JP2005054919A - パーキングブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 機構が簡単で、左右のブレーキ力を均等にすることができ、しかも安価に製造することができるパーキングブレーキ装置を提供する。
【解決手段】 ケース11と、一端が第1の方向に沿って移動自在に設けられ、途中が湾曲され、他端が第2の方向に沿って移動自在に設けられる可撓性を有する導管41と、一端がケース11に係止され、導管内に摺動自在に収容されると共に、他端が移動自在に設けられる可撓性を有する内索42と、前記導管の他端によって引き操作される第1ブレーキケーブル15と、内索の他端によって引き操作される第2ブレーキケーブル16と、モータMの回転を減速し、ネジ機構によって直進運動に変換して導管41の一端を押し引き駆動する駆動手段(12、13)とを備えているパーキングブレーキ装置10。
【選択図】 図1
【解決手段】 ケース11と、一端が第1の方向に沿って移動自在に設けられ、途中が湾曲され、他端が第2の方向に沿って移動自在に設けられる可撓性を有する導管41と、一端がケース11に係止され、導管内に摺動自在に収容されると共に、他端が移動自在に設けられる可撓性を有する内索42と、前記導管の他端によって引き操作される第1ブレーキケーブル15と、内索の他端によって引き操作される第2ブレーキケーブル16と、モータMの回転を減速し、ネジ機構によって直進運動に変換して導管41の一端を押し引き駆動する駆動手段(12、13)とを備えているパーキングブレーキ装置10。
【選択図】 図1
Description
本発明は自動車などのパーキングブレーキ装置に関する。
他方、モータMが逆方向に回転すると、スプライン103の雌ネジと雄ネジ部材104が前記とは逆周りに相対的に回転し、左右のブレーキケーブル105、106同士が引き合う張力を弱める。それによりブレーキが解除される。スプライン103と雄ネジ部材104とからなるテレスコピック装置は、構成部材102に対して軸方向移動自在であるので、左右のブレーキには同一の力が加わる。このように特許文献1の駐車ブレーキは、モータによってパーキングブレーキをかけたり解除したりすることができ、左右のブレーキ力を均等にすることができる。
特許文献2には、図8に示すような、モータMと、そのモータの回転によってギヤ110を介して回転駆動される軸111とを備えた自動車の駐車用制動装置が開示されている。軸111の左右には、それぞれ右ネジ112と左ネジ113が形成され、それらのネジにナット部材114、115が螺合している。それらのナット部材には、それぞれブレーキケーブル105、106の一端が係止されている。
このものはモータMが一方向に回転すると、左右のナット部材114、115をそれぞれ中心側に移動させ、それにより左右のブレーキをかけることができる。モータMが逆方向に回転すると、左右のナット部材114、115が外側に移動する。それによりブレーキを解除することができる。
特許文献1の駐車ブレーキ100は、左右のブレーキケーブル105、106同士を互いに引っ張り合わせる構成にしているので、両者の張力を均等にすることができ、スペースも小さくて済む。しかしスプラインハブやスプラインを必要とするため、機構が複雑で、組立作業も繁雑である。他方、特許文献2の制動装置は、機構が比較的簡易であり、左右の操作量を均等にすることができる。しかし左右のブレーキ力を均等にすることは困難である。本発明は機構が簡単で、左右のブレーキ力を均等にすることができ、しかも安価に製造することができるパーキングブレーキ装置を提供することを課題としている。
本発明のパーキングブレーキ装置は、ケースと、一端がそのケースに対して第1の方向に沿って設けられ、途中が湾曲され、他端がケースに対して第2の方向に沿って移動自在に設けられる可撓性を有する導管と、一端が前記導管から突出するように前記導管内に摺動自在に収容されると共に、他端が前記導管の他端と同軸状に移動自在に設けられる可撓性を有する内索と、前記導管の他端によって引き操作される第1ブレーキケーブルと、前記内索の他端によって引き操作される第2ブレーキケーブルと、前記導管または内索のうちいずれか一方の一端を押し引き駆動する駆動手段と、他方の一端をケースに係止する手段とを備えていることを特徴としている。このパーキングブレーキ装置においては、前記内索の一端がケースに係止され、導管の一端が駆動手段に連結されているものが好ましい。
