
例えば、図6に示されているように、線分603a、603b、603cがつながっている線603を描画する場合について説明する。ここで、点604aは線分603aの描画開始位置(以下、始点と称することがある。)であり、点604bは線分603aの描画終了位置(以下、終点と称することがある。)である。また、点604bは線分603bの描画開始位置であり、点604cは線分603bの描画終了位置である。さらに、点604cは線分603cの描画開始位置であり、点604dは線分603cの描画終了位置である。従って、線分603aの描画終了位置と線分603bの描画開始位置は一致し、線分603bの描画終了位置と線分603cの描画開始位置は一致する。
ここで、図6に示されている描画フィールド601は電子ビーム描画装置1の高精度偏向部112bが制御する描画領域であり、描画フィールド602は高速偏向部112aが制御する描画領域である。高精度偏向部112bが描画フィールド602の位置を設定し、その描画フィールド602内で高速偏向部112aが電子ビームの偏向を行い、電子ビームを走査させることにより、描画パターンを描画する。
上記のような線603を描画する場合に、高速D/A変換器306が高速偏向部112bを制御して、そのことにより偏向器20を駆動させて電子ビームを偏向させることにより電子ビームを走査して、まず線分603aを描画し、続けて線分603b、線分603cを描画していく。このように、線分603a、603b、603cを描画する処理手順について、さらに図7を参照しつつ説明する。
図7は、例えば線分603を描画する場合における描画原理について示した図である。ここで、高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離をLS1とする。尚、本発明の実施形態においては、高速D/A変換器306は、走査クロック数に応答して線分を描画する速度が要求されるため、高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離は、高精度D/A変換器302の分解能に相当する単位距離以上の値に設定されている。また、高精度D/A変換器302は、1線分につき1回だけ描画開始位置の信号を作っているだけであるので、速度を犠牲にして位置精度の向上を図るため、高精度D/A変換器302の分解能に相当する単位距離は、高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離以下の値に設定されている。その結果、高速D/A変換器306の制御により高速に描画パターンを描画することが可能であるとともに、高精度D/A変換器302の制御により高精度に位置を設定することができる。
ステップS501において線603の描画パターンデータを作成した後、距離算出手段311が、線分603aの始点604aの位置P(x、y)と終点604bの位置P(x、y)とに基づいて、始点終点間距離Lを算出する(ステップS502)。この始点終点間距離Lは以下の式(3)によって算出される。
式(3) L={(x―x+(y−y1/2
次に、走査クロック数算出手段312が、距離算出手段311によって算出された線分603aの始点終点距離Lと、高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離LS1とに基づいて、始点604aの位置P(x、y)から終点604bの位置P(x、y)まで描画するのに必要な高速D/A変換器306の走査クロック数(Count)を算出する(ステップS503)。ここで、本発明における走査クロック数算出手段312は以下の式(4)を用いて、走査クロック数(Count)を算出する。
式(4) Count=int(L/LS1)+1
ここで、intは、(L/LS1)の整数部を表している。例えば、本実施形態における線分603aの場合は、int(L/LS1)は“4”となり、そのint(L/LS1)に“1”が加算されているため、Countは“5”となる。
そして、Count変換手段313が、距離算出手段311によって算出された始点終点間距離LをX、Y成分に分解して、そのX、Y成分の長さを、走査クロック数算出手段312によって算出された走査クロック数(Count)を用いた式に変換する(ステップS504)。この変換式は以下の式(5)によって定義される。
式(5) X=cosθ×(LS1×Count)―cosθ×ΔL
Y=sinθ×(LS1×Count)―sinθ×ΔL
ここで、ΔLはΔL=(LS1×Count)―Lで表される。このΔLは図7における終点誤差606に該当する。また、式(5)におけるcosθおよびsinθは、以下の式(6)に基づいて算出される。
式(6) cosθ=(x―x)/L
sinθ=(y−y)/L
このようにして、線分603aの描画終点位置は、X、Y成分に分解され、高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離LS1と、始点から終点まで描画するために必要な走査クロック数(Count)を用いて決定される。
調整率算出手段315は、次の式(7)により調整率ARを算出する(ステップS05)。
式(7) 調整率AR=L/(LS1×Count)
={(LS1×Count)―ΔL}/(LS1×Count)
=1−ΔL/(LS1×Count)