前記駆動手段は、モータと、そのモータの回転を、導管または内索の一端の軸方向の往復運動に変換する変換機構とを備えているものが好ましい。さらに前記変換機構は、モータの回転によって回転する第1ネジと、その第1ネジの回転によって軸方向に移動する第2ネジとからなるものが好ましい。その場合、第1ネジを雄ネジとし、第2ネジを雌ネジとするのが好ましい。
本発明のパーキングブレーキ装置は、導管または内索のうち、ケースに係止されていない側、たとえば導管の一端を一方向に移動させると、内索をガイドとして導管の他端側が一方向(たとえば前記一端とは反対方向)に移動しようとする。そのとき、導管の他端に抵抗がなければ、導管はそのまま一方向に移動する。他方、湾曲している導管の他端が拘束されていれば、内索の案内経路が延びることになるので、その反力(導管を押す力と実質的に同じ力)で内索を導管内に引き込もうとする。そして導管の他端は、第1ブレーキケーブルを引き操作しながら移動することになるので、自由な状態と拘束された状態の間の状態であり、その時の引き操作力と実質的に同じ力で内索を引き込み、結局は第2ブレーキケーブルも同時に引き操作する。
本発明では上記のように、湾曲している導管(または内索)の一端に加わる押し操作(または内索の引き操作)に基づき、その反力で内索の他端を導管の他端内に引き込む作用を利用し、左右のブレーキケーブルを同時に均等に引き操作するようにしたものである。そのため、機構が簡単で、左右のブレーキケーブルの引き操作力をかなりの精度で均等にすることができる。なお、導管の一端をケースに係止し、内索の一端を操作する場合も実質的に同じ作用効果を奏する。ただし導管の一端を操作する方が、配索スペースを小さくすることができる。
前記パーキングブレーキ装置において、前記駆動手段が、モータと、そのモータの回転を導管の一端の軸方向の往復運動に変換する変換機構とを備えている場合は、モータの一方向の回転で導管の一端を一方向に移動させることができ、他方向の回転で他方向に移動させることができる。それにより左右のブレーキケーブルを引き操作し、引き力を緩めてブレーキ解除することができる。
さらに前記変換機構が、モータの回転によって回転する第1ネジと、その第1ネジの回転によって軸方向に移動する第2ネジとからなる場合は、回転運動を直線運動に容易に変換することができる。なお、第1ネジが雄ネジの場合は第2ネジはナットなどの雌ネジであり、第1ネジがナットの場合は第2ネジが雄ネジとなる。いずれの場合も実質的に同じ作用効果を奏するが、第1ネジを雄ネジにする方がスペースの点で設計が容易である。
つぎに図面を参照しながら本発明のパーキングブレーキ装置の実施の形態を説明する。図1は本発明のパーキングブレーキ装置の一実施形態を示す正面図、図2aはその装置のケーブル部分を取り出して示す正面図、図2bはその装置の回転/直動変換部を示す平面図、図3はその装置の組立前の斜視図、図4aはその装置の駆動部の正面図、図4bは図4aのA矢視図、図4cはその駆動部の組立前の正面図、図5はその装置の作用を示す工程図、図6は本発明のパーキングブレーキ装置の他の実施形態を示す概略正面図である。
図1に示すパーキングブレーキ装置10は、ケース11と、そのケース内に収容される駆動部12と、その駆動部の回転運動を直進運動に変換するための変換機構13と、その変換機構によって操作される湾曲ケーブル14と、その湾曲ケーブルによって引き操作される左右一対のブレーキケーブル15、16などから構成されている。ブレーキケーブル15、16は従来公知の自動車のパーキングブレーキを操作するものであり、プルコントロールケーブルで構成している。
ケース11は正面の手前側が開口している箱状の形態を備えている(図3参照)。なお、図1および図3では蓋を外した状態で示している。図3に示すように、ケース11の中央部には、蓋を取り付けるための2本の支柱17が立設されている。さらに左右の側壁には、それぞれブレーキケーブル15、16の導管15a、16aを係止するための孔18が形成されている。また左側の側壁の内面には、ガイド棒20の両端を支持するための係止突起21が設けられている。係止突起21は角柱状を呈しており、上端部は薄くされ、それにより壁面との間に隙間があいている。さらにその薄くなっている部位にU字状の切り欠き21aが形成されている。ガイド棒20は角柱状を呈しており、両端近辺に切り欠き21aに係止される環状溝20aが形成されている。ガイド棒20の右側の端部は、図1に示す軸受け部材22に係止されている。
前記駆動部12は、図1および図4aに示すように、モータMと、そのモータの出力軸23に連結される減速ギヤ列24と、前記軸受け部材22と共に、減速ギヤ列を前後から挟み込んでそれぞれのギヤを回転自在に支持する軸受け部材25とを備えている。減速ギヤ列24は、図4bおよび図4cに示すように、モータMの出力軸23に固着されるピニオン27と、そのピニオンと噛み合う大径ギヤ28と、その大径ギヤと一体化され、共周りする小径ギヤ29と、その小径ギヤと噛み合うアイドルギヤ30とそのアイドルギヤと噛み合う一対の出力ギヤ31、32とからなる。この実施形態ではいずれのギヤもヘリカルギヤであるが、通常の平歯車やハスバギヤ、山歯歯車などであってもよい。
図4cに示すように、一対の軸受け部材22、25のうち、一方の軸受け部材(図1の左側)25はモータMに固定されており、他方の軸受け部材(図1の右側)22はネジ33によって前記一方の軸受け部材25に固定される。そしてピニオン27の先端側に突出する軸は、他方の軸受け部材22によって回転自在に支持されており、大径ギヤと小径ギヤが合体したギヤの前後から突出する軸ならびにアイドルギヤ30の前後から突出する軸は、それぞれ軸受け部材22、25によって回転自在に支持されている。前記出力ギヤ31、32はネジ軸34、35の端部近辺に固定されており、それらのネジ軸は前記一方の軸受け部材25およびケース11の下側に設けた軸受け部材25aによって回転自在に支持されている。また出力ギヤ31、32の先端側に突出している軸端36、36は、それぞれ前記他方の軸受け部材22によって回転自在に支持されている。前記減速ギヤ列および軸受け部材22、25は、図4aのように組み立てた後、図1に示すようにケース11の右端の部分に収容され、固定される。
上記のように構成される駆動部12は、モータMが一方向に回転すると、ピニオン27が同方向に回転し、そのピニオンに噛み合っている大径ギヤ28が逆方向に回転する。それにより大径ギヤと一体に回転する小径ギヤ29が共周りする。それにより小径ギヤ29と噛み合っているアイドルギヤ30が回転する。したがって左右の出力ギヤ31、32が互いに同じ方向に回転する。モータMが逆方向に回転すると、出力ギヤ31、32が前記とは逆方向に一緒に回転する。
前記変換機構13は、図2bに示すように、出力ギヤ31、32が固定されている左右のネジ軸34、35と、それらのネジ軸と螺合しているナット部材37、37と、左右のナット部材が固定されているケーブル保持ブラケット38とからなる。この実施形態では左右のネジ軸34、35には、螺旋方向が互いに同じ向きの雄ネジが形成されている。ケーブル保持ブラケット38はこの実施形態では図1および図3に示すように、断面コ字状に折り曲げた金属製の板によって構成されている。ナット部材37、37は合成樹脂で形成されており、たとえば図4cに示す弾性片37aでケーブル保持ブラケット38に弾力的に係合固定されている。ナット部材37を金属で形成し、ケーブル保持ブラケット38に固定してもよい。
上記のように構成される変換機構13は、左右の出力ギヤ31、32が回転すると、左右のネジ軸34、35が同調して同じ方向に回転する。それにより左右一対のナット部材37、37およびケーブル保持ブラケット38がネジ軸の軸心方向で、一方の向きに移動する。モータMが逆方向に回転して出力ギヤ31、32が逆方向に回転すると、ケーブル保持ブラケット38が前記とは逆方向に移動する。
つぎに図1および図2aを参照してケーブル部分を説明する。前記湾曲ケーブル14は、導管41と、その導管内に摺動自在に収容され、両端が導管41から突出している内索42とからなるプルコントロールケーブルによって構成されている。導管41は断面矩形状の金属線を螺旋パイプ状に形成した鎧層(スプリングアウター)と、その鎧層の外面に設けた合成樹脂製の被覆とを有する従来公知のものである。なお、合成樹脂被覆を有しない場合もある。鎧層の内面に合成樹脂製などのライナーチューブを設ける場合もある。内索42は通常は複数本の金属素線を撚り合わせた撚り線が用いられる。ただし単線であってもよい。内索の周囲に合成樹脂被覆を設けることもできる。