そして、可変率決定手段314が、ATTD/A変換器303が可変減衰器307の減衰率を指定するために、上記の調整率ARを用いてATTD/A変換器303に入力するためのデジタル値ATTXおよびデジタル値ATTYを決定する(ステップS506)。このATTXおよびATTYは以下の式(8)によって決定される。
式(8)
ATTX=int(2×AR×cosθ)
ATTY=int(2×AR×sinθ)
尚、この式(8)における“n”は、ATTD/A変換器303のbit数に相当する。このATTD/A変換器303のbit数は、高速D/A変換器306のbit数の値以上に設定されている。
例えば、ATTD/A変換器303のbit数が高速D/A変換器306のbit数と同じ値の場合を考える。通常、ATTD/A変換器303は、(LS1×Count)を最大値としている。ここで、(LS1×Count)の長さが、高速D/A変換器306において最大のbit数を使用した長さである(2×LS1)よりも小さい値になれば、空間分解能は、高速D/A変換器306よりもATTD/A変換器303の方が良くなる。従って、その機能を最大限に活用して、終点誤差の成分である(cosθ×ΔL)を減算している。また、当然ながら、ATTD/A変換器303のbit数が高速D/A変換器306のbit数よりも大きいほど、ATTD/A変換器303の空間分解能は良くなる。そして、電子ビームを照射する際に終点誤差分だけ,高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離を縮小し、1dotずつ電子ビームを照射する。
次に演算手段301は、高精度D/A変換器302に線分603aの始点604aの位置P(x、y)に関する信号を送信する(ステップS507)。この信号によって、高精度偏向部112bを制御し電子ビームの照射位置を位置P(x、y)に設定する。
また、演算手段301は、ATTD/A変換部303にデジタル値ATTXおよびデジタル値ATTYの値を送信する(ステップS507)。この値に基づいてATTD/A変換部303は可変減衰器307の減衰率を指定する。さらに、演算手段301は、カウンタ回路304をリセットし、クロック発生回路305に描画すべき線分の長さLに対応した走査クロック数(Count)に関する信号を送信する(ステップS507)。
そして、高速D/A変換器306は、クロック発生回路305から送信され、カウンタ回路304によりカウントされた走査クロックの数に基づいて、描画すべき線分のアナログ信号を可変減衰器(X)307aおよび可変減衰器(Y)307bに出力する。また、ATTXD/A変換器303aは可変減衰器(X)307aの減衰率を指定するためにデジタル値ATTXをアナログ変換した信号を送信し、ATTYD/A変換器303bは可変減衰器(Y)307bの減衰率を指定するためにデジタル値ATTYをアナログ変換した信号を送信する。そして、可変減衰器307において、高速D/A変換器306の出力が減衰される。走査クロックの数が走査クロック数(Count)に達したときの例と取ると、具体的には、以下の式(9)のように減衰される。
式(9)X=(LS1×Count)×ATTX/2
≒(LS1×Count)×AR×cosθ
=(LS1×AR)×Count×cosθ
Y=(LS1×Count)×ATTY/2
≒(LS1×Count)×AR×sinθ
=(LS1×AR)×Count×sinθ
この式(9)を更に変形すると、
X≒(LS1×Count)×AR×cosθ
=(LS1×Count)×(1−ΔL/(LS1×Count))×cosθ
=(LS1×Count−ΔL)×cosθ
=(LS1−ΔL/Count)×Count×cosθ
Y≒(LS1×Count)×AR×sinθ
=(LS1×Count)×(1−ΔL/(LS1×Count))×sinθ
=(LS1×Count−ΔL)×sinθ
=(LS1−ΔL/Count)×Count×sinθ
従って、終点誤差ΔLだけ高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離LS1とCountとを掛け合わせた積算値を縮小したことになる。つまり、単位距離LS1は、{LS1−ΔL/Count}に縮小したことになる。ここで、本実施形態における縮小率すなわち調整率は、(1−ΔL/(LS1×Count))である。
そして、高精度D/A変換器302に送信された位置P(x、y)に関する信号が高精度偏向部112bに出力され、高精度偏向部112bを制御し電子ビームの照射位置を位置P(x、y)に設定する。そして、上述した式(9)によって表された描画終点位置に関する信号が高速D/A偏向部112aに出力される。
そして、高速D/A偏向部112aが偏向器20を制御することにより、電子ビームを偏向して線分603aを描画していく(ステップS508)。このとき、上述したように、ATTD/A変換器303が設定した可変減衰器307の減衰率に基づいて、終点誤差分だけ高速D/A変換器302の分解能に相当する単位距離は縮小され、その縮小された単位距離(1dot)ごとに電子ビームが照射される。
具体的には、図7に示すように、まず、始点604a(607a)に電子ビームを照射し、1走査クロック数(Count)ごとに点607b、点607c、点607d、点607eおよび点607fに電子ビームを照射していく。この点607b、点607c、点607d、点607eおよび点607fは、演算手段301によって演算された縮小率(ATTX/2、ATTX/2)に基づいて、高速D/A変換器302の分解能に相当する単位距離LS1が縮小された結果、電子ビームが照射される位置である。つまり、単位距離LS1が縮小率(ATTX/2、ATTY/2)によって縮小された結果、単位距離は{LS1−ΔL/Count}となり、その単位距離{LS1−ΔL/Count}ごとに電子ビームが照射される。従って、各点間の距離(例えば、点607aと点607b間の距離、点607bと点607c間の距離)はその単位距離{LS1−ΔL/Count}となっている。
そして、1走査クロック数(Count)ごとに1dot進めて電子ビームを照射すると、カウンタ回路304は走査クロック数を計数する(ステップS508)。そして、カウンタ回路304が、カウンタ回路304が計数した走査クロック数が走査クロック数(Count)に等しいか判断する(ステップS509)。そして、カウンタ回路304が計数した走査クロック数が演算手段301から送信された走査クロック数(Count)と等しくない場合(Noの場合)は、さらに1dot進めて電子ビームを照射する(ステップS508)。本実施形態においては、点607fが点607aから起算して5個目のdot(Count=5)に相当するため、点607fまで電子ビームが照射される。この点607fは、線分603aの描画終点位置604bと一致する。従って、上述したような演算処理を行うことにより、描画終点位置の高精度化を図ることが可能となる。
尚、本発明の演算処理を行わない場合は、従来技術と同様に、まず始点604a(605a)に電子ビームを照射し、1走査クロック数ごとに間隔LS1を空けて点605b、点605c、点605d、点605e、点605fに電子ビームを照射していく。従って、本来の描画終点位置604bと実際の描画終了位置605fは一致することはなく、高精度に描画パターンを描画することができない。
そして、カウンタ回路304が計数した走査クロック数が走査クロック数(Count)と等しい場合(本実施形態においては、計数された走査クロック数が“5”となった場合)(Yesの場合)は、演算手段301が、線603を構成するすべての線分(線分603a、603b、603c)を描画したか否かを判断する(ステップS510)。
例えば、描画すべき線603のうち、線分603aのみが描画され、線分603b、603cが未だ描画されていない場合(Noの場合)は、演算手段301の判断により、上述したステップS502からステップS509までの処理を今度は、線分603bに対して行う。
そして、線分603bを描画した後、再びステップS502からステップS508までの処理を行い、線分603cを描画する。そして、演算手段301が、描画すべき線603を構成するすべての線分(線分603a、603b、603c)を描画したか否かを判断する(ステップS510)。本実施形態においては、線分603cまで描画すると、すべての線分を描画したことになるため(Yesの場合)、すべての処理が終了することになる(END)。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、走査クロック数算出手段312が、以下の式(10)を用いて高速D/A変換器306の走査クロック数(Count)を算出することにより、線分を高速かつ高精度に描画することができる。
式(10) Count=int(L/LS1) (ただし、L≧LS1の場合)
例えば、本実施形態における線分603aの場合は、int(L/LS1)は“4”となる。
そして、Count変換手段313が、始点終点間距離LをX成分、Y成分に分解して、それらの長さを、走査クロック数(Count)を用いた式に変換する。この変換式は以下の式(11)によって定義される。
式(11) X=cosθ×(LS1×Count)+cosθ×ΔL
Y=sinθ×(LS1×Count)+sinθ×ΔL
ここで、ΔLはΔL=L―(LS1×Count)で表される。
調整率算出手段315は、次の式(12)により調整率ARを算出する。
式(12) 調整率AR=L/(LS1×Count)
=(LS1×Count+ΔL)/(LS1×Count)
=1+ΔL/(LS1×Count)
そして、可変率決定手段314が、デジタル値ATTXおよびデジタル値ATTYを決定する。このATTXおよびATTYは以下の式(13)によって決定される。
式(13)
ATTX=int{2×AR×cosθ}
ATTY=int{2×AR×sinθ}
この式(13)における“n”は、ATTD/A変換器303のbit数に相当する。このATTD/A変換器303のbit数は、高速D/A変換器306のbit数の値以上に設定されている。
そして、可変減衰器307において、線分のデータ(LS1×Count)が減衰される。具体的には、走査クロックの数が走査クロック数(Count)に達したときを例にとると、以下の式(14)のように減衰される。
式(14)X=(LS1×Count)×ATTX/2
≒(LS1×Count)×AR×cosθ
=(LS1×AR)×Count×cosθ
Y=(LS1×Count)×ATTY/2
≒(LS1×Count)×AR×sinθ
=(LS1×AR)×Count×sinθ
式(14)を更に変形すると、
X≒(LS1×Count)×AR×cosθ
=(LS1×Count)×(1+ΔL/(LS1×Count))×cosθ
=(LS1×Count+ΔL)×cosθ
=(LS1+ΔL/Count)×Count×cosθ
Y≒(LS1×Count)×AR×sinθ
=(LS1×Count)×(1+ΔL/(LS1×Count))×sinθ
=(LS1×Count+ΔL)×sinθ