前記ケーブル保持ブラケット38の左右方向の中心にはケーブル取り付け孔40が形成されており、湾曲ケーブルの導管41の一端(図2の下側)に固着されたケーブルキャップ41aの段部が係止されている。ケーブルキャップ41aはナット、Eリング、Cリングあるいはクリップなどで固定してもよいが、導管41には圧縮力のみ加わるので、係止で足りる。ケーブルキャップ41aから突出している内索42には、カシメなどによりロッド42aが固着されている。ロッド42aには雄ネジが形成され、その軸端はケース11に形成した孔から突出している。そして軸端に螺合したナット42bがケース11の外面と係合している。内索42には引っ張り力のみが加わるので、そのような係合で足りる。ただし内面と外面のナットで挟み込むように固定してもよい。
湾曲ケーブル14は途中でU字状に湾曲しており、上側は下端とほぼ平行である。ただし傾いていてもよく、捻れの方向に交差していてもよい。湾曲ケーブル14の導管41の他端は、前記ガイド棒20によって摺動自在に案内される第1ジョイント44に係止されている。その導管41の端部から突出する内索42の端部は、ガイド棒20によって摺動自在に案内される第2ジョイント45に係止されている。
第1ジョイント44は図3に示すように、金属板を角筒状に折り曲げて溶接したものであり、左右の端面から前面にかけて、それぞれ断面L字状の脚46が突出している。そしてそれぞれの脚の左右の端面側には、ガイド棒20が摺動自在に通される角形の孔46aが形成されている。さらに第1ジョイント44の図3の右側の端面には、導管41の端部に固着したケーブルキャップ41bが係止される孔44aが形成されている。左側の端面には、第1ブレーキケーブル15の端部に固着された索端金具(ニップル)15aを係止するための係止部47が形成されている。この実施形態では、係止部47は前面から端面の中心近辺まで延びる横向きのスリット47aと、そのスリットと連続するように前面に形成された角形の孔47bとからなる。第1ブレーキケーブル15は、その端部に固着した索端金具15aを角形の孔47に通し、端面側のスリット47aにケーブル
(内索)を通して索端金具15aを係止させることにより、第1ジョイント44に係止させることができる。なお第1ジョイント44は合成樹脂などで構成することもできる。
(内索)を通して索端金具15aを係止させることにより、第1ジョイント44に係止させることができる。なお第1ジョイント44は合成樹脂などで構成することもできる。
第2ジョイント45も金属板を角筒状に折り曲げて溶接したものである。第2ジョイントの図3における左側の端面は手前側に延びて、ガイド片45aとされている。そのガイド片45aにはガイド棒20が摺動自在に通される角孔45bが形成されている。そして左側の端面には、湾曲ケーブル14の内索42の端部を通して索端金具42cを係止するための孔が形成されている。なお、その索端金具42aは、内索を孔に通した後、カシメなどにより内索42に固着する。右側の端面には、第2ブレーキケーブル16の索端金具16aを係止するための係止部48が形成されている。この係止部48は第1ジョイント44の係止部47と同様に、端面の途中から前面側に形成されたスリット48aと、前面側に形成された角形の孔48bとから構成されており、第2ブレーキケーブル16の索端金具16aを係止することができる。第1ブレーキケーブル15は自動車のたとえば左側の車輪に取りつけられるブレーキのブレーキレバーに連結されており、リターンスプリングによって矢印B1方向に付勢されている。第2ブレーキケーブル16は右側のブレーキレバーに連結されて、矢印B2方向に付勢されている。
つぎに図5を参照して、上記のように構成されるケーブル部分の作用を説明する。ケーブル保持ブラケット38が図5の右側に位置しているとき(第1位置S1)は、導管41には圧縮力が付与されておらず、内索42にも張力が付与されていない。したがって第1ジョイント44は、第1ブレーキケーブル15によって、自動車のブレーキのリターンスプリングの付勢力に従い、矢印B1方向に引かれている。同様に第2ジョイント45は、第2ブレーキケーブル16によって矢印B2方向に引かれている。