=(LS1+ΔL/Count)×Count×sinθ
従って、終点誤差ΔLだけ高速D/A変換器306の分解能に相当する単位距離LS1とCountとを掛け合わせた積算値を拡張したことになる。つまり、単位距離LS1は、{LS1+ΔL/Count}に拡張したことになる。ここで、本実施形態における拡張率すなわち調整率ARは前述のように、(1+ΔL/(LS1×Count))である。
そして、高精度D/A変換器302から位置P(x、y)に関する信号が高精度偏向部112bに出力され、高精度偏向部112bを制御し電子ビームの照射位置を位置P(x、y)に設定する。そして、上述した式(14)によって表された描画終点位置に関する信号が高速D/A偏向部112aに出力される。
そして、高速D/A偏向部112aが偏向器20を制御することにより、電子ビームを偏向して線分603aを描画していく。このとき、可変減衰器307の減衰率に基づいて、終点誤差分だけ高速D/A変換器302の分解能に相当する単位距離は拡張され、その拡張された単位距離(1dot)ごとに電子ビームが照射される。
そして、1走査クロック数(Count)ごとに1dot進めて電子ビームを照射する。この実施形態においては、単位距離が拡張された結果、点607fが点607aから起算して4個目のdot(Count=4)に相当することになり、点607fまで電子ビームが照射される。この点607fは、線分603aの描画終点位置604bと一致する。従って、上述したような演算処理を行うことにより、描画終点位置の高精度化を図ることが可能となる。
尚、走査クロック数(Count)を、式(4)および式(10)のように定義したが、Count=Round(L/LS1)としてもよい。ただし、その場合は、四捨五入に応じて、ΔLの符号を変化させる必要がある。
(変形例)
次に、本発明の電子ビーム描画装置の変形例について、図8を参照しつつ説明する。図8に、変形例の位置誤差演算部、偏向部、および偏向器を示す。
この変形例における位置誤差演算部300Aは、図4に示した位置誤差演算部300と基本回路構成は同じであり、加算器320a、320bが付加された点が異なる。位置誤差演算部300と同じ構成要素については、同じ符号を付して示すか又は図示を省略した。
回路動作上の特徴は、可変減衰器307aの出力信号と高精度D/A変換器(X)302aの出力信号とが、電子ビーム走査装置の偏向部112に送られる前に、加算器320aにより加算され、可変減衰器307bの出力信号と高精度D/A変換器(Y)302bの出力信号とが電子ビーム走査装置の偏向部112に送られる前に、加算器320bにより加算される点であり、加算された出力信号は偏向部112から鏡筒10内に配置された偏向器20の電極に印加される。
このようにすると、上述の実施形態と同様に、高精度かつ高速に描画することができる。さらに、偏向部を高精度偏向部と高速偏向部とに分かれたものを用いる必要がないため、偏向部の数を減らせるとともに、偏向量の調整を行う場合には単独の偏向部112のみの出力調整で済むため、調整を容易に行うことができる。
本発明の実施形態における電子ビーム描画装置の概略構成図である。 図1に示す電子ビーム描画装置の測定装置における測定原理を説明するための図である。 電子ビームのビームウエストについて説明するための図である。 本発明の実施形態における電子ビーム描画装置によって線の描画を行うための演算処理を行うための演算部の詳細構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態における電子ビーム描画装置によって線を描画する場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における電子ビーム描画装置によって斜線を含む線を描画する場合の原理を説明するための図である。 図6に示されている描画パターンの1線分を描画する場合の原理を示す図である。 本発明の別の実施形態における電子ビーム描画装置によって線の描画を行うための演算部、偏向部、および偏向器の構成を示す機能ブロック図である。 従来技術における電子ビーム描画装置によって斜線を含む線を描画する場合の原理を説明するための図である。 図9に示されている描画パターンの1線分を描画する場合の原理を示す図である。
符号の説明
1 電子ビーム描画装置
2 基材
300 位置誤差演算部
301 演算手段
302a、302b 高精度D/A変換器
303a、303b ATTD/A変換器
304 カウンタ回路
305 クロック発生回路
306 高速D/A変換器
307a、307b 可変減衰器
311 距離算出手段
312 走査クロック数算出手段
313 Count変換手段
314 可変率算出手段
315 調整率算出手段
320a、320b 加算器
601、602 描画フィールド
603 描画すべき線

Claims (14)

  1. 所望の線分の描画開始位置の信号を出力する第1のD/A変換器と、
    走査クロックのカウント値をアナログ信号に変換して出力する第2のD/A変換器と、
    前記線分の寸法に応じた所定の走査クロック数と前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離との積算値を算出し、その積算値と前記線分の寸法との差分に応じた調整率を算出する演算手段と、
    前記第2のD/A変換器から出力された前記アナログ信号を前記演算手段で算出した前記調整率に応じて可変調整する可変調整器と、