前述のように駆動部および変換機構の作用により、ケーブル保持ブラケット38が矢印C1方向に移動すると(第2位置S2)、導管41の下側の部分が矢印C1方向に押される。それにより湾曲している導管41は、いわば内索42に案内されるように寸法Dだけスライドし、導管41上側の部分が矢印C2方向に移動しようとする。そのとき第1ジョイント44は、ブレーキのリターンスプリングの付勢力で矢印B1方向に付勢されているので、その付勢力に抗しながらたとえば寸法D2だけ矢印C2方向に移動し、第1ブレーキケーブル15を引き操作する。そのとき導管41には、軸方向に圧縮力が付与される。したがって内索42には、その反力として張力が付与される。しかし内索42の下側の端部がケース11に係止されているので、内索42の上部は導管42内に引き込まれ、第2ジョイント45を矢印C1方向にたとえば寸法D2だけ引っ張る。そのため第2ブレーキケーブル16はブレーキのリターンスプリングの付勢力に抗しながら引き操作される。それにより自動車の左右のブレーキがかけられる。
上記の導管41の圧縮力と内索42の張力とは、摩擦抵抗などを無視すると実質的に同じ大きさで逆向きに作用する。それにより第1ブレーキケーブル15と第2ブレーキケーブル16の引き操作力は均等になる。すなわち第1ブレーキケーブル15に永久伸びが生じたり、自動車の左側のブレーキの遊びが大きい場合は、第1ブレーキケーブル15と第2ブレーキケーブル16の操作量が同じであれば、右側のブレーキに大きい制動力が加わり、左側のブレーキの制動力が弱くなるが、この電動パーキングブレーキ装置では、制動力が均等になるように、第1ジョイント44および第2ジョイント46の位置が自動的に調整される。
ブレーキが掛けられている状態で前記モータMが逆方向に回転し、ケーブル保持ブラケット28が矢印C2方向に移動すると、前述とは逆の作用で導管41の圧縮力および内索42の張力が解除される。それにより第1ブレーキケーブル15および第2ブレーキケーブル16の引っ張り操作が解除され、それぞれブレーキ作用が解除される。
前記実施形態では、第1ジョイント44がガイド棒20によって案内されているので、湾曲している導管41が元の形状に戻ろうとする反発力を支持する。そのため、内索42や第1ブレーキケーブル14に横向きの力が加わらない。また、ガイド棒20は断面矩形状であるので、第1ジョイント44のガイド棒回りの回転を拘束する。そのため、下方から上方に湾曲している導管41が第1ジョイント44の内部空間44bにスムーズに案内される利点がある。ただしガイド棒20は必ずしも角棒でなくてもよく、たとえば断面円形であってもよい。また、導管41の反発力がそれほど大きくない場合は、ガイド棒20自体を省略することもできる。
また前記実施形態では、第2ジョイント45をガイド棒20で案内しているので、第2ジョイント45が自軸回りに回転することが防止される。ただしこのガイド機能も必ずしも必須ではなく、省略することができる。
図2bの変換機構13ではアイドルギヤ30で一対の出力ギヤ31、32を同方向に回転させているが、出力ギヤ同士を噛み合わせると共に、アイドルギヤ30で一方の出力ギヤを回転させるように構成してもよい。その場合は2本のネジ軸34、35が逆方向に回転するので、互いに螺旋方向が逆の雄ネジを形成し、対応する雌ネジを有するナット部材36、37を螺合させる。また、2本のネジ軸を用いることに代えて、1本のネジ軸とガイド棒あるいはガイドプレートとを用いてもよい。その場合は出力ギヤは1個でよく、ケーブル保持ブラケット38に固定するナット部材も1個でよい。ケーブル保持ブラケットはガイド棒ないしガイドプレートでガイドすることにより、ネジ軸回りの回転が阻止される。
図2aの実施形態では内索42の端部をケース11に係止し、ケーブル保持ブラケット28で湾曲ケーブル14の導管41を押し操作しているが、図6に示すように、導管41をケース11に係止すると共に内索42を引き操作するようにしてもよい。その場合も実質的に同じ作用効果が奏される。ただし内索42を操作する場合は装置全体の長さが長くなるので、導管41を操作する方が好ましい。また、内索42を係止する場合は、その係止を手動操作で解除する係脱機構を設けてもよい。その場合は、電源系統あるいはモータMなどの電気系統が故障した場合に手動でブレーキを解除することができる。
10 パーキングブレーキ装置
11 ケース
12 駆動部
13 変換機構
14 湾曲ケーブル
15 第1ブレーキケーブル
16 第2ブレーキケーブル
15a、16a 導管
15a、16b 索端金具
17 支柱
18 孔
20 ガイド棒
20a 環状溝
21 係止突起
21a 切り欠き
22、25 軸受け部材
M モータ
23 出力軸
24 減速ギヤ列
27 ピニオン
28 大径ギヤ
29 小径ギヤ
30 アイドルギヤ
31、32 出力ギヤ
33 ネジ
34、35 ネジ軸
36 軸端
37 ナット部材
38 ケーブル保持ブラケット