    前記第1のD/A変換器から出力された前記描画開始位置の信号と前記第2のD/A変換器から出力され前記可変調整器により可変調整されたアナログ信号とが入力され、電子ビームを偏向走査する電子ビーム走査装置と、
    を備えた電子ビーム描画装置。
  2. 前記走査クロック数は、前記線分の寸法を前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離で除算し、その除算結果の小数点以下を切り捨てて、1走査クロック数を加算することにより算出された値であることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム描画装置。
  3. 前記走査クロック数は、前記線分の寸法を前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離で除算し、その除算結果の小数点以下を切り捨てることにより算出された値であることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム描画装置。
  4. 前記演算手段は、前記走査クロック数と前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離との積算値を算出し、その積算値から前記線分の寸法を減算して得られる差分に基づいて前記調整率を算出することを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の電子ビーム描画装置。
  5. 前記可変調整器は、前記演算手段により算出された調整率に基づく減衰率で前記第2のD/A変換器から出力されるアナログ信号を減衰させ、その減衰されたアナログ信号を前記電子ビーム走査装置に入力することを特徴とする請求項4に記載の電子ビーム描画装置。
  6. 前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離は、前記第1のD/A変換器の分解能に相当する単位距離よりも長いことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子ビーム描画装置。
  7. 前記第1のD/A変換器の出力と前記第2のD/A変換器の出力とを前記電子ビーム走査装置に入力する前に加算する加算器を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子ビーム描画装置。
  8. 第1のD/A変換器により所望の線分の描画開始位置の信号を出力するステップと、
    第2の変換器により走査クロックのカウント値をアナログ信号に変換して出力するステップと、
    前記線分の寸法に応じた所定の走査クロック数と前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離との積算値を算出し、その積算値と前記線分の寸法との差分に応じた調整率を算出する演算ステップと、
    前記第2のD/A変換器から出力された前記アナログ信号を前記演算ステップで算出した前記調整率に応じて可変調整する可変調整ステップと、
    前記第1のD/A変換器から出力された前記描画開始位置の信号と前記可変調整ステップにて可変調整されたアナログ信号とを電子ビーム走査装置に入力して電子ビームを偏向走査するステップと、
    を含むことを特徴とする電子ビーム描画方法。
  9. 前記走査クロック数は、前記線分の寸法を前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離で除算し、その除算結果の小数点以下を切り捨てて、1走査クロック数を加算することにより算出された値であることを特徴とする請求項8に記載の電子ビーム描画方法。
  10. 前記走査クロック数は、前記線分の寸法を前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離で除算し、その除算結果の小数点以下を切り捨てることにより算出された値であることを特徴とする請求項8に記載の電子ビーム描画方法。
  11. 前記演算ステップにおいては、前記走査クロック数と前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離との積算値を算出し、その積算値から前記線分の寸法を減算して得られる差分に基づいて前記調整率を算出することを特徴とする請求項9または請求項10のいずれかに記載の電子ビーム描画方法。
  12. 前記可変調整ステップにおいては、前記演算ステップにて算出された調整率に基づく減衰率で前記第2のD/A変換器から出力されるアナログ信号を減衰し、その減衰されたアナログ信号を前記電子ビーム走査装置に入力することを特徴とする請求項11に記載の電子ビーム描画方法。
  13. 前記第2のD/A変換器の分解能に相当する単位距離は、前記第1のD/A変換器の分解能に相当する単位距離よりも長いことを特徴とする請求項8乃至請求項12のいずれかに記載の電子ビーム描画方法。
  14. 前記第1のD/A変換器の出力と前記第2のD/A変換器の出力とを前記電子ビーム走査装置に入力する前に加算する加算ステップを更に含むことを特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれかに記載の電子ビーム描画方法。
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