40 ケーブル取り付け孔
41 導管
41a、41b ケーブルキャップ
42 内索
42a ロッド
42b ナット
42c 索端金具
44 第1ジョイント
44a 孔
45 第2ジョイント
45a ガイド片
45b 角孔
46 脚
46a 孔
47 係止部
47a スリット
47b 角形の孔
48 係止部
48a スリット
48b 角形の孔
11 ケース
12 駆動部
13 変換機構
14 湾曲ケーブル
15 第1ブレーキケーブル
16 第2ブレーキケーブル
15a、16a 導管
15a、16b 索端金具
17 支柱
18 孔
20 ガイド棒
20a 環状溝
21 係止突起
21a 切り欠き
22、25 軸受け部材
M モータ
23 出力軸
24 減速ギヤ列
27 ピニオン
28 大径ギヤ
29 小径ギヤ
30 アイドルギヤ
31、32 出力ギヤ
33 ネジ
34、35 ネジ軸
36 軸端
37 ナット部材
38 ケーブル保持ブラケット
40 ケーブル取り付け孔
41 導管
41a、41b ケーブルキャップ
42 内索
42a ロッド
42b ナット
42c 索端金具
44 第1ジョイント
44a 孔
45 第2ジョイント
45a ガイド片
45b 角孔
46 脚
46a 孔
47 係止部
47a スリット
47b 角形の孔
48 係止部
48a スリット
48b 角形の孔
Claims (5)
- ケースと、
一端がそのケースに対して第1の方向に沿って設けられ、途中が湾曲され、他端がケースに対して第2の方向に沿って移動自在に設けられる可撓性を有する導管と、
一端が前記導管から突出するように前記導管内に摺動自在に収容されると共に、他端が前記導管の他端と同軸状に移動自在に設けられる可撓性を有する内索と、
前記導管の他端によって引き操作される第1ブレーキケーブルと、
前記内索の他端によって引き操作される第2ブレーキケーブルと、
前記導管または内索のうちいずれか一方の一端を押し引き駆動する駆動手段と、
他方の一端をケースに係止する手段
とを備えているパーキングブレーキ装置。 - 前記内索の一端がケースに係止され、導管の一端が駆動手段に連結されている請求項1記載のパ−キングブレーキ装置。
- 駆動手段が、モータと、そのモータの回転を導管または内索の一端の軸方向の往復運動に変換する変換機構とを備えている請求項1記載のパーキングブレーキ装置。
- 前記変換機構が、モータの回転によって回転する第1ネジと、その第1ネジの回転によって軸方向に移動する第2ネジとからなる請求項2記載のパーキングブレーキ装置。
- 前記第1ネジが雄ネジであり、前記第2ネジがその雄ネジと螺合する雌ネジである請求項4記載のパーキングブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003287171A JP2005054919A (ja) | 2003-08-05 | 2003-08-05 | パーキングブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003287171A JP2005054919A (ja) | 2003-08-05 | 2003-08-05 | パーキングブレーキ装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101704457B1 (ko) * | 2015-11-10 | 2017-02-22 | 주식회사 인팩 | 주차브레이크 비상해제 케이블 구조 |
CN109202767A (zh) * | 2018-08-03 | 2019-01-15 | 广西汽车集团有限公司 | 驻车制动拉索总成卡位装置 |
CN110466487A (zh) * | 2019-09-12 | 2019-11-19 | 江西大乘汽车有限公司 | 一种驻车制动拉线组件结构 |
-
2003
- 2003-08-05 JP JP2003287171A patent/JP2005054919A/ja active Pending
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CN110466487B (zh) * | 2019-09-12 | 2024-05-28 | 江西大乘汽车有限公司 | 一种驻车制动拉线组件结构 |
